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第4回 近代日本の対朝鮮外交 (その3)

  • 2005/04/30(土) 18:40:06

 前回で、やや詳しくみたように明治時代の日本のすぐ隣には、鎖国政策を維持し、古代律令国家がそのまま保存されたような李朝朝鮮王国が存在していた。

そして近代的な陸海軍を保有しない朝鮮が、欧米帝国主義列強の本格的な侵略を受ければひとたまりも無い状況であった。

特にロシアが朝鮮を植民地とし、半島に一年を通して流氷に閉ざされない不凍港を確保して日本海の制海権を握れば、ロシアは日本列島に陸軍を上陸させ、それに継続的に補給することが可能となる。

日本の安全と自主独立が危うくなる、このような事態の発生は絶対に受け入れられない。

このような地政学的な背景から、日本にとって対朝鮮外交をどうするか、さらに言えば、いかに欧米列強による朝鮮の植民地化を防ぐかという問題が死活的に重要であった。


 さて、アメリカはペリー艦隊を派遣して、武力をちらつかせながら日本を開国させたが、これをきっかけに日本は、当時の国際社会に参加し西欧文明をとりいれ自主独立の道を模索し始めた。

その経験から江戸幕府は、李朝朝鮮の独立保持のため、朝鮮自身の開国と国際社会への参加の必要性を痛感していた。

そのために幕府は、1858年(安政5年)欧米に不平等条約(安政の五カ国条約)を結ばされたことを朝鮮に通告し、その後幕府は朝鮮の開国と日本との国交樹立を求めた。

しかし朝鮮側はあくまでも鎖国政策の維持を主張し、日本側の大政奉還と戊辰戦争の混乱でこの話は立ち消えとなった。

 1868年(明治元年)明治新政府が発足すると、再び日本は朝鮮に対して開国をうながし、日本と国交を開くよう明治天皇の国書を送った。

当時の朝鮮は国王・高宗が幼少であるという理由で、実父の大院君が執政となり国政を担っていたが、大院君は鎖国攘夷を唱える最強硬派であり、1866年にはフランス人宣教師9人を含む約8千人のキリスト教徒を虐殺する事件(丙寅教難)を起こしていた。

日本の開国と国交樹立の求めに対して、朝鮮側は案の定「中国皇帝にしか使用が許されない漢字を、日王が使用した」という理由をつけて、開国を拒否した。(いわゆる書契問題)

日本側は朝鮮側が不服とした”皇””勅”といった漢字の使用をとりやめ、再度国書を提出して開国を要請したが、朝鮮側は応じなかった。

このあと八年にも及ぶ、日本側の粘り強い働きかけにもかかわらず、朝鮮側の頑迷とも言える態度は変わりなかった。

しかも朝鮮側は1873年(明治6年)公式な告示に、西欧人と交流し彼らの文化をとりいれた日本を非難して「日本は天下の笑い者であり恥を知らない」と記し、明治維新と明治新政府を物笑いの種としたのである。

(このことからも李朝朝鮮が、いわゆる”華夷秩序”を盲信し、欧米諸国が世界の主導権を握っていたという当時の現実を正当に評価できていなかったことがみてとれる。

よって、韓国側がしばしば主張する「韓国は日本に併合さえされなければ独自に近代化の道を歩めた」というものが、いかに空理空論であるかがわかる。もちろん「日韓併合は正しかったかどうか」ということは別の問題である)

 これに対して、「日本を侮辱した朝鮮に軍事攻撃などの懲罰を与えるべきだ」という声が官民の一部から湧き上がったが、(征韓論)

大久保利通を中心とする明治政府首脳の考えは、

「日本が朝鮮に対して本格的に侵攻すれば、宗主国の清が黙っていない。近代国家としてよちよち歩きを始めたばかりの日本にとって清と本格的な戦争をする余力は無いし、仮に清に勝って、朝鮮を支配下においたとしても、国力が疲弊した日本は欧米列強の格好のえじきになってしまう。だからまず朝鮮の開国をうながすのが先決である」

というものであり、あくまでも朝鮮を交渉で開国させる方針であった。

(事実1874年の台湾出兵という小規模な軍事衝突の戦費負担でさえ、明治政府の財政をかなり悪化させた)

 同じ年、朝鮮国王・高宗が親政を宣言し、鎖国政策の最強硬派であった大院君は執政職をとかれた。事実上の失脚である。

その翌年におこった日本の台湾出兵をみた高宗は開国もやむなしという考えに傾きつつあったが、宮廷官僚達の意見の大勢は鎖国維持であり、日朝交渉は頓挫したままであった。

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