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新たなジャパニーズドリームを!(その6)

  • 2009/06/23(火) 00:51:17

 ”新たなジャパニーズドリームを!”第1回はこちら。

 ”新たなジャパニーズドリームを!”第2回はこちら。

 ”新たなジャパニーズドリームを!”第3回はこちら。

 ”新たなジャパニーズドリームを!”第4回はこちら。

 ”新たなジャパニーズドリームを!”第5回はこちら。


 これから日本が目指すべき国家像や理想とする社会について考える連載企画、”新たなジャパニーズドリームを!”

シリーズの前半は、日本の地方と都市部工業地帯との格差に注目し、

1.地方と都会との格差がすでに高度経済成長期から存在し問題とされていたこと

2.都会からの税収を地方に分配することで政府は地域間格差を是正しようとし(日本列島改造論)、それが一億総中流社会という”仮想現実”を生み出していたこと

3.しかし、いつのまにか政府が税収で魚を買って地方に与えるような政策にすりかわってしまったために、現在にいたるまで地方の経済的自立は達成されなかったこと

4.ついには都会から地方へ向かう国民の税金を”ピンハネ”する利権政治家や霞ヶ関官僚・地方公務員が出現したこと

5.政府は税金で魚を買って地方に直接与えるのではなく、地方が自力で魚をとれるようにするために、釣り針・さおといったハードを援助することはもちろん必要だが、魚をとるためのノウハウのような儲かる仕組み・”ソフト”の開発こそ最も重要であること、そして何よりもジャパニーズドリームにあふれた”豊かな地方”をつくりあげる主役は、そこに住む人々(都会からU・Iターンして定住する人も含む)にほかならないことを述べた。

 シリーズの後半は、これまで日本経済をひっぱってきた主役である都市部・工業地帯に焦点をあてていく。

二重経済2
(クリックで拡大)

戦後日本の所得分配システムは上図のようなものであったが、国際競争力を持つ儲かる産業に乏しい地方に経済的援助を与え、地方の人々が出てきて一旗あげる場でもあった日本の都市部・工業地帯も、高度経済成長期が終わるとともにだんだんと疲弊が目立つようになってきた。

 シリーズの2回目4回目で日本の戦後経済史を振り返ったが、70年代はじめに高度経済成長期が終わるまで日本の失業率はどんどん下がって行き、おおよそ1%台に保たれていた。有効求人倍率もそこまでは右肩上がりで増えていた。

(日本の失業率の算定方法は、諸外国に対して甘いという指摘もある)

1960年~78年までの失業率(経済企画庁) 

80年~2009年までの失業率 (社会実情データ図録さん) 

いわゆる終身雇用と年功序列賃金、企業内組合という日本的経営がうまく機能したおかげで、長期かつ安定した雇用と右肩あがりの所得(名目であっても)が労働者に提供され、”1億総中流社会”が生み出されたのである。

 だが、世界経済をひっぱり需要をつくりだしてきたアメリカが低迷し日本も安定成長期にはいった70年代半ばが最初の転換点となった。

戦後西側社会で覇権的地位をしめていたアメリカがベトナム戦争の敗北をきっかけに衰退をはじめ、逆に奇跡的な高度経済成長で国際的地位が急上昇した日本は、1人前の先進国としてふさわしい義務を果たすよう求められた。

ドルに対して過小評価のまま固定されてきた円の変動相場制移行がその代表だが、日本の高度経済成長をリードしてきた製造業は、世界経済の低迷とあいまってだんだんと苦しい立場に追いこまれていく。

低く抑えられてきた失業率がゆるやかな上昇に転じ、74年のオイルショック以降0.5倍前後まで落ちこむなど有効求人倍率も激減した。

それでも終身雇用制度のおかげか失業率は2%台にとどまり、諸外国に比べれば高い水準で雇用が守られてきた。

しかし、85年のプラザ合意以降にすすんだ急激な円高によって、日本の製造業(第二次産業)はコスト削減のため続々と海外へ進出、もはや高度成長期のように製造業が右肩あがりで労働者を雇用・吸収していくことが困難になる。

産業別就業者数の推移(社会実情データ図録さん)

 そして90年のバブル経済の崩壊によって、終身雇用や年功序列賃金といった日本型の雇用慣行は崩壊のはじまりを迎えた。

「失業率は景気の遅行指標」と言われ景気の悪化に少し遅れるかたちで失業率も上がってくるが、バブル経済全盛のころは日本の失業率もいったん低下するが、92年をすぎたあたりから失業率は上昇のピッチを速め、95年には3%を突破、”失われた10年”の終末期である2002年に5.4%と頂点を迎えている。

同じく92年から今に至るまで、それまで波はあっても右肩あがりで増加してきた製造業の就業者数が減少の一途をたどるようになった。

97年には正社員の数もピークを迎え、そこから横ばいかゆるやかな減少に向かっている。2009年にはピーク時から少なくとも400万人以上、正社員が減ってしまった。

逆にパートタイマーや派遣社員などの非正規雇用者は、バブル崩壊後企業がリストラを進め人件費を抑えにかかった結果、90年からの約20年間で2倍に増えている。

いまや3人に1人が非正規雇用者という状況だ。

正規雇用者と非正規雇用者の推移(社会実情データ図録さん)

 正社員数が頭打ちとなり、かわりに非正規雇用者が増えると労働者全体の所得も減少、それが国内市場の縮小と所得税・法人税等の税収低下を引き起こし、結婚や子育てのできない人の増加が日本の少子高齢化を悪化させている。

こうした都市部・工業地帯の疲弊は、儲かる産業に乏しい地方を支えていくことを困難にし、税収の不足をおぎなうため政府は国債発行を増やして地方経済対策を行っている。

前回お話したように、大量の国債発行が銀行の貸し渋り・貸しはがしの原因となり、地方はもちろん都市部でも民間企業の資金繰りを妨げ、新産業の芽を摘んでいるように思える。(クラウディングアウト効果)

 一番いけないのは、日本社会にこうした問題があることではない。
現実から目をそむけたり、その場で立ちすくんでしまうことである。

私は、ちゃんと日本がやるべきことをやれば、これからも先進国家として輝き続けることができると考えているし、日本は今、その重大な岐路に立たされているのではないかと思っている。

次回ではその打開策を探ってみたい。

つづく



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この記事に対するコメント

技術援助

前半のまとめ(5)で、昔見たTVを思い出しました。
それには、日本の技術援助で贈られたトラクターが錆びたまま放置され、その向こう側に人力で何かを耕したり植えたりしているシーンがありまして、ひどく印象に残っています。
まだ高校生にもなっていなかった頃ですので、20年程昔の事なのでしょうが・・・
国内でも海外でも、結局ハードウェアを与えるだけでは無意味、という事ですね。

それはそれとして。
今後の更新も期待しております。

  • 投稿者: WOP
  • 2009/06/23(火) 10:12:40
  • [編集]

WOPさん

> 前半のまとめ(5)で、昔見たTVを思い出しました。
>それには、日本の技術援助で贈られたトラクターが錆びたまま放置され、その向こう側に人力で何かを耕したり植えたりしているシーンがありまして、ひどく印象に残っています。

日本が、アフリカなど途上国の病院に最新の精密医療機器を援助して、彼ら自身でメンテできないためにすぐ動かなくなるという例もあるようですね。

日本人の技術大好きと補給・メンテを考えるのが苦手という民族性を良く表していると思います。

なんか話が脱線してしまいました。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2009/06/24(水) 01:04:16
  • [編集]

お互いに楽で楽しいのね

霞ヶ関の役人は国民を支配するごっこがすきで、税配分と言う小槌を離したがらない。
地方の役人は自分で考えずに、霞ヶ関に甘えるごっこが好きで、独り立ちしようとしない。
国民のいくらかは公共事業に頼るくせがついて、役人を甘やかしてばかりいる。
もう好い加減にみんな独り立ちする時期ですね。
今立ち上がらないと、立ち上がる力も気力も失われてしまう。
税としての負担を一身に被っている、マトモな民間企業の従業員や都市住民が完全に疲弊して滅び去る前に方策を打ち出すべきですね。

  • 投稿者: 火天大有
  • 2009/06/24(水) 15:00:13
  • [編集]

火天大有さん

> もう好い加減にみんな独り立ちする時期ですね。
>今立ち上がらないと、立ち上がる力も気力も失われてしまう。
>税としての負担を一身に被っている、マトモな民間企業の従業員や都市住民が完全に疲弊して滅び去る前に方策を打ち出すべきですね。

戦後まもなくの日本人は、お金も物もなくて貧乏でしたが、自分の創意工夫で生きぬこうとするガッツがあったように思います。

でも最近は、「金がなくては何もできない。だから政府や役所が税金で何とかしてくれ」と組織に頼る人が増えてきたように見えます。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2009/06/25(木) 00:48:36
  • [編集]

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