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情報屋は乞食か

  • 2009/05/08(金) 00:49:33

 さる4月21日、麻生政権は日本の産業機密情報の漏洩を防止し、産業スパイの取り締まりを強化するため、改正外為法と改正不正競争防止法を成立させた。

軍事に転用可能な安全保障上の懸念がある技術を国外に提供することに一定の歯止めをかけ、違反した者への罰則も強化している。

参考記事 

 これまで経済分野にしろ軍事・安全保障分野にしろ、日本はまさに外国のスパイにとって天国であった。

世界で初めてイギリスで産業革命が開始されてから既に250年以上たったが、工業化できる国が選りすぐりのエリートであった時代は終わり、現在は中国・インドのような発展途上国でさえ普通に工業ができるようになった。

工業製品が、大規模農業で生産される大豆やトウモロコシのようにコモディティ化してきたともいえ、今や工業はかつての農業とたいして変わらない地位に向かっているように思える。

中国に何億人もいる移動の自由を持たない農村戸籍のいわゆる民工は、農奴ならぬ”工奴”だ。

極端に安い賃金で工奴をこき使い、自国通貨を過小評価状態にとどめることに成功している中国と比べると、低価格競争では日本が不利である。

これから日本の製造業が生き残っていくためには、付加価値の高いハイテク製品や特許料収入の分野で勝負していく必要があるだろう。

であるならば、外国の産業スパイから日本企業の企業秘密・知的所有権を何としても守ることは、国家の死活問題である。

そうした意味で、麻生政権が産業スパイ防止のための法改正を成立させたことを強く支持したいし、これで終わってしまうのではなく、さらなる産業スパイ防止策の拡充をお願いしたい。

 ただ記事にある通り、日本には防諜組織とその裏づけとなるスパイ防止法にあたるものがないし、国の内外で活動する本格的な諜報機関もない。

北朝鮮の弾道ミサイル発射実験においても、日本はアメリカの早期警戒衛星の情報に”おんぶに抱っこ”の状態であることもあって、誤探知事件が発生している。

日本を、外交・安保面で今よりもっと自由度の高い独立主権国家にしたいなら、産業スパイ防止だけでなくて、本格的な諜報機関とスパイ防止法の整備が欠かせない。

 にもかかわらず、多くの日本人にとって情報の大切さが依然として理解されていないように思える。

情報の不正持ち出しが日本で窃盗罪の対象にはならないことからもわかるように、日本社会の多数派意見は「情報はタダでもらえて当たり前。形の無い情報にカネを出すのは馬鹿馬鹿しい」のかもしれない。

 だが、ロスチャイルド家がナポレオン敗北の情報をいちはやく利用して巨万の富を築いたし、日本にもみかんや材木で大もうけしたという紀伊国屋文左衛門の話(ただの伝説という人もいる)もある。

情報とは使い方によって、利益を生み出したりそれを守ったりする。
だからこそお金をかけて情報を集める価値がある。

 かつて世界覇権をにぎっていたころの大英帝国には、世界中の情報が集まっていた。

19世紀後半には製造業で競争力を失っていたイギリス経済を支えていたのは、金融・保険・コミュニケーション(交通・情報)といったサービス産業であった。

その象徴の一つが当時の先端技術である電信であり、国策企業イースタン・テレグラフ社とそのグループ企業が続々と海底ケーブルを敷設し、20世紀はじめには、イギリス本土からカナダ・香港・南アフリカ・ニュージーランドまでほぼ世界中にネットワークを拡張した。

その後無線通信が発明されるとそれも取り入れ、イースタン・テレグラフ社は現在のケーブル&ワイヤレス社と名をあらためるが、取り締まる法が無かったこともあり、イギリス政府はイースタン・テレグラフ社を経由する世界各国の通信内容を自由に”のぞき見”することができたと言われる。

そうした情報力が大英帝国の世界覇権を支えていた。

チャーチルの第二次大戦回顧録に書いてあるが、ロンドンにいる日本人の動向からチャーチルは日本の参戦が近いことを事前に知っていたし、無線傍受から日本の大艦隊が真珠湾へ向かっていることも事前につかんでいたのである。

 イギリスの後を引き継いだ、次の覇権国であるアメリカも情報収集には莫大なお金と労力を投入している。

ご存知アメリカのCIAやNSAをはじめとした諜報関連機関の予算は日本円でおよそ5兆円!前後で、これは日本の防衛費とほぼ同額だ。(アメリカの国防費は50兆円ぐらい)

アメリカ政府は存在を認めていないが、エシュロンと呼ばれる世界的な盗聴網を築いているとも言われる。

エシュロンを使えば、ネットを飛び交う電子メールの内容を見ることができると言われ、前述のNSAが運用する偵察衛星は、地上の携帯電話の電波さえ拾うともささやかれる。

(私は、電子メールは常に他人にのぞかれていると思って、重要な情報を書きこんだりはしない。もっとも各国政府にすれば、何の価値もない情報だろうが)

イスラエルが地中海以外ぐるりと敵国に囲まれても生き延びてこられたのは、モサドやシンベトといった情報機関のおかげだろうし、中国がIT製品情報の強制開示を日本に要求したのも、中国が世界覇権の奪取に本気で乗り出したことをあらわしていると思う。

 さて、以前ある読者さんから”やる夫がマスコミに疑問を持ったようです”という2ちゃんねる投稿のまとめを教えて頂いた。

とても良くできていると思うし、内容もほとんどの部分で同意できるのだが、一点だけ「情報屋は誰かにエサもらわないと生きていけない乞食」というところだけは、私自身ものすごく抵抗がある。

もちろん、何の価値もないくだらない情報を商品にしてお金をもらっている”乞食”もいるのかもしれないし、読者さんの支持を得るために作者の方がわざとそう言っているのかもしれない。

しかし、売る商品が情報にしろ自動車にしろ洋服にしろ、それを最終的に食料と交換しなくては人間が生きていけないのは同じだし、売っているものが情報であれ何であれお金を払ってくれる顧客に媚びない商人はほとんどいないだろう。

「情報屋は乞食」という言葉の前提には、スパイを含めた”情報屋”の商品である情報にもともと価値は無いという考え方があるように見えるし、もしそれが日本国民の大多数の認識であれば、本当に残念だ。

それが未だに日本にスパイ防止法はもちろん本格的なスパイ組織さえなく、アメリカ頼みの日本が、外交・安保面で自由度の高い独立国家になれていないことにつながっているのではないか。

情報は使い方によって利益を生み出し、お金をかけて価値ある情報を集める意味は大きいということを、多くの日本国民が理解して欲しいと思う。

国民的な理解無しに、日本にスパイ防止法や諜報機関をつくることは困難だ。





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マスゴミとネットの関係

マスゴミがなぜゴミになるのか、ネットとはどういう関係が望ましいか? とても参考になる記事があった。こ

  • From: 昔とちがう |
  • 2009/05/09(土) 01:31:29

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  • 投稿者: -
  • 2009/05/08(金) 23:10:53
  • [編集]

考察がすばらしいです

こんにちは。時々読ませていただいていますが、ブログランキング上位にいる方より考察がすばらしいですね。

もっと、多くの人に読んで頂けるように日々クリックいたします。
それでは、今後ともがんばってくださいませ。

  • 投稿者: 白猫
  • 2009/05/08(金) 23:13:30
  • [編集]

白猫さん

>こんにちは。時々読ませていただいていますが、ブログランキング上位にいる方より考察がすばらしいですね。もっと、多くの人に読んで頂けるように日々クリックいたします。

どうもありがとうございます。お褒め頂き、たいへん光栄です。

私がブログをやっている目的はランキング1位になるためでも、他の同志のブログを蹴落とすことでもなくて、この国を当たり前のことが当たり前にできる外交・安保面で自由度の高い独立国家にすることであり、それが達成できるなら、ランキングの上位に自分のブログがなくても、他の方のブログがそこを独占していれば良いと考えています。

ただ正直、多くの人に当ブログを知ってもらいたいので、いつも10位台に入っていられたら嬉しいですね。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2009/05/09(土) 01:07:21
  • [編集]

乞食の言葉の裏側に

スパイや情報屋は単なる裏切り者と言う、武士道から出た間違った解釈が我が国を腐らせている様です。
これは徳川家康が国内統治を楽にする為に刷り込んだ詭弁で、その証拠に徳川幕府は殆どのメジャーな忍者の流派を下級公務員として囲い込み採用しています。
我が国に情報機関が立ち遅れているのも事実で、分析官は更に少ないですね。
まずは教育からですけど。
唯一の希望(願望?)は陸軍中野学校が終戦まで本当に少数の人しか存在を知らなかった様に、現在も何処かに我々が知らない情報機関が有って欲しいと言う事だけです。

  • 投稿者: 火天大有
  • 2009/05/09(土) 10:07:41
  • [編集]

日本マスコミ

乞食か?乞食を通り越して廃人に近い人の集団。反省が非常に好きで「反省せよ」が口癖、そのくせ日本が大東亜戦争で怪我をした原因の追及は只「悪い」だけで検証なし、情報戦に負けた事実を戦戦後も引き継いで同じ事を繰り返して今、平成21年、アホですな。

スパイ防止法を作れば政府も企業も日本人も少しはピリッとして外国から干渉されず・盗まれず・差別を受けず普通に過ごせるが「スパイ」と言う文字だけで「悪い事」と考えてしまうのでしょう。
政治家・企業家がもっと近所の中国・韓国のスパイ行為が国・企業に損失を与えていることを口にすべきです。

  • 投稿者: 猪
  • 2009/05/09(土) 13:55:16
  • [編集]

火天大有さん

>スパイや情報屋は単なる裏切り者と言う、武士道から出た間違った解釈が我が国を腐らせている様です。

外国には未だに日本に忍者がいると思っている人もいるらしいですが、戦国時代、各大名は戦争に勝ちぬくために忍者を積極的に活用していたのが、現在はウソのようです。

>唯一の希望(願望?)は陸軍中野学校が終戦まで本当に少数の人しか存在を知らなかった様に、現在も何処かに我々が知らない情報機関が有って欲しいと言う事だけです。

もしすごいやつが隠密裏に存在していたら狂喜乱舞なのですが。


猪さん

>スパイ防止法を作れば政府も企業も日本人も少しはピリッとして外国から干渉されず・盗まれず・差別を受けず普通に過ごせるが「スパイ」と言う文字だけで「悪い事」と考えてしまうのでしょう。

それもまた反戦・非武装平和教の負の遺産でしょう。

特撮ヒーローものにかぶれた児童じゃあるまいし、大東亜戦争を「100%正義対100%悪の戦い」という発想しかできない人々にはウンザリしてしまうのですが、なぜ日本軍が情報戦で敗北したのか、もっともっと真剣な国民的議論があって良いと思います。

それこそ過去を教訓にするということではないでしょうか。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2009/05/09(土) 21:41:47
  • [編集]

私が好きな海外ドラマに「NUMBERS 天才数学者の事件ファイル」が有ります。FBI特別捜査官の兄に天才数学者である弟が様々な数学的手法を用いて助力し犯罪を解決していくドラマですが、インテリジェンスの実践を何となく体感させられます。
本来、情報の有効活用とはこういった事を言うのでしょうが、日本では噂話や憶測、根拠のない伝聞など雑談レベルの情報が情報であると勘違いした媒体が多すぎて辟易させられると共に購入意欲を失わせる原因になっていると思います。
ただ、有用なデータからインテリジェンスを導き出すのには高度な専門性を必要とします。そういった専門家を雇って有効活用できるほどの能力が無いのでしょうし、そもそも煽動機関であるならば必要もないのでしょうね。

  • 投稿者: 初心者
  • 2009/05/10(日) 22:51:33
  • [編集]

初心者さん

>私が好きな海外ドラマに「NUMBERS 天才数学者の事件ファイル」が有ります。

そんなドラマがあるのですか、TVはあまり見ないもので知りませんでした。

>本来、情報の有効活用とはこういった事を言うのでしょうが、日本では噂話や憶測、根拠のない伝聞など雑談レベルの情報が情報であると勘違いした媒体が多すぎて辟易させられると共に購入意欲を失わせる原因になっていると思います。

私もさまざまな陰謀論がネットでまことしやかに流布されているのを見て、がっくりさせられます。

日本は「あなただけにこっそり教える極秘情報」ってやつに弱い人が多いのでしょうか。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2009/05/12(火) 01:13:49
  • [編集]

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