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キレる老人と戦後日本の歪み(その2)

  • 2008/02/07(木) 00:03:13

前回のつづき


 「国民が国や社会にダッコしてもらうのは当然の権利」という風潮についていえば、アメリカ第35代大統領ジョン・フィッツジェラルド・ケネディは「国が何をしてくれるかではなく、自分が国に何をできるかを問え」と言った。

だが現代の日本では、「国が、社会が、他人が自分をどうダッコしてくれるか」しか考えない人間が非常に多くなったと思う。

前回リンクした記事にあったように、すいているレジの店員が混んでいるレジの客を誘導しなかったからといって逆ギレする、いい大人がいるそうだ。

どのレジが空いているか、閉まっていたレジが再開しそうかぐらい客が自分の頭で判断しろ!
そこまでして他人にダッコしてもらいたいのだろうか。

 私もブログの管理人になって考えさせられることがある。

私がこのブログを立ち上げた理由の一つは、自分が、自分を育ててくれた国や社会に何が出来るかということを考えた結果である。

それゆえ、自分なりに蓄積した情報なり知恵なりを無料で公開し、それが日本の国や社会のためになればという思いから、日々記事をアップしている。(韓国人・中国人の読者もいるようだが、そうした”漏れ”もやむを得まい)

もちろん公開しているのはピラミッドの土台90%ぐらいで、頂点の10%、私の哲学の真髄部分は自分が競争力を失わないように伏せているが、地頭の良い読者さんならそれとなく感づいているやもしれない。

こうして日々ブログを更新しているのだが、ときどき読者さんの一部に、ブロガーはタダで情報を提供して当たり前、ブロガーが自分に手取り足取り教えてくれるのは当然だという意識を持っている人がいて、とても複雑な気持ちになる。

そういうタイプの人は、某巨大掲示板で”クレクレ厨”とか「ググレカス」などと言われて非難されている人たちと重なるのではないかと思うが、こうした面からも、日本社会において「国が、社会が、他人が自分をどうダッコしてくれるか」しか考えない人が増えていることを肌で感じてしまう。

 ダッコしてもらいたいだけの国民が増えれば、国はその重みでつぶされる。

戦後の日本は、造船や自動車工業、電化製品メーカーなど国際競争力のある産業と、土木建築業や農林水産業のように国際競争力の無い産業の二重構造だった。

国鉄や郵便局など各種公営企業・特殊法人なども競争力の無い方に入るだろう。

そして国が規制という武器で護送船団を形成し、国家予算や特別会計のカネをバラまくことで、国際競争にさらされれば食っていけない産業までも食わせていた。

国にダッコしてもらわないとやっていけない人間がそれだけ多かったということだ。

それゆえに高度経済成長期が終わると、国の借金は持続不可能なほどにまで積み上がり、戦後日本の社会システムである政・官・財の癒着構造をぶっこわす構造改革は不可避となったのだった。

 ところが、小泉・安倍両政権の改革に対して「国からダッコしてもらう権利」を奪われる層の抵抗は凄まじかった。

構造改革に反対する人たちは、まさか「俺様が国にダッコしてもらう権利を守るのに味方してくれ」と言っても世論の支持は得られないから、戦前・戦中の日本を擁護したり皇室を敬うような記事を書いて保守層の一部を取り込み、(朝鮮半島のエセ親日勢力が良く使う手)

あげくのはてに「ユダヤ金融資本による影の世界政府が地球を支配している。小泉・安倍はその手先だ」などと言いながら、実のところ「俺様が国にダッコしてもらう権利」を一生懸命守ろうとしていたように思う。

ユダヤ陰謀論をぶつ極左勢力は見たまんまだが、保守を自称しながら「日本はユダヤ金融資本と戦うために(日本や皇室を敵視する)民主党や共産党などの連立政権を誕生させ、中国・韓国と手を結べ」なんて言うのだから、中の人がどういう利害グループに属しているかバレバレではなかろうか。

 経済至上主義で「国が、社会が、他人が自分をダッコしてくれるのが当然」という風潮が強い、戦後第一世代が育てた子供たちがちょうど今、人の親となり子育てをしている。

そこで問題になっているのが”モンスター・ペアレント”である。

日本が貧乏だった時代に欠食児童というものが存在したがそうではなく、経済的に裕福にもかかわらず子供の給食費の支払いを拒否し、先生から督促されると学校に怒鳴り込んでくる親。

学校行事の記念撮影で「ウチの子がなぜ写真の中央じゃないんだ」と言って、やっぱり職員室に怒鳴り込んでくる親。

そういった話がしばしばマスコミで取り上げられるし、最近はモンスター・ペイシェント(怪物患者)なるものまであらわれているというからビックリである。

参考記事 

参考記事 

モンスターペアレントの場合、「カネで子供のしつけは買えるのだから親は何もしなくていい。だから子供に何か起こったら自分たちのせいじゃない、ぜんぶ教師のせいだ」という、拝金主義に陥った親の勘違いが一番の原因ではないかと思う。

 最近、日本で起こっている悪いことの原因をすべて小泉政権の構造改革になすりつけることが一部で流行っているが、こうして見てきたように、日本社会における経済至上主義あるいは拝金主義の蔓延、そして「国が、社会が、他人が自分をどうダッコしてくれるか」しか考えることのできない人の増加は、戦後第一世代が受けた教育や当時の日本社会の空気に原因があったのは明白であろう。

拝金主義の象徴といえば、BMWが”六本木のカローラ”と言われたバブル経済の絶頂期だが、あれが小泉政権による構造改革の前か後か、良く思い出したらいい。

(誤解の無いように言っておきたいが、私は戦後第一世代のすべての人が間違っていたと言っているわけではないし、お金儲けに罪悪感があるわけでも、汚いものと考えているわけでもない)

 私は経済至上主義をやらなくても、もう充分日本は豊かになったと思う。

まじめに働いて贅沢をしなければ、それなりに文化的な生活はできる。

貧困や独裁政治、テロや内戦に苦しんでいるような世界の多くの国より、はるかに恵まれている。

中には「それでもウチは苦しいんだ」という人もいるだろう。

しかしこのご時世、会社経営者もサラリーマンも自営業もフリーターも失業者も、誰もが何がしかの苦しみを背負って生きているのではないだろうか。

こういう状況で、「自分だけが苦しいんだから、国が、社会が、他人が自分をダッコしてくれるのが当然だ」という考え方の人が増えたら、社会全体がますます苦しくなるだけである。

これからは「国が何をしてくれるかではなく、自分が国に何をできるか」を考える人を増やし、国の独立、国民の安全、日本文化の良いところ、家族のきずななど、本当に大切なもの、価値あるものを守り、失われたものがあれば全力で取り戻すべきだ。

 現在、日本社会の各方面でリーダーとなっている戦後第一世代にそれができないのなら、40代以下の戦後第二世代に希望を託したい。

いったん「自分さえ良ければ他人にどんな損害を与えてもヘッチャラ」という現在の中国・韓国・北朝鮮のような低信頼社会に転落してしまえばもう手遅れかもしれないが、今の日本なら軌道修正するのにまだまだ充分間に合う。

その時、「一人はみんなのために、みんなは一人のために」という言葉がキーワードになる。

「一人はみんなのために、みんなは一人のために」を合言葉に、老いも若きも日本国民が一丸となって、自信を持って新しい日本社会をつくりあげるため、前進を開始すべきである。

<了>

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その通りです・・

大変心に響きます。
日本の昔から続いてきた高信頼社会がもはや無くなる所まで来ています。
多くの人が自助の精神を忘れ依存体質になり、自分は何が出来るかを考えなくなっています・・・
僕も無意識の内になっている事があります・・
僕たち20代の人間が日本の未来を真剣に考え作っていかなくてはいけないと日々思います。

  • 投稿者: 社長
  • 2008/02/07(木) 01:59:34
  • [編集]

勉強になります

初めてコメントします。昨年はじめくらいからブログの読者で、いつも勉強になり感謝申し上げます。とりわけ、ロシアをはじめとするいわゆる「低信頼性社会」と彼らとの交渉関する考察はうなりました。これからも楽しみにしています。
蛇足ですが、学士会会報2007-VI号で、袴田茂樹青山学院大教授(共産党元副委員長の甥だそうです)の「先祖返りするロシア」という一文もたいへんためになりました。そのなかでもキーワードは「ロシアという低信頼性社会」は日本人がなかなか想像・理解できないというものです。

  • 投稿者: 山また山
  • 2008/02/07(木) 09:05:16
  • [編集]

「今の日本がこんなになったのは小泉・安倍のせいだ!」良く聞く話ですね。そんな謳った本も出ています。ほんとにそうか?それで良いのか?と思います。問題は戦後長く続いた「国への集り」構造が活力を失わせた最大の原因だと思います。この集り構造はやはり、選挙区が変わらず有権者と政治家の癒着にあるのではないでしょうか?最近つくづく政治が大切、関心がないと非常に危険だと感じています。

  • 投稿者: fuyuneko
  • 2008/02/07(木) 09:13:29
  • [編集]

感謝してますよ。

>自分を育ててくれた国や社会に何が出来るかということを考えた結果である。


実に参考になっています。また、日本のことを真剣に考えている方々がまだまだ多くいると勇気づけられています。私もクロフネさん方々に触発されてブログを書き始めましたが、中々日々継続は難しいことです。がんばっていることがよく判ります。考え方は多少違えど、同士がいることは心強く、感謝しております。


>これからは「国が何をしてくれるかではなく、自分が国に何をできるか」(中略)全力で取り戻すべきだ。

まったくもって同感です。
町をきれいすれば、犯罪率が減るなど自分でもできることが多くあります。自営業者としてもできることがあります。会社としてできることがあります。そして、国家は国家としてできることがあると私も考えております。
会社が、国家がそれをなさないのでついつい口を出したくなる訳であります。
できることといえば、少し口ウルサイおっさんを続けることぐらいですが・・・。



  • 投稿者: donnat
  • 2008/02/07(木) 10:17:08
  • [編集]

国策にのると、貧乏くじをひく国

 わが国の、山河、伝統は美しいのに、実は、わが国では、国策にのらないことが、庶民の知恵なのです。残念ですが。
 国策の満蒙開拓に応募、悲惨な運命、戦時国債購入、紙切れ。
 技術立国で、東大機械工学科卒、企業で活躍、そして、生涯、公団住まい、一方、法学部卒は郊外の瀟洒な家住まい。
 政府所有のNTT株、応募、現在、第一次の2分の1以下、第二次の5分の1以下。
 理系大学院充実の国策にのって、博士課程まで進学、ワーキングプアへ。
 法曹人口増加の国策にのって、法科大学院卒業、司法試験合格、そして、就職先乏しく、プアローヤーへ。
 農業規模拡大の国策にのって、4ヘクタールにしたが、米価暴落で、営農資金喪失。プアファーマーへ。
 さらに国策に従って、ドミニカ移民。農業も出来ない荒地で流民と化す。
 わが国の公務員は、その名に相応しい公僕ではなく、また、護民官でもなく、国民を一つの駒にしているだけ。
 総理は、消費者庁を作るつもり。でも、おそらく、もう一つの社保庁ができるでしょう。
 

  • 投稿者: はかたのさとう
  • 2008/02/07(木) 16:38:37
  • [編集]

社長さん

>僕たち20代の人間が日本の未来を真剣に考え作っていかなくてはいけないと日々思います。

私は「今時の若いもんときたらダメだ」みたいな言葉が嫌いでして、社長さんのような若い世代に期待しています。


山また山さん

>袴田茂樹青山学院大教授(共産党元副委員長の甥だそうです)の「先祖返りするロシア」という一文もたいへんためになりました。

私も袴田教授の本で、低信頼社会のことが良く理解できました。

ロシアなど低信頼社会の国々とビジネスするなら必読だと思います。


fuyunekoさん

私も一票の格差問題を含めて、選挙区の区割りはもっとフレキシブルに変更すべきだと思います。


donnatさん

>ブログを書き始めましたが、中々日々継続は難しいことです。がんばっていることがよく判ります。考え方は多少違えど、同士がいることは心強く、感謝しております。

こちらこそありがとうございます。

日々記事を更新することは大変ですが、お互いボチボチがんばりましょう。


はかたのさとう さん

確か本田技研のオヤジさんが、「官僚のやった事業でビジネスとして成功したためしは無い」みたいなことを言っていた気がします。

実際、通産官僚の言う通りにしていたら”世界のホンダ”はあり得なかったわけですし。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2008/02/07(木) 23:55:03
  • [編集]

貴兄の尽力に敬意。

  • 投稿者: fukuro
  • 2008/02/08(金) 21:53:36
  • [編集]

ブログ巡り中に立ち寄りました。
応援ポチッ!

  • 投稿者: サトシ
  • 2008/02/09(土) 16:17:20
  • [編集]

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