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アジア版IMFの創設?

  • 2007/05/09(水) 22:37:54

 大型連休中の5日、アジア開発銀行(ADB)総会に合わせて京都で開かれたASEANプラス3・財務相会議において、通貨危機に備えて各国の外貨準備の一部を一元的にプールし、通貨危機に陥った参加国に対してそれを貸し出す、新たな多国間体制を構築することで各国は一致した。

アジア版・国際通貨基金(IMF)とも言える新多国間体制は、これまでの、二国間協定によって網の目のように張り巡らされた通貨スワップ協定で通貨危機を回避するシステムを一歩進め、東アジア域内を一つにまとめた多国間協定によって通貨危機の発生を回避しようとするものだ。

参考記事 

一方、アメリカのピール財務次官補代理は「ADBは、ミニIMFになる必要はない」とさっそく牽制した。

参考記事 


 イラク戦争の戦後処理のつまづきで、アメリカの一極支配体制がゆっくりと衰退しているように見える。

IMFは、07年会計年度の歳入不足が過去最大の1億6500万ドル(約200億円)に達するとの見通しを発表し、どうやら22年ぶりの”赤字決算”に陥りそうである。

参考記事 

そうした中、南米の反米左翼の急先鋒ベネズエラのチャべス大統領は、ベネズエラはワシントンに本部を持つIMFと世界銀行から脱退すると表明した。

参考記事 

世界銀行も、ネオコンの代表的人物・ウォルフウィッツ総裁のスキャンダルでゴタゴタしている。

 で、冒頭で触れた”アジア版IMF”構想の話に戻るが、

東アジアでは今、中国・韓国の二カ国が、自民族優越主義と軍備拡張主義の二つを特徴とし、その二つのパワーを背景に他国の主権を侵し内政干渉を盛んに繰り返す、ネオ・ナショナリズムあるいは新帝国主義とでも言うべき政策をとっている。

中・韓のそうした対外膨張的な外交に対して、現在の日本は防衛力の強化でバランスをとるような姿勢をほとんど見せていない。

であるならば、中・韓両国の新帝国主義に対してブレーキとなるのは、省エネ・環境問題であったり、通貨・金融危機への脆弱性ぐらいしかないわけだが、そのブレーキを日本が率先して外してしまうことになるのではないかと危惧されるのが、”アジア版IMF”である。

「肉を切らせて骨を断つ」ではないが、日本自身が多少不況の波をかぶっても、中・韓の新帝国主義を阻止しなければならない状況が出てくるのではないだろうか。

その意味で、外貨準備をどう運用するかという日本の主権は、絶対に中・韓と共有してはいけないわけで、”アジア版IMF”の中身がどうなっていくかはこれから決まっていくのだろうが、日本の「外貨準備運用主権」は絶対に放棄してはいけないと思う。

もちろん、戦略的パートナーであるASEAN諸国や台湾などに対しては、通貨危機の回避のため、日本が積極的に手を差し伸べるべきである。

だが、露骨に日本の主権を侵害する政策をとる国に対して、日本自身が果実を与えてはいけない。

 さらに言えば、日本は防衛力を強化する代わりに自由・民主主義の価値観を共有するアメリカ・オーストラリアとの太平洋三角同盟で、中国などの軍拡主義に対抗しようとしているが、

”アジア版IMF”が創設されれば、アメリカの東アジアにおけるプレゼンスは後退を余儀なくされるかもしれず、日・米・豪の同盟の強化という日本の外交・安全保障政策と逆行しているのではないかと懸念される。

日本の財務省はそのあたりをどう考えているのだろうか?  経済面ばかりに目を奪われて全く目配せできていないなんてことはないのだろうか?

日本の外貨準備を使ってシンガポールの政府系投資会社”テマセク”のようなものをつくるという話も伝わってきているが、ドル準備の運用・取り崩しについては慎重に行動してもらいたい。

政治・経済・外交・安全保障はいずれも密接に関係していて、バラバラで良いということは無い。統一した国家戦略を取る必要がある。

財務省は、経済に関しては専門家なのかもしれないが、どうも外交・安全保障については全くのオンチのように見えて仕方が無い。 OISという独自のインテリジェンス機関を持つアメリカ財務省とは決定的に違うようだ。

外務省が中国による東シナ海のガス田盗掘を非難する一方で、財務省管轄下のJBICが中国のガス田開発にODAを供与するという、とんでもない前科を持つのが財務省というお役所である。

 こうした前科を見ると、日本の財務省にとって”アジア”という言葉には日本の主権よりも上位にある、何か神聖不可侵な意味合いでもあるのだろうか、と思えてくる。

財務省のアジアへの入れ込みようはどうも尋常ではない。

つい最近も産経新聞の正論欄で、ある財務省OBが「日本はアジアで孤立してしまった。アメリカからも突き放されてしまった。日本企業もアジアで出遅れてしまった」と、日本はダメだダメだと典型的な自虐日本人的見解を述べていたが、どういう情報に基づいて言っているのか首をかしげるばかり。

アジアと特定アジアの区別さえついていないように思える。

ともかく日本版NSCでも何でも使って、財務省の対アジア政策が日本全体の国家戦略と矛盾しないよう調整する必要があるだろう。

 京都でのアジア開発銀行(ADB)総会では、ADB内に日本が一億ドルを拠出して省エネ対策基金を設立し、二十億ドルをめどに円借款も供与すると尾身財務相が表明したが、日本がこんなに財政的に余裕があるとは知らなかった。

まさか、日本は財政難だから消費税を上げるなんて言わないよね、財務省さん。

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財務省は為替でアメリカに散々叩かれてるので、基本的に反米派がそろってるのだと思います。貿易摩擦でアメリカと争っている経産省も親中派が多いですしそもそもアメリカ寄りなのは防衛省くらいなのではないでしょうか。政治家もベテランは親中派が多い。年寄は漢文漢詩の教育を受けており中国に変な思い込みがあるのも要因だと思います。戦後最高の日米関係といっても小泉ブッシュの個人的関係を除けば議員も官僚も特にパイプはありません。官邸(若手官僚や補佐官等)が細かく政策をチェックして行くしかないと思います。

  • 投稿者: ロト
  • 2007/05/09(水) 23:47:04
  • [編集]

政府に官庁を制御する能力が無いのか?
制御出来るシステムになってないのか?
あるいは、その他?

  • 投稿者: とおる
  • 2007/05/10(木) 10:30:49
  • [編集]

財務省の責任じゃないでしょ。安部内閣の責任。全部安部内閣で発生しているのだから。どうも保守派の人は外務省の責任とか財務省の責任とか言いたがるようだが。安部の指示に逆らっているわけではない以上、安部の責任と表記すべきでしょう。

  • 投稿者: popper
  • 2007/05/10(木) 23:02:31
  • [編集]

ロトさん

>財務省は為替でアメリカに散々叩かれてるので、基本的に反米派がそろってるのだと思います。貿易摩擦でアメリカと争っている経産省も親中派が多いですしそもそもアメリカ寄りなのは防衛省くらいなのではないでしょうか。

それはおおいにありそうな話です。

財務省がアジアにのめり込んでいるのも、クリントン政権にAMF構想をつぶされたことを未だに根に持っているからかもしれません。

しかし、どうも財務官僚の多くはアメリカには共和党と民主党で全く違う二つの顔があるということが全然わかっていないような気がします。困ったものです。

>年寄は漢文漢詩の教育を受けており中国に変な思い込みがあるのも要因だと思います。

強く同意です。 特にルーク・スカイウォーカーの師匠にそっくりな人とか...

とおる さん

>政府に官庁を制御する能力が無いのか?制御出来るシステムになってないのか?

日本は歴史的に官僚の力が強くて(超然主義)、しばしば暴走するという悪しき伝統を持っています。

戦前は、軍部の軍人官僚たちが暴走し、戦後は大蔵省(現財務省)の主計局あたりが権勢をふるったわけで、超然主義の失敗の教訓が生かされていません。

日本には、「自分がやっていることは正しいのだから」と言って、組織(システム)の指揮命令系統を無視して勝手なことをやり責任を取らない中堅幹部(戦前なら参謀本部の面々、戦後なら省庁の課長や課長補佐クラス)の存在というこれも悪しき伝統があり、これまた教訓がいかされませんでした。

指導者の方も、トップダウンで責任をかぶってグイグイ組織を引っ張っていくタイプが日本には少なく、それも原因でしょう。

その意味で小泉前首相はトップダウン型の異端児だったように思いますが、すると「小泉は独裁者だ。出る杭は叩け」とばかりに攻撃を浴びせ、トップからひきずりおろそうとする人達が沢山出てくるのも日本の特徴でして、これが日本の弱点でしょう。

だから、日本型NSCが必要なんじゃないでしょうか。

popper さん

>財務省の責任じゃないでしょ。安部内閣の責任。全部安部内閣で発生しているのだから。

>どうも保守派の人は外務省の責任とか財務省の責任とか言いたがるようだが。

記事のどこにも安倍内閣の責任ではないとは書いてありませんが何か?

安倍政権は、日本版NSCでも使って戦略を統一させろと書きましたが。

それに財務大臣だって安倍内閣の一員である以上、財務省に責任が無いとは言えないでしょう。

私を保守の人と呼ぶからにはあなたは左翼系なのかもしれませんが、安倍さんに憎悪でも抱いているわけですか。呼び捨てですし。それとも財務省の関係者さん?

財務省がアジアに入れ込んでいるのは記事に書いた通り、安倍政権の前からです。

その一連の動きを批判しているわけです。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2007/05/10(木) 23:37:57
  • [編集]

クロフネ氏の書き方は官僚が加害者で政治家は被害者のように聞こえる。しかし現行の官僚体制を保持し、強化してきたのは全部自民党ですから。財務省が勝手にやったとしても財務大臣を任命したのも安部なんですよ。今更、役所の横暴などという弁解が通るわけがない。どちらを批判するのが建設的かと言えば明らかに安部批判でしょう。

  • 投稿者: popper
  • 2007/05/11(金) 00:13:19
  • [編集]

popper さん

だ~か~ら~

>記事のどこにも安倍内閣の責任ではないとは書いてありませんが何か?

>安倍政権は、日本版NSCでも使って戦略を統一させろと書きましたが。

と言ったじゃないですか。よって、

>クロフネ氏の書き方は官僚が加害者で政治家は被害者のように聞こえる。

これはあなたの妄想です。

あえて言えば、民主主義の手続きを無視してきた一部の官僚が加害者で、被害者は国民だということ。

官僚をムキになってかばうところから見て、あなたはたぶん現職の官僚か官僚OBなんでしょうけど、あなたの論理は官僚が自らの政治介入を正当化する論理と全く同じ。

>財務省が勝手にやったとしても財務大臣を任命したのも安部なんですよ。

財務省の官僚が安倍首相や財務大臣の指示に従わず勝手にやったのだったら、悪いのは民主主義のルールを無視した官僚でしょう。

民主主義システムにおいては、選挙の洗礼を受けていない官僚は、国民が選んだ首相や大臣の政策・指示に絶対服従しなければならない。

それでなければ官僚による集団独裁体制です。民主主義ではない。

政治家が失政をおかせば選挙での敗北によって責任をとらされるのに対し、官僚が失政をおかしても犯罪でもやらないかぎりクビにならないという特権を持っているのは、責任を取らない官は政に従うというルールを守る引き換えとしてです。

で、日本の一部の官僚が汚いのは、首相や大臣に敬意を払うつもりも指示に従う気もさらさら無くて、民主主義のルールを破って自分達で好き勝手やったあげくに失政をおかしたとしても、

そのときだけは民主主義のルールを持ち出して、首相や大臣に責任をおっかぶせて官僚という地位にしがみつこうとするところですよ。

まさにあなたと全く同じ言い訳を使って。

私の知人の父親がエリート官僚でよく言っていたそうですよ、「民主主義のルールなんてきれいごとだ。官僚が政策を決めていかなければ国が動かない」って。

その失政のツケをかぶるのは官僚ではない。結局国民です。つまり官僚が勝手に決めた結果失政を犯した場合、選挙で官僚を選ぶことが出来ない国民が責任を負わなくてはならない。

だから「民主主義の手続きを無視してきた一部の官僚が加害者で、被害者は国民」というわけです。

関連記事

http://gaikoanzenhosyo.blog4.fc2.com/blog-entry-254.html

http://gaikoanzenhosyo.blog4.fc2.com/blog-entry-441.html

戦前の軍国主義なんかまさに典型ですよ。

当時、実際の政治を動かしていたのは天皇でも首相でもなく、下手をすると陸軍大臣でもなかった。

参謀本部にいるような陸大出のエリート軍人官僚たちがしばしば暴走し、選挙の洗礼を受けない彼らが政策を決め、その結果、日本は焼け野原となった。

軍人官僚が勝手に決めた失政のツケをかぶったのは結局国民。

だから官僚による民主主義のルール無視、つまり超然主義を私は非難しているのです。

「官僚VS政治家、どっちが被害者か」なんて、程度の低い問題を論じているわけではありません。

この問題の本質がまったく理解できていないのではないでしょうか。

過去の歴史から教訓を得、同じ間違いを犯さないようにするのは当然のことです。

あなたが本物の官僚でそんな世迷言を言っているのだとしたら、日本の将来に危惧をおぼえます。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2007/05/12(土) 01:31:15
  • [編集]

なるほど

東アジア経済を中共主導で統合しようという思想を持った官僚によって、日本はアジアで米国と対立させられてるのですね。戦前と同じように思えますね。われわれ庶民はゼロ金利政策にも理解を示し、耐えてきたのだから、対岸の東アジアに首を突っ込んで迷惑や不安を与えないでほしい。
遅れるのは慣れてるので、むしろ消耗しないように心がけるべきだと感じた。

  • 投稿者: タッチャ
  • 2007/05/12(土) 18:50:06
  • [編集]

タッチャ さん

>東アジア経済を中共主導で統合しようという思想を持った官僚によって、日本はアジアで米国と対立させられてるのですね。

東アジア共同体にしろ、東アジア共通通貨にしろ、日本の一部の官僚は、中共が善意の協力者だと思いこんでいるところに問題があります。

そのために、日・米・中といった世界規模の外交関係に目配せしながら、国家戦略を立てることができないという状況に陥っているように思えます。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2007/05/12(土) 19:37:59
  • [編集]

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