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ガス田問題で日本が焦る必要は無い

  • 2007/04/02(月) 22:59:05

 現在、アメリカの慰安婦決議問題に注目が集まっているが、こちらの問題も重要なので取り上げておく。

中国の温家宝首相が今月11日に訪日するが、それを前にして東シナ海のガス田問題に関する日中協議が活発になってきた。

先月29日の局長級協議では、ガス田の共同開発にむけた技術専門家による話し合いを近々開くことで合意している。

参考記事 

 最近、ガス田問題について触れるチャンスがなかったが、ガス田問題と東シナ海のEEZ画定の交渉がデッドロックに乗り上げて1年以上経つが、その間の政府の姿勢にはまったく不満だ。

白樺などのガス田では実際に生産がはじまり、一部は中国沿岸部の都市へ供給されているという未確認報道もある。

それでも日本政府は「ボールは中国の手にある」と言って実力行使を含む対抗手段を何もとらなかった。

2007年度の対中円借款が中止になったという報道も聞かなかったし、日本が海底資源調査や試掘をしたという話もまったく聞かない。

つまり中国が好き放題やっているのを、みすみす指をくわえて見ている状況だった。

 政府は温首相訪日をチャンスとして、ガス田の日中共同開発を進めることで、この問題の打開を図ろうとしているように見える。

ガス田の日中共同開発について日本が絶対に崩してはいけない基本原則は、”日中ガス田交渉せまる!”の記事で述べた通りだが、

まず、共同開発はEEZの日中中間線にまたがって存在するガス田だけに限り、純粋に日本のEEZ内に存在するガス田については中国に指一本触れさせてはいけないということが一点。

これは日本にとって大幅な譲歩であり、これ以上の譲歩は認められない。

次に、日本のEEZにかかるガス田から既に中国に吸い取られてしまった天然ガスについては、きっちりと補償を受けることが二点目である。

この二点の原則が守られるためには、日中共同による当該海底ガス田のデータ収集とその検証作業が欠かせない。 

 安倍首相の訪中以後の政府は、日中は戦略的互恵関係にあると位置付けたが、これまでのところ日本が一方的に、中国に恵みを与えているだけのように思える。 

温首相率いる訪日団にはエネルギー関係者が多数参加する予定だが、のどから手が出るほど日本から省エネ技術が欲しい中国が、本来なら
”いけ好かない日本”との協力関係を切ることができない
という、切実なお家事情が透けて見える。

これに対して日本側は、政府主導で”日中エネルギー協力セミナー”や”エネルギー政策対話”を開催してやって、高度な省エネ技術を持つ日本企業の中国に対する技術協力を進めようとしている。

参考記事 

”サーチナ”なんかも盛んに、「中国での省エネビジネス参入は日本企業にとってビックチャンス」などとあおっているが、エネルギー効率の絶望的悪さは、中国の覇権主義・勢力圏拡張主義に制限を与えるブレーキである。

軍艦も戦闘機も戦車も油がなければ動かない。

戦争遂行のためにエネルギーを軍に優先的にまわせば、エネルギー効率がひどい中国の産業は大打撃を受ける。もちろん軍自体も長期にわたる戦闘維持が難しくなる。

ところが日本企業が持つ高度な省エネ技術を、数億とか数十億円といったハシタ金で中国側に売ってしまえばどうなるか?

「中国のエネルギー効率が良くなれば東シナ海の海底資源を独り占めするようなムチャなことはしなくなるだろう」なんて甘い幻想は捨てたほうが良い。

東シナ海のガス田だけでは、中国のエネルギー需要を満たす上でぜんぜん足りない。つまり中国が東シナ海で既成事実を作り上げている理由はエネルギーだけではないということである。

もし日本政府が省エネ技術を供与することにGOサインを出せば、中国企業が知的所有権なぞお構いなしに日本企業の省エネ技術をコピーしまくり、中国はもとより世界中に日本企業よりも安い値段をつけて売り歩くだろう。

もっと深刻なのは、エネルギー効率が良くなることで中国の覇権主義・勢力圏拡張主義へのブレーキが外れ、軍事的な冒険をする敷居がこれまでよりずっと低くなることだ。

尖閣を含む南西諸島は中国軍の脅威にさらされ、東シナ海は中国の海となるだろう。 もちろん台湾も危うくなる。

中国における省エネ技術ビジネスは、対中ODA終了後の目玉だと言う人間もいるらしいが、「自分さえ甘い蜜が吸えれば祖国日本がどうなったって良い」という政治家・官僚・企業家が対中ODAに群がったことが、日本の国益を大きく損なったのだ。

数億のハシタ金で安易に省エネ技術を中国に売り渡せば、その二の舞となるのは明白だ。

ハシタ金と日本の安全(人命・領土・財産)のどちらが大切なのか、よくよく考えてみるべきだ。

中国がガス田問題やEEZ画定問題で、相変わらず誠実さが見られない中で、日本が前のめりになって省エネ技術を与えようとしているのは、まったく賛成できない。

ぜんぜん戦略的互恵関係ではない。

省エネカードを切るにしても、ガス田・EEZ画定問題・靖国や歴史認識など日本への内政干渉問題などで、中国が問題行動を止め、日本側の懸念を払拭するような誠実な行動に出てから、少しづつカードを切っていくべきだろう。

また、アメリカで中国系の反日団体が”南京”や”慰安婦”で活発に動いているが、これについても日本側から「在米中国人団体の日本敵視行動は、日中関係にとって何らプラスにならないし、友好関係を醸成しようという現在の日中両国の雰囲気と逆行するものだ」と明言して、中国政府に注文をつけるべきだろう。

このことも、省エネ技術協力をすすめる上での指標とすべきだ。

竹島問題を抱える韓国や北方領土問題をかかえるロシアとの関係もそうだが、現在の政府は近隣諸国との外交で何か成果をあげようと、少し焦っているようにも見える。

政府・外務省には、日本の安全と国益(国民の人命・領土・財産の保護)を最優先にし、焦らず慌てず長期的視野にたって、どっしりと腰を据えて外交に取り組んで欲しい。


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関連記事・日中EEZの境界画定を棚上げ?

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中国が欲しいものは

>軍事的な冒険をする

ここが一番大事。おあっしゃる通り、中国が本当に欲しいものはガス田じゃありません。シーレーンです。商業レーンと軍事レーン。狙いはもちろん台湾と沖縄。ガス田は単なる侵食第一歩です。

  • 投稿者: あに
  • 2007/04/03(火) 00:26:12
  • [編集]

>「中国のエネルギー効率が良くなれば東シナ海の海底資源を独り占めするようなムチャなことはしなくなるだろう」なんて甘い幻想は捨てたほうが良い。
全くその通り。日本は支那への蛇口を閉め続けなければならない。

  • 投稿者: 怒
  • 2007/04/03(火) 00:41:31
  • [編集]

あに さん

>シーレーンです。商業レーンと軍事レーン。狙いはもちろん台湾と沖縄。ガス田は単なる侵食第一歩です。

人民解放軍による空母建造の目的も同じだと思います。

日本側に、中国の軍拡競争にしっかりとついていって、均衡を崩さないという覚悟があるのか、やや疑問です。

怒さん

>日本は支那への蛇口を閉め続けなければならない。

省エネ技術支援に、日本は前のめりにならなければいいのですが...

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2007/04/03(火) 23:26:26
  • [編集]

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