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自衛隊次期戦闘機について

  • 2007/02/27(火) 01:20:21

 およそ一週間お休みを頂いていた間、いろんなことがあったが、日本の安全保障上、非常に重要な問題なので、遅ればせながら今日は自衛隊の次期戦闘機(F-X)選定についてお話したい。

今月21日、防衛庁はF-X候補6機種のうち質問書に回答のあった3機種について、相手国空軍とメーカーに調査団を派遣することを決定した。

相手国から回答のあった3機種とは、アメリカ製F/A-18、同F-15FX、欧州共同開発ユーロファイター・タイフーンである。

参考記事 


 航空自衛隊が使用している戦闘機F-4が老朽化のため来年にも退役する機体がでてくるのを見据え、F-X選定の動きがあわただしくなってきた。

不幸にも、中国・韓国・北朝鮮が今ごろになって偏狭な民族主義を背景とした軍備拡張主義という熱病におかされるなかで、これらの国々に取り囲まれた日本としても、否応無しにそれへの対応を迫られている。

しかし財政事情が厳しいとして、そうした国際情勢に逆らって真っ先に削減されているのが防衛予算である。

さらにミサイル防衛システム整備に巨額の予算を投入している関係で、そのしわ寄せが戦闘機などのいわゆる正面装備削減へとつながっていて頭が痛い。

それならば、せめて少ない防衛費を有効活用してコストパフォーマンスに優れたF-Xをと願っているのだが、それも心もとない。

現代戦においては陸・海・空の防衛力のうち、かつてなく空軍力の重要性が高まっていて、単純に防衛力の1/3のお話ということではない。 空軍力の強さが海戦・陸戦の勝敗に大きな影響を与える。 

だからこそ防衛予算が苦しい日本としては、F-Xには最強の戦闘機を選ばなくてはならないのである。

 F-X候補としてあがっている戦闘機のうち最強の戦闘機はどれかといえば、ステルス戦闘機として有名なアメリカのロッキードマーチン製F-22A”ラプター”戦闘機であることは論を待たない。

模擬戦闘においてF-15・F-16といったこれまでの戦闘機を圧倒的な強さで退けたという話を読者のみなさんもさんざん聞いたことだろう。

F-22は高額ということでも名高いが、既存の戦闘機3~4機相手にしても勝てるのだから、たとえ調達数を半分にしても買う価値がある。

だが今回、日本からの質問書に回答がなかった。

これで完全にF-22の目はなくなったということでもないようだが、いかんせん最高機密のかたまりのようなアメリカ最新鋭戦闘機ということもあり、日本の航空産業が望むライセンス生産どころか、輸出に許可が下りるかどうかもわからない。

昨年だったか、イギリス・オーストラリアといったアメリカにとって最重要な同盟国に対しても、F-22の輸出を許可しないという決定がアメリカ議会でなされたと記憶している。

 クロフネの防衛力整備計画でも述べたが、今の時点で非ステルス戦闘機を買うのは壮大な税金のムダだと思う。 F-22の模擬戦闘の結果を聞かされてはなおさらだ。(それが正しいとして)

F/A-18・F-15FX・タイフーンはどれもステルス戦闘機という概念が登場する前に設計された戦闘機だろうし、実際RCS(レーダーに映りやすいかどうかの目安)も、F-22とはケタがいくつも違う。

日本も「むこうの議会がダメと言っているから」とあきらめてしまうのではなく、形式的な機種選定作業はちゃっちゃと済ませ、F-22の輸出許可がおりるよう今すぐにでもロビー活動に力を入れるべきだ。

日本が実際にアメリカ側を説得する場合にも、日本外交の必殺技・要請一本やりじゃなく、F-22を輸出することがアメリカの国益上どういうメリットがあるかを日本側から懇切丁寧に説明しなくてはならない。

F-22の対日輸出許可によって考えられるメリットは次のとおりである。

・日米貿易不均衡解消への貢献

・ロッキードマーチンや関連企業等、アメリカ人労働者の雇用拡大

・イラクへの巨額戦費にあえぐアメリカ軍の極東地域における負担軽減

・ASATによる衛星破壊が証明した中国の露骨な覇権主義への牽制


以上のポイントを強調してアメリカ議会・政府を全力をあげて説得しなければならない。

 また日本自身がいくつか努力しなければならない点がある。

・機密保持の徹底と機密漏洩やスパイに対する罰則の厳格化

・輸出を容易にするため、場合によってはスホーイ27・30等、既存戦闘機への優位性が失われない程度のF-22のスペックダウンの許容

・アメリカが許可しない場合日本におけるライセンス生産放棄

 先ほど述べたように、不本意ながらF-22の輸出許可が最後までおりなかった場合でも非ステルス戦闘機を買って、のちのちの巨額の不良資産化だけは避けたい。

「単年度の予算を使い切ればいいや。後は野となれ山となれ」という官僚特有の悪しき前例主義に陥るのでも、「金がないから何もできない」といった具合に「貧すれば窮す」に陥るのでもなく、少ない予算を上手にやりくりして、場合によっては予算をセーブして将来のために積み立てるなど柔軟に工夫すべきである。

(法律や前例がないから出来ないと言うならつくれ! 発想を転換しろ!)

F-15・F-16もしくはF/A-18あたりを候補として数十機程度のリース機を導入して、より手にいれやすいと思われるステルス戦闘機・F-35が買えるようになるまでの間のつなぎとしたらどうだろうか。(本当は気が進まないが)

その場合、最低限アクティブ・レーダーホーミングの空対空ミサイルが撃てるなら、マルチロール戦闘機ではなくてもやむを得まい。(ハープーンやスラム対艦ミサイルが撃てれば良いのだが)

タイフーンがそろうまでのつなぎとしてF-16を約30機ほどリースしたイタリアの例もある。

 以上の話はやはり付け焼刃。
日本としてはF-22の輸出許可がおりるよう外交に全力をあげるべきだ。

日本との関係が良好なブッシュ政権のうちに話をまとめておかないと、次期アメリカ政権の時にどうなるかわからない。

中国のおそろしいまでの軍拡に対し、アメリカを頼りにしてモタモタする日本。

ナチスドイツの急激な軍拡に対し、当時の超大国イギリスの外交に問題の解決を任せ、難攻不落のマジノ線を頼りにしてその他の戦力の強化を怠り、結局イギリスの外交が失敗してドイツにパリを占領されて手を上げたフランスとかぶる。

軍事力は国力を構成する重要な一部である。

国力が小さい国は、ろくな外交をすることもできないし、魅力がなければ同盟国からも重視してもらえない。

それが歴史の教訓である。

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関連記事・クロフネの防衛力整備計画(その4)

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自国開発

巡航ミサイル、射程3000キロ、パルス(電源をも遮断する)爆弾でも開発できないものでしょうか?
出来ればマッハ4位の速度が良いですね、夢?

  • 投稿者: 嫌!
  • 2007/02/27(火) 18:20:33
  • [編集]

嫌!さん

>巡航ミサイル、射程3000キロ、パルス(電源をも遮断する)爆弾でも開発できないものでしょうか?
出来ればマッハ4位の速度が良いですね、夢?

日本は、対艦ミサイル用のターボファンエンジンを開発していますから、やろうと思えばできるでしょう。

GPSや地形照合等を使った誘導システムも必要ですが、日本の得意分野でしょうから問題ないはずです。

マッハ4でピンポイントに命中させるというのはちょっと難しそうですが...

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2007/02/27(火) 21:44:30
  • [編集]

余計なことかもしれないが

>巡航ミサイル、射程3000キロ
米国との条約でミサイルの射程距離が1000キロ以上のものは保有できません。

  • 投稿者: jiji
  • 2007/03/01(木) 02:58:18
  • [編集]

jiji さん

>米国との条約でミサイルの射程距離が1000キロ以上のものは保有できません。

そういえばそんなものがありました。
すっかり忘れていました。

でも韓国は1000キロ以上の巡航ミサイルを開発中と報道されています。

アメリカが許したのでしょうか?
それとも条約違反?

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2007/03/02(金) 00:17:15
  • [編集]

国産無人機開発を

拝啓、かなり手遅れですが防衛省と三菱重工を中核とし国産無人機による主力戦闘機を開発すべきであります。       軍学者 兵頭二十八氏の受け売りが殆んどですが、昔の同級生の父親が自衛隊の戦闘機パイロットでした。 危険過酷な任務にも関わらずそれ程高待遇ではなく 年より老けていました。   パイロットに負担を押し付けるより無人機を研究開発すべきです。   一等国は日本以外主力戦闘機と主力戦車は自主開発しています、国運を賭けて イスラエルのメルカバ重戦車が好例であります。      長文乱文にて  草々

  • 投稿者: (^O^)風顛老人爺
  • 2007/05/08(火) 23:39:28
  • [編集]

(^O^)風顛老人爺 さん

>拝啓、かなり手遅れですが防衛省と三菱重工を中核とし国産無人機による主力戦闘機を開発すべきであります。

私も偵察・戦闘用など、各種無人機の開発・配備には大賛成です。 

ところが、どういうわけか防衛省の腰が重いんですよね。

現代戦のトレンドから取り残されないか危惧しています。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2007/05/09(水) 23:15:04
  • [編集]

空軍は防衛の根幹です

拝啓、空軍は防衛の根幹です。   にも関わらず日本はやる気がないです。      以前にゼロ戦とワイエスー11の開発に携わった技術者の本を読みました、題名は失念致しましたが 防衛軍事力の同盟・相互強力はギブアンドテイクでなければ成立しない。  技術開発その他何よりも経験工学なので時間がかかる。 敗戦後の日本の航空産業の体たらくは残念であると。      前述のワイエスー11とホンダのビジネスジェットの例からして日本の潜在的航空機開発力は世界屈指と考えております。          その力が発揮されていないのが残念でなりません。         乱文にて  草々

  • 投稿者: (^O^)風顛老人爺
  • 2007/05/10(木) 18:53:02
  • [編集]

無人戦闘機

無人機について。
現段階では無人戦闘攻撃機は開発中ではあるが無人戦闘機はまだ現実的的ではありません。
ジャミングの問題や自律飛行させるにもまだまだ技術的な問題もあるでしょう。イラク戦争では初の有人機と無人機プレデターの戦いがありましが、有人機が勝利をおさめました。仮に無人戦闘機が開発されても有人機との併用が望ましいと思います。

  • 投稿者: 無名戦士
  • 2009/08/24(月) 13:59:16
  • [編集]

無名戦士さん

ずいぶん古い記事へのコメントでびっくりしました。

当時の私は、撃墜されても人的被害が出ない”捨て駒”としてグローバルホークやプレデターのような無人偵察・攻撃機の導入を推奨していたように思います。

敵をより早く発見し、より早く味方で情報を共有する(いわゆるネットワークセントリックの戦い)という面で自衛隊は遅れに遅れていますので。

アメリカが空母艦載機として無人ステルス機を開発していますが、まだこれからの技術であるという点は同感です。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2009/08/25(火) 21:56:06
  • [編集]

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