初めていらっしゃった方へ

スポンサーサイト

  • --/--/--(--) --:--:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

外敵を引き入れることで内政に勝とうとする者は愚の骨頂である

  • 2007/01/15(月) 15:03:34

 最近アップしたコラム・”谷内次官の解任を要求する”では、官僚が国家の意志決定に介入し、民主主義の大原則を破ることの危険性についてのみ話した。

今回は、「安倍首相の靖国参拝は、日中両国の首脳が頻繁に会うことで回避できる。首脳会談の前には参拝は避けることになり、会談直後もまた控えることになる。首脳交流を頻繁に行えば、首相参拝は物理的に不可能になる」 という、谷内次官の主張そのものについての是非を考えてゆく。

谷内次官がどういうわけで首相の靖国参拝を物理的に不可能にしたいと思っているのかは知らない。

前述の谷内次官の発言によれば、彼は首相の靖国参拝を中国の外圧によって不可能にしようと考えていることがわかる。

つまり、自分の理想とする政策を、外敵勢力を日本の内政に引き込むことで実現しようということだ。

これがどれほど愚かなことであるか歴史から学ぶことにするが、私はある人物を思い出した。

それは新羅第29代国王・武烈王(金春秋)である。(在位654-661)

 金春秋の生きた時代の朝鮮半島は、新羅・百済・高句麗がたがいに攻め合う戦乱の時代だった。

百済・高句麗と半島の覇権を争う新羅の王子として生まれた金春秋は、国王に即位する前から積極的に外交活動を展開していた。

642年、大胆にも敵対する高句麗に乗り込み、「新羅と高句麗が手を結んで百済を滅ぼそう」と提案するも、逆に高句麗の宝藏王に捕らえられ、監禁された。(のちに救出された)

647年には、日本の要求に従い、人質として日本へ渡ったことが日本書紀の記録に残っている。

大化2年(646年)9月条 小徳、高向博士黒麻呂を新羅に遣して、質(むはかり=人質)貢らしむ。

大化3年(647年)7月条 新羅、上臣大阿冫食(新羅宮廷17階官位の第5位)金春秋等を遣して、博士小徳高向黒麻呂を送りて春秋を以て質とす。春秋は姿顔美しくて善みて談咲す。



4~5世紀の一時期、日本は新羅・百済等を属国とし、それ以来、両国が裏切らないよう王子を人質として差し出させるという慣例があった。

日本はその慣例にしたがって、新羅に人質を要求したのだが、7世紀のこの時代、日本は既に半島を支配するような力は無かった。(この時期、百済からも王子・余豊璋が日本へ来ていた。彼は百済最後の王となる)

それでも金春秋が屈辱的な人質という立場を受け入れて日本にやってきたのは、日本と同盟を組み百済や高句麗に対抗する密約を結ぶためだったという説がある。

日本との同盟もかなわなかった金春秋は帰国、648年には息子の金法敏(のちの30代文武王)とともに中国へ行き、唐の都・長安で時の皇帝・太宗に謁見を許された。

金春秋は、新羅独自の宮廷官僚の衣冠制度を改め、唐のものを全面的に取り入れたいと申し出た。

唐の太宗は、新羅王子・金春秋の殊勝な申し出にさぞや満足したに違いない。

新羅宮廷のそれまでの衣冠制度をそっくり止めて唐のマネをするということは、「これ以後、新羅が唐の属国となります」ということだからだ。

まもなく新羅独自の年号も”太和”をもって停止された。

これによって、唐を宗主国、新羅を属国とする軍事ブロックが東アジアに形成された。

金春秋は、外敵である中国を半島に引き入れて「自分たちが半島の覇権を握る」という政治目的を果たそうとしたのである。

660年、唐の大軍が百済に押し寄せ新羅軍もこれに呼応、百済はあっけなく滅亡した。

百済軍の残党は日本へ使いをよこし、唐に殺害された義慈王の後継として、日本へ人質として差し出した王子・余豊璋の帰国と、援軍を要請してきた。 

百済から”宗主国様”とおだてられた日本は、地理さえ不案内な半島への出兵を決定、663年、白村江で唐・新羅連合軍に敗れることとなる。

今も昔も、日本人は半島外交のこととなると冷静さを失うようだ。

唐の高宗はまもなく高句麗にも出兵してこれを滅ぼし、安東都護府を置いて、属国の新羅を含めて朝鮮半島を支配下においた。

その後、金春秋の子・文武王が半島から唐を追い出し、統一を成し遂げたことで、韓国では、武烈王(金春秋)と文武王は名君とされているのだが、私はそうは思わない。

確かに金春秋は、中華帝国という外敵を半島に引き入れることで、自らの悲願だった半島統一を成し遂げた。 だが、そのことによって中華帝国という名の肉食獣に、忘れかけていた朝鮮半島という肉の味を思い出させてしまったのだ。

紀元前108年に、漢の武帝が征服して以来、朝鮮半島は400年近くに渡って中華帝国の植民地であった。

それを紀元後313年に、中華帝国の朝鮮総督府ともいえる楽浪郡を高句麗が滅ぼしたことによって、中華帝国の実質的な半島支配は終わった。

それ以後、高句麗・百済・新羅の三国が中華帝国に朝貢することはあっても、それはあくまでも外交を有利にするための形式的なものに過ぎなかった。

ところが、それから350年後、新羅が唐を半島に誘い込んだことで中華帝国という猛獣に朝鮮半島という肉の味を思い出させてしまった。

一旦は、唐を追い出した新羅だったが、新羅王が皇帝になることも独自の元号を取り返すことも出来なかった。

新羅以後に興った高麗・李朝朝鮮も、宋・金・元・明・清といった具合に次々と中華帝国の属国となった。

結局、19世紀の日清戦争で中華帝国を明治日本が倒すまで、半島は中華帝国の属国として財宝や美女を貢ぎ続けた。

結局、中国という外敵を引き入れて半島を統一するという金春秋の策略は、朝鮮半島が中華帝国の千年属国となるきっかけを与えてしまったのだった。

確かに、金春秋の策略は成功し、息子が半島統一を成し遂げた。だが百年単位の長期的な視野に立ってみれば、そのことは半島の人々を幸福にしたと言えるだろうか。

詩経に、「兄弟牆に鬩げども、外其の務りを禦ぐ」(けいていかきにせめげども、そとそのあなどりをふせぐ)というのがある。

意味は、兄弟が家の中で争いごとをしていても、外敵から侮辱を受けたならば力を合わせて撃退する、といったところで、けんかをしている兄弟が相手に勝つために、外敵を引き入れるなどもってのほか、という教えを含んでいる。

この教訓に反して、新羅は百済や高句麗と争いごとをしていて彼らを打倒するために、半島を野蛮国と見下す外敵・中華帝国を引き入れたのだった。

 谷内次官の発言に話を戻すが、根っからの反日原理主義者・江沢民率いる”中華帝国”は、「歴史問題を永久に言いつづける」ことによって、”蛮族”の国・日本を屈服させ支配しようとした。

その象徴的なものが靖国問題だった。

靖国を叩くことによって、中国の”皇帝”が日本の首相の行動さえコントロールできるようにし、同時に、中国人を絶対的正義の一等人種・日本人を絶対悪の二等人種として永続的に固定しようとした。

アジアで最も先進的な民主国家である現代日本に、醜悪な独裁国家である中国がケチをつけるところが無い。

だから、現代の中国帝国が日本を屈服させ支配することを可能にするには、靖国など歴史問題を永久に言いつづけるしか手段が無かったのである。

中国は、日本の”酋長”が靖国参拝を止めない限り、”皇帝”への謁見は許さないと圧力をかけた。

ところが、小泉前首相はそれを突っぱねつづけた。

それによって日中間の外交摩擦は頂点に達したが、それは日本が独立国家としての矜持を取り返し、その一線を守り抜いたことを意味する。

谷内次官は「日中首脳会談をひんぱんに続ければ、首相は靖国参拝が出来なくなる」と言っている。 これは日中関係を、小泉以前の現代国家間の外交関係としては不正常な状態に戻す、ということを意味する。

谷内次官がなぜ首相の靖国参拝を阻止したがっているのかは知らないが、こうした中華帝国の外交戦略を、靖国参拝阻止のための外圧として利用するために日本国内に引き込むことが、どれほど愚かなことか。

金春秋の教訓や、詩経の「兄弟牆に鬩げども、外其の務りを禦ぐ」は、受験参考書に載っていなかったのかもしれないが、だからといって日本の外務次官という要職にある者が、知らなかったで済む問題ではない。

中国という外敵を内政に引き込んで、己の信念を達成しようとするなど、愚の骨頂である。

谷内次官の免職を安倍政権に今一度要求する。

----------------------------------

外敵を引き入れて内政に勝とうとする者は、左翼思想の影響を強く受けた政治家・マスコミ・学者・”プロ市民”が目立つ。

だが、より深刻なのは、霞ヶ関のカーテンに守られて国民の目が届かないのを良いことに、超然主義をふりかざして国家権力に介入し、選挙の洗礼を受けずに、己の左翼的思想を国家の意志決定に反映させようとする、一部の官僚だと思う。

国家中枢の一番近いところにいるにもかかわらず、目立たないだけに始末が悪い。

----------------------------------------

2007.9.17 追記

中国とのパイプを自慢する日本の政治家もいるが、
それはぜんぜん自慢にならない。




banner_04.gif

↑あなたのワン・クリックで管理人に少しだけパワーを分けてください。↓
人気blogランキング



関連記事・特定アジアは歴史しかカードが無い!

関連記事・華夷秩序は復活するか?

関連記事・中国の外交テクニック(その5)

関連記事・中国の外交テクニック(その6)

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

未納三兄弟の再現か!「小沢ハウス」疑惑

 昨日のエントリー「ここ2,3日の出来事(事務所費、2ch閉鎖騒動他)」の中でお伝えしたとおり民主党小沢代表の事務所費に関して新たな疑惑が浮上しています。それは、小沢氏が事務所費の膨れた理由としてあげている不動産が存在しないのではないか?という疑惑です。...

  • From: KAZUHIRO.SWIM |
  • 2007/01/16(火) 16:27:13

この記事に対するコメント

不倶戴天の敵 その名は官僚なり

皮肉なことにシビリアンコントロールは中央官庁の中で防衛省が最もましである。財務省を中心に、国土交通省(旧建設省)、外務省などの官僚が結託して好き勝手にやってきた結果が現在の国家財政破綻である。逆に言えば彼ら奸臣を追い出せば、簡単に解決するのだ。安倍政権は、議会主導のシビリアンコントロールを復活させようとしている内閣である。官僚天国を破壊する安倍政権は官僚の不倶戴天の敵である。官僚が安倍政権を打倒するために手段を選ばなくなっている。日本国民が安倍晋三を信じ、応援しなければ、日本の未来は暗いものとなる。

  • 投稿者: 朝日将軍
  • 2007/01/16(火) 01:45:39
  • [編集]

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

  • 投稿者: -
  • 2007/01/16(火) 16:35:09
  • [編集]

朝日将軍さん

まさにおっしゃるとおりです。

官邸主導政治をめざす安倍首相が憎い官僚はたくさんいるでしょうね。

>財務省を中心に、国土交通省(旧建設省)、外務省などの官僚が結託して好き勝手にやってきた結果が現在の国家財政破綻である。

大蔵省(財務省)の特に主計局あたりが正に政府内政府として、予算という実弾で各省庁や地方を”ひざまずかせて”きましたから。


かずひろ さん

記事拝見させていただきました。

”小沢ハウス”は限りなくクロに近いように感じました。

本間税調会長のクビをとったのは、どうも小沢氏周辺からでた情報ではないか、という噂もあるようですが、今度は火の粉が自分に降りかかって来ることになるかもしれません。

民主党はしょっちゅう外敵を引き入れる党ですので、TBはオマケしておきます(笑) こちらからも、なるべくテーマにあった逆TBをしておきました。

ところで、かずひろさん。 当方と相互リンクをしませんか? もしOKでしたらコメント頂けると幸いです。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2007/01/16(火) 22:31:49
  • [編集]

外敵を引き入れ様とする輩には言葉ではなく鉛を胸腹中に突っ込むべき。

  • 投稿者: 特亜消尽
  • 2007/09/18(火) 00:43:59
  • [編集]

特亜消尽さん

鉛とはおだやかではありませんが、そういう人間がまもなく首相になるのではないかと危惧しています。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2007/09/18(火) 23:37:05
  • [編集]

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する


・いつもコメント&TBありがとうございます。

アダルト系ブログからの、サイトポリシーに違反したコメント・TBが後を断たないため、受信したコメント・TBを管理人が審査することにしました。

サイトポリシーに違反したものについては予告無く破棄します。

また問題の無いコメント・TBを頂いても表示されるまで少し時間がかかります。 悪しからず御諒承ください。

「管理者にだけ表示を許可する」にチェックを入れると、管理人だけが読める非公開コメントになります。 非公開コメントを下さる方のプライバシーを尊重し、あえてお返事をしておりませんが、「公開コメントでも良いのでレスが欲しい」という方は、非公開コメントにその旨をお書き添えください。
                

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。