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谷内次官の解任を要求する

  • 2007/01/12(金) 00:18:00

 11日づけの産経朝刊を読んで仰天した。

櫻井よしこ女史のコラム「安倍首相に申す」によれば、昨年12月13日、東京の飯倉公館で行われた外務省OBの忘年会の席上、谷内正太郎外務次官が以下のような内容の話をしたという。

「安倍首相の靖国参拝は、日中両国の首脳が頻繁に会うことで回避できる。首脳会談の前には参拝は避けることになり、会談直後もまた控えることになる。首脳交流を頻繁に行えば、首相参拝は物理的に不可能になる」

谷内次官は自身の独断で、首相の行動をコントロールしようというのである。

これは単なる一官僚にすぎない者による、日本の民主主義政体の否定であり、無血クーデタ実行宣言である。戦前に横行した超然主義の亡霊の復活である。

だから仰天したのだ。

 世間では立派な大学と言われているところを卒業し、官僚としてみっちり教育を受け長年にわたって経験を積んだであろう人間に、今さら箸の上げ下げみたいなことを言わなければならないのかと情けなくなってくるが、それでも言わねばならない。

民主主義国家において政治家が失政を行えば、国民によって選挙時に落選させられ、クビという形ではっきりと責任をとらされる。

しかし官僚は失政に関与しても法を侵さなければ、責任をとらされてクビになるようなことはまずない。

なぜそのような免責特権が与えられているかといえば、国家の政策決定に官僚は介入してはならないという義務を負っているからだ。

官僚が「責任はとるから政策決定を官僚に任せろ」と言ったとしても、そもそも官僚に責任が取れるわけがない。

たとえば、いわゆる従軍慰安婦についての河野談話にGOサインを出したひとりが、当時の官僚のトップだった石原信雄官房副長官だった。

石原氏と韓国側で、「日本が従軍慰安婦を強制連行したことを認めれば、それで手打ちにする」という密約があったようだが、それでこの問題が終わりになることはなかった。

韓国は現在まで「日本人が強制的に韓国人女性を性奴隷にした」と全世界にホラを吹いて周り、日本国民全員が、これ以上に無い恥辱をなめさせられたのだ。

これについて石原元官房副長官が「韓国にだまされちゃいました。国民の皆さん、ごめんさない」と言えば済む問題だろうか? 

たとえ石原氏が百回腹を切ったとしても日本国民全員が受けた恥辱の刻印が消えることはない。たかだか官僚に、失政の責任を完全にとることなどできないのである。

もし誰かが失政の責任をとれるとすれば、従軍慰安婦談話を発表することを政策としてかかげる政治家・党を国民の多数が投票によって選択し、その政府によって政策が実施されたときのみである。

これならば、後で従軍慰安婦の強制連行がなかったとわかったとしても、政府を選んだ国民が悪いのであり、その責任は最終的に主権者たる国民がかぶる。

石原氏がやったことは、官僚が決め、その失敗の泥をかぶるのは国民ということだ。だから許されないことなのである。

(当時の政策決定には政治家の加藤紘一氏などもかかわっているから、100%石原氏に責任があるわけではないが)

 だが、日本の官僚はよっぽど質が低いのか、しばしば民主国家におけるこの大原則を破って平然としている。 

しかもセコイ。

霞ヶ関のカーテンに守られているのを良いことに、国家の意思決定に介入しながら、失政の場合は官僚の免責特権を利用して逃げようとする。

あるいは「あれで正解だったのだ。偏差値の低い国民はバカだからそれがわからんのだ。」とばかりに、官僚の絶対無謬説をふりかざす。

「○×という民主国家でもそうだ」というなら、その国のシステムに問題があるだけのこと。 日本がその顰(ひそみ)に倣(なら)う必要は一切無い。

日本の官僚は、しばしば「自分が国のために正しいと思ったら、体を張ってでも自分の考えを貫徹しなければならない」とか言って、民主主義の大原則を破って国家の政策決定に介入し、それを正当化する。

櫻井女史のおっしゃるように、谷内次官も、安倍首相の靖国参拝を阻止することが国のためになると考えたのだろう。

だが日本という民主国家において、国のために何が正しいかを判断し決定するのは、国民であって谷内次官のような官僚ではない。

言い訳の能力だけは天才的な官僚もいて、「官僚だって国民だ」というやつが必ず出てくるだろうから言っておくが、この場合の国民とは国民の多数派のことであって、官僚一個人のことではない。

 もし谷内次官が”過去の歴史の教訓”から首相の靖国参拝を阻止しなければならないと考えているのであれば、過去の歴史の教訓から何も学んでいないのは谷内次官のほうであるといわざるを得ない。

たとえば自衛隊の統幕議長が「自衛隊を使って首相の靖国参拝を阻止する。そうすれば首相の参拝は不可能になる」と自衛隊の幕僚たちが集まる忘年会で述べたとしたらどうだろうか。

それこそ「シビリアンコントロールからの逸脱」であり「戦前の軍国主義の復活」である。

しかし、これと谷内次官の「外務省を使って首相の靖国参拝を不可能にする」とはどこが違うのだろうか?

いや全く違わない。

先ほども言ったように、谷内次官も、安倍首相の靖国参拝を阻止することが国のためになると考えたのだろうが、

戦前の軍人官僚たちも、国のためになると思ったからこそ犬養首相を暗殺し、日本の民主政体を破壊して権力を奪取し、国民の同意を得ることなくヴィルヘルム・シュトラーセ(ナチス政権)と手を組んで、あの戦争へと突き進んでいったのではないか?

太平洋戦争の是非はおいておくとしても、どうしてそうなったかといえば、それは当時の日本の立憲君主政治に、「政治は行政のプロである官僚に任せておけばよいのであって、民選政治家などすっこんでいれば良いのだ」という明治以来の伝統的な、超然主義を良しとする風潮が”蟻の一穴”として存在していたからである。

そこから、曲がりなりにも機能していた日本の民主政治という堤防が決壊したのだ。

「お国のためであっても戦前のように軍人官僚が政治を動かすのはいけないが、谷内次官だけはお国のために政治を動かすのは良い」と言いたいのであれば、噴飯モノとしか言いようが無い。

文官と武官は、どちらも国民の税金から俸給をもらい、選挙という洗礼を受けずに行政に関与する、国家が擁する巨大な官僚機構の一部であって、手に持っているものが行政指導の文書へサインするペンか、サーベルかの違いでしかない。

だからこそ民主主義国家において武官はもちろん、文官も国民(シビリアン)と国民が選出した政治家の完全なコントロール下になければならないのである。

それが本当の意味での「過去の歴史から教訓とする」ということである。 谷内次官はもう一度日本の民主政治を崩壊させるつもりなのであろうか。

 谷内次官が個人的に「首相は靖国に参拝すべきでない」と信じる自由はある。

だがシビリアンコントロールを逸脱して、谷内次官の個人的信念を国政に反映させようとするなど言語同断である。

これは政策・意見の相違などではなく、官僚として致命的な過失である。

谷内氏が安倍首相と友人関係にあったとしても許されることではない。
日本という国家は、谷内氏個人の私物ではない。

谷内次官にエリートとしてのプライドがあるならば、すみやかに辞職・退官するべきである。 もしそれでも権力にしがみつくのであれば、国民の一人として安倍政権に谷内次官の免職を要求する。

谷内氏も霞ヶ関のカーテンに隠れてコソコソ卑怯なマネをするのではなく、潔く退官して”靖国反対党”でも結成し、議会で与党となって首相に指名されれば、いくらだって首相の靖国参拝中止ができるだろう。

それだったら私も文句は言わない。

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この記事に対するコメント

害務省は危険

防衛省よりも外務省(害務省)へのシビリアンコントロールの確立の方が急務だ。日本の官僚団の再教育、養成方法も防衛大学(士官学校)にならったほうがいい。

  • 投稿者: 朝日将軍
  • 2007/01/12(金) 02:31:24
  • [編集]

シビリアンコントロール・・・

武官、文官問わずシビリアンコントロール
なるほど、とは思いますが残念ながらマスコミが国民を誘導してます

マスコミは「報道の自由」などと言って偏向報道を繰り返し、しかも責任を取りません
海外の情報すら日本国民に知らせようとはしません
また捏造、歪曲して報道します

どうすればいいのでしょうかね?

  • 投稿者: take
  • 2007/01/12(金) 15:32:28
  • [編集]

わたしもこの産経記事をよみ、おなじことをかんがえていました。
官僚のおもいあがりもはなはだしい。
官僚資格の試験を定期的にせよ

  • 投稿者: ハンディ12
  • 2007/01/12(金) 17:45:35
  • [編集]

朝日将軍さん

>防衛省よりも外務省(害務省)へのシビリアンコントロールの確立の方が急務だ。

チャイナスクールの影響力が少しは減ったかなと思っていた矢先にこれですから。

谷内次官、まったく許せません。


takeさん

>武官、文官問わずシビリアンコントロール なるほど、とは思いますが残念ながらマスコミが国民を誘導してます。
どうすればいいのでしょうかね?

やはり地道に国民のメディア・リテラシーを向上させ、民度をあげていくしかないでしょう。

幸い、ネット技術の発展で国民がきわめて安価に情報を発信できるようになりました。

だから私もこうして、”ネット義勇兵”として無償の戦いを続けているわけです。

私は保守系ブロガーとしては”しにせ”の部類に入ると思いますが、その後、強力な保守系ブロガーが続々と誕生し、

かつて絶大な影響力を誇った朝日やTBSといった左翼マスコミは、相当なダメージを受けています。

今後、団塊世代が引退し、ネットやケータイを使いこなせる若い世代が日本の中心になってくれば、そうした潮流はいっそう顕著になるでしょう。

takeさんもそうした流れを応援してください。


ハンディ12 さん

>官僚資格の試験を定期的にせよ

まったくです。

それにしても、官僚養成学校である東大の法学部あたりでは、どんな教育をやっているのかと首をかしげるばかりです。

新しい国立政治大学が必要だと思います。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2007/01/12(金) 22:27:44
  • [編集]

>官僚は失政に関与しても法を侵さなければ、責任をとらされてクビになるようなことはまずない。
>なぜそのような免責特権が与えられているかといえば、国家の政策決定に官僚は介入してはならないという義務を負っているからだ。

官僚は国家の政策決定をうけて速やかに合理的に策定実行する?..むなしいですね.
クロフネさまのコメントは今回もまた首相官邸と全国紙にだすべき基本的概念だとおもいます.国民の大部分は政策決定する政治家とそれを請け負う官僚のレゾンデートルを理解していない,否,理解からその目をそらされてきました.クロフネさまのような考え方は意図的に良民のめからそらされてきたのではないでしょうか?
(ネット規制法もたいへんな問題です)
最低の外務省とはいえどもこのたび官邸にはいった藪中さんみたいな官僚からは程遠い人物もいます.害むっ省がまともな省庁になるように草の根世論を育てましょう!

  • 投稿者: 人生の厄介息子
  • 2007/01/13(土) 03:46:10
  • [編集]

人生の厄介息子 さん

>国民の大部分は政策決定する政治家とそれを請け負う官僚のレゾンデートルを理解していない,否,理解からその目をそらされてきました.クロフネさまのような考え方は意図的に良民のめからそらされてきたのではないでしょうか?

選挙の洗礼を受けていない官僚が、政策決定に介入することの危険性を、権力を監視することが役目のはずのマスコミが、これまでほとんど取り上げてこなかったことが原因ですね。

なぜそうだったのかは、単純に日本のマスコミや政治学者のレベルが低かったせいではないでしょうか。

ですから「三権分立だから官僚にも政策決定に介入する権利がある」とか「正しいと思ったら体を張ってでも官僚が介入しなければならない」とか「官僚だって国民だ」といった、霞ヶ関が強弁する低レベルの言い訳に反論できなかったのではないでしょうか。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2007/01/14(日) 00:38:07
  • [編集]

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