初めていらっしゃった方へ

スポンサーサイト

  • --/--/--(--) --:--:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

海洋は21世紀日本のフロンティア

  • 2006/12/13(水) 00:15:31

 前回では、日本の独立と安全を保障するために新エネルギー源の開発・自給の重要性について見た。

ただ現実問題として新エネルギー源の開発に取りかかり、それがモノになるまでの不確定要素が大きすぎる。

ITERが熱核融合炉の研究をやっているけれども、実用化の目標が21世紀の半ばと言っている。

ちなみに乱暴な言い方をすれば、原子炉が原爆なら熱核融合炉は水爆である。

 そこで日本がエネルギー自給率をどうしたらアップさせられるかを考えた場合、目を向けるべきなのは海だと思う。

日本の近海、特に太平洋沿岸にはメタンハイドレートというものが存在していて、その量は世界一と見られている。 一説には、日本の天然ガス消費量の約100年分とも言われていて有望な海底資源である。

”メタンハイドレート資源開発研究コンソーシアム”というものが立ち上げられて研究を行っている。

問題は、深い海に存在するためにどうしても生産コストが割高になって、採算が合わないということがあげられる。 固形として存在するメタンハイドレートをどうやって安定的にガスとして取り出すかということも課題だ。

 しかし、いつ主要産油国で地政学的問題が発生し原油価格が1バレル=100ドルになるかわからない。

しかも「メタンハイドレートは採算が合わない」という考え方の前提には「日本がお金を出せば原油・天然ガスはいつでも安値で買える」ということがあるのだが、資源国が日本を支配しようとして意図的にエネルギー資源の売却を拒否するかもしれないという懸念が年々高まっていることは前回の記事で述べた。

だから今は採算がとれなくとも政府が充分な財政投融資金を投入し、メタンハイドレートをガス化して日本の消費地へ安定的に供給する技術を確立しておくべきである。

もしもの時にメタンハイドレートという”保険”があれば、日本が生き残るための対策が立てられる。

日本の100年分の消費量というメタンハイドレートが天然ガス確認埋蔵量として加われば、世界の原油・天然ガス相場を下げる効果もある。

メタンハイドレートをガス化する技術を選択的に外国に売ればそれだけ儲かるし、世界中で生産が増えればさらに原油相場は下がる。

日本の外交カードが今より格段に増えるのである。

何より日本の経済水域内に莫大な量があるとされていて日本の消費地に近く、外国からも干渉を受ける危険が無い。

21世紀日本のフロンティアは海であり、深海を含めた海の有効活用が日本の国家戦略の重要な柱となる。

よく日本人はロシアやアメリカ・中国と比べて「日本は小さい国だから」と言う。

確かに日本の国土だけを見れば世界200数ヶ国中、60位ぐらいだが、排他的経済水域内の海底を領土と考えると、日本は世界トップ10にランクインする”大国”なのだ。

しかし日本の指導者にはこうした地政学的発想に欠け、外国へお金をだして資源を買うという発想しかなかった。 天から日本人への大切な贈り物をほったらかしにしてきたも同然だった。

日本版スペースシャトルも大切だとは思うが、今一番力をいれるべきは日本の四方に広がる海洋の利用であり、深海の下に存在する豊富な海底資源の利用ではないか。

 同じことは、鉱物資源の供給にも言える。

残念ながら鉄や金・銀・銅からニッケル・チタン・モリブデンといったレアメタルまで、これらの元素を錬金術のように人工的に合成することはできないだろう。

鉱物資源は当面、地面に埋まっているものを掘るしかない。

鉄や金銀はともかく、レアメタルについては日本の経済水域内の深海底に豊富に存在することが有望視されている。

ただ、レアメタルはただでさえ多品種少量生産される傾向があり、深海底から採掘するコストを考えると、メタンハイドレートと同様にコスト面で採算が合わないのが現状だ。

だが、メタンハイドレートと全く同じ理由から、例え採算がとれなくても日本の経済水域内の海底から安定的にレアメタルを日本の産業に供給できるという”保険”を持っているのといないのとでは、日本の外交戦略が大きく違ってくる。

(採算がとれなくて放置されているカナダやオーストラリアのレアメタル鉱山を開発するのも手だが)

いずれにしても、深海底に存在する資源を環境を破壊することなく、いかに安定的に低コストで採掘する技術を日本が開発するか、ということが重要なカギを握っている。

かつて欧米石油メジャーから大きく出遅れた日本の石油会社は、メジャーが避けるほど条件が悪く採算ベースに乗せるのが難しい油田しかペルシャ湾で開発させてもらえなかったことがある。

それを日本人が最も得意とする技術力で乗りきり、見事中東有数の大油田に育て上げた経験がある。

深海底に存在するエネルギー資源や鉱物を、安定的に低コストで採掘できる技術の開発は、そうした日本人の経験からすれば決して不可能ではないと思う。

にもかかわらず、”メタンハイドレート資源開発研究コンソーシアム”は、
資金不足で必要とされる調査をコンピューター・シミュレーションでカバーしているようで、日本政府の海洋フロンティア政策への理解と資金供給は充分とは言えないようだ。

場合によっては海上自衛隊の調査船を拝借してでも、日本のすべての経済水域内で速やかな海底調査が求められるし、海底資源の採掘技術開発に、今話題となっている5000億円の余剰金をど~んとつぎ込むぐらいして欲しい。

日本の年間原油輸入量は15億バレルぐらい、価格にして10兆円前後と記憶しているが、それと比べたら数百億ぐらいの投資は安い安い。

というわけで、「海洋を21世紀日本のニューフロンティアに!」という国家プロジェクトをぜひ安倍政権から開始して欲しい。

海底資源開発の他に、枯渇と価格高騰が心配されているマグロの牧場をつくるといった海洋の利用法も考えられる。

安倍政権で一言断りを入れてもらえれば、日本国家のために当シンクタンクは「海洋を21世紀日本のフロンティアに!」というアイデアおよびキャッチコピーの著作権を放棄しますよ、安倍さん(笑)

-----------------------------------

あんまり地政学的戦略論は人気がないのかな?
ノムヒョンからかうより、よっぽど重要だと思うのだが。

でも懲りずにまたやります(笑)


banner_04.gif

↑あなたのワン・クリックがこの国を変えます。

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事に対するコメント

懲りずにまだまだやってください(笑

  • 投稿者: asse
  • 2006/12/13(水) 01:03:03
  • [編集]

地政学をみなおしましょう!!

>あんまり地政学的戦略論は人気がないのかな?
>ノムヒョンからかうより、よっぽど重要だと思うのだが。

でも懲りずにまたやります

クロフネさまにこころからの賛意です。
泉下の倉前盛道氏もまさにそのとうりとおっしゃることでしょう。。
官邸に投稿されるべきかと。。

(ノムヒョン?畸形植物ですね)

  • 投稿者: 人生の厄介息子
  • 2006/12/13(水) 01:17:06
  • [編集]

財源

たしか、昼間の2時ぐらいが電力のピークでしたが、そのピーク時に税金をいくらか課して財源にすればいいんじゃないんですかね。ピーク時間だけの節約なら簡単だし、ピークの電力が少なくなればいくつかの発電所はいらなくなりますし、太陽光発電の競争力もでるんじゃないかなと。

  • 投稿者: omega
  • 2006/12/13(水) 07:12:16
  • [編集]

早漏w

常温超伝導を研究『していた』友人に
技術的に無理wと言われ、どうなるのかなと思ってましたが、
メタンハイドレートのニュースを知ってから
そちらへ期待をするようになってました
日本のエネルギー資源となると
これしか思い浮かびませんから
どうも昨日のコメントは早漏気味だったようで
申し訳ないです

(後は夢物語に近い、効率よく水から水素を取り出しての燃料電池ぐらいでしょうか。水資源も日本は豊富ですし)

  • 投稿者: メタン
  • 2006/12/13(水) 10:36:03
  • [編集]

メタンハイドレード!

こんにちは。
確か1年くらい前の青山繁晴氏の講演でも、メタンハイドレードが沖縄近海に眠っているという話をされていました。現在の時価にして1,000兆円分だとか。そして、それを日米だけで分けようというのがアメリカ側からの提案であるとか。
一気に資源大国になる日本。その前に中共の資源目当ての沖縄侵略を完全にシャットアウトできる軍備を整えておく必要がありますね。

  • 投稿者: ナルト
  • 2006/12/13(水) 12:38:10
  • [編集]

>>あんまり地政学的戦略論は人気がないのかな?


いいや、どんどんやってください。

  • 投稿者: ごんべえ
  • 2006/12/13(水) 23:18:41
  • [編集]

連名で失礼します

  asseさん・人生の厄介息子さん・ごんべえさんなどなど、リクエストが多かったので日本の国家戦略論は、またいつかやろうと思います。

アクセスがちょっと減少傾向にあったようなのですが、あえて国債の話とか、最近はそういうテーマの記事を多めにしていたんです。

でも、「ノムヒョンはあまりのアホで頭にくるよね」みたいな記事と違って、ほんとにシンドイんです。

ちゃんとソリューションが提示できるよう構想ねって文章にしてアップするとドッと疲れます。

大げさですが「命を削って文を作成する」といった表現が合うぐらいに。

いろいろ書きたいテーマはあるんですが、精神力・体力が持ちません。

なのでボチボチ行きたいと思います。

omega さん

>たしか、昼間の2時ぐらいが電力のピークでしたが、そのピーク時に税金をいくらか課して財源にすればいいんじゃないんですかね。

一部から反発が出そうですが、それも一つのアイデアですね。

もう少し太陽光発電を宣伝する必要もあると思います。

メタンさん

>後は夢物語に近い、効率よく水から水素を取り出しての燃料電池ぐらいでしょうか。

いえいえお気になさらずに。
欧州では水素で走るバスがあるようですが、普及させるのは大変そうですね。

ナルトさん

>その前に中共の資源目当ての沖縄侵略を完全にシャットアウトできる軍備を整えておく必要がありますね。

そこは重要なポイントです。

記事にも書きましたが、中国に横取りされないよう、速やかに日本が海洋調査を行って、ツバをつけておかなければなりません。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2006/12/14(木) 00:07:59
  • [編集]

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

  • 投稿者: -
  • 2006/12/14(木) 18:52:34
  • [編集]

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

  • 投稿者: -
  • 2006/12/14(木) 19:15:49
  • [編集]

nanashiさん

非常に参考になりました。

私もすべてそうと決め付けているわけではありません。マトモな人もいるということは理解しているつもりです。

どうもありがとうございました。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2006/12/14(木) 20:57:28
  • [編集]

>海底資源開発の他に、枯渇と価格高騰が心配されているマグロの牧場をつくるといった海洋の利用法も考えられる。

まぐろの牧場といった考え方は一緒ですね。2020年には中国やインドの爆食で世界の穀物は不足する。私はそれまでにまだ肥沃な未開拓地のあるブラジルやアルゼンチン政府と農家との間で交渉を持ち、出資あるいは市場での買いつけではなく天然ガスのように20年以上の長期安定供給計画を練るべきだと思います。そのために現在疎遠な南米との関係をもう一度見直すべきでしょう。

  • 投稿者: ひろ
  • 2006/12/15(金) 21:10:02
  • [編集]

ひろさん

>私はそれまでにまだ肥沃な未開拓地のあるブラジルやアルゼンチン政府と農家との間で交渉を持ち、出資あるいは市場での買いつけではなく天然ガスのように20年以上の長期安定供給計画を練るべきだと思います。そのために現在疎遠な南米との関係をもう一度見直すべきでしょう。

ちょっと左翼が強いのがなんですが、ブラジル・アルゼンチンといった国々との関係強化は必要だと思います。

あと、国内農業を強くするような政策も必要かと。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2006/12/15(金) 22:14:57
  • [編集]

参考になりました

 今大学で、独自の外交政策書の策定をしているのですが、、「海洋を21世紀日本のニューフロンティアに!」というフレーズがとても気に入りました。おもしろかったです。

  • 投稿者: えみ
  • 2007/06/25(月) 05:14:37
  • [編集]

えみ さん

>今大学で、独自の外交政策書の策定をしているのですが、、「海洋を21世紀日本のニューフロンティアに!」というフレーズがとても気に入りました。おもしろかったです。

それは良かったです。

将来、日本外交を背負って立つ、立派な外交官となってください。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2007/06/26(火) 00:16:16
  • [編集]

新潟沖でメタンハイドレートの塊が発見されましたね。今までのように泥と分離させる必要がなく、圧倒的にコストが削減される上、その埋蔵量も莫大なものだそうです。
石油の枯渇に伴って、日本は世界一の資源国になる可能性が出てきたようです。
日本を窮地に追い込んで採掘権を得ようとするのはアメリカだけではないかもしれないですね。

  • 投稿者: さだ
  • 2007/08/13(月) 07:22:02
  • [編集]

トロを増産せよ

ついにニッポンは
3歳クロマグロの産卵に成功したようですよ。
CO2を深海に固定することも可能なようです。

  • 投稿者: SAKAKI
  • 2007/08/13(月) 09:37:22
  • [編集]

日本人のいない所は?

戦後の大分昔、どこか忘れましたが、ある島の無人となった航路標識を政府が放置していたので、隣国がこれに燃料を補充するようになり、その島を実質引き渡した形になったと聞きました。
 固定資産税が上らない領域は日本領と見なさないというのでしょうか。
 ただし、沖の鳥島のように、護岸で消失を防いだ例もありますが。

  • 投稿者: がいたん子
  • 2007/08/14(火) 09:17:01
  • [編集]

さだ さん

>新潟沖でメタンハイドレートの塊が発見されましたね。今までのように泥と分離させる必要がなく、圧倒的にコストが削減される上、その埋蔵量も莫大なものだそうです。

私も気になっていたニュースなんですが、詳しく教えてくださってありがとうございます。

日本の独立にエネルギー自給率アップはかかせないと思います。

新潟沖の開発に期待したいです。


SAKAKIさん

>ついにニッポンは3歳クロマグロの産卵に成功したようですよ。

私も産経で読みました。世界で日本食ブームのせいか、魚が高くなった気がします。 これも期待します。


がいたん子さん

>戦後の大分昔、どこか忘れましたが、ある島の無人となった航路標識を政府が放置していたので、隣国がこれに燃料を補充するようになり、その島を実質引き渡した形になったと聞きました。

初耳の話です。これが事実なら深刻な問題ですが...

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2007/08/15(水) 18:47:30
  • [編集]

  日本は雨の多い国だからその資源をうまく有効的に活用できないものでしょうかね。

 

  • 投稿者: ななし
  • 2007/08/15(水) 22:09:25
  • [編集]

ななし さん

>日本は雨の多い国だからその資源をうまく有効的に活用できないものでしょうかね。

日本の川は短くて急ですから...

それを差し引いても、日本はきれいな水資源に恵まれていますよね。

これは、強みだと思います。

きれいな水が無ければ、人も住めませんし、農業・工業もできません。

神様に感謝です。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2007/08/16(木) 23:17:06
  • [編集]

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する


・いつもコメント&TBありがとうございます。

アダルト系ブログからの、サイトポリシーに違反したコメント・TBが後を断たないため、受信したコメント・TBを管理人が審査することにしました。

サイトポリシーに違反したものについては予告無く破棄します。

また問題の無いコメント・TBを頂いても表示されるまで少し時間がかかります。 悪しからず御諒承ください。

「管理者にだけ表示を許可する」にチェックを入れると、管理人だけが読める非公開コメントになります。 非公開コメントを下さる方のプライバシーを尊重し、あえてお返事をしておりませんが、「公開コメントでも良いのでレスが欲しい」という方は、非公開コメントにその旨をお書き添えください。
                

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。