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アメリカの後退とレバノン

  • 2006/11/24(金) 23:43:29

 暗殺されたレバノンのピエール・ジュマイエル産業相の葬儀が、きのう首都ベイルートで行われた。

反シリア派のジュマイエル産業相を暗殺したのは、シリアか親シリア派のレバノン人とみられており、数十万人の国民が集まり、怒りのデモ行進をした。

引用記事 

 レバノンという国は日本人にはあまりなじみがないのではないか。

アラブ人というとイスラム教徒というイメージがあるが、レバノンはアラブ国家でもキリスト教徒が多いところだ。

レバノンのキリスト教徒には比較的裕福な人が多く、スンニ派やシーア派のイスラム教徒に低所得層が多いと言われている。

この他にキリスト教徒のアルメニア人もいる。

かつては中東金融の中心地のひとつで、”中東のスイス”と言われたこともあった。

レバノンの通貨・リラ(レバノン・ポンドともリブレともいう。どれか一つにしてくれ!)は、今でこそインフレでゼロがたくさんついたお札が流通しているが、以前は1リラ=300円ぐらいの強い通貨だったと記憶している。

豊かな”中東のスイス”が崩壊した決定的な原因は、1975年にキリスト教徒とイスラム教徒との対立ではじまった内戦で、その後シリアやイスラエルなど周辺諸国の軍も侵入し、レバノンは無政府状態となった。

同国東部のベッカー高原は、テロ組織のかっこうの軍事訓練基地となってしまった。

湾岸戦争以降の90年代始め、シリアが大規模な軍事侵攻を行いレバノンを制圧、事実上の植民地とした。 これをアメリカも黙認したとされる。

中東諸国の公共施設、たとえばスタジアムや空港には、その国の指導者の巨大な肖像画が掲げられていることが多い。 テヘランのアザディ・スタジアムのバックスタンドにも、ホメイニ師とハメネイ師の巨大な肖像画があって目をひく。

ところが、レバノンのベイルート空港には、シリアのアサド大統領の肖像画が掲げられていて、この国の真の支配者が誰かを雄弁に物語っていた。

だが、イラク戦争でフセイン政権が打倒され、中東におけるアメリカの影響力が高まると、レバノン支配を続けるシリアへの批判が強まった。

レバノン国内や国際社会から非難を浴びつづけたシリア軍は、2005年にようやくレバノンから撤退した。

同年6月に行なわれたレバノン総選挙で民主的な政府が樹立されたがレバノン政府の力は弱く、強力な民兵を持ち、シリアやイランの後押しを受けるイスラム教シーア派原理主義組織”ヒズボラ”が、レバノンで大きな影響力を持っている、というのが現状だ。

ティルスなど今でもヒズボラの勢力が強いレバノン南部の街では、ヒズボラのメンバーがイスラエルの刑務所から帰ってきたりすると、”英雄”を迎えるためにヒズボラ民兵による軍事パレードが行われたりする。

 そして今回発生した、キリスト教徒で反シリア派のジュマイエル産業相暗殺事件だが、事件の黒幕が彼を快く思っていなかったシリアやイランだとすると、中東におけるアメリカの影響力が後退したことを示す象徴的な事件だと思う。

アメリカ国内外のブッシュ政権バッシングで、中間選挙でブッシュ共和党が敗北、イギリスのブレア首相も、イラク情勢に関してシリアやイランに協力を求める姿勢を見せている。

アメリカが後押しするイラクのマリキ政権は、26年ぶりにシリアと国交を回復することで合意したばかりだ。

引用記事 

”アラブの狼”と言われたシリアのアサド大統領(現大統領の父)とイラクのフセイン大統領は、アラブ世俗界のリーダー争いをしていて、80年にイラン・イラク戦争が起こると、アサド大統領は何と言うことか同じアラブ民族のイラクではなく他民族のイランを支援したために、それ以来国交断絶状態にあったのだった。

そのシリアとイラクが国交を回復するという。

このようなことは、中東におけるアメリカの影響力の後退と、シリア・イランの影響力拡大の結果起こっていることなのだが、レバノンのジュマイエル大臣暗殺も、このような事実の延長線上にあると見たほうが良いのではないか。

つまり、欧米が支援する現レバノン政権における反シリア派を排除して、レバノン内部でのシリア・イランの勢力拡大を狙うという意味である。

もしそうならジュマイエル大臣は、複雑な利害がからむ中東をろくに知らないのに、「戦争好きのアメリカがイラクから、中東から手を引きさえすれば平和になるんだ」という無責任な事を言う人たちのせいで犠牲になったとも言える。

 複雑怪奇な世界情勢を勉強すればするほど、軽々しく「ああすれば、絶対こうなる」なんて言えないな、と私は自戒するのだが、

ろくに中東を知ろうともしない人たちに限って「戦争好きのアメリカが手を引きさえすれば世界は平和になるんだ」といったような事を平気で言ったりするのだが、自分を傲慢だとは思わないのだろうか。

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