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小泉首相の中央アジア歴訪

  • 2006/09/01(金) 01:01:37

 小泉首相は、中央アジアのカザフスタン・ウズベキスタン歴訪を終えて30日帰国した。

日本はカザフスタンと原子力関連のエネルギー協力で合意、ウズベキスタンともウラン鉱石・石油・天然ガスの日本への供給等で情報交換することで合意した。

引用記事 

引用記事 

 小泉首相の退任が間近に迫っている状況での、中央アジア歴訪はどちらかというと象徴的な意味あいが強くなってしまうのではないかと思われるが、それを差し引いても日本の最高指導者が中央アジアを訪問したという意義は大きいと思う。

なんでも、日本の首相のカザフスタン・ウズベキスタン訪問はこれが初めて!ということで、ソ連崩壊以降、両国の大統領は何度か訪日しているはずだが、日本の首相が答礼訪問を一切サボっていたとは驚くばかりである。

天然資源に恵まれた中央アジアのような、日本にとって重要な国々からのラブコールを無視して失礼なことを続けていたツケが今になって日本に降りかかってきているわけで、

90年代以降の歴代政権に、外交戦略という思想がほとんど無かったことが良くわかるし、そうしたことを注意すべき立場にある外務省はいったい何をしていたのであろうかと腹立たしくさえ思う。

外務省内に「日本の首相はアメリカと中国と韓国それにサミット会場を訪れるルーチンワークをこなしていれば間違いない」というマニュアルでもあったのだろうか。

 日本が中央アジア戦略に出遅れてしまった原因は外交戦略の欠如の他に、日本外務省の”ロシアへの配慮”があったのではないかと思う。

「またもや”配慮”か!」といった感じだが、旧ソ連を構成していた中央アジア諸国は、それまで事実上ロシアの植民地であった。

ロシアのナワバリである中央アジア諸国に日本が接近すれば、日本はロシアに嫌われてしまって、怒ったロシアは日本に北方領土を返してくれなくなる。
だからロシアに配慮して中央アジアに手を出さなければロシアは日本に好感を持つだろうという論理である。

新聞など各種報道を見ていると、日本と中央アジア各国との外交ニュースが報じられるたびに、ある”外交関係者”が「中央アジアとの関係強化のためにはロシアの意向は無視できない」みたいなことを盛んにコメントするので、「ロシアに配慮して今まで中央アジアに手を出さなかった」という推測は大きく外れていないのではないか。

 だが今になってみれば、外務省の対ロシア外交も対中央アジア外交も、完全に失敗だったことは明らか。

上海協力機構結成によって中央アジア諸国はロシア・中国の強い影響下にあり、しかも北方領土返還のメドは全く立っていないどころか、ますます遠のいている現状である。

90年代はじめのソ連崩壊直後が、北方領土問題を解決し中央アジア諸国と関係を強化する絶好のチャンスだったのだが、日本はこの千載一遇のチャンスを両方とも逃してしまった。

こういうことは、たとえロシアからニラまれてもやっておくべきで、外国から嫌われるのをビクビク恐れていては、友好国などつくれやしない。
「誰にも嫌われていないという人には、親友と呼べる友もいない」である。

だが小泉政権前期までの日本外交は「誰にも嫌われない」ということを最大目標にしていたから、むべなるかなであるが。

 ともかく遅すぎたとはいえ、まだ完全に手遅れというわけではないから、ロシア・中国に嫌われてもどんどん中央アジア諸国との関係強化に動くべきである。

中央アジア諸国から日本が石油を輸入するとなると、中国・ロシアを迂回して大回りとなってしまうかもしれないが、石油をタンカーで輸送する場合の経費は、液化が必要な天然ガスと比べるとかなり安いはずである。

今後、核開発をやめようとしないイランが制裁を受けるようなことがあれば、イラン産原油の輸入ができなくなるかも知れず、たとえ大回りになっても中央アジアからコーカサスを通るパイプラインで運ばれた原油をトルコの地中海沿いの港・ジェイハンから船積みして調達できれば、日本としても大いに助かるだろう。

よって、日本がカザフスタンやウズベキスタン・トルクメニスタンといった中央アジア諸国との関係強化でエネルギーを得ようとする場合、アゼルバイジャンやグルジアといったコーカサス諸国との関係強化もセットで考えなければならない。

ここでも私に、日本の首相や外相がアゼルバイジャンやグルジアを訪問したという記憶が無いのだが私の記憶違いだろうか、それとも政府・外務省の無策怠慢だろうか。

 また、これは以前にも提案したが、日本が中央アジア諸国と関係強化をはかる場合、トルコと協力して進めたらどうだろうかと思う。

イラン系のタジク人を除くと、カザフ・ウズベク・キルギス・トルクメン人はすべてトルコ系で、トルコと中央アジアの人々は親戚関係にあり、コーカサスのアゼルバイジャン人もトルコ系だからだ。

つまりトルコに”親戚”と日本の仲を取り持ってもらうのである。

トルコには先ほども言ったように、中央アジア産の原油が通るパイプラインがあり、そうした観点からも中央アジア諸国との資源外交強化とトルコ・コーカサス諸国との関係強化はセットで考えなければならない。

幸いトルコは世界屈指の親日国家であるので、日本としてもこのチャンスを逃す手は無い。

詳しい解説は省略するが、アゼルバイジャンとグルジア・アルメニアにトルコを加えた対コーカサス外交を考える場合、トルコ人とアゼルバイジャン人の両トルコ系民族とアルメニア人は不倶戴天の敵同士の関係にあるということは、基礎中の基礎知識である。

まさか知らないなんてことは無いと思うが、政府・外務省には念のためダメ押ししておく。

 エネルギー資源の供給地を分散するためにも、中央アジア・コーカサスにトルコを加えた地域は、日本にとって大変重要である。

日本は、アメリカやEU諸国それにNATOなどと協力しながら、政治・経済・安保など様々な分野での関係強化をはかるべきだ。

小泉首相に続いて次期首相や外相も中央アジアやコーカサス諸国をどんどん訪れてほしいし、これまでのようにただ援助をばら撒くのではなくて、これらの国々へ日本からの投資や貿易が増えるような政策をすみやかに実行してほしい。


ロシアや中国の新聞から嫉妬されるような記事を書かれて、はじめて日本の中央アジア外交は上手くいったと言えるのではないだろうか。


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