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対北朝鮮決議がやっと採択

  • 2006/07/16(日) 22:20:20

【ニューヨーク坂東賢治】今月5日の北朝鮮のミサイル発射問題で国連安全保障理事会は15日午後4時(日本時間16日午前5時)前、日米などが提案した決議案を全会一致で採択した。決議はミサイル発射を非難し、北朝鮮のミサイルおよび大量破壊兵器開発に関する物資・技術・資金の移転阻止のため、必要な措置を取るよう加盟国に求めた。

 日米案には安保理常任理事国の中国、ロシアが反対。日米は最終的に英国、フランスの妥協案を受け入れ、制裁の根拠となる国連憲章第7章への言及を削除し、「国際的な平和と安全を維持する安保理の特別な責任の下で行動する」と条文に加えた。

(毎日新聞) - 7月16日9時27分更新



引用記事 

 テポドンを発射した北朝鮮を非難する、国連安全保障理事会決議1695が全会一致で採択された。

安保理決議1695の採択にあたっては、国連憲章第七章への言及を決議に含ませたい日本・アメリカとそれに反対する中国・ロシアが激しい綱引きを行っていたのは、以前述べたとおりだ。

国連の平和に対する脅威、平和の破壊及び侵略行為に関する行動を定めた第七章が含まれれば、北朝鮮への制裁・あるいは軍事的懲罰につながりかねないとする中・露に対し、

日・米は、制裁や軍事行動を定めた第七章の第四十一条と四十二条を除外し、その前段階の暫定措置を定めた第四十条を決議1695に含ませる譲歩案を中・露に示した。

第40条〔暫定措置〕

事態の悪化を防ぐため、第39条の規定により勧告をし、又は措置を決定する前に、安全保障理事会は、必要又は望ましいと認める暫定措置に従うように関係当事者に要請することができる。この暫定措置は、関係当事者の権利、請求権又は地位を害するものではない。安全保障理事会は、関係当事者がこの暫定措置に従わなかったときは、そのことに妥当な考慮を払をなければならない。



しかし、それでも中・露は日・米に反対し、結局イギリスとフランスが出した妥協案を日・米と中・露の双方が受け入れる形で決着、安保理決議1695が採択された。

日・米による制裁決議と中・露の非難決議の間をとった形だが、大変微妙な内容だ。

 クロフネ自身は、安保理決議1695に第七章への言及(つまり制裁と軍事行動への言及)があってもなくても良いと思っていた。 そのどちらであっても、長所と短所があるからだ。

日本政府の真意は、是が非でも決議に第七章への言及を含ませたかったのか、そうでなくとも良かったのか、そのどちらであったのかはわからない。

第七章への言及が削除されたかわりに「国際的な平和と安全を維持する安保理の特別な責任の下で行動する」という表現が決議1695に含まれているから、第七章が含まれる場合と同様に実質的な拘束力があるというのが日本政府の言い分だが、それが本当かどうかはこれから試されることになるだろう。

 だが、日本政府が第七章を含む制裁決議を本気で通すつもりで、中・露に押し切られたのだとしたら、それは問題だと言わざるを得ない。

決議1695が採択される過程で、何としても国連による北朝鮮への制裁と軍事行動を避けたい中・露が日・米などに激しく抵抗し、安保理の分裂は北朝鮮やイランに丸見えであった。

安保理の次の課題として、ウラン濃縮をやめず米・英・独などが提案した見返り案への回答も拒否したイランに対して、対イラン制裁も選択肢に含めて、どういったメッセージを出すのかという問題がある。

だったら日本が、「中・露に譲歩して、北朝鮮に対する決議1695を第七章への言及を含む制裁決議にできないという悪い前例をつくると、核開発を強行するイランに対して安保理で決議を出す場合でも、『北朝鮮は非難決議でどうしてイランだけ制裁決議なのか』という反論がイランや中・露から出て、制裁決議が出しにくくなる。 だから、絶対に中・露に譲歩せず、あくまでも決議1695は第七章への言及を含む制裁決議にすべきだ」と米・英・仏を説得すべきだったと思う。

こうすれば、北朝鮮よりもイラン核開発問題を重視する米・英・仏をがっちりと日本側に引き付けられたのではないだろうか。

 また決議1695が採択される二日前に、カタールから提出されたイスラエルによるパレスチナ自治区ガザ侵攻の停止を求める決議案が採決にかけられ、日・仏・中・露などがこれに賛成したが、アメリカが拒否権を行使して廃案となった。

ここで日本が賛成票を投じたのは失敗だったと思う。 

引用記事

イスラエルがガザに侵攻したのは、パレスチナのイスラム原理主義過激派・ハマスがイスラエル人兵士を拉致したからで、若干イスラエルの過剰防衛かなとも思われるが、拉致された自国の人間を取り返すためにイスラエルが軍事行動に打って出たのはある程度理解できる。

それに対してパレスチナと同じアラブのカタールが、イスラエルのガザ侵攻停止をもとめる決議を望むのは当然だし、アラブと関係の深い仏・中・露が賛成票を投じるのも自然だ。

これに対してイスラエルを擁護するアメリカが反発し拒否権を使うのも、予想の範囲内。 アメリカが拒否権を欲する理由の半分以上はイスラエルのためといっても過言ではないだろう。

そこで日本はどうするかだが、「平和国家日本としてはイスラエルの軍事行動の中止を求めなきゃならん」と考えて、仏・中・露に同調して賛成票を投じたのかもしれないが、アメリカとは対北朝鮮制裁決議で共闘する仲だということをすっかり忘れている。

国際社会で誰が味方で、誰が敵か全くわかっていない。

たとえアメリカが賛成票を投じてもかまわないと言ってくれたとしても、アメリカの同盟国として、イギリスがやったように日本も投票を棄権するような、
 ”大人のしたたかさ”を見せなきゃいけない。

「日本は平和主義だからイスラエルの軍事行動に反対する決議に賛成票を投じる」のでは、ナイーブすぎる。

中東の紛争はしょせん対岸の火事と思ってきた日本外交のツケだろう。
もしそうでないなら、こんな初歩的な失敗はしない。

日本の一部で「今回日本はアメリカからはしごを外された」という指摘があるが、その前に日本のアメリカに対する”誠意の見せかた”に大きな問題があったのではないだろうか。

安保理決議1695採択をめぐる激しい”外交戦争”を日本は経験し、若葉マークをつけた日本はそれなりにがんばったが、こういう失敗を今後にいかして、「日本は外交で本当にしたたかだ」と早く言われるようになってもらいたいものである。

 今後の展望だが、中・露の無責任な行動によって「国際社会は分裂しています、安保理は無能です」ということを北朝鮮やイランに対して示してしまった。

北朝鮮やイランは中・露のアシストでますます勇気付けられ、強硬路線を突っ走ることになる可能性が高い。

核兵器や弾道ミサイルの拡散防止はどんどん困難になってきている。
日本もあらゆる先入観や偏見を排除して、それに独力で対処できる能力を身につけるべきだと思う。


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南北統一コストを払うのは誰??

★ 崩壊が近いのか北朝鮮?? このまま北朝鮮への締め上げが続けば、ミサイルが数発飛来する可能性はあるだろう。その程度では、株式市場に下落はあっても、日本経済が潰れることはない。金本位ならまだしも、管理通貨

  • From: 浦安タウンのオモシロ経済学 |
  • 2006/07/18(火) 19:37:53

この記事に対するコメント

耳が痛い

ガザ侵攻は殆んどノーマークでした、耳が痛い、しかし重要な指摘です。

早く、したたかで自立した日本に成らなければ。

  • 投稿者: MultiSync
  • 2006/07/16(日) 23:16:54
  • [編集]

はじめまして

突然に申し訳ありません。特集のところを見させていただいて以下の一文に感動してしまいコメントさせていただきます。

戦争を起こすのは常に人間であって、それを旗だの歌だのに責任を転嫁するのは、歴史への冒涜

正におっしゃる通りですね。言葉も私のような低知識者にもわかりやすく、一気に読んでしまいました。これからも一層のご活躍をお祈りしております。

  • 投稿者: ファイブ
  • 2006/07/17(月) 11:40:05
  • [編集]

連名で失礼します

MultiSyncさん

>ガザ侵攻は殆んどノーマークでした、耳が痛い、しかし重要な指摘です。
早く、したたかで自立した日本に成らなければ。

今回、日本は貴重な経験がつめたと思います。それを今後に生かして欲しいですね。

ファイブさん

>これからも一層のご活躍をお祈りしております。

どうもありがとうございます。ファイブさんの温かいお言葉は、今後の励みになります。

これからもよろしくお願いします。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2006/07/17(月) 21:56:33
  • [編集]

ガザについて

今晩は。

今回もですが、日本の賛成は、アメリカと調整済みの結果だと思います。
アメリカとしても日本が賛成するメリットは大きいと思います。

理由
① 独自の行動を取りがちなイスラエルに対し、唯一の同盟国はアメリカであるとアピールする
② 歴史的経緯が少ない経済大国の日本を通じ、調整しやすい外交チャンネルを確保する
いろいろあると思いますが、外交は連携プレーも重要です。

アメリカが問題視するなら、イランの石油開発のようにクレームをあげると思います。

  • 投稿者: hakanosita
  • 2006/07/18(火) 02:21:10
  • [編集]

hakanositaさん

>アメリカが問題視するなら、イランの石油開発のようにクレームをあげると思います。

ブッシュ大統領から「(安保理で)コイズミを困らせるな」という指示が出ていたそうですから、日米の結束を示すためにあえてクレームを控えたのではないかと私は考えています。

アメリカが拒否権を使えば日本にクレームをつける必要もありませんし。

日米で調整があったかどうかも含めて、私は確実な情報を持ってはいないので、あくまでも予測で記事を書きましたが、hakanositaさんはお持ちですか。

あと、理由としてあげられた二点もアメリカにどういうメリットがあるのかちょっとわかりづらかったです。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2006/07/19(水) 01:09:22
  • [編集]

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