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ロシアにエネルギー依存は危険

  • 2006/06/16(金) 00:33:38

 

西部ガス(福岡市)は13日、ロシア・サハリン島で天然ガス開発の「サハリン2プロジェクト」を進める、サハリン・エナジー・インベストメント(SEI)社と液化天然ガス(LNG)の売買契約を締結した、と発表した。輸入量はわずかだが、将来、需要が大幅に増加した場合でも対応できる道を開いたことになる。同プロジェクトから調達する都市ガス会社は全国で4社目。

中略

ただ、将来、需要のさらなる拡大も見込まれることなどから、当面の輸入は少量でもサハリンと契約するのが得策と判断した。また、サハリンはマレーシアよりも距離が近いため、安定調達の強化につながるとの考えもある。

(西日本新聞) - 6月14日10時7分更新



引用記事 

 日本企業でロシア産の天然ガス購入の動きが出始めている。

西部ガスだけでなく、北海道の経済界が設立した”北日本パイプライン開発機構”もロシア国営ガスプロムと組んで、日本へロシア産天然ガスを供給しようと計画している。

引用記事 

 記事によれば、日本に天然ガスを売ってくれる国がないからロシア産天然ガスがノドから手が出るほど欲しいという状況ではなく、将来を見越した先行投資的な意味合いのほうが強いようだ。

しかしクロフネは、エネルギー不足が深刻でどうしてもロシアから天然ガスを輸入しなければ日本がやっていけないのならともかく、現時点でロシアに石油・天然ガスを依存するのは好ましくないと思う。

もし輸入するのであれば、すぐ別の国から調達できる程度の少量にしておくべきだ。

 それはなぜかと言えば、ロシアが自国のエネルギー資源を戦略的手段として使う国だからである。

経済力・技術力で劣るソビエトが、アメリカや西ヨーロッパ諸国と冷戦を何十年も戦えたのは、アゼルバイジャンやカザフスタンなどの”植民地”を含むソビエト全土から涌き出る、石油・天然ガスなど豊富な地下資源のおかげだった。

しかしソビエト時代末期には、原油生産設備への投資の停滞や、低い技術力しかないにもかかわらず、油田に水を注入して原油を強制的にしぼり出すようなことをやって油田そのものを痛めてしまい、ソビエト崩壊以後まもなく、原油生産量は全盛期の半分程度まで激減してしまった。

 それでもソビエト崩壊直後のロシアにとって外貨を稼げるものは石油・天然ガスなどの地下資源と、戦闘機や軍艦などの兵器ぐらいのものだった。

 当時のエリツィン政権は急激な資本主義化政策をすすめ、国有企業資産をバウチャー(株式引換券)としてロシア国民に配った。

(しかし、社会主義に何十年もどっぷりつかってきたロシア国民は株というものの価値がわからず、バウチャーをはした金と交換してしまった。)

また経営の苦しい国有企業を立て直すために民間から融資を受けたが、結果的に国有企業は民間へ売却された形となった。

 こうしてロシアの資本主義化への過渡期に、合法・非合法の手段を使ってロシア企業の株を買い集め、一気に大富豪にのしあがったのが”オリガルヒ”(政商と訳される)と呼ばれる人たちである。

興味深いのは、有力オリガルヒの中には、非ロシア系ロシア人が少なくなかったという事実だ。

資本主義にすっかり疎くなっていたロシア人に比べ、もともと商売の才能があったということだろうか。

特に、ロシアにとって重要な石油産業の大半が、非ロシア系ロシア人の手に握られることになった。

ロシアでもっとも大きい石油会社のひとつだったユコスは、メナテップグループを率いるホドルコフスキー氏(ユダヤ系)のものとなり、ルクオイルはアレクペロフ氏(アゼルバイジャン系)、TNK-BPはアリファグループのフリードマン氏(ユダヤ系)、シブネフチはイングランドの金持ちサッカークラブ”チェルシー”のオーナーとしても有名なアブラモビッチ氏(ユダヤ系)のものとなった。

純粋なロシア人が所有する大きな石油会社は、ボグダノフ氏が率いるスルグトネフチェガスぐらいで、生産シェアはロシア全体の13%ちょっとである。

 オリガルヒはエリツィン政権に接近し、経済界だけではなくロシア政界へも強い影響力を持つようになる。

98年には、前述のホドルコフスキー氏に、ロゴヴァスグループのベレゾフスキー氏、モストグループのグシンスキー氏、SBSグループのスモレンスキー氏(四氏ともユダヤ系と言われる)が同盟を組んで、時のチュバイス首相に反旗をひるがえすなど、オリガルヒの実力はロシア指導部にとって無視できないほどになっていた。

 こうした状況を危機感をもって見ていたのがプーチン・現ロシア大統領である。

プーチン氏が大統領になると、オリガルヒの政治介入をやめさせ、”偉大なロシア”の復活のために特に重要な、ロシアの石油産業を政府の手中に取り戻すために、オリガルヒつぶしに乗り出す。

オリガルヒたちは、巨万の富を築き上げていく過程で大なり小なり違法活動に手を染めていたので、プーチン政権はそこにつけこみ、詐欺・脱税などの容疑でグシンスキー氏やベレゾフスキー氏などを逮捕した。

こうして政治に介入せずプーチン政権に忠誠を誓った者を除いて、大物オリガルヒを逮捕し続々とつぶしていった。

ロシア国民の多くも、「濡れ手にアワ」で短期間に大富豪にのし上がったオリガルヒを嫌っていたので、プーチン政権のオリガルヒつぶしを支持した。

 2003年には脱税容疑でホドルコフスキー氏が逮捕され、同氏が保有していた大手石油企業ユコスは解体された。

ユコスが所有していた油田は、国営石油企業ロスネフチのものとなり、国営ながらそれまで小さな会社だったロスネフチは、一躍ロシアトップの石油企業となる。

ロスネフチの会長はプーチン大統領の側近グループ・シロビキ(旧KGBや内務省・軍部出身者からなる)のセチン氏である。

 また世界最大のガス企業で、鉄鋼・化学・マスコミから航空会社までを傘下におさめる一大コンツェルンとも言える、国営のガスプロムもシブネフチを買収した。

ガスプロムの社長は、プーチン大統領と同じサンクトペテルブルク出身のミレル氏である。

ロスネフチ・ガスプロムと国営パイプライン企業のトランスネフチを従えたプーチン政権は、ロシアのエネルギー産業のかなりの部分を取り戻したのである。

 欧米からの投資と技術によってロシアの石油生産量は回復し、折からの世界的な原油価格の高騰で、ロシアが自国のエネルギー資源を戦略的手段に使いやすい国際環境が整った。 

ウクライナやグルジア・モルドバなど、ロシア離れと欧米への接近をすすめる旧ソ連圏諸国を狙い撃ちにして、それらの国に供給するエネルギー価格を値上げし「それを拒否するなら供給をストップする」とロシア政府は言い出した。

盟友のはずだったベラルーシとロシアとの再統合がすすまないのをみると、ロシア政府はベラルーシに対し「ガス料金を三倍にする」と圧力をかけた。

 この”ロシア版石油戦略”に「ロシアってそんなえげつない事をする国だったの」と驚いたのが、パイプラインを通じてロシアに天然ガスを依存するEU諸国で、EUとロシアがエネルギーの安定供給について話あう一方で、各国は原子力発電の見直しやエネルギー供給国の多様化をすすめようとしている。

イギリスのブレア首相も原発大国であるフランスと協力して、原発建設をすすめるもようだ。

 この状況で、もし日本がロシアに決定的にエネルギー依存を深めるようになると、日本はロシアに何も言えなくなってしまうだろう。

「北方領土を返せと一言でもいったら、ガスや石油をストップする」とロシアに圧力をかけられたら、北方領土の返還など、ほとんど不可能になる。

だから今のところ、ロシアにエネルギーを依存したくないのである。

 もちろん、日本のエネルギーの8割以上を中東地域に頼るという現状も決して良いとは言えない。

しかしロシアに頼るぐらいなら、民主国家で政情の安定したカナダのオイルサンドからとれる原油の輸入を増やしたほうがよっぽど良いと思う。

 また、日本は、太平洋に広大な排他的経済水域を持っているのだが、海外ばかりに目を向けて、なぜここを開発しようとしないのだろうか。

ここなら”日本の海”だから海外の政情不安は関係ないし誰にも文句は言われない。もちろん消費地である日本にも近い。


最近注目されているメタンハイドレートや、将来的に需給ひっぱくが予想されるレアメタルが豊富に埋蔵されている可能性がある。

特にメタンハイドレートからメタンガスを生産する事業の商業化などエネルギー資源開発は、日本政府が戦略的に研究開発費を投資して、国家プロジェクトにするべきではないだろうか。

私は地質学とか鉱物学はまったくの門外漢だけれども、日本政府を見ていると「灯台下暗し」の言葉が浮かんでくる。



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ロシアの燃料は火中栗になる危険。

http://www.shikoku-np.co.jp/news/print.aspx?id=20060609000051
「ルーブル建て原油取引開始/ロシア、影響力強化狙う」
【モスクワ9日共同】モスクワの取引所、ロシア取引システム(RTS)
で8日、初のルーブル建てロシア原油の先物取引が始まった。サウジアラビアに次ぐ世界第2位の産油国であるロシアは、自国通貨建ての自国産原油市場を創設することで、国際原油市場での影響力強化を図る狙いだ。

ルーブル建て市場の整備を通じ、現在は国際市場で流通していないロシア通貨を主要通貨と市場で交換できる完全な国際通貨にすることも目指している。

タス通信によると、初日の取引では、ロシア原油の主要銘柄ユラルスの7月と9月渡しの取引高が計5万3340バレルに達した。取引所当局者は「初日はロシア人投資家が圧倒的に多かったが、1、2カ月もすれば外国人投資家がもっと活発に参加してくるだろう」と述べた。そんな影響力はないと思う。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー
ドル機軸通貨の崩壊を狙って行ってるようですが・・火中の栗のように危険ですから、少量で止めた方が良い。

  • 投稿者: ようちゃん
  • 2006/06/16(金) 03:05:08
  • [編集]

ようちゃんさん

 国連は、汚職にまみれた発展途上国そのものに成り下がったと思っていたのですが、アナン事務総長もどうしようもないですね。

ロシアについては、原油価格高騰を追い風にして、アメリカに対抗意識バリバリです。

原油のルーブル決済や、中国と組んでの上海協力機構の拡充など、着々と手を打ってます。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2006/06/16(金) 21:47:22
  • [編集]

こんばんは

ロシアも内情は苦しいでしょう。資源があっても開発が進まないし、進めようとすと海外から労働者を集めるから,極東は中国にやられています。ついでに北朝鮮も多いようですね。日本はエネルギーの依存先を分散するべきで極東からの輸入は悪くない話だと思います。メタンハイドレードはメタンの放出を抑える技術が確立されれば早いと思いますよ。

  • 投稿者: ゼーゼマン榊
  • 2006/06/16(金) 22:29:01
  • [編集]

ゼーゼマン榊さん

ロシアとしては、エネルギー価格が高止まりしているうちに、工業力を日・欧・米なみにしておきたいところでしょうね。

北方領土問題で、ロシアが思い切ったことをして、日本とパートナーになれば、ロシアにとっても非常にプラスとなるはずですが...

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2006/06/17(土) 22:27:27
  • [編集]

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