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格差社会と税制改革

  • 2006/04/11(火) 00:49:47

 最近、格差社会の是非が大きな話題となっている。

かつて”一億総中流”と言われた日本社会は、所得格差の大きな社会へと変化しつつあると一部で言われている。

日本が今後どのような社会となっていくかは、社会の安定・安全や、国としての競争力の維持・向上と密接な関係がある。

また、租税制度は所得・富の再分配という機能を持つことから、どういう租税制度をしくかは、その社会のあり方に大きな影響を与える。

そこで今回は、日本社会は今後どうあるべきなのかについて考え、それを実現させるための税制についても論じてみたい。

 まず、社会のあり方についてだが、これには大きく分けて二つのモデルがあると思う。

 一つ目は、”結果の平等を目指す社会”

結果の平等とは、能力や努力の量にかかわらず、その社会に属するメンバーの収入や財産を等しくするということである。

この、結果の平等を目指す社会を、独裁権力を握った者が暴力を使って強制的に実現させようとしたのが共産主義(社会主義)で、選挙に勝つことで、民主的に実現させようとしたのが、社会民主主義(いわゆる左翼リベラリズム)である。

 もう一つは、”チャンスの平等を目指す社会”。 

チャンスの平等とは、社会的に成功するチャンスは、その社会に属するメンバーに平等に与えられなければならないが、チャンスをつかめるかどうかは、各人の能力や努力の質・量によって決まるから、必ず競争に勝つ人と負ける人が出現する。

よって、”チャンスの平等を目指す社会”は、必ずしも結果の平等は得られないのであって、格差を認める社会である。

”チャンスの平等を目指す社会”は、自由民主主義者(いわゆる右派・保守)が支持する社会と言えるだろう。

 今後、日本はどちらを目指すべきかと問われれば、自由民主主義者たるクロフネは基本的に後者だと考える。

なぜなら、人間というものは「自分にとって得である」と考える方へと、行動する習性があるからだ。

人にとって何が得かは、各人の価値観によって多少の差異があると思うが、たいていの人は楽して沢山お金がもうかる方へと行動し、その逆へと向かう人は少ないということは間違いないだろう。

格差の無い、結果の平等を目指す社会とは、能力のある人がどんなに一生懸命働いても、能力も無く努力もしない人と、収入や財産が変わらないという社会である。

このような社会では、前述の人間の習性から言えば、社会のほとんどの人が努力しなくなるのは、目に見えている。

一生懸命働いても、楽をして仕事の手を抜いても、収入や財産に差がつかないのであれば、たいていの人は楽をして仕事の手を抜く方を選ぶだろう。

 実際、共産主義国家の社会・経済システムは、これが原因でボロボロになった。

そして結果として、みんなが貧しいという意味で平等な国民と、裕福な暮らしが出来る一握りの共産党員という名の特権階級が二極分化した、極めて不公平な社会しかつくり出せなかった。 

共産党が独裁権力を握り、暴力を行使する唯一の大義名分が「平等な社会の建設のため」だったにもかかわらず。

 民主的に”結果の平等を目指す社会”を実現しようとした社会民主主義モデルも例外ではなかった。

その代表は戦後のイギリスで、国家が「揺りかごから墓場まで」国民の面倒をみる平等社会の建設を訴えた、左翼リベラル政党である労働党が政権を握った1940年代半ばから、70年代までイギリスでは断続的に産業の国有化が進められた。

石炭・鉄鋼業界から、自動車産業はローバーはおろか高級車メーカーのジャガーまでが国有化されたが、その結果、イギリス製品の品質低下を招き、産業は国際競争力を失い、英国病と呼ばれる深刻な長期不況に悩まされた。

1979年に登場した右派のサッチャー保守党政権による構造改革で、産業の再民営化をはかり、イギリス経済は持ちなおしたものの、いまやイギリス民族資本の自動車会社は皆無であり、かつて”世界の工場”と言われた国の面影は無い。

 以上から導かれる教訓は、やはり格差が生まれたとしても、社会に競争があって、能力があり努力をした人が報われるのでなければ、その社会は活力を失い、結果としてそこに属する人々すべてをダメにしてしまうということだ。

民主党は「小泉政権が格差社会を生み出した」といって批判しているが、本当に小泉政権が格差社会を生み出したのかどうかはともかく、格差の無い社会は決してバラ色ではないという事実がわかっているのだろうか?

 これで私が、”チャンスの平等を目指す社会”を支持し、左翼リベラルが主張する”結果の平等を目指す社会”を支持しない理由がおわかりいただけたと思う。


つづく

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この記事に対するコメント

歓迎すべき日本の格差拡大

ご意見に全面的に賛成です;
日本の村社会は皆が同じであることを良しとしてきた社会でした。過剰な規制や護送船団方式、極端な累進課税で、結果ができるだけ平等になるようにしてきた結果、社会主義国家顔負けの一億総中流と言われる社会が実現しました。
しかし、最も効率の悪い部分でも無事生きて行けるようにした結果、社会の活力が失われ、経済が低迷してしまいました。
そこで結果の平等から、機会の平等へと規制緩和が行われ、極端な累進課税も緩和された結果、良いところと、悪いところの差が開くことになりました。それは決して悪いことではありません。
物事には常に例外が伴いますが、様々な情報や統計を総合すると、全体が底上げされ、上がさらに高いところに行けるようになった結果の格差拡大です。
経済は無駄が排除され、活性化された結果、求人倍率も大幅に改善してきています。
中国のような権力と富の独占と腐敗による極端な格差は大問題。しかし、日本の格差は、頑張った者、努力した者が適切に報われると言う極めて健全なもの。今や日本は社会民主主義政権下にあり国の活力が失われた欧州各国からも羨望の的。
「格差拡大」とやらは、非のうちどころのない小泉政権を攻撃するために、野党やマスコミが考え付いたアホな攻撃材料に過ぎません。

  • 投稿者: ガッツ
  • 2006/04/11(火) 11:49:26
  • [編集]

>歓迎すべき日本の格差拡大

>「格差拡大」とやらは、非のうちどころのない小泉政権を攻撃するために、野党やマスコミが考え付いたアホな攻撃材料に過ぎません。

よく調べてみると、”格差拡大”は、ホリエモンのような成金がこぞってマスコミに取り上げられたせいで創られたイメージ先行で、実際のところはまだそれほど格差が拡大したわけではないようですね。

メール問題もそうですが、日本の野党はアホすぎて頭痛いです。

>結果の平等から、機会の平等へと規制緩和が行われ、極端な累進課税も緩和された結果、良いところと、悪いところの差が開くことになりました。それは決して悪いことではありません。

これは良いことですよね。 私は自由民主主義者なので強く支持します。 

ただ、格差があまりに広がりすぎると、”チャンスの平等”まで失われてしまいますから、完全なレッセ・フェールというわけにもいきません。

そこらあたりは次回で...

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2006/04/11(火) 22:25:51
  • [編集]

クロフネさんに同意いたします。
私は何処かで、昔日本を訪れた外国人が、日本人が貧乏を恐れず、よく働き、金持ちが必ずしも尊敬されるわけではない。と褒めていたのを読んだ事があります。
中国のように金や女でなく、凛とした日本であって欲しいと願っています。もう少し日本らしい価値観は出ない物でしょうか?
子供っぽい事を書いてしまいました。私は共産主義でも社会主義でもありません。ずれたコメントでしたら申し訳ありません。

  • 投稿者: 奈々氏
  • 2006/04/11(火) 23:17:41
  • [編集]

奈々氏さん

>子供っぽい事を書いてしまいました。私は共産主義でも社会主義でもありません。ずれたコメントでしたら申し訳ありません。

いえいえ、そんなことは無いと思います。

>私は何処かで、昔日本を訪れた外国人が、日本人が貧乏を恐れず、よく働き、金持ちが必ずしも尊敬されるわけではない。と褒めていたのを読んだ事があります。

良い話ですね。

>中国のように金や女でなく、凛とした日本であって欲しいと願っています。もう少し日本らしい価値観は出ない物でしょうか?

こればっかりは、国民1人1人にまかせるより他ないのではと思います。

国家が思想コントロールするわけにもいきませんし(苦笑)

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2006/04/12(水) 21:55:07
  • [編集]

相手をあほよばわりしないで、共存していい所とりいれたいけたらとおもいます。
社会の底辺の人が固定されずに、ちゃんと生活できるようにサポートはいるかもしれませんね。(予算ばら撒きではありません)

  • 投稿者: ayu
  • 2007/06/11(月) 13:24:50
  • [編集]

アメリカの成人男性の2%は刑務所に収容されており、90年代にその数は倍増?
刑務所収容者は、失業率算出の際に、分母となる労働力人口にも分子の失業者数にも参入されていないです
。しかも、刑務所収容者が刑務所外にいた場合には失業している可能性が高いことが分かっています。
そのため、刑務所収容人員の増加が失業率の低下に貢献したそうです。


貧困からの脱出率はアメリカはオランダの半分です。

多分有色人種は平均より低めかと・・。

  • 投稿者: ayu
  • 2007/06/11(月) 21:34:50
  • [編集]

追伸
格差が悪いとは思いませんが、その後の緩和策も考えないと・・。

  • 投稿者: ayu
  • 2007/06/11(月) 21:37:16
  • [編集]

>チャンスの平等

 そんな理由でチャンスの平等をとるとはお笑いです。大学で経済や人事管理でも勉強なさったらいかがでしょうか。知ってるから言えるけど、結果の平等、チャンスの平等共に片方だけの成立は理論上でも実践上でも不可能です。

 結果平等はまぁ、そのまま努力が報われにくいが、だからといってチャンスの平等で努力が報われるかというとそんなことはありません。同じ競技場の場に立つチャンスの平等であるアメリカ経済とて、スタートラインが違えば結局は単なる格差・抑圧の隠匿に過ぎない。

 さらに言えば、成果主義賛成意見の中で努力が報われるからというのがあるが、それも言説で嘘八百。企業の賃金として支出できる源泉が有限であるのに対して、努力を100%評価するようなシステムでは人件費は未知数。どこかで必ず、成果主義的でないシステムが全体的にせよ部分的にせよ必要になるのが現実。

 現実論を語るのは結構だが、それも過ぎれば転じて理想論にしか過ぎない好例の一つです。

  • 投稿者: とおりすがり
  • 2007/08/19(日) 22:39:25
  • [編集]

とおりすがり さん

>結果の平等、チャンスの平等共に片方だけの成立は理論上でも実践上でも不可能です。

そんなことが成立するとどこに書いてあるのでしょうか。

>だからといってチャンスの平等で努力が報われるかというとそんなことはありません。同じ競技場の場に立つチャンスの平等であるアメリカ経済とて、スタートラインが違えば結局は単なる格差・抑圧の隠匿に過ぎない。

>努力を100%評価するようなシステムでは人件費は未知数。どこかで必ず、成果主義的でないシステムが全体的にせよ部分的にせよ必要になるのが現実。


http://gaikoanzenhosyo.blog4.fc2.com/blog-entry-280.html

>ただ、チャンスの平等が保障された社会が実現したら、レッセ・フェール(なすにまかせよ)とばかりに、後は放っておいても良いというわけにはいかない。

チャンスの平等の社会には、前述の通り、必ずチャンスをうまくつかむ人とチャンスをつかめなかった人、言いかえれば競争に勝つ人と負ける人が出現し、その社会に属するメンバーの収入や財産に格差が生じる。

その格差を放っておくと、数世代を経るうちに、競争に勝つ人たちと負ける人たち、持つ者と持たざる者が固定化される階級社会となりやすい。

(略)

>よって、所得や資産の再分配という機能を持つ租税制度や社会保障政策を使って、各階級の固定化を防止し、それぞれの階級の間に人の流れを起こしてやらなければならない。

「日本語の読解力が無いと、とんだ恥をかく」 あなたはそんな好例の一つです。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2007/08/21(火) 00:26:49
  • [編集]

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