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第3回 北朝鮮の将来(その3)

  • 2005/02/23(水) 18:57:28

 前回では、北朝鮮の金正日独裁体制は、今後も案外のらりくらりと続きそうだと述べた。
それでは金正日をおびやかすような脅威は、内にも外にもまったく無いのだろうか?
答えはNOである。

 現在、金正日独裁体制にとって最大の脅威はアメリカの軍事介入だ。

 ここでポイントとなるのは91年に起こった湾岸戦争である。
この戦争は、その後の世界の軍事ドクトリン(特に東側)の大転換をもたらした、大事件であった。

この戦争の一方の当事者、イラクは与党・バース党が社会主義を志向し、またアメリカの支援するイスラエルと対抗する必要からソビエト式の軍事ドクトリンのもと軍事力の整備をはかっていた。

ソビエト式の軍事ドクトリンとは、質は並でも相手より圧倒的多数の兵器・兵力を備え、数の力で戦争に勝利するというものである。
イラクの場合、A-50早期警戒管制機、ミグ29・25・23戦闘機やT-72主力戦車などを保有し、質的にみても”ソ連軍事顧問団の優秀な生徒”であったと思われる。

(この他に、”世界一節操の無い武器商人”、フランスからもミラージュ戦闘機、中国から戦車も購入して装備していた)

戦争開始直後、T-72を多数装備したフセインの親衛部隊、”リパブリカン・ガード”を、日本のマスコミが盛んに「イラク最精鋭の大統領警護隊が...」とアメリカ軍もタダでは済まないといった感じで報道していたのを覚えている方もおられるだろう。

 しかし、実際に戦闘が始まってみると兵力的にはイラクと同等か、あるいはより少数だったにもかかわらず、高度にハイテク化されたアメリカ軍は、ほとんど犠牲を出さずイラク軍を圧倒し”フセインの最精鋭部隊”はもろくも崩れた。

ソビエトから兵器を供与され、アメリカに対し善戦した北ベトナムに代表されるように、70年代までは有効だったソビエト式の軍事ドクトリンが、アメリカ軍の質的に高度な兵器の前にまったく無力であることが白日のもとにさらされると、中国・シリア・リビアなどアメリカを仮想敵とし、イラクと同じソビエト式軍事ドクトリンをとる国々はパニックに陥った。

アメリカが”独裁体制を倒し、民主主義をひろめるため”に、これらの国に軍事介入することが、さほど難しい事では無いことが証明されたからである。

この歴史的な”軍事革命”は当然、ソビエト式の軍備体系を持つ(しかもイラクより質的に劣る)北朝鮮をもパニックに陥れたのは言うまでも無い。

そして中国のように豊富な外貨で諸外国から最新兵器を大量に購入することができない北朝鮮が出した、金一族独裁体制の維持・存続という”絶対に譲れない国益”をアメリカから守る手段の選択の答えが、核と弾道ミサイルの開発と保有だったのである。

 実は、イラクは過去二回核開発に失敗している。
一回目は81年のイスラエル空軍の空爆(バビロン作戦)により、二回目は91年の湾岸戦争の敗北が原因であった。

金正日はフセインが核開発に成功していれば、アメリカもイラクに手出しできなかったと考えた。

これを教訓とした彼はアメリカが北の”国益”を壊そうとするなら、北はアメリカかその同盟国を核で壊してやると考えたわけである。(いわゆる相互確証破壊)

日米などに核開発放棄を要求された北が「アメリカが北朝鮮への敵視政策をやめ不可侵を確約をしなければ(つまり金正日独裁体制存続を認めなければ)核開発放棄はできない」と常々言っているのはそういう意味である。

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この記事に対するコメント

 日本も金正日を脅かすような存在にならないと金正日にいうこときかせられないのでしょうか

  • 投稿者: ソラフネ
  • 2007/11/25(日) 14:37:06
  • [編集]

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