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アメリカ・ゼーリック氏のナイーブな対中外交

  • 2006/01/26(木) 23:10:18

 アメリカ国務省(日本でいう外務省にあたる)のナンバー2、ゼーリック国務副長官は23日、日本と中国が歴史認識で対立している状況の打開に向け、日・米・中3カ国が歴史学者らを参加させて対話を始めるよう提案した。

引用記事

 これに対して中国政府は「北東アジアの歴史は特殊性がある」と強調し、「日・中・韓3カ国による共同歴史研究を進めることがわれわれの基本的主張だ」と述べて、歴史研究におけるアメリカの参加を事実上拒否した。

引用記事

 今回ゼーリック副長官が提案した歴史認識を共有するための共同研究を、サッカーのワールドカップ予選にたとえると、

国際サッカー連盟(FIFA)が「日本と中国が公平に試合を行って、しこりを残すことなくスポーツによって日中の親善関係が深まるように」という当たり前の配慮から、日本と中国の試合を裁く主審にアメリカ人を指名したが、

中国は公平な審判なんていらないとばかりに「日本と中国のワールドカップ予選試合の審判は中国人にやらせるからアメリカ人は引っ込んでいろ!」と拒否した、といったところだ。

「日本対中国のワールドカップ予選を中国人主審に裁かせろ」なんて「イカサマをさせろ」と主張することと全く同じである。 FIFAが許可するはずがない。

こんなふざけたことを恥も外聞も無く国際社会に要求できるのが、低信頼社会から成りたっている中国という国である。

 中国が歴史共同研究のパートナーに指名した韓国は、中国と同じ自民族優越史観に基づいた洗脳的歴史教育を長年にわたって自国民に刷り込んできた国である。 韓国はいわば中国の”身内”であり一心同体である。

中国が正直に白状しているとおり、本当に中・韓は特殊だ。

その中・韓と日本が共同研究をやったところで、客観的な事実にもとづいた歴史観の共有などできるわけが無かろう。 

 逆にいえば、公平で客観的な歴史観をもつアメリカの学者が日・中の共同歴史研究に参加するのは日本としても大歓迎だが、やましいところがある中国は絶対に認めることができない。

もしアメリカが参加してくれば、中国の異常な歴史教育とこれまでやってきたイカサマの数々が白日の元にさらされてしまうからだ。

もし中国が「自分の歴史認識や歴史教育の正しさに自信がある」と言うなら、公平な第三者を迎えて、出るとこに出て日本と勝負したらよいだろう。 まあ、できっこないが。

こんなイカサマ師・中国を歴史教育の先生のように崇拝していた日本の左翼などは、とても正気とは思えない。

 日本としては、こうした中国の弱点を見逃す手は無い。

「アメリカの参加を拒否したのは、中国が自らの歴史教育が歪曲されたものであることを認めたから。 日中間で生じている歴史認識摩擦で、非があるのは中国の方であることがこれではっきりした。」と厳しく中国を締めあげるべきだ。

「朝鮮戦争は中国に対するアメリカの侵略戦争」と国民に洗脳してきた中国は一気に窮地に立たされるだろう。

 しかしながらアメリカのゼーリック副長官も、中国と公平・客観的な歴史共同研究ができると本気で思っているのだとしたら、ナイーブだと言わざるを得ない。

さらに彼は、中国が「国際社会で責任あるステークホルダー」になってくれるよう期待しているようだ。

引用記事

”ステークホルダー”とは経済用語で利害関係者と訳される。 企業に対してのステークホルダーは、株主・従業員・顧客・メインバンク・会社や工場のある地域の住民などがあげられる。

 しかし、”責任あるステークホルダー”という概念が通用するのは、法治主義が徹底し契約が尊重され信用を基礎とする、アメリカや日本といった”高信頼社会”だけだろう。

法律を破りウソをつくのもへっちゃらで「正義や公平さ、契約や責任なんかクソ食らえ」という”低信頼社会”の中国相手には通じない。

中国が、アメリカも参加して公平な歴史共同研究を実施するのを拒否したのが何よりの証拠だ。

その他にも、アメリカ企業の知的所有権を中国企業が侵害するのを見逃し、国際社会の批判を一切無視してアンフェアーな人民元の為替操作をやめず、通貨ダンピングによってアメリカやEU・日本など世界中に、中国製商品を洪水のように輸出しているし、北朝鮮やイラン・スーダンのような国際社会で問題となっているような国々に手厚い援助を与えているのも中国であり、自分勝手な中国の無責任な問題行動・違法活動を指摘しはじめるときりがない。

 ウソをつくことを何とも思っていない中国の本心は、その行動によってのみ推理することが可能になる。 

前述のようにその行動を見る限り、中国はステークホルダー(利害関係者)と一緒に共存共栄していこうなんて、本気で考えているとは思えない。

 中国は自分以外の”よそ者”を裏切り、だまして煮え湯を飲ませるような事をしても、良心の痛みを感じるような外交をする国ではない。

「外交はゼロサムゲームだ」という強い思い込みがあり、中国にとって少しでも不利なことは即、「相手の勝利・自分たちの敗北」と考えるからだ。

だから正義や公正さ・国際ルールを守り、国際社会の一員としての責任を果たすために、中国がエゴむき出しの外交をガマンすることなど奇跡に近いし、そんな奇跡をあてにして対中外交を策定するなど馬鹿げている。

いや、絶対に言い逃れできないところまで追い詰められない限り、自らの非を認めて謝罪することすらできない。 ウィーン条約違反が明白な日本人外交官自殺事件や反日暴徒による日本公館破壊事件の謝罪を拒否しつづけているように。

中国が遅れた低信頼社会から脱皮して、法治主義や人権・民主主義の尊重といった高信頼社会に進化しないかぎり、期待するだけムダだろう。

 ゼーリック副長官はブッシュ政権の対中政策の新しい責任者のはずで、言論・思想統制・国際ルール破りなど朝飯前の独裁国家・中国に対して正確な認識を持っていらっしゃるのか、いささか不安を感じる。

もちろん、クロフネはゼーリック副長官にお会いしたことは無いし、どういう方かもよく存じない。

ゼーリック氏は日米の通商交渉の過程で、日本人を蔑称である”ジャップ”呼ばわりしたそうだが、彼が中国や中国人に漠然としたあこがれを抱く、典型的なリベラル派アメリカ人ではないことを希望する。

こうしたタイプの人々は往々にして無知と偏見、そしてゼーリック氏の国務省の先輩であるジョージ・ケナンが批判した”アメリカ人の漠然とした中国びいき感情”によって、「中国人は善・日本人は悪」といった風に対比させて、すべて善悪二元論でアジアを理解しようと試みるからだ。

 しかしそれでは正しくアジアを理解し、適切なアメリカの東アジア政策を立案・実施することはできない。

20世紀前半、東アジアは日本とソビエトの勢力均衡の状態にあった。

ケナンは彼の著書・”アメリカン・ディプロマシー”(邦題アメリカ外交50年)で、独裁国家という意味で日本もソビエトも中国の国民党政権も「道徳的に大差はなかった」のだから、当時の東アジアの均衡状態を破壊することについて疑問を提起している。

しかしリベラル派アメリカ人の”中国への漠然としたひいき感情”と”社会主義革命へのロマン”から、ルーズベルト・トルーマン両民主党政権は日本を完膚なきまでに叩きのめす道を選んだ。 こうして東アジアの勢力均衡は大きく崩れたのだが、その結果どうなったであろうか?

ソビエトのパワーは堰(せき)を切ったようにあふれ出して東アジアを南下、まず朝鮮半島の北半分が共産化し、内戦に敗れた蒋介石が台湾に追放されて中国全土が共産主義者の手に落ちた。

 あわてたアメリカは勢力均衡を復活させるため、朝鮮半島に大軍を送り込み、日本を再軍備させたが、もう遅かった。

 そして1970年代までにインドシナ半島のベトナム・ラオス・カンボジアでドミノ倒しのように続々と共産主義政権が誕生した。 こうしてアジアを左翼独裁主義の台風が席巻した。

その過程で発生した朝鮮戦争とベトナム戦争では、未来ある若者を多く含むアメリカ軍の将兵が10万人以上も戦死したが、それは中国への漠然とした親近感・”中国びいき”の感情を抱いていた民主党リベラル派の政治家、ルーズベルト・トルーマン両大統領がすすめた対アジア政策の大きな大きな代償だった。

皮肉にも、アメリカが日本を完膚なきまでに叩きのめして東アジアの勢力均衡を完全に破壊したことで、日本が多大なコストを払って担っていた東アジアでのやっかいな役割を、わざわざアメリカが引き受けたのだった。

その上、単なる独裁主義の発展途上国だった中国を国連の常任理事国に迎えるほどの親中政策をとったアメリカに対して、中国のお返しはといえば、国際社会において陰に日向にアメリカの妨害をすることだった。

中国は現在でも北朝鮮やイランの核兵器開発問題でアメリカの足を引っ張っている。 このように無責任な中国を常任理事国にしたのはトルーマンの過ちではなかったか。

(当初常任理事国のポストを持っていたのは、中国共産党政権ではなくて国民党政権だったが)

ゼーリック氏は中国政府の人間といっしょに、ルーズベルト元大統領の生家を訪問したようだが、私は日本の大切な友人が同じ歴史を繰り返さないよう望むばかりだ。

(断っておくが、だから日本の軍部独裁政権の大陸進出政策が正しかったなどと言うつもりはサラサラ無い)

 もちろん、中国と政治的・経済的に関与していくことを100%否定はしないが、エゴむき出しでアンフェアーなやり方を押し通す中国に、国際社会で責任ある行動をとらせることを唯一可能にするのは、中国の道徳心・信義・自制心に期待する事ではない。 中国が問題行動をとるたびに厳しく抗議し、中国が最も嫌がる手法でペナルティーを与えることだ。

 ゼーリック氏は日本が中国を公然と批判して日中関係が悪化していることを懸念なさっているのかもしれないが、これは健全な対立である。

例えるなら、ラインラントに軍を進駐させたナチスドイツをイギリスが猛烈に抗議し、イギリスとドイツが激しく対立しているようなものである。

しかし実際の歴史はそうではなかった。 イギリスは、ナチスドイツ軍のラインラント進駐に対して真剣に抗議するのではなく、黙って見過ごすことによって不健全な平和を選択したのだ。

その後の歴史がどうなったかは、外交の専門家・ゼーリック氏にくどくど説明するまでもないだろう。

 また地政学的に見て、アメリカが欧州の特別な同盟国・イギリスを失えば、ヨーロッパ大陸への橋頭堡を失うのと同様、アジア大陸東部に沿うようにして浮かぶ島国・日本という、自由と民主主義の価値観を共有する同盟国を失えば、アジアにおける橋頭堡を失うことになる。

そうすればアジアからアメリカは追い出され、地域のほとんどすべての権益は中国の手に落ちるだろう。

その意味でも日本を軽視し、中国のウソを額面どおりに信じ込んで、アメリカのアジア政策を中国の意向に沿ったものにすることは、アメリカの自殺行為に他ならない。

60年前ではなく今現在、自由と民主主義・人権・国際ルールを尊重するといった普遍的価値観を共有しているのは、日本と中国どちらなのか、ゼーリック氏にはもう一度検討していただきたい。

 日本も、首相・外相をはじめ政府・外務省が総力をあげてゼーリック氏との対話と個人的つながりを強化しなければならない。

日本の立場をよく説明し客観的な資料にもとづいて20世紀の歴史を振り返るなどして、正確なアジア情勢と歴史認識を共有しなければならない。

これは日本の対米外交における現在の最優先事項のひとつである。 すみやかに実行しなければならない。 小泉首相ならびに麻生外相、よろしくお願いします。


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