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クロフネの防衛力整備計画(その2)

  • 2005/11/05(土) 00:45:41

 前回では

1.A(核)B(細菌などの生物兵器)C(毒ガスなどの化学兵器)兵器とそれを搭載した弾道ミサイル・巡航ミサイルを防ぐ能力

2.北朝鮮特殊部隊を含めたテロ組織による破壊活動防止能力

3.日本の離島とその周辺の領海、さらに排他的経済水域を守る島嶼防衛力

の三つを、これからの日本が整備すべき防衛力の三本柱とした。

それでは今回からその三本柱のうちの、日本の離島とその周辺の領海、さらに排他的経済水域を守る島嶼防衛力の整備について考えてみる。

 近年中国がすすめている天然資源の獲得を目的とする領土・領海拡張政策によって、日本の領土・領海・排他的経済水域が脅かされているのは、皆さんご存知の通りだが、

この動きに対して日本は完全に出遅れてしまい、昨年12月に策定された次期中期防衛力整備計画も、そういった脅威への対処に万全であるとは言えないように思える。

 島嶼(とうしょ)防衛を考える場合、侵略してくる外国軍を撃退して日本の離島をいかに防衛するかといった対策だけでは不充分で、敵の電撃作戦で不幸にして占領されてしまった日本の有人・無人の離島を奪回するにはどうすればよいかといった事も考えて、防衛力の整備をしておかねばならない。

しかし、現在の自衛隊では前者の対策のみに重点がおかれていて、後者のような事態が発生した場合に対処するための能力の整備がおろそかになってしまっている。

もちろん現在の自衛隊の装備でも後者のような作戦を遂行する事は不可能ではないが、もし自衛隊単独で、しかも現有装備だけで離島奪回作戦を決行すれば、作戦が成功しても本来なら防げるはずの人的損害まで出してしまう事が予想される。

 何故そのように日本の防衛力整備がいびつなものになってしまったか、その理由としてあげられるのは、相変わらずの”専守防衛”論への固執

つまり「アメリカが攻撃で日本は防御」という役割分担にこだわりすぎている結果、日本自らが自衛隊に手かせ足かせをはめてしまい、島嶼防衛に自衛隊が柔軟に対応するための兵器が装備できておらず、また装備しようともしないという弊害を生んでいる点がひとつ、

二点目の理由としては、前例に固執するという官僚主義特有の問題であるが、陸・海・空・三自衛隊への予算編成が縦割り化・硬直化しており、今まで使用していた兵器の後継となる新兵器の購入を、ただひたすら事務的に繰り返していくといった事態に陥りがちになっていて、

その結果、ある分野での防衛力が異様に整備されているかと思えば、別の必要とされる分野での防衛力整備がおろそかになっているといったアンバランスな状況を招いてしまい、

やはり島嶼防衛に自衛隊が柔軟に対応するための兵器が装備できておらず、又装備しようともしないという弊害を生んでいる、という事があげられる。

これでは現在はよくても、軍拡という新しい時代に突入したこれからの東アジアの国際情勢にうまく対応できなくなるのではないかといった懸念がぬぐえない。

 現在の「日本が盾(防御)でアメリカが矛(攻撃)」という”専守防衛”政策では、離島の防衛は自衛隊単独でも対応できるようになっているが、一旦奪われた離島の奪回作戦ではアメリカが主役となる事が前提となっているように思える。

クロフネは同盟国としてのアメリカの信頼性を疑うつもりはないが、アメリカとて独立国なのであるから、日・米の国益の微妙な食い違いから、日本が侵略を受けた場合に、アメリカが中立の立場をとる以上のことはできない事態が発生する事も想定しておかなければならない。

そうなると現在の日本がかかげる”専守防衛”理論が破綻する事は目に見えている。

手かせ足かせをはめられた”盾”だったはずの自衛隊が”矛”となり、単独で離島奪回作戦を決行しなければならなくなると、”矛”としての装備がはじめから不足しているために、本来なら犠牲にならなくてもよい人たちが犠牲になってしまうといった、バカバカしい事態が起こってしまうのである。

 これまでかかげてきた日本の”専守防衛”政策は、

「アジアで侵略をはじめるのは邪悪な日本人以外ありえない。逆に中国人や朝鮮・韓国人は善良だから日本への侵略の可能性を考えなくとも良い」

「だから邪悪な日本人にだけは”刃物”、つまり攻撃的兵器を持たせてはならない。日本人にさえ”刃物”を持たせなければアジアで戦争は起こらない」

という非常に人種差別的な、左翼の歪んだ思想の影響を強く受けてきた。

 しかし北朝鮮による日本人拉致・殺害や中国による日本の海底資源吸い上げといった悲劇が起こるに至っては、まったくの妄想というしかない。

また兵器というものは使い方によって攻撃的にもなるし防御的にもなるものであり、攻撃的か防御的かで兵器を分類して装備するのもナンセンスである。

たとえば、トヨタのランドクルーザーや三菱パジェロなんかを攻撃的兵器という人はいないだろう。

いや、その前に兵器とみる人さえほとんどいないだろうが、こうした四駆の荷台に機関銃を装備した”武装ランクル”や”武装パジェロ”は第三世界のゲリラではおなじみの装備であり、それで陸路国境を超えてそこの村人を襲えば立派な攻撃的兵器である。

逆に、一旦奪われた離島を奪回するには、外国を攻撃する時に必要な兵器と同じ装備が要求される。

そうした”攻撃的兵器”を外国への侵略に使えば攻撃的兵器かもしれないが、一旦奪われた領土を奪回するのに使用すれば防御的兵器となる。


その意味で「防御的兵器さえ軍隊に持たせておけば侵略はおこりっこない」という考え方は、まったくのナンセンスであって、兵器の攻撃的・防御的といった区別にこだわるより、

国を守るために必要な兵器を装備した軍隊を、国民と国民を代表する政治家が完全なコントロール下に置いて、軍隊が暴走して侵略をはじめるようなことがないよう監視する事(シビリアンコントロール)の方が大切なのである。

(航空自衛隊の飛行機の航続距離をわざと短くしたり、海上自衛隊の船をわざと小さくつくるのも同様に無意味)

自衛隊が完全なシビリアンコントロールの元におかれている限り、離島奪回に使用するために攻撃的と言われる兵器を保有しても問題にはならないし、必要とあれば躊躇せずそういった兵器を装備すべきである。

 次に陸・海・空・三自衛隊の予算硬直化の問題だが、

島嶼防衛を考える場合、特に外国の軍隊に一旦占領されてしまった日本の有人・無人の離島を奪回するといった場合、作戦の成功には陸・海・空・三自衛隊の高度な統合運用による密接な連携が欠かせない。 

陸・海・空がバラバラでは、無駄な犠牲を出すだけである。

 政府・防衛庁も次期中期防衛力整備計画で”統合幕僚長”というポストを新設して、陸・海・空一体となった自衛隊の統合運用をめざしているが、

決して良好とはいえない日本の財政を考えれば、かぎられた防衛費を効率的に使うためにも、防衛予算の分野でも陸・海・空の垣根をとっぱらって、近い将来予測される脅威に対処するために必要な装備には柔軟に予算を配分して、削るべきところは思い切ってけずるといった、”防衛予算の統合”も必要である。

陸・海・空がそれぞれ「ウチだけは予算を削られるのはイヤ」と言うのを許していては、効率的かつ有効な防衛力を整備することはできない。

 今回はやや抽象的な話になったが、簡単にまとめると「意味の無い”しばり”をいくつも設定して、離島を防衛しようとしている自衛隊の足を引っ張るのはもうやめましょう」ということ。

次回からは、これからの自衛隊が整備すべき防衛力、削るべき防衛力について具体的に考えていきたい。


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ぼったくりバー

悪徳リフォーム業者、当たり屋といってもいい。一度はまってしまえば、逃れられない煉獄。 なんで、未公開にしてたのにTB着いてたんだろう?かなりビビッタよ

  • From: 神のいどころ |
  • 2005/11/05(土) 23:20:24

中国崩壊 6 「ダメだこりゃ」

円借款、新規打ち切り 中国、協議応ぜず 靖国・無償協力で対立  これが中国の本質です。金を貸してもらう立場なのにこの無礼。19世紀なら戦争ですよね。★A級戦犯 この方達は国内的には犯罪人ではないと国が答弁しました

  • From: 20年安泰!日本は復活する。榊雲水雑記帖 |
  • 2005/11/07(月) 11:08:31

戦争と平和

アメリカの西太平洋の戦略的再編成の基本が固まったようだ。沖縄の海兵隊の縮小、普天間の移転と共に、本土での、アメリカ陸軍太平洋軍司令部のざまへの移転、再編成及び、アメリカ海軍空母艦載機の岩国移転など、大幅な改編である。得に沖縄においての、海兵隊の司令部機能

  • From: 手前ら、日本人をなめんじゃあねぇ |
  • 2005/11/08(火) 08:10:20

この記事に対するコメント

文民統制シビリアンコントロールの根幹は問題の解決に軍使うのか否かの決定権を政治がコントロールするということであり、軍の細部わたり政治が介入することではない。民主主義国家においては、すでに予算、部隊編成、交戦規定などにより政治が軍をコントロールする体制は整えられている。そして自衛隊ほどシビリアンコントロールが徹底している軍は世界に存在しない。と前航空幕僚長の田母神氏が仰ってました!って事で自衛隊の一挙手一投足まで監視してる内局の存在が制服からしたらウザイし自衛隊弱体化につながっていくんじゃないでしょうか!

  • 投稿者: !
  • 2009/05/11(月) 18:58:06
  • [編集]

!さん

>自衛隊ほどシビリアンコントロールが徹底している軍は世界に存在しない。と前航空幕僚長の田母神氏が仰ってました!

中国・韓国・北朝鮮と国内の反日左翼勢力が言うような軍国主義なんて、日本の自衛隊や政界のどこにもないと思います。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2009/05/12(火) 01:20:34
  • [編集]

クロフネさんの思うシビリアンコントロールの定義を教えてもらえませんでしょうか?

  • 投稿者: !
  • 2009/05/12(火) 18:39:44
  • [編集]

!さん

>クロフネさんの思うシビリアンコントロールの定義を教えてもらえませんでしょうか?

防衛省にかぎらず全ての役所の全ての官僚(文官・武官)は、主権を持つ国民と、国民から選挙で選ばれた代理人である議員の決定した政策・それを裏づける法に絶対服従する、官僚は国民と議員の決定した政策に従い、その範囲内において政策の細かいところを詰めて議員に助言し、了承が得られたら議員の手足となって政策を実現させていく、というのが私の理想とする民主主義国家におけるシビリアンコントロールです。

ただ、国民の意思と法に絶対服従しているかぎり、全ての官僚に思想信条の自由は認めなければいけないとも考えております。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2009/05/13(水) 21:48:19
  • [編集]

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