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頓挫した日本の安保理常任理事国入り

  • 2005/09/19(月) 15:57:38

 小泉純一郎首相は十五日夕(日本時間十六日早朝)、国連総会の演説で「わが国は改革された安保理において常任理事国としてより大きな役割を果たす用意がある」と述べ、改めて安全保障理事会の改革への取り組み継続と日本の常任理事国入りを強く訴えた。

しかし、日本の主張に多数の支持を集めるための妙案は見当たらず、難しくなった常任理事国入りへの形勢逆転を図るのは、極めて困難な状況だ。

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20050917-00000004-san-pol


 日本・ドイツ・インド・ブラジルで構成する”G4”の国連安保理常任理事国入りが、とりあえず頓挫したことは、誰の目にも明らかとなった。

 以前述べたとおり、私は日本の常任理事国入りは、日本の国益に合致するのならそれを目指せばよいし、そうでないならどうでもよいと考えてきた。

また、大事な時に限って常任理事国が拒否権をちらつかせたり実際に乱発したりで、機能停止に陥りやすく、加盟国間で不公平さがどうしても残る安保理というシステムに代わって、

形骸化しつつあるサミット(とG7蔵相会議なども加えて)を改造して、拒否権なしで世界各地域のリーダー的な大国と非常任メンバーの中小諸国が広く国際問題を話し合う、国連の常設機関としたらどうかとも提案した。

 しかし、日本政府と外務省が本気で常任理事国入りを目指して”選挙運動”をし、それが頓挫したのであれば、厳しくその活動内容を吟味しなければならない。

特に、今回の選挙運動には、国民の膨大な税金が投入されており、常任理事国入りのための選挙運動を指揮した、外務省の人間の責任は追求され、ふさわしい処分が下されなければならない。

 今回の常任理事国入りの選挙運動に当たって、事前にどのような戦略を立てたのかは、各種報道をみてもはっきりしなかった。 そして実際にどういった活動が行われたのかも、断片的にしかわからない。

だが、外からうかがってみた限りでは、どうも日本の戦略は「日本・ドイツなどの有力候補者が集まって、協力して一致団結して運動すれば、常任理事国入りが可能になるだろう」という、「常任理事国入りという名の赤信号、みんなで渡れば怖くない方式」だったように思われる。

しかし外務省の計算とは裏腹に、これが大きな裏目に出た。

日本には中国と韓国、ドイツにはイタリア、インドにはパキスタン、ブラジルにはアルゼンチンといった具合に、各国の常任理事国入りには抵抗勢力も存在していた。

そして日本やドイツなどがG4として団結した事によって、これら抵抗勢力も団結してしまったのだった。

「めんどうな敵は分断して、一つづつ各個撃破せよ」というのは戦略論の初歩の初歩だが、「常任理事国入りという名の赤信号、みんなで渡れば怖くない方式」は、めんどうな敵の兵力を一挙に終結させて、いっそう厄介なものにしてしまったのだった。

しかも、日本がドイツと組んだ事によって、日本が最低限支持を取り付けておかなければ選挙戦を戦えない、最重要の国であるアメリカまで敵に回してしまった。

アメリカは、フランスと組んでイラク戦争開戦に最後まで抵抗したドイツをまだ許してはおらず、日本はそのとばっちりを受けてしまう形となった。

ホワイトハウスの「アメリカは日本の理事国入りに賛成だ」という声明を、額面どおりに受けとめた人は、まさか日本外務省にいなかったとは思うが、ホワイトハウスのホンネは「日本がドイツとくっついて”同時当選”にこだわっている限り、日本の常任理事国入りには自動的に反対」であった。

 さらに日本などG4は、大票田であるアフリカとの連携にも失敗してしまう。

G4は、アフリカ側の提示したG4との共闘の条件を最後まで拒否していたが、例えばアフリカ側が要求してG4が拒否した「新常任理事国も拒否権を持つべき。でなければ全ての常任理事国が拒否権を放棄すべき」という主張をG4が飲んで、アフリカの約50票がまとまるのであれば、G4案の「15年間は拒否権凍結」にこだわる必要も無かったと思う。

このあたりは交渉の裏側の情報が伝わってこないので、はっきりとした断定はできないが、アフリカ以外の票をまるっきり失うのが確定するのであれば考えなければならないが、そうでないならアフリカの主張を丸呑みに近い形で受け入れてもよかったのではないだろうか。

 以上述べたとおり、「赤信号みんなで渡れば怖くない方式」の失敗は明らかであり、ならば、ここはいったん死んだフリをして、G4を解散すべきだと思う。

そして「国連の安保理改革は、時々刻々と変化する世界情勢をふまえて、随時おこなわれるべき」という文言をいれた、文書を国連で採択させておく。

そのうえで、いったん解散したG4は、1カ国つづ常任理事国入りを目指すべきだ。

 たとえば、まず日本が常任理事国入りの運動を開始し、その他の国は表立っては動かない

この場合、抵抗勢力は中国と韓国の2カ国程度にしぼられ、2カ国だけを各個撃破すれば良い事になる。

もっともこの場合、国際的な影響力の無い韓国よりも、アフリカ・アジアなどで強力なネガティブ・キャンペーンを張ってくる中国が各個撃破すべき主な相手となる。

日本としては、戦後最高ともいうべき友好関係を利用して、アメリカの支持を取り付け、日本とアメリカの国際影響力を利用して、世界の票を取りまとめる。

それでもうまく行かない場合は、ドイツは欧州、ブラジルは中南米、ナイジェリアやエジプトはアフリカといった具合に、各国が属する地域で日本の票の取りまとめに、かげで協力してもらう。

 また、
「7500億ドルの外貨をためこみながら、都合の良い時だけ自称発展途上国になって、不平不満ばかり言いたてて国際貢献から逃れようとする、アンフェアーな中国

「発展途上国の味方といいながら、実際は途上国を苦しめている中国」

「かつて『資本主義の西側先進国に搾取されているから、アジアやアフリカなど途上国は発展できない。 途上国は東側の社会主義システムをとりいれるべきだ』と主張した社会主義の宣教師・中国こそ、途上国の経済発展失敗の元凶」

というキャンペーンを日本も張って、中国側のネガティブ・キャンペーンに対抗しつつ、広く国際世論を味方につける。

(中国を説得して味方につけようなどと甘い考えを持つのは止めたほうがいいだろう。この問題は中国にとって究極のゼロサムゲームのひとつだからだ。)

 このようにして、日本が常任理事国にはいる事に成功してしまえば、こっちのものである。

あとは、ドイツ、次にインドとブラジルといった具合に、同じようなやり方で抵抗勢力を撃破しつつ、先に常任理事国になれた国が、残りの国の常任理事国入りを手引きしてやればいい。

そのために、最初に「国連の安保理改革は、世界情勢にかんがみて、適時おこなわれるべき」という文書を国連に採択させておいたのである。

 ただ前述のように、私は現在の機能不全に陥っている「拒否権つきの安保理」には、あまり信頼を置いていない。

拒否権をすべて廃止した安保理か、それにかわる新しい国際機関、もしくは新常任理事国にも拒否権を与えて参加させる新安保理が成立するのでなければ、”国連改革”をすすめるのに気が進まない。

つづく

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