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第10回 ”誤爆”とその後始末(その1)

  • 2005/02/17(木) 07:07:29

 それでは「もし誤爆だったのならばなぜアメリカはさっさとイラク占領から手を引かないのか?」という疑問を持つ人もいるだろう。

アメリカがイラクからすぐ手を引けない理由は、全ての問題が振り出しに戻ってしまったからだ。

つまりイランとつながりの深い、人口の6割のシーア派アラブ人がイラクを支配すれば、サウジやクウェートなどの産油国がイランからのイスラム原理主義の波の前に丸裸になってしまい、イラクのみならず中東全体の石油が危なくなるという問題だ。

アメリカが目標とするイラクでの選挙が民主的に実施されればされるほど、シーア派が勝利する可能性が高まるというジレンマにアメリカは陥っている。

アフガンでは選挙で民主的に穏健派のカルザイ政権を発足させることに、なんとか成功したアメリカも、イラクではいかに選挙で民主的に、しかも内戦を勃発させずにイランの影響力を排除しながら穏健派の政権を発足させるか、難しい舵取りを強いられるだろう。

 フセインを打倒することで、アメリカが開けてしまったパンドラの箱。
そこから出てきた、ちみもうり...失礼、仲間達をざっと紹介しよう。

まず人口の6割を占めるシーア派には世俗勢力宗教色の強いグループがある。
世俗勢力としてはアラウィ氏がひきいる”イラク国民合意”がある。この政党を中心として”連合会派イラク”を結成してイラク国民議会選挙にたった。

アメリカとしても多数派のシーア派を無視して新生イラクを発足させれば内戦を誘発しかねず、かといってシーア派主導だとイラクがイランの衛星国家となりかねない。
そこで宗教色の薄い、つまりイランとの関係が比較的弱いこの勢力に戦後のイラク政権を担当させたいというのがアメリカのホンネではないだろうか。

ちなみにアラウィ氏は戦争後のイラク暫定政府首相としてアメリカが担ぎ出した人物であり、それを裏付けている。

つぎに宗教色のやや強いシーア派勢力としてはハキム師ひきいる”イスラム革命最高評議会”が代表的である。

この勢力はイラン・イラク戦争当時からイラン・シーア派指導者の親衛隊・イラン革命防衛隊(パスダラン)の援助を受けて反フセイン政権活動を行なっていたのは前述したとおりである。
彼らが中心となって”統一イラク同盟”という会派を結成して選挙に臨んだ。

彼らが今もイランとつながっているかは定かでは無いし、彼らも政治に宗教をリンクさせないと表明しているがどこまで本当かはわからない。(結局選挙の結果、どうやらこのグループが第一党となったようだ。さてアメリカはどうする?)

またこのグループの最強硬派としてはサドル師ひきいる”マハディ軍”があるが、彼らはイラク戦争がはじまった2003年から現在もイラン革命防衛隊と密接なつながりがあると言われる。

サドル派はアメリカの占領政策に反対してアメリカ軍を攻撃したが、聖地やモスクを基地代わりとして武装蜂起を行なったため、シーア派最高指導者シスターニ師など他のシーア派グループからは総スカンを食って孤立してしまい現在は力を失っている。

 そして少数スンニ派で世俗的な穏健派勢力としては今回の選挙でいえば”イラク人”と”独立民主同盟”がそれにあたる。

特に”イラク人”はアメリカが担ぎ出したヤワル暫定大統領が率いており、シーア派とスンニ派の穏健派世俗勢力が協力して新生イラクを引っ張って欲しいというアメリカのホンネがここでもうかがえる。

 しかしスンニ派の主力勢力は選挙に参加しなかった。
彼等はフセイン政権下で支配者層にいた人々が多く、アメリカに特権を奪われた恨みがある上に、選挙に参加すれば数でまさるシーア派に負けるのは確実だからである。

いっぽうスンニ派の過激な宗教勢力は国外からイラクに流れ込んだ原理主義組織が主力とみられ、ムサアブ・ザルカウィが率いる”イラク・アルカイダ聖戦機構”や”アンサール・イスラム”といった組織が代表的なものである。

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