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アメリカ政府の”中国脅威論”

  • 2005/07/21(木) 23:56:05

 米国防総省は十九日、中国の軍事力に関する年次報告書を発表。
この中で、中国軍の近代化が周辺地域の軍事バランスを危険にさらし始めていると警告するとともに、軍拡がこのまま進めば、長期的には確実に中国は地域の脅威になるとの見通しを示した。

また、軍事費について、中国政府が三月に公表した約三百億ドル(約三兆三千六百億円)には、ロシアなどからの兵器購入や軍事関連技術の研究費などが含まれていないと指摘。実際には公表額の二~三倍で二〇〇五年は最大で九百億ドルと、米国、ロシアに次ぐ世界第三位であるとしている。

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20050721-00000011-san-int


中国の高まった経済力を背景とする急激な軍備拡張戦略と、石油など世界の天然資源の囲い込みを狙う資源戦略、さらには中央アジアからのアメリカのプレゼンス排除をもくろむ上海協力機構の強化に、とうとうアメリカも目をつぶるというわけにはいかなくなったようだ。

 中国の軍国主義的な傾向が強くなってきているのは、核弾道ミサイル・戦闘機・イージス艦・潜水艦の増強といったハード面だけではない。

産経新聞6月27日づけ朝刊によると、中国空軍の劉亜州中将が日本を名指しで仮想敵と位置付けた上で、軍主導によって中国の政治改革をすすめ、中国の”強国強軍化”をはかるという主張を展開しているという。

また、中国人民解放軍国防大学の朱成虎少将は外国人記者に対し「中国領土や艦船・航空機が米軍の攻撃を受ければ、アメリカに対して核攻撃する」と明言した。

朝日新聞によれば、さらに朱少将は「(アメリカの核兵器による報復で)西安より東の都市を犠牲にしてでも核兵器を使用する」とも発言している。

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20050715-00000037-jij-int


 先進国では「先制攻撃でも受けない限り、戦争・武力行使をするのは得策ではない」という価値観が政府・国民に定着し、国民が軍人を統制するシビリアンコントロールが当たり前になっている。

また戦争になった場合でも、昔なら一般市民が空爆の巻き添えになったり、わざと住宅地を狙って攻撃するのは珍しくないことだったが、

近年は人道上の観点から精密誘導兵器を使って、ピンポイントで軍関連施設だけを狙って攻撃し、市民を極力巻き添えにしないような配慮がなされている。(もちろん誤爆はある)

 しかし、この中国軍の軍人達の時代錯誤的発想・思考の後進性・人命軽視まるだしは全くおぞましいかぎりだ。

 もともと中国の軍人は国民によるシビリアンコントロールを受けていないばかりか、中国の国会に当たる全人代に軍人枠の議席さえもっており、軍人の政治介入禁止という民主主義の原則から見て中国の国家システムの後進性は非常に危険なものだった。 

(日本に例えたら、自衛隊員専用の議席が国会に用意されていると言えばいいだろうか)

その中国の軍人達が「中国軍が中国の政治体制を改革する」と言い「西安以東の数億の中国国民が全滅したとしても核を使用する」と主張し出したのである。

 数億の人間の命をなんとも思っていないところや彼らの発想が軍国主義そのものであるという点も懸念されるが、一番危険なのは、自省心も適切な自己評価能力も無い彼らはおそらく「自分達はナチス・ドイツや日本軍国主義者とは正反対の絶対正義の存在」と信じ込んでいる点だ。

歴史的に見て、こういった自覚症状のない偽善者ほど人類に害悪を与えてきた者たちはいない。

中国がこのまま独裁政治を続けるならば、将来にわたって中国政府の官僚が彼らのような軍人の行動にブレーキをかけられるのか懸念は消えない。

アメリカ国防総省でも「現在の中国は民族主義の過熱、軍事志向、独裁政治などの諸点で、第二次大戦前のナチス・ドイツと酷似している」といった見方が出始めている。

http://www.sankei.co.jp/
news/050629/morning/29int002.htm


 中国の経済成長と軍備拡張がはじまった90年代にも、日本で”中国脅威論”が持ちあがった。

しかし「中国は労働集約型産業が中心で日本は技術集約型である。だから日本と中国の経済は分業・補完関係にあり、中国は決して脅威ではない」などと安全保障を含めた話がいつのまにか経済だけの話にすりかえられ”中国脅威論”は下火になっていったように記憶している。

また当時、安全保障や軍事専門家たちの一部からも「最新鋭の兵器は高価だ。だから中国軍が現在保有する何千機もの旧式戦闘機、何千両もの旧式戦車を一対一で買い換えると何年かかるかわからない。 だから”中国脅威論”はオーバーな過剰反応だ。」といった話も聞かれたものだ。

しかしこれは巧妙なレトリックで、たとえば新型戦闘機と旧式戦闘機の戦力比が5:1なら5分の1に、10:1なら10分の1に数を減らしても戦力は同じなわけで、何も1対1で交換する必要は無い。

実際、現在最新鋭の中国軍戦闘機・スホーイ30MKKと十年前の主力・殲撃6型(ソ連製ミグ19のコピー)の戦力比はレーダー・ミサイルなどの能力を考慮すると天と地ほどの差がある。 

ここではそれらの詳しい説明ははぶくが、以下の事実を示すだけでも十分だと思う。

「スホーイ30は日本まで飛来してきて空爆する能力があるが、殲撃6型は航続距離が短く日本まで飛んでくることができなかった。」

この差は決定的ではないだろうか。

世界一の軍事大国アメリカはともかくとしても、日本を含む周辺国と中国との軍事バランスが急激にくずれようとしており、アメリカ軍のプレゼンス無しでは、バランスの維持が不可能になりつつある。 

その意味で、中国は十分懸念される存在となっているのである。
90年代に”中国脅威論”の火消しにやっきとなっていた連中は今現在どのような顔をしているのだろうか。

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第4回 次の冷戦はあるのか?

第5回 上海協力機構は第二のワルシャワ条約機構となるのか?

第6回 パクス・シニカと世界

第1回 中国の将来

第2回 中国はどこへ向かおうとしているのか?

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中国、米国防総省年次報告に逆ギレ

外圧を受ける格好で8月に5%切り上げるより、自ら言い出して7月に2%・・・・これが中国流の面子の保ち方なのかどうかは判りませんが、中央銀行の声明見ると、人民元の「完全フロート制への移行は今後もやりたくありません」というのが本音のようですね。さて、19日の国

  • From: 私の「認識台湾」 |
  • 2005/07/22(金) 10:28:52

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