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6カ国協議に対して、日本が持つべき心構え

  • 2005/07/14(木) 23:54:43

 1年以上にわたってデッドロックに乗り上げていた、6カ国協議が北朝鮮の同意を得て再開されることになった。

しかし、何故今ごろになって北朝鮮がのこのこ交渉の場に姿をあらわしたのか腑に落ちないところがあったが、最近それが徐々に明らかになってきた。

北朝鮮と韓国による南北対話の場で、韓国が北に対して重大な提案をしたと発表されたが、その中身は「北朝鮮が核の放棄に合意すれば、韓国が北に直接電力を供給する」というものだった。

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20050712-00000174-jij-int


北が交渉の場に姿をあらわしたのは、先に発表された韓国から北へのコメ支援とこのエネルギー供給というエサにつられた結果のようだが、これはクリントン政権時代の米朝合意の時とまったく同じ状況だ。

そのときは北朝鮮に核兵器開発を断念させるため、日・米・韓らは資金を出し合ってKEDOという組織をつくり、核兵器の開発が難しい軽水炉型の原発を北朝鮮に建設しようとした。

そしてその原発が完成するまでの”補償”として、日本などの資金で北に石油を援助したのだった。

しかし、北朝鮮は日・米・韓らをだまし、石油を受け取るかたわら裏で核兵器の開発をすすめ、ついにはそれを完成させてしまったのは、皆さんのご存知の通りだ。

 今回の韓国が発表した”重大な提案”で問題なのは、もしそうなった場合、韓国から北への送電設備が完成するまでの数年間、北をのぞく5ヶ国の資金で石油を北朝鮮へ援助すると勝手に決めてしまったことだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20050713-00000195-jij-int


韓国は資金を出す日本に何の了解も得ず、北朝鮮への小切手を切るつもりなのである。

しかも韓国側は「日本が求めている拉致問題は6カ国協議の議題にするな」と主張し、さらには教科書採択への内政干渉や”独島”と名づけた軍艦を建造するなど、日本への敵対行為をくりかえしている。

例によって例のごとく「韓国は好きなだけ日本の足を引っ張らせてもらうが、自分が困ったら日本に助けてもらう」という国益のつまみ食いだ。

 日本として今度の6カ国協議で大切なのは、絶対に”原則”を譲らず、決して例外的な解決策を適用しないということである。

その原則とは、プルトニウム型だけでなくウラン型を含めた全てのタイプの核兵器と核兵器開発関連設備の完全廃棄、そして核兵器の開発を二度としないという保証、さらには拉致問題の完全解決(被害者のすみやかな帰国と犠牲者への賠償)を単なる口先だけではなく、行動で証明することなくしては、北朝鮮へ1セントたりとも援助はできないということである。

 当然北朝鮮は「日本だけが足を引っ張っているから交渉がまとまらない」と言って、日本を6カ国協議内で孤立させるような戦略を取ってくるであろうが、日本は孤立を恐れて拉致問題をうやむやにして北へ援助する事だけはしてはならない。

アメリカに”核”と”拉致”をセットで交渉するよう粘り強く求め、仮に「日本はずし」の結果、米・韓と北との間で”拉致”を切り離して”核”問題だけの形でなんらかの合意が達成されても、米・韓に北のエネルギーのめんどうをみさせれば良いのであって、日本はビタ一文出してはならない。

その場合は「日本における北朝鮮の経済利権封じ込め」をカードにして、北を直接交渉の場に引きずり出して解決にあたるべきである。

また、韓国が”保護者”となって北の面倒をみるというのであれば、日本としては韓国に拉致問題の責任をとらせるという戦術もとれる。

ともかく拉致問題の解決なくしてカネをやってしまえば、国際社会に対して「日本は拉致問題解決をあきらめました」という公式宣言となってしまう。それだけは避けねばならない。

 最後に余談だが、日本政府・外務省は日朝交渉再開実現のため、中国に仲介を依頼して断られたという情報がある。

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20050713-00000227-kyodo-int


誰が思いついたのか知らないが、日朝交渉の再開のための仲介を中国に頼むという発想が出てくること自体信じられない。(アメリカに頼むというならまだ話はわかる)

そもそも反日暴動やガス田開発問題、靖国・教科書問題や国連改革問題でことごとく対立し、日本をなんとしてでも足元にひざまづかせようと狂奔している中国が、日本の要請にやすやすと応じるわけが無い。

もしそれに応じるなら「日本の政治家は靖国に金輪際行くな」とか「歴史教科書は中国の許可したもの以外使うな」などと日本の足元を見て、”仲介料”を思い切り高くつり上げてやろうとするのは目に見えている。 日本としてもそのような条件が飲めるはずも無い。

太平洋戦争末期にも、日本政府は「戦争が早く終わってもらっては困る。日本へ侵攻して領土を拡大するチャンスが無くなるじゃないか」と考えていたソ連に、日米講和の仲介を依頼して断られたという歴史があるが、

外交を動かす力学法則の基礎の基礎さえ理解していないようなナイーブな人間が、六十年たっても依然、日本の外交の場に出てくることに唖然とするよりほかない。

関連記事

第9回 北朝鮮の拉致問題・核問題と日本の対韓外交(その1)

第10回 北朝鮮の拉致問題・核問題と日本の対韓外交(その2)

第8回 拉致問題でどう交渉すべきか(その2)

第10回 北朝鮮の核兵器開発問題にどう対応すべきか

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6カ国協議に思う

 6カ国協議の際の、目標設定において各国間にある温度差。それが存在すること、「核」という平和を阻害する破壊兵器への対応のみを迫られる米韓中露と、それに加え「拉致問題」を抱える日本。とりあえず足並みを揃えて、といってしまうのは簡単だが日本国民としての誇りと

  • From: WEBLOG de 鳩尾 |
  • 2005/07/15(金) 09:20:01

この記事に対するコメント

コメントいただいた上、TBもいただき恐縮です。クロフネさんの外交と安全保障についてのブログ、すごくためになります。リンクまで貼っていただき、これまた恐縮です。
日本の外交戦略についての知識も深めていきたいと考えておりますので、これからも更新楽しみにしております。

ところで6カ国協議についてですが、韓国の位置づけはどうなっているのでしょうか。北朝鮮寄りの政策であることからもっと批判があってもいいものですが。理解に苦しみます。

  • 投稿者: vollleben
  • 2005/07/17(日) 18:09:21
  • [編集]

volllebenさん

>ところで6カ国協議についてですが、韓国の位置づけはどうなっているのでしょうか。北朝鮮寄りの政策であることからもっと批判があってもいいものですが。

 おそらく6カ国協議における韓国の戦略は、北朝鮮の崩壊の可能性があるような強硬な政策をとらないようアメリカを誘導するというものでしょう。

これに対して、アメリカ政府やシンタンクの一部では、韓国・ノムヒョン大統領に対する批判はありますが、ブッシュ政権全体の政策にまでは、まだ反映されていないようです。

ただ、ブッシュ政権は韓国への不信感を高めており、冷戦の終結によって韓国の戦略的重要性が低下していることから、在韓米軍削減を進め、北朝鮮軍には韓国軍に応対させるという政策の方向性は変わらないでしょう。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2005/07/18(月) 23:56:05
  • [編集]

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