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第7回 アル・カイダ登場

  • 2005/02/16(水) 07:19:06

 アフガンゲリラの仲間割れによる内戦開始に幻滅したビン・ラディンは祖国サウジに帰った。
しかし彼は激変してゆく祖国に大きく失望するのだった。

もともとサウジはイスラム国家の間では、第一の聖地メッカを守護する宗教上のリーダーであり、 当時、異教徒・外国人にはサウジ人の紹介が無ければ入国ビザが発行されない(当然観光ビザが存在しない)半鎖国国家であった。そして飲酒などの戒律破りを宗教警察が厳しく監視していた。

しかし湾岸戦争で”アラブの大義”をかかげたフセインとイラク軍を叩きのめした、異教徒であるアメリカの大軍が、戦後も聖地メッカをかかえるサウジに駐屯していたのである。

ビン・ラディンはアメリカに対する激しい反感を抱き、アメリカを支持するサウジ王室を公然と非難する。
その結果ビン・ラディンはサウジから追放された。

 一方泥沼の内戦に苦しむアフガン南部に1994年、ある武装集団が彗星のように現れた。オマル師率いるタリバンである。

タリバンはパキスタンに亡命したアフガン人(パシュトゥン人主体)の神学生で構成された武装組織で、内戦とゲリラ各派の失政に疲れきっていたアフガンの民衆は、イスラムの教義で鍛えられた厳しい規律を持つタリバンを支持した。人々の支持を受けてタリバンは破竹の進撃を始める。

 これに目をつけたのはパキスタンであった。
パキスタンはもともと多数派パシュトゥン人のヘクマチアル派を支援していたが、いっこうにアフガンを統一できないグルブディン・ヘクマチアルにいらついていたのも事実だった。
そこでパキスタンはヘクマチアルを見限って、タリバン支援に乗り換えた。

武装ゲリラ各派は反タリバン同盟を組んだが、パキスタンの後押しを受けたタリバンは、あっという間に首都カブールを陥落させ、国土の9割を支配。同盟側はアフガン北部に追い詰められた。(以後北部同盟と呼ぶ)

 政権をにぎったタリバンは、反欧米のイスラム原理主義的な政策をかかげ、女子の教育・労働参加を禁じ、コカコーラやハリウッド映画からサッカーまでも禁止した。

 また、サウジを国外追放になったビン・ラディンを呼び寄せてアル・カイダに活動拠点を提供した。アフガンを根拠地にアル・カイダは世界各地でテロ事件を起こす。ケニア・タンザニア・イエメン...

そして2001年9月11日ついにアメリカの中枢部、ニューヨークとワシントンにハイジャックした航空機を突っ込ませるという世界を戦慄させるテロが起る。

その犠牲者は約3000人と言われるが、湾岸戦争の米軍の戦死者が150人前後と言われるから、アメリカにとってはまさしく戦争、それも建国以来はじめて首都が大規模に攻撃された戦争であり、アメリカが受けたショックはハンパではなかっただろう。

 なぜなら、テロリスト側はいつでもどこでも自爆という形で、テロが実行できることを、実戦で証明してみせた(”combat proven ”ほど説得力のあるものは無い)のだから。

これに対して日本のマスコミの論調は産経あたりを除けば、どこか遠くの国の出来事といった感じで「テロはよくないが、調子に乗っていたアメリカもいけない。いい気味だ」「報復は報復しか生まない」といったアメリカに冷ややかなものだった。
こうしたマスコミの態度が、その後の事件を正しく把握できない原因となったのではないだろうか。

 アメリカはテロ実行者をアル・カイダと特定し、彼らをかくまっていたアフガンのタリバン政権とパキスタンにビン・ラディン引渡しを要求し最後通牒をつきつけた。

タリバンは拒否し、パキスタンは「もはやタリバンは我々の言うことを聞かない」と逃げを打った。
こうしてはじまったのがビン・ラディンとオマル師逮捕をめざす、アフガニスタン戦争である。

もっとも、アメリカは犠牲者の出やすい地上戦を北部同盟にやらせて、自らは空爆や特殊部隊による側面支援にまわった。

アフガン民衆がタリバンの原理主義支配にうんざりしていた事もあり、あっけなくタリバン政権は崩壊、北部同盟がアフガンのほぼ全土を掌握した。

(しかしアメリカはアフガンの指導者に、北部同盟のリーダーであるタジク人のブルハヌディン・ラバニではなく、パシュトゥン人のハミド・カルザイをすえた。多数派のパシュトゥン人を無視すれば内戦の再開は必至だからだ。その後カルザイは、選挙で民主的に正式な大統領として追認された)

こうしてみてくると、「アフガン戦争は石油のためのアメリカの陰謀」といった当時の一部の世論も適切なものだったとは思えない。 

 しかしアメリカはラディン逮捕に失敗してしまう。焦るアメリカに驚愕の情報がもたらされる。

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