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日本経済は輸出主導

  • 2010/07/28(水) 21:41:05

 以前、某週刊誌が「民主党政権で日本の未来はバラ色!1年後に日経平均13000円突破!」などとあおっていたが、民主党政権が誕生しても株価も上昇しなければ景気回復の足取りも遅い。

一時は1万円台を回復していた株価も9000円台をウロウロしている。

2007年までの景気拡大期では1ドル120円台だったのが現在は87円前後の円高となり、円高によって利益が減少してしまうトヨタやキヤノンといった輸出に頼る主力大型企業を中心に外国人投資家が日本株を売っているためだ。

以下のチャートを見れば一目瞭然だが、世界の主要株式市場では日本と中国が低迷しているのが目立つ。(中国は政府主導で国営企業・銀行の大型IPOをすすめ、市場からマネーを吸収することで株バブルを必死に抑えようとしているため)

日経225とドル/円相場のチャートを比較すると円高になるほど日本の株価が下がっていることがわかる。(昨年12月と今年7月に特に円高が進み、株価が下落している)

世界の株価1年チャート 

株価が下がることで日本企業や銀行が保有する株が含み損をかかえるようになれば、”逆資産効果”によってビジネスへの投資や雇用を控えるようになり、日本経済にマイナスの影響を与えてしまう。

逆に輸出が好調でトヨタなど日本経済を牽引する大企業が儲かれば日本株にも買い注文が入り、株価が上昇すれば日本企業や銀行が保有する株の含み益が発生して、”資産効果”によって投資や雇用が増えて日本の景気に好影響を与える。

その意味で、日本経済は輸出(外国からの需要)への依存度が高いと言えるだろう。
(ここで言う外需とは単純な輸出-輸入ではない)

 景気回復や日本経済の成長に対する”外需”の寄与度が年々高まっていると言われる。

2002年のはじめに始まり2007年の秋に終了した前回の景気拡大期においても、日本経済の成長に対する外需の寄与は大きなものであったことが指摘されている。

(実質経済成長率と内外需別寄与度) 

特に注意すべき点は景気回復期にはまず輸出が増え、その後増えた輸出の後を追って内需(民間最終消費支出や民間企業設備投資など)が増えているという点である。

内閣府のデータを見てもらいたい。

2002年から経済成長率がプラスに転じているが、経済成長に対する輸出(青)の寄与が内需(緑の民需+紫の公需)より多いことがわかる。

03年になると輸出の増加に引っ張られて内需のうち民需がぐっと増加してついには輸出を追い抜いている。

これはトヨタやキヤノンのような輸出に依存する企業が儲かることによって国内企業への工作機械や部品の注文が増えたり、輸出産業に従事する人の所得が増え消費マインドが改善することにより個人消費が増え、輸出の増加が呼び水となって内需の拡大を導いたと推測できる。

日本の国内総生産(GDP)に対する内需の割合はだいたい50%を越えているが、それに対して輸出がGDPに占める割合は15%前後と少ない。

しかし近年日本経済の景気回復期に見られる特徴は、まずGDPの半分を占める内需が拡大してそれがGDP比15%程度の外需を牽引していくということではない。

その逆なのである。

不況のどん底から景気が上向いて行く時、GDP比で見ればたった10数%しかない輸出がまず日本経済をひっぱり上げ、それが呼び水となってGDPの半分以上を占める内需が拡大していって本格的に景気が回復していくというパターンだ。

例えるならば、これまで順調に雨が降って作物が実っていたのに突然日照り(不景気)になった。早く雨が降って欲しい、そうしないとせっかくの作物が枯れてしまう、そう思っていた時めぐみの雨を降らせてくれたのは外国から流れてきた雲だったということだ。

外国から来た雲がまず雨を降らせ、降った雨が蒸発して国内産の雲が発生し、今度はそれが連続して雨を降らせ続ける。

GDPに対する比率で見れば、内需の方が輸出より圧倒的に大きいわけだが、だからといって「日本経済は内需主導」という単純な話ではない。

輸出主導
(クリックで拡大できます)

日本という名の貨物列車を、たった1両の機関車(輸出)が5両の貨車(内需)を引っ張っていると考えるとわかりやすい。

貨車の方が機関車より5倍多いからといって、見たまんま「この貨物列車全体をひっぱっているのは貨車だ」と単純に考えてしまうと間違えてしまう。

問題は景気回復期に列車全体を動かすモーターがついているのは機関車(輸出)と貨車(内需)どちらか?ということである。

列車が上り坂を登りきって日本経済が安定的に成長する段階に入れば、機関車がモーターの出力を落としても貨車を含む列車全体の慣性が働いて列車は進み続ける。

そう考えると理解しやすい。

この場合、輸出が内需をひっぱるのか、内需が輸出をひっぱるのか、その因果関係を問題にしているのだから、輸出のGDPに対する比率が日本は外国と比べて低いとか高いとかいった議論もほとんど関係無いことがおわかり頂けるだろう。

 2007年半ばからはじまったサブプライム不況では、アメリカやヨーロッパの大手金融機関が手ひどくやられたが、日本の銀行や保険会社の傷は軽微だった。

にもかかわらず日本が世界的な不況の影響をモロに受けてしまったのも、輸出の急減が日本経済に大きなダメージを与えたからだった。

平成21年度 内閣府年次経済財政報告 

この統計データをご覧になりながら記事を読んでいただきたいが、2009年4-6月期に日本経済は最悪期を脱し、実質GDP成長率は0.6%と久しぶりにプラス成長となった。

今回の景気回復期でもまず輸出が先に日本経済を引っ張るという構図は変わらず、特に新興国向けが伸びて輸出が6.4%増、寄与度は0.8ポイントとなり、GDPの成長に最も大きく寄与したのは輸出だった。

7-9月期になると輸出が6.5%増、寄与度0.9と引き続き増加したのに対し、内需はまだマイナスながらも減少幅が小さくなっている。

10-12月期は輸出が5%増とやや伸びが鈍化したが、設備投資など内需が拡大して内需の寄与度がプラスの0.4ポイントとなった。

ここでも、不況を脱して日本の景気が上向いて行く過程でまず輸出が伸びて、それが輸入の増加や設備投資などの内需拡大に波及していくという構図が見られる。

その意味で日本経済は輸出主導型なのである。

平成22年3月期の決算発表もそれを裏づける。

新興国向けの輸出が好調な自動車や電機メーカーなど外需に依存する企業が好決算を発表する反面、不動産や小売りなど内需に依存する企業の決算は厳しいものとなったという。

参考記事 

変な先入観を持たず経済データをありのままに見ることで、こういうことがわかってくる。

今みなさんは輸出が主導する景気回復を体験していると言える。

もっともアメリカの景気回復が思ったより鈍く中国経済のバブル崩壊も懸念され、今後も輸出の拡大が順調に日本の景気回復につながっていくかはわからない。

日本の景気回復の足取りはまだ弱々しいものだ。

 民主党政権は「GDP比で見れば輸出より内需の方が断然大きい。だから日本は内需主導だ」という表層的な見方にとらわれているのか、内需拡大のためと称して子供手当てや高速道路無料化といった政策を実施してきた。

鳩山政権の藤井元財務相に至っては「内需拡大のためには円高が有利」といって、口先介入で相場を円高ドル安に誘導したために株価が9000円を割りそうになり、日本経済が底割れしそうになったこともあった。

関連記事・民主、ぶざまな方針転換

いかに民主党が経済オンチの集まりであるかが知れるというものだが、現在でもあまり変わらないように見える。

一番重要な問題は、世界における日本人の仕事が年々少なくなってきていることだ。

高度経済成長期には、TVをつくる・洗濯機をつくる・ビデオをつくる・自動車をつくるといった具合に日本人の仕事はいっぱいあった。

そうした仕事をしている人を相手にする商売(内需産業)も活気があった。

しかし円高や生産コストの上昇で日本からどんどん工場が海外へ移転していき、世界における日本人の仕事がどんどん少なくなっている。

仕事があっても派遣やアルバイトなど経済的に不安定なものが増えている。

定年まで継続的に500万円なり600万円なりの年収が保証されなければ、とても結婚して子供をつくったりローンを組んで家を買ったりできない。

子供手当てで1万3000円ぽっちもらっても、この問題を根本的に解決することはできない。

そもそも年収が低すぎて家族をつくれない人は子供手当てがもらえない。

一番重要なのは、政府が国民にお金をばらまくのではなくて、世界における日本人の仕事を増やし、安定した収入を保証することだ。

また、日本の競争相手が不当に自国通貨の価値を低く設定したり、国内で高く売ってその分輸出品の値段を下げるといった”近隣窮乏化政策”を取るならば、日本政府が抗議をしてそれを止めさせないといけない。

”近隣窮乏化政策”をとる国の代表が韓国と中国だろう。

韓国は空前の輸出拡大で今年上半期の成長率が7.6%に達するそうだが、サムソンやLGといった韓国企業の競争力の最大の源は英語公用語化などではなく、安いウオンと低い物価だと思う。

韓国はもちろん10%成長を続ける中国も、輸出に有利なよう自国通貨を安く保つための市場介入を中央銀行が行っている。

韓国や中国に何も言えない民主党政権は、こうしたことに何の対策も打とうとしない。

手をこまねいているうちに、日本人の仕事がどんどん失われていく。

民主党は労働組合の代表からなる政党だが、労働組合の幹部は会社からお金をばらまいてもらうことに関心はあっても、経営者としての能力・資質があるとは限らない。

実際、民主党政権は経営者感覚ゼロである。

今、不景気で自分の生活が苦しいと思っている人は、それが経済オンチの民主党が引き起こした人災であるということを知るべきだ。





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日本の「景気」は輸出主導、と言うことでしょう。「日本経済」は言い過ぎです。世界で日本人の仕事を増やすことも大事ですが、とりあえず政府に出来ることは国内で日本人の仕事を増やすことです。そう言う意味では政府支出を削っている現状はどちらも追及しない絶望的な状況と言えるでしょう。この状況は民間だけが我慢して克服できる性格のものではありません。

  • 投稿者: クマのプータロー
  • 2010/07/29(木) 07:01:03
  • [編集]

クマのプータロー さん

>日本の「景気」は輸出主導、と言うことでしょう。「日本経済」は言い過ぎです。

まさに景気こそ経済そのものであって、経済政策とはなるべく好景気を持続させ、不景気のダメージを最小限に食い止めるものでしょう。

不可分の景気と経済をなぜ無理に分けようとなさるのか理解できません。

クマのプータローさんは、民主党の経済政策を支持なさっておられるのでしょうか。

>とりあえず政府に出来ることは国内で日本人の仕事を増やすことです。

政府の仕事として産・官・学が協力していかに日本企業の競争力をあげるかという”産業政策”があります。

それが国内で日本人の仕事を増やすことにつながりますし、昭和の時代でもやっていたはずですが。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2010/07/29(木) 23:51:29
  • [編集]

ネックになるのは日本の生産設備です。輸出でないと新規設備投資になりにくいという問題があります。国内需要だけでは過剰な生産設備を更新する動機を与えるにはそれなりの仕掛けが必要です。産業構造の転換も必要でしょう。ここまではあくまで総論です。
民主党の経済政策はまだ何も動いておらず、今後は弥縫策に終始するでしょう。政策としては愚策中の愚策です。そこを批判する趣旨ではないかと推察いたします。そこは私も同じ意見です。輸出だけクローズアップされている印象があったので、ちょっと横やりを入れてみましたw。
事実、自分の畑で実っている果実を目の前で中韓に横取りされています。民主党は何もしない、ではなく国民に手枷足枷をはめた上で泥棒とディナーを楽しんですらいます。さらに絶望的なのは、民主党が用意しているのは小泉内閣で進めた政策をさらに急加速させた代物です。急激な変化に国民の阿鼻叫喚が見えてくるようで怖いです。
産官学が共同した産業政策が機能したのは、昭和50年代まででしょうか。集まった企業が独自に海外展開出来るようになって足並みが揃わなくなりました。今世界各国で同じようなことをしているのにも関わらず、日本はどうも財界があまり乗り気ではないようです。いまさら愛国心でもないいい大人が主導しているので病巣は深いです。産官学の利害が一致するポイントを見つける作業が先決だと思います。
おQ層の中には、「育てないと」という意見が大勢を占めています。育てるのは重要ですが、学習しない組織にいつまでも付き合っていられるほど余裕があるわけではないのです。まず、自身の振る舞いが見えていない組織をマスコミがたたくのは当然です。そのマスコミに潰されるのならそこまでの組織なのです。なんの信念もなく、愛国心もなく、自らの懐と自尊心を満たすことだけに執着する政党だと言うことがなぜ解らないのか。そんなひとたちと議論する気力が萎え、最近疲れ気味です。

私の自論のもっとも弱い部分を発見できた事に、感謝いたします。

  • 投稿者: クマのプータロー
  • 2010/07/30(金) 08:01:33
  • [編集]

ほぼ同意します。

しかし唯一・・・民主党の議員連中は支那や韓国に何も言えないのでは無くて、この2国も含めた世界全体いや国内ですら何が起きているのか理解も想像もできないのでは無いでしょうか?
自国再建の気持ちが有るかどうかも疑わしいですが、仮に有ったとしてもあまりに貧弱な思想的背景と惰弱な精神性、更に国政に携わるには余りにも貧弱な知識構成ゆえ、どんな情報を収集したら良いのかすら判っていない可能性が大です。
民主党とマスゴミは国政選挙を中学入試のレベルまで落としてしまったのですね。

  • 投稿者: 火天大有
  • 2010/07/30(金) 17:40:14
  • [編集]

クマのプータローさん

>私の自論のもっとも弱い部分を発見できた事に、感謝いたします。

こちらこそ感謝です。

クマのプータローさんとお話していると、いつもプータローさんの冷静沈着な分析力と深い教養力を感じます。

たとえ意見が違ってもクマのプータローさんとお話しするのは楽しいです。

>今世界各国で同じようなことをしているのにも関わらず、日本はどうも財界があまり乗り気ではないようです。

日本の”学”もビジネスになりそうな良いものを結構持っていると思います。
それを”産”と結びつけて雇用や日本の豊かさに結びつけていくのは”官”というか政治のリーダーシップだと思います。でも経営者感覚のない民主党のリーダーにはそれがあるようには見えません。

昭和の日本はまだ貧乏で、お金がなくても産・官・学とも創意工夫でちゃんとやっていたはずですが、最近はすぐ政府が金を出せ、政府から金が出ないともうダメだみたいな安易な風潮があってとても残念です。


>輸出だけクローズアップされている印象があったので、ちょっと横やりを入れてみましたw。

もちろん輸出も内需も両方大事ですし、その両者をバランス良く拡大させていくことが重要ですね。

ただ内閣府の統計データが間違っていないかぎり日本経済の回復はまず輸出から、その意味で輸出主導というのは動かない事実だと思います。

前回頂いたコメントはいつも冷静沈着なクマのプータローさんらしくないなとちょっと感じました。

「輸出だけクローズアップしている印象」を持たれたとのことですが、どこかの本かブログで「日本経済は内需主導。輸出主導を主張する者は敵」みたいなゼロサム理論でもお読みになられましたでしょうか。



火天大有さん

>この2国も含めた世界全体いや国内ですら何が起きているのか理解も想像もできないのでは無いでしょうか?

おっしゃるとおり、民主党の現状把握力はゼロでしょう。

民主党に限らず空想的ユートピアにふけるのは左翼の特徴ですけれども。

  • 投稿者: クロフネ@管理人
  • 2010/07/31(土) 01:53:44
  • [編集]

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