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官僚の生活が第一と鳩山政権

  • 2009/09/30(水) 00:48:21

 「国の総予算207兆円を全面組み替え、税金のムダづかいと天下りを根絶します

これを政権公約としてかかげ華々しく発足した鳩山政権。

鳩山政権が発足した日、私が泊まっていたホテルで五十代の客二人が「政治改革をやって官僚の無駄使いさえなくしてくれれば」と、嬉しそうに話していたのを聞いた。

世論調査でも民主党による政権交代を支持する理由として多かったものの一つが「政府・官僚の無駄使いをなくす」だったと記憶している。

 その鳩山政権が天下り根絶のための「当面の対応方針」を閣議決定した。

だが、鳩山首相は「省庁による(天下り)あっせんを禁止する」よう指示したものの、国民への約束であった天下り自体の全面禁止までは踏み込めず早くも腰砕けとなった。

鳩山政権は今後、独立行政法人の役員などの後任人事を行う際には公募方式を導入するとしているが、天下り官僚による応募を許可し、鳩山内閣の閣僚が「必要と認めた場合」は天下り官僚の再任あるいは新任を認める方針だ。

参考記事 

鳩山首相は「(独法の役員が)結果的に公務員になったとしても文句は出ないだろう」と公約違反を正当化した。

キャリア官僚からは「公募なら堂々と天下りできる」との声もあがっているという。

参考記事 

 また、自民党政権下で決まっていた独立行政法人の役員人事のうち、鳩山政権も100人程度の官僚天下りを認める方針に転換した。

民主党マニフェスト(政権公約)からの後退について記者から問われた平野官房長官は、「(官僚)それぞれの人生がかかっている。生活もある」と釈明を行った。

民主党のキャッチフレーズはいつのまにか「官僚の生活が第一」に変わったようだ。

参考記事 

「新政権発足を目前に駆け込み的に天下りを受け入れた法人は、懲罰的にやりたい」(政府筋)という当初の意気込みも消え失せている。
 
 「政権交代。」を連呼した民主党が最重要公約としてかかげたのが「天下り根絶で官僚の無駄使いをなくす」だった。

総選挙最大の争点だったと言って良い。
  
そして大多数の国民は民主党を選んだ。

「官僚の無駄使いをなくしてくれ」という国民の期待を一身に背負って発足した鳩山政権だったが、この最重要公約でさえアッサリと破られた。

鳩山政権は「当面の対応方針」と逃げをうっているが、民主党は衆院議席の2/3以上を占める絶対安定多数を握っているのだから、さっさと臨時国会を開いて天下り根絶・公務員制度改革を進めてしまえば良かろう。

いったい何をモタモタしているのか。

「制度設計のための時間がない」というのも言い訳にならない。民主党は発足して10年近くたっているはずだが、その間いったい何をしていたのだ?

「政権を取ったが何も考えていませんでした」こういうのを”泥縄”という。

さらに民意は、自民党政権下で認められた官僚の天下りに対してNOを突きつけたわけだが、鳩山政権はこれを引き継ぎ、100人程度の天下りを認めていくというのも国民に対する重大な裏切りだ。

これではわざわざ政権交代した意味がなくなるし、自民党政権が続いても大して変わりはなかった。

公募さえすれば天下り法人のトップが「公務員になったとしても文句は出ないだろう」という鳩山首相の発言も国民を馬鹿にしているし、「(官僚)それぞれの人生がかかっている。生活もある」という平野官房長官の言い訳もまったくもって見苦しい。

しかも、官・業癒着の元凶である官僚の民間企業への天下り禁止についてはどうなったのだろうか?

鳩山政権が「当面」天下りと独立行政法人の存続を許し続けるなら、「政府の無駄をはぶき、増税も借金にも頼らず子供手当て・高校無料化を実施する」という公約の実現もありえないわけで、今後いもづる式に公約違反が発覚するという事態もあり得る。

 公約違反といえば、政府の無駄をはぶくため「国家公務員の総人件費を2割削減する」という公約と、鳩山政権がやろうとしている「公務員の早期勧奨退職(肩たたき)の禁止徹底・公務員の定年を65歳まで延長」という政策はひどく矛盾しているように思える。

この二つをどう両立させていくのか、いまだ具体像が見えてこない。

というか、鳩山政権は本当にやる気があるのだろうか?

上記リンクの読売の記事にあるように、公務員制度の抜本的改革には民主党に組織票を入れてくれる官公労(公務員の労働組合)から反発が予想され、来夏の参院選で勝利したい民主党では「支持基盤の離反を招くような政策は先送りすべきだ」という声もあがっているそうだ。

選挙前から口を酸っぱくして、「民主党の支持基盤は公務員の労働組合なのだから、公務員に痛みがともなう改革を民主党が実施できるのかとても疑わしい」 と言ってきた。

この報道を見るかぎり、私の懸念が的中しそうだ。

 ところで、NHKをはじめとする民主翼賛マスコミは今日も今日とて「鳩山政権が天下りを禁止」と”大本営発表”にいそしんでいる。
  
「天下り禁止」じゃなくて「天下りのあっせんの禁止」な。

鳩山政権はあっせんは禁止するけど、天下り自体は黙認しますということ。

このまま天下り根絶・公務員制度改革がウヤムヤにされるなら、鳩山政権誕生の意義って何だろう?と思う。

ある有権者は「政権交代さえすれば、少なくとも自民政権時代より日本が悪くなることはないだろう」と断言していた。

今どういう気分か聞いてみたい。





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360°全方位土下座外交(その1)

  • 2009/09/29(火) 00:26:53

 京都議定書後の地球温暖化対策をどうすべきか、各国首脳の意思を確認する場となった国連気候変動サミットが今月22日に開かれた。

国連から演説者として指名された鳩山首相は、民主党の政権公約としてかかげていた「2020年までに日本のCO2排出量を90年比で25%削減する」という目標を世界の首脳の前で”誓約”し、発展途上国へ資金や日本の省エネ技術を援助する”鳩山イニシアチブ”もあわせて発表した。

参考記事 

鳩山首相の後に演説したフランスのサルコジ大統領は、わざわざ自らの演説中に「力強い誓約を行った新たな日本の指導者に敬意を表したい」という一節を加え、鳩山演説をもう後戻りできない国際公約にしてしまおうという動きも見られた。

 国連気候変動サミットで鳩山首相は、事前に予測されていたとおり日本のCO2排出量を25%削減すると演説した。

この問題については麻生政権時代から取り上げてきたが、仮にCO2が地球温暖化に影響を与えているのであれば削減の必要性を認めるとしても、世界でもっとも省エネの進んだ日本でさらなる効率化をすすめるには、充分な移行期間と周到な準備が欠かせない。

しかし鳩山首相が国際社会に対して”誓約”した目標は、国民の生活や企業の経済活動をいたずらに混乱させる、あまりにも性急な改革案のように思える。

鳩山首相は演説において、日本の削減目標はアメリカや中国などすべての主要排出国の参加が前提として、「日本だけが突出した削減義務を負わされることはない」としている。

だがアメリカ・中国・EUらが譲歩して日本と同じ90年比25%削減で合意したとしても、「減量の余地があるぜい肉」が世界で最も少ない日本にとって、一番厳しく不利な目標値であるという点は変わらない。

 さらに国民や経済界を不安にさせているのが、「国連で公約してきました。後は家庭と企業で努力をお願いします」と丸投げする鳩山政権の姿勢だ。

新たな環境保護技術が次から次へと発明されて、すんなりと25%削減が達成されれば良いが、その裏づけを鳩山政権は何ら示さない。

鳩山政権は、各企業に排出量の上限を義務づけ(どの企業にどれくらいの上限値を義務づけるかが民主党の利権となる危険も)、それをオーバーした企業はお金を出して別の企業で余ったCO2排出枠を買ってこないといけないという”キャップ&トレード制度”を導入しようとしている。

排出量の上限を義務づけられた各企業が、それをオーバーしてお金を支払わなくともすむよう新たな省エネ技術を導入するだろうという意図だが、鳩山政権のかかげた目標があまりに性急すぎて、新たな省エネ技術を開発したり他の企業から排出権を購入する資金を用意できない、時間的に間に合わないという企業は国内でのビジネスを断念して海外へ脱出、産業空洞化がなお一層すすんでしまう懸念がある。

そうなれば国民の仕事が失われ、多くの人が生きていくための収入源を断たれる。

そうでなくとも新たな省エネ技術の導入や排出権購入のためのコストが上乗せされ、割高になった日本製品が世界で売れなくなり、会社が倒産してしまえば同じことである。

(仮に10%分のCO2排出権を外国から買う場合、日本から毎年数千億円が”合法的”に流出させられると言われている)

”環境保護”の財源として鳩山政権が導入しようとしている”温暖化対策税”だが、性急な目標の達成のため国民にとって重税となれば、消費は抑えられ景気回復は腰砕けとなってしまう。

環境保護関連の一部企業は潤うとしても、それで日本のGDPを100%カバーしているわけではない。
日本経済全体の収支でみればマイナスになってしまうのではないか。

サブプライム危機から始まった世界経済の低迷も底を打ったとの見方が広がっている。日本の株価も順調に回復してきた。

よほどのヘマでもやらかさないかぎり、誰が首相や財務相になっても”日本経済の救世主”になれる絶好のチャンスだと思うのだが、経済オンチで理想最優先の鳩山政権で景気の底割れ・不況の二番底の可能性も出てきたように思う。

 鳩山政権はそもそも何がしたいのか理解できない。

これまで「CO2削減交渉で日本が外交の主導権を握るため」と説明してきたが、日本が主導権を握って一方的に不利な目標を押しつけられることを防ぐというならまだわかる。

しかし鳩山首相がかかげた25%削減という目標自体、日本にとって厳しすぎるものなのだからこれでは意味がない。

アメリカ・中国・EU・ロシア・インドなど、表では綺麗事を言いながらホンネでは自国の経済的利益を第一に考え行動する世界各国は、自分から重い十字架を背負うことを買って出た鳩山首相を”絶賛”した。

排出権市場で利ざやを抜きたい国際金融資本やアル・ゴア米元副大統領に代表される”環境保護”NPO勢力だって拍手喝采だろう。

単に鳩山首相は、世界各国や国際金融資本・環境保護団体から「良い子、良い子」と頭をなでてもらいたいがために、国連で25%削減という大風呂敷を広げてみせたのではないか。

鳩山政権による”360°全方位土下座外交”の始まりのように思えた。

マスコミは鳩山首相の英語による演説が今なお全世界から絶賛されていると”大本営発表”を行って、国民を安心させている。

しかし盛大な拍手はその場だけで、国益を第一に考えて具体的な数値目標を示さなかったにもかかわらず、早くも世界の注目は米中首脳の動きに移ったようである。

京都議定書では世界各国からおだてられ、日本だけが厳しい目標を飲まされたにもかかわらず外交的影響力は以前のまま、国際社会から拉致事件解決についても安保理常任理事国入りについても何ら具体的な果実を得られなかった悪夢がよぎる。

 ただ、民主党のマニフェストに25%削減は明示されていたわけで、民主党政権を誕生させた大多数の有権者は自らの選択がこれからどういう結果を導くのか、本当に誰が政治をやっても同じなのか、よく噛みしめて欲しい。

私も巻き添えは避けられず、自分の生活防衛に全力をかたむけるが、国民や企業の弱いところから”犠牲者”が出るのは避けられないだろう。




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国策捜査(笑)

  • 2009/09/26(土) 00:51:10

 鳩山首相は就任早々に発言の重大なブレがあったにもかかわらず、いつまでたってもスルーされており、ほとんどのマスコミは申し訳程度に論評ぬきの短信を流した程度。今のマスコミは本当にキモイ。

我慢の限界に達したので突っ込むことにする。

鳩山首相は今月16日の会見で、小沢民主党幹事長の公設第一秘書が逮捕された時、”国策捜査”という言葉を使って検察を批判したことについて、

「国策捜査という言葉を二度は使わなかった。一度使ったことに対する反省を含めてその言葉を遠慮している。そのような立場だと理解してほしい」と述べ、発言を撤回して謝罪した。

参考記事 


 小沢幹事長の秘書が逮捕されたとき、鳩山氏はもちろん菅副総理・山岡国対委員長など民主党幹部から、森永卓郎のような民主”御用”TVコメンテーター、はては民主マンセーブログに至るまで「国策捜査だ!」と、検察陰謀論の大合唱となった。

だが民主党のトップ自らが「検察による国策捜査」を否定し、妄言を謝罪してしまった。

(鳩山氏の発言自体は、いささか見苦しい言い訳といえなくもないが)

これも民主お得意のブーメランと言える。

まともな知能の持ち主ならば他人を批判する前にしばし考えて、「お前だってそうだろ」とツッコミ返されて大恥をかくことだけは避けたいと警戒するものである。

だが民主党の場合、他者への批判がことごとく自分に跳ね返ってくる。

世襲議員批判しかりセレブ首相批判しかり強行採決批判しかり。

そして国策捜査批判もそうだ。

だいたい国策捜査批判なんて、永遠に与党になるつもりのない党か、ちょっと頭が不自由な人ぐらいしか出来ないものだ。

おおっぴらに国策捜査批判をやった後で間違って政権でもとろうものなら、「私が政権をとったら国策捜査(もしくは国策不捜査)をやります」と宣言するようなものだからだ。

だからこそ鳩山首相は自ら大恥を忍んで、国策捜査批判は自分の妄言でした、すみませんと謝罪せざるを得なかったわけである。

というわけで鳩山首相から「国策捜査は存在しない」というお墨付きが出たことだし、検察さんにはバシバシお仕事にはげんで頂きたい。

 国策捜査を首相自ら否定したからには、鳩山政権が検察側に圧力をかけて、国策捜査あるいは不捜査をさせることはなお一層許されなくなった。

そして民主党トップが非を認めた以上、鳩山首相をはじめ菅副総理や山岡国対委員長ら民主党幹部たちも速やかに責任をとるべきだし、TVで検察陰謀論をあおった森永卓郎なんかも誤報を垂れ流したことについて視聴者に謝罪すべきだ。

秘書逮捕で自らの非を認めて辞任した小沢氏をかばった責任を誰一人とっていないことがおかしい。

逆にほとぼりも冷めないうちから鳩山氏は首相に、小沢氏は幹事長に出世しているのだから、民主党の政治倫理はいったいどうなっているのか。

 ところで「自分は保守」という自覚がある人で、もともと信頼性に乏しい民主マンセーブログの国策捜査陰謀論を何の疑いもなく信じこんでしまったという方はどのくらいいるのだろうか。

それではいくらネットで情報が収集できる”情報強者”といっても、TVの政治ワイドショーや新聞に惑わされて右往左往する大衆を「これだから愚民は」などといって笑うことはできない。

常に自分の頭で考えて、本物とニセモノを見分ける目を養わなければ、あなたも”愚民”とすぐお友達になれてしまう。




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関連記事・検察陰謀論と民主主義の危機

自民党総裁選せまる

  • 2009/09/24(木) 23:23:13

 自民党の総裁選が28日に迫った。

立候補しているのは谷垣禎一・元財務相(64)、西村康稔・前外務政務官(46)、河野太郎・元法務副大臣(46)の3人である。

 3氏の政策スタンスについて、

谷垣氏はいわずと知れた親中派リベラルの代表格。
外交では「アジアとの共生」を訴え、鳩山氏の友愛外交と通じるところがある。
内政面では地方重視・小さな政府や市場原理主義からの決別をかかげ、やはり民主党の”リベラル路線”に近い印象がぬぐえない。

内政・外交とも旧宏池会の流れをくむ谷垣派の領袖(現在は古賀派と合併)らしいもので、この方が「保守の理念」を主張するのはかなり違和感を感じる。

西村氏は、外交面で日米同盟を基軸とし鳩山氏がすすめる東アジア共同体結成については反対。
拉致問題の解決に力を入れ、外国人参政権付与や靖国神社に代わる追悼施設建設もやらないと言明している。

内政では谷垣氏と同様に地方重視をかかげ、新しい国づくりのための憲法改正や天下り・渡りの全面禁止、官僚に頼らない政治の確立を訴えている。

最後に河野氏だが、外交面では靖国に代わる追悼施設の建設について積極的に推進、岡田外相が言う「日米核密約の公開」に賛同している。二重国籍を容認するよう国籍法改正を訴えたことも記憶に新しいところだ。

内政面では小泉構造改革を継承して「小さな政府をめざす」としているがそれはともかくとしても、「自民党は保守のよって立つところへ戻るべきだ」と主張する河野氏の国家観・外交政策が本当に保守と呼べるのか極めて疑問だ。

自民党総裁選候補者紹介(公式) 

 内政面で心もとない点もあるし今のところ知名度がなく「地味なキャラ」で有権者に対するインパクトに欠けるものの総裁として成長する過程でどうにでもなる。私的には西村氏が新しい自民党総裁にはベターだと思う。

ただ、現在の情勢は国会議員票(199票)の過半数(100票)を固めた谷垣氏がリードしているという。

「これまでの経験にもとづく安定感」が谷垣氏支持の理由だそうだが、選挙に大敗してもなお自民党のセンセー方は有権者のニーズというものがさっぱり掴めていないようだ。

マスコミによる自民ネガティブキャンペーンを差し引いても、少なくとも多くの有権者はこれまでの”自民党的なイメージ”にNOを突きつけた結果、自民党は大敗したわけだ。
 
自民党は死に物狂いになって変わらなければいけないのに、「これまでの経験」に基づいて「安定」を求めてどうする!

 また、与党・民主党との対立軸をつくり政権奪還のために戦っていくには、マスコミによる自民ネガティブキャンペーンをものともせず、自由民主党という名前に高いブランド・ロイヤルティ(忠誠心)を示してきた固定客(コアな支持層)を核として、広く有権者の支持を増やしていかなければならない。

だが自民党が谷垣総裁・河野総裁なんて誕生させたら、私も含めたコアな支持層はドン引きだろう。

無党派層はもちろん、これまで自民という名に高いブランド・ロイヤルティを示してきた有権者が何を望んでいるかさえ、センセー方は良くわかっていない気がする。

国家観や外交・安保政策で自民党が一番マシだったから、多少の難に目をつぶってでも支持してきたわけで、それさえなくなってしまえば自民を支持する理由がなくなる。

私は日本という国にロイヤルティ(loyalty)があるのであって、自民党にあるのではない。

一刻も早く政権を奪還したいのであれば、自民党はそこのところを肝に銘じて欲しい。




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鳩山政権が発足

  • 2009/09/19(土) 02:57:58

 16日夜、民主・社民・国民新党からなる鳩山連立政権が発足し、16年ぶりの政権交代となった。

衆参両院での首相指名選挙後、新閣僚が発表されたが以下のとおり。



総理 鳩山由紀夫

副総理・国家戦略局担当相 菅直人

総務相 原口一博

法相 千葉景子

外相 岡田克也

財務相 藤井裕久

文部科学相 川端達夫

厚生労働相 長妻昭

農林水産相 赤松広隆

経済産業相 直嶋正行

国土交通相・沖縄北方
・防災・海洋担当  前原誠司

環境相 小沢鋭仁

防衛相 北沢俊美

官房長官 平野博文

国家公安委員長・拉致問題担当 中井洽

郵政・金融担当相 亀井静香(国民新党)

消費者・少子化担当相 福島瑞穂(社民党)

行政刷新会議担当相 仙谷由人


 同日夕方、鳩山首相は初の記者会見を行い、

「ぜひ、政権にさまざまなものを言っていただきたい。政権の中に参画をしていただきたい。私たちが皆様方のお気持ちをいかにしっかりと政策の中に打ち出していけるか否かは、国民の皆さんの参加次第にかかっているとも申しあげていいと思います」

と述べている。

ならば新首相の言に従い、国民の一人として鳩山政権にさまざまなものを言い、政権の中に参画したいと思う。

 まず記者会見の中で気になったのが、「多分、いろんな試行錯誤の中で、失敗することもあろうかと思います。是非国民の皆さんにも、ご寛容を願いたいと思っております。なんせまだある意味での未知との遭遇で、経験のない世界に飛び込んでまいります」という部分だ。

参考記事 

内閣総理大臣は政治のプロフェッショナルでなければいけないというのは今さらいうまでもない。

その判断一つで1億3000万国民の命や財産が救われもすれば、絶対絶命の危機に陥りもする。

国民に何万人もの犠牲者が出て、「あ、まちがえちゃった」じゃ済まされない。

だからこそ国民から徴収した税金から4000万円以上もの年俸が支払われているわけだ。
副総理以下、各閣僚も同様である。

プロである以上、出した結果がすべてであり、まだ何もやっていない段階から「たぶん失敗すると思うので国民の皆さん許してください」なんて予防線をはるのは論外。

会見にもあったように「なんせ未経験なんで」というのは全く言い訳にならないし、政治のプロとして恥ずべき態度だ。

かつて阪神大震災で国民の救命活動が後手後手にまわり、「なんせ初めての経験じゃったから」と言った首相がいたはずだが、鳩山首相も先が思いやられる。

 さて、鳩山首相の会見で一番力点が置かれていた具体的政策は「脱官僚政治」だった。

国家戦略室と行政刷新会議の創設をその象徴としていた。

行政改革については反対する国民はほとんどいないだろう。

私も大いにやってもらいたいと思うし、野党時代の民主党のように「ホンネでは賛成だが与党が提案するなら反対」なんて自分の都合第一・政局第一で国益を損なうような愚かなことは言わない。

「脱官僚政治」にするためには、政治家が官僚以上の政策通でなくてはならないし、権力の源泉であるカネ(予算)をコントロールできるようにならなくてはいけない。

しかし鳩山政権のメンバーを見てみると、政策に対する専門性というよりは、党の代表選挙で鳩山氏を支援したか岡田氏を支持したかで決められた論功行賞人事の色合いが濃い。

人事が何度も入れ替わり、赤松農相は農政に関してほとんど素人と聞く。

公務員改革をしきる仙石行政刷新会議担当相は公務員の労働組合である自治労出身で、公務員に痛みを強いる改革を公務員の利益を守る労働組合の代表が実現できるのか極めて疑問だ。

例えるなら、泥棒に交番を任せるような矛盾を感じないわけにはいかない。

そして予算配分の決定権を官僚もっといえば財務省主計局から政治の手に取り戻す役目を鳩山首相から仰せつかったのが、主計局出身の元官僚・藤井財務相というのもよくわからない。

予算配分権を政治に取り戻した後は菅副総理が管轄する国家戦略室がしきるわけだが、元主計官の藤井財務相が素直に予算配分権を国家戦略室に渡すのだろうか?

私は政治主導・脱官僚政治という掛け声ほど、新内閣の顔ぶれがフレッシュだとは思えなかったし、その実行力にも不安をおぼえる。

 もっと懸念されるのが、左翼弁護士あがりの3人が入閣していることで、先ほど述べた仙石行政刷新会議担当相と福島消費者・少子化担当相も不安なのだが、北朝鮮のテロ工作員シン・ガンス釈放嘆願書にも署名している千葉法相が最も要注意人物だ。

千葉法相は、内閣府の外局として”人権侵害救済機関”の設置をすすめることを明言した。

ただでさえ問題の多い”人権侵害救済機関”だが、もしそこに外国人が入れば、主権を持たない外国人が政府や地方自治体を動かし、言論・思想の自由といった日本国民の自由権を侵害するおそれがある。

たとえば「拉致事件は許せない。慰安婦は職業売春婦だった。南京犠牲者30万人説は疑問だ」と言っただけで「民族感情を傷つける差別」とされて、発言者が政府から制裁を受けるような事態が発生すれば日本の民主主義は死ぬ。

そのような事態は絶対に許せない。

中国ベッタリの岡田氏が外相に就任するなど、これから日本の国家主権と独立はかつてない危険にさらされるのではないかと危惧される。

 鳩山首相は、先ほど述べたように代表選で自分を支持してくれた人に閣僚ポストを配分し、正副官房長官や首相補佐官ポストを自らの側近でがっちり固めるなど、”おともだち内閣”となった。

私は、政策面で同じ志を持つ人で内閣をかためるという意味での”おともだち内閣”は結構なことだと思うのだが、安倍内閣はこれでマスコミからさんざん叩かれて退陣に追いこまれた。

だが、鳩山連立政権はまぎれもなく”おともだち内閣”であり”論功行賞内閣”だと思うのだが、マスコミはまったく叩いていない。

ネットで民主党を支持する勢力もたぶん同様だろう。

このダブルスタンダードは一体なんなのか。

民主党自身も自民党の”おともだち内閣”を痛烈に批判していたのではなかったか。

 鳩山政権が発足した日、私が泊まっていたホテルで、見た目50代の宿泊客2人が上機嫌で話していた。

「よーし。まずは高速道路をタダにしてくれ」

「いや、政治改革をやってさえくれれば、後はどうでもいい」

2人の話しぶりでは、国民は何の負担もせずに何かがタダになったり役所からお金が支給されたり、金権政治の代名詞ともいえる旧自民党経世会の人々が清廉な政治を実現してくれると無邪気に信じているようだった。

こういう人達が鳩山政権を誕生させたのかと思った。

鳩山政権の支持率は75%。小泉政権につづく歴代2位だそうだ。





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これこそ行政の無駄

  • 2009/09/15(火) 18:11:48

 民主党の輿石東・参院議員会長兼代表代行は12日甲府市内で開かれた記者会見で、教員免許更新制度を廃止するため来年の通常国会にも”改正案”を提出する意向を表明した。

教員免許の更新制度廃止は教員(地方公務員)の労働組合である日教組が強く求めていた。

参考記事 


 輿石民主党参院議員会長は日教組出身であり、民主党は教員の業界団体ともいうべき日教組と強く癒着している。

仮に教員免許更新制度を廃止するための法案が提出されれば、国会で民主党が絶対安定多数を占めている以上、可決されることは確実だ。

日教組が自分たちの利益実現のため民主党に組織票を入れ、政権を取らせようとした目的の一つが達成されることになる。

そこに「国民の生活が第一」という視点はこれっぽっちもない。
あるのは自分に組織票を入れてくれる「業界団体への見返り」だけだ。


選挙期間中、自民党は民主党の日教組依存を批判したが、選挙が民主党の勝利で終わると今度は民主党から「自民党の民主・日教組批判は古臭い」と一斉に非難の声があがった。

しかし、民主党が教員免許更新制度を廃止すれば、自民党の批判が正しかったことが白日の元にさらされることになる。

 導入されたばかりの教員免許更新制度にも問題がないわけではない。

教員免許更新制度は、増加する学級崩壊や教員の不祥事などの対策として安倍政権が導入を決定したものだ。

しかし同政権が短命で倒れてしまった後、制度は骨抜き状態となり、「最新の知識技能」を大学で30時間受講することで大半が試験に合格してしまうなど、制度の形骸化が指摘されていた。  

日教組も「ペーパーテストでは専門性が計れない」などと、強く免許更新制度を批判している。

ならば、ペーパーテストの他に実際の授業を複数の試験官にチェックさせる実技試験もあわせて実施すればよいのではないか。

学級崩壊や教員によるワイセツ事件といった問題が実際に存在する以上、たった一回の試験で教員に”永久ライセンス”を与えてしまうのは問題がありすぎる。

ペーパーテストに問題があるからといって再び永久ライセンス化を認めよという日教組および民主党の主張は、単に免許更新試験を受けたくないがための方便ではないか。

 民主党は「行政の無駄をはぶく」ことを国民に対する公約として政権を取った。

だが、技能の低い教員が学校に居座りつづけ学級崩壊や子供たちの学力低下を引き起こせば、それこそ教育予算の無駄使いであり行政の無駄である。

民主党が日教組の言いなりとなって教員免許更新制度を廃止しようとするならば、「行政の無駄をはぶく」という国民が一番期待している公約に違反する。

 ただ、政治を少しでも知る者にとっては懸念された通りの展開だった。 

民主党のマニフェストにも「教員の資質向上のため、教員免許制度を抜本的に見直す」とあった。

大多数の有権者にはわからないように意図的にぼかしてあるが、ここで言っている「抜本的に見直す」というのは教員免許の更新試験をやめて永久ライセンスに戻しますということである。

もし一度入学試験をパスしただけで後は自動的に卒業単位がとれてしまう大学があったら、学生が苦労して勉強するだろうか?

民主マニフェストの「教員の資質向上のため」というお題目が白々しすぎる。

 私はこれまで口を酸っぱくして、「民主党は地方公務員のための政党だ。民主党は霞ヶ関にいる中央官僚を叩いて行政改革派を装って国民の支持を集め政権を取ろうとしているが、その実、地方公務員の利益のために働こうとしているだけではないか」と何度も言ってきた。

民主党のマニフェストを見て欲しい。

「4.公務員制度の抜本改革の実施」という項目で、国家公務員の人件費を20%削減するという公約をかかげているから何か行政の無駄をはぶいてくれるような気がしてしまう。

しかし「15.全ての人に質の高い教育を提供する」の項目で、日教組の高笑いが聞こえそうな「教員が子どもと向き合う時間を確保するため、教員を増員する」という公約もかかげている。

中央官僚の人件費を削った分、税金で地方公務員(教員)を増やしたのでは行政改革の意味がない。もし中央官僚の人件費削減分よりも地方公務員が大量に採用されれば、むしろ民主党政権は自民党政権よりひどい行政の無駄使いをすることになる。

日教組という”業界団体”の意向を受けて。

 こうしたことを何度も説明しても、政権交代という熱病にとり憑かれた人たちは現実を直視しようとしなかった。

とうとう当ブログにも、「中央官僚の腐敗は自民党の責任だ。だから今回は民主党支持もやむをえない。地方公務員の給料が高すぎるのが許せない」という方が現れて、私は頭が痛くなった。

(この支離滅裂さ具合、わかります?)

 そもそも民主党の政策の中心は、高速道路や高校の無料化など、税金を投入して公共サービスを果てしなく拡大させていく国営化・社会主義化といっていい。

となれば、業務拡大のために公務員を増やさざるを得なくなるわけで、「行政の無駄をはぶく」という国民が一番期待している民主党の目玉公約と正反対に向かっているわけだ。

コスト意識が希薄な国営企業や公務員が果てしなく無駄使いを続けた例は、ソ連や中国の国営企業やかつて存在した日本国有鉄道など枚挙にいとまがない。

国民の年金を勘定・記録する社会保険庁もその一例だが、社会保険庁の職員(やはり地方公務員)の労働組合・自治労が応援しているのも、社会保険庁の”国営維持”を主張する民主党だった。

民主党の政権公約は矛盾だらけで、つくった瞬間に崩壊していたように思える。

民主党政権を誕生させた大部分の国民は、民主党のいったい何を信じていたのだろうか?


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関連記事・民主党が政権を取るとどうなる?(その2)

やっぱり「ええかっこしい」はいらない

  • 2009/09/15(火) 01:26:11

 民主党は地球温暖化対策として日本のCO2排出量を1990年比で2020年までに25%減、2050年までに60%以上減らすとするマニフェストをかかげ選挙を戦った。

有権者の間からは、「民主党のマニフェストはあくまでも選挙向けのものであって、政権をとったら現実的になる」といった声もあがっていた。

ところが鳩山代表が今月7日に行われた”朝日地球環境フォーラム2009”における講演で、マニフェスト通りのCO2排出削減量を改めて公約したため産業界が悲鳴をあげている。

経団連は14日民主党に対し、日本のCO2削減について「国民負担の妥当性、実現可能性に関し国民的議論を踏まえた中期目標」の策定を求めるとともに、日本だけが厳しい削減義務を負わされることのないよう牽制した。

経団連の御手洗会長は記者会見で、「科学的な検討にもとづいた具体的な削減方法を政府が提示し、国民の合意を得る必要がある」と、民主党政権に釘をさしている。

参考記事 

 温室効果ガス削減目標をめぐる世界各国の熾烈な外交戦争については当ブログ記事”「ええかっこしい」はいらない”でも取り上げた。

とりあえずCO2が地球温暖化を招いているという学説が正しいとして話をすすめる。

これまでCO2排出削減の義務を負わずに済んでいた中国とアメリカで全地球排出量の40%を占めるが、日本のそれはたった4%ちょっとであり、1単位あたりの富を生み出すのにどれだけCO2を出すかという指標を使っても日本は世界平均の1/3、先進国にかぎっても半分ほどしかない。

1970年代のオイルショックあたりから、日本は国をあげて省エネ・環境保護対策を熱心にすすめてきたからこそ無駄な”ぜい肉”が削ぎ落とされ、引き締まった”体”となったのだ。

ところが自国の利益を最優先させる各国は、日本のこうした努力を評価するどころかそれぞれが自分の主張に有利な指標を持ち出して、環境保護団体もまきこみながら「日本の努力は足りない」などと言っている。

EUは80年代末のベルリンの壁崩壊によって、環境への配慮がほとんどなされていなかった共産圏を取りこんだために”ぜい肉ブヨブヨ”となった。だからこそ90年を基準として20%削減という目標がかかげられるわけだ。

アメリカは05年比では減少させるとしているが90年比で見ると排出量は変わらず。
日本の10倍もエネルギー効率が悪いと言われる中国に至っては経済成長の妨げになるので、まったく無視している。

こうしたことをこの問題の理解の前提としておくが、鳩山”次期首相”は麻生政権がたてた目標90年比8%減をさらに上回る、90年比25%減を公約としてしまった。

減量に例えるなら、アメリカは体重150kgで30kg減量を目標とし、EUは100kgで同じく30kg減量を目標としたところ、体重50kgの日本が40kg減量を約束するようなものだ。

体重50kgの大人が40kg減量すれば生きていかれない。

環境保護の重要性もわかるが、あまりにも国民生活や日本経済の現実を無視した性急な公約ではないだろうか。

麻生政権はそうしたことがわかっていたから10kg減量というギリギリの目標をかかげたのだが、「EUやアメリカの30kg減量より少なすぎるじゃないか」と環境保護団体などから一斉に叩かれた。

鳩山氏は「すべての主要国の参加による意欲的な目標の合意が前提」と言明し、日本だけ突出した目標を飲まされることはないとしているが、仮にアメリカやEUさらに中国・インドなどが大幅に譲歩して合意をまとめたとしても、削減のスタート地点が一方的に日本に不利な以上、鳩山民主党がかかげた削減目標は国民の生活や国内産業に致命的打撃を与えかねない。

体重50kgの大人が40kg減量するためにはもう筋肉を削るしかなくなる。

つまり企業の経済活動を強制的に停止させる必要が出てくるのだ。

民主党の公約達成には、JFEスチールの製鉄所一つと太平洋セメントの工場をまるまる操業停止させないと不可能という試算がある。そうなれば大量の失業者やレイオフされた人たちが街にあふれることになるだろう。

参考記事 

一般家庭も電気料金の値上げなどで1世帯あたり年間36万円の負担となりそうだ。

不景気でボーナスカットに苦しむ庶民も生活がいっそう苦しくなる。

参考記事 

これでも25%削減には足りず、経産省によれば国民に住宅の徹底した断熱化やソーラーパネルなどの設置を義務付け、さらにハイブリッドカーまたは燃料電池自動車への買い替え義務化などが必要という。

これでは一般家庭の負担はウン百万単位となりそうだ。

 民主党は選挙戦において「政府の借金」を痛烈に批判しているが、政府が環境対策をやるとしても国債を発行しないとすれば国民から税金を取るしかない。

民主党はマニフェストで現在のガソリン税・軽油引取税をまとめて”地球温暖化対策税(仮称)”の導入をかかげていたが、ガソリン税・軽油引取税の税収で温暖化対策の財源がまかなえなければ、増税するしかない。

消費税すえおきでも温暖化対策税を増税ではまったく意味がない。

たとえ省エネ関連の産業が潤ったとしてもこれでは国民への負担が重すぎるし、政策のミスマッチでせっかく麻生政権が下支えした景気の底割れにもつながってしまう危険がある。

 もっと問題なのは、これまた民主党がマニフェストでかかげていた、キャップ&トレード方式による排出量取引市場の創設だ。

これは”鳩山政権”が各企業にCO2排出上限(キャップ)を課し、それ以上CO2を排出する場合、その企業はお金を出して市場から排出量を買って来ないといけなくなる。

欧米の国際金融資本のなかには、値上がりを見込んで排出権を買ったものの、サブプライム金融不安の影響で多額の含み損をかかえているところもある。

彼らにとって日本企業の排出権市場参加は願ってもないところだろう。

CO2排出削減の美名のもと、日本企業のお金が合法的に国際金融資本や排出権を売る立場である中国といった途上国に吸い取られてしまうことも懸念される。

参考記事 


 あまりに性急な環境保護政策が日本企業を弱らせ、海外への工場移転や就職口の減少という形で庶民生活を直撃しないか心配だ。

CO2排出削減は次期外相と目される岡田幹事長の案件だが、岡田氏が環境保護・親中という意味で原理主義者となって、あくまでも90年比25%削減に固執し、「内政干渉はしない」といって中国をはじめとする各国に有利な合意案をまとめれば、日本経済は破滅的状況に追いこまれてしまう。

実際、欧州各国は鳩山代表の”国際公約”の退路を断つため、日本を絶賛しはじめた。

 民主党は「国民の生活が第一」とさんざん言ってきたが、国際社会に対して「ええかっこしい」をするために国民の生活を犠牲にするようなことはやめるべきだ。

だがこうしたことを望んだのは、民主党政権を誕生させた大多数の日本国民である。

90年比25%削減という目標が達成された場合に起こるすべてのできごとの結果責任を負わなければならない。

 さて民主党のかかげる公約につられたのか、中国のソーラーパネル企業が日本市場に乗り込んできた。もちろん以下の記事にあるように、民主党を支持する京セラも恩恵をこうむる企業の一つだ。

参考記事 

環境ビジネスはどうも胡散臭い。




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金星へ向かう日本?

  • 2009/09/11(金) 23:56:31

 第93代内閣総理大臣となることが確実な鳩山由紀夫民主党代表。

その奥様・幸(みゆき)さんが、世界中のマスコミで取り上げられ話題になっていることは皆さんも良くご存知だろう。

「(自分の)魂がUFOに乗って金星に行った」

「アメリカの俳優トム・クルーズ氏の前世は日本人で、私は前世で彼と会ったことがある」

このような幸さんの発言が、全世界をセンセーショナルにかけめぐった。

参考記事

 私は常識の奴隷とはなりたくないので、世間一般でどんなに馬鹿げていると思われていることでも、一度は「実は本当なのではないか」と疑って、できるかぎり検証していくクセをつけている。

その検証結果によって「ああ、やっぱり世間が正しかったな」とか「実は常識とされることの方が間違っているのではないか」などと判断を下していく。

「世間で常識とされているから」「エライ人が言ったから」という理由で結論を出すことは絶対ない。

西洋科学が万能で、この世のすべての事象を科学で割り切れるとも思っていない。

表現の自由も尊重されるべきだし、人間が画一的では面白くない、社会がユニークな個性をどんどん認めていくべきだとも考えている。

だが、人間の魂が本当にUFOに乗って金星に行けるのか、トム・クルーズ氏の前世が日本人で、前世の鳩山幸さんと面識が本当にあったのか、残念ながら確認するすべを持たない。

 私は、日本ではなく外国のマスコミによって初めて、日本の次期ファーストレディーがどういう方なのかを存じ上げることとなった。

これがもの書きや芸術家なら大変結構なことだと思うのだが、国家の最高指導者やそれを支えるパートナーとなれば話はだいぶ違ってくる。

核ミサイルの発射ボタンを委ねられるアメリカ大統領ほどではないにしろ、一つの間違いも許されない、1億3000万日本国民の命運を預かる最高権力者に求められる判断に、悪い影響を与えることはないのかと懸念してしまう。

毛沢東の妻・江青が国政に介入して、中国に取り返しのつかない悲劇をもたらした歴史がある。イメルダ・マルコスもそうだ。

 麻生総理の「高級バー通い」や「ホッケの煮つけ」がヤリ玉にあげられ、「そんなことでは庶民生活の苦しさを理解し、様々な問題を解決していくことなんて無理」などと、ほとんどのマスコミや民主党から集中砲火を浴びせられ、けっきょく自民党が下野することとなったのも記憶に新しい。

そうした論理を取るならば、「UFOに乗って金星に行き、トム・クルーズと前世で会った」とおっしゃる何とも浮世離れしたファミリーが、庶民生活の苦しさを理解して難題を解決できるとはとても思えない。

むしろ庶民生活からの乖離という基準からすれば、「ホッケの煮つけ」より「UFOで金星に行ってしまう」ほうが深刻だろう。

どうしてマスコミ各社は、麻生総理の時と同じように集中砲火を浴びせないのだろうか?

あれほど麻生氏の資産家ぶりをバッシングしたマスコミが、鳩山家の”音羽御殿”を総攻撃したという話もまったく聞かない。

 日教組・自治労・民団はもちろん、なんたらペンタゴンと戦うと言って民主党を熱狂的に支持してきた勢力は、「UFOに乗って金星に行き、トム・クルーズと前世で会った」と主張なさっているファミリーを日本の最高権力者にするべく全力を注いできたわけだが、彼らはいったいこの日本をどうしたいのだろうか?

「自民にお灸をすえる。ダメだったらすぐ元に戻せば良い」と言って民主党政権を誕生させた大多数の有権者にも、UFOに乗って金星に行ってしまったファミリーに自らの命と生活を託した感想をじっくりと聞いてみたい。

これまで曲りなりにも平穏無事だった日本。これからいったいどこへ行ってしまうのだろう。




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歴史の書き換えが不気味に進行中

  • 2009/09/09(水) 23:38:52

 英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)のデビッド・ピリング アジア編集長が「日本にとって素晴らしい日」と題してこんな記事を書いている。

「台湾や韓国のように日本の有権者も、ひとつの政治集団から別の集団に、権力を平和的に移動させたのだから。これは1955年以来、初めてのこと。中国共産党に匹敵するほど権力を長く独占していた自民党の覇権的支配をついに打倒した」

「日本人のほとんどは、東アジアでもっとも政治的に成熟している大人な国は日本だと、そう思い込んでいるだろうから。しかし実際にはある意味で、日本は未だにアジアでも政治的に遅れた国だ。1987年に軍政が終焉した韓国でも、そして国民党の半世紀にわたる一党支配が2000年にようやく終わった台湾でも、すでに何度も政権交代を経験している。しかし日本ではこれまで、一度しか政権交代できていなかったのだ

(太字は管理人による)

参考記事 

「日本は未だにアジアでも政治的に遅れた国」

日本人の民度は、韓国人や台湾人より劣ると言わんばかりの記事。

デビッド・ピリングなる人物を私は残念ながらよく存じ上げないが、無知と偏見から”野蛮で遅れた日本人”を見下し、”説教”にかこつけてこのような人種差別的主張を垂れ流すタイプの欧米マスコミ人は少なからずいるもので、はっきりいって虫唾が走る。

この、日本の政治史にまったく無知な英国人?は自己の主張を裏づけるソースとして、元官僚で民主党の熱烈な支持者らしい日本人の、「これで日本もやっと、台湾や韓国なみになったということだ」という発言を引いている。

(この自虐っぷりが民主支持者らしい)

反日マスコミの代表・毎日新聞社の日本人が在日欧米人に、「日本人はみんな変態です。性的倒錯者ばかりです」という内容の英文記事を盛んに書かせていたのとそっくりな構図だが、正確なウラも取らずに日本人のお友達?の妄想を鵜呑みにして全世界に垂れ流す。

ピリング氏はプロのジャーナリストとしての資格を欠いていると思う。

日本はアジアでも政治的に遅れた国?

初めて日本の有権者は権力を平和的に移動させた?

ハ!

デタラメさ加減に呆れ果て、開いた口がふさがらない。


 さあ、事実にもとづいた話をしよう。 

1947年に自由党を中心とした吉田内閣(第1次)から社会党を中心とした片山内閣へと政権交代が実現している。

片山連立政権をひきついだ芦田内閣が崩壊した後、首班指名された民主自由党の吉田茂による内閣(第2次)が成立、1949年に吉田内閣は議会を解散・総選挙を行い、民自党が勝利することで第3次吉田内閣が発足した。

この時の総選挙でも事実上の政権交代が国民によってなされている。

さらに第5次吉田内閣が崩壊したあとに成立した第1次鳩山内閣が1954年解散総選挙を実施、鳩山一郎の民主党が第1党となって吉田の自由党(民主自由党から1950年に改称)が下野。

第1次鳩山内閣の成立を国民が追認する形で、自由党から民主党中心の内閣へとここでも政権交代が起こっている。

近いところでは記憶も新しい1994年、政治改革をやるやると言って結局できずに解散(うそつき解散)した宮沢自民党が、国民による政治改革ブーム・新党ブームの追い風を受けた新生党・新党さきがけ・日本新党らに敗北。

ここでも日本の有権者は、非自民の細川連立政権へと平和的な政権交代を実現させている。

ピリング氏とFTが世界に垂れ流す、「日本はこれまで一度しか政権交代していない」「1955年以来、初めて日本の有権者は平和的に権力を移動させた」なんて報道は大嘘も良いところ。

戦後の日本に限っても、これまで何度も平和的な権力の移行が成し遂げられてきた。

1955年以来どころか、たった15年ほど前に日本でも政権交代が起こっているのだ!


 ピリング氏が一番勘違いしているところが正にこの部分なのだが、「民主化が政治の成熟化の証し」と言いたいのであれば、政権交代がいつ起こったかではなく、選挙による平和的な権力の移行を可能にする民主主義システムがいつ導入されたかを基準にしなければいけない。

確かに1955年の保守合同から94年の細川・非自民政権成立まで40年近く政権交代は起こらなかったが、だからといって日本が韓国や台湾にも劣る独裁国家だったということにはならない。

その間、日本の有権者は変えようと思えばいつでも政権を変えられたからだ。

国民は投票という民主的な手続きによって「あえて政権交代しない」という道を40年間選択し続けたというだけにすぎない。

それを民主主義の欠如と言うことはできない。

 それでは日本に初めて民主主義のシステムが導入されたのはいつのことか。

再び事実に基づいた話をしよう。

日本はアジアで最も早く近代的な憲法を制定し、不完全ながらも民主的な選挙を実施して議会を開設した国である。

(実は1876年にオスマントルコ帝国がミトハト憲法を制定し議会開設を定めたのだが、すぐさま皇帝が専制政治を復活させ実質的に機能しなかった)

日本そしてアジア初の民主的選挙が実施されたのは1890年。

その結果、さらなる民主化を求める立憲自由党など”民党”が衆議院の過半数を占めた。

これらの偉業は、民主主義を望む日本人自身の努力によって成し遂げられた。

韓国の軍国主義政権が終焉した1987年からさかのぼること97年前、台湾の国民党が一党独裁を放棄し、民主的選挙の実施を認めた1996年から106年も前のできごとだ。

一体どこの国が韓国や台湾より政治的に遅れているって?

FTのアジア編集長よ!

当時の内閣は長州・薩摩出身の官僚が主導したが、有権者が選んだ議会の同意を得なければ予算や法律を成立させることはできなかったため議会は何度も内閣を退陣へと追いこみ、限定的な政権交代を実現させていた。

1898年には第3次伊藤内閣を退陣させ、初の政党内閣である大隈内閣が誕生している。

20世紀になると有権者の民主化への要求はさらに高まり、1918年には藩閥出身でも貴族でもない平民から身を起こし立憲政友会総裁の地位にのぼりつめた原敬ひきいる内閣が誕生した。

つづいて憲政会を中心とする”護憲三派”が選挙に勝利して清浦内閣を倒し、またしても日本の有権者は政権交代を実現させた。その時誕生した加藤内閣は25歳以上の男子すべてを有権者とする普通選挙法を1925年に成立させることになる。

日本の民主化の歴史にとって画期的なこの時代は”大正デモクラシー”と呼ばれた。

その後も不完全ながら国民の手で民主化への努力が続けられたが、犬養内閣を最後に軍によってその息の根を止められてしまったのは大変残念であった。

韓国や台湾の独裁政権は、国民に政権選択の自由を認めなかった。

韓国や台湾の独裁政権が倒れる100年も前から日本人は民主化への努力をスタートさせ、不完全なものではあったが、政権を交代させる権利を国民が勝ち取っていったのである。

日本人のほとんどが思い込んでいるんじゃない。

つい10年前・20年前にようやく独裁政治を終わらせた韓国や台湾と比べて、日本は東アジアでもっとも政治的に成熟している大人の国というのはまぎれもない事実だ。

少なくともこれまでの日本の憲政史において、韓国のように国会内で意見の違う人に向かってチェーンソーを振り回した人はいないと思うが、ピリング氏は日本より韓国国会の方が”進歩的”なのでお気に召したらしい。

 さて”野蛮で遅れた日本人”のために”ありがたいお説教”をしてくれるピリング氏とまったく同じことを言っている人物がもう一人いる。

民主党の鳩山代表だ。

鳩山代表は、オバマ大統領との初の電話会談において、「民主党の勝利はオバマ大統領のおかげだ。日本では初めて民主的な手続きで政権交代が行われた」と、日本がいかに遅れた国かということをさっそく”ご注進”した。

参考記事 

外国の首脳相手に、何ら根拠がない”日本の欠点”を告げ口する。

これから内閣総理大臣になり、日本人の利益を代表する人間のすることだろうか!

15年前に起こった政権交代のとき、細川連立政権の内閣官房副長官をつとめたのは誰あろう、現在の鳩山由紀夫・民主党代表その人(当時さきがけ所属)であったという事実をよもや忘れたとは言わせない。

(細川連立政権の実質的な最高権力者は小沢一郎・新生党代表幹事であった)

それとも鳩山氏や民主党は、自分達がつぶしてしまった細川連立政権という過去を抹殺すべき”黒歴史”として、はじめから存在しなかったことにするべく内外のマスコミを動員しようとしているのだろうか。

フィナンシャルタイムズだけではない。

番組名は覚えていないが左傾化著しいNHKラジオでも「日本の政権交代は54年ぶり」と垂れ流すのを聞いた。

中国・人民日報のウェブ版・人民網でも「62年を経て初めて(日本で)政権交代」という見出しが躍ったという。

今朝の産経でも、元財務官僚で”ミスター円”とかつて呼ばれた有名な民主党支持者も「これは平和革命である」とはしゃいでいた。

これらの現象は、国家にとって不都合な事件は”真理省”によってかたっぱしから抹消され、はじめから無かったことにされてしまうという、あのオーウェルの小説”1984年”に出てくる全体主義国家そっくりで、気味が悪いったらありゃしない。

勝者は歴史を書き換えたがるのが常だ。

もっと大きな視点から見れば、鳩山代表と民主党は「日本で初めて民主的な手続きで政権交代が行われた。それを達成したのは我が民主党だ」と世界中に宣伝することで、太平洋戦争以前はもちろんのこと民主党政権が誕生した2009年より前の日本の歴史を、「独裁政権が続いた暗黒の時代」として真っ黒に塗りかえるつもりではないのか?

それによって民主党政権誕生に歴史的正統性を与えたいと思っているのではないか。

 私も見つけしだいメールや電話で抗議しようと思う。

「日本で初めて平和的な政権交代が実現した」

「日本はアジアでも政治的に遅れた国だ」

もし民主党やマスコミが過去の歴史をこうやって塗りかえようとしたら、
日本人の名誉を守るために断固戦って欲しい。




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記事の途中から「ピリング」が「ビリング」となってしまいました。

おわびして訂正します。




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鳩山”反米”論文の波紋

  • 2009/09/08(火) 00:36:56

 8月末、”日本の新しい道”と題する鳩山民主党代表の論文がアメリカ各紙に掲載され、大きな波紋を広げた。

鳩山論文全文 

http://www.hatoyama.gr.jp/masscomm/090810.html


アメリカの日本専門家たちから一斉に批判の声があがり、ヘリテージ財団のクリングナー上級研究員は「米国の利益と相いれない立場を主張したもの」と主張し、アメリカ政府元関係者は「オバマ政権は、(鳩山)論文にある反グローバリゼーション、反アメリカ主義を相手にしないだろう」と語ったという。

欧米マスコミも鳩山論文への疑いを強め、ニューズウイークアジア版のコラム”沈みゆく日本”で「ビジョンは内向き」、英エコノミスト誌は「間違った敵に攻撃している」と批判したそうだ。

「日本は中国などとより緊密な関係を築きたいようだ。日米関係は変わるのか」

「新指導者(鳩山氏)は米国への従属から脱却したいと言っている」

というアメリカマスコミの質問に、ホワイトハウスのギブス報道官も、

「鳩山氏がどういう意味で(米国への)従属と言っているのか分からない」と不信感を表明している。

参考記事 

参考記事 


 鳩山氏の論文が欧米で大きな波紋を呼び起こした。

鳩山氏は、論文の一部が切り取られ主張がねじまげられたとして、「反米的な考え方ではないことは、論文全体を読めば分かると思う」と釈明している。

私も鳩山論文の全文を読んでみたが、論文全体を読んでもアメリカを肯定的に評価した部分はどこにも見当たらなかった。

論文全体からアメリカの評価に関する言及を拾ってみると、

「日本は、アメリカ発のグローバリズムという名の市場原理主義に翻弄されつづけた」

「今回の世界経済危機は、冷戦終焉後アメリカが推し進めてきた市場原理主義、金融資本主義の破綻によってもたらされたものである」

「私も、イラク戦争の失敗と金融危機によってアメリカ主導のグローバリズムの時代は終焉し、世界はアメリカ一極支配の時代から多極化の時代に向かうだろうと感じている」

などなど、「日本を含めた世界全体にとってのガンはアメリカ。それがようやく終わる」という主張としか読めない。

鳩山氏は「世界金融危機後の対応」として、ドルを基軸通貨たらしめてきた世界銀行やIMFといった金融システムとは相反する、「アジア共通通貨の実現」を提唱している。

この論文ではアメリカ叩きの部分しか見当たらず、「反米主義」と受けとめられるのも無理はない。「鳩山氏が目指している考え方が自国の利益と真っ向から衝突するもの」とアメリカ側が理解するのも当然だろう。

鳩山氏は「日米安保体制を今後も日本外交の基軸」と何度も繰り返しているが、論文の文脈を踏まえると、日米安保もグローバリゼーションと一緒に「アメリカから押し付けられ日本が嫌々従うもの」と考えているのだろうか?

 今回の金融不安は、もちろんアメリカのハイリスク・ハイリターン金融商品も原因としてあげられるが、中国の元ドル相場介入の結果としての米国債購入、”ミセス・ワタナベ”で有名になった日本の円キャリートレード、中国・インドの資源エネルギー大量消費なども密接に関係している。

私は、鳩山氏の「アメリカが悪の根源。アメリカが押しつけたグローバリズムは世界のガン」みたいな単純すぎる善悪二元論をまったく支持することはできない。

何でもアメリカのせいにすれば、日本の、世界の問題がすべて解決されるわけではない。鳩山氏は間違った敵を攻撃してしまっている。

 だが鳩山論文のこのような世界認識は、日教組・自治労など民主党を応援するコアな支持層のイデオロギーを忠実に反映したものと言える。

民主党を盲目的に支持するブログ等で、こうした主張を読んだ人もたくさんいることだろう。

なんたらペンタゴンの一角であるアメリカが日本を乗っ取るためにどうだらこうだらという怪しげな話を。

実際鳩山論文がアメリカで問題になると、民主支持者から「よくぞ言ってくれた!」と快哉を叫ぶ声があがった。

鳩山氏も「日本乗っ取りをたくらむアメリカに反対です」とホワイトハウスに向かって主張するのであれば、「敵ながらあっぱれ」と言ってやるところだ。

ところが、鳩山氏が「あれは決して反米主義ではありません」とアメリカに”土下座”すると、民主党を支持する人達も「鳩山論文は反米ではありません」と右へならえで土下座を始めた。

あれだけ「日本乗っ取りをたくらむアメリカに反対」と言っておきながら、今さら「反米ではありません」もへったくれも無いと思うが、どんだけヘタレなんだろうか。

彼らの反米主義はその程度の自信しかないものだったのか。

 民主支持勢力のアメリカに対する認識がいかにあやふやなものかを示すもう一つの例としては、前回の米大統領選挙があげられるだろう。

「世界を支配するユダヤに操られたブッシュ政権が日本を乗っ取ろうとしている」みたいな、怪しげな話を振りまく人もたくさんいたが、日本の民主党を支持する勢力はほとんどがオバマ候補を支持し、共和党政権さえ打倒されればバラ色の日米関係が待っているかのように言っていた。

もし民主支持勢力の主張が正しいのだとすれば、オバマ政権は”鳩山政権”の対米外交政策を大歓迎するはずである。

ところが実際はアメリカで鳩山論文に対する困惑が広がり、日本の民主党が主張する普天間飛行場移設問題の見直しについて、オバマ政権から「再交渉する考えはない」とピシャリと拒否されてしまった。

今後、オバマ政権が進めるアフガニスタンでの戦闘に対する協力も求められるだろうし、鳩山民主党がかかげてきた政策とオバマ政権の政策との食い違いがいくつも見られるのである。

これまで何度も言ってきたが、アメリカがやっていることは100%善でもなければ100%悪でもない。もちろんアメリカという国家を、善の勢力と悪の勢力にスッパリ二分できるわけでもない。アメリカの”善”の勢力なら鳩山民主党の言うことを何でも聞いてくれると思ったら大間違いだ。

鳩山民主党の持つアメリカや世界に対する認識が単純・稚拙すぎて、日本の外交に悪影響が出ないか不安だ。

 不安といえば鳩山論文の”東アジア共同体”のくだりも深刻で、覇権国家アメリカとこれから覇権国家になろうとしている中国の狭間で、日本が政治的経済的自立を守るための答えが東アジア共同体なのだそうだ。

「アメリカと中国の間で日本の自立を守るためには、日本は中国と一緒になって東アジア共同体を結成するしかない」

鳩山氏の主張はとどのつまり、確信犯的に日本をパクス・アメリカーナと決別させ、パクス・シニカ(中国の軍事・経済支配のもとで達成される”平和”)へ無条件降伏させるようなものではないか。

中国による日本支配のどこが「日本の政治的経済的自立」と言えるのだろうか?


鳩山論文ではクーデンホフ・カレルギーが提唱し、彼の祖父・鳩山一郎氏が共感して政治理念としてかかげた”友愛”について詳しく触れている。

そこではカレルギーの提唱した”友愛”が、ナチズムや共産主義・社会主義といった全体主義を否定するものであることを明確に述べている。

であるならば、鳩山民主党が社民党と連立政権を組むということは”友愛”の精神に反することであるはずだし、共産党一党独裁を堅持する全体主義国家・中国と日本が共同体を結成するということはもっと間違っている。

鳩山氏はヨーロッパ連合(EU)を理想視しているが、EUが何の節操も無く共同体を結成していると思ったら大間違い。

カレルギーの理想が結実したEUは、言論や思想の自由を認めない全体主義国家と共同体を結成しない。

ロシアやベラルーシがEUに入ることができず、EUと対立している事実を忘れてはならない。

鳩山氏がカレルギーの”友愛”を掲げるのであれば、中国の全体主義に明確にNOを突きつけるべきだし、中国の全体主義に対して断固戦うべきだ。

「内政干渉」を言い訳に中国の全体主義に迎合する岡田幹事長を外相に据えるなど、友愛外交に一番反することであろう。

カレルギーの”友愛”が善悪二元論を排し、極端な右(自由放任主義)にも極端な左(共産主義・全体主義)にも偏ってはいけないということであれば、私も強い共感をおぼえる。

しかし鳩山氏は右の極端ばかりを警戒するあまり、左の極端の魔の手に落ちようとしている。

鳩山外交は、戦時作戦統制権の奪還による”米韓対等同盟化”を叫び、中国・北朝鮮と日本・アメリカの間でコウモリのように立ち回ろうとした、韓国ノムヒョン政権の反米的”バランサー外交”の二番煎じに見えてしょうがない。

日本国民は、鳩山氏のこうした外交方針を良く理解した上で民主党に投票したわけではないと思う。

バランサー外交は関係国にいたずらな混乱しかもたらさなかったが、これからの日本の行く末が心配だ。




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民主はやくも公約違反

  • 2009/09/05(土) 01:02:10

 「今回の選挙はマニフェスト(政権公約)選挙である」と盛んにマスコミに報じられ注目された。

民主党政権公約の大黒柱は何と言っても、「行政の無駄をはぶき、増税も借金もせずに財源を捻出し、景気を回復させる」というものだ。

一方の自民党は「景気回復後、増税をお願いする」という公約をかかげ、正反対の政策をかかげた両党は真っ向から激突した。

ここが政策面における衆議院選の最重要争点となった。

民主党の公約に対して自民党はもちろん有権者からも、「政策を実行するための具体的な財源が示されておらず、実現性が極めて疑わしい」という批判の声があがると、民主党は「国の総予算207兆円を組み替えて徹底的に無駄をはぶき、”埋蔵金”を活用することで財源は捻出できる」とあくまでも自らの主張の正しさを訴えた。

返す刀で、「あの方々(自民党)に言われたくない。あの方たちは、無駄遣いし放題でお金を垂れ流して、足りなければ借金をしてきた」(鳩山代表)

参考記事

「自民党に(民主党の)財源を批判する資格は全くない。なぜか?自民党の財源は借金なんですよ」(前原副代表)

参考記事 

と、税収不足を埋め合わせるべく借金という手段を使った自民党政権を厳しく糾弾してきた。

その言や立派である。

ネット界でも民主党支持者を中心に、自民党政権が借金をしたことに対する批判を良く目にしたものだ。

「予算を仕分けして行政の無駄をはぶき、増税も借金もせずに景気を回復させる」という民主党の公約と、「景気回復後、増税をお願いする」という自民党の公約。

有権者は民主党の政権公約を支持し、民主党に政権をまかせる代わりに国民に対する約束を果たすことを要求した。

私も以前の記事で「民主党がマニフェストを実施しても、私の懸念したことが起こらないことを祈る。税金をあげず政府の借金も増やさずに今より沢山の年金・保険料がもらえるようになることを祈る」と、新しく船出する民主党政権へエールを送ったばかりだ。

 このように多くの国民が民主党の約束が果たされることに期待を寄せるなかで、信じられない不規則発言が飛び出した。

民主党の鳩山代表は2日、民主党の支持基盤である連合の中央執行委員会において、将来消費税の税率引き上げはあり得ると、突然消費税論議を始めた。

参考記事 

鳩山代表は8月18日のNHK番組に出演、消費税率の引き上げを議論する時期について「10年ぐらい(先の)の話だ」と、有権者に公約していた。

参考記事

選挙の投票が終わったばかり、しかも民主党政権がまだ発足もしていない段階で国民に対する約束を破るとは何事だろうか。

日本国の最高指導者になろうかという男が、「消費税の引き上げ論議をやるのは10年後」と一度約束したからには、国民への約束を最後まで守らんか!

 また私は見ることができなかったが、テレビ朝日に出演した福山政調会長代理が「国債30兆円程度の発行は許していただきたい」と発言したというが、それが事実だとすれば本当に許せない。

選挙戦において「自民党の財源は借金」とさんざん批判してきた民主党が財源として借金に手を出すと宣言するとは、これまた民主党を支持した有権者に対する裏切りではないか。

民主党の公約の大黒柱は「行政の無駄をはぶき、増税も借金もせずに財源をつくりだす」だった。

多くの国民はその言葉を信じて民主党に入れた。

民主党の政治家が政府に入っていって、”行政の無駄”をまだ探しもしていないのに投票が終わったとたん、有権者との約束を踏みにじって「消費税をあげるかもしれません」「国債を30兆円発行することを許してくれ」などと言い出し、”行政の無駄”がみつからなかった場合の見苦しい言い訳を用意しはじめた。

自民党の”強行採決”を批判しながら、参議院では堂々と”強行採決”をやってのける民主党のモラルの異常な低さを前々から強く懸念していたが、民主党の選挙公約がこんなに早く破られるとは驚きだ。

結局、民主党政権も増税して借金をするというのでは、今回の選挙そして政権交代がまったくの無意味ではないか!



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確かな手ごたえ

  • 2009/09/04(金) 00:31:31

 ご存知のように先の衆議院選は民主党の勝利に終わった。

前にも述べたように、今回は”政権交代”のワンフレーズで大勢が決してしまうような選挙だったが、世代人口が多くネットにアクセスできない団塊世代の存在のせいだろうか、ネット界は右も左も選挙結果を覆すほどの影響力をまだ持っていない。

だからといってこれまでのネット界の活動がすべて無駄であったかと言えば、そうではないと思う。

むしろ今回の選挙を通じて、ネット言論界が蒔いた”保守思想”という種が芽を出し、しっかりと日本の大地に根を下ろしているという強い手応えを感じ、私は自信を深めている。

(保守思想が日本の大地に根を下ろしたこと快く思わない勢力は”右傾化”と呼んでいるが)

代表的な例が民主党が政策の目玉としてかかげる”国家戦略局”だ。

民主党がこう命名したのは当然の事ながら「有権者にウケる」と考えたからであろう。

民主党内には、自分の祖国が嫌いで嫌いでしかたがない日教組や自治労などの全面支援を受けた左翼思想を崇拝する連中がいる。

日本が特定アジア三国に翻弄され迷走しつづけることを願う彼らにとってみれば、明確な国家戦略を持つブレない日本ほどおぞましいものはない。

国家戦略や外交・安全保障の重視を日本社会に根づかせようと活動してきたのは、まぎれもなく保守勢力側である。

その民主党が実際に何を行うのであれ、”国家戦略”を看板とする機関の創設を選挙公約の目玉にせざるをえなかったという事実こそ、”右傾化”した有権者を無視できなかった証拠と言える。

 さらにネット界に目を移せば、いまだに続いているのだが自民党支持者へのネガティブキャンペーンはすさまじいものがあった。

現実世界では”政権交代”のワンフレーズが盛んに使われたが、ネット界で工作に使われたワンフレーズは”ネトウヨ”だった。

”ネトウヨ”を肥満体でメガネをかけて”醜い”男性と決めつける絵(アスキーアート)なども盛んに張られていた。

(民主・社民を支持する勢力は普段「人権!人権!」と盛んに言うが、肥満体でメガネをかけた人間には人権は無いらしい。別に自民支持でなくとも肥満体でメガネをかけた男性などごまんといるだろうに。まったくもって左翼らしいご都合主義である)

おそらく在日外国人団体も参加しての、壮絶な情報戦が繰り広げられていたのだが、もし本当にネット界が取るに足らない存在であったのならば、このように熾烈な情報工作が行われることはなかっただろう。

だからこそ民主党が国家権力を握った瞬間を好機と見て、これまでさんざん煮え湯を飲まされてきた”ネトウヨ”をかさにかかって叩き潰しに来たといったところか。

逆にいえば、ほとんどのマスコミが民主党を支持するなかで、ネット界だけは民主支持勢力が思い通りに動かせてないということを自らの行動で証明してしまったといえる。

 さらに面白いのが、反”ネトウヨ”勢力の流すディスインフォメーション(ニセ情報)で、「ネトウヨ=在日韓国・朝鮮人」説や「ネトウヨ=統一教会信者」説だ。

これは裏を返せば、今のネット界で在日や統一教会の反日活動を擁護する人間はまったく支持を得られないということを彼ら自身が一番良く知っている、嫌でも認めざるを得なくなったということである。

某巨大掲示板に限らずブログを中心とした今のネット言論界も同様で、典型的な左翼思想つまり「過去の歴史を振り返ると100%日本が悪で、中国・韓国・北朝鮮そしてアメリカが100%善」みたいな善悪二元論をかかげても、ほとんど支持を得られていない。

民主党を支持するプロパガンダブログでさえ「売国者」の文字が盛んにおどっているのである。

戦後日本では長らく、「国を想う気持ち」とか「愛国心」をかかげようものなら、「右翼軍国主義者!」の罵声が飛んできても一向に不思議ではなかった。

だがネット界から少しづつ現実の日本社会へと「国を想う気持ち」や「愛国心」が着実に根をおろしつつあることを、これまで述べた様々な現象から実感し、手応えをつかみ、自信を深めている。

左翼勢力自身がそれを認めざるを得なくなり、おのれの目的を達成するためには熱心な愛国者を装わなければならないというジレンマに陥っているのだ。


 民主党政権がこれから発足することになるが、もし党内の左翼勢力に引きずられる形で国益を害するような政策が実行されようとした場合、これまで保守系ブログの地道な活動によって増やしてきた仲間という”貯金”がカギを握ってくる。

マスコミがほとんど頼りにならない以上、ネットが第五の権力として、枢軸化している政府・マスコミの暴走を監視し牽制していく必要がある。

少しづつでもひとりひとりが自分の出来るところから現実へと働きかけていくことが必要だし、今回の選挙でも明らかになったように、まだまだ我々を理解してくれる人達が足りないといわざるを得ない。

某掲示板を見ると、民主党に投票しようとした家族を阻止しようとして大喧嘩になったというケースもあるようだ。

「日本を守るには軍国主義しかない」と主張したり、特定アジア人に対する差別的発言を繰り返す人も同様だが、感情的になったり焦ったりする気持ちは良くわかる。

だがそれでは広い層からの支持は得られないし、わざわざ敵に塩を送ってやるようなもので、かえって逆効果だ。

民主主義国家で社会を動かしたいと思ったら、まず多数派を味方につけることこそ最重要なのであって、それに成功したからこそ、あの不思議ちゃん夫婦でさえ日本の首相となりファーストレディーになれたのだ。

意見が違う人ととっくみあいをしても、軍国主義や外国人差別を主張しても、社会の多数派の支持は得られないだろう。

説得するにしても、最後には「そんなに民主党に入れたいならどうぞ。それで日本がどうなったか後でじっくり検証しましょうね」ぐらいの心の余裕は欲しい。

日本には「急がば回れ」という素晴らしい言葉があるが、じれったい遠回りのように思えても、暴言や暴力を避け、冷静におだやかな手段で多数派を説得し味方を増やし続けることこそ目標達成への近道だと思う。

よく「ネトウヨはネットで書きこむだけで何もできない」という批判があるが、これも”ネトウヨ”がネットを利用して支持者を増やしていることをあちらさんが脅威に感じていることの証明でもある。

 これは余談だが、選挙特番を見ていたら民主党議員が盛んに自民党の日教組・自治労批判にムキになって噛みついていた。

「民主党が日教組・自治労の応援を受けているなんてあんな古臭い批判をしたところで何の効果もなかった。自民党さん、もうやめてください」みたいな内容の発言だったが、もし何の効果もなかったのなら民主党議員がムキになって自民党に噛みつく必要も、「もうやめてくれ」と懇願する必要もないわけで、痛いところを突かれたことを自己申告したようなものだ。

古臭いも何も日教組や自治労出身の現役民主党議員がいるのは誰の目にも明らかな事実である。

それほど言うなら1億3000万国民の監視のもと、民主党の輿石議員や相原議員を呼んで「古臭い話なのか現在進行形の話なのか」白黒つけるための証人喚問をやったらいい。

民主党自身が痛いほどそれをわかっていたからこそ、自民党の日教組批判を無視しつづけ、同じ土俵に乗せられるのを避けていたわけだ。

今回の選挙は有権者の耳目に「政権交代」のワンフレーズしか受け付けない状態となっていたが、民主党政権がいざスタートすれば耳を傾ける冷静さも戻ってこよう。

野党は、与党が一番嫌がっていることをやるのが鉄則だ。



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麻生政権を総括する

  • 2009/09/02(水) 02:44:56

 衆議院選挙の結果、自民党が下野することが確実となった。

一刻も早く、日本の国を真剣に想う人々の手に政権を取り戻すためには麻生政権を総括し、選挙の敗因を分析することから始めなければならない。

それはあまり楽しい作業ではないかもしれないが、決して現実から目をそむけてはいけないと思う。

これまでは総選挙直前ということもあって小異を捨てて一致団結して麻生政権を盛り立てていくためにあえて問題点には触れなかったが、今日は厳しいことも指摘したい。

「良薬は口に苦し」というが、我が祖国を愛すればこそということでご理解いただきたい。

 さて、総選挙の敗北原因は何か?

昨日のエントリーで、今回は「政権交代というワンフレーズ選挙だった」と指摘した。

民主党が自らの魅力で勝ったというよりは、多くの有権者が「政権交代さえ起こればいい」と考えるようになってしまったことが原因だった。

多くの有権者が「政権交代さえ起こればいい」と考えるようになってしまった時点で自民党は大戦略のレベルで敗北していた。

一度こうなってしまっては、戦術レベルでどんな細工をしたところで大勢をひっくり返すことは不可能だった。

 それではどうして多くの有権者が「政権交代さえ起こればいい」と考えるようになってしまったのか。

理由は一つではないが、安倍政権が発足した時から始まり福田政権誕生で一服し麻生政権誕生で再開されたマスコミによるネガティブキャンペーンがあげられるだろう。

特に麻生政権が誕生した直後から”高級バー通い批判”に代表される、政治の本質とはまったく関係の無いところでのバッシングが始まり、マスコミによる一つ一つのネガキャンの積み重ねが有権者の麻生政権に対する信頼を一つ一つ突き崩していった。

 確かに安倍政権発足いらいのマスコミによる反自民キャンペーンは凄まじかった。

ただ麻生政権側に何の反省点も無かったかというとそうではないと思う。

麻生首相ご自身に、揚げ足を取ってやろうと鵜の目鷹の目になっているマスコミに対しエサを与えるような不用意な発言があったのもまた事実であり、その点は残念である。

そして麻生政権側にあった最大の問題点をあげるならば、多数派有権者のニーズを正確に把握し、それに対応した政策を打ち出すことができなかったことではないだろうか。

私が考える多数派有権者のニーズとは、「何か政治改革っぽいイメージ」だったように思う。

多くの有権者は麻生政権から「改革っぽいイメージ」がうかがえず、「政権交代さえ起こせば、改革になるのではないか」と考え行動したのではないか。

 これに対し麻生政権は”責任政党”をスローガンに、しっかりとした政策をかかげて選挙戦を行った。

麻生政権がかかげた外交・安全保障政策の公約は私は特に評価している。

それ自体けっして間違いではなかったのだが、政治や外交に深い知識も理解もあるわけではない多くの有権者には、民主党マニフェストとの違いが良く理解できなかったものと思われる。

どんなイケメンでも、真っ暗闇で女性に向かってウインクしても振り向いてはもらえない。

選挙での敗北を覚悟で”王道”を目指したのであれば話は別だが、もし勝つ気があったのならちょっと要領が悪くて馬鹿正直すぎた正面突破戦略だったと思う。

つまり普段政治に関心のない有権者でも理解できるような、「相手の目線まで腰をおろした語りかけ」が必要ではなかったのだろうか。

麻生政権がかかげたマニフェストで政治を良く知らない有権者の目線まで腰をおろした語りかけとなると、幼児教育無償化など民主党まがいのバラマキ政策になってしまい、これでは有権者のレベルを低く見すぎだろうし、「なんだ民主党と大差ないや」と有権者から誤解されはしなかったか。

高すぎず低すぎずその中間の「何か改革っぽいイメージ」を麻生政権の実績からも選挙公約からも、多くの有権者は感じ取ることができなかったのだと思う。

 それではなぜ麻生政権の首脳陣は多数派有権者のニーズを正確に把握しきれなかったのかと言えば、選挙の勝敗を決する集団、もっと下世話に言えば自分達をうからせてくれる人たちは一体誰かということを見誤ったからだろう。

前回エントリーでもちょっと触れたが、事の良し悪しは別としても小泉元首相が自民党をぶっこわしてしまった4年前の郵政解散選挙のときから、無党派層の支持を得た党が勝利の果実を総取りしてしまうという政治風土に日本が変わってしまったのだと思う。

ところが麻生政権は支持団体・業界団体とヨリを戻し、組織票を頼みにして選挙に勝とうとしたのではないか。

参考記事 

民主党も自治労や日教組といった組織票に頼ってはいるが、民主圧勝の原因は無党派層という名の追い風だった。

鉄の組織票を誇る公明党でさえ、”政権交代”というワンフレーズを支持した(必ずしも民主そのものを支持したわけではない)無党派の風を押し返すことはできなかった。

投票率が低ければ支持団体の組織票にモノを言わせる選挙も可能かもしれないが、ふだん選挙に来ない無党派が来て投票率が高くなれば、今度は無党派層が勝敗のカギを握るようになる。

実際、前回の郵政解散選挙の投票率は67%台で、前々回の投票率59%からグーンと跳ね上がった。今回の投票率は69%とさらに上昇した。

直近の二回の選挙を見るかぎり”劇場型選挙”が定着しつつあり、無党派層が選挙にだんだん来るようになったという傾向がうかがえるが、もはや過去に後戻りできないにもかかわらず麻生自民党が昔のやり方である組織票頼みの選挙に戻ろうとしたことで、結果として多数を占める無党派層のニーズ把握に失敗することとなったように思われる。

 政権公約だけではなく麻生政権のこれまでの実績からも、多くの有権者は「何か改革っぽいイメージ」を感じることができなかったのではないか。

私は麻生政権の外交・安全保障政策を強く支持するし、政権選択時の最優先項目であるが、多くの有権者はそうではなかった。

おそらく多数派有権者のプライオリティーは官僚の天下り禁止に象徴される行政改革であり、もう何年も前から言われ続けていることだ。今や国是と言って良いだろう。

麻生さんの真意が奈辺にあったのかは別としても、「官僚をうまく使いこなす」という主張を多くの有権者が「改革っぽくないイメージ」としてとらえたのかもしれない。

もっと言えば、安倍政権までは「官邸の政主導による政治」という行政改革が進んでいたが、福田政権が成立して「官僚批判はいきすぎたバッシング」と主張する与謝野が政策の立案・実行をとり仕切るようになると、安倍政権の目玉だった”日本版NSC”は白紙撤回され、行政改革への動きはほとんどストップしてしまった。

あれほどマスコミからバックアップを受けた福田政権だったが、あっと言うまに有権者の支持を失い倒れてしまった。

その時与謝野も内閣をつぶした責任をとって要職から退くべきであったのに、何の責任もとらず金融担当大臣という肩書きで”知恵袋”として麻生内閣にもぐりこんだことが大きな間違いであった。

私が麻生政権の外交・安全保障政策を強く支持するものの、内政面で支持できない点があったとすればここだ。

福田政権で失敗したやり方が総括も是正もされず、麻生政権にそのまま引き継がれてしまった。

与謝野は国民に向かって「特別会計に埋蔵金など絶対に無い」とさんざんデマを振りまいておきながら、その”埋蔵金”を使い自らの手で予算を組んだことだけは絶対に許せない。

参考記事 

福田政権・麻生政権と、自らが政策の立案・実行をとり仕切った内閣を二つもつぶした”A級戦犯”こそ与謝野と言えよう。

それでも比例の敗者復活で受かったそうだが(そりゃ名簿一位だから絶対に助かるわ)、まるで兵士や自国民を捨て、飛行機で戦場から真っ先に逃亡して自分だけ命が助かった将軍のようだ。

安倍政権にも問題がなかったわけではないが、自民党下野の原因をつきつめれば、安倍政権を打倒し福田政権を擁立した勢力にこそあるのではないか。

当時の報道では中曽根元首相・渡辺読売新聞主筆・中川秀直元幹事長らの名があがっていたようだが。

ともかく福田政権以後の与謝野政治が、多くの有権者からNOを突き付けられたことだけは事実であろう。

麻生さんにも任命責任はあったと思う。

 これから自民党に望むことは、今回の敗因を正確に分析し正しい対策を立て、安心して政権を任せられる真の保守政党に脱皮してほしいということだ。今回はその絶好のチャンスと言える。

しっかりとした政策をかかげ、政策面で良く鍛えられたフレッシュで情熱を持った候補者を数多く育てていくという王道を歩むことがまず第一。

その上で、多数派有権者が望んでいることを正確に把握し、それに応える要領の良さも欲しい。

もちろんそのことと「慌てふためいて有権者にひたすらおもねること」は似て非なることだ。

グッドルーザーとして政権を奪還するまでは、民主党とはまったく違う責任ある野党としてベストを尽くして欲しい。

民主・社民党のように何でも反対する無責任野党に成り下がったり、審議のあと採決しようとした議長を力づくでもみくちゃにするといった、みっともないところだけは見たくない。

今、死に物狂いで党内改革をはじめなければ、自民党は今度こそ本当に無くなってしまうだろう。

やるべきことをやって、いつでも政権を担えるよう準備万端ととのえておけば、いつかきっとチャンスが巡ってくる。




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