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皆さん、良いお年を!
- 2008/12/31(水) 16:59:48
2008年もいろいろありましたね。
中国製殺人ギョーザ事件で幕開けし、2月にはあのノムヒョン政権が退陣。
3月にチベットで中国軍による大虐殺事件が発生し、4月には北京”聖火”リレーが日本にきて中国人が大暴れ。
6月には福田政権の失策につけこんで台湾の馬・国民党政権が反日政策に乗り出し、7月には韓国が竹島どころか対馬まで自分のものだと言い出す始末。
9月には外交で失策につぐ失策を重ねた親中の福田政権がようやく崩壊、麻生政権が誕生してほっとしたのもつかの間、麻生政権誕生を快く思わないマスコミのつるし上げにあって中山国交相と田母神航空幕僚長が更迭させられました。
その間、北朝鮮へのテロ支援国家指定が解除され、世界的な金融不安が巻き起こる中、改悪国籍法が国会を通過してしまいました。
日本のノーベル賞受賞ラッシュという良いニュースもありましたね。
麻生政権は、マスコミのいじめ・つるしあげという大変な難産のすえ誕生しましたが、「難産の子は良く育つ」と言いますから今後に期待したいと思います。
読めない漢字なんか一つも無いえら~いマスコミの皆さんは「麻生首相は漢字が読めない、マンガの読み過ぎだ」とせせら笑っていますが、麻生さんは、外務大臣そして内閣総理大臣として英語を使って世界各国の要人とお話する機会が大変多かったですから、英語の使いすぎで日本語をちょっと忘れてしまったのかもしれません(笑)
本年も、皆さんの日本へのあつい思い、そして当ブログへの温かいご支援、大変ありがとうございました。
それでは皆さん、良いお年をお迎えください。
↑今年一年、日本へのあつい思い、ありがとうございました↓
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「竹島は韓国のもの」は単なる思い込み
- 2008/12/30(火) 22:01:52
日米から通貨スワップの拡大を認めてもらったせいか、再び韓国が竹島問題について一人でエキサイトしはじめている。
竹島問題を主題にした映画が大晦日、韓国全土100ヵ所の映画館で封切られるという。
参考記事
これに合わせたかのように韓国外務省は28日、日本の外務省が作成した竹島問題の資料を10ヵ国語対応としたことに対し厳重抗議したうえで、日本外務省ホームページから削除することを要求したと発表した。
韓国外務省は、すでに竹島問題に関する自国の主張を盛り込んだ資料を10ヵ国語対応としている。
参考記事
韓国側の「竹島・対馬は古来から韓国のものだった」という主張も、「○×は韓国が起源」という主張と一緒で、非科学的・非論理的な韓国側の単なる思い込みである。
韓国人はしばしば「韓国の歴史を立て直さなければならない」という。
しかし、一度起こった(あるいは起こらなかった)歴史的事実を、現代から過去にさかのぼって立て直すことなど不可能であるし、あってはならないことだ。
現代韓国人から見て過去の歴史が気に食わないからといって、立て直すという言葉の言い換えでごまかして歴史を捏造するなんてことが許されるはずがない。
「竹島・対馬は古来から韓国のものだった」という主張も、「竹島・対馬が古来から韓国のものだったら良かったのに」という多くの韓国人の願望から韓国の歴史が「立て直され」、現代から過去にさかのぼりとってつけたような非論理的な根拠を元に、ついに「竹島・対馬は古来から韓国のものだった」とされてしまったのである。
こうした現象が韓国で起こるのは、多くの韓国人に科学的・論理的思考力が欠如していて、「過去の歴史がこうだったら良かったのに」という自らの願望と「実際の歴史はこうだった」という客観的事実との区別がつけられないことが最大の原因であろう。
韓国人の願望が生み出した「歴史の立て直し」の良い例が、最近韓国の連合ニュースが報じた、「竹島を韓国領土と認めた日本文書が発見される」という”大スクープ”だ。
参考記事
釜山外国語大学の教授が言うには、「竹島(当時の鬱陵島)に立ち入る者は極刑に処する」という内容の”御解書御緒本帳”が、竹島を韓国領土と認めた日本の古文書なのだそうだ。
こんな非論理的な主張を大学の教授が訴え、それを韓国の大手マスコミが堂々と世界に報じる。
呆れ果ててモノが言えない。
「鬱陵島に立ち入る者は極刑に処する」とした日本の古文書があったらしいことはわかったが、それと竹島と一体どういう関係があるのだろうか?
竹島問題を論じる上で、当時日本では鬱陵島が竹島、現在の竹島は松島と呼ばれていたことは基礎的な知識だが、それすら知らないお粗末さということだろうか。
それとも、
「昔、日本側が日本人の鬱陵島行きを禁止していた古文書が発見された」
↓
「日本側が日本人の竹島行きも禁止していたら良かったのに」
↓
「昔、日本側が日本人の竹島行きを禁止していたのは歴史的事実に違いない」
という、韓国人お得意の「歴史の立て直し」か。
そもそも韓国側も空島政策といって、韓国人が鬱陵島行きを禁止していた時代が長かったのだから、日本側が日本人の竹島行きを禁止していたことが領有権の放棄にあたると主張するのであれば、韓国側も鬱陵島(と同時に竹島も)の領有権を放棄していたことになって深刻な自家撞着に陥る。
そういえば今年夏、韓国で新たに最高額紙幣として10万ウオン札を発行しようとした時、その図案に李朝朝鮮時代の19世紀後半に作成された朝鮮半島の地図である”大東輿地図”(韓国の国宝)を図案として採用しようとした。
韓国側は、昔から韓国人は竹島を知っており当然国宝である”大東輿地図”にも竹島が記載されているとばかり思い込んでいたのだろうが、何と19世紀後半になってもまだ韓国側の地図に竹島が記載されていなかったのである。
韓国の最高額紙幣に、昔つくられた朝鮮全土の地図をのせるのに、竹島だけのせないというのは韓国民の感情が許さないというわけで、「10万ウオン札に竹島を記載しろ」という大きな声があがったが、”大東輿地図”の原本に竹島の記載が無いのに、10万ウオン札に描かれた”大東輿地図”だけに竹島を記載すれば深刻な矛盾となるということで、韓国社会は大モメにもめた。
結局、韓国民の感情には逆らえず、かといってニセの”大東輿地図”が描かれた10万ウオン紙幣は発行できないというジレンマに陥った韓国の中央銀行は、紙幣の発行そのものを延期してしまった。
「竹島は古来から韓国のもの」という主張が、韓国側の感情だけの単なる思い込みであることを示す、もう一つの好例である。
大学教授や大手マスコミも含め、あいかわらず韓国社会は、物事を矛盾の無いように論理的に分析し、科学的に結論を出していくというレベルに達していないようだ。
大昔の人間が、地球は平らで世界の果てでは海の水が滝のように宇宙に落ちていたと信じ込んでいたように。
「飛行機は韓国が起源」「キリストは韓国人だった」という主張と一緒で、歴史分野においてもまた、韓国は迷信に支配された暗黒の世界を生きている。
来年一月に麻生首相が訪韓する予定だという。
もし予定通りになるなら、福岡での日中韓首脳会談において麻生首相が、中国による尖閣諸島周辺への領海侵犯に抗議したように、韓国に対してもきっちりと竹島返還要求をしていただきたい。
以前、「竹島問題は解決せざるをもって解決したとみなす」という内容の密約が日韓両政府の間であったという報道があった。
日本政府は即座に否定したが、もしそれが事実であったのだとしても韓国に何の遠慮も必要ない。
「竹島問題は解決せざるをもって」ということを認めた韓国側が先に密約を破って竹島領有権を主張し、日本の口を封じようとしたのだから、日本だけがどうしてそのような約束に囚われ続ける必要があろうか。
日本政府は堂々と、竹島は日本固有の領土であることを主張し、韓国に対しあらゆる手段を講じて返還をせまるべきだ。
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世界に広がる嫌韓
- 2008/12/29(月) 22:31:25
来日した中国の人が立ち上げ、中国国務院とも関係がある会社とはいえ、日本のメディアにこのような記事が堂々と出るとは時代も変わったなとつくづく思う。
嫌韓感情が高まっている中国で、なぜ多くの中国人が嫌韓感情を抱くにいたったか、中国人自身がその理由を述べたブログが紹介されている。
参考記事
近代以前の韓国では、王族や両班貴族といった支配階級が自国文化を卑下してひたすら中国文化のコピーに努め、戦後になると、自動車・電化製品からお菓子にいたるまで、こんどは日本文化のコピーを始めた。
当然の帰結と言えるが、これによって韓国オリジナルの文化というものが非常に希薄となり、それが多くの韓国人にとって大変なコンプレックスとなった。
私自身は、そんなことで別にコンプレックスをかかえる必要もないと思うのだが、彼らのオリジナル欠乏コンプレックスは想像を絶するほど凄まじいものがある。
そうしたコンプレックスを解消し、精神的安定を取り戻すための手段となったのが、「○×文化の起源は韓国」「△□は実は韓国人だった」という、韓国社会に広く存在する非科学的・非論理的な民間信仰であり都市伝説だ。
「サッカー・飛行機・剣道・武士・端午の節句・漢字・漢方薬の起源は韓国」
「歴代天皇・キリスト・孔子・中田英寿・安藤美姫は実は韓国人だった」
「歴史的に見て韓国が中国や日本の文化をコピーしてきたのは否定できないが、日本や中国の文化の起源はもともと韓国にあるのだからチャラであり、それは恥ずかしいことではない」というのが、韓国人なりの論理なのだろう。
それが狭い韓国社会の中だけで主張されている分には問題はなかったのだろうが、多くの韓国人が海外に向けて主張しはじめ、時には韓国政府を動かすまでになったため、世界各国が迷惑をこうむっている。
日本もすぐ隣だけに大迷惑をこうむっているが、日本のネット市民が「韓国側の主張は事実ではない」と抗議しても、韓国の○×起源論のエスカレートはとどまるところを知らず、日本で嫌韓論が発生する大きな原因のひとつとなっていた。
その一方で、日本社会の方からも「過去を反省できない日本の右翼が、韓国を見下して差別しているだけ。同じ日本人として恥ずかしい」といった、意味不明で心無い誹謗中傷が、嫌韓派の日本人に浴びせられてきた。
こうした誹謗中傷を浴びせる日本人の脳内では、
悪の日本 VS 正義の平和勢力、韓国・中国
という偏見でこりかたまった図式があり、
両者の意見が食い違えば、考えるまでもなく韓国・中国が自動的に正しいとされてきたのだ。
ところが、ネット社会の発達によって中国に韓国のありのままの姿が伝わると、中国でも嫌韓感情が急速に強まってきた。
多くの中国国民が、「孔子は韓国人、漢字・端午の節句・漢方薬の起源は韓国」という、韓国側の主張に激怒している。
こうなると、絶対正義の平和勢力だったはずの韓国と中国のどちらか一方が必ず間違っていることになり、「嫌韓派日本人は韓国を見下して差別しているだけ」という主張が持つ深刻な矛盾があらわになってしまった。
「○×の起源は韓国」という民間信仰というか、ハッキリ言えば妄想に怒っているのが日本人だけであるならば、「嫌韓派日本人が自分たちの主観だけで、韓国を見下して差別している」という主張もまだ日本社会で説得力を持ったかもしれないが、同じ理由から中国でも嫌韓感情が高まってしまった以上、それが客観的な事実であることは明らかである。
「中国で巻き起こる嫌韓感情について、その状況を理解している韓国人はどうも納得がいかない様子である。彼らは死んでも非を認めない一方で、この状況が理解しがたいといった様子でもある」
「領土問題や歴史問題、中国文化の伝承などについて、立て続けに中国人民の感情を傷つけたのである。これで中国人民が怒らずに、嫌韓感情を持たずにいられるだろうか?」
「韓国人が本当に中韓友好を望むのであれば、ここ数年間における間違った言動を反省するべきであり、他人や自分自身までも欺くような言い訳はするべきでないのである。これが続く限りは中国人の嫌韓感情は悪化する一方である」
この記事で紹介された中国人ブロガーの主張は、”中国”の文字を”日本”に置き換えれば、これまで日本の嫌韓派が韓国に向けて訴えてきた内容とそっくり同じである。
しかもこの中国人ブロガーによれば、韓国のネットユーザーが、日本のネット上にある反中コメントをひっぱってきて中国のネット界に拡散し、中国における嫌韓運動を嫌日運動へとそらそうと企んだという。
韓国の”道徳と礼儀”には、毎回あ然とさせられる。
日本だけでなく台湾・中国へと世界各国に急速に広まった嫌韓感情。
それに気づかないのは、PCや携帯・インターネットが使えずTVや新聞といった既存メディアに情報源を全面的に依存する、日本の情報弱者だけなのかもしれない。
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中国が日本に微笑みかけるとき
- 2008/12/26(金) 22:18:43
最近、中国メディアがにわかに日本への好意的な報道を増加させているという。
共産党中央宣伝部の機関誌は、改革開放の総設計士と呼ばれた小平が日本の経済発展から学んだことについて伝え、中国紙”中国青年報”も日本が中国に対する世界最大の援助国であったことを紹介しているという。
参考記事
共産主義を捨て、改革開放という名の急激な資本主義化をすすめたために、共産党一党独裁の大義名分を失うことを恐れた江沢民政権は、偏狭な反日民族主義を国民にあおって独裁権力の基盤固めをはかった。
1991年末に起こった共産主義の総本山・ソビエト連邦の崩壊も大いに影響した。
江沢民時代の反日原理主義外交を外相として支えた銭其シンが傲岸不遜にも「日本が中国に援助したのは日本自身の利益のためにやったことだ」と言い放ったが、えらい変わりようである。
12月はじめに行われた内閣府の世論調査で、なんと日本国民の70%前後が「中国に親しみを感じない」「日中関係が良好だとは思わない」と回答したことも影響しているようだ。
日中関係を良好だと答えた人は70歳以上が一番多く、そこを頂点に若くなればなるほど対中感情が悪化しているという結果が出たことも、日中関係の将来が厳しいものになることを予想させる。
参考記事
だが、これは当然の結果であろう。
中国製殺人ギョーザ事件の時も中国当局は日本で毒が盛られたように言い張って、日本人の感情を逆なでし、北京五輪の聖火が日本に来たときも日本にいる中国人が大暴れして日本人に暴力をふるい、中国の軍艦にわざわざ津軽海峡を横切らせて恫喝し日本の尖閣諸島を奪おうとする。
これで日本国民の対中感情が悪化しないほうがおかしい。
しかし、中国側の見解は呆れたものだった。
中国社会科学院が、対中感情が悪化したのは日本メディアが日本国民を間違った方向に誘導しているからだとのたまったのだ。
参考記事
日中関係が悪化すると、中国側は決まって「日本のメディアは偏向していて公平ではないせいだ」と逆ギレするお決まりのパターンだが、実際のところ、日本の大多数のメディアは世界で最も親中国的なもののひとつである。
殺人ギョーザ事件にしても聖火がらみで日本で中国人が大暴れしたときも、中国政府に北京支局をとりあげられることを恐れる日本メディアは日本国民の対中感情が悪化しないよう、「中国も悪かったかもしれないが日本も悪い」といった詭弁的な報道で、中国側を全面的にバックアップしてきた。
中国の軍艦が津軽海峡を通過したことを日本メディアはほとんど報じなかった。
私はしばらく後で、ある中国評論家の論説でその事実を知る始末だった。
日本メディアは日本人の対中感情を悪化させないため、中国の悪いところが目に入らないよう、必死になって日本国民に目隠しをしてきた。
しかし中国の悪事があまりにも多すぎるので、目隠しをした指のすきまからボロボロとこぼれ出した。
7割近くの日本国民が「中国に親しみを感じない」と答えたという衝撃的な世論調査の結果がでるまでの経緯はこうだった。
もし日本メディアがありのままを伝えていたら、7割どころでは済まなかったことだろう。
中国人と濃密に接触したことがある日本人なら心当たりがあると思うが、中国人はまず自分の非を認めることは無いといっていい。
それどころか、約束破りなど明らかにその中国人に非がある場合でも、「公衆の面前でお前に指摘されて、私は面子を失った」と逆ギレすることもしばしばである。
日中関係の悪化でも同じことが言える。
中国が致死量の毒が入ったギョーザを日本に輸出したり、三つの政治文書に違反して日本の領土領海を脅かしたりしているにもかかわらず、日本のメディアが起こったことをありのままに伝えただけでも、それは中国の面子を失わせることであり、日本が一方的に悪いということになるのだ。
中国人の面子、韓国人の自尊心とやらも聞こえだけはいいが、要は自分の非をちょっとでも認められないほど人間としての器が小さいということだろう。
あるいは、中国社会全体に「自分の非を認めるなんてバカのすることだ。自分の非を認めないのはみんなやっていることだ」という、退廃しきった道徳観が満ち満ちているせいもある。
本当のプライドというものは、見かけより中身だと思うが。
厚顔無恥という四文字が世界一ふさわしい中国政府スポークスマンが「日中関係の悪化はすべて日本に責任がある。日本メディアが偏向しているせいだ」とさんざん言ってきたが、冒頭で触れたように、最近こっそり日本に好意的な報道を中国国内で開始した。
株と土地の大暴落・中国発展の唯一の原動力である輸出の減退・数万社にも上る輸出企業の倒産・
大量の失業者の出現・外貨準備の減少とキャピタルフライトなどなど、中国は今たいへんな苦境にある。
米欧に比べ金融不安の傷が浅かった日本の経済的な助けが欲しいから、親日路線に舵を切らざるを得なくなったということだろうが、普段のつきあいにおいて、ワイロや贈り物が高額・高価かどうかで中国人は他人を評価するように、中国の外交もいきすぎた拝金主義にとり憑かれている。
そしてこれは、いつか来た道だ。
89年の天安門事件で自国民を戦車でひき殺して世界中から非難を浴びた中国は、経済制裁から逃れるために親日政策をとり、天皇陛下の訪中を実現させ、欧米による対中制裁解除の手段として利用した。
これで中国経済は持ちなおしたが、もはや用済みになった日本はそこでポイ捨て。
江沢民は、独裁体制をゆるぎないものとするために、中国国民の敵意と憎悪が自分と共産党ではなく日本に向くようにするため、愛国教育と呼ばれる洗脳によって国民の偏狭な反日ナショナリズムをあおった。
2004年から中国国民の反日感情は中南海のコントロールを逸脱しはじめ、06年の反日大暴動で頂点に達する。
中国経済が好調なときはそれで良かったが、国民の反日感情と偏狭な自民族優越主義は中国政府の外交におけるフリーハンドを失わせる結果となり、今年のサブプライムローン問題が発端となった世界的な経済不安で日本の助けが必要となると、中国国民の反日原理主義は大きなお荷物となった。
そこで中国の官製マスコミを使い「改革開放に際し、小平同志は日本から学んだ」「日本は中国の最大の援助国だった」と報じる。
中国が現在の経済危機を乗り切り、それが必要であり共産党の実利になると判断すれば再び日本をポイ捨てし、義務教育課程や官製マスコミを使って、いつでも国民の反日感情をあおることであろう。
ちっぽけな面子を守るために絶対に自らの非を認めず、ワイロや贈り物が高額かどうかで他人を評価するような、いきすぎた拝金主義。
中国の外交にもそうした現代中国の文化がはっきりと表れている。
日本の外交官、特に中国大使などを務めたチャイナスクール出身の外交官は、「中国の独裁政治やチベット・ウイグルなどでの人権侵害を非難する人がいるが、日中戦争で日本はひどい人権侵害を行った。日本が中国のことをえらそうに言える立場か」といったようなことをしばしば言う。
ハッキリ言おう。えらそうに言える立場である。
現在の日本は中国とは違ってアジアで最も先進的な民主国家であり、国民は選挙によって自らの運命を決めることができ、言論・思想の自由も認められている。
中国と違い、政府に反対する者を逮捕して強制収容所に入れ、拷問にかけたり殺害したりなんかしていない。
何より、中国と違って戦後の日本は一度も侵略戦争をしていない。
仮に、むかし中国で日本が人権侵害をしていたとしても、だからといって現在の中国政府が自国民に対して人権侵害をやり周辺国を巨大な軍事力で恫喝しても良いことにはならない。
そんなことで中国独裁政権の暴政を相対化し、無かったことにするなど絶対に許されない。
よって、日本の少なくない外交官が言う、「昔日本は中国でひどい人権侵害を行った。日本が中国のことをえらそうに言える立場か」というのは、とんでもない詭弁術だ。
むかし中国で日本がひどい人権侵害をしていたと言うなら過去の教訓を真摯に受けとめ、むしろ日本が世界の先頭に立って中国独裁政権の人権侵害をやめさせるべきであろう。
「日本が中国のことをえらそうに言える立場か」「箸と漢字を使っているから日本と中国共産党独裁政権はどうして価値観が共有できないと言えるのか」などといった世迷言を並べる日本の”エリート”官僚は本当に多いのだが、自分の間違いを認めて軌道修正するのは決して恥ではない。
自分の面子にこだわって間違いを一切認めない方が、よっぽど恥だ。
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韓国では残飯使いまわしが常識
- 2008/12/26(金) 00:30:58
ブログ記事作成のために情報収集していたら、衝撃的なニュースを目にしたので取り上げたい。
残飯を使い回して他の客に出すことが常識となっている韓国の飲食店に対し、政府がようやく取り締まりを強化し始めた。
韓国のTV局の調査では、実に80%もの飲食店が残飯の使い回しをしていたという。
参考記事
オエ~~!
まさに戦慄である。
これまで何十年にもわたって、残飯を後から来た客に出すことが韓国の飲食店では常識だったのである。
前の客が肝炎などの病気持ちだったらどうするのだろうか。
韓国に行って飲まず食わずということはありえないから、韓国に旅行すれば少なくとも80%の確率で自分の目の前に残飯が並んでいたことになる。
TVを見ていたら、最近の円高ウオン安で日本から韓国へ旅行に行く人が増えていることを取り上げていたが、わざわざ高い航空券を買って他人の残飯を食べに韓国に行くとは、酔狂なことである。
日本でも残飯を出していた船場吉兆がたちまち廃業に追い込まれたが、韓国の飲食店業界団体は、政府の取り締まりに対して「処分が重すぎる」と逆ギレしているというのも、日本人の私にはまったく理解できないとしか言いようが無い。
韓国で残飯が多くなる原因として、食べ物が大量にテーブルに並べられることを記事では指摘している。
中国でも同じことが言えるが、儒教文化圏では客に食べきれないほどの食事を出して”見栄えの良いテーブル”にすることが良いもてなしであり美徳とされる。
逆に、客が出された食事を完食してしまう本来の意味での適量だと、「主人はケチ」で「みすぼらしい食卓」「客へのもてなし方が悪い」と判断されかねない。
日本の伝統的な価値観で言えば、食べ物(魚や野菜の命)を粗末にするのは悪だから、廃棄しなければならない残飯がなるべく出ないようにするし、食事をするときは食べ物に感謝をし、手を合わせて「いただきます」「ごちそう様でした」と言うのが美徳である。
盛りつけも懐石料理に見られるように、適量を繊細に盛りつけていき、四季を感じさせるような客へのきめこまかい配慮もある。
懐石料理の調理や盛りつけ法はフランス料理に影響を与え、”ヌーベル・キュイジーヌ”が生まれた。
中・韓のように量と見かけ重視で、食べきれないほどの大量の料理をゴテゴテ食卓に並べるのを美徳とするか、日本のように質を重視し、適量の料理をお皿に繊細に盛りつけていくのを美徳とするかは好みの違いだろうが、東アジアで同じ箸を使っていても、日本と韓国・中国はこれほどまでに文化が違うのである。
財務官僚出身で”ミスター円”と言われた榊原英資氏が、安倍政権がすすめた価値観外交に独裁国家・中国が含まれていないことに噛みつき、「日本と中国は両方とも箸を使う国であり、どうして価値観を共有できないと言えるのか」と世迷言を並べていたが、専門外の比較文化論はまったくの苦手のようだ。
ヒトラーに箸の持ち方を教えれば、榊原氏はヒトラーと価値観が共有できるらしい。
食べきれないほどの食べ物をテーブルに並べ、それでいて残飯は次の客に出すことが常識となっている韓国。
皆さんはどうお感じになっただろうか?
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関連記事・東郭先生と中国人
空自部隊が無事帰国
- 2008/12/24(水) 23:41:59
麻生太郎首相、メリークリスマス!
さて、ある人が「物事を批判するなら、それと同じくらい良いところを探すようにしないとだめだ」と言っていた。
今の日本を見ると、大多数のマスコミは日本を良くするための代案をほとんど出さず、他人の失敗の揚げ足をとってせせら笑うようなことばかりをしている。
しかも事実をありのままに伝えようとするのではなく、世界で最も悲惨で悪いことしか起こらない日本という”絵”を欲しがり、それを国民に向けてTV・ラジオ・新聞が毎日飽きもせず垂れ流しており、本当にうんざりさせられる。
だから当ブログでは明るい話題を取り上げたい。
多国籍部隊のイラク駐留を承認した国連安保理決議が今年末で切れることを受け、安保理は多国籍部隊の任務終結を宣言する決議を全会一致で採択した。
参考記事
これを見越してイラクで航空輸送任務にあたっていた日本の航空自衛隊輸送部隊の撤収が今月15日から始まり、きのう23日までに全隊員が無事に帰国した。
麻生首相は今日、愛知県の小牧基地で行われた式典で、「任務を立派に果たし、全員無事帰国したことは大変うれしい。日本はイラク国民や国連、多国籍軍関係国から高い評価と多くの感謝の言葉を受けた」「自衛隊の最高指揮官として諸官を誇りに思い、深く敬意と感謝を表する」と述べた。
参考記事
イラクで輸送任務にあたっていた航空自衛隊の全隊員の撤収が無事完了した。
国民の一人として、掛け声ではなく自らの身を挺した行動でもって、中東和平のために積極的な貢献活動をなさってきた自衛隊員ならびにご家族の皆様に深く深く感謝したいと思う。
日本ではなかなか報じられないが、夏には気温50℃になることもあるイラクで活動することは、並大抵の苦労ではなかったと思う。
しかもイラク戦争終結後、バクダッドの空港を離陸したDHLの貨物機が、テロリストが発射した肩打ち式の地対空ミサイルで撃墜されるという事件が起こる中、軍用機とはいえほぼ丸腰の輸送機で、バグダッドを中心にイラク各地の空港で離着陸を繰り返しながら空輸活動をしていたのだから、気の休まるひまがない命がけの厳しい任務であったことは想像に難くない。
それを5年の活動期間中、一人の犠牲者も出さず、各国軍から高い評価を受けながら任務を完遂するという、いわば”パーフェクトマッチ”であった。
こうした自衛隊の国際貢献は、ヨチヨチ歩きをはじめた新生イラク国家の治安状況の改善に貢献したし、お金で解決するのではなく身を挺した国際貢献というギブがあってこそ、日本と中東を結ぶシーレーン防衛に国際社会が体を張って協力してくれるというテイクがあったわけで、私たち日本国民が毎日、灯油やガソリン・電気・ガスを安定して利用することができるのも、自衛隊の間接的な貢献があったことを忘れてはなるまい。
普通の人ならたちまち根をあげてしまうであろう大変な任務を立派に完遂した自衛隊だが、各種報道を見ると、一番こたえたのが任務そのものではなくて、空自によるイラクでの空輸活動を違憲とした今年4月の名古屋高裁判決であり、民主党による昨年10月のイラク特措法廃止法案提出だったという。
で、名古屋高裁の違憲判決だが、噴飯モノのとんでもない”電波判断”だったと私は思う。
イラク戦争は、イラクのフセイン政権をアメリカが打倒した第一段階と、イラクで史上初の民主的選挙で誕生したマリキ政権や国連の同意のもと、アメリカを含む多国籍軍が協力してテロリストを排除し、イラクの治安回復をはかる第二段階とに分けて考えないといけない。
イラク特措法がらみの方はともかく、そもそも憲法九条が言うような、(たとえば領土争いといった)国際紛争が日本政府とイラク政府の間で存在し、それを解決するために日本政府が航空自衛隊をイラクに出したわけではない。だから少なくとも九条違反ではない。
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第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
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名古屋高裁は、アメリカなど多国籍軍の活動に空自が協力すること自体、国際紛争を解決する手段としての武力行使にあたると言っているが、もし多国籍軍がイラクのマリキ政権を相手に戦争をしていたのなら、れっきとした国際紛争と言えるだろう。
しかし現在のイラクは破綻国家と呼ばれる状態であり、国家としての機能を100%備えているわけではない。
アメリカ軍や多国籍軍は、警察力が弱体でテロリストから国民を守ることができないマリキ政権の同意と国連安保理の決議にしたがって、本来なら治安維持に責任を持つべきイラク警察を育てつつ、彼らの代理としてテロリストと戦っていたのであり、これを国際紛争とかそれを解決するための武力行使と非難するのは、まったくのおかど違いである。
↓これなら国際紛争と言えそうだし、自衛隊を非難している連中の脳内はたぶんこうなのだろうが、
イラク・マリキ政権
& VS アメリカを含む多国籍軍
テロリスト
↓現実はこうであり、これは違うだろう。
イラク・マリキ政権
& VS テロリスト
アメリカ・日本を含む多国籍軍
この問題の本質は、イラク現政権とテロリストとの戦いであるのに、これを国際紛争という名古屋高裁は国際という言葉の意味を知っているのだろうか?
これが違憲なら、つきつめれば日本の警察が日本でテロリストに発砲・逮捕しても、国際紛争を解決するための武力行使であり違憲だとしなければならなくなる。
イラク・マリキ政権のゼバリ外相は「貢献してくれた各国に心から感謝の意を表したい」と述べているが、名古屋高裁の言うように国際紛争であるなら、どうしてイラク政府が多国籍軍に感謝を述べるのか?
(何だったら名古屋高裁は、この国際紛争の主体が誰と誰なのか言ってみよ。まさかイラク軍VSアメリカ軍とは言わないだろうね)
また、日本国憲法は「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼する」とうたっているのに、多国籍軍のイラク駐留を認めた国連決議は憲法に違反していたことになる。
確か青山なにがしと言ったであろうか、違憲判決を出した名古屋高裁の裁判官は、イラク戦争の第一段階と第二段階がまったく区別できておらず、新聞の国際面を読んだことがないのだろうかと思う。
日本国民へのエネルギー安定供給という国益より、政局第一でイラク特措法廃止法案を出した民主党なぞ、いわずもがな。
過酷な仕事場に向かおうとする自分の背後からつばを吐きかけてくるような、ろくに国際問題も勉強しない不届き者たちさえ守らなければならないという矛盾に、さぞ自衛隊員とご家族の方々は戸惑ったことであろう。
自らの身を挺して日本と国際社会の利益のため活動をなさってくれた自衛隊員の方々に、今一度、深い感謝を述べたいと思うし、ご家族の方々もそのことを自信を持って誇りとしても良いということを強調しておきたい。
心有る日本国民も、神様も、ちゃんと見ていると思う。
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韓国国会とチェーンソー
- 2008/12/22(月) 21:39:48
「強行採決はするな!」と絶叫して、与党出身の議長を力ずくでもみくちゃにしてきた民主党が、参議院で多数派になったとたん、恥も外聞もなく自分から強行採決をするようになったという記事を書いたばかりだが、世界は広いもので上には上がいるものである。
韓国国会で18日、外交通商統一委員会における米韓自由貿易協定の批准をめぐって、与野党議員がハンマー・チェーンソー・消火器を振り回して大乱闘を繰り広げるという、前代未聞の不祥事が発生した。
参考記事
http://japanese.joins.com/article/
article.php?aid=108983&servcode=200§code=200
http://japanese.joins.com/article/
article.php?aid=108984&servcode=200§code=200
民主主義の象徴であり、本来話し合いをする場所である国会で、ハンマーやチェーンソーが飛び交う暴力沙汰が起こったことは、世界各国にも衝撃をもって受けとめられた。
米のニューヨークタイムズやロサンゼルスタイムズ・英のBBC・UAEのガルフタイムズ・中国の新華社などが、この不祥事を一斉に報じ、あるイギリスの新聞は「秩序の点数は0点、これが韓国議員が見せた拒否の方法」と痛烈にこきおろしたという。
http://japanese.joins.com/article/
article.php?aid=109033&servcode=200§code=200
確かに差別はいけないことだ。
だが世界各国の間には、社会の発展や市民の成熟度に明確な差があるという事実から目をそらしても何ら益はないし、世界各国の発展度に差があることを指摘した者を、差別主義者・反ヒューマニズム主義者ときめつけて社会から排除したところで、問題が解決することもありえない。
実際に起こってもいないことを言うのなら話は別だが、事実を指摘することは断じて悪口ではないし、それによって優越感に浸ろうなどという何の実利もないような無駄なことをしなければならないほど暇でもない。
さて、韓国の国会で起こった暴力沙汰が、世界中に衝撃を与えている。
韓国は一応システムとして民主主義体制をとってはいるが、その中身はまったくもってお粗末な限りであることを、世界中に知らしめてしまった。
自分の意見が通らないからといって野獣のような激情に身を委ね、あろうことか国会内にハンマーやチェーンソーを持ち込んで暴力を振るうとは、とても文明的とは言えないし、決して許されることではない。
欧米や日本のような民主主義の先進国と比べれば、韓国は1987年に軍国主義政権が倒れて民主化してからたかだか20年ほどであり、成熟した民主国家への道は果てしなく遠いと言わざるを得ない。
民主主義にとって一番重要なことのひとつは、意見の違う他者の存在を認め、自分と意見が違うからといって暴力をふるって他者を黙らせようとしてはいけないということである。
ところが韓国では、そうした民主主義に一番重要なエッセンスが欠けている。
日本のマスコミは、隣国のありのままの姿をほとんど報じないし、日本でやっている”ロマンと想像力あふれる”韓国ドラマで、そうした韓国社会の問題が描かれることもないのではないか。
韓国の歴史教科書・国史に代表されるように、日本の検定制度どころか、国家が国民に唯一の歴史観を強要してきたのが韓国だ。
韓国人が、竹島は日本のものと主張するサイトを立ち上げれば、たちまち力ずくで閉鎖される。
”殴り殺される覚悟で書いた親日宣言”という本を書いた韓国のコメディアンが、一切の仕事を干され、韓国社会から本当に抹殺されかねなくなって親日宣言を撤回するという事件も起こっている。
「ハンマーやチェーンソーにおびえる」韓国民は、社会からひとつの価値観・ひとつの情報を押し付けられ、自由に意見を言うことができない。
まんま独裁国家である中国もそうだが、韓国に意見の違う他者の存在を認め尊重するという民主主義に一番重要なエッセンスが存在すれば、民主主義国家である日本との歴史問題・領土問題がらみの摩擦も、はるかに軽減していただろう。
現在とは違って、日本側の主張をバカの壁(養老先生いわく)をつくってブロックし、ひたすら現実逃避をするのではなく、日本の主張を尊重し、それを論理的に分析しようという態度が生まれ、両者に文明的な話し合いの余地ができるからだ。
日本と韓国との摩擦は、日本文明と儒教文明との摩擦と言って良い。
日本側から、「韓国は日本と価値観を共有するパートナー」と言う人が時々でてくるが、私にはとても違和感がある。
リップサービスのつもりなら、誤解を招くだけだから止めたほうが良い。
世界の民主的な先進国と韓国との間の社会発展度の差という臭いモノにフタをして、それから目をそらしても、諸問題の解決には何の役にも立たない。
臭いモノにフタをしたからといって、韓国の国会議員がチェーンソーを振り回すのをやめるというわけではない。
外国とうまくやっていくコツは、怖がらずに自分と他者との違いをまず認め、それから「じゃあ、どうしたら良いか」と対策を立てることである。
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なんと、あの民主党が強行採決
- 2008/12/19(金) 21:19:18
「まだ審議がつくされていない! 採決するな!」
「与党による数の暴力、多数派の横暴だ!!」
採決をしようとした議長を野党議員が襲い、もみくちゃにする。
中にはニヤニヤしている野党議員もいて、半分やらせがミエミエなのも国民をよけい脱力させる。
何度となく繰り返されてきた日本の国会のみっともない風物詩・野党による”強行採決”批判。
判官びいきなのか知らないが、マスコミも上から目線で感情論をまきちらし、”強行採決”した与党を悪者扱いして批判する。
しかし民主主義というシステムは、暴力ではなく平和的に物事を決めていくため、多数決を採用している。
それを数の暴力と呼ぼうが多数派の横暴と呼ぼうが、そうしたことが認められているのが民主主義である。
ひとつの選挙区で一番多くの票を集めた人が当選し、国会で一番多くの賛成票を集めた案が、日本全体の意志となっていく。
少数派となった者は、ひとまず民主主義のプロセスである多数決の結果を尊重し、暴力でその決定をひっくり返したりしてはいけない。それが民主主義というものである。
だが、未熟な日本の野党議員は、多数決をとろうとすると暴力によってそれを阻止しようしてきた。
多数決をとれば、野党議員は少数派だから、自分たちの思い通りの結果にはならないのはわかりきっている。
だから「強行採決反対」などという世迷言を叫びながら暴れて、多数決をとらせないようにするわけだ。
まさに日本の恥である。
百歩譲って、民主党・社民党などの野党各党が、あくまでも強行採決反対という哲学を貫き、与党自民党の強行採決に反対すると同時に、自らも絶対に強行採決という手段はとらない、相手が「まだ審議がつくされていない。採決するべきではない」と言いつづけるかぎり、民主党・社民党も絶対に採決をとらないというなら、まだ話はわかる。
ところが、長年にわたって「強行採決、断固反対!」を叫んできた民主党と社民党が、参議院で多数派となったとたん、信じられない行動にでた。
あろうことか、さんざん批判してきた強行採決を自分たちでやってしまったのである。
18日夕、参議院厚生労働委員会において、民主・社民・国民新の各党が提案した雇用関係4法案について、岩本司委員長(民主党出身)が強行採決を行った。
参考記事
あきれてものが言えない。
強行採決反対は、民主党や社民党のもはや党是といってよい政治哲学になっているが、相手が強行採決をやるのは反対だが、自分たちはやっても良いとでもいうのだろうか。
民主党の小沢党首は「(自民の強行採決は)自分たちの政治や行政に対する自信の無さを逆に証明している」とまで言い切ったが、あれは何だったのか?
こうやって民主党や社民党は、少数派(野党)から多数派(与党)にかわり権力をとったとたん、これまで有権者に公約してきた政策を一から十まで180°ひっくり返して、知らんぷりするつもりなのだろう。
国民に対してきわめて不誠実だ。
同じく強行採決に反対してきた共産党とて無実とは言えない。
どうして棄権という形で逃亡してしまうのではなく、民主・社民の強行採決にはっきりと反対票を投じなかったのか疑問だ。
これからも強行採決の民主党と、選挙も含め共産党は協力していくというのだろうか。
強行採決をした民主党・岩本委員長の解任決議案が参議院に提出されたが、これまでさんざん強行採決に反対してきた民主・社民・共産の各党は、もちろん賛成するんだろうね。
それから大多数のマスコミ。
憲法第59条で認められている、参院で否決された法案を衆院で与党が2/3以上の賛成で再可決することも含め、いままで自民党が強行採決と呼ばれるものをやった場合は、さも何か悪いことをしたかのように報道してきたが、今回の民主党・社民党の暴挙には、どうやって痛烈な”正義の鉄槌”を下すのか非常に楽しみだ。
私は、どこの党を支持するかの前に、不公平とか二重基準による差別といった、曲がったことが大嫌いである。
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関連記事・憲法を守れ
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南京記念館が偽物写真をひっこめる
- 2008/12/18(木) 22:55:30
中国の南京大虐殺記念館が、虐殺事件があった動かぬ証拠と世界中に宣伝していた代表的な3枚の写真をこっそり撤去していたことがわかった。
記念館側から、事実関係の訂正や謝罪の公式発表はまだ無い。
参考記事
中国の南京大虐殺記念館が、「虐殺現場に置き去りにされ泣く赤ん坊」「連行される慰安婦たち」などと世界中に宣伝してきた写真をひそかに撤去したと報じられている。
これら写真が本物であったなら、いまさら撤去する必要もないから、撤去が事実なら中国側がそれら写真をデッチ上げの偽物だったと認めざるをえなくなったということだろう。
はじめに断っておくが、日本人が”南京大虐殺事件”をほんのわずかでも否定すると、中国側はもちろん同じ日本人の側からも「自分の犯した罪を認めず、見苦しい言い逃れをしている」と非難されるが冗談ではない。
私は神に誓って言うが、生まれてこのかた武器をもって南京市を含む中国へ行き、中国の人々を殺したことなど一切無い。
そもそも自分は罪を犯していないのだから、その罪から逃れるために言い逃れをする必要もないのである。
ただ、「あの時あの場所で何があって何がなかったのか」を知りたいだけであって、もし本当に虐殺事件があったのならそれを事実として受けとめる用意があるが、自分の良心に誓って、なかったことをあったというわけにはいかない。
何があって何がなかったのかを見極めるためには、その主張を裏付けるしっかりとした根拠がなくてはいけない。
今回、南京事件肯定派がその主張の根拠・動かぬ証拠としていた代表的写真が、中国の肯定派自身の手でひっこめられた。
肯定派によって「虐殺現場に置き去りにされ泣く赤ん坊」とされてきた写真は、さんざん指摘されてきたことだが、アメリカの雑誌ライフの写真で南京事件があったとされる日付より前に南京ではなく上海で撮られたものであって、それをどう逆立ちしたって南京事件があった証拠とすることはできない。
(私は日中間に戦争がなかったと言っているわけではない)
だが、写真や映像が人々に訴えかける効果は文章よりもはるかに大きい。
この赤ん坊が泣いている写真は、「南京事件があった動かぬ証拠」としてレイプ・オブ・南京などの書によってセンセーショナルに伝えられ、世界中をかけめぐった。
そしてこの写真をちょっとでも否定する者は歴史修正主義者という名の”魔女”として、「弁護士をつけることも許されず」一方的に裁かれてきたのである。
典型的な冤罪事件だ。
どうしてこのような冤罪事件が起こったのかと言えば、南京事件はどうしても事実でなければならないと考える人間が事件の証拠をほしがり、その写真がどこで何を写したものかも良く確かめず、あるいは甘い誘惑に負けて偽物と知りながら動かぬ証拠として提出しまったことにある。
たとえるなら、「悪は滅ぼさないといけない」という幼稚で安っぽい正義感にかられた未熟な裁判官が、はじめから被告を悪と決めつけ、原告の証言と原告が持ってきた出所不明の写真だけで、被告に有罪判決を出したようなものである。
しかし、原告が持ってきた事件の証拠とされる写真は偽物だった。
その裁判官(南京肯定派)が「てへっ。冤罪でしたね。」と笑って済まされるような問題ではない。
ところで、南京肯定派は「犯罪者にも人権を!死刑反対!」と主張する左翼勢力とほぼ重なっているように見えるが、被告が大日本帝国となると、とたんに「無裁判による死刑」を要求するのは矛盾しきっている。
左翼勢力は、ずっとこの国を犯罪者とみなしてきたが、であるならどうして「大日本帝国という名の”犯罪者”の人権を守れ!」とか、「戦犯を死刑にしたのは間違いだった!」と主張しないのだろうか?
中国側は、少なくともこの3点の偽物写真について、長年にわたって無実の罪を日本人に着せて、その名誉を著しく傷つけてきたわけだから、速やかに謝罪と賠償をするとともに世界中に向けて訂正すべきだ。
また「南京事件は何が何でも事実でなければならない」と考えてきた日本の南京事件肯定派も、猛反省しなければならない。
今回の冤罪事件を教訓に、南京事件肯定派が動かぬ証拠として出してきた写真や証言はすべて、自分たちの主張を有利にするためのウソという可能性も念頭において厳しく検証しなおしていく必要がある。
そこに、「原告である中国が正義であることは決まっているから、中国が出してきた写真・証言は事実であってほしい、いや事実に違いない、いやいや100%事実に決まっている」という、客観的でも論理的でもない甘ったれた感情はいらない。
その甘ったれた感情が、「自分は絶対的な正義で、自分以外の悪は滅ぼさないといけない」という原始的で暴力的な感情が、何の罪も無い多くの人々を傷つけてきたのである。
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関連記事・あなた自身を責めないで
関連記事・日本という被告にも弁護士をつける権利はある
差別のしくみ
- 2008/12/17(水) 01:06:52
以前、日本で唯一の軍事専門誌”軍事研究”に、ロシア社会でチェチェン人がどうして差別されるようになったかについての記事がのっていた。
その記事によると、チェチェン人差別のしくみは以下のようなものであった。
19世紀に帝政ロシアがチェチェンを含むコーカサス地方を征服して以後、チェチェン人がじょじょにロシア社会で生活するようになった。
しかし当然のことながら、ロシア社会は、ロシア語を話しロシア正教を信仰するロシア人のためにつくられた社会であって、イスラム教徒でロシア語がうまく話せないチェチェン人は、社会的・経済的に成功することができなかった。
生活が苦しい一部のチェチェン人は甘い誘惑に負け、マフィアになって犯罪に手を出すことで生きる糧を得るようになった。
またチェチェン独立運動が激しくなると、ロシア社会でテロリストとなるチェチェン人も出てきた。
そうなると、ロシア人もチェチェン人というだけで「恐ろしいマフィアやテロリストなのではないか、たとえ本人がそうでなくとも彼らの仲間ではないのか」と疑心暗鬼に陥り、ますますチェチェン人はロシア社会で合法的な職業につくことができなくなった。
貧困に陥ったチェチェン人が犯罪に手を出せば出すほど、チェチェン人は就職面で差別され貧しくなっていく。
これがロシアにおけるチェチェン人差別の構図だという。
この問題を見ると、差別にも仕組みというか決まった構図があることがわかる。
たとえば民族のような、ある人間集団に所属する人たちの一部が甘い誘惑に負けて暴力や犯罪行為に手を染めてしまうと、その人間集団全体のブランド・信用に傷がつき、その人間集団に属する人たち全員が、たとえまじめで誠実な人がいたとしても、ガタ落ちとなった人間集団のブランドで評価されるようになってしまう。
多くの消費者から、ウソの記事を書いた新聞社や賞味期限切れの商品を販売した会社に所属する人間は、全員信用ならないように思われてしまうのと構図が似ている。
私も、有色人種嫌いの白人に会ったとき、まるで動物を追い払うように手を振って「シッ、シッ」とやられて、大変不愉快な思いをしたことがある。
○×人はみんな犯罪者だとか全員能力が低いとみなすような差別には絶対に反対するが、ある社会で異なる民族同士が共存共生していくためには、特に移民先の社会にお世話になっている人間集団の中から、甘い誘惑に負けて犯罪に手を染めるような人間を出さないということもキーになることを、ロシアにおけるチェチェン人問題の記事を読んでいて感じた。
苦しい状況であっても、誇りを持ってぐっとこらえて犯罪に手を出さない、受入先の文化を尊重しつつ共存共栄を考えて信頼を勝ち取っていくことが、その社会で成功する秘訣ではないだろうか。
そしてチェチェン問題と日本の在日問題も構図は良く似ている。
普通の日本人が在日問題をおおっぴらに語ること自体、非常に恐れていることからも、それがうかがえる。
日本の在日韓国朝鮮人は、世界でもっとも成功している少数民族という人もいる。
ソフトバンクの孫正義氏や、野球の張本勲氏や金本知憲選手、サッカーでは李忠成選手など、普通の日本人とは比べ物にならないほどの高額所得者もいる。
戦前でも、陸軍中将にまで出世した洪思翊という人がいたし、日本人の部下1000人を率いて中国軍を打ち破った金錫源・大佐も朝鮮名のまま金鵄勲章の功三級を授与されている。
ところが、日本が太平洋戦争に負けて軍や警察が崩壊、治安維持に空白ができると、「どうせ朝鮮半島に帰るから」「武器を取り上げられた日本人は何もできないだろう」とでも考えたのだろうか、一部の人たちが大多数の日本人に対して乱暴・狼藉のかぎりをつくした。
そしてアメリカの占領統治が終わって、日本人が独立を取り戻したとき、「足を踏んだ方」は忘れてしまったのかもしれないが、「足を踏まれた方」は絶対にその恐怖を忘れることがなかった。
また現代においても、総連施設への合法的な捜査にもかかわらず、日本の警察がくると在日武闘派部隊がスクラムを組んで、警官隊と暴力沙汰になるのを見て、「民間人が警察と乱闘するなんて」と日本の一般市民はますます思うわけである。
どういう理由であれ差別に反対であるのは前に述べたとおりだし、すべての人が気持ち良く生活できる日本社会になってほしいと願うばかりなのだが、どうしてまじめに日本社会で生活して成功している在日の人々が、一部の不良行為を働く者たちに対し、「わが民族の誇りに泥を塗るようなことはするな」と言って、みんなで止めさせないのだろうかと不思議でならない。
在日同士にもタブーや差別が存在しているのだろうか。
さて、移民社会の代表であるアルゼンチンに話題をかえたい。
アルゼンチンは、スペイン人がネィティブ・アメリカン(いわゆるインディオ)社会を征服してつくった国で、裕福な地主や資本家の多くは当然、征服者スペイン人がなった。
差別うんぬんというより、スペイン人より後から来たイタリア人移民などは当初、貧しい農民か港湾労働者として働かざるを得なかった。
”母を尋ねて三千里”でイタリアからお母さんを探しにアルゼンチンに来たマルコ・ロッシ少年が、ブエノスアイレスの港(ボカ港か?)で全財産をすられてしまい途方にくれていると、港近くにあるイタリア移民街の住民が旅費をカンパしてくれる話がでてくるが、そのエピソードの背景にはそうした事情があったのである。
ちなみに、アルゼンチンサッカー界を二分する人気チームは、リバープレートとボカ・ジュニアーズだが、中産階級以上のファンが多いリバープレートに対し、ボカのファン層は労働者階級でイタリア移民の子孫が多いと言われている。
今はファン層にそうしたハッキリとした違いも無くなったかもしれないが、ボカ出身の超有名選手であり、引退後もボカの試合の日にはホームスタジアム、ラ・ボンボネーラ(チョコレート箱という意味)に顔を見せていたディエゴ・マラドーナも、イタリア移民の血が入っていたはずだ。
そんなアルゼンチン社会に、一番最後の方にやってきた日系移民の多くは、洗濯屋や花屋といった地道な職業についたが、誠実で信用第一の「いい仕事」によって信頼を積み重ねたことによって、アルゼンチンにおける日系人の評価は高いという。
そうした日本人の先輩方の努力によって、私たちは、ビザ無しで多くの外国を訪問できたり、空港のイミグレにおいて日本のパスポートをサッと見せるだけで簡単に通過できたりするわけである。
われわれ現代日本人もそうした先人の努力を忘れず、海外において”自らのブランド”に泥を塗るようなことをしないよう、気を引き締めて行動しないといけない。
↑世界で信頼を積み重ねてきた日本人の先輩方に感謝↓
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関連記事・区別と差別は違う
関連記事・在日が消滅する?
関連記事・在日が消滅する?(第2回)
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中国の民主化と08憲章
- 2008/12/16(火) 00:52:03
共産党による独裁体制放棄を求める中国の知識人や弁護士ら303人が、世界人権宣言60周年にあたる今月10日、ネット上に”08憲章”を公表した。
”08憲章”は前言で、
「21世紀の中国が継続して専制政治下での“現代化”を歩むのか、文明的で民主的政治を建立するのか避けて通れない選択だ」
「(中国共産党が)政治・経済・社会の資源すべてを独占してきた」
「法治はなく、専制政治で政治改革をせず、腐敗がはびこり、道徳が荒廃、社会が二極分化した」と訴え、
基本主張として、憲法改正・三権分立・司法の独立・共産党の私兵である人民解放軍の国軍化・人権の尊重・言論の自由、信教の自由の保証・私有財産の保護を求めている。
”08憲章”は中国ネット界で大きな反響を呼び、労働者・農民・軍人・学生なども含め、現在までに署名した人は1300人弱にも及ぶという。
こうした事態を憂慮した共産党独裁政権は、反体制活動家の劉暁波氏を”08憲章”運動の首謀者とみて拘束した。
劉暁波氏の即時釈放を求める署名も2000人以上集まっているという。
参考記事
”08憲章”の主な内容
中国で知識人から軍人・一般大衆までが集まり民主化を求める”08憲章”への署名運動が始まり、思想犯として逮捕された人も出ているようだ。
独裁国家・中国でおおっぴらに民主化を求めた人間は、政府によって思想犯として逮捕され、思想改造を受けるための強制収容所へ送られることを覚悟しなければならないが、そうした危険をおかしてまで”08憲章”に署名したすべての人々に敬意を表したい。
もちろん中国がいま民主化すれば、問題がいっぺんに解決され、日本や欧米の先進国なみの進んだ民主国家になるということはありえないが、中国が現状のままで良いとは思わない。
中国共産党が一党独裁によって国民を専制支配するという大きな声ではいえないような後ろめたい事を、21世紀の今になってもやっていることが、ありとあらゆる無理・ゆがみ・矛盾の根源なのである。
共産党が政治権力を独占するのみならず、ひとつの巨大な持ち株会社となってさまざまな大企業をマネーの面からも支配、それを党の私兵”人民解放軍”(中国でもっとも傑作のジョークのひとつ)が守る。
政治への参加権をはじめから奪われている国民は虐げられ、どうしても不平・不満が鬱積していくが、人民日報や中央電視台をはじめとするメディアを支配下に置くことで、国民に流す情報をコントロールし、国民をかぎりなく愚民として育てていく。それによって共産党がやっている後ろめたい事をことごとく秘密にしておく。
そして愚民向けの見せ物として、”悪い日本人”が中国人をいじめ、人民解放軍が出てくると”悪い日本人”が腰をぬかし我先に逃げ出すという、チープで子供だましの番組をテレビでこれでもかと流し、国民の日常生活における不平・不満を現代日本人への憎悪に転換してガス抜きをし、執権党である共産党に尊敬のまなざしが向くようにして独裁体制維持を正当化する。
中国国民も、普段いかに共産党が信用ならないか骨身に染みてわかっているのに、中華民族ナショナリズムをあおられて中国共産党VS日本という構図を見せられると、信用ならない共産党が完全無欠の正義の味方で世界最高の正直者のように錯覚してしまう。
もっとも2004年から頻発した反日暴動のように、愚民化政策によって若い国民の中華ナショナリズムが暴走、共産党が意図する方向へとコントロールしきれなくなっているのが現状で、そのことが独裁体制をゆるがしているというのは皮肉である。
基本的人権を奪われ、独裁政権によって虐げられている人々が日本のすぐ隣に10億以上いるというのは、同じ人間として黙って見過ごせないし、中国共産党が、国民の愚民化と反日洗脳をセットにして独裁体制維持のための重要なツールとして利用しているのは、われわれにとっても迷惑千万である。
中国にとって民主主義の先輩であるインドやタイ・マレーシアなどと比較しても、特に上海や北京・広州といった中国沿岸部の社会発展レベルはあまり差の無いものとなってきている。
中国は、かつて台湾や韓国・タイといった国々がとった”開発独裁”という手法でこれまでやってきたが、それによって社会が豊かになり市民階級が育ってくると「人はパンによってのみ生きるにあらず」で民主化要求運動が起こり、台湾・韓国・タイといった国々は続々と民主主義体制へと転換していった。
中国も、いつ民主化してもおかしくない発展レベルに達していると言えるだろう。
中国の市民レベルから”08憲章”のような民主化要求が出てくること自体、それを証明している。
価値観外交をかかげ自由と繁栄の弧の拡大を訴える日本としては、アメリカや欧州の民主国家群と連携しながら、影に日向に中国の民主化運動を助け、中国共産党が自国民を非人道的な手段で弾圧し続けていることを厳しく追及していかなければならない。
勇気を持って民主化を要求した劉暁波氏ら中国の知識人に比べると、北京支局を取り上げられることや経済利権を失うことを恐れ、現実から目をそらし共産党の独裁支配を美化しつづける日本の左翼知識人や自称マスコミ人は、彼らが一番好む表現をつかって言えば、「同じ日本人として本当に恥ずかしいと思う」。
これに関連して今月7日、EU議長国フランスのサルコジ大統領が中国の強い抗議を振り切り、ポーランドでチベットのダライ・ラマ猊下と会談した。
これに対して中国は、EU-中国首脳会談の中止や欧州製の旅客機・エアバスの購入キャンセルなど強い報復措置に出て、仏中関係はたいへん険悪な状態になっている。
参考記事
これまでフランスは中国の独裁体制にはかなり寛容で、特にフランスの軍需産業が中国海軍に対してミサイル・対潜ヘリ・レーダー・ソナー等を売却するなど緊密な関係にあったのだが、サルコジ大統領の今回の行動で見直した。
日本や欧米の先進民主国家群は自分に火の粉が飛んでくるのを恐れて、中国のフランス孤立化政策に知らん振りを決め込むべきではない。
中国共産党によるチベット人虐殺問題も重大な人権侵害なのであって、日米欧が結束してフランスを助けつつ中国共産党に強い圧力をかけ、チベットで苦しんでいる人々に救いの手を差し伸べるべきである。
これは人間の良心の問題であるし、中国が民主化へと一歩踏み出すことが、中国の国民自身にとっても、日本を含めた世界中の人々にとっても利益となるだろう。
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関連記事・民主主義の広め方
関連記事・民主主義の広め方(その2)
呆れた朝日の大スクープ(その2)
- 2008/12/12(金) 22:07:26
前回のつづき
こうまでしてルーズベルト民主党政権が日本と戦争をしたかった理由とは何か。
当時ナチスドイツが全ヨーロッパを征服しそうな勢いであり、ヨーロッパに統一された強国が出現することは、新大陸と旧大陸の相互不干渉を掲げていたアメリカにとって脅威となるし、イギリスやフランスに貸した金が回収不可能になることもアメリカの国益にとって大きなマイナスだった。
イギリスのチャーチルがアメリカに必死になって救援を求めていたこともある。
アメリカは欧州の戦争に介入したかったが、ルーズべルトは「私が大統領になったら、欧州の戦争にアメリカの若者を送り込むようなことはしない」と公約して当選したので、その公約をやぶるわけにはいかなかった。
公約を破らずに何とか欧州の戦争にアメリカが介入する道はないか、ということで目をつけられたのがアジアの国・日本だったのである。
日本とアメリカが戦争になれば、日本と同盟関係にあったナチスドイツとも戦争をする口実ができる。
まず米・英でナチスを料理し、ナチスを片付けた後ゆっくり日本を始末すれば良いという目論見である。
日米戦争が日本の先制攻撃で始まるという完璧なシナリオなら言うことはない。
それが朝日が大スクープとして報道した日本先制空爆計画であり、ラニカイ号事件だった。
ドイツの激しい空爆で滅亡の瀬戸際にあったイギリスのチャーチルも、英・米が日本と戦争することを望んでいた。
チャーチルの第二次大戦回顧録にはっきりと書いてあるが、日本の空母機動部隊が真珠湾へ向かっているのをチャーチルはずいぶん前から知っていた。
そしてアメリカが日本と戦争状態になったらイギリスも即時、日本へ宣戦布告をせよと部下に命じている。もちろん日本の要請でナチスドイツが英米に宣戦布告することを狙ってである。
チャーチルが日本の空母機動部隊が真珠湾へ向かっていることをルーズベルトに教えたかどうかは定かではない。
もしチャーチルが教えていたなら、ルーズベルトは知っていてわざと味方を見殺しにし、真珠湾攻撃を防がなかったことになるし、もし教えていなかったら、イギリスはアメリカを欧州の戦争へ引きずりこむという自分の国益のために、友好国アメリカを裏切ったことになる。
さて、前述のアメリカによる対日先制空爆計画の主要な推進者は、ルーズベルトのアジア問題担当特別補佐官で中国の蒋介石と深いつながりのあるロークリン・カリー (Lauchlin Currie)であった。
アメリカの日本先制攻撃が中国政府の協力のもと、中国大陸の基地を飛び立ったアメリカ軍爆撃機によってなされる計画になっていたのは、そのせいである。
カリーは社会主義にかぶれた経済学者であり、ルーズベルト政権の”偉業”として有名かつ、右派から「社会主義」と非難されたニューディール政策のブレーンであった。
戦後、カリーにはソ連のスパイではないかという容疑がかけられ、コロンビアに亡命しているが、少なくとも彼がソ連のエージェント・オブ・インフルーエンスであったことは確実だろう。
左翼リベラルのルーズベルト民主党政権は、カリーの他にハリー・デクスター・ホワイトなど、ソ連と社会主義体制にあこがれ、その影響のもとに動く高官によって多数侵食されていた。
ソ連もまた、日米が戦争になることを望んでいた。
ナチスドイツと欧州で戦争をしていたソ連は、背後のシベリアからドイツの同盟国日本に攻撃され、はさみ打ちされて滅亡することを恐れていた。
しかし、日本とアメリカが戦争になれば、日本はソ連と戦争をする余力がなくなる。
カリーが日本先制攻撃計画をおしすすめ、アメリカを日本との戦争へと積極的に導こうとした動機が、自分があこがれるソ連を救うためだったとしても不思議ではない。
太平洋戦争が、日本の真珠湾攻撃で始まったという事実は動かない。
しかし「戦争のことを夢にも思っていなかった平和勢力アメリカが突然ひきょうな日本に奇襲攻撃された」という、日本の左翼勢力から耳にタコができるほど聞かされた”おとぎ話”は事実ではない。
欧州では、アメリカもイギリスもフランスもソ連も、ドイツとの大戦争を望まなかったが、アジアでは、アメリカもイギリスもソ連も中国も、日米戦争を強く望んでいた。
そして日本の軍部は挑発されて、自ら望んで列強が張り巡らせたワナに突き進んでいった。
田母神氏は、更迭される原因となった論文で「日本を戦争に引きずり込むために、アメリカによって慎重に仕掛けられた罠 」について述べている。
私は田母神論文と完全に意見が同じというわけではないが、少なくとも日本との戦争を望んだアメリカがいろいろとワナを張り巡らせていたことはこれまで述べた通り事実だと思っているし、田母神論文のそのことに触れた部分にもほぼ異論はない。
それが事実であることは、テレビ朝日系で放送されたザ・スクープ”幻の米国・日本先制爆撃計画67年目の真実”でも裏付けられた。
とすればだ。
テレビ朝日は、片や「田母神は幼稚」「学生なら単位も取れない失格論文」と罵倒しておいて、片や白人歴史家が出てきて、「ルーズベルトが日本先制空爆計画を許可していた」と主張すると、ありがた~く拝聴して「大スクープ!大スクープ!」と言って日本で放映するのだから、矛盾しているにもほどがある。
ちゃんちゃらおかしくて、ヘソで茶が沸く。
どうして朝日は、ザ・スクープという番組に出てきた鳥越俊太郎・長野智子両キャスターに、「けっきょく田母神論文は正しかったですね。稚拙なんていって申し訳ありません。深くおわびいたします」と謝罪させなかったのだろうか?
朝日のやっていることは矛盾しきっていて、もはや報道機関としての体をなしていない。
報道機関の命は、まず信用第一でウソをつかない、仮に間違ってしまったら素直に謝罪して2度と同じ失敗を繰り返さないことだと思うが、朝日にはその両方とも欠けている。
しかも自浄能力はまったく無いように見える。
消費者から信頼性に欠けると判断されたTVに巨額の広告費を払ってCMを出しても、かえって企業イメージのマイナスになる。ウソ・大げさ・まぎらわしい番組への怒りの電話がスポンサー企業にまでかかってくるのではまったく割りにあわない。
だったら店頭における販促活動などに限られた予算をつぎ込んだほうが良いのではないか、ということで日本の大企業がテレビCM離れを起こしている。
マスコミ業界ではタブーらしいが、”花王ショック”とか”トヨタショック”と言われている現象がそれである。
現実にありもしない変態日本人をデッチあげて記事を書いた毎日新聞も同じことだが、因果応報。
朝日新聞グループが連結決算で100億円の大赤字を出したのも当然の帰結であろう。
<了>
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関連記事・田母神氏参考人招致
関連記事・田母神論文と今ほんとうに必要なこと
関連記事・親米か?反米か?
呆れた朝日の大スクープ
- 2008/12/12(金) 01:26:06
最近、元航空幕僚長の田母神氏が、外国特派員協会で記者会見を開いた。
たいへん結構なことで、ぜひ民間人の立場から脳死状態にある日本の言論界のどてっぱらに、特に安全保障や歴史分野における迷信に、大穴をあけて風通しを良くしてくれることを願っている。
参考記事
田母神氏が解任されたときは、朝日新聞やテレビ朝日が彼を激しく罵り、テレ朝系”スーパーJチャンネル”では、大谷昭宏・小宮悦子といったおなじみの面々が、「単位が取れないような論文」「稚拙ですよね」などと、何ら根拠もあげず中傷・暴言を繰り返したという。
その朝日が、田母神バッシングの舌の根も乾かないうちに、驚くべき内容(「あの朝日が」という意味で)の番組を放送したことをご存知だろうか。
テレビ朝日系で放送されたザ・スクープ”幻の米国・日本先制爆撃計画”67年目の真実”という番組がそれである。
ご覧にならなかった人のために番組内容をかいつまんで言えば、日本が真珠湾を攻撃する半年近くも前に、アメリカは中国大陸にアメリカ軍の爆撃機を配備して東京・大阪・神戸・長崎といった都市を焼夷弾で焼き尽くす先制攻撃作戦を計画、アメリカのルーズベルト大統領もそれを許可していたというものだった。
番組では、アメリカ人の歴史研究家が登場し、彼が発見した公文書を紹介していたが、日本先制攻撃の計画書とされるものに、確かにFDR(フランクリン・デラノ・ルーズベルト)のサインがあったのをこの目で見た。
だが日本先制攻撃計画は、使用する爆撃機を先に戦争がはじまっていたヨーロッパにまわしたため、また日本側に計画が漏れた疑いがあるとのことで実行には移されなかったという。
アメリカのルーズベルト政権が日本との戦争を望んでいたことは、歴史をちょっと勉強した人なら周知の事実で、他にも”ラニカイ号事件”が有名である。
アメリカ海軍の退役少将ケンプ・トーリィ(Kemp Tolley)氏が証言している。(”ラニカイ号の異様なる任務”米国海軍学会紀要1962年9月号)
同氏によると1941年12月2日(真珠湾攻撃の5日前)、当時中尉だったトーリィ氏はルーズベルトの命令を受けて、フィリピンのオンボロ帆船に時代遅れの80ポンド砲を積み、星条旗をかかげてベトナム沖にいた日本海軍へ向けマニラを出港した。
乗組員はアメリカ海軍の下士官6人とフィリピン人船員12人。
ルーズベルトの狙いは、沈められても痛くもかゆくもない”アメリカ海軍の戦艦”に日本軍を挑発させ、挑発にのった日本軍がラ二カイ号を沈めた瞬間、ルーズベルト政権は「日本に先制攻撃されました。アメリカは仕方なく日本と戦争するしかありません」と発表、そのまま戦争になだれ込むことにあったと思われる。
確実に沈められるよう、ラニカイ号の他に2隻のオンボロ帆船がアメリカ戦艦として仕立てられ、日本軍へと向かった。
だが、ラニカイ号が沈められるより前に、日本が真珠湾を奇襲攻撃し、この事件は歴史の闇に葬られたのである。
こうまでしてルーズベルト政権が日本と戦争をしたかった理由とは何か。
次回へつづく
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中国船が尖閣諸島海域を領海侵犯
- 2008/12/09(火) 22:53:23
8日朝、中国の海洋調査船2隻が、日本の尖閣諸島沖の領海を侵犯した。
海上保安庁の巡視船が退去するよう命じたが、中国の海洋調査船は拒否。
結局、9時間以上にわたって日本側の警告を無視して領海を侵し続け、同日夕方に北方へ去った。
参考記事
今年10月に、ロシア極東を訪問して中国へ帰る中国海軍の戦闘艦艇4隻が、わざわざ日本海から津軽海峡を通り抜けて太平洋側から帰国するという事件が起こったばかりだが、今度はわが国固有の領土である尖閣諸島沖の日本領海を侵すという許しがたい事件が起こった。
津軽海峡という国際海峡の通過から違法な領海侵犯へと中国はハッキリとした意図を持って一歩一歩、日本挑発をエスカレートさせてきている。
中国軍にとっての”本丸”は、尖閣諸島や東シナ海の支配であり、中国軍の戦闘艦艇にわざわざ津軽海峡を通過させたのは、それによって日本がどう反応するか、中国に対して毅然と対応するかそれとも中国の軍事力にビビって泣き寝入りするか見るための観測気球だったと思われる。
日本は、政府・マスコミ双方ともほとんど反応せず、またしても間違ったメッセージを発信してしまった。
「日本は中国にビビっている。ならば尖閣諸島海域を中国の艦艇に侵犯させても何もできやしない」というのが向こうの読みであろう。
もちろん日本が事後に、中国にとって痛くもかゆくも無い抗議をすることは、十二分に織り込み済みである。
である以上、日本の主権と領土・領海を守るためには、中国にサプライズを与えられるだけの対応をしなくてはならない。
前述のように抗議だけでは不充分すぎる。
「中国のわが国に対する非友好的な行為のせいで、12月13日の日中韓首脳会談は開催が不可能になった。すべての責任は日中共同声明など三つの政治文書の原則を先に破り、領海侵犯を行った中国側にある」と政府・外務省は発表すべきだ。
そして国民に事情をしっかり説明して、国益を守るため政府への理解と協力をお願いする。
私が首相ならそう決断するが、もしそれさえも抵抗があるというなら、ダンマリでもしょうがない。
「諸般の事情で日中韓首脳会談は延期する」とだけ官房長官が発表すれば良いだろう。
ともかく、日本側の怒りが本物であることを正確に中国に伝えるために、そして「中国が何をしても日本はビビって何もできません」という誤ったメッセージを発信し続け、偶発的な武力衝突を招くという最悪の事態を避けるためにも、中国が態度を改めるまで首脳会談を延期すべきである。
これが日本の主権と安全を守るため、最低限の妥協ラインだ。
また、固有の領土に日本のプレゼンスをはっきりと示すためにも象徴的な規模で良いから、尖閣諸島へ常駐の自衛隊部隊を置くことに踏み切るべきだ。
津軽海峡通過→尖閣諸島海域への領海侵犯と、意図的に事態をエスカレートさせて来たのだから、次に中国が動くとすればもっと日本の領土に近いところへとズカズカ踏み込んでくるだろう。
中国が今回の事件を起こした狙い、特に軍部の戦術的狙いが尖閣諸島と東シナ海を中国の完全な支配下に置くことにあるのは前述のとおりだ。
より大きい、国家戦略レベルでの狙いはそれだけではないだろう。
世界的な金融不安によって、アメリカやユーロ圏の需要が落ち込み、中国の経済発展を支えてきた、ほぼ唯一のエンジンといって良い輸出産業がいま壊滅的な打撃を受けている。
ひと月めいいっぱい酷使して月給2万円といったレベルの安価な労働力を利用し、衣服やおもちゃなど軽工業品を大量生産して欧米日に洪水のように輸出するなど、中国は世界の工場となっていたが、現在は万単位で企業が倒産しているという。
中国では、学校を卒業するなどして毎年2000万人の新規労働力が生まれている。
その労働者たちに仕事を与えるには現状維持ではだめで、年率8%の経済成長を続けていかなければいけないといわれるが、欧米の経済アナリストの中には、今後中国の経済成長が年率3~4%まで落ち込むという、絶望的な予測をする人もいる。
中国政府の経済政策の失敗で、大量の失業者が発生すれば、共産党独裁政権の基盤は大きくゆらぐ。
現在中国政府は表面上、強気の姿勢を崩していないが、人民銀行が政策金利を急激に引き下げ、中国の輸出競争力を回復させるために、なりふりかまわぬ人民元安政策へと舵を切っている。
いわゆる近隣窮乏化政策というやつだが、よほど中国経済の減速が深刻なのであろう。
だがそうした策がほとんどうまくいっておらず、暴動は頻発している。
そうなれば独裁国家がやることは、ほぼ決まっている。
参政権の無い国民の怒りが独裁政権に向いて革命暴動が起きないよう、外国を挑発し戦争をしかけ、外に”人民の敵”をつくるわけである。
経済政策に失敗したアルゼンチン軍事政権が起こしたフォークランド戦争しかり、イラン・イラク戦争で泥沼に陥ったイラク・フセイン政権が起こしたクウェート侵略(湾岸戦争)しかりである。
そして中国は、特に軍部は人民の不満をそらす敵として叩きやすいところから、つまりまたしても日本を選んだということだろう。
日本も決して楽な状況だとは言えないが、日中関係が冷え込んで痛い思いをするのは、アメリカ・ユーロという二大市場がコケた今、日本市場に頼るしかない中国である。
日中間の首脳会談は、相手の態度が改まるまで延期すべきだ。
そもそもこういう事態を招いた原因の半分は「中国が嫌がることは一切しない」という福田・前政権の失敗外交にある。
尖閣諸島海域に領海侵犯した台湾漁船と、主権を守るために公務を執行しようとした日本の巡視船がぶつかって、台湾漁船が沈没。
福田政権があろうことか、台湾側に謝罪と賠償を表明してしまったことが、さらなるボタンの掛け違いであった。
中国はこうした日本の軟弱さをしっかり観察していたことだろう。
台湾の馬・国民党政権も福田政権の弱腰を見て、さらに「尖閣諸島は台湾のもの」という姿勢を強めた。
台湾で尖閣諸島の領有権を主張する新たな反日団体が設立されると、馬英九総統はさっそく祝福の贈り物をしている。
参考記事
こうして日台関係が悪化した後、馬政権が訪日ワーキングホリデービザ制度の導入を求めてくると、福田政権は「待ってました!」とばかりに、身を乗り出して対応していたが非常にまずい対応だった。
「中国と関係を深めれば台湾経済は良くなる」と主張して当てが外れ、公約違反状態にある馬政権は支持率が急降下するなど、現在たいへん苦しい状態にある。
台湾の地政学的重要さはじゅうじゅう承知の上だが、日本に挑戦しつづけるかぎり馬政権と国民党とは関係をあえて冷却化させて、日本はあくまでも「日台間に尖閣諸島問題なぞ存在しない」という立場を堅持し、これに同意してくれた台湾側要人とだけ麻生首相や中曽根外相との会談を許可して熱烈に歓迎するなど、メリハリをつけた外交をすべきである。
それによって、日台関係をあえて破壊した国民党と馬政権に政権担当能力が無いことを台湾国民に強く印象づけることができる。
福田前政権の大失策の尻拭いという、損な役回りを押しつけられたかっこうになってしまっているが、麻生政権には”とてつもない日本”の外交正常化に向けた努力を期待している。
すべての日本国民も、「事態を穏便に済ませよう。中国を刺激しないようにしよう」という歴代政権の外交的失敗の積み重ねが今回の事態を招いたという教訓から目をそらしてはいけない。
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関連記事・中国があからさまな砲艦外交
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民主党・安住議員の舌禍事件
- 2008/12/08(月) 23:47:28
改正国籍法が先週成立したのは皆さんご存知のとおりだが、これに関連して民主党の安住淳・衆議院議員の”舌禍事件”が大問題となっている。
安住議員は自らのブログで、
「特に右系の人たちの組織的な反対運動が起きた。この運動は凄まじく各議員の事務所にファックスが連日山積みになるほど寄せられた。 またネット上でも反対運動が起き、連日数百ものメールが寄せられた。 まさに意図的、組織的な運動だった」
「これに呼応して自民党や野党の一部の議員も改正案の反対にまわり参議院での採決が長引いてしまった」
「実は何よりもこの問題で私が心配したのは、前記したネットやファックスでの抗議行動である。 一部の人が多数を装って異容(原文ママ 異様の誤りか)な抗議行動をやる。 今回はネット社会の負の部分をまざまざと見た思いだった。 こうしたことで法案の審議や議員の自由な政治活動に支障があっては、国会がおかしくなる」
などと批判している。(太字は管理人)
一部の議員事務所でファックスが使えなくなって業務に支障が出たという話もあるようで、そのあたりは国民も請願のやり方をより良いものへと工夫していく必要があるように思う。
日本は民主国家なのだから、私は安住議員が”国籍法改正”を実現するために活動をする自由があると思うが、安住議員のブログにおける主張を素直に、書いてあることそのままに読むならば、私は次のようにしか理解できない。
「国籍法改正案に対して、主権を持つ日本国民の中から組織的な反対運動が起きた。
主権を持つ国民の請願に応えて一部の議員が改正案の反対にまわり、参議院での採決が長引いてしまった。
せっかく自分(安住議員)たち国籍法改正に賛成する議員が、気持ち良くサクサク法案を通そうと思ったのに、主権を持つ国民が反対したから邪魔されてしまった。
こうした”異容”なことがあっては国会がおかしくなる」
もしそうであるなら、安住議員のこの発言は国民主権と議会制民主主義の否定であり、民主国家日本への重大な挑戦である。
それこそ民主党のシビリアンコントロールはいったいどうなっているのか?
安住議員は国民の間から国籍法改正案に対して反対が巻き起こったこと、特にそれが組織的であったことに対し、”異容”と断言してまで攻撃している。
「まさに意図的、組織的な運動だった」とわざわざ強調していることからもそれは読み取れる。
しかし民主国家日本において、日本の将来を決める権利(主権)は国民にあると日本国憲法第1条によって定められており、憲法21条において国民に言論の自由が認められている。
他人の権利を侵さないかぎり、主権者たる国民は「国籍法改正に反対だ」と表明する自由を憲法で保障されているのであり、たとえ安住淳氏が衆議院議員という強大な権力者であったとしても、「国籍法改正に反対する国民は黙ってろ」などと言う資格は断じて無い。
安住議員は石巻市・東松島市・大崎市などをかかえる宮城5区選出であるが、国籍法改正に反対した有権者の中に、宮城5区在住の人が含まれていたら「うるさい、黙ってろ!」と言うつもりだろうか。
また、安住氏は抗議運動が組織的であったことを特に攻撃しているが、やはり憲法21条によって、国民が結社(つまり団体組織をつくること)をする自由を保障しているのであり、安住氏が憲法に違反して国民から結社の自由を奪おうと言うのであれば、民主主義を支持する1億3000万国民への重大な挑戦である。
安住議員が所属する民主党も結社のひとつであるが、政府がそのリーダーならびに構成員を逮捕して解散させて良いとでも言うのか。
----------------------------------------
日本国憲法第二十一条
集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
----------------------------------------
さらに安住議員は、有権者の声を受け一部の国会議員が国籍法を変えるにあたり充分な審議を求めたことで参議院ですぐさま採決できなくなったという事実について、何か問題があったかのように言っているが、前代未聞の世迷言だと言わざるをえない。
民主国家日本は、さまざまな考えかたをもつ人たちの集まりであり、主権者たる国民の代弁者である国会議員たちもさまざまな意見を持っていることは当然である。
意見の違う国民が武力ではなく話し合いで問題を解決していくというのが国会の重大な役割のひとつであり、安住議員が支持した国籍法改正案に反対する国民がおり、その国民の支持によって国会においても反対者がでたことで法案がサクサク成立せず、採決が長引いたことをさも問題であったかのように言う安住議員は、彼自身がよって立つ議会制民主政治を否定している。
議会制民主政治の先輩であるイギリスのチャーチル首相は、「痛みを感じない肉体が無いように、批判を受けない政治があろうか」と言ったように記憶しているが、それが組織的であろうとなかろうと民主政治において批判があるのは当たり前であり、それさえ受け入れる度量がないなら、安住氏に国会議員になる資格はない。
彼は「法案の審議や議員の自由な政治活動に支障があっては、国会がおかしくなる」と言っているが、自分が通したい法案が誰の反対も受けず、いや誰の反対も許さずサクサク通過することを、「法案の審議や議員の自由な政治活動」と言うのであれば、そんなものは民主国家の国会とは断じて言えない。
それこそ国会がおかしくなる。
安住議員は11月21日の自らのブログ記事”暗い時代の入り口”で、「『問答無用』という言葉に代表されるように、右翼や軍の青年将校が言論を弾圧し、凶行に及んだ」と述べている。
しかし国会議員という権力者の立場から、国籍法改正に反対する一人一人の市民に「問答無用」と言う人がいるようだ。
今をあの時代と見比べると、姿、形は変われども、実によく似た風潮がある。
人は自分が絶対的正義だとか賢いとか考えるようになった瞬間からおかしくなっていくものだ。
国籍法改正について賛成・反対いろいろな考え方が国民の中にあるのは当然だし、それは認めていかなければならない。
しかし、日本の国是である民主主義や国民主権を否定する者は断じて許されない。
--------------------------------------------------
怪物と闘う者は、その過程で自らが怪物と化さぬよう心せよ。おまえが長く深淵を覗くならば、深淵もまた等しくおまえを見返すのだ。
フリードリヒ・ニーチェ
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”改正国籍法”が成立
- 2008/12/05(金) 22:50:29
当ブログ700回記念のエントリーとしては残念なニュースだが、未婚の日本人の父と外国人の母との間に生まれた子供でも、父親が認知すれば日本国籍を認める”改正国籍法”がきょう午前、参議院本会議で成立した。
きのう4日午前の参議院法務委員会で”国籍法改正案”を可決していたので、すでに成立は避けられないものとなっていた。
参院法務委員会では、衆院の付帯決議にはなかった「半年ごとの法務委への報告」を明記し、「父子関係の科学的な確認方法を導入することの要否と当否について検討する」とする付帯決議を採択した。「父親と認知された子が一緒に写った写真の提出をできる限り求める」とする対策も取られるという。
参考記事
参考記事
きょう午前、とうとう改悪国籍法が成立してしまった。
当ブログでも関連記事を集中的にアップするなど、できるかぎりのことはしたが、力およばなかったのがとても残念だ。
国籍法を悪用して、日本に対して悪意を持った人物が外国から日本国民としてまぎれこみ、日本社会を破壊する工作を始めるようなことが起こらないことを祈るばかりである。
たとえば、某国政府が発行したニセの年齢証明書類を持った工作員(実は23歳とか)と、その母親役が外国から入ってきて、ある日本人に「彼をあなたの子として認知してくれたらたんまり謝礼を出す。もちろんあなたに扶養義務はない。(工作員を送り込んだ国が生活費を含めた工作資金を出すから)」と説得、某国の工作員がいとも簡単に日本国籍を取って官公庁にもぐりこんでしまうようなケースは無いのだろうか?
最高裁で違憲判決が出てから、あまりにも早くずさんな”法改正”へと進んでしまったので、どこにどんなセキュリティ・ホールがあるか予想もつかないという点が、大きな不安を与えていると思う。
しかし以前にも言ったとおり「これで日本終わった」じゃなくて、これからが戦いの始まりだと思う。
国籍法の再改正や付帯決議を利用した改悪国籍法の骨抜きをめざして、一人一人ができることを粘り強くやっていくという姿勢が大事ではないだろうか。
この問題にかぎらず、”多民族共生””地球市民””主権の委譲と外国人への参政権付与”といった主張をかかげる左翼勢力は、実に用意周到に事を進めてくるということは認めざるをえない。
平等・人権といった誰しも反対しにくい美しい言葉を隠れ蓑にして、自らのホンネを見すかされるようなことはせず、やりたいことを効率よく実現するために良く組織化されてもいる。
日教組・自治労のような公務員労組やプロ市民が結集するNPOはもちろん、マスコミや大手広告代理店、弁護士・裁判官にも思想的な同志が浸透している。
国民の大多数が政治にほとんど無関心なため、こうした一部の大きな声が立法・司法に強く反映され、日本社会の総意として通ってしまう。
こうした状況を苦々しく思ったこともあって、私は保守系市民の大同団結と組織化を訴え、草の根保守のパワーというブログを立ち上げた。
ところで国籍法改悪に反対し、それを阻止しようとする保守勢力の一部に、保守系市民がどこかの組織に所属して運動を展開することは悪いことのように言う人もいたのだが、ちょっと疑問に思う。
日教組のような組織に対する悪いイメージから、自分達はどこの組織にも所属していないことを美点としてアピールしていたのならその心情もわからなくはない。
私も、保守系市民を組織化しないほうが目的を良く達成できるというなら、組織化にこだわったりしない。正直、私も二つのブログを同時に管理するのはかなりの負担だ。
しかし、組織化するかしないかは手段であって目的ではない。
保守系市民が、ブログを日々更新して仲間を増やしたり、FAXやメールで抗議したりといった手段をとっているのは全て、日本を守り、本当の意味での独立を勝ち取るという最終目的のためではないだろうか。
もしその最終目的を達成するために最適であるならば、組織化された相手に対抗するために、こちらも組織化するという手段を使っても良いのではないかと思う。
逆に、効果的ではない手段にこだわって、最終目的の達成に失敗するなら元も子もない。
きれい事を避け、あえてぶっちゃけて言うが、やはり民主政治では数こそパワーである。
「落選すればタダの人」である政治家にとって一番怖いのは、やっぱり票という”実弾”だ。
何も保守系政治家だけに有効なのではなく、売国政治家と言われている人達にも組織化は有効である。
たとえば、ある現職の売国政治家A氏は、前回の衆院選で10万票をとって当選していたとする。
次点候補B氏が9万5千票を取って落選していたとすれば、私たちが政治を動かすのにその選挙区の過半数の票までは必要無い。(仮に投票率50%として過半数は約20万票とする)
その選挙区で保守系市民の組織票が7千もあれば、現職のA氏に「国籍法改正に反対してくれたら7千票あげましょう。しかし賛成なら対立候補に7千票行くことになるでしょう」と交渉することができる。
(聞いた話では、創価学会は各選挙区で1万票動員できるとかできないとか)
日本の政治家がどうせ魂を売ってしまうなら、外国勢力ではなく我々に売ってもらうわけだ。
組織化することで、自分が誰かに利用されるのではないかと心配になってしまう人は、国籍法改悪阻止や外国人参政権付与反対など団結するテーマを限定して、自分が納得できる場合にのみ一時的に組織に参加すれば良いだろう。
そして「国籍法改悪に反対の有権者が、どこの選挙区にどれだけいます。国籍法改悪に賛成している議員さん、次回の選挙は危ないんじゃないですか?」ということをアピールできれば、効果的に政治を動かしていくことができるのではないだろうか。
保守系市民団体の組織票が一番大きいのであれば、各政党も宗教や公務員労組の組織票に頼るようなこともやめるだろう。
良くも悪くも「民主政治では数こそ力であり正義」が現実だ。
アメリカでヒラリー国務長官を擁したオバマ政権が誕生間近、もともと反日の特ア3ヶ国に加え、台湾・豪州も今は親中政権という厳しい世界情勢のなか、日本の保守勢力が手段にこだわっている余裕も時間も無いと思うが...。
関連記事・重要なおしらせ
関連記事・危険な国籍法改正の動き
関連記事・国籍法改正案が可決
関連記事・無防備な日本
関連記事・区別と差別は違う
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麻生さん、軍師が悪い
- 2008/12/05(金) 00:48:35
今月はじめのフジ産経グループによる世論調査で、麻生政権の支持率が落ちたことが話題となった。
定額給付金の実施方法が決定するまで政府・与党がドタバタしたことも大きな原因の一つだったようだ。
麻生政権が発足するとき、私は麻生さんを強く支持するが経済政策はやや不安と言ったが、その予感が的中してしまった感じだ。
なぜ経済政策が不安かと言えば、麻生さんの経済政策面での”軍師”が与謝野・経済財政担当相だということもある。
そして定額給付金のドタバタの火元も与謝野経財相だった。
まずはじめに、定額給付金の是非について述べたいが、定額給付金をバラマキと批判する国民は多い。(マスコミのアンチ麻生政権キャンペーンのせいだろうか?)
確かに日本の財政が大変苦しいことを考えれば、「財政出動による定額給付金支給で景気下支え」なんてできるものなら避けたいし、こんなことで政府の借金を増やして欲しくないと私は考えている。
常連読者さんならご存知のとおり、私は自由競争に重きを置く小さな政府をこれまで支持してきた。
ただ、今現在は世界全体が不況へと向かっており、世界の需要を一手に引きうけてきたアメリカの景気後退もかなり深刻と見られる。一部でデフレ懸念もあがっている。
こういう緊急事態に陥ってもレッセフェール(市場のなすに任せよ)のままでは、ますます経済が悪化していくだけだ。
いくら子供(日本経済)を甘やかしてはいけないからといって、ベランダから落ちて胸を打ち、意識不明の重体(不況)になっている我が子に向かって救急車(景気支援策)も呼ばずに、「だから手すりから乗り出したら危ないって言ったでしょ!!」と何時間も説教をするバカな親はいない。
民間の消費や投資が落ち込んで不景気になったら、政府が景気の下支えをやるしかないのである。
民主党がバラマキと批判されたのは、景気がまだ良かったときに政権欲しさで、国民にカネをバラまこうとしたからであり、政府の責任でもってなされるべき景気下支え策とそれをごっちゃにするのは間違っている。
景気の下支え策はいろいろあれど、定額給付金というアイデアがどうかと言えば、やり方によっては悪くはないと思う。
これまで財政出動による景気回復策というと、公共事業で道路や橋・○×市民文化ホールといったハコモノをつくるのが定番だった。
いわゆるケインズ主義的有効需要政策だが、その国の経済をひっぱる主力産業にお金が行くようにしないと有効需要政策は機能しないというのが私の持論だ。
バブル崩壊以後の日本ではそうした有効需要政策が実施されてもほとんど機能していないが(だから政府の借金がいま山のようになっている)、高度成長期の昭和30年代ならいざしらず、道路や橋をつくってセメント産業や鉄鋼業界・土建屋さんにお金が行っても、それらは今日本をひっぱる主力産業ではなく、どちらかというと斜陽産業なのだから景気回復効果があまり出ないのは当然ではないだろうか。
日本経済をひっぱる主力産業というのが現在見えにくくなっている。工場の多くは海外に出てしまったし。
「だったら国民みんなにお金を配って、お買い物をしてもらって需要をつくりだす。それが内需増大への呼び水となれば」というアイデアはそれほど悪いものではない。
お金の配り方でも、単に減税とするだけなら国民が目に見える形でお金を受け取るわけではないから効果は低い。
所得が課税水準まで行かない貧しい人には恩恵がまったく行き渡らない。
しかし、定額給付金として現金かクーポン券を支給すれば、国民は確かにお金を受け取ったという実感があるから、消費マインドがプラスに働く。
で、一度やると決めたら思いきって一気呵成にやらないといけない。
「お金持ちにはあげません」なんて所得制限を設けてお金をダラダラ・チビチビ配るという「戦力の逐次投入」なんて愚の骨頂。
庶民が給付金をもらったから「この機会に15万円の液晶TVを買ってみるか」と考え、お金持ちが「じゃあこの際、ウチは98万の液晶TVに買いかえるか」となってくれれば良いのである。
「1個100円の韓国産パプリカをやめて、200円の国産パプリカにするか」とか「500円の中国産ウナギはやめて、1500円の愛知県産ウナギで蒲焼でも食うか」という風になれば、国内の農林水産業の振興や食糧の自給率アップにも貢献するだろう。
10月30日にそうしたことを念頭に麻生さんも、「全世帯に実施。規模はおよそ2兆円で、単純に計算すると4人家族で約6万円の支給になるはず」とおっしゃっていたと思う。中川昭一財務相も麻生さんを支持していたように見えた。
それで正しかったと思う。
ところがその翌日、麻生さんの経済面での軍師・与謝野経財相がしきる経済財政諮問会議で、所得制限を設けるよう異論が出て、11月1日にTV出演した与謝野氏が「所得制限を設けるべきだ」と断言。
4日になって、麻生さんが軍師・与謝野氏の主張をとったのか、所得制限を認めるような発言をし、首相のお墨付きが出たぞということで与謝野氏が自分の目論見どおりことを進めようとしてから、政府与党あげてのドタバタが始まってしまった。
与謝野氏が何で所得制限にこだわっているかと言えば、「官の腹が痛まないよう行政改革を先送りしたまま、一刻も早く消費税をあげて財政を再建したい」という、財政再建原理主義者だからである。
しかも与謝野氏は、11月2日のNHK日曜討論でも「2010年代中ごろには(消費税が)10%のところに届いていないと、財政がパンクする」と発言したそうだが、せっかく麻生政権が定額給付金の支給で国民やマーケットの冷え切った経済マインドを温めようとしているのに、空気の読めない与謝野氏がNHKに出て「消費税は10%に上げます」とやっているのだから、国民やマーケットがドン引きになるのは当たり前。
「どうせ将来、消費税が増税されるなら、もし給付金もらっても使わないで貯蓄しておけ」となるのが庶民の心理だろう。
いったい何のための定額給付金か。
だからこそイギリスは消費税の税率を下げてまで、景気の下支えをやっているのではないか。
例えるなら結婚披露宴で美味しい料理を食べ、友人有志の隠し芸で笑って、みんな良い気分になっているのに、新郎(与謝野氏)が新婦(国民やマーケット)に向かって、「離婚する時の慰謝料はいくらくれる?」と大声で聞いて、宴会場が凍りつくようなもの。
そんな人間は、少なくとも日本社会では受け入れられない。
FRB議長やECB総裁ほど影響力は無いにしても、経済関係の要人発言というのは経済そのものに多大な影響を与え、要人発言を織り込んで経済が動いていくということが、与謝野氏はまるでわかっていない。
定額給付金で首尾良く景気回復してから、「財政がいよいよ苦しいので増税でお願いします」とかならまだ理解できるし、もっとうまくいけば、大幅な税収増で増税そのものも回避できるかもしれないのに。
現在、日本円と日本国債がもっとも安全な資金の逃避先の一つになっていることや、スタグフレーション懸念が消えて、デフレ不況への懸念がちらほら出始めていることも注意が必要だと思う。
麻生さんは、良くも悪くも人の意見をよく聞く。
ご自身の政策がはじめから間違っていたならともかく、悪い軍師の意見を聞いてそれに従った結果、支持率を落としてしまったのが残念だ。
ご自分の政治哲学にもっと自信をもって、ブレの無い政権運営をしていただきたい。
麻生政権の全閣僚についても、まだ決定していない、決定できないことについては、誰にも言質を与えないということも重要ではないだろうか。
定額給付のやり方も、国民が一定期間内に何かモノやサービスを買ったときにだけ使えるクーポン方式にして給付しないと、ただお金をバラまいたり税金を戻したりしただけではその多くが貯蓄にまわってしまうだろう。
(1年以内に使わないと紙くずになってしまう額面1000円のクーポン券を家族数にあわせて配り使ってもらう。たとえば4人家族で6万4000円分。ただしこのクーポン券でお釣りを出すことはできない。つまり100円の物を買うのに1000円のクーポン券を出して現金900円でお釣りをもらうことはできず、クーポン券はそのままパーになってしまうということ。なるべくクーポン券の額面以上の買い物をしてもらうことで定額給付金がそのまま貯蓄にまわるのをできるだけ防ぐ)
選挙人名簿などを参考にしてクーポン券の引き換え券を各家庭に郵送、国民には市町村役場やその出張所にクーポン券を取りに来てもらう。
定額給付金を辞退したい人は取りに来なければ良いし、受け取っても有効期限内で使わなければ良い。
お店で受け取ったクーポン券は、確定申告などのときに提出してもらって、税務署がその分の税金を控除して最終的に清算すれば良いのではないか。
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関連記事・麻生さん、泥舟に乗ってはいけません
関連記事・消費拡大と日本人の性格
在日が消滅する?(第2回)
- 2008/12/02(火) 23:29:20
(前回のつづき)
それでは問題の核心である在日韓国・朝鮮人のケースを考えてみよう。
韓(朝鮮)民族とは何かと言えば、韓国・朝鮮語を話し、韓国・朝鮮の文化(習慣や儀礼・お祭り)を守って生活している人達のことである。
しかし在日の場合とくに若い世代を中心に、日本語しかしゃべれず韓国語はさっぱり理解できない、朝鮮半島を自分本来の居場所とは感じない、ガンダムやドラゴンボールといった日本アニメを見て育つなど日本文化にどっぷりとつかり、日本人と結婚するという人がたいへん多くなっている。
たとえ両親が韓民族であろうが自分が韓国・朝鮮籍であろうが、韓国文化でも重要な位置を占める韓国語をしゃべれないという時点で彼らはもはや韓民族とは言えない。
朝鮮半島にいるオリジナルの韓民族と同じ言語で話ができないなら、どうして同じ民族と言えるだろうか。本人がそれを認めることができるかどうかは別としても。
そして日本文化を濃厚に受け入れた以上、すでに日本民族の一部になってしまっているのである。
かつて北方遊牧民の契丹族や女真族は中国を征服して自らの王朝を打ちたてたが、中国文化に魅力を感じそれを受け入れた彼らは、しだいに自分達の言語や文字・文化を忘れていき、すっかり漢民族と同化してしまった。
それと同じことである。
正確な統計は知らないが、もし在日のほとんどが既に韓国語をしゃべれなくなっており、半島の文化を忘れてしまったのであれば、「在日は既に消滅している」と言っても良いだろう。
それがこの記事のタイトルの答えである。
だが、民族とは何か正確に理解していない在日勢力は坂中論文にあおられ、「在日が日本に帰化をしたら韓民族が消滅してしまう。だから韓国籍のまま日本で参政権がとれれば、韓民族が自然消滅せずに済む」と考えたようだが、まったくムダな努力と言わざるを得ない。
逆に坂中英徳氏は在日が帰化して日本を”多民族共生社会”に変えることが、在日の自然消滅を防ぐ道と論文で説いたというのだが、それも間違っている。
ここでもう一度言う。
民族とはある程度同じ文化を共有する集団のことであり、親から受け継いだ血がどうとか、どこの国籍を持っているかは、ほとんど関係が無い。
それでは在日の民族としての消滅を防ぐにはどうしたら良いか?
まず在日の親が子供に、日本語と同じレベルまで韓国・朝鮮語をしゃべることができるように教育することである。 そして子々孫々まで朝鮮半島の文化(習慣や礼儀・祭祀)をしっかりと伝えることである。
こうすれば、たとえその子供が韓国朝鮮籍のままだろうが日本国籍を取ろうが、民族の消滅は防げる。
日本政府は、在日の家庭内で韓国語の使用や朝鮮半島の礼儀・習慣を守ることを禁止していない。
(もちろん日本の法に違反せず、日本社会の伝統・習慣を尊重した上での話だが)
在日が民族として消滅するかしないかは彼ら自身の努力の問題、家庭内の問題であって、やれ「日本政府のせいだ、日本人が差別をするせいだ」と責任転嫁ばかりやっていて、自分達がやるべき努力を怠っていたら、民族消滅へ向かってまっしぐらなのは当たり前。
日本の左翼勢力も「在日が消滅しようとしているのは日本が差別社会であり、”多民族共生社会”ではないからだ。日本国憲法14条に反しても、日本にいるすべての人を平等に扱え!在日に参政権を与えよ!国籍法を改正せよ!」と主張しているが、まったくのお門違い。
「馬を川まで連れて行くことはできるが、水を飲ませることはできない」ということわざがあるが、もし在日の子供が、「韓国語を勉強するなんてめんどくせ。朝鮮文化の維持なんて興味ねー」と言うのであれば、在日の親に指導力が無いことが一番の問題であり、子供にとって”韓民族”とは、その程度の価値しか無かったということだ。
だがそれは必ずしも悪いことではない。
ドイツの有名な社会学者マックス・ヴェーバーが言うように、血(遺伝)によって能力が受け継がれるという信仰は原始社会であればあるほど強くなる。
しかし社会が発展してくると良かれ悪しかれ、「同じ血によるきずな」とか民族といったものへの興味が薄れてくる。
国家指導者の地位を、王家の血を引く者だけにつがせる世襲制から投票で選び出した者につがせる民主制に変わり、大家族は小家族に分かれさらに個人主義となり、肌や目の色よりもその人の持つ能力や考え方で人々が結びつくようになっていく。
韓国人は族譜と呼ばれる家系図を崇め奉り、李一族の三星財閥や鄭一族の現代財閥といった具合に、一家庭レベルから韓国を代表する企業集団まで血のつながりを最重要視してきた。
この点、ソウルの街並みがどれほど近代的になろうとも、まだまだ韓国は先進国より原始的な社会といえる。
その最たるものが金氏朝鮮王朝(つまり北朝鮮)だし、南北朝鮮ほど年がら年中「民族!民族!」言っている国もない。
在日が日本という先進社会で長いこと暮らすうちに、じょじょに民族を忘れていくというのはある意味自然なことである。
日本が”多民族共生社会”かどうかなんてほとんど関係が無い。
もし在日が民族の伝統を守りたいならば、自分達の子供に民族文化をしっかり伝えていくなど、家庭内でまず努力しなければ何も始まらない。
それすらやる気がない・できないという者に「韓(朝鮮)民族を守れ」うんぬんを言う資格はない。
もちろん日本社会もそれを禁止していないし、誰の血を引いているか、どこの国籍を持っているかということと、自分が何民族かということは、ほとんど関係がないということは念をおしておく。
まず在日が、自分達の家庭で民族の伝統文化を子供たちに教えることができていないのに、日本の左翼勢力が「在日が消滅しようとしているのは日本が差別社会であり、”多民族共生社会”ではないからだ。在日に参政権を与えよ!国籍法を改正せよ!」とお門違いの主張をし、それにあおられて在日は本来やらなければならないことからますます遠ざかっているというのが、現在の状況と言えるだろう。
<了>
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在日が消滅する?
- 2008/12/02(火) 00:49:17
当ブログの記事・無防備な日本で、移民を1000万人受け入れて日本を”多民族共生社会”にしようと訴えている元法務官僚・坂中英徳氏のことを取り上げた。
この人は1977年にいわゆる”坂中論文”と呼ばれるものを発表し、在日韓国朝鮮人社会に衝撃を与えたと言われている。
(ぜひ読みたいと思って坂中論文の全文をネットで探してみたが、残念ながら見つからなかった)
ネットでいろいろ調べたところ、坂中論文の趣旨は以下のようである。
「若い在日韓国朝鮮人のほとんどは韓国(朝鮮)語も話せず、どんどん日本人と結婚している現在、このまま何もしないなら21世紀には在日は日本から消滅する。
そうなる前に民族を絶やさない方法を考える必要があるのではないか。
その方法とは日本に帰化してコリア系日本人となることであり、日本側も在日が帰化しやすいように”多民族共生社会”になるよう努力しなければならない」
この坂中論文はそれに批判的な人々はもちろん、坂中氏がかばってやったはずの在日コリアンからも、「日本政府が同化政策を推し進め、韓(朝鮮)民族の抹殺を狙っている証拠」と激しく叩かれた。
だが、坂中論文を激しく叩いた在日も「このまま何もしないなら21世紀には在日は日本から消滅する」と訴える坂中論文にあおられて危機感をつのらせた。
在日勢力は民主党に浸透し、自民党の特ア利権とつながっている議員とも歩調をあわせながら、外国人への参政権付与や国籍法”改正”・二重国籍の容認などを実現させようと動いているが、その大きなきっかけの一つが坂中論文にあったと言えるだろう。
間違った知識で在日の不安をいたずらにあおった坂中論文の罪は非常に重く、日本人にも在日にも迷惑なことをしてくれたものだと私は思う。
坂中論文が言う「在日韓国・朝鮮民族の自然消滅」うんぬんの前に、まず「民族とは何か」というところからはっきりさせないといけない。
ところで、しばしば人種と民族は混同されがちで、特に韓国・朝鮮人は民族という言葉が大好きな割に「民族とは何か」がほとんど理解できていない。
民族とは、言語や宗教・習慣などある程度同じ文化をもった人々のグループを言い、人種とは、目・髪・肌の色など遺伝によって左右される身体的特徴がある程度同じ人々のグループを言う。
よって「違う民族だが同じ人種」というケースは普通に存在する。
例えば、日本人も韓国人も同じ黄色人種だが民族は違う。
これは誰でも理解しやすいことだろう。
だが、「同じ民族だが人種は違う」というケースは、人種・民族の違いを知っていないと正しく理解できない。
例えばドイツ民族にしろフランス民族にしろ、同じ民族でありながら、生まれつき「目も髪も黒」という人がいれば、「目は青で髪は金色」という人もいる。
これは同じ民族の中に存在する人種の小さな違いである。
これの極端なケースはユダヤ民族である。
私は典型的なユダヤ民族というと、髪や瞳が黒で彫りの深い白人の姿をまず思い浮かべる。
しかし、アシュケナジーと呼ばれる東ヨーロッパから来たユダヤ民族は、スラブ人等との混血がすすんでいて、金髪で青い瞳を持つ人もいる。
逆にエチオピアなどアフリカから来たユダヤ民族は、黒人と混血したせいか何千年にもわたって直射日光のきついアフリカに住んでいたせいか、ほとんど黒人と見分けがつかない姿形になってしまっている。
金髪で青い瞳を持つ人と、肌も髪も目も黒い人を同じ人種と言うことはできない。しかし多少の違いはあっても同じ民族グループなのである。
彼らがユダヤ民族であるのは、親から受け継いだ血・遺伝(人種)によって決まるのではない。
ユダヤ教を信仰し、ヘブライ語を話すという同じ文化を持つからユダヤ民族なのである。
いまいちピンとこないという人のために我が日本民族のケースを考えて見よう。
例えば、両親から黒人としての血を受け継いだが、日本語を話し、お正月には神社に参拝、いつも場の空気を読んで行動し、自分が悪くなくても人間関係の潤滑油としてつい「すみません」と言い、熱いご飯と味噌汁と焼き魚があれば文句は無いという人がいれば、これはまぎれもなく日本民族である。
(最近ジェロさんという黒人演歌歌手を知った。好きな歌手は坂本冬美で好きな食べ物はホッケと納豆だという)
逆に日本人としての血を引きながらも、韓国語を話し韓国の習慣に従い、「独島は韓国のもの」という人物は、もはや日本民族とは言えず韓民族のグループに入れた方が良いだろう。
参考
民族も人種も、バイリンガルや混血の存在を見てもわかるように、ここからここまでが○×民族(人種)と、なかなかスッパリと分けられるものではない。
だが、民族と人種の違いはご理解いただけたと思う。
それでは問題の核心である在日韓国・朝鮮人のケースを考えてみよう。
次回へつづく
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