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中山国交相が辞任

  • 2008/09/30(火) 00:16:46

 中山成彬国土交通大臣は一連の”失言”の責任をとるとして、28日に麻生太郎首相に辞表を提出した。

参考記事 

 中山国交相が辞任した。

マスコミが”失言・暴言”としているものについて、成田空港問題については、国交省の前身である運輸省が力づくで住民の土地を奪うという民主的な法治国家としてやってはいけないことをやってしまったのがボタンの掛け違いの最初であるから、中山氏を支持できないし、ご本人も勉強不足であったと認めている。

単一民族という語句を使ったことについては不適切だったかもしれないが、発言全体の趣旨は「日本を外国人により開かれたものにしよう」ということで、単一民族による鎖国主義・国粋主義に反対しているのは明らか。

中山氏の単一民族発言に目玉をひんむいて批判している勢力なら、むしろ歓迎する話ではないのか。

彼の発言の趣旨について、私はどこに問題があるのか全くわからない。

マスコミは日本語が不自由な人間ばかりなのか?

中山氏に当初から悪意を持っていた人間が、発言の全体を見ずに揚げ足をとっているだけであろう。

 そして問題の核心とも言える「日教組をぶっ壊す」発言だが、私も、教師の労働組合である日教組が社会にさまざまな悪影響を与えてきたと考えている。

戦前の日本政府が特定のイデオロギーを教育界に強制したと非難する日教組だが、その日教組が特定のイデオロギーやバイアス(偏向)をまったく排除した教育を戦後行ったというならまだわかる。

だが、日教組は戦前のイデオロギー教育を非難しながら、戦後は自分たちの信ずるイデオロギーを子供たちに強制したのである。しかも子供や親に拒否権の無い義務教育の場で。

我田引水も良いところだ。

学級崩壊現象やモンスターペアレンツの出現は、言わば「日本人とその社会はダメだ、ダメだ」という日教組イデオロギー教育の”輝かしき成果”であり、天にツバを吐いた教師の顔に時間差で落ちてきたツバが、学級崩壊やモンスターペアレンツなのである。

落ちてきたツバのおかげでノイローゼになる教師も続出と聞く。

また、マスコミがどういうわけか追求しないのだが、大分県に代表される教師やその組合・教育委員会の腐敗もひどい。

ズルした人間がカネの力で報われ、マジメな人が損をするというのでは、子供の教育上よくない事この上ない。

そうした意味において、私は中山氏の言いたいことについては至極もっともだと思うのだが、言葉の使い方が適切ではなかったし、中山氏が大臣を辞職し、自分を任命してくれた麻生首相に謝罪をさせるようでは元も子もない。

大臣職にとどまりながら、自らの政治信念に基づいて黙々と国家・国民のために働いた方が有益だったと思うし、次に何を出すか、いちいち宣言しながらジャンケンをするのは賢明でない。

麻生首相に了解をもらい、ああいった発言をした上で大臣を辞めず、最後までがんばるというならわからなくもないが、辞職してしまった今となっては「一体なんだったのか」という残念な気持ちでいっぱいである。

中山氏の軽率な猪突猛進策であった。

 大半のマスコミが援護した親中リベラルの福田政権が終わり、マスコミが敵視する麻生氏が首相になったのだということを忘れてはいけない。

安倍政権の時と同様、麻生政権を倒すために、マスコミはどんな小さなつまづきも見逃さないよう、鵜の目鷹の目で麻生政権の閣僚を監視している。

どんな会合であっても、自らの発言が社会にどんな影響を及ぼすのか良く考えた上で発言し、麻生首相に迷惑のかからないようにして欲しい。


後先を考えない猪突猛進策は控えるべきである。

これは麻生氏の許可が得られればの話だが、こうなった以上、中山氏には閣外から、マスコミがスルーしまくりの日教組の腐敗や日教組・自治労と民主党とのつながりを徹底的にあばいて欲しい。

民主党は霞ヶ関官僚を叩いて、さも改革派であるようなことを言っているが、民主党に組織票を入れてくれる地方公務員(つまり日教組や自治労)の改革には及び腰だ。

私は、中央も地方も同じくらい公務員改革が必要だと痛感しているが、民主党のダブルスタンダードはとうてい許しがたい。

毒性のある米を国産の食用米と偽装して販売したことがいま深刻な問題となっているが、金権政治の代名詞・小沢氏率いる経世会と教育問題や年金問題で腐敗きわまる日教組・自治労が支持する旧・社会党をミックスして、看板だけつけかえたのが政界の偽装米・民主党である。

 ところで民主党の山岡賢次・国対委員長が29日に出演したTBS系の番組”朝ズバッ!”において、

「(中山氏の辞任は必要無いという意見を)もし若い方たちが知らずに表明しているのか、あるいはある程度分かりながら表明しているのか。分かっているとしたら、歴史が回転してる」

「(麻生首相や中山氏)そういう人達がやっぱり人気が出てくる、秋葉原で人気が出てくる、と。これはある意味では戦前のドイツや日本の現象に回帰しており極めて危険」

「リーダーがそういうのを煽ってると、日本がまたいつか来た道に行く恐れがある」

などときわめて深刻な失言・暴言を行った。

参考記事

(youtube映像から)



 
 少なくとも私は、日教組が教育に自らのイデオロギーを持ちこんだことに問題があったということを知っていて、それについて批判しているのであるが、それと民主党の山岡議員の言う歴史の回転うんぬんとは全く関係の無い話である。

「戦前のドイツや日本の現象に回帰しており極めて危険」「日本がまたいつか来た道」というのは明らかにナチズムや軍国主義を指しているが、これまでの記事を読んで頂ければお分かりのように、私ほど民主主義の重要性を訴えてきた人間もいないと自負しているし、外国を侵略せよと主張したことも無い。

私が支持する麻生首相だって、ナチズムや他国への軍事侵略を奨励しているなんて話は聞いた事が無い。

その麻生首相や彼を支持している私や他の皆さんに、「ナチ・軍国主義者」とあらぬ言いがかりをつける民主党の山岡議員によって、我々の尊厳と感情が著しく傷つけられた。

深刻な差別発言であり人権侵害である。

許しがたい暴言を吐いた民主党の山岡賢次・国対委員長は即刻、議員辞職すべきだ。


山岡賢次・民主党国対委員長

栃木4区選出(小山市・真岡市・芳賀郡<市貝町・二宮町・芳賀町・益子町・茂木町>・下都賀郡<岩舟町・大平町・都賀町・野木町・藤岡町・壬生町>)

国会事務所
〒100-8981 東京都千代田区永田町2-2-1 衆議院第1議員会館606号室
電話 03-3502-8888  FAX 03-3502-8855

小山事務所
〒323-0820 栃木県小山市西城南3-1-28
電話 0285-28-8888    FAX 0285-28-7889

真岡事務所
〒321-4362 栃木県真岡市熊倉2-18-5
電話 0285-83-8888    FAX 0285-83-8889

メール http://www.yamaokakenji.gr.jp/000050.html

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小泉氏が政界を引退

  • 2008/09/27(土) 01:32:40

小泉純一郎元首相が、政界を引退する意向を地元後援会や町村派事務所に伝えたことが明らかになった。

参考記事 

 小泉元首相が引退を表明した。

こういう見方をする人もいるが、引退の本当の理由は本人だけしか知り得ない。

 北朝鮮への経済制裁を最後までためらっていたから、小泉氏の政策を100%支持していたわけではないが、それを差し引いても彼の功績は大きいものがあった。

まず靖国神社に参拝して、自虐思想と「日本人は、中国や韓国・北朝鮮の言う事は永久に従わないといけない」という、日本社会を飲み込んでいた陰鬱な雰囲気をブチ壊したのは大きかった。

これが特にネット界に顕著な、国益や国家戦略を考える新しい日本人の覚醒を促した。

北朝鮮から拉致被害者とその家族の一部を取り返したことも、100点満点の出来ではないにしても功績のひとつだ。

安倍政権誕生への道筋をつけてくれたことも忘れてはなるまい。

そして小泉氏と言えば構造改革である。

 大学時代の政治学の先生から、「こちらを立てればあちらが立たず、あちらを立てればこちらが立たない。そういう状況でどう利害を調整していくかを考えるのが政治である」と教わった。

「こちらを立てればあちらが立たず、あちらを立てればこちらが立たない」という状況が最も激しくあらわれるのが改革期であろう。

 日本は長い歴史のある国だが、この150年あまりをとって見ても大きな改革期がいく度もあった。

まず明治維新である。

徳川幕藩体制は、科学力で勝る欧米帝国主義列強から侵略の脅威を受けていた。

そこで日本は明治維新をなしとげ、常備軍と官僚制、憲法と議会を持つ近代国家へと改革の道を突き進むが、その過程で新政府に居場所を見つけられなかった武士は、秩禄処分や廃刀令で収入源も特権も失ってしまった。

新政府も士族授産のような救済策を講じたが、失業した武士の職業転換がうまくいかず彼らの不満がつのっていった。

そうした人たち・不平士族は明治新政府に対する抵抗勢力となり、佐賀の乱・神風連の乱といった士族の反乱につながり、最後は西南戦争までいってようやく鎮圧された。

日本が、欧米列強に負けないような競争力をつけるためには、それまで国家を指導し軍事力の基礎でもあった武士をリストラし、近代的な官僚制と常備軍を整備することが何としても必要であった。

近代国家への改革をすすめれば、リストラされる武士を立てられない、リストラされる武士の言い分を認めれば、近代国家への改革と日本の競争力強化が成り立たない。

もし不平士族の恨みを買うのが怖いからといって、「日本の誇りである武士をリストラして欧米式の常備軍を保有するのは国辱である」といって武士が主導する徳川幕藩体制に戻していたら、日本は欧米列強に対する競争力を高める事はできず、他のアジア諸国同様、植民地にされていたかもしれない。

リストラ対象の武士を救うために、日本全体を犠牲にすることは出来なかった。

 これは改革が成功したケースだが、上手くいかなかったケースもある。

日露戦争の勝利は、明治維新という改革成功のクライマックスであったが、まもなく起こった第一次世界大戦が大きな転機となった。

飛行機や戦車が初めて実戦投入された第一次世界大戦は、それまでの戦争のやり方を一変させる科学戦・総力戦であった。

日本は第一次世界大戦を直接経験しなかったが、第一次世界大戦を良く研究して日本の行く末を心配する人たちが軍にいた。

彼らには、国際連盟の常任理事国とはいえ貧しく科学技術力でも欧米に劣る当時の日本は、第一次世界大戦のような科学戦・総力戦が起こった場合、それに耐えることは到底できないという焦りがあった。

そこで1925年、陸軍大臣・宇垣一成が第一次世界大戦の観戦武官であった永田鉄山を陸軍省整備局動員課長にすえて”宇垣軍縮”を行った。

その改革の真の狙いは、陸軍21個師団のうち4個師団をリストラし、浮いた予算で戦車・高射砲・飛行機の各連隊や陸軍自動車学校・通信学校・飛行学校を新設して日本軍を近代化、日本軍の戦闘力を量ではなく質的に向上させ、列強に対する競争力を高めようというものであった。

(ちなみに現在の中国人民解放軍の近代化もほとんど同じ。イラクのフセイン政権に売った中国製59式戦車がアメリカ軍に全く通用せず、湾岸戦争でイラク軍が完膚なきまでに打ちのめされたことに衝撃を受けた中国は、360万いた兵力を100万人単位でリストラし、数千単位で保有していた戦車・戦闘機もケタを一つ減らし、その分高性能な兵器に取り替えている)

しかしその過程で4個師団の将兵ら計34000人が人員整理の憂き目にあって軍内部に深い恨みを残したのと、第一次世界大戦後の世界情勢を理解せず、日露戦争で勝利した軍のやり方をどうして変えなければいけないのかと考える守旧勢力もからんで、軍内部に抵抗勢力が生まれた。

それが永田を中心とする改革派(統制派)と抵抗勢力(皇道派)との、し烈な抗争に発展していった。

皇道派を支持した青年将校も、貧窮する農村で続出する娘さんの身売りを見て(今で言う格差問題)、統制派への憎悪をつのらせていく。

皇道派は永田らを「皇軍を私物化する君側の奸(売国奴)」と見なし(改革に抵抗する人間の理屈はいつの世も同じか)、ついに永田鉄山は陸軍中佐・相沢三郎に暗殺されて、頭脳を失った統制派は事実上崩壊、改革は中途半端に終わってしまった。

これが第二次大戦の結果と日本の運命に大きな影響を与えることになった。

日露戦争で通用した短期決戦主義で行くのか、科学力や生産力を高めて総力戦に耐えられる新しい軍をつくるのかどっちつかずになり、けっきょく真珠湾奇襲から始まる短期決戦主義で行ったが、それが上手くいかなかったときのリスクマネジメント策が無く、アメリカとの総力戦にずるずると引きずり込まれて負けたのである。

日本軍を近代化するためには資金が必要だったが、4個師団34000人のリストラを含め、日本軍の量を減らして質を向上させるしか手がなかった。しかしリストラで恨みを買うからといって量を減らさなければ日本軍を近代化できず、それでは欧米列強に対抗できる競争力を身につけることはできない。

この場合は抵抗勢力が力づくで自らの意見を押し通してしまい、競争力を高めることができなかった日本軍はアメリカに敗れ、国を滅ぼしてしまった。

皇軍を私物化した売国奴が本当はどちらなのか、歴史が教えるところは明らかである。

宇垣軍縮から始まった一連の改革によってリストラされた自らの不満・個人的な恨みを公憤・義憤にすりかえていただけのように思える。

 そして現代の小泉改革であるが、昭和30年代40年代には上手く行っていた高度成長期の政治経済システム(政官財の癒着構造)が平成に入ったころにはすっかり制度疲労を起こしていて、バブル崩壊で矛盾が一気に噴出した。

それまで問題にならなかった社会の非効率な部分が一挙に目立ち始め、日本の競争力を弱めていることがわかった。

行きすぎた部分や抵抗によって不徹底に終わった部分もあったが、小泉改革というのはあの時の日本にとって必要なことだったと思う。

 公的資金を投入して金融不安を終息させ、国民から集めた郵便貯金や簡保が原資であり官僚の”便利な貯金箱”も同然だった財政投融資制度など特別会計の闇にもメスを入れた。

そうした変化が外からの投資を生み、日本の株価も上昇し、ゆるやかながらも長期の景気拡大を導いた。

国益に反して中国の東シナ海油田開発に融資していた現在の国際協力銀行とそこを監督する財務省から国際援助の決定権を移し、外務省に一本化しようとしたこともあった。(財務省の抵抗でつぶされたが)

私が100%の競争原理やレッセフェール(市場のなすに任せよ)を支持しないことはこれまでも言ってきたし、敗者をつくらず「いっせいのせ」でみんなで同時にゴールするような、結果の平等をつくりだす社会も支持しないことは言ってきた。

日本が取るべき道はその両者の間にあり、ベースは競争によって勝者が報われる社会にするけれども、敗者が固定されないように国や社会が敗者に援助を与え富の再分配を行うべきだと考えている。

そうした意味での改革はこれからも必要だし、否応無しに日本人がずっと列島に引きこもってはいられない以上、世界の列強に食い物にされないよう、日本は高い競争力を維持していかなければならない。

「こちらを立てればあちらが立たず、あちらを立てればこちらが立たない」という状況で、日本の指導者はどうすれば国全体の利益を守れるか、なるべく多くの人をなるべく幸福にできるのか考えていかなければならないと思う。


 ところで小泉政権時代に、「郵政民営化した売国奴・小泉のせいで、日本国民の郵便貯金がユダヤ金融資本のハゲタカにそっくり奪われる」といったようなデマが盛んに言われたが、一体いつになったらそれが起こるのか?

バブル崩壊でコケた日本の金融機関が外資に買収されたときも、「小泉は、日本企業を二束三文で叩き売り、外資に日本を乗っ取らせようとする売国奴だ」と盛んに言われたが、アメリカから見れば日本企業は当然外資で、サブプライムでコケたユダヤ金融資本のリーマンを野村HDが二束三文で買収し、三菱UFJがモルガンスタンレーの筆頭株主になりそうだが、野村や三菱UFJを「人の弱みにつけ込むハゲタカ」と批判しないのか。

サブプライムローン問題は、リーマンやモルガンスタンレーを手に入れようとした日本が仕掛けた陰謀とでも言うのだろうか。

もちろん私は野村や三菱が何をしようと「ご自由に」だし、むしろ日本の金融力をパワーアップさせる好機でもある。そうそうアメリカさん、大事にしますからF-22ラプター戦闘機も売ってください。

 宇垣軍縮の、日本軍の量を減らし質を向上させる改革でリストラされ、不遇をかこった人間が改革派の中心人物・永田鉄山を売国奴と呼んで暗殺したように、元郵便局の職員なのか知らないが「小泉は売国奴」とか言っていた連中は、小泉改革で割を食った個人的な恨みを義憤・公憤へとすりかえていただけだと思う。

「構造改革で自分は損をしたので小泉を許せない」と主張してみても世間の誰も支持してくれないから国を憂うふりをして、「小泉は国を売ろうとしている。ユダヤが支配するヤミの世界政府に、日本国民の郵便貯金を日本社会全体を差し出そうとしている売国奴だ」と、根拠不明のワケわからないことを言ったのではないだろうか。

そして自らの不満をぶつけるスケープゴートを探していた一部の人が熱狂的かつ盲目的にそれに乗っかってしまったのではないだろうか。

結局自分のことしか考えていない。日本人はいつからこうなったのか。

 さきほども言ったように、北朝鮮政策の一部や次男に地盤を世襲させるなど小泉氏のやり方すべてに賛成するわけではないし、失敗した部分もあったが、村山・森・福田の各首相などに比べれば小泉氏はじゅうぶん名宰相の名に値すると私は思っている。

もし小泉氏の政治理念が私と正反対であったとしても、「和を持って尊しとなす」日本人には珍しく、中国・韓国や国内の反対勢力の反発を覚悟でブレることなく自らの信念を貫くその姿勢に、「敵ながらあっぱれ」と一目おいたであろう。

首相をやめるときも政界を引退するときも、引き際がサッパリしていて非常にきれいなのも小泉氏らしい。

国民の一人として「お疲れ様でした」と深く頭を下げたい。


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関連記事・去りゆく小泉政権に思う

関連記事・FRBは輪転機を回さない

関連記事・アメリカ国債を買えば売国奴?(その2)

ロシアのユニラテラリズム(その2)

  • 2008/09/24(水) 23:06:33

前回のつづき

 南オセチア問題に限らず国際問題は、どちらが100%正しい・悪いと決めつけるのではなく是々非々で考えていかなければならない。

この問題、私は七割がたロシアに問題があると思っている。

今回のいきすぎたロシアの報復・侵略行為も問題だが、グルジア・ウクライナなど、帝政ロシアの後継者であるソビエト連邦の植民地、あるいはポーランドやチェコなどの衛星国といった”かつての領土”を失ったと考えるロシアの大国意識・覇権主義にこそ最大の問題がある。

それは米ソ冷戦にソビエト・ロシアが敗北した時、自由主義陣営はかつて日本にやったように、ロシアに対し”ウォー・ギルティ・インフォメーション・プログラム”を施さなかったこと、共産主義という名のファシズムで東欧や中央アジアの人々を弾圧・支配し、朝鮮戦争やアフガニスタン侵略を起こしたことに対して、ロシア国民に反省と贖罪の強い意識を持たせるような工作がほとんど行われなかったことと関係があるのかもしれない。

 ともかく「不当にも自分の領土を失った」と感じたロシアは、モルドバから沿ドニエストル地域を分離独立させ、ベラルーシにはロシアとの再統合を要求し、グルジアに対しては国内の少数民族に軍事・経済援助を与えて嫌がらせを行ってきた。

アルメニアとアゼルバイジャンが対立するナゴルノカラバフ問題に代表されるように、その地域の二つの民族を戦わせてロシアに一致団結して反抗できないようにするのは、ロシアの異民族統治術の十八番(おはこ)である。

そしてロシアに従わない国々には、石油・天然ガスの価格を増額したり、パイプラインをストップする”石油戦略”も発動している。

ネットでは「南オセチア紛争はアメリカのネオコンが石油のために始めた戦争」と主張する人もいるが、むしろ逆ではないか。

グルジア自体はそれほど資源に恵まれた国ではないが、産油国アゼルバイジャンからグルジアを通りトルコの地中海沿岸の港ジェイハンまで建設された原油パイプラインがある。

このパイプラインは、石油戦略を発動するロシアを通らずに中央アジアの原油を地中海に運べるので、欧米にとっては大変重要なものである。

ロシアにとって、自国の影響力を低下させるこのパイプラインの存在が面白いはずがない。

だからこそロシアはグルジアに侵攻して、グルジア国内の原油輸送ルートを破壊したのであろう。

グルジア紛争が起こった8月はじめは、7月に1バレル=145ドル付近まで急上昇した原油相場のバブルがはじけ、110ドル台後半にまで値を下げていた時期だ。

グルジアで大規模な戦争が起き、地政学的理由から原油価格が再び高騰して喜ぶのは、原油価格の高騰・ドル安・景気減速のトリプルパンチでアップアップしていたアメリカではなく、原油・天然ガス収入で持つロシアではないだろうか。

 ロシアのメドベージェフ大統領は、この問題について「欧米との冷戦も辞さない」と勇ましいことを言っている。

以前、今のアメリカはベトナム戦争に負けた直後のような状態と言ったが、イラク戦争によってアメリカの国力がだいぶ疲弊し、サブプライム問題にからむ金融不安がそれに拍車をかけている。

アメリカの外交も、ヒル国務次官補やライス国務長官らによる”リアリズム外交”へと大きく舵を切り、核問題や拉致問題解決のため一向に真剣な態度を見せない北朝鮮に対して無軌道・無原則の譲歩を繰り返した。

核開発をエスカレートさせるイランに対しても、ほとんど指をくわえて見ているだけ。

ロシアもそのようなアメリカの足元を見てグルジア領内深くに侵攻し、欧米諸国に対して第二の冷戦を堂々とふっかけるような冒険主義に走ったわけで、ヒル国務次官補らが主導する”リアリズム外交”の敗北であったといえよう。

アメリカ大統領選挙の支持率も抜きつ抜かれつのデッドヒート状態だが、オバマ候補の外交顧問にカーター政権下で国家安全保障担当大統領補佐官を務めたブレジンスキーがいる。

”人権外交”をかかげたカーターほど、クレムリンや中南海からナメられた大統領はいない。
ソビエト軍によるアフガニスタン侵略は人権外交敗北の象徴であった。

カーター政権もベトナム戦争に負けてアメリカが弱っていた時期に登場したが、もしブレジンスキーを外交顧問にすえるオバマ政権が誕生して”人権外交”が復活するなら、世界中で西側先進国の同盟国(たとえばグルジアや台湾など)がロシアや中国などの新帝国主義国家群にひっくり返されかねない。日本も決してうかうかしてはいられない。

ベトナムが手のつけようの無い暴君ポルポトを排除すべくカンボジアに侵攻したのもそのころだが、手のつけようの無い北朝鮮をコントロールすべく中国が北朝鮮統治に深く介入することもあるかもしれない。

 ロシアが西欧諸国のエネルギー供給源の半分弱を握っている以上、南オセチア問題の解決もロシアの膨張主義・ユニラテラリズムにストップをかけることも容易なことではない。

国連中心主義者が大好きな国連も安保理も、例によってマヒ状態だ。

だが米ソ冷戦時代とは違って、ロシアは世界経済に深く組み込まれ、ロシア自身も資本主義にどっぷりと漬かってしまった。

現在の状況下でロシアと欧米諸国が再び冷戦に入り、世界経済から孤立すれば、いくら資源国とは言えロシアもタダでは済まないだろう。

資本主義経済とその豊かさというものを知ってしまったロシア国民も、豊かさを保証してくれたがゆえに独裁傾向を強めるプーチン政権を支持してきた。

アメリカ発の金融不安から世界規模でのマネーの収縮が起こっているが、世界経済に組み込まれたロシアとて例外ではない。

もしロシアでもマネーの収縮・過剰投資の発覚と金融不安が起これば、絶好調だった経済で大きくつまづくかもしれない。

その時ロシア国民は、社会主義時代のように皆が平等に貧しかった状態におとなしく戻れるだろうか?

 南オセチア問題が発端となったロシアによるグルジア侵略は短期的には上手くいくかもしれない。
しかし長い目で見れば、ロシアにとって高くつくものになるだろう。

ロシアの「失った領土を取り返したい」という、被害妄想的なまでの膨張主義とユニラテラリズムは、周辺国に強い恐怖心を思い出させた。

ロシアは、社会の成熟度や文化の高さ・人権尊重といったソフトパワーでも欧米諸国に大きく劣り、周辺国から見て魅力に欠けるものであることを自ら宣伝してしまった。

周辺諸国も、ロシア離れとEU接近の動きをなお一層強めることになると思う。

 我が日本も、低信頼社会に属するロシアのことを良く理解し、政治・経済・外交・安全保障の各分野で対策を立てなければ、再び煮え湯を飲まされることになるだろう。

もはやロシアは民主主義国家でも無いし、先進国首脳会議に参加する資格も完全に無くなった。

戦争をしかけろとは言わないが、日本や欧米など民主主義国家群は、外交などその他の手段を総動員して、勇気を持ってロシアや北朝鮮といった独裁国家の無謀な行動に立ち向かうべきだと思う。

特にヒル次官補のように、北朝鮮の無謀な行動に理解を示してやり、”聞き分けの良いおりこうさん”になることが、本来の意味でのリアリズム外交だとは決して思えない。

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圧勝で麻生総裁誕生

  • 2008/09/23(火) 00:46:57

  自民党総裁選挙の投開票が22日党本部で行われ、麻生太郎幹事長が1回目の投票で過半数を制して圧勝。第23代総裁に選出された。

24日にも衆参両院の首相指名選挙で第92代首相に指名され、麻生政権が発足することになった。

参考記事 

 前回総裁選挙のいきさつもあり、選挙戦の全期間にわたって麻生氏なりに相当慎重に振舞っていたようだったが、フタをあけて見れば麻生氏圧勝に終わった。

もっとも、麻生自民党の本当の戦い・衆議院選挙への戦いは始まったばかりであり、まったく楽観はできない情勢だ。

 他の総裁候補4人と比較した場合、内政・外交など総合的に判断すれば麻生氏がもっともベターな選択肢だと考えているのは、以前のエントリーで述べた通りだ。

ただその時にも述べた通り、経済政策面における麻生氏の発言は、良く言えば「臨機応変・柔軟」で悪く言えば「ひとつの思想体系としてのまとまりに欠ける」。その点でやや不安を感じている。

また、靖国問題もどうするおつもりなのか、ちょっとひっかかるところもある。

特に庶民の最大の関心事は「食っていくこと」だから、どんなに高邁な理想を掲げていても、経済政策の下手クソな政治家は生き残れない。

そんなことは麻生氏にしてみれば「釈迦に説法」で、重々承知のことだと思うし、万全の準備もなさっていることだろう。

 ”麻生丸”船出のご祝儀として、「今後日本はどういった経済政策を取れば良いのか」その議論の叩き台を提供してみたい。

アメリカ発の金融不安でアメリカの購買力が落ち込み、そのことが新興国の輸出・金融業界にも暗い影を落としている。日本外部の経済環境は思わしくない。

麻生氏が総裁戦の最中に、内需を冷え込ませる消費税増税の見合わせを訴えたのは正しいと思う。
そして総合経済対策を最優先させる考えも示した。

福田政権がたてた総合経済対策は、庶民や中小企業に対するエネルギー・原材料高対策として、所得税減税や中小企業向け融資・高速道路料金の引き下げなどがその中身だったが、これだけでは景気を再浮上させるにはインパクトが弱い。

高度成長期ならいざしらず、1990年の日米構造協議で小沢一郎氏がアメリカと合意した10年間で430兆円の公共事業を行うという有効需要創出政策、さらに”最後のケインジアン”こと宮澤喜一蔵相主導でバブル崩壊以後に6兆3000億円規模という巨額の”恒久的減税”を行ったが、さして効果がなく現在の国債の山だけが残った。

経済が好転したのは、小泉政権が抜本的な不良債権処理を行って膿を出し切り、2003~4年に始まった世界経済の拡大という波に乗れるよう、日本経済の手かせ足かせを解いたからだ。

 経済には、数学だけでなく心理学が大きく関わっていると私は考えているのだが、消費者が財布に入ってきたお金を死蔵させるのではなく、「安心して消費に回せる」という心理をつくりだすことがもっとも重要なのではないか。

そのためには”景気の良い話”が必要であり、そのためには雇用や所得を増やす新しい産業が必要だ。

新しい成長の牽引役候補として、日本の周囲に広がる広大な海洋に眠る資源があげられる。

具体的に言えば、海底に眠る貴・卑金属や原油・天然ガス・メタンハイドレートなどの資源である。

こうした海底資源の採掘技術のほとんどはまだ確立されておらず、そのために国が投資を行ったらどうだろうか。

確か経産省だったか、メタンハイドレートの採掘技術を10年で実用化すると言っていた気がするが、それでは遅すぎる。5年いや3年でモノにしたい。

日本にも、BHPビリトンやエクソンモービルみたいな資源メジャーをつくって、景気をひっぱっていってもらいたい。

サウジアラムコやガスプロムみたいに国営にすれば、国家財政の再建のために大きく貢献してくれるかもしれない。

また、核融合でも何でも良いが、環境に負荷のかからない新しいエネルギー源の開発にも投資したい。

欧米がコケた今、金融業もチャンスかもしれない。

 既存の産業の経営者の皆さんにお願いなのだが、なんでもかんでも低価格競争に走るのは結局日本全体のためにならないと思うのでやめて欲しい。

モノやサービスが安く買えるのは良いことだけれども、コストダウンのためどうしても労働者の賃金が削られてしまう。

庶民にとって、小泉・安倍両政権下の好景気が実感しにくかったのは、企業経営者がバブル崩壊以後のデフレ環境下における守りの姿勢からなかなか抜けられず、勇気を出して労働分配率を上げられなかったことにあるのではないか。

このため、庶民の所得が上がらないから内需もなかなか拡大しない、商品やサービスが売れないからますます企業は値下げ合戦に走って、庶民の賃金が上がらないという悪循環になっていたのではないか。

だから、商品やサービスに高い値段をつけても売れるような付加価値をつけることで競争力アップをはかるという発想の転換ができる企業が日本にもっと出てきても良いと思う。

そして高い値段で商品が売れたら労働分配率をちゃんと上げて”景気の良い話”を提供して欲しい。

政府も、労働分配率をあげる企業に減税措置を講じるといったインセンティブを与えたい。

所得税を減税するならいっそ消費税を下げたらどうだろうか。その方が消費を刺激するような気がするが。

 一時話題になったタバコ税の大幅アップも良いと思う。

ただでさえ高齢化社会で政府の医療費負担が大きくなっているのに、喫煙者が自分からわざわざ健康を害して、しかも保険を使って(国や納税者の負担で)治療するというのは犯罪も同然だ。

そこでタバコ税を大幅アップして喫煙者と成人病にかかる人を減らす。

スポーツやウォーキングなど健康プログラムの奨励も平行してやり、健康な中高年を増やし政府の医療費負担を軽減する。

タバコ税の税収と軽減された政府の医療費負担を財政再建や景気対策に回せ、中高年も健康で幸福な人生を送れる一石二鳥も三鳥もとれる政策だ。

 以上、クロフネが考える総合経済対策案を提示してみた。麻生氏にとって何か得るものがあれば幸いである。

一部マスコミで、総裁選で争った経済政策の方向性が違うはずの与謝野氏を麻生内閣に入閣させると報じられているが、長期政権を前提とするならば、それは支持者に対する裏切りではないだろうか。

そして衆議院選挙に勝利することが前提となりそうだが、麻生氏には経済と平行して外交・安保政策の立て直しにも積極的に取り組んでもらいたい。

さっそく韓国メディアは「代表的な極右政治家」と麻生氏を叩き、中国も不安感を漂わせている。

参考記事 

参考記事 

日本が弱い国になることを望む韓・中・朝から嫌われる日本の指導者の出現。

泥棒に恐れられ、嫌われる警察官が求められるのと同じで、とても良い傾向である。



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関連記事・21世紀日本の国家戦略

関連記事・麻生さん、泥舟に乗ってはいけません

ロシアのユニラテラリズム

  • 2008/09/20(土) 00:46:40

 最近は福田政権崩壊など国内問題がバタバタしていて余裕がなかったのだが、ここらで世界情勢の重要な動きもチェックしておきたい。

よって今回は、ずう~っと取り上げたくて出来ないでいたグルジアの南オセチア問題について思うところを述べることにする。

 8月8日、グルジア軍が同国内の南オセチア独立派やその後ろ盾となっている駐留ロシア軍を攻撃、ロシア軍はただちに反撃しグルジア全土を空爆、逆にグルジア国内に侵攻して首都トビリシまで数十キロまで迫った。

アゼルバイジャンからグルジアを通りトルコへと抜ける原油・天然ガスパイプラインや鉄道による原油輸送もロシア軍の攻撃でストップした。

参考記事 

また、グルジア国内で南オセチアとともに独立を要求しているアブハジアに駐留していたロシア軍もグルジアへの侵攻を開始し、同国の重要な港湾都市ポチを占領した。ロシア海軍も動き、グルジア海軍艦艇を撃沈している。

ロシア軍はグルジア国内に強制収容所を設け、数百人のグルジア人が深刻な人権侵害を受けたという。

参考記事 

EUがグルジア・ロシア両国の調停に乗り出し、和平合意文書に署名したもののロシアは依然グルジア国内に占領地を設けている。

アメリカは人道支援を名目に艦艇をグルジアへ派遣。

国際社会の反発を押し切る形で、ロシアのメドベージェフ大統領とロシア議会は南オセチアとアブハジアの独立を認め、国交と軍事協力条約を結んでしまった。

以上がグルジア問題のおおざっぱな経緯である。

 グルジアはコーカサス地方にある多民族国家で、国内に南オセチア・アブハジア・アジャリアの自治地域をかかえる。前二つに関してはグルジア中央政府の支配が及んでおらず、これまでロシアが軍事的・財政的に支援してきた。

南オセチアの多数派民族オセット人はイラン系の民族で、多くがキリスト教徒(東方正教会)、グルジアとロシアにまたがって居住している。(ロシア連邦内の北オセチア共和国)

グルジア人も多くが正教を信仰しているが、インド・ヨーロッパ語族のオセット人に対し、グルジア人は南コーカサス語族に属する。

 グルジア人とオセット人は、90年代はじめのソ連崩壊前後からずっともめてきたのだが、今回の紛争は、南オセチア自治州内でのグルジア軍と南オセチア独立派+ロシア軍との小競り合いがきっかけとなった。

グルジア・ロシアの双方が「相手が先に手を出した」と主張していてどちらが正しいのかわからないが、公開情報を見る限り、欧米の支援を期待して南オセチアでの軍事力行使を見切り発車したグルジアのサーカシビリ政権がうかつだったと言わざるを得ない。

しかし、グルジア全土を空爆し、南オセチアのみならずこの場合関係ないアブハジアからも部隊を侵攻させてグルジア国内に占領地を築き、首都トビリシまで迫ったロシアの行動は過剰防衛の侵略行為だと思う。

 日本の、特に西欧やアメリカを嫌悪している人たちや”護憲平和勢力”と呼ばれる人たちが、今回のロシアの行動を必死に擁護しているようだが、ひどい違和感を感じる。

彼らは、自分たちの大嫌いなアメリカや西欧に敵対する者や彼らの行動は100%の善であると考え正当化する傾向があるが、そうした文脈にそって、大半の欧米マスコミからロシアが侵略者のように言われているが先に手を出したのはグルジアだということを忘れている、などと主張している。

ならば言おう。グルジアやコーカサス地方はそもそもロシア民族の故地ではないことを忘れている。

帝政ロシアがグルジアを侵略し、革命でロマノフ王朝が倒れると、1918年グルジアはロシアからの独立を宣言するが、「グルジアは、自分たちが受け取るべき帝政ロシアの遺産である」と考える”赤い帝国”ソビエトの赤軍がグルジアを再侵略した。

米ソ冷戦とその後の赤い帝国崩壊で、1991年グルジアは念願の独立を果たすが、国内の少数民族が自治権や独立を要求したため民族紛争が勃発、南オセチア・アブハジア・アジャリアなどグルジア国内の自治地域に軍事的・財政的援助を与えたのは他ならぬロシアだった。

ロシアは、南オセチアやアブハジアの住民にロシア国籍を与えパスポートを発行していたが、これによって両地域は実質的にロシアに併合されたも同然だった。

明らかなグルジアへの侵略行為である。

よって今回の南オセチア紛争を、どちらかが100%善でどちらかが100%の悪と考えることはできない。

 また旧ユーゴスラビアのコソボ紛争の例をあげて、ロシアの行動を正当化しようとする者もいるようだ。

ロシア自身も、同じスラブ民族であり正教徒でありキリル文字を使うセルビアのかたきを取ったつもりなのかもしれないが、コソボ紛争の例をあげてロシアの侵略行為を正当化するのも無理がある。

コソボ紛争では、セルビア政府とセルビアからの独立を求めるアルバニア人勢力との間で衝突が発生したが、双方による虐殺行為を阻止するため早期に国連が調停に乗り出した。

(例によって拒否権をちらつかせるロシアのために国連も安保理もうまく機能しなかったが)

もちろん、国連やEU・NATOの加盟国がコソボを自国領土に併合しようとして問題に介入したわけではないし、今もそうはなっていない。

しかしロシアは一方の当事者としてグルジア国内の民族紛争に直接介入し、ロシア人とは全く別の民族であるオセット人やアブハズ人にパスポートを発行してロシア国民とし、グルジアの一部を実質的に侵略・併合してしまった。

グルジアも小国ゆえの悲哀というか、南オセチアなどに実質的なロシア占領軍が駐留するのを認めざるを得なかった。

だからこそ窮鼠猫を噛むとでも言うか、グルジアは南オセチアへの武力行使という賭けに出たわけだが、ロシアは南オセチア紛争を国連など国際機関の助けを借りず、武力を持って独力で解決しようとした。

ロシアは、南オセチアのみならずグルジア全土に戦争を拡大して、南オセチアやアブハジアから軍をすすめてグルジア領内に占領地を築いてしまった。

国連を無視した、ロシアのユニラテラリズム(一国行動主義)によるグルジア侵略である。

よってコソボ紛争と南オセチア問題を同一視することはできないし、「コソボの復讐としてロシアがグルジアを侵略しても良い」ということにもならない。

先ほど言ったように、日本でロシアの行動を正当化しているのは反米主義者や国連中心主義をかかげる”護憲平和勢力”が多いようだが、アメリカの国連無視・ユニラテラリズムを口をきわめて非難する彼らが、ロシアの国連無視・ユニラテラリズムを正当化するのであれば、ご都合主義も良いところだろう。

 ロシアは南オセチアに軍を送ったことを、「少数民族保護のため」とも言っているが、ならばロシア連邦内のチェチェン・イングーシ・ダゲスタンなどにおいて少数民族を武力で苛烈なまでに弾圧し続けていることも正当化できない。

「少数民族保護のため」と称して、外国の軍隊がロシア領内に侵攻して首都モスクワまで数十キロに迫っても、文句は言えないはずだ。

 ロシアは「共和党の米大統領候補マケインを勝たせるためのネオコンの陰謀」とまで言っているようだが、ロシアが自重してグルジア領土深くまで侵攻さえしなければ、グルジアが非難されて終わりだっただろう。

マケインを有利にしたのは他ならぬロシア自身ではないか。

つづく

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国籍不明の潜水艦が領海侵犯

  • 2008/09/16(火) 23:37:17

 14日朝、国籍不明の潜水艦が高知県足摺岬沖57キロの日本領海を侵犯した。

潜水艦が日本の領海7キロ内側付近で潜望鏡を上げているところを、訓練していた海上自衛隊のイージス艦”あたご”が発見し、1時間40分にわたって追尾したが見失ったという。

政府・防衛省が照会した結果、すでにアメリカ軍の潜水艦ではないことを確認している。

潜水艦が他国の領海を通過する場合、浮上して国旗を掲揚し敵意がないことを示さねばならず、国連海洋法条約違反にあたる。

林防衛相は今日16日に記者会見し、新たな手がかりが得られず同日中に捜索を終了する方針であることを述べた。

参考記事 
  
 またしても外国の潜水艦が日本の領海を侵犯した。

相手に手のうちをさらすことになるから、防衛省も事実をそっくり公表するわけにはいかないし、報道内容をそのまま鵜呑みにもできない。

最新鋭のイージス艦”あたご”は、日本の海上戦力の中では最も戦略的価値が高いものだから、訓練中のイージス艦にそうっと接近して、1キロ手前でプカリと潜望鏡深度まで浮上、「実戦だったら撃沈だぞ」という意味で潜望鏡を上げてみせたのか、

それとも、国籍不明の潜水艦が日本列島に接近したところから海上自衛隊にずっと捕捉・追跡されていて、イージス艦”あたご”にそうっと近づいて潜望鏡を上げたつもりが実はバレバレだった、というのでは全く意味が違ってくる。

水中にいる潜水艦の最高速度はせいぜい20数ノットだが、イージス艦”あたご”なら30ノットは出るだろうから、防衛省が「潜水艦を見失った」と言うのもちょっと怪しい。

潜望鏡の形やスクリューが発する独特の音から、”国籍不明”の潜水艦もどこのものか目星はついているはずだ。

 今回の潜水艦が、中国のものか韓国のものかロシアのものかは知らないが、福田首相の退陣表明直後という日本の権力空白期を狙って、意図的にしかけられたものであることだけは明白だと思う。

周辺国が、日本に戦争をしかける場合、政権崩壊直後の日本の権力空白期が絶好のチャンスであると考え、その予行演習をしたと予想される。

日本に奇襲攻撃をしかける直前に、潜入した特殊部隊に首相を暗殺させて意図的に権力の空白期をつくり出すというシナリオもあり得る。

 それにしても福田康夫という男は、最後の最後まで周辺国にナメられっぱなしだった。

退陣を表明してもなお日本の首相はあの男なのだが、ろくに公の勤めを果たさず、今月3日の自衛隊高級幹部会同は代理も立てずに欠席。

日本の陸海空三軍の最高司令官がこれでは、仮想敵国の潜水艦もそりゃ領海を侵犯して度胸試ししたくなるわな。

「国籍不明のまま見失った」というのも、「日本の領海から出たんだから”あの国”へ配慮して深追いするな、事実も公表するな」という”イタチの最後っ屁”的な指示でもあったじゃないだろうかと疑いたくなる。

なにしろ、影の首相と呼ばれる官僚のトップ・現在の官房副長官は二橋氏であり、ハニートラップに嵌められた上海日本領事館員の自殺事件をもみ消したと報道され、安倍政権になって辞任させられた人物である。

次期政権は、二橋官房副長官と藪中外務次官の二人だけは確実に辞めさせて欲しいものだ。

 素人とくに日本の空想的平和主義者は、「戦争をしたくてたまらない悪人が、やる気満々で戦争をはじめるから戦争が起こるのだ」と勘違いしがちだが、

歴史をひも解くと、どちらも戦争を望んでいなかったのに片方の国がもう一方をナメきっていて、「これぐらいやっても戦争にならず相手が引き下がるだろう。たとえ戦争になったとしても本格的な戦いにならないうちに決着をつけられるだろう」と思って行動したら、思いもよらず大戦争になってしまったという例が案外多い。

イラクのクウェート侵略から始まった湾岸戦争しかり、フォークランド紛争しかり、第二次世界大戦(ヒトラーのポーランド侵略)しかりである。

また日本の空想的平和主義者は、軍隊というとすぐ使う・使わないという議論に短絡しがちだが、軍隊の役割の一番目は抑止、つまり相手にナメられない程度の軍事力と意志を持って戦争をしかけられるのを防ぐことがまず最初の仕事である。

その意味では周辺国からもれなくナメられた福田首相は最低最悪の指導者であり、この1年間で日本が失ったものは大きい。

 報道する時いちいち「実務派の福田」という”定冠詞”をつけて、さも仕事が出来るかのように言い、どこから集めてきた世論調査かは知らないが「ポスト安倍の一番人気は福田」という結果を発表して、世論をミスリードしてきたマスコミにもその重大な責任の一端はあると思う。

ウソの情報という欠陥商品をさんざん売りつけてきた多くのマスコミへの国民の怒りが確実に広がっている。

大手上場企業も欠陥マスコミへの不信感を強め、マスコミに払う広告費を削りはじめている。

因果応報・当然すぎる結果である。

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自民党総裁選がスタート

  • 2008/09/13(土) 00:03:01

 自民党総裁選挙が10日告示され、今月22日の投開票日までの選挙戦がスタートした。

最終的に立候補したのは、石原伸晃元政調会長・小池百合子元防衛相・麻生太郎幹事長・石破茂前防衛相・与謝野馨経済財政担当相(届け出順)の5人。

同日開かれた共同記者会見で、それぞれの持論・政策論をアピールしている。

参考記事 

 そこで今回は、各候補者が訴えている政策の中身について届け出順にチェックしてみたい。

私が最重要視するポイントは、「(たとえ悪人でも)相手の嫌がることはしない」という福田政権の数々の失策によって、中国・韓国・北朝鮮・台湾など日本を取り囲む国々にもれなく国益を侵食されてしまった、低迷する外交・安保政策の立て直しである。

それと同じくらい重要なのが、国力の源泉の一つである経済をどうするか、つまり経済政策であるが、各候補者を見る限り、その両方で万全の政策をかかげているという人は残念ながら見当たらない。

それではどうするか。

「兄弟牆に鬩げども(けいていかきにせめげども)」ではないが、内政(経済政策)に多少の意見の食い違いがあったとしても、外敵に対しては一致団結してこの日本を守っていかなければならないので、何よりも外交・安保政策を安心して任せられそうな人を支持したい。

 それでは届け出順に各候補者の政策を見ていく。

まず山崎派から立候補した石原伸晃氏であるが、彼は「アジア重視外交を積極的に展開する」と言っている。

山崎派のいうアジア重視外交とは、北朝鮮に多額の”賠償金”を払う外交を意味することは明白だから論外。

 次に小池百合子氏。

外交・安保面では、日米同盟を基軸にし”国家安全保障会議”を創設することをかかげている。

”国家安全保障会議”が安倍政権で頓挫した日本版NSCを指しているのであれば評価できる。

ただ、小池氏の後ろ盾となっている中川(秀)氏の「移民受け入れ1000万人構想」は、安保面でも経済面でも大きなマイナスだ。

日本の最大の国際競争力は、安全で信頼できる社会にあると思う。

もしアジア大陸・半島から1000万人もの移民を受け入れ、日本が中国のような社会、中国人が以下のたとえ話を良くするように、「釣り銭をだまされるなら、だまされた方が悪い」と罵倒されるのが常識という社会になってしまえば、取り返しのつかない損失を日本にもたらすのは火を見るよりあきらかだ。

イメージに踊らされて中国人を採用した日本企業なら身にしみて感じているだろう。

全員がそうとは言わないが、日本人とは正反対の、同僚と力をあわせて仕事することが苦手な悪しき個人主義。ちょっとでも良い条件の会社があればすぐ転職する極端なジョブ・ホッパー。

その社会に上手くとけこめなかった移民による犯罪や暴動が、欧米先進国では頭の痛い問題となっている。

石油が出るペルシャ湾岸の絶対王政国家では、国民の数を上回る移民労働者を入れて、なおかつ治安維持にも成功しているが、それは軽犯罪でもムチ打ち刑をくらうような残酷刑による厳罰主義があったればこそ。

人権を無視できない先進国ではできない芸当だ。

私は、フリーターや失業者、ニートと呼ばれる人々を含めて、日本社会が日本の人材の潜在成長力を完全に引き出していない現状で、国際結婚のような移民の自然増ならいざ知らず、あえて積極的に移民労働力を導入することに、経済政策の面からも反対である。

小沢民主党も積極的な移民の受け入れを訴えているが、フリーターやワーキングプアと呼ばれる人たちの最強の競争相手が移民労働者なわけだ。

情報収集不足というのは恐ろしいもので、フリーターやワーキングプアと呼ばれる人たちが、民主党や民主党と選挙協力をするといわれる共産党を応援するのであれば自殺行為だ。

 話を小池氏の政策に戻すが、「内閣人事局などの創設で、官僚主導から政治主導へ」とか、「増税の前にいわゆる埋蔵金を活用する」といった国家意思決定システム・経済政策・財政面も含めて、意外と評価できる点は多い。

それだけに「1000万人移民受け入れ」という大きなマイナスが目立つのが残念だ。

総裁選の過程で、そうした部分での路線修正があればと思う。

 つづいて麻生太郎氏。

外交安保面では、誇りと活力のある外交をテーマに日米同盟の強化と拉致問題の解決を訴えている。

麻生氏は外相を経験なされているし、実績はじゅうぶんある。

自由そして民主主義の価値観に基づいた外交で、自由と繁栄の孤を築いていこうという”麻生ドクトリン”をこれからも貫いていかれるなら、大いに支持したい。

”とてつもない日本”の底力によって強くて明るい日本をつくる、政策減税と規制改革による着実な経済成長を目指し、財政再建路線を守りながら弾力的に対応するという経済政策も、まずまず。

後退局面にある経済状況をみすえ、当面消費税増税を見送り一般化された道路特定財源と特別会計剰余金を活用することや、内需拡大・構造改革を訴えはじめているのも合格。

持論であった基礎年金部分の全額税負担方式導入を言わなくなったのも、撤回であれば支持できる。

食糧自給率アップによる地方活性化も、食糧安全保障の観点から私も重要と考える。

 ただ経済政策において、麻生氏がこれまで主張なさってきたことに若干修正が加わってきている。

より良い経済政策を採用するため修正したというのであればいいが、良くも悪くも一つの経済理論に統一されていない傾向があり、やや不安を感じる。

麻生氏も、経済政策は勉強中ということなのかもしれない。 

 そして石破茂氏。

安保面では、自衛隊海外派遣のための一般法制定を訴えているが、マクロ面での外交政策が見えてこない。

経済政策も、疲弊した地方を助けたいとおっしゃっているけれども、マクロ的な経済政策がはっきりしない。

一省庁のトップならともかく、首相になるとしたらちょっと経験不足のように思える。

 最後に、与謝野馨氏。

外交安保面では”日・米・中三極サミット”の創設、さらに”アジア経済・環境共同体””東アジア産業大動脈”の実現を掲げているが、外交の軸足が中国や(特定)アジアにあることは明白だ。

福田政権の中国重視・特定アジア重視外交を引き継ぐということだろう。

得意とされる経済政策面では、今後7年以内に消費税を10%まで上げる、社会保障税と資源環境税制を新たに創設するなどと、この方は、会社(国家)を経営し従業員(国民)を豊かにする”企業家”ではなく、根っからの徴税官つまり税金取りたて役人だなという思いを強くした。

その他、議員・公務員定数の削減と給与1割削減や天下り排除、食糧自給率を50%まで引き上げるといった主張は大賛成だが、もともと公務員の利害代弁者のような言動を繰り返してきたので、どこまで信用できるのかわからない。

これまで自他ともに認める財政規律派だったのに、今も福田政権の経済財政担当相である与謝野氏は、政権末期に自民党内に広がったバラマキ圧力のまえに急速にトーンダウン。

政策の実行力・指導力についても大いに不安だ。

与謝野氏は他の候補者との違う長所について、「謙虚さと羞恥(しゅうち)心」とおっしゃっている。

世界的に見て、あまり自信がなく恥ずかしがりの日本人は「謙虚さと羞恥(しゅうち)心」ではトップクラスだと思う。

しかし日本の指導者として、ひとクセもふたクセもある我の強い諸外国、アメリカ・中国・ロシア・北朝鮮などの指導者を相手に国民を守っていくには、自信過剰でずうずうしいくらいがちょうど良い。

国家指導者にとって「謙虚さと羞恥(しゅうち)心」なんて美徳でも何でもなく、今さら青い書生みたいなことを言わないで欲しい。

まるで、人柄の良さが自慢で「(たとえ悪人でも)相手の嫌がることはしない」福田首相のコピーである。

与謝野氏は、福田政権がやってきたことを継続し強化していきたいと考えておられるように思える。

私は、もう飽き飽きだ。

 経済では少々不安があるものの、外交安全保障政策で実績のある麻生氏が今のところ一番安心できる。

小池氏は、経済政策や外交安保政策は決して悪くはないが、後見人が主張する移民政策は大きなマイナス面、さらに靖国問題や拉致問題も含めてどう主張していくかがポイントとなる。

石破氏は経験不足が否めず、与謝野・石原両氏ではこの国は守れない。

 以上、各候補の政策を駆け足でチェックしてきた。 

候補者それぞれに特色があり、違いがあることがおわかりいただけたことだろう。

 巷では「誰が出ても一緒」という声も聞こえる。

だが、そんなことを言う人は少なくとも各候補者の政策を全く見ていない、勉強不足の単なる”食わず嫌い”である。

もし日本の政治家が勉強不足のダメダメだとすれば、国民も勉強不足のダメダメだということを意味する。

民主主義国家において、政治家を選ぶ国民以上のレベルの政治家が出てくることは、極めて稀なことだからである。

 さて、民主党の石岡賢次国体委員長は、総裁選の幕開けで亀裂が広がり自民党は終焉を迎える、といったようなことを言っているが驚きだ。

民主主義国家の政治政党で、候補者が異なる政策を戦わせ、選挙によって総裁・党首の座を争うのは当たり前のことではないか。

人間というのは「自分がそうだから相手もそうだろう」と考えるものだ。

民主党は小沢氏が無投票でヒッソリと党首になったばかり。

候補者が異なる政策を戦わせ、選挙によって党首の座を争えば、民主党では党内に亀裂と恨みが残り、すぐさま崩壊するのだろうか。

だから小沢氏は選挙もしないで党首になったのだろうか。

それでは民主主義国家・日本の政治政党としては失格である。


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金正日に重病説

  • 2008/09/10(水) 23:57:55

 きのう9日、建国60周年を祝って軍事パレードが実施された北朝鮮。

建国記念の重要な式典に北朝鮮人民軍の最高司令官である金正日・総書記が姿を見せなかったことで、世界を重病説がかけめぐっている。

米国の情報機関は、金総書記が最近、脳卒中を患った可能性があると語り、韓国の情報機関も、金総書記が病気であることはほぼ確実だと述べた。ただ、歩けないものの意識はあり、回復可能としている。

また、ヨーロッパや中国の医師団が訪朝したとの未確認情報もながれており、憶測をよんでいる。

北朝鮮国内で権力が委譲されたり内乱や民衆暴動などの異常事態は起こっていないようだ。

参考記事 

 金正日重病説というのは、毎年のように定期的に流されている気がするが、今回はどうだろうか。

社会主義国で指導者が死去すると、国営ラジオが朝からクラシック音楽をかけっぱなしにするのが通例なので、短波ラジオを平壌放送らしき周波数にあわせてみたが、いつものようにポチョンボ電子楽団にあわせて人民行動俳優が歌っていたので、どうやら今のところは通常通りのようである。

暗殺を恐れる金正日は、普段でも元山・白頭山・咸興・昌城・新義州・延豊・妙高山・江東・正方山・信川などなど、北朝鮮各地にある招待所と呼ばれる豪華別荘を転々とし、首都平壌にいるのは1年のうち1/3ほどと言われる。

これら別荘を移動するときも、深夜2~3時に高級車を猛スピードで走らせて、アメリカの監視の目から逃れようとするらしい。

今回も単にこれら別荘を移動していて姿を見せなかっただけなのか、本当に重病なのかはっきりとしたことはわからない。

ただ、アメリカ情報機関関係者が相当自信があるとし、韓国政府も不測の事態に備え関係閣僚が対策を協議しているとのことだから、いつもとはちょっと違うようにも思える。

 仮に重病説が本当だとすれば、”金正日後”が近づくスピードが確実に速まったことになる。

今のところ後継者の決定と国民へのお披露目が済んでいないので、金正日がこのまま「マルクスに会いに行ってしまう」と、北朝鮮に権力の空白が発生し、大変不安定な状態となるだろう。

後継者は、正日の妹が後ろ盾となる長男の正男になるのか、現夫人”オギ同志”が後ろ盾となっている異母兄弟の次男・正哲、三男・正雲か。

それとも「俺様が一番」でなければ気が済まない朝鮮民族のこと、軍の有力者によって王権の簒奪が行われ、金氏朝鮮の歴史に終止符がうたれるか。

さまざまな可能性が考えられる。日本もビビる必要はないから、情報収集と不測の事態への対策を準備しておかねばならない。

 毎度毎度、ふてぶてしく好戦的・挑発的で絶対に弱みをみせまいとする北朝鮮だが、その強気一辺倒の表情の裏側に、カリスマ指導者の健康不安・食糧とエネルギー価格の高騰など、さまざまな弱点をかかえている。

その弱さを絶対にけどられまいとして、自信満々の表情で日本やアメリカに向かってケンカを売っていくのだ。

日本やアメリカが自分たちを怖がってくれなくなった瞬間、北朝鮮という国は終わりだということを重々承知しているのだろう。

北朝鮮のそうしたハッタリを真に受けて、「拉致問題解決に効果がないから、日本による対北朝鮮・経済制裁はもうやめよう」などと主張すれば、相手の思うツボだ。

北朝鮮が不安定になっているのであれば、日本やアメリカとしても、北の足元を見て拉致問題・核問題の交渉を進めたって良い。

 息子の誰が権力を継承するにせよ、拉致問題という負の遺産、その重い罪のつぐないを息子に押しつけてこの世から旅立つのでは、金正日総書記も心配で心配で、さぞかし「死んでも死にきれない」状態だろう。

すべての人の利益を考えれば、誠意を持って北朝鮮が拉致した日本人全員の情報をあらいざらい公表し、無条件かつ速やかにすべての拉致被害者を帰国させることがベストの選択である。

そうすれば、大切な息子が現世で苦しむような悪夢を見ずに済むかもしれない。


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関連記事・将軍さまの心変わり?と日本外交のあり方

我慢してはダメ

  • 2008/09/06(土) 00:30:19

 北京五輪の野球競技で韓国が日本に勝ったことで、生物としての原始的な激情にかられた韓国マスコミが「これで竹島問題を解決しました!」と絶叫したそうである。

2002年に開催されたサッカーワールドカップで「4位になった」韓国ではその直後、「これで我が国は世界4強国家となった。もはやアメリカ・日本なにするものぞ!」という非常に傲慢かつ攻撃的な自民族優越主義が充満した。

こうした社会のムードが反米反日・親北朝鮮のノムヒョン政権登場へとつながっていったわけだが、韓国は、相変わらずスポーツの強弱と政治・経済・外交といった国家の総合的な実力との区別がつけられないという意味で正常運転中だなと思う。

 その狂犬・韓国が、北京五輪の閉会式で登場した地図に”日本海”と表記されていたことに噛みつき、中国外務省は「日本海は国際的に広範囲に通用している名称」として一蹴した。

これについて、8月30日づけ産経新聞朝刊のコラム”緯度経度”において黒田勝弘氏が取り上げ、韓国の自己中心的な一方的思い込みを批判している。

それについては全面的に賛成なのだが、つづく竹島問題の話題についての結論がいただけない。

最近、韓国側が催した竹島問題に関する国際セミナーに参加した東海大学准教授・山田良彦氏が、今年5月に、シンガポールとマレーシアの間に存在していた領土問題を国際司法裁判所に持ち込んで解決した例を紹介した上で、竹島問題の解決も国際司法裁判所に委ねてはどうかと主張した事を取り上げていた。

そして、シンガポールとマレーシアが争っていた領土を二分割して分け合う”ケンカ両成敗”的な裁判の判決を受け入れたことは、地域的な成熟を示すものと両国では高く評価されているとし、黒田氏は「地域的な成熟に向け(二つの島から成る)竹島を日韓両国で分割してはどうか」とコラムを結んでいる。

 私はシンガポールとマレーシアの間に存在していた領土問題がどういう経緯で発生してどちらの主張に理があったのかまったく知らないが、少なくともそれを竹島問題解決のお手本として適用しようというのならば無茶苦茶な話である。

竹島問題というのは、仮に日韓併合が間違いだったとしても「日韓併合への報復」を大義名分とする韓国による過剰防衛・逆侵略というのが問題の本質だ。

丸腰の市民が警察官に口ゲンカをふっかけ、警察官がそれに対し問答無用で銃を抜き、丸腰の市民をいきなり射殺したようなものだ。

日本の”市民”なら間違い無くヒステリーを起こすであろう暴挙が、竹島問題の本質なのである。

 日韓併合以前にも、李朝朝鮮もしくは大韓帝国が近代国家として国際的に常識とされる手続きにしたがって、竹島を韓国領土に編入するチャンスはいくらでもあった。

それをしなかったのは日本の責任ではない。

日韓併合前の韓国は、1900年に勅令を発し鬱陵島を江原道に編入するが、その時一緒に竹島を編入することができたはずであるがしなかった。(鬱陵島と一緒に編入された石島は韓国語の発音から観音島を指すと見られる。少なくとも石島を竹島とする明確な根拠はない)

 明治以前の話についても、韓国側は当初”独島(竹島)はわれらの土地”という歌までつくって于山=竹島というウソをデッチ上げ、韓国側が先に持ち出した三国史記に「于山またの名を鬱陵という」という記述があることがバレると、古文書・古地図の鬱陵島以外の島についての記述はすべて竹島の事という風にすり替えを図った。

「古文書などに言う于山・石島・三峯島はみんな日本人のいう竹島のことである」という具合にである。

しかし日本海内の島が鬱陵島と竹島だけであるならばそうした理論が成り立つかもしれないが、事実はそうではない。

鬱陵島の近くには観音島(石島)やそのものずばり竹島(チュクド 竹嶼とも)と呼ばれる島が浮かんでいる。

日本海に存在する島は、鬱陵島と竹島の二島だけではない。

よって「日韓の古文書・古地図にある鬱陵島以外の記述は自動的に竹島の事である」という論理ははじめから成立しない。

 実際、19世紀以前の韓国人は日本海の地理的知識に欠けていて、鬱陵島が一つの島なのかそれとも付近に別の島が存在するのかさえも良くわかっていなかった。いわんや竹島についてはまったく眼中になかったといって差し支えない。

古代には同じ島を指していたはずの鬱陵島と于山を別の島の名称とするような混乱も起こっていた。

鬱陵島の近くに浮かぶ竹島(チュクド)を于山とする古地図も韓国に存在している。

1899年(明治32年)発行の大韓全図がそれであるが、この地図によって于山=日本で言う竹島という韓国側の根拠は崩壊する。

 17世紀の朝鮮人密航漁民である安竜福が、「于山は日本人のいう竹島でありそれは朝鮮のものである」と主張したこともあったが、彼の鬱陵島や竹島についての地理的知識もはなはだ不正確であり、

1696年に安が二度目の密航をはかって日本人漁民と遭遇した時も、日本人漁民の「自分たちは松島(当時の竹島の呼び名)に帰るところだ」という発言に対し、安は「松島は于山であり、于山は朝鮮のものだ」と決めつけたとされているが(安から先に松島と言う名称が出たわけではないことに注意)、松島が于山であるという根拠は何も無い。

安もまた、それまでの朝鮮人と同様、日本海中に鬱陵島と于山という二つの大きな島があると誤って信じ込んでいたようで、朝鮮側資料である”辺例集要”でも、安は鬱陵島よりもすこぶる大きな島を目撃しそれを于山としているようだが、日本海中で鬱陵より大きい島といえば隠岐諸島ぐらいしかない。

安は日本海中に鬱陵島と于山という二つの大きな島があると誤って信じ込んでいたために、日本人が松島といえば「それは于山」、鬱陵島とは別の大きな島・隠岐を目撃すれば「あれは于山」と口からデマカセを言っていたにすぎないと思われる。

ともかく安竜福は、思いつくままデマカセを言っていた当時の一賎民(私奴婢=貴族などに所有される奴隷)にすぎず、「江戸幕府と交渉して竹島を朝鮮のものと認めさせた」なんてこともあり得ない。

実際、安は朝鮮帰国後、鎖国を破った罪で流罪を言い渡される。

どうして「江戸幕府と交渉して竹島を朝鮮のものと認めさせた」功労者が流罪に処せられることがあろうか。

現在の韓国では安竜福を”将軍”と呼んでいるが、前述のように彼は単なる奴隷であり将軍職にあったことは一度も無い。

韓国が主張する竹島領有権の根拠は、どれもこれも現代から過去に遡っての強引なこじつけ・後だしジャンケンのデッチ上げなのである。

竹島問題 

安龍福 

 で、産経黒田氏の主張に戻るが、そんな竹島問題を国際司法裁判所に”ケンカ両成敗”で解決されては、たまったものではないし、日本側からたとえジョークであっても「竹島を日本と韓国とで半分こして、この問題を解決しよう」などと言うべきものではない。

どうして韓国によるインネンのような過剰防衛・逆侵略をたとえ半分でも認め受け入れることが”地域の成熟”になるのか意味がわからない。

成熟すべきは日本ではなく、生物としての原始的な激情と偏狭な民族主義にかられるとみさかいが無くなる韓国である。

 北朝鮮による拉致問題もそうだが、どうして日本人は外交問題が長引くとすぐあきらめようとするのか。

否、あきらめるというよりも、どんな理不尽なことでもそれを我慢しようとすると言った方が適切かもしれない。

「拉致問題がなかなか解決しないから、もう経済制裁を解除しよう」

「竹島問題がなかなか解決しないから、竹島を韓国と半分こしよう」

こんな事を言う人が次から次へと出てくるのが、同じ日本人ながら私には信じられない。

ステレオタイプの日本人=農耕民族論を引っ張り出すと、

しろかきをし、苗を育て、水を引いて、田植えをして、肥料をやり、雀や害虫がくれば追っ払い雑草が生えれば引っこ抜き、あと1週間我慢すれば待望の稲刈りというところで台風が来て稲が全滅という極めて理不尽なことが起こるのが農耕というものである。

理不尽極まりないことでも、怒ったところでお天道さまが相手、それを我慢しなければ農耕民族なんてやってられない。

だから日本人は我慢を美徳とし、どんな理不尽なことが起こっても耐え忍ぼうとするのかもしれない。

しかし物事には、我慢して良いことと我慢してはいけないことがある。

竹島問題や拉致問題は、当然後者だ。

 「上に政策あれば下に対策あり」と言われる中国人は、30年ごしで尖閣諸島を奪いにかかっている。

30年前は通常戦力に関する限り日本の方が上であった。

そこですぐに解決しないからといって尖閣諸島をあきらめるのではなく、30年計画で経済力や科学力・軍事力を強化し台湾を仲間に引き入れ、日本国内に親中派を浸透させ、着々と外堀を埋めにかかっている。

たとえ理不尽であっても、お上のやることは我慢してしまう傾向のある日本人は、そのしつこさ・執念深さだけは見習っても良いと思う。

拉致問題が解決しないなら、金正日それがダメなら息子の金正哲あるいは正雲に逮捕状を出し、何十年かけても彼らを逮捕して日本で裁きにかける。

竹島を取り戻すまで、50年あるいは100年スパンで戦略を立て、執念をもってそのチャンスをうかがう。


 産経の黒田記者が、長年良質の記事を日本に送り続けてくれたことは私も良く知っているし、”ソウルからヨボセヨ”のコーナーも楽しみにしていた。

だが、今回の記事はいただけない。

日本国民全体の財産である竹島を、一個人が軽々しく外国に半分譲ったらどうかなどとは言って欲しくなかった。

もしどんなにデタラメであっても「あそこは昔から私の土地だった」と主張しさえすれば、黒田一族所有の地所を半分わけてもらえるなら、”地域社会の成熟”のため、私に一枚かませてもらえませんかね?


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戦後レジームへのレクイエム (その2)

  • 2008/09/03(水) 23:41:44

前回のつづき

 福田政権が誕生したことで、左翼リベラル勢力が言うように日本は良くなったのか?

経済は明らかに減速している。

世界経済全体が減速している影響があるにしても、福田首相が重用していた与謝野氏は今あるパイをどう切り分けるか、もっと言えば増税で国民に薄く、公務員と企業に厚く”ケーキ”を切り分けて財政再建をという発想しかないように思える。

規制緩和と将来のための投資によってパイそのものを大きくする、つまりたくさんの雇用を生み出す新しい産業の誕生を促し、企業の内部留保をある程度減らしてその分労働分配率を上げ、家計の所得を向上させることで内需を拡大して、日本経済の改革を進めつつ景気の下支えを図るような施策がまったく見られなかった。

(日本企業の性格からして、法人税減税をすれば労働分配率が自動的に上がるという考えは甘いのではないか。内部留保が高すぎる企業に課税するぐらいでないとダメだろう)

 外交にしても「小泉・安倍はアジア外交が下手だ」と言われたが、中国に心酔する福田首相率いる待望の左翼リベラル政権に任せてみてどうだったか。

中国からは殺人ギョーザ問題、韓国からは竹島・教科書問題、尖閣諸島がらみで台湾にまでケンカを売られまくり。

北朝鮮には率先して制裁の一部解除を表明してまんまとだまされ、アメリカによるテロ国家指定解除表明を誘発する始末。

日本がどういう対応をしても中国・韓国・北朝鮮はインネンをつけてきてはケンカを売り、日本に領土・領海・カネをせびって来るチンピラ国家というのが、誰の目にもはっきりした。

「中国・韓国・北朝鮮のチンピラ国家に土下座してでも波風をたてなければ上手い外交」という戦後日本の誤った常識からはいいかげん卒業したい。

 内政にしても外交にしても、「話し合い解決以外ないでしょ」が口癖の福田氏だったが、話し合いで解決できなかった場合の対策・リスクマネジメント能力はゼロだった。

話し合いで解決できなかった場合の福田氏の答えは首相を辞めるということだったのだが、我々国民は日本人を辞めるわけにも人間を辞めるわけにもいかない。(移民したい人はどうぞご自由に)

中・韓・朝の特定アジアは相変わらず存在しているし、左翼リベラル勢力である民主党・社民党・共産党や毎日・朝日などの左翼マスコミも依然国内でがんばっている。

我々日本人は、日本を貶め破壊しようとするこうした勢力にこれからも対処していかなければならないのである。

 「安倍前首相と同じように福田首相も政権を無責任に放り出した」という声がある。

福田氏自身が否定しているようにこれは事実ではない。

安倍政権の場合、少なくとも安倍首相の「外交・安全保障などの分野で普通の国がやっていることを普通にやれるような日本にする」ために「日本版NSCに代表される政主導によるトップダウン政治を確立する」というビジョン・国家戦略は明確に見えていた。

志半ばで倒れてしまったが、それは特アへの罪悪感を引きずり続けている官僚が主導する政治”戦後レジーム”への決別であった。

だからこそ政・官・マスコミの左翼リベラル勢力から危険視され集中砲火を浴びたわけで、マスコミが次から次へと”発見した”安倍政権のスキャンダルにしても、安倍氏が掲げた政策の間違いではなく、そのほとんどが安倍氏以外の人間が抱えていた過去のスキャンダルの蒸し返しであったことに注意せねばならない。

こうしたメディアスクラムによって24時間攻撃され続ければ、よほどの愚鈍でないかぎり心身の健康を害するのも無理はない。

しかし自他ともに認める親中派の福田氏は、左翼リベラルマスコミからこれまでの失政をさんざん見逃してもらい、辞意表明会見でも述べたように心身いたって健康のまま政権を放り出したのである。

「安倍前首相と同じように福田首相も政権を無責任に放り出した」というのは断じて事実ではない。

 以前も指摘したように、福田政権というのは左翼リベラルにとっては念願の左翼リベラルオールスター復活政権であり、失われた10年の延長戦であった。

マスコミは「実務派の福田」「外交の福田」とさんざん持ち上げたが、優柔不断で携帯片手に「どっちが正しいの」と聞いてまわり、中川(秀)氏が右と言えば右へフラフラ、与謝野氏が左と言えば左へフラフラの”便所のドア”に過ぎなかった。

この1年間の日本の停滞はいったい何だったのかと思う。

小泉・安倍両政権を叩いていた連中の思い通りに政治をやるとこうなるよということの証明ができたという点に意味があったと総括すべきなのかもしれないが、そんなことはやる前からわかっていたことで、失敗するとわかっていることを失敗してから理解するというのは賢明なこととは言えない。

福田政権を誕生させたと報道されている、野中・古賀・森・中川(秀)の各氏それに読売の渡辺主筆は、不始末の責任をとって永久に政治に口出しするのを自粛してもらいたい。

福田氏は世論調査でも一貫して「人柄が良い」ということだけは評価されていたが、国家指導者に求められる資質としては本来どうでも良いオマケ程度の話。

これに懲りて国民も人柄が良いなんてことで指導者を評価すべきではない。

そして次の政権には、戦後レジームにしっかりと引導を渡してもらい、激動の21世紀を生き延びられるよう、政治・経済・外交・安全保障ありとあらゆる分野で日本を強くするための改革を一刻も早く再開して欲しい。


 次の焦点は自民党の総裁選挙に移ることになる。

誰が立候補することになるのかはまだわからないが、今回の総裁選挙だけでも良いから思い切ったことをやるべきだと思う。

例えば今回にかぎり、自民党の党員ではなくても選挙権のある人であれば総裁選に投票できるようにして、有権者自ら次の首相を選ぶ作業に参加できるようにしたらどうか。

有権者の政治不信がかつてなく高まっている今、それくらい思い切ったことをしなければダメだ。


            ◇         ◆        ◇


 一方、1990年の日米構造協議でアメリカの貿易黒字削減要求を丸のみし、バブル崩壊後の日本経済立て直しに全くと言ってよいほど効果がなかった430兆円ものバラマキ公共工事を国際公約した自民党経世会七奉行のトップ・小沢一郎氏。

そして日本に膨大な借金の山だけ残し、財源不足で景気対策さえ満足にできず現在の国民が苦しむ原因をつくって反省もしない小沢一郎氏。

その彼が率いる民主党をどう見るか。

小沢氏は自由党を壊し、民主党に入って日教組や自治労など旧社会党のしがらみを引き継いだとたん、節操も無く政治信条を左右180°転換させて左翼政治家になってしまった。

民主党最高顧問である渡部恒三氏も経世会七奉行のひとり、幹事長の鳩山由紀夫氏も副代表の岡田克也氏もみんな経世会出身だ。

参院議員会長の輿石東氏や選対委員長の赤松広隆氏、横路孝弘氏は旧社会党の残党。

当時の社会党は経世会を「金権腐敗の元凶」と盛んに批判していたが、今なんで手を組んで同じ政党にいるのかワケがわからない。

金権政治の代名詞・経世会とヘタレ社会党がくっついた小沢民主党では、経済もダメ・外交安保もダメの”第二の福田政権”になってしまうのではないかという不安が大きい。

小沢氏の、誰かが書いた作文を見てそれを棒読みするかのようなコメントを聞くにつけ、福田首相と同じように、国家指導者への意欲とか確固たる政治信念といったものがまったく見えてこない。   

与党のやることに何でも反対するだけで、裏付けのある対案も出さなければ国会の審議にも出ず敵前逃亡するところまで、昔の社会党そっくり。

福田政権が続けば続いたで、小沢民主党は参院で首相問責決議を通し「福田、早く辞めろ」と非難して、福田首相が辞めれば辞めたで一斉に「政権を放り出すとは無責任だ」と批判する。

じゃあ、どっちなんだ!

無責任で子供じみた”何でも反対政党”だったがために滅亡したかつての社会党とウリ二つだから、国民は民主党に国の舵取りを安心して任せられないのである。

前述のようにかつての社会党にいた人間が現在の民主党にはたくさんいるのだから、そのDNAのなせるわざか。

民主党という新しい看板に変えただけでまるで若々しい改革政党であるかのように誤解し、多くの有権者が経世会や社会党の過去をすっかり忘れているのが私には信じられない。

 
      ◇          ◆        ◇


 これも以前とりあげたが、現在の日本の国家意思決定システムはとんでもない欠陥を抱えている。

衆議院と参議院の意思が食い違うと、日本は何も決定できずマヒ状態になってしまう。

これはどこの政党・左右どちらが有利という話ではないのだから、衆議院と参議院の意思決定が食い違った場合、自動的に衆議院の決定を日本国家としての意思とするよう憲法を改正すべきだ。

なんなら参議院を廃止して一院制にしたっていい。その方が財政面で助かる。

早急に、与野党が協力して憲法改正案を通さなければならない。

兄弟牆に鬩げども外その務りを禦ぐ(けいていかきにせめげどもそとそのあなどりをふせぐ)と言うように、民主党はいつまでも「何でも反対」では許されない。

それこそ売国行為である。

<了>

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関連記事・日本のピンチに便所のドア?

戦後レジームへのレクイエム

  • 2008/09/03(水) 01:03:52

 福田首相が9月1日、辞意を表明した。

私は、この人が首相になって何をやろうとしていたのかサッパリわからなかった。

国家戦略やビジョンといったもののかけらも無かったし、国家指導者になるための意欲も覚悟も能力にも全く欠けていた。

父親のやり方を必勝マニュアルにすれば、内閣総理大臣としての輝かしい自分の名が歴史に刻まれるとでも思っていたのだろうか?

官僚トップの二橋官房副長官を筆頭とする事務次官会議や官僚出身の各大臣など下がまとめてきた案件を、よっぽど変なものでなければ「ウム」といって裁可し、危険なことには一切手を出さず、ことなかれで大過無く任期を終えれば「名宰相・福田康夫」の名が憲政史に刻まれるとでも思っていたのだろうか?

首相になって日本をどうするかではなく、首相になることだけが目標だったのではないか。

昭和50年代ぐらいまでなら、そういう日本特有のボトムアップ型官僚主導政治でも通用したかもしれない。

中国・韓国・北朝鮮へどれだけ土下座外交を続けたとしても、インターネットも無いので国民が真実に触れることはできず、毎日新聞のような自分の国を貶めたくて仕方が無い左翼売国マスコミがこぞって援護射撃をしてくれたから、かえって支持率が上がったかもしれない。

日教組教育のせいもあるのだろうが、戦後の日本では自分の国がいかに悪い国であるかを叫べば叫ぶほどカッコ良く知性的であるかのような、極めて病的なムードが国民に充満していた。

 だが、21世紀の今はそんな時代ではない。

東大から公立小学校にまではびこる「日本は悪い国・あー日本はダメだダメだ」という教育を疑うことすら知らず育ってしまった元・優等生の集団である官僚機構は、日本が先進国の仲間入りを果たして以降、手本としてきた欧米というマニュアルを失って迷走を続けている。

(中には自国に誇りを持って働いていた官僚さんもいるとは思うが、そういう人たちの声はどういうわけか聞こえてこない)

インターネット(特にブロードバンド)の普及で、中・韓・朝の特定アジアと毎日・朝日のような売国左翼マスコミのウソが白日の元にさらされると、これまで偏った情報によって洗脳されてきた多くの国民が劇的なスピードで真実に目覚めはじめた。

もはや特定アジアに土下座し、自分の国がいかに悪い国であるかを叫ぶことが得点となる時代は終わったのである。

こういった古い政治経済体制(安倍氏が言うところの戦後レジーム)こそ、バブル崩壊以後の失われた10年の原因となり、それは明確なビジョンを示し、政治主導のトップダウンで政治を動かそうとした小泉・安倍両政権によっていったんは葬り去られたかに見えた。

 だが若く経験も少なかった安倍氏は、これまでのように事務次官会議に重きを置かない政治主導の公務員改革を快く思わない官僚・公務員勢力と、マスコミを含む「日本は悪い国・あー日本はダメだダメだ」という左翼リベラル勢力の、いわば守旧派連合から集中砲火を浴びせられて倒れてしまった。

あの当時、安倍政権が明日にでも日本を軍国主義化してアジアを侵略するかのように言ったり、「ユダヤの手先の小泉・安倍」が郵政民営化をしてくれたおかげで、日本国民の貯金が「影の世界政府を支配するユダヤ人」にそっくり奪われるかのように言う悪質なデマが盛んに流されて、それを信じこんでしまった人も少なくなかったようだが一体あれは何だったのか。

極めつけは、参院選敗北の最大の要因となった年金問題で、年金問題のA級戦犯である自治労の組織票で持っている民主党が選挙に勝ち、自治労と民主党の抵抗に必死で戦い、社会保険庁の民営化を図ろうとした安倍政権が負けるという「有権者のオウンゴール(自殺点)」。

それもこれも、真実を報道せず、自分たちの伝えたい情報だけ報道する多くのマスコミのなせるわざであった。

 こうして安倍政権は倒れ、福田政権が誕生した。

福田政権は、小泉・安倍の両政権をさんざん叩いて引きずりおろそうとしていた左翼リベラル勢力にとっては待望の戦後レジーム復活政権であったのだ。

じゃあ福田政権が誕生したことで、左翼リベラル勢力が言うように日本は良くなったのか?

次回へつづく


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