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良いお年を
- 2007/12/31(月) 00:13:53
早いもので今年ももう大晦日である。
今年を振り返ってみると、一番の大事件は何と言っても安倍政権の退陣であろう。
もちろん、安倍政権の運営のまずさもあったが、もっとも響いたのが夏の参議院選挙での国民のオウンゴール(自殺点)だった。
参院選では、日本の将来を決める憲法や国のかたちが争点となるべきだったのに、クローズアップされたのは年金問題。
その根本原因は社保庁職員のデタラメな仕事ぶりにあったのに、マスコミは安倍政権のみを叩き、社保庁職員とその労働組合・自治労が応援する民主党との闇のコネクションはほとんどスルーされた。
そして参議院選挙本番では、”年金問題のA級戦犯”自治労の候補者がいる民主党を勝たせてしまうという国民の壮大なオウンゴール。
年金問題を解決すると言って、年金が消える原因をつくった張本人を国会に送り、税金で給与を払ってやって議員センセーにしてしまった。
それがきっかけとなって安倍政権が倒れると、怪しげな老人たちがウラで蠢いて出来たのが福田政権であり、さらに小沢民主との大連立までお膳立てされていた。
福田政権以後、沖縄集団自決にからむ教科書検定問題や人権擁護法案問題、北による拉致問題、インド洋のシーレーン防衛などさまざまな分野で、安倍政権が体を張って守ってきた国益が失われていった。
そういえば朝鮮総連本部の差し押さえ問題もどうなったのか?
安倍政権が倒れてから起こった、以上の出来事を見れば、おそらくわかっていて国を売っている左翼勢力が許せないのはもちろんだが、「安倍政権は売国奴。それを支持するのは保守の敵」とデマを流し、安倍政権打倒に血道をあげていた”自称保守”も許しがたい。
おそらくは、日本の保守勢力の同士討ちを狙う工作員と、それと知らずにのせられてしまった人たちなのだろうが。
しかし、私は日本の本当の意味での独立を絶対にあきらめないし、日本の将来を前向きに考えたい。
戦後レジームからの脱却にしても、一度で達成された大改革などないのだから、失敗しても何度でも立ち上がって、最後に完成すればよいだけの話。
あきらめた時こそ本当の負けである。
それでは、来年が日本にとって世界にとって良い年になることを祈りつつ、今年の〆としたい。
読者のみなさん、良いお年を!
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福田訪中
- 2007/12/27(木) 23:52:29
福田首相はきょう午後、訪中のため羽田空港から政府専用機で北京へ向け出発した。
日中首脳会談では、東シナ海のガス田問題の解決が重要なテーマとなる。
だが、日本の経済水域やその下に眠る天然ガスや石油を中国にプレゼントしてまで、交渉妥結を焦るよりは、いっそのこと物別れに終わったほうが良い。
外交交渉の目的は、交渉妥結にあるのではなく国益を守ることにあるのだから。
さて、中国が日本をはるかに上回る1兆4000億ドル(およそ150兆円=日本の国家予算の2倍弱)を貯めこみ、その強大なパワーを背景としてSWF(=Sovereign Wealth Fund 政府系ファンド)を設立し、外国企業の買収に乗り出していることは皆さんもよくご存知だろう。
中国はもはや極貧の発展途上国ではなく、日本よりはるかに巨額の軍事予算をかけて必要以上の軍拡を行っている。
こうした事実をもとに国内からさまざまな批判を受けて、日本政府が長年にわたって供与してきた巨額の対中ODA(政府開発援助)が今年を最後に打ちきられる。
とは言っても、財務省のシマである対中円借款が終了するというだけで、無償援助という形で、この期に及んでま~た新しい中国への援助を始めるようだ。無償援助は外務省のシマである。
政府は26日、中国産食品の安全確保のために、新たに無償援助を供与することに決めた。
今日から訪中する福田首相が中国側に表明する予定だ。
参考記事
これは訪中する福田首相の”貢物”なのだろうが、中国産食品の安全性向上のためにどうして日本が援助をしなければならないのだろうか?
私自身は、小金を節約するより自分の命の方が大切なので、絶対に中国産の食品は口にしないようにしているし、できるだけ外食も控えている。(安い中国産野菜を使っていそうなファーストフード店やファミリーレストランなどは特に)
そして、やや高くてもなるべく国産の野菜や魚を買うようにしている。
中国産の食品が危険であるならば、消費者は当然それを避ける。
売れなくなれば中国の食品業者も「日本への輸出用で中国人の口に入らないからといって、毒入り食品を売ってはいけないんだな」と気づくだろう。
市場メカニズムに任せれば、質の悪い中国の食品輸出業者は淘汰され、中国産食品の安全性も高まるだろうに、それをなんでわざわざ日本の援助金によって、中国産食品の安全性を高めてやらなければいけないのだろうか?
逆にいえば、日本産の農水産物のセールスポイントは、少々割高でも高い安全性にあるわけだ。
安いが質が悪く、時には命にもかかわる中国産農水産物と競争する上で、国産食料品最大の強みである。
にもかかわらず、日本が国民の税金を使って中国産食料品の輸出競争力を高めてやり、自国の農家・漁師の足を引っ張るとはどういう了見なのか。
このような対中無償援助はそもそも必要ない。すみやかに福田政権は撤回すべきだ。
さらに、福田訪中にあわせるかのように気になるニュースが入ってきた。
日中戦争がはじまる前の年・1936年に、日本の海運会社・大同海運に船を貸した中国の会社経営者の親族が、中国国内で商船三井を訴えていた問題で、上海海事法院は商船三井に対して約30億円の賠償支払いを命じる判決を言い渡した。
参考記事
大同海運に船を貸した中国人経営者一族が、未払いのリース料プラス賠償金を要求して中国国内で起こした裁判だが、これは商船三井にとってはとばっちりも良いところではないだろうか。
大同海運は戦後に会社合併を繰り返してジャパンライン→ナビックスラインと名前を変えていったが、そのナビックスラインと大阪商船三井船舶が合併して商船三井となったのは1999年の話である。
商船三井にとっては直接関係のない、1999年にはじめて吸収合併した会社(ナビックスライン)が60年以上前に起こした事件によって中国国内で訴えられ、30億円もの巨額の賠償金を課せられたのである。
中国人経営者が大同海運に貸した船は最終的に日本軍に徴用され、日本軍が使用中に沈没している。
ということは、中国人経営者の訴える本来の相手は戦前の日本軍であり、その責任を引き継いだ現日本政府であるはずだ。
しかし、日本政府に賠償請求しそれを認めるなら、1972年に結ばれた日中共同声明に違反することになる。
日中共同声明
五 中華人民共和国政府は、中日両国国民の友好のために、日本国に対する戦争賠償の請求を放棄することを宣言する。
「いや、今回の裁判は民間賠償請求だ。戦争賠償ではない」というなら、百歩ゆずってそれが正しいのだとして、日本人の対中民間賠償請求への扉も開かれるべきである。
日中共同声明のどこにも、日本の対中民間賠償請求を放棄するとは書いていない。
日本政府は、すみやかに日本人の対中訴訟をバックアップすべきだ。
中国からの引き揚げ者が大陸に置いてきた資産はすみやかに返還されなければならないし、満州を中心に投資された鉄道・港湾・発電所・鉱山・重化学コンビナートなどの資産も、利子をつけてきっちりと返してもらわなければならない。
終戦直後、中国でのデタラメな裁判によって処刑されたり長期抑留された日本人の裁判やり直しを求め、もし冤罪が見つかれば、賠償請求せねばならない。
ともかく、訪中した福田首相は中国による日中共同声明違反に断固抗議し、それが是正されないならば、日本だけが律儀に共同声明を守る必要はない。
日本と台湾との政治交流のレベルをあげ、台湾の大臣や政府高官の訪日を認め、日本と価値観を共有できる東アジアで数少ない民主国家である台湾の歩みを助けなければならない。
日本の財界にも言っておきたいが、今回の判決によって、中国に進出した日本企業は突然50年以上前の出来事によって訴えられ、何十億円もの賠償金の支払いを命令されて、中国でのもうけが一瞬にして吹き飛びかねないという前例ができた。
中国に進出すると、他の国ではあり得ない深刻な損失リスクが待ち構えているのであり、まだ売れるうちに中国の事業所なり工場なりを売り払って、他の国か国内など安全な場所に会社の資産を移すべきだろう。
日本人は、世界のどこででも国内並の高い行政サービスが受けられて当然だと思っている。
だが今回の判決からもわかるように、中国の裁判所は先進国には遠く及ばず、公平でも中立でもない。外国人は中国の未熟な裁判所や法治システムに何ら期待できないということだ。
マスコミは日本企業の対中投資をあおるだけあおり、中国の良いところしか報道しないが、中国において自分の財産を守れるのは自分自身しかない。
その自信がないなら中国投資は避けるべきだろう。

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関連記事・ガス田問題で日本が焦る必要は無い
関連記事・中国が戦争で日本を恐喝
韓国次期政権は期待できるか?
- 2007/12/25(火) 22:27:17
前回では、ノムヒョン政権がおしすすめた格差是正に最重点をおく政策に、どうして韓国の有権者がNOの審判を下し、右派の李明博候補が大統領選挙で大勝することになったのかについて詳しく述べた。
今回は、日本にとって李明博・新政権がどれくらい期待できるのか考えてみたい。
さてノムヒョンに懲りた韓国世論が右傾化したとは言っても、これまでの10年がかなり左よりだったから、李・新政権が発足しても、ようやく中道右派になるぐらいではないだろうか。
経済政策や対米外交はある程度変わるのだろうが、対北朝鮮政策も含めて右へ急旋回とはいかず、ノムヒョン政権がしいた包容政策から大きく逸脱することはないのかもしれない。
激しやすく醒めやすい非常にエキセントリックな国民性だけに予測はつかないが、それだけ金大中・ノムヒョン両政権が残した左の遺産というか、右への封印は大きいように思う。
対日外交も同様だろう。
日本では何の根拠もない楽観論で「日韓関係はノムヒョン政権以降の最悪状態を脱するのは確実」と、早くも決めつけにかかっている。
李明博氏は、大阪出身だが大阪に親族はおらず、日本政界とのパイプも知日派のスタッフもいないと言われる。
私たち日本人は、韓国の新しい指導者が「自分だけは前任者と違う」とばかりに「未来志向の日韓関係を目指す」と高らかに宣言し、何らかの理由で国民からの支持率が落ちると、反日政策という麻薬の誘惑にいとも簡単に負けて、低迷する政権支持率のカンフル剤にするというみっともない姿を、何度も何度も見せられてきた。
私は、日本政府・外務省は変にうかれてないで、これからもノムヒョン政権と同じ対日政策が行われても良いように備えるべきだし、李・新政権がマトモな外交をするなら「宝くじが当たってラッキー」ぐらいに思った方が良い。
それより何より、李・新政権はノムヒョン政権が日本に対して行った外交的非礼の数々を謝罪し、二度と過ちを繰り返さないことを行動で示すべきだ。
靖国神社での戦没者慰霊や歴史教科書の問題などでさんざん内政干渉をくり返し、慰安婦問題をネタに世界各地で反日本のネガティブキャンペーンを展開して、日本人の名誉をいちじるしく傷つけた。
李・新政権は、竹島返還交渉のテーブルにも一刻も早くつくべきだろう。
KCIAが日本国内から金大中氏を拉致し、日本の主権を侵害した問題を韓国大統領は日本国民の前で正式に謝罪したり賠償金を払ったりしていない。
韓国は過去をきれいに清算すべきである。
前回は首相就任直後の安倍さんが訪韓したから、外交儀礼にのっとるなら李・新大統領が訪日する番である。
その時李・新大統領が、ノムヒョンが日本に対して行った非礼の数々を謝罪せずに訪日するなら、「どのツラ下げて日本にやって来た?」ということになる。
ところで李氏は選挙公約として「北朝鮮国民の年収を33万円に引き上げる。その財源として、国際機構と日本が4兆4000億円出します」と宣言した。
参考記事
韓国の大統領ごときに、どうして日本が北朝鮮に4兆円近く払うこと?を決める権利があるのだろうか?
1965年の日韓基本条約締結時に、日本が韓国に有償・無償援助5億ドルと民間融資3億ドルを渡すことで、過去の清算は一切終了させることを日韓両国が同意している。
自分たちが朝鮮半島唯一の正統政府であることを認めるよう韓国が日本に要請し、日本が韓国の願いを聞き入れて北朝鮮を国家として認めず国交も結ばなかった。
もちろん韓国の憲法では、韓国の領土は朝鮮半島と付属する島だと明確に規定している。
よって、”過去の清算”として日本が韓国に渡した政府・民間あわせて8億ドルの援助は、北朝鮮をふくむ朝鮮半島全体に対して行われたことは明白であり、日本が北朝鮮にカネを払わねばならない言われは無い。
もう日本からのカネは韓国に払ってあるので、文句があるなら北朝鮮は韓国からお金を受け取れば良かろう。
ノムヒョンが北朝鮮に援助をバラまいて、その支払いを後任の李明博次期大統領に押しつけ、韓国の次期大統領は、そのツケを過去をネタにして日本に押しつけようとしている。
これのどこが「未来志向の日韓関係」なのだろうか?
以上述べてきたことを見ればわかるように、私は李・新政権にまったく期待していない。
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韓国大統領選と誰でも見れる予知夢
- 2007/12/21(金) 23:51:41
19日に投開票された韓国大統領選挙は、保守政党ハンナラ党の李明博候補の圧勝に終わった。
今回の選挙結果を一言で言えば、「無能より腐敗の方がマシ」
経済政策のやり方を知らない無能な左翼候補より、汚職スキャンダルがあったとしても一サラリーマンから大企業の経営者になった、”経済通の李明博候補”の方が何倍もマシという意味だ。
5年間続いてきたノムヒョン左翼政権が最重要政策にかかげた「経済成長より格差是正のための分配」に、韓国の有権者はNO!をつきつけたのである。
ノムヒョン政権は、格差是正のための労働者保護を訴えて労働組合に手厚い支援を与えたが、韓国名物の過激なストライキがなお一層ひどくなり、ストで操業が止まるたびに韓国企業の損失はふくらんでいった。
また公務員を大幅に増やして”大きな政府”をつくりあげ、ナチス式の公共事業つまり2020年までの長期計画でイージス艦や巡航ミサイルなど兵器を買いまくるというバラマキ政策を行ったが、所得の増加率より税負担の増加率のほうが上回って庶民の生活は苦しくなる一方だったし、増税してもバラマキの財源が足らずに膨大な赤字国債を発行し、独立後の韓国歴代政権が発行した額をノムヒョン政権一期だけで軽く上回ったほどだった。
しかし、赤字国債を乱発してまでつくりあげたノムヒョン政権という大きな政府が、新たな富を生み出すことはなかった。
韓国は先進国と比べるとまだまだ若い国のはずだが、ノムヒョン時代に経済の老化がすすんで成長率が低迷し、アジアでトップを走る日本に引き離され中国には追い抜かれるという、韓国サンドイッチ危機論がまきおこった。
ノムヒョン政権は格差の是正をかかげたのだが、貧富の格差が逆に拡大するという皮肉な結果に終わった。
それは当たり前のことだ。
格差是正のために分配しようとしても、そもそも韓国経済の悪化で分配するお金が無くなってしまったのだった。
私は、「お金をかせぐ能力こそ人間の値打ちを決める」なんてことは全然思わないが、ただ事実に基づく話をしたい。
「国が私たちにお金を分配するべきだ」と強く主張する人たちは、たぶん自分自身でお金をもうける能力が高くない人がほとんどだろう。
独力でお金をたくさん稼ぐ人は、「分配しろ分配しろ」言わないはずだ。
そのお金をもうける能力が低い分配派の人たちに、別の言葉で言いかえれば経済政策に弱い分配派の人たちに経済政策のかじ取りをまかせれば、必然的にその国の経済はボロボロになっていく。
経済がボロボロになれば、格差是正のため分配するお金が無くなって、格差はいっそうひどくなる。
たとえば、自分で新しい商売のアイデアをひねり出し、それを次々に具体化してバリバリお金をもうける有能な社長と、ろくに仕事もせず「給料上げろ!格差の是正!」しか言わないダメ社員がいたとして、
有能な社長がダメ社員の尻をひっぱたいて率いていく会社は幸福だが、ダメ社員が有能な社長を率いていくところは会社全体が不幸になる、ということである。
こうしてソウル江南地区に住むような超富裕層があらわれる反面、経済の悪化で韓国企業の雇用能力が落ち、大学を卒業しても正社員になれない人たちが激増した。
(日本でも格差が開いたのは90年代はじめ、バブル経済の崩壊で企業がリストラをすすめたのがきっかけである)
韓国の格差社会の代表である、20代大卒・非正社員で月給88万ウオン(日本円で10万ほど)という”88万世代”が、ノムヒョン左翼政権の格差是正政策にウンザリして右傾化、それより上の、ノムヒョン政権を誕生させた”386世代”の支持も失い、韓国世論が右傾化した結果、保守政治家・李明博候補の大勝へとつながった。
「韓国は世界4強国家。もはやアメリカ・日本に何の遠慮がいるだろうか!」という、スポーツ大会の結果と政治経済の実力の区別がつかない、2002年サッカーワールドカップで青少年層を中心にまきおこった熱狂的な民族主義と、在韓米軍の車両事故をきっかけとする強烈な反米感情が生み出したノムヒョン左翼政権。
金大中・ノムヒョンの両左翼政権の10年は「失われた10年」と韓国では言われているが、韓国の有権者は10年続いた左翼政権に終止符をうった。
国民から「経済政策の失敗者」との罵声を浴びつつ来年退陣するノムヒョン政権は、小沢民主党政権が誕生して四年後の日本の姿だと思う。
民主党がマニフェストでかかげる「格差の是正のためのバラマキと大きな政府」という政策がそのまま実行されれば、不況でかえって格差が拡大し日本国民は激怒、民主党政権は石を投げられ退陣することになる可能性は高い。
先日TVで、夢で将来を予知する預言者・ジュセリーノという人が紹介されていたが、彼が本物の預言者かどうかは別としても、ジュセリーノ氏のような特別な能力が無くてもノムヒョン政権の5年間で韓国に何が起こったかを見れば、格差の是正をかかげる民主党に政権をまかせるとどうなるか、私たちでも将来を予測することができる。
ノムヒョン政権の5年間は、格差の是正ばかりに熱中するとどうなるか、誰でも将来を見通すことができる”予知夢”ではないだろうか。
「アマチュアによるNGO(非政府組織)政府」と皮肉られたノムヒョン政権の5年間を反面教師とすれば、日本は多くの教訓を得ることができるだろう。
韓国のジョークにこういうのがあるそうだ。
「韓国人で一番の売国奴は誰か。5年前の大統領選でノムヒョンに投票し、さっさと自分だけは景気の良いアメリカやオーストラリアに移民したやつらだ」
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関連記事・民主党が政権を取るとどうなる?(最終回)
反中デモと軍国主義化が強まる中国
- 2007/12/20(木) 00:56:37
ベトナムの首都ハノイやホーチミン市で16日、500~1000人規模の反中国デモが行われた。
ベトナムと中国の間には、スプラトリー(チュオンサ・南沙とも)諸島やパラセル(ホアンサ・西沙)諸島などをめぐる領土紛争や、トンキン湾や南シナ海の領海と海底資源をめぐる紛争をかかえている。
今年夏スプラトリー諸島周辺では、ベトナム漁船が中国船から銃撃を受け負傷者をだす事件や、中国政府がスプラトリー諸島やパラセル諸島を管轄する新たな行政区域を設定するなど、軍事力で露骨に領土・領海の拡張をめざす動きを中国が盛んにみせていた。
ベトナムでの反中デモは、中国の強大な軍事力にモノを言わせた露骨な膨張主義・覇権主義に反発する、ベトナム政府の意志を反映したものといえよう。
こうした反中国デモは二週間前から始まっている。
参考記事
スプラトリー諸島やパラセル諸島は、太平洋戦争終結によって日本軍がこれらの地域から撤退した後、ベトナム・マレーシア・フィリピンなどの間で領有権が争われていたが、石油など豊かな海底資源の存在が知られて以降、本格的に中国が領有権争いに割り込んできたあたりの経緯は、沖縄の尖閣諸島とそっくりである。
1974年に中国軍はパラセル諸島に侵攻、南ベトナム軍守備隊を全滅させ、パラセル諸島全域を手に入れた。
パラセル諸島を南シナ海への侵攻拠点とした中国は、1988年にスプラトリー諸島へと侵攻し、ベトナム軍にかなりの死傷者を強いていくつかの島を占領した。
さらに冷戦終結でフィリピンのスービック基地からアメリカ軍が撤退すると、待ってましたとばかりに東南アジアでは軍事的に最も弱いフィリピンに目をつけ、1995年中国はフィリピンがそれまでスプラトリー諸島に領有してきたミスチーフ礁を占拠して、自国領土に編入した。
スプラトリー諸島は、現在、中国とベトナム・マレーシア・フィリピン・ブルネイ・台湾などの間で領有権が争われている。
ベトナム・マレーシア・フィリピンなどASEAN諸国は、中国の軍国主義的な領土領海拡張主義に悩まされている。
以前から言っていることだが、もっともっと日本とASEAN各国との安全保障協力のレベルを高めて、東アジア地域の平和と安定を守るべきだ。
一刻も早く武器輸出を解禁し、ベトナムなど東南アジア各国が自国の安全のために欲しているフリゲート艦や駆逐艦などを供与できるようにしたい。(自衛隊を除籍した艦艇の払い下げも含めて)
中国や韓国・北朝鮮は平和主義で日本は今も軍国主義という、とんでもないデマが流れ、それが武器輸出禁止の根拠の一つとなっている日本だが、中・韓・朝はとっくの昔に武器輸出を始めている。
それが本当なら、やはり真の軍国主義国家は中国・韓国・北朝鮮だということになる。
また南アジアでも中国がらみでキナ臭くなっている。
中国軍は、ヒマラヤのブータン王国との国境線において、ブータン軍の監視所などを破壊しこれを占領。一帯を中国領土であると宣言しているもよう。
一方ブータン王国の安全保障を担うインドがブータンに近いインド・シッキム州に軍を移動させた。インド軍当局は「以前から予定されていた移動」と中国軍との関連を一応否定している。
関連記事
中国は南アジアにおいても、インドやブータンなどと国境線をめぐって領土紛争を抱えており、ここでも中国の露骨な覇権主義が見て取れる。
ブータンにはほとんど軍隊らしい軍隊は存在せず、その意味では日本人に特有の”非武装平和教”にとって理想郷なのであるが、それでは中国の侵略には対抗できず、インド軍という暴力装置に頼らなければ自国を守れないという厳しい現実をまざまざと見せつけられる。
この他にも、週間新潮だったか文春だったかに、最近沖縄近海で行われた自衛隊と米軍の共同訓練に、中国軍が宋級・潜水艦や漢級・原子力潜水艦をたびたび至近距離まで接近させて挑戦的な態度を見せるなど、中国軍の暴走ぶりが目に余る状況となっている。
もともと決まっていたアメリカ軍空母の香港寄港が直前になって中国当局から拒否され、アメリカ軍が反発したり、東シナ海の海底ガス田をめぐる日中交渉でも、中国側は日本が言うことを聞かないなら軍艦を出すと脅迫してきたことは記憶に新しい。
参考記事
中国共産党第17回全国代表大会(17大)が10月に閉幕したが、それ以降、胡錦涛政権は軍部をますますコントロールできなくなったか、あるいは共産党青年団派を含む自己の権力維持のために軍部への依存を強めているせいなのか、軍部の政治・外交への口出しと独断先行を許し、独裁国家・中国の軍国主義化がますます進んでいるのではないかと懸念される。
日本はASEAN諸国やインドなどと安保協力を深め、領土領海を広げることに血道をあげる本物の軍国主義国家・中国の暴走を食い止めなければならない。
中国国内の民主勢力に支援を与えつつ、世界各国が中国に圧力を加え続ける必要がある。
これは過去にあった軍国主義の話をしているわけではない。いま進行中の現実なのだ。
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関連記事・中国が戦争で日本を恐喝
関連記事・日本が取るべき対中戦略
関連記事・日本が取るべき対中戦略(その2)
関連記事・日本が取るべき対中戦略(その3)
関連記事・日本が取るべき対中戦略(その4)
中韓の白人コンプレックスと反日
- 2007/12/18(火) 01:03:02
今月フランスのサルコジ大統領は、国賓として初めてアルジェリアを訪問した。
フランスは、過去に130年以上アルジェリアを植民統治し、アルジェリアがフランスから独立を勝ち取るのは、1954年から8年間の長きにわたる凄惨な独立戦争を戦った結果だった。
フランスは、植民地統治で投下した莫大な資本と豊かな鉱物資源ゆえにアルジェリアを何としても手放したくはなかった。
そのため、日本軍撤退以後ベトナムがフランスからの独立を求めて1946年から始まったインドシナ戦争を打ち切り、ベトナムをあきらめてでも総力をアルジェリアに投入し、そのあげくのフランス敗北だった。
アルジェリア移民の子でフランス代表を選択したサッカー界のスーパースター、ジネディーヌ・ジダンに代表される様に、非常に密接なつながりと暗い過去を持つフランス・アルジェリア関係だが、アルジェリア側はブーテフリカ大統領を筆頭に、フランスに過去の懺悔と謝罪を求めている。
そうした中でのサルコジ大統領のアルジェリア訪問だったが、フランス大統領として彼は懺悔も謝罪も拒否した。
サルコジ大統領は「植民制度は不正」とはしたものの、「(アルジェリア独立戦争)双方のすべての犠牲者を誇りにしたい」「未来を一緒に見つめよう」と述べただけだった。
これに対しアルジェリア側はマスコミも含めて不満がくすぶっている。
参考記事
「ドイツは過去を完全に清算したのに○×はしていない」というセリフを壊れたCDプレーヤーのように繰り返す中国や韓国が、フランスに対して沈黙しているのは奇妙なことだ。
「(アルジェリア独立戦争)双方のすべての犠牲者を誇りにしたい」というフランス大統領の発言一つをとってみても、独立闘争を繰り広げたアルジェリア人だけではなく、独立を阻止しようとしたフランス軍将兵まで「誇りにしたい」と言っているのだが、これと同じような事を日本の首相が相手国で発言したらどうなるか。
「日中戦争で犠牲となった日中双方の軍人を誇りにしたい」「韓国の独立運動の参加者もそれを鎮圧した日本人警官も誇りにしたい」
こんなことを言えば、中韓の民衆は狂った様に暴れるに違いない。
それだけに、中・韓が「ドイツは過去を完全に清算したのにフランスはしていない」というお得意の”口撃”をしないのはおかしい。
「侵略と植民地化とは言っても、アルジェリア問題は中国・韓国と関係無いから黙っているのだろう」と言う人がいるかもしれないが、それならばイギリスがアヘン戦争・アロー号戦争で侵略をしかけ香港を占領し、イギリスにならってフランス・ロシアそして「過去を完全に清算した」ドイツも、中国を分割して半植民地化した問題はどうだろうか。
英・仏・露そしてドイツが、中国を侵略し武力を背景に租借という形で中国を分割したことを謝罪したり賠償金を払ったりしただろうか。
1868年に朝鮮半島に上陸したドイツ・アメリカ・フランス人が、李朝王族の墓を荒らしたことを謝罪し賠償金を払っただろうか。
北朝鮮では「1950年の朝鮮戦争はアメリカによる侵略戦争」ということになっているが、北朝鮮はアメリカに侵略に対する謝罪と賠償を求めただろうか。
どうして中国・韓国は「ドイツは過去を完全に清算したのに○×はしていない」というお得意の口撃を、日本に対してだけ行って、欧米の白人国家にはしないのだろうか?
いや、「ドイツは過去を完全に清算したのに○×はしていない」というのも間違いで、過去にナミビア・タンザニア・カメルーン・ニューギニアなどを侵略・植民地化したことについて、ドイツが謝罪し賠償金を払ったなどという話は聞いたことがない。
第二次大戦の問題でも、戦前からポーランドやチェコなどに居住していたドイツ系住民が、ドイツの敗戦によって土地屋敷や財産をすべて没収されたあげく追放され、多くの餓死者を出したことについて、ドイツとポーランド・チェコとの間で、未清算の過去問題としてくすぶっている。
参考記事
このように「ドイツは過去を完全に清算したのに日本はしていない」という中国・韓国が盛んに使うロジックは事実ではないのだが、彼らがこうしたロジックが大好きな背景に、中国人・韓国人の人種差別思想、つまり白人コンプレックスとその裏返しのアジア人(日本人)蔑視があると思う。
以前にも触れたが、中国人や韓国人は本名のほかにジャッキーだとかウィリーだとかレオンだとか、白人風のニックネームをつけることが大好きである。
アメリカやカナダに移民した二世三世なら、まだ分からないでもないが、移民したばかりのニューカマーや、下手をするとアジア大陸から出ていないのに白人風のニックネームを嬉々として使っている。
韓国人などは何かあると「日帝の創始改名で韓民族としての名を奪われた」などとギャーピー騒ぐくせに、欧米に行くとスージーだとかビクターなどと改名していとも簡単に”誇り高い韓民族の名”を捨ててみせるのである。
こうした白人崇拝の結果が、欧米諸国が過去の歴史で反省も謝罪も賠償もしないのに何の問題にもせず、逆に「ドイツは過去を完全に清算したのに○×はしていない」という白人神聖視につながるわけだ。
こんなデータも。
中国人・韓国人の白人崇拝の裏返しとしてアジア人(日本人)蔑視がある。
特に、中国で誕生した中華思想の影響が強い東アジアでは、中華文明の模倣度によって、中国(オリジナル)>朝鮮・韓国(忠実なコピー)>日本(「中華文明のコピーが足りない野蛮国」)という差別思想が数千年の長きにわたって存在した。
この中国・韓国・日本の間の序列が、明治維新によって日本がアジア初の近代国家となり、それが日韓併合や日中戦争につながったことで崩壊した。
中華思想の妄想にとりつかれた中国・韓国にとって、東アジアでいちばん野蛮で下っぱのはずの日本が、より上位の”文明国”中国・韓国を打ち負かしたことが許せなかった。
「白人に中韓を侵略されても許せるが、アジア人の、それも中国・韓国より野蛮な日本人が侵略するのは許せない」
それが中国・韓国などにおける反日感情の本質である。
中国で反日感情が高まると、日本製品の不買運動が起こるが、その時に中国人が盛んに流すデマに「日本は最高品質の商品を欧米に、中ぐらいのものを国内に、最低の品質の商品を中国に売って、あくどい商売をしている。 中国人なら日本製品を買うな!」というものがあるが、このデマにこそ中国人の白人崇拝・日本人蔑視のエッセンスが凝縮されている。
中国・韓国が、日本がやった”ひどいこと”を恨んでいるから、日本がそれに対して真剣に謝罪も反省もしていないから、いつまでも過去の歴史を非難し続けるのだと、日本人は誤解しやすいが、そうではないということである。
むしろ過去の歴史とは、中国人・韓国人が日本人に土下座させて、精神的優越感を取り戻し華夷秩序を復活させるための単なる道具にすぎない。
もしひどいことをやって謝罪も反省もしていないから非難するというのであれば、前述のように、白人が中国や朝鮮半島に対してやったことについても、日本に対するのと同様、執念深く謝罪と反省と賠償を求めたはずである。
ところがそうではない。
白人の侵略行為は、ほとんどスルーされる。 そればかりか、「ドイツは過去を完全に清算したのに日本はしていない」と言って理想視するのである。
ムダに愛国主義・民族主義をかかげながら、小金がたまると我先にと白人国家へと移民していく。
こうした白人崇拝と裏返しとしてのアジア人(日本人)蔑視が治らないかぎり、中国・韓国の反日は止まないだろう。
中国人・韓国人の白人コンプレックスの根は深い。
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関連記事・華夷秩序は復活するか?
いつもの殺し文句
- 2007/12/15(土) 01:07:09
韓国が、国際社会からの援助をもとめるときに良く使う”殺し文句”がある。
それは、「韓国が望む朝鮮半島の統一に、あなたが協力すれば世界平和に貢献できる。だから韓国を支持してください」というものだ。
サッカーワールドカップ2002年大会は、日本と韓国の間で招致合戦がくりひろげられたが、韓国側は、「2002年ワールドカップが韓国で開催されるなら、べニュー(開催地)に北朝鮮の都市を含め、南北統一チームで大会に出場する。それは朝鮮半島統一と世界平和に大きく貢献するだろう。だから投票では韓国に入れて欲しい」という論理で、世界のサッカー関係者に訴えた。
同時に韓国側は「南北分断の原因となった日本は、朝鮮半島統一と世界平和のために開催権を韓国に譲り、ワールドカップ招致から自主的に降りるべきだ」というムチャクチャな、脅迫まがいの事も言っていたように記憶している。
このような殺し文句は、韓国の平沢が立候補しロシアのソチに敗れた、2014年冬季五輪招致合戦でも使われたし、古くは名古屋とソウルで争った1988年夏季五輪でも使われたそうだ。
しかし、この殺し文句を冷静に考えて見るとオカシイ。
「南北分断の原因は日本にある」というのも含めてオカシイ話なのだが、南北朝鮮はどちらもコリアン自身を指導者に戴いた独立国家であったわけだ。
ならば南北朝鮮のトップ同士が決断すればいつでも統一できたはずで、それができなかったのは、南北朝鮮の指導者たちが自分らの利益を南北統一より優先させて仲間割れを続けた結果であって、外国のせいではない。
南北朝鮮のどちらかが日本の植民地で、日本人の総督が統治していたというなら南北分断の責任は日本にあることになるだろうが、そうでない以上、少なくとも日本は無罪である。
自分たちが勝手に仲間割れしていたのであり、「朝鮮半島の統一に、あなたが協力すれば世界平和に貢献できる」もへったくれもないだろう。
南北朝鮮が違う民族同士の国だというなら、まだ話はわかるが。
まるで消防士が放火をやって、「最近火事が多いから、消防士の給料をあげて、防災に協力してくれ」と要求するようなものではないか。
しかも1988年からずうっと、「南北統一と世界平和のために韓国に協力してくれ」と言いつづけて未だに統一していないのだから、”統一する統一するサギ”である。
さて、韓国のノムヒョン政権は、韓国世論の反米主義と自民族優越主義が誕生させたのだが、親北朝鮮・反米反日で結果的に中国へ接近していったノムヒョン政権のバランサー戦略はいったん頓挫した。
韓国では軽すぎてバランサーには成り得ないし、接近した中国には”東北工程””白頭山工程”で見事にしっぺ返しをくらった。
そうしたことが影響したのか、ノムヒョンは昨年の後半以降、微妙に外交政策を転換させ始めた。
それがはっきりと形になってあらわれたのが、今年4月の米韓FTA合意だった。
身内の左翼勢力の反対を押し切って、あれほど毛嫌いしていたアメリカと自由貿易協定を結ぶことを決断したのである。
一部の韓国ウオッチャーは依然ノムヒョン政権を反米親中と見ているようだが、日中を仮想敵と見るようになったノムヒョン政権は、昨年後半から今年の前半までの間に劇的な戦略転換を行ったと見るべきだと思う。
日中を敵にまわして戦うには、韓国一国では対抗できないので、それまでの感情的な反米を棚上げして実利を優先し、アメリカの力を利用して日中に対抗する遠交近攻政策に舵をきったということである。
他方、米朝ベルリン協議が開催された今年1月前後から、北朝鮮も劇的に戦略を転換している。
それまでの”アメリカ帝国主義”敵視政策から転換し、今や金正日自身が「韓国よりも親米国家になる」と言っているぐらいである。
逆に中国と北朝鮮の関係は冷却化してきている。
そもそも中国で開催されてきた六ヶ国協議の舞台を避け、中国の影響力が及ばないベルリンを米朝直接協議の場に選んだという事実は、北朝鮮の中国への不信感をあらわしていると思う。
今年10月の南北首脳会談では、朝鮮民族にとっての聖地で、北朝鮮と中国にまたがる白頭山の観光開発を南北共同で行うことが合意されたが、これは、「古代王朝・高句麗は中国の地方政権であり、その故地は中国不可分の領土」とする中国の”東北工程”に対抗するものだ。
高句麗の領土は、かつて朝鮮半島の北半分から中国東北地方にまで広がり、白頭山もそれに含まれていた。その防衛・奪還を南北共同ではかろうということだ。
南北会談以後、南北共同で高句麗壁画展が開かれたが、このような動きが目立つようになったのは最近のことだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20071011-00000035-yonh-kr
同じく南北会談では、南北朝鮮にアメリカを加えた三者で、終戦宣言をしようという提案が金正日からあったようだが、こうした中国外しも北朝鮮の中国への不信感をあらわしている。
左翼運動家によるノムヒョン政権と北朝鮮との間には太いパイプがあるが、今や南北朝鮮は国家戦略を「親米・反日中」で合わせている。
その南北朝鮮の戦略的転換に、アメリカも注文どおり応じている。
アメリカのブッシュ政権が対北政策を転換したのは、中間選挙で負けて野党・民主党多数になったり、イラク戦争の戦後処理がうまく行かずイランの核開発疑惑も持ちあがったりと、アメリカの国益にとってより重要な中東問題で手一杯になったり、”リベラル”で”リアリスト”な国務省の人たちが外交の主導権を握ったりしたせいだと思っていた。
だが北朝鮮が、ハマスやヒズボラといったテロ組織と密接に関係しているシリアの核開発に協力し、テロ支援国への核拡散に手を染めていたという、アメリカの国益に重大な影響を与えることを、国務省を中心とするブッシュ政権がまるで臭いものにフタをするように沈黙しているのは奇妙である。
北朝鮮が、年内に核開発と核拡散の完全な申告を拒んでいることについても、ヒル次官補やライス国務長官はあまり問題視していない。
「朝鮮半島の統一に、ブッシュ政権が協力すれば世界平和に貢献できる。そうすればブッシュ政権は外交実績を残せる」という韓国お得意の殺し文句に、アメリカ国務省がやられていなければ良いのだが。
それで北朝鮮の核兵器完全放棄や核拡散の実態がうやむやになれば、将来アメリカや極東、世界全体の安全に禍根を残すことになる。
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主計にあらずんば人にあらず
- 2007/12/13(木) 12:50:38
財務省と各省庁との間で、来年度予算案の折衝が本格化しつつあるが、財務省は守屋・前防衛事務次官の不祥事を受けて、自衛隊の主力戦闘機F-15Jの近代化改修予算を大幅に削るなど、厳しい査定を行った。
参考記事
私も守屋前次官のひどい汚職には、本当に腹がたつ。
大臣を差し置いて官僚が民主主義のルールを破り、やりたいほうだい権勢をふるうという、あれこそ超然主義の典型であって、私も守屋前次官のごうまんな態度を批判する記事を書いたこともあった。
しかし、産経新聞でもある先生がおっしゃっていたが、駅員の不祥事で新幹線に遅れが出たとしても、「だから罰として新幹線は廃止する」という考え方はまちがっている。
中国は、日本を超える軍事予算を投入し、ロシア製のスホーイSU-27、SU-30、さらに国産のJ-10など、高い能力を持つ戦闘機を急ピッチで配備してきた。
このことを否定する、まっとうな軍事専門家はいないだろう。
内外の軍事専門家の情報を総合すると、SU-27はライセンス生産型のJ-11も含めて172機、SU-30は100機前後、J-10も80機前後が生産・配備されていると思われる。
(これらと対抗できる自衛隊の戦闘機F-15Jは、およそ200機弱)
このほかにも空母艦載機用としてSU-33を50機購入するという話もある。
これに対して、自衛隊の次期戦闘機(FX)選定は、費用対効果でおそらく世界最高のパフォーマンスを発揮するであろうと思われるF-22ラプターをアメリカが輸出禁止にしているため、暗礁にのりあげている。
そうした難局を乗り切るぎりぎりの手段が、F-15Jの近代化改修を急ピッチですすめることであり、それによって、時間稼ぎではあるものの、日中間における通常戦力の軍事バランスはしばらく維持できる。
だが、財務省がそれさえも許さないというのでは、「不祥事があったから新幹線は廃止する」みたいなエキセントリックな反応ではないだろうか。
財務省は「中国の第4世代戦闘機の配備の詳細が判明していない」といったこともタテマエにして、F-15J改修予算をしぶっているらしいが、中国が日本を上回る数の第4世代戦闘機を配備しているのは前述のように明白であるし、”偵察衛星”を運用している内調にでも聞いたらどうか。
財務省内で、どこの省庁にどれくらい予算を割り振るか決めるのは主計局である。
以前にも、ある主計官が「戦闘機の数はいくら、戦車の数はいくら、大砲の数をいくらにしろ」と言っていたように思うのだが、それは越権行為だろう。
まず首相を中心とする官邸が、政府としてどこに力を入れどこを抜くか、政策のメリハリをどこにおくか決めて、それを受けた財務省が予算の大枠を各省庁にしめし、官邸の意向を受けてその予算内でどういうことをやるのか各省庁の大臣・副大臣が決めて、最終的にそれが予算の枠内におさまるよう財務省が調整するというのが、本来のあるべき姿ではないだろうか。
そして使われた予算でムダがあったのか無かったのか、会計検査院が厳しくチェックする。
よって財務省主計局の主計官がやっていいのは、たとえば防衛省が「F-15の改修と新型戦車の生産・配備をやりたい」と言ってきたら、「それでは予算が1000億円オーバーです。F-15の改修か新型戦車配備か、それとも半分づつやるか、防衛省さんの方で決めてください」と言うところまでだろう。
それを「中国の新型戦闘機が現在どれくらいか不明だ。だからF-15の改修は何機以下にしろ。それ以上は予算のムダだ」というのであれば、主計官の越権行為である。
これだと「お金の勘定」が守備範囲のはずの主計官がたった一人で、日本の防衛政策を決定する防衛大臣やって、国家予算を割り振る主計官やって、予算のムダ使いが無いかチェックする会計検査院やってと、民主主義のルールを無視した、ひどい権力の乱用ではないだろうか。
これは何も防衛省に限らないのであって、国土交通省・経済産業省・農林水産省などすべての省庁について、あたかも内閣総理大臣のように、あれこれと各省庁に指図する主計官がいるのである。
そして予算シーズンになると、主計局には政治家の偉いセンセーなどが陳情団として、こぞって手みやげ持っておしかけた。
だからこそ「主計にあらずんば人にあらず」とか言われて、戦後ずっと東大法卒あたりの日本一優秀とされるエリートたちが主計官になってきたのだろうが、誰にどれだけ権限があり、失政のとき権限を行使した者がちゃんと責任をとるのか非常にあやふやという点で、日本の国家統治システムの未熟さを感じる。
(戦前の日本だと、陸軍大学をでた日本一優秀とされるエリートは参謀本部作戦課などへ行ったが、軍司令官の単なる相談役であるはずの参謀が越権行為をくりかえし、司令官やって首相やって天皇陛下さえやっていた。
幕僚統帥といわれるゆえんだが、ナンバー2以下がトップを差し置いて権力をふるうが失政の責任はとらない、というのはどうやら日本人の持病らしい)
主計官やっている本人にとっては、まちがった政策をやったせいで国民から非難され、選挙に負けて「タダの人」になる恐れもなく、ああせいこうせいと各省庁に号令をくだし、日本を自分の思う通りに動かせるのだったらこんな快感なことはないのだろうが、究極の公私混同である。
それを「お国のためにこんなに一生懸命やっているのに」と弁明するなら、自分への甘えと取り違えていると思う。
日本を自分の思う通りに動かしたいのなら、選挙に勝っておのれのめざす政策について国民のお墨付きを得て、首相なり各省庁の大臣・長官になってからにすべき。
実は内閣総理大臣より「お金を勘定すること」が本来の仕事である単なる一官僚・財務省主計官のほうが、ひょっとすると大きな権力を持っていたのではないか、というところに、安っぽい商人国家に成り果てた戦後日本の病巣があるのかもしれない。
お金を勘定することが本業のノンポリの人が、経済原理に必ずしもなじまない政治・外交・安全保障のスキルが高いとは思えない。
だから、日本より高い政治力を持つ国との争いに負けつづけてきた。
ノンポリだから政治スキルに自信が無いのか、外国に大きな声を出されるとそれだけでひっこんでしまう。
戦後日本は、政治・外交・安全保障など手が汚れる仕事はアメリカに任せ、ひたすらお金もうけに専念してきた。(いわゆる戦後レジーム)
それはそれで仕方の無いことだったけれども、1990年あたりでもう卒業すべきだったと思う。日本人自身の手で。
しかし、今も日本は世界において「お金第一」でしか動けない。
領土・領海・国民の生命財産や、自由・独立・民主主義・人権といった理想・理念よりも、独裁国家中国とのカネもうけが大事で、平気で国を売り渡す。カネで解決できるならチンピラ国家・北朝鮮に土下座しカネを貢いで拉致被害者を返してもらうことだってやりかねない。
私は、正直「日本は商人国家である」というのも疑問で、商人なら右から左へモノを動かして利益(お金とは限らない)を出すものだけれども、日本の場合、本来一万円の価値のあるものを五千円で売り渡してしまったり、今日の一万円のもうけのために、明日の十万円の利益をフイにして、それらのことに気づきすらしない。
真の商人だったら物価が上がっているときは、お金をショート(売って)してゴールドや石油などのモノをロング(買う)するはずだ。
ところが「いつでもお金第一」の日本は、お金が常にロングで、国民の生命・国の独立・領土領海・自由・民主主義・尊厳・苦労して開発した独自技術などはショート・ショート・ショートだ。
それでは本当の商人国家とは言えないのではないか。
日本は、中国や北朝鮮といった本物の(悪徳)商人の口先三寸にだまされて、ハシタ金を握らされただけで、極めて貴重なモノを巻き上げられてしまう「非常に良いウデを持った職人」だと思う。
国家予算を配分する職人・財務省主計官が、時には内閣総理大臣より大きい権力をにぎっていたかもしれない戦後日本の病巣は深い。
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国家予算の使い方については、年度予算ごとの使いきり主義が悪い。
それこそ予算のムダ使いや予算請求の水増しなど諸悪の根源だろう。
だから国土交通省が10年で65兆円の財源があれば、「65兆円を使い切るまで道路を造りつづけます」ということになってしまう。
これでは官僚に国が滅ぼされてしまう。
各省庁がやるべき政策を実行して、なおかつ予算を余らせたら、昇進・昇給など、その省庁の人達の人事査定に反映させ、余った予算は来年度予算の財源とすれば良いだろう。
やるべきことをちゃんとやった上で予算を余らせた省庁は、来年度予算要求で優遇されるようにする。
予算の使い道でムダが無かったかどうか、逆に予算を余らせるために手抜き工事や不良品の納入が無かったかどうかチェックするため、会計検査院を強化すべき。
不正が見つけられなかった場合、会計検査院に減俸などのペナルティを与え、検査対象の省庁などへの天下りも禁止して、各省庁との「身内のかばい合い」も防止する。
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関連記事・迷走するFX
関連記事・超然主義の復活を許すな!
火曜スペシャル 埋蔵金は実在した!!
- 2007/12/11(火) 01:01:20
今日のタイトルを見ると、赤城山をユンボで掘ったら葵のご紋がついた千両箱がザクザク出てきた、みたいな話だがそうではない。(タイトルで遊んでしまった。つい出来心で<笑>)
消費税率のアップなど国民への増税で財政再建をすすめたい、”自民党財政改革研究会”の会長をつとめる与謝野馨・前官房長官や谷垣禎一・政調会長らが、中川秀直・元自民党幹事長が主張する財政再建策を「埋蔵金伝説のたぐい」と痛烈に皮肉って冷笑していた。
これに対して中川氏が「いや、埋蔵金はある」と反撃したのが今回の論争のきっかけである。
中川氏が指摘した”埋蔵金”とは、政府予算のうち、特別会計で積みたてられている繰越金およそ40~50兆円を指す。
中川氏は、この特別会計積立金を国の借金の返済にあて、財政再建をすすめようと主張している。
”埋蔵金”が出てきてしまったことで、それまで中川氏を冷笑していた与謝野・谷垣ら積極増税派は、面目まるつぶれとなった。
参考記事
”埋蔵金”が実際に出てきたことで慌てたのだろうか、埋蔵金が出てきてしまったが(汗)それは一回きりだ。次はもうない、と盛んに主張している。
増税派の与謝野氏は7日夜のテレビ番組に出演し、「仮に埋蔵金伝説が真実だとしても、金持ちのボンボンが家財を売りながら生活しているのと同じだ。すでに眠っている金は出しているので、確信を持ってそういう金はないと言ってよい」と述べた。
伊吹文明・自民党幹事長も「取り崩しは1度だけ。次の年はない。埋蔵金を発見したら、ある年には突然成金の気分になるかもしれないが、次の年の埋蔵金は1つもない。恒常的財源は税収以外にない」と言っている。
これらの主張には、二点間違いがある。
与謝野氏の例えを借りるなら、金持ちのボンボンがサラ金に手を出して、100万円の借金をつくってしまったとする。
その借金がある限り、時間とともに利息が加わって借金はどんどんふくらんでいくのだから、家財を売って100万円ができるのなら、その100万円でサラ金からの借金を返して身をきれいにした方が、家財を売らずにサラ金からの借金がどんどんふくらんでいくより100万倍マシだろう。
与謝野氏は、まだ売れる家財があるのに売らず、借金を放置して、その借金を国民への増税で尻拭いさせようと言うのであろうか。
中川氏が指摘した特別会計の積立金は、外貨準備を外国債などで運用して得た金利収入を積みたてた”外国為替資金特別会計”(外為特会)の剰余金と、中小企業や社会福祉関連に融資して得られた利殖収入などを積みたてた”財政融資資金特別会計”の剰余金が主なものだが、それらの積立金が40~50兆円あるなら、できれば全額を国債の償還にあてて、まず借金の元を減らして利払い圧力を軽減させるのが財政再建策のスジだろう。
政府・官僚側がそうした自助努力もせずに、「国民への増税!増税!」言っている与謝野会長や谷垣政調会長の主張は、まったくスジが通っていない。
間違いの二点目は、「次の年には埋蔵金が無い」という主張だ。
例えば、日本の外貨準備を運用している外為特会についてだけ考えてみても、日本は外貨準備として、約1兆ドル弱(約100兆円)保有し、それをアメリカやEU諸国の国債などを買って運用しているわけだ。
アメリカやEU諸国の債券利回りを考えれば、年利3%はつくだろう。
つまり、このまま日本がおよそ100兆円規模の外貨準備を保有しつづければ、毎年3兆円前後の金利収入があることは決まっているのである。
銀行にお金を預ければ利子がつく。小学生でも分かる話である。
もし外為特会の剰余金、十数兆円を今年中に使い切ってしまっても、来年新たに3兆円の金利収入があるはずだ。
次の年だって確実に埋蔵金はある。
平成19年度外国為替資金特別会計 (外貨準備運用益が3兆8000億円弱あり、1兆5000億の歳出に比べ2兆4000億円歳入が多い。 歳出の項にあるように1兆円ほど国債を返すのに使っているのにまだ2兆円以上、剰余金が出たことがわかる。 ところで2兆4000億円ほど、どこ行ったか不明なんですが?財務省さん。ちゃんと複式簿記にしましょう。こんなところにも悪意を感じるのは気のせいでしょうか)
内閣府の試算によると、「最大限の歳出削減をやっても」2011年度に基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化には、3.2兆円の増税が必要だとされている。
与謝野氏が会長をつとめる”自民党財政改革研究会”も、そうした試算もにらんで、2010年に消費税率を10%に上げて、国民への増税で財政再建をはかろうと主張しているのだろう。
ならば2011年までに、外貨準備の運用益を円転して毎年積みたて、プライマリーバランスの黒字化のための財源としてしまえば良いではないか。
これから2~3年外貨準備の運用益を積みたてれば、3.2兆円の財源ぐらい軽いものではないか。
与謝野会長の”財政改革研究会”は、団塊世代が年金受給者となる2010年代半ばに必要となる社会保障財源を「少なくともGDP比5%程度」つまり25兆円と主張している。
これも、外貨準備運用益や財政融資資金特別会計の剰余金を毎年積み立てていって、将来的な財源とすれば良いではないか。
それでも足りなければ、100兆円ある外貨準備そのものを20兆円ほど取り崩してしまえば良い。
外貨準備が80兆円程度になっても、特別困るというものではない。
外貨準備の運用益で得たドルやユーロを円にかえろと言うと、円ドル相場などに影響を与えるから、もっと言えば、円高ドル安になることにビビって、財務省は「そんなことは出来ない」と言うのであろうが、いちがいに円高が悪とも言えないだろう。
円高によって高騰するエネルギー・穀物価格のショックをやわらげることも出来る。
日本の主婦がレバレッジをきかせてFXをやっているせいか、最近1ドル=120円以上、1ユーロ=165円以上という状況が続いていたが、これは明らかにいきすぎた円安だろう。
(余談だが、我が家はオリーブオイルやヒヨコ豆、パスタなどEU製品の消費が多いので、円安ユーロ高はけっこう痛い。ユーロ高になるにつれオリーブオイルなどはどんどん値上がっているのを体感する。)
前にも言ったが、こういうときにこそ、外為市場に大きな影響が出ないよう、少しづつ外貨準備の運用益を円にかえておくべきだ。
にもかかわらず、財務省は外貨準備の運用を工夫して、財政再建に役立てようとはしてこなかった。
外為市場で円売りドル買い介入などを行って、多額の外貨準備を持っていると、国内のマネーサプライに影響を与えるので、財務省は政府短期証券(FB)を発行して市場からお金を借りることで、余分な円を吸収する。
それを不胎化政策と呼ぶが、外貨準備の約100兆円とFBの残高およそ100兆円は、同じコインの裏表である。
財務省は、外貨準備の金利収入でドルが増えたら、その分のFBを発行して、わざわざ政府の借金を増やすという大変アホなことをこれまでやっていた。
つまり外貨準備として持っている100兆円分の外国債券などを売れば、FBの100兆円も消えることになる。
国の借金800兆円のうち、FBの100兆円は本当の借金とは言えない。
しかし、それを含めた800兆円をまるまる”国の借金”として「国の借金が大変だ!消費税を10%20%と増税しないと破産する」と主張するのであれば、悪質なサギだと言わざるを得ない。
埋蔵金として見つかった特別会計の剰余金40~50兆円もそうだが、与謝野会長・谷垣政調会長らに代表される増税派や財務省など官側は、政府・官側でまだまだ国の借金を返す努力が出来るのに、そうしたことをほとんどやらず、「まず国民への増税ありき」で財政再建をしようとしているように思える。
毎年金利収入があって、積立てもやっていた外為特会の剰余金を「埋蔵金のたぐい」と冷笑し、それが見つかると「取り崩せるのは一回きり」と、さらに苦しい言い逃れをするなど、増税派の主張は信用性に欠ける。
そもそも、ここまで財政が悪化したのは、財務省に責任があるのであって、自分たちは何の痛みもしょわずに、国民への増税で尻拭いさせようというのであれば、霞ヶ関が国民に取り囲まれて、襲撃されても文句は言えないだろう。
100兆円の外貨準備とその金利収入、特別会計の各種積立金、42兆円の政府保有不動産など、運用できる国有財産は一説に500兆円とも言われる。
それをなぜ国の借金返済のため使わないのか?
特別会計予算で動き、官僚の天下り先となり、官製談合の温床ともなっている独立行政法人(独法)の廃止も、各省庁の抵抗でまったく進んでいない。
年金特別会計に関連する大規模年金保養リゾート”グリーンピア”の破綻がその良い前例だし、独法がムダな事業やって赤字を出したら、財投債を発行して補うのだろうが、その財投債も国債である。(2007年9月の財投債残高は140兆2000億円)
塩川元財務大臣が、母屋(一般会計)は生活が苦しくてカユをすすっているのに、離れ(特別会計)ではスキヤキ食ってゼイタク三昧だ、と批判したとおりだ。
ムダな独法を廃止し、特別会計のゼイ肉をそぎ落とすこともせずに、与謝野氏や谷垣氏ら増税派は「国民への増税で財政再建」などと良く言えたものである。
財務大臣もつとめた谷垣氏は、外為特会余剰金など”埋蔵金”の存在を知っていて黙っていたのか、それとも本当に知らなかったのか。
前者なら悪質だし、後者なら財政に暗いのに良く財務大臣がつとまっていたと思う。
誰かによるプロパガンダか知らないが、最近「財政再建のために消費税増税に賛成するのが、おりこうさん」みたいな空気が一部に存在するが、それが正しいかどうか、まず国民ひとりひとりが自分の頭で良く考えるべきだ。
政府・官僚側が本当にギリギリまで努力して、それでも増税しなければ財政再建できないというのであればやむをえないが、これまで述べてきたように、官側の努力がぜんぜん足りていないのは明らかである。
にもかかわらず、官僚と太いパイプを持つと言われる与謝野氏や谷垣氏は、「埋蔵金は存在しない。増税あるのみ」とばかり言っている。
毎年ほぼ確実に入ってくる約3兆円の外為特会の剰余金の存在を必死でかくすなど、与謝野氏・谷垣氏ら増税派の言動は非常にアヤシイ。
税を負担する国民にとって、今のところ増税派に何の説得力も無い。
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関連記事・7600億円のゆくえと国の借金(その2)
関連記事・7600億円のゆくえと国の借金(最終回)
官憲横暴?
- 2007/12/08(土) 01:33:37
堀部政男・一橋大名誉教授が座長をつとめる、総務省の”通信・放送の総合的な法体系に関する研究会”は、6日最終報告書をまとめた。
そこでは、特別な社会的影響力をもつインターネット・コンテンツのうち、政治的公平性・善良な風俗・報道の正確性などの基準に違反したものについて、TV局同様に規制することを提言している。
参考記事
総務省資料(PDFです)
総務省はこの最終報告を受けて、放送・電波・ネット関連の法を一本化した、”情報通信法”(仮)を2010年の通常国会に提出する方針をかためた。
総務省の研究会が出した最終報告は、ネット・コンテンツのような「放送に類比可能なメディア」が「特別な社会的影響力をもつ」場合、TV放送と同様の規制を受けるべきだと言っている。
「特別な社会的影響力」の基準はどうなっているのかと思って総務省の資料を読んでみると、アクセスの容易性や視聴者数・有料か無料かなどと書いてある。
TV放送と比べるとまだまだかもしれないが、ブログを含むインターネット・コンテンツが将来的にTV放送に類比可能な社会的影響力をもつかもしれないし、”ニコニコ動画”などは、すでにTV並の影響力を持ちはじめているのかもしれない。
人気ブログなどは1日で数万の読者が訪れるし、へたな地方新聞やケーブルTVよりよっぽど社会的影響力があるのではないだろうか。 最近のブログはPCのみならず携帯からも読めるようになっていて、アクセスが非常に容易になった。
当ブログにも携帯を利用してアクセスしている読者さんがいる。
総務省の最終報告では、しきりに言論・表現の自由がうたわれているが、視聴者数やアクセスの容易性という規制基準を拡大解釈していけば、「社会的に影響力のある」ブログの記事やネット上にアップされた動画が、政治的に公平でないと判定されて、政府からネット・コンテンツの管理人に削除命令が下される危険性があり、たいへん忌々しきことだと言わざるを得ない。
政治的公平性も何も、人間がどういう政治思想を持ち、どの政党を支持し、それをネットなどを使ってどう表現するかは、国家が当然保障するべき基本的人権である。
ある人・団体が特定の政党を支持する記事をネット上にアップすれば、その記事が政治的に偏向しているのは当たり前のことで、それを政府・総務省が規制すると言うのであれば大反対だ。
個人情報をばらしてしまったり違法行為に手を貸すといった、ネット上の有害コンテンツへの規制や罰が必要なのは当然だが、政府・総務省がネット言論に”政治的公平性”を押し付けるのは、有害コンテンツ規制うんぬんとまったく関係が無い話である。
「有害情報の規制・排除」のドサクサにまぎれて総務省は何をやろうとしているのか?
さらに言えば、すっかり形骸化していっこうに守られない放送法とNHKを含む放送局にこそ深刻な問題がある。
放送法の第三条にはこうある。
第三条の二 放送事業者は、国内放送の放送番組の編集に当たつては、次の各号の定めるところによらなければならない。
一 公安及び善良な風俗を害しないこと。
二 政治的に公平であること。
三 報道は事実をまげないですること。
四 意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること。
このうち、一番目はともかくとしても、二~四はNHKを含む各放送局はほとんど守っていないと言える。
「二.政治的公平性」については、放送法に遠慮してどこか一つの党を100%支持することこそしないが、おのおのの放送局が、どの党に対してネガティブな報道を集中させているかを見てみれば、政治的に偏向しているのは明らかである。
TBS系とテレビ朝日系は、民主党や共産・社民など左翼政党、日本テレビ系も、最近になって民主党支持に左旋回している。フジテレビは、安倍自民党に好意的だったように思える。
夏の参院選の報道特集番組で、安倍さんが各局に出演して敗戦の弁を述べた。
私は、各局の番組をザッピングして見ていたが、TBS系と日本テレビ系の番組の安倍さんに対する姿勢は、とても政治的に公平とは思えなかった。
録画を持っている人がいるなら確認してみて欲しいが、TBS系と日本テレビ系のアナウンサーや解説者は、不気味な薄ら笑いを浮かべて、「辞任しないんですか?それでも辞任しないんですか?本当に辞任しないんですか?」とクドイぐらいに安倍さんに詰め寄っていた。
まるで悪魔に囲まれた安倍さんが、たった一人で地獄の裁判を受けている様で、TBS系と日テレ系のアナウンサー・解説者たちの気味悪い表情を見ると、人間あそこまで浅ましい顔ができるのかと驚いた。
テレビ朝日系は、古舘アナに代わって田原総一朗氏が質問したので特別、異常な感じはしなかったし、フジ系列も普通の報道番組だったから、TBS系と日テレ系の異常さが余計きわだっていた。
外国の政治問題に対する公平性についても、NHKの”Nスペ”などを見ていると、明確にアンチ・アメリカ、親中国といった姿勢が近年ありありとうかがえる。
”激流中国”などは、その例外かもしれないが、本来なら事実を曲げず不偏不党を守らなくてはいけない公共放送として、当たり前のことではないだろうか。
NHKラジオなんか、ひどいもので、キューバの左翼独裁者カストロを絶賛する人間にえんえんとしゃべらせる番組を流していて、ひっくり返ったことがある。
他の民放も、多かれ少なかれアンチアメリカ・親中国的な傾向が強い
「三.報道は事実を曲げないこと」も一向に守られていない。
2006年6月29日に放送されたTBS系”筑紫哲也ニュース23”という番組で、アメリカ下院国際関係委員長のヘンリー・ハイド議員が「(小泉首相の靖国神社)参拝に強く反対しているわけではない」という発言を、「行くべきでないと強く思っている」とテロップをつけて報道したことがあったし、
2003年11月2日放送のTBS系”サンデーモーニング”では、石原都知事の「日韓合併を100%正当化するつもりはない」という発言を「日韓合併を100%正当化するつもりだ」というテロップ入りで放送した。
(これを聞き間違い・単純なミスとするには無理がありすぎる。そもそも「○○を100%正当化しない」という使い方は日本語にあるが、わざわざ”100%”つけて「正当化する」という使い方はしない。TBSの人間は日本語・英語が不自由なのか?)
関連サイト
「四.意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにする」についても守られているか大変疑問だ。
南京問題や慰安婦問題、沖縄集団自決問題も、意見が激しく対立している問題だが、各放送局は、賛成派・反対派の主張を公平に同じ時間だけとりあげ、多くの角度から論点を明らかにしているだろうか。疑問と言わざるを得ない。
政治的公平性を義務付けた放送法を無視し、視聴者にたいし、さも中立公平さを装って、堂々と政治的偏向番組を垂れ流しているのだから、日本の各放送局は悪質きわまりない。
放送関係者の中には、「俺様が日本の政治を変えてやる」という傲慢な意識がミエミエの人物もいる。
にもかかわらず、こうしたTV局の違法行為は「報道の自由」の名の元に、事実上野放しになっている。
日本のTV関係者は、報道の自由という権利を要求することだけは一生懸命だが、政治的公平中立さを守るという義務を果たすことをないがしろにしている。
どうせ各TV局が、こうした放送法の決まりを守らないのだったら、少なくともNHKをのぞくTV局に政治偏向だけは認めて、交換条件として、ニュースや政治ワイドショー番組に「当番組は○×党支持です。ニュースはそうした方向に偏向している可能性があります」と視聴者にハッキリと表明することを義務付けたらどうだろうか?
例えば、TBS系”筑紫哲也ニュース23”や古舘伊知郎ニュースステーションの放送中は常に、画面左上にでも「当番組は民主党・共産党支持です。ニュースはそうした方向に偏向している可能性があります」というテロップを表示することを義務付けるわけである。
こうすれば、視聴者が「ああ、このTV局の番組は○×党を応援しているんだな」と理解でき、政治的偏向報道や事実を歪曲した報道の被害にあうのを避けることができ、なおかつチャンネル選びの参考になることだろう。
○×党支持というテロップを出したくないのなら、TV局は政治的公平性を遵守すべきだし、政府はTV局に放送法を厳格に守らせ、違反したものには厳罰を与えるべきである。
これに関連して、自民・公明・民主など与野党による放送法改正案の共同修正案が6日、衆院総務委員会で可決したが、捏造番組を垂れ流した放送局への行政処分規定が削除されるなど、権利は要求するが義務は果たさないTV局側に大甘な内容へと骨抜きにされてしまった。
参考記事
その代わりに”放送倫理・番組向上機構(BPO)”に放送局のお目付け役をやらせることが定められたが、BPO自体、TV局側の人間が入っていて、いわばTV局の身内なのだから、身内たるTV局に厳しい処罰を下せるわけなかろう。
犯罪容疑者の家族を裁判官にすえるようなものだ。
これでは、今まで一向に放送法第三条を守ろうとしない放送局の姿勢が変わるとは、とても思えない。
報道の自由の名の元に、「政治偏向の自由」「事実歪曲の自由」「意見が対立している問題を一面だけから報道する自由」がまかり通ってしまう。
この修正案では、安倍政権が拉致問題を重点的にNHKの国際放送で流すよう要請してもめた事件を受けて、政府がNHKに放送を要請する場合、「NHKの放送番組の編集の自由に配慮しなければならない」という条文が加えられた。
NHKは、利潤のことも考えなければならない民放と違う公共放送として、拉致問題のような、たとえスポンサーがつかずお金にならなくとも、公共性が高く国益上重要な番組をつくり放送する義務があると思う。
拉致問題は、あったかなかったか意見が分かれている歴史上の事件ではない。
現在進行中の重大なテロ行為である。
だからこそ、NHKはなかば強制的に国民からお金を取って運営することが認められているのであり、それが嫌というなら、国民から強制的に視聴料を取るべきではない。
国民がNHKを見るか見ないか、視聴料を払うか払わないかの選択の自由を与えるべきだし、払わない人のTVにスクランブルをかけるか、いっそのこと民放同様コマーシャルを流して、完全無料化すれば良い。
国民から強制的にカネは取るは、公共放送としての義務は果たさないはなんて、NHKに許されることではない。
安倍政権が倒れて以降、民主の人権侵害救済法案や、自民の人権擁護法案といったゾンビがうごめきだしたと思ったら、こんどは”情報通信法”(仮)で「ネット言論は政治に意見するな」とでも言うのだろうか?
総務省と言えば、戦前の内務省にあたると思うのだが、今さら言論統制・思想統制でもするつもりだろうか?
そういえば現在の総務省は、自治省と統合したはずだ。
”情報通信法”(仮)の成立で「安易な中央から地方への権限委譲反対」「外国人への地方参政権反対」「自治労は年金問題のA級戦犯」「地方公務員の削減で財政健全化を!」みたいな、「政治的に偏向したネットの声」はどうなるんでしょうね、自治省さんじゃなかった、総務省さん。

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世界一カッコ悪
- 2007/12/05(水) 23:19:36
日本・台湾・韓国などが参加して台湾で行われた野球の北京五輪アジア予選を、三連勝でトップ通過をきめた星野ジャパン。
帰国した星野仙一監督は今日、アテネ五輪監督の長嶋茂雄氏に勝利報告を行った。
星野監督は「長嶋さんは3試合とも最後までテレビで見てくれていた。相当なプレッシャーの中でよく我慢したね、ご苦労さん、という言葉をいただいた」と笑顔で話した。
参考記事
野球の日本代表には、心からおめでとうを言いたい。
北京五輪では、観客のほとんどが敵になると予想されるが、アテネ五輪の銅メダル以上の成績を期待したい。
さて、連日の白熱したゲームを一部台無しにしたのが、紳士協定を破った韓国代表の”後出しジャンケン”だった。
各国代表監督が集まっての事前会議では、試合1時間前に先発オーダーを提出するという紳士協定を結んでいた。
ところが日本対韓国戦で、試合の1時間前に受け取った日本代表の先発オーダー表を見た韓国の金卿文監督は、日本の先発左腕・成瀬対策として右打者を1番から6番までそろえ、韓国の先発ピッチャーも右の柳済国から左の田炳浩へ変更するなど、1時間前に日本側に渡した先発オーダー表とまったく違うメンバーを試合に送り出すという、ひきょう極まりない後出しジャンケンをしてきた。
(日本の先発投手の名を間違えてしまいました。成瀬選手ゴメンナサイ)
韓国の金卿文監督は「(国際野球連盟の)ルールは破っていない。いいとは思わないが、今回のルールでは、うそのリストを作ることもできる」と言い逃れをくり返し、紳士協定をやぶったことについて、謝罪も反省もしなかった。
星野監督は「監督会議で紳士協定を結んだ。ルールブックにはないことだが、非常に疑問だ」と怒りをあらわにした。
参考記事
日本代表が圧倒的不利な状況に追いこまれながら韓国に勝ったのだから、五分五分の条件だったらもっと差をつけて日本が勝っていたのかもしれない。
さて、私だったら低信頼社会である韓国の文化について、ある程度知識があるから今回の事件を見ても驚かないが、日本プロ野球界はまだまだ国際試合のチャンスが少ないから、さぞ星野さんは驚いたことだろう。
紳士協定のような、相手の誠実さを信頼して結ぶ口約束は、韓国・北朝鮮・中国のような低信頼社会の人間相手には通じない。
いや、文書で契約を交わしてもその約束を破ってヘッチャラなのが低信頼社会の人間である。
紳士協定で思い出すのが、サッカー日韓ワールドカップ(W杯)である。
2002年のW杯が日韓共催に決定した後、国際サッカー連盟(FIFA)欧州選出の副会長レンナート・ヨハンソン氏と日韓両国のサッカー協会会長らが集まって会議が行われた。
その時ヨハンソンFIFA副会長から「大会名称はアルファベット順に”ワールドカップ・ジャパン・コリア”、開幕戦の会場は韓国、決勝戦は日本とする」というFIFA側の決定を伝えた。
すると韓国側はヨハンソン副会長に猛然と抗議をはじめたがつっぱねられ、韓国側が「じゃあ、せめて大会名をコリアがジャパンの先にくるようにしてくれ。」と言うと、ヨハンソン副会長は「アルファベット順ということで決まったんだ」と一喝した。
これを見ていた日本側は「日本国内では”W杯日本・韓国大会”という名称を使うことを韓国側が認めるならば、大会名をコリア・ジャパンに変更しても良い」と提案した。
ヨハンソン副会長は「日本がそこまで言うなら仕方ない」と折れた。
しかし、日本側は韓国側を信じきっていたため、その約束はあくまでも紳士協定であり、文書で残されることはなかった。
皆さんの予想どおり、これが後でとんでもない被害を日本に与えることになる。
日本側が韓国側に余計な仏心を出し、韓国の誠実さを信じきって裏切られる。もう何百何千回くりかえされたパターンだろうか。
W杯の準備が日本でちゃくちゃくと進んでいたころ、韓国が突然日本に言いがかりをつけてきた。
日本側が国内向けに準備した大会ポスターやパンフレットでは”W杯日本・韓国大会”と書かれていたが、韓国側は「なぜ”韓国”が”日本”より先じゃないんだ。公式名称のコリア・ジャパンにあわせろ」とインネンをつけてきた。
日本側は「日本国内向けの表記は、日本・韓国大会で良いと紳士協定を結んだじゃないか」と反論すると、「そんな約束をしたおぼえはない」と韓国側はシラをきり通した。
日本側は結局、「共同開催国どうしの友好」を守るため、すでに刷り上っていた大会ポスターやパンフレットを廃棄し、あらためて印刷しなおした。
これで日本側にウン億円の損害がでたという。
あの大会では、共同開催パートナーという掛け声とは正反対の、このような韓国側の敵意むき出し妨害行為でたいへん不愉快な事件が続発したことを、昨日のことのように思い出す。
低信頼社会の韓国あるいは中国は、自分の国・民族という共同体から見た敵(たとえば日本)に対しては、どんなにウソをついてもどんなに裏切ってもどんなに損害を与えても、良心が痛むこともなければ反省の気持ちも起こらない、むしろ相手を裏切って損害を与えることはヒーロー的行為とみなされる。
それは、野球の韓国代表監督のコメントにはっきりとあらわれている。
これが、同じ韓国人同士あるいは中国人同士となると、今度は血のつながった一族という共同体から見た敵(他の血族・部族)に対しては、どんなに裏切ってもどんなに損害を与えても良心が痛むということが、やっぱり無い。
慶尚北道出身の韓国指導者が、全羅道出身の部族をひたすら虐げてきたのも、中国人が、自分たちは決して食べない毒入り食品をせっせとおなじ中国人に売って、金もうけに励む理由もそこにある。
だから、韓国社会・中国社会というのは、非常に生きにくい社会であり、ちょっとお金がたまるとアメリカ・カナダ・オーストラリアのような、血族同士で争うようなことが無い住み良い社会を持つ、高信頼社会の国へさっさと移民してしまうのである。
(韓国人自身がどんどん自分の国から逃げ出しているのに、ドラマや映画の中の美化されまくったフィクションの韓国が現実の姿だと思って、韓国に住みたがる日本人も一部いるらしいが)
さら言えば、常に部族同士で裏切りあっているから、なかなか国がまとまらない。だから日本という共通の敵をつくりあげて、国をまとめるというのが、韓国・中国・北朝鮮の支配者の常套手段となる。
日本人は国際経験が少ないのと、自分たちと顔が似ているという理由からか、はたまたソウルや北京の高層ビルなど「見かけの近代化」にだまされてしまうのか、韓国や中国は日本とは違って、血族単位で激しく裏切りあう部族社会だということが、なかなか理解できない。
日本人が、韓国や中国に何回だまされても、一向に学習しない原因はそこにありそうである。
それにしても韓国、後だしジャンケンみたいなズルをして有利な立場にいながら、あげくのはてに日本に負けるとは。
世界一カッコ悪くて、世界一みじめな国、それが韓国である。
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関連記事・東郭先生と中国人
再度、小沢さんの国連中心主義について
- 2007/12/04(火) 00:47:42
小学館の雑誌サピオに、独占激白120分・小沢一郎”新・日本改造計画”という記事が載っている。
こういう記事は、政治家が具体的にどんなことを考えているのかわかって非常にありがたい。(詳細が知りたい方はサピオを買ってね)
そこでは、小沢一郎・民主党代表の持論である国連中心主義についても触れられていたので、あらためて小沢代表の国連中心主義について考えてみる。
小沢さんのおっしゃっていたことを要約すれば、「国連安保理が大国の拒否権でマヒしてしまうからと言って、私の国連中心主義を批判する人がいるが、安保理が機能しなければ、総会決議がある。 国連がダメなら各国が武装独立するという話になってしまう。そんな馬鹿なこといっちゃいかん」といったところだ。
それに「アメリカ・中国に、はっきりとモノ言えぬ日本ではダメだ」とも。
私も”国連中心主義とアメリカにつける鈴”というエントリーで、国連安保理が大国の拒否権でマヒしてしまうからと言って、小沢さんの国連中心主義を批判した一人である。
で、小沢さんは「安保理がダメなら総会決議がある」とおっしゃっているわけだが、これは国連決議377号いわゆる”平和のための結集決議”のことをおっしゃっているのだろう。
平和のための結集決議では、世界平和が脅かされるような侵略・破壊行為がおこっても、大国の拒否権乱発で安保理が機能停止におちいった場合に、安保理で9カ国の賛成による要請、または国連加盟国の過半数の要請により国連緊急総会を開くことができると定めている。
緊急総会では、世界の平和と安全の維持・回復のために、加盟国に対して必要に応じて武力行使も含む集団的措置をとることなどを勧告できる。
「平和のための結集決議を活用して世界平和を守れ」という主張は、国連を崇拝しアメリカを嫌う、反戦平和主義をかかげる左翼の方々が好んで使う論理なのだが、これも結局、上のエントリーで述べた「ネズミがどうやってライオンの首に鈴をつけるか」というお話と一緒だと思う。
そもそも平和のための結集決議は、反戦平和主義の反米左翼さんたちが大嫌いなアメリカが発明したもので、国連の安全保障システムを否定する、超法規的措置であった。
以前お話したように、国連の組織と法は、安保理の五大国(P5=permanent five)が団結して、たとえ武力行使をしてでも世界平和を守るようにつくられている。
ところがP5が紛争の当事者となると、国連の安全保障システムがマヒしてしまう。
それが1950年の朝鮮戦争だったわけで、アメリカは朝鮮戦争に勝利するため、平和のための結集決議という、安保理と国連の安保システムを無視した超法規的措置で、非正規の”国連軍”として朝鮮戦争に介入したわけだ。
国連を崇拝する反米左翼さんたちが、平和のための~決議を利用するというのは、国連の否定であり、他人のふんどしで相撲を取るみたいな話だが、まあ大目にみておこう。
それでは、平和のための結集決議がどれくらい効力のあるものなのか?と言えば、強制力のある安保理決議とは違う総会決議なので勧告だけの効力しかもたない。
勧告というのは「そうするよう勧めます。そうなるよう努力してください」程度のものと考えれば良いだろう。
反戦左翼さんたちが、平和のための結集決議の「絶大なる効果の実例」として、よく1956年のスエズ動乱を指摘する。
スエズ運河国有化を宣言したエジプトに英・仏・イスラエル軍が侵攻し、それに対して緊急総会が開かれ即時停戦決議が出された。
英・仏・イスラエル軍はエジプトから撤退するが、それはソ連がエジプトを軍事的に支援すると表明したことが大きかった。英・仏・イスラエル軍が束になってもソ連軍に対して劣勢なのは否めない。
さらに英・仏・イスラエルがアメリカの支持を失ったことの影響も大きい。
アメリカの助けなしに、ソ連がバックについたエジプトと戦うことはできない。
結局、国連の緊急総会決議よりも、軍事的・国力的にどっちが強いかという冷徹な事実が、スエズ動乱の結果を決めたと言える。
1956年のハンガリー動乱でも、平和のための結集決議が効果があったと言う人がいるみたいだが、それも間違っている。
ハンガリーからのソ連占領軍撤退と共産党一党独裁の廃止を主張したハンガリーのナジ・イムレ首相に対し、ソ連は大戦車部隊にハンガリーを侵略させて、ハンガリーの民主化運動をつぶした。
しかし、ハンガリーがソ連占領軍から自由を取り戻したのは、ソ連が衰退し、ハンガリーやポーランドといった属国を統制することが不可能になった1980年代末のことだ。
ソ連軍の大戦車部隊の前に、国連決議はまったくの無力だったし、ハンガリーの自由のために、強大なソ連に向かって派兵した国もなかった。
結局、国連の決議よりも、軍事的にどちらが強いかという冷徹な事実だけが、ハンガリー動乱の運命を決めたのだ。
だいたい、国連総会の決議一本で国際問題が解決するなら何の苦労も無いわけで、北朝鮮に拉致された日本人はとっくに帰国しているし、中東和平も達成されているだろう。
さきほど「ネズミがライオンの首に鈴をつけるような話」と言ったが、中国をたとえ話に使うと、小沢さんや反米左翼さんたちに信じてもらえないだろうから、再びアメリカを例に取る。
仮にアメリカがどこかの国を侵略して、国際社会がそれを止めさせようとしたが、アメリカのveto(拒否権)で安保理がマヒし、それも出来なかったとする。
ここで小沢党首がおっしゃるように、平和のための結集決議によって国連緊急総会が開かれ、アメリカの侵略行為をやめさせるため、国連加盟各国にアメリカへの武力行使を勧告する決議がでたとする。
純粋に軍事力で見れば、全国連加盟国が束になってかかっても、アメリカ一国にかなわないのは以前述べたとおりだが、拘束力のない総会決議に従って、派兵を決める国が出てくるだろうか?
さて国連中心主義者の皆さん、日本は国連加盟国として、平和のための結集決議に従い、アメリカの侵略行為をやめさせるため、自衛隊を派遣するのですか?
国連決議でアメリカが侵略行為をやめるかどうかは、アメリカ政府の良心にかかっているのであり、国連崇拝の反米左翼が言うように、アメリカの良心が信じられないのだとすれば、強制力のある安保理がマヒした場合、その代わりに国連総会の”平和のための結集決議”は使えないということになる。
反米主義者が「アメリカが犠牲を払ってでも日本を守ることは無い」というのなら、自分を犠牲にしてまで平和のための結集決議に従ってアメリカと戦おうとする国連加盟国があるだろうか。
(こういう話をすると、私を「反米闘争の同志」と勘違いする人がいるみたいだが、可能性としてあり得ることから国連の欠陥を論じているだけで、アメリカが嫌いだからそういう仮定をしたわけではないことを断っておく)
小沢代表は「馬鹿なこといっちゃいかん」とおっしゃるが、安保理も国連総会も頼りにならないから、世界各国は武装独立をやっているというのが、厳然たる事実である。
武装独立ができないような小国は、大国に頼って守ってもらっている。
ブータン王国はインドに守ってもらっているし、ルクセンブルクはNATOに加盟して、アメリカや独・英・仏など大国の防衛力を頼りにしている。
日本の隣の中国・北朝鮮・韓国も、核弾道ミサイルや巡航ミサイル・イージス艦などを配備して武装独立している。
国連に頼れないから世界各国は武装独立をめざす。それが冷徹な世界の現実である。
小沢代表は、「日本は、アメリカにも中国にも言いたいことを言わねば」とおっしゃる。
夜道で会った小学生に「痛い目にあいたくなかったら財布を置いていけ」と言われて、まじめに財布を置いていく大人がいるだろうか。
しかし、その小学生がホンモノの拳銃を持っていたらどうか?
世界で発言力を持つということは、そういうことだ。
小沢さんの言う、日本の自衛権を国連に委譲するという国連中心主義を採用しながら、日本がアメリカや中国に言いたいことを言ったとしても、腕力の強い大人に対して丸腰の子供が「痛い目にあいたいか?」と言うようなものだ。
鼻で笑われるのがオチだろう。
言いたいことを言うには自ら拳銃をもつ必要がある。
小沢さんは、言っていることとやろうとしていることが正反対だ。
小沢さんが言うように、アメリカや中国に言いたいことを言うためには、日本を武装独立させなければならない。
政権政党をめざしているはずの党の代表が、安全保障政策でこのように無責任で支離滅裂なことを言っては不安が増す一方だ。
小沢さんの反米的な主張も、アンチ巨人ファン感情のような「強いヤツは嫌い」という日本人特有の判官びいきの一種と思われる。
アンチ巨人感情と国連神聖視と非武装中立平和主義がゴチャゴチャに交じり合ったものが、小沢さんの国連中心主義の正体のように見える。
間違いを認めることは決して恥ではないので、武装独立にすみやかに転換するなりして、民主党の安保政策を地に足のついたものにしていただきたい。
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関連記事・小沢さんの国連中心主義で戦争に巻き込まれる日本
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