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第12回 民主主義の広め方(その2)

  • 2007/08/31(金) 22:13:04

 前回では、民主主義を広めるには、必要悪としての開発独裁モデルの適用が有効な手段の一つであることについて述べた。

その代表例である、韓国の軍国主義政権も1987年に民主化したし、国民党独裁下にあった台湾も90年代の李登輝政権時代に段階的に民主化していった。

だが中国の例からもわかるように、独裁国家が豊かになれば必ず民主化されるというものではない。ロシアのように、いったん民主化された国が再び独裁国家に戻ってしまう例も多々ある。

有名なフランス革命も、革命が起こったからといっていきなり民主化したわけではなく、革命後の恐怖政治→ナポレオン独裁と強い指導者を求める国民からの圧倒的支持→ブルボン王政復古→第二共和政→ナポレオン三世による第二帝政と、いくつもの反動を乗り越えて、現在のフランス共和国へとつながっている。

民主政治の担い手となる市民を育てて独裁国家を民主化し、国民の民度をあげて民主政治を安定させるには、長い時間と忍耐強い努力が必要だ。

ある国の民主化が挫折したからといって、「その民族は生まれつき民主主義とは合わない体質なのだ」と決め付けてかかるのも差別的な間違いであろう。

1930年代に民主体制が挫折した日本やドイツを見て、「生まれついての軍国主義者の日本人やドイツ人に、どだい民主政治は無理なのだ」と言った人がいたとしたら、現在の日独両国の存在をどうやって説明するのだろうか。

 以上述べてきたように、豊かになれば独裁国家が必ず民主化するというものではないし、いったん民主化した国は、ほっといても成熟した民主国家へ向かうとは限らないのである。

だからこそ日本や欧米など先進自由主義陣営諸国は、独裁国家・非民主体制国家とつきあう上での確固とした原則・ガイドラインが必要だ。


まず、独裁国家が強力な秩序維持能力で治安を安定させ、それによって国を富ませ、その富によって国民の生活水準・文化水準を向上させているような場合には、先進自由主義諸国も通商・投資など経済協力をすすめ、各種援助を行うべきだろう。

その国の独裁政権が、今後どういった政策をしようとしているのか、国民の生活水準をどうやって上げていこうと考えているのか、あるいは民主政治への転換まで視野に入れているのかのロードマップを提示してもらえれば、先進自由主義諸国としても透明性が増して、経済協力がやりやすくなるだろう。


 逆に、国がある程度豊かになり、国民の多くから民主化要求(政治参加・思想表現の自由)が出ているにもかかわらず、独裁政権側が強大な権力にしがみつき、民主化を要求する国民を殺害・投獄しているような場合、

国が富んでも、その富を独裁政権側が独占し、多くの国民が貧困に苦しんで奴隷のような状態にある場合、

あるいは、独裁政権が豊かさを国民のためではなく、核兵器や弾道ミサイルなど大量破壊兵器の開発・実戦配備など軍備拡張に使い、周辺国や地域全体・世界全体への脅威となっている場合、

さらには、独裁国家が周辺国に対して軍事力を行使して、地域の平和を乱した場合には、絶対に先進自由主義諸国が独裁国家にごほうびを与えるような事をしてはいけない。

 そのような独裁国家に対しては、先進自由主義諸国が一致団結し、その他の国々の協力を得ながら、問題となっている政策をやめるよう外交交渉で求めたり

それでも問題行動をやめないならば、各種の制裁措置によって圧力をかけ、政策の転換を促していかなければならない。

実際に、独裁国家が軍事力を行使して周辺国を侵略したり、弾道ミサイルなど大量破壊兵器を使用したり、テロによる破壊行為を行った場合には、先進自由主義諸国が武力で事態のエスカレートを阻止するのもやむをえない。

 中国やロシアといった強大な新ファシズム国家の台頭・上海協力機構という新ファシズム枢軸の登場という現在の国際情勢に対し、内向きになりつつある欧米や日本では、なるべくそれを見なかったことにしようという動きが出てきており、たいへん懸念される。

前述した、独裁国家・非民主体制国家とつきあう上での原則・ガイドラインに照らせば、

あれだけ豊かになったにもかかわらず、市民への中絶強制や政府批判者の投獄と拷問を続けて国民の人権をふみにじり、巨万の富を核ミサイル潜水艦などの大量破壊兵器配備につぎこんで、大軍拡で周辺国への脅威となっている中国に対して、先進自由主義諸国がそれらの問題を見て見ぬふりをするのは許されることではない。

核実験を行い、弾道ミサイルのような大量破壊兵器を世界に拡散させ、日本人・タイ人を含む多くの外国人を誘拐・殺害するなどのテロを行った北朝鮮に対し、先進自由主義諸国が制裁を解除し、報酬を与えるかのように援助することも、間違ったメッセージを与えることになる。

ロシアも周辺国を軍事力で威嚇するのはやめるべきだし、イランも核開発の透明性を高め、核兵器開発疑惑の解消に努めるべきである。

スーダンもダルフール虐殺の責任を問われねばならず、中国がスーダンに長年武器を売りつづけた責任も同時に問われねばならない。

 以前述べたように、イラクの占領統治の失敗によって、アメリカは現在、ベトナム戦争末期のような状態になっている。

日欧米の先進自由主義諸国では、自信を失ったり動揺したりして、世界平和への関心を失って内向きになりつつあり、これを見透かした独裁国家の中には、アメリカ国債の売却や強大な軍事力をちらつかせて、露骨な脅しをかけているところもある。

先進自由主義諸国の中には、そうした独裁国家を美化し、迎合しようとする血迷った人間も少なくない。

だが、ベトナム戦争後の70年代の過ちを繰り返してはいけない。

リベラルなアメリカ民主党の”人権外交”が生み出したものは、中国によるベトナム侵略(中越紛争)やソビエトロシアのアフガニスタン侵略であって、共産党の専制支配を打破し、人権弾圧に苦しむ東欧の人々を解放したのは、80年代の共和党レーガン政権の毅然とした外交だった。

 日本は”自由と繁栄の弧”の拡大を外交の重要な柱の一つとしている。

自由主義陣営諸国が、圧制と非人道的行為に苦しむ悲劇的な人たちを一人でも少なくするために、民主主義を望む人たちに救いの手を差し伸べることは、とても重要な使命である。

(「私たちは独裁者に支配されたい」というマゾ的な人たちが多数派である国ならば、あえて無理強いはしないが)

独裁国家の感情的な反発を避けながら、かつ独裁国家が大量破壊兵器などで周辺国に脅威を与えないように導き、効果的に「民主主義を広めていく」には、前述のようなしっかりとした原則・ガイドラインに従った外交をする必要があるだろう。

日本も、内向きになりつつあるアメリカやEUを励まし、自由主義陣営諸国で乱れた隊列をもう一度組みなおして、世界で台頭しつつある新ファシズム枢軸に、勇気を持って立ち向かわなければならない。



<了>

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第11回 民主主義の広め方

  • 2007/08/30(木) 00:50:18

 ブッシュ米大統領が今月22日、ミズーリ州カンザスシティーで行った演説が物議をかもしている。

参考記事 

ざっと読んだかぎりでは、歴史的事実と異なるものがあったり、いらぬ誤解を招きかねない不適切な表現があったりと、問題のあるものであった。

ブッシュ大統領にかぎらず、多くのアメリカ人というのは、日本も含めた外国への関心が薄く、知識も少ないので、こういう認識が出てくるのではないか。

私自身、日米を含む自由主義陣営諸国が、独裁政権の圧制と非人道的迫害行為に苦しむ人たちに救いの手を差し伸べ、そうした悲劇的な人たちを一人でも少なくするために、民主主義を望む人たちに援助を与えることは正しいことだと思っている。

しかしイラクにおいて、アメリカは「民主化のやり方」を間違えてしまったように思う。

なぜ間違えてしまったのかと言えば、同じアジアだからといって高信頼社会の日本と低信頼社会のイラクをごっちゃにしてしまい、日本の歴史や文化についても、不正確な知識しかアメリカには無いからではないだろうか。

近年アメリカ政府は、日本専門家・知日派スタッフをどんどん減らしてきたが、その重いツケをイラクで払っているように思う。

 なぜ日本が民主主義国家として成功し、イラクでは失敗しているのか、というのは多くの人にとって興味深いテーマであろうし、今後「世界に民主主義を広めていく」時に、日本の歴史から学ぶことは非常に多いだろう。

アメリカには、日本が第二次大戦に負けて初めて民主化したと誤解している人も多いようだが、それは事実ではない。

19世紀後半に、日本は将軍による独裁体制から西欧的な近代国家へと転換したわけだが、1870年代に早くも、選挙制度の導入と国会の開設を求める民主化運動が起こった。(いわゆる自由民権運動)

こうした動きは政府から弾圧の対象となったが、民主化の動きには抗えず、1889年に大日本帝国憲法が発布され、翌年には15円以上を納税した25歳以上の男子による選挙によって、日本初の国会が開かれた。

これによって日本は、アジア初の憲法と国会を持つ近代的立憲君主国家となったのであって、不完全ながらも、日本の民主主義はヨチヨチ歩きを始めたのである。

同じ時期のアジアに、日本のような民主制度を持った国が一つも無かったことは、よく覚えておくべきである。

日本以外のアジアには、欧米の植民地か独裁国家・専制王朝しかなかったし、ヨーロッパでも、ロシアが国会と憲法を持つのは、日本より15年以上遅れた1906年である。

 だが、これで日本の民主化への努力が終わったわけではなく、官僚による集団独裁体制を維持したい”超然主義派”と、選挙で選ばれた政党勢力との権力闘争は続いた。

当初は、官僚や貴族が直接首相に就任して組閣していた(いわゆる超然内閣)が、これに対する批判が高まり(護憲運動)、1924年の第二次護憲運動で民主派が勝利をおさめて以後、政党の総裁が内閣を組織するようになった。

翌年には普通選挙法が成立し、25歳以上のすべての男子に選挙権が与えられたのである。

(1918年の第四回選挙法改正まで、イギリスでもすべての成年男子に選挙権があったわけではなかった。1918年以降、すべての成年男子と30歳以上の女性に選挙権が与えられ、1928年に21歳以上のすべての男女に選挙権が与えられた)

この”大正デモクラシー”による政党政治は、1932年に軍人官僚が起こした軍事クーデタ(五・一五事件)で打倒されるまで続いた。

 不完全ながらも、日本がアジア初の民主国家になれたのは、アジアでほぼ唯一、成熟した封建制度を経験していたことが大きかったと考えている。

20世紀初めの時点で、産業革命を達成して近代市民社会に到達していたのは、文明の衝突で有名なハンチントンの分類にしたがえば(西欧・スラブ・ラテン文明を含めた)欧米キリスト教文明と日本文明だけであった。

そして両文明だけが、狭義の封建制度を経験している。

厳しい競争社会であり分権的政治体制としての封建制度を経験した文明だけが、19世紀までに近代市民社会に到達できたのではなかったかと考えている。

関連記事・近代日本の対朝鮮外交 (その2)



 しかし、最初から民主主義という概念が日本にあったわけではないし、多くの日本人がそれを理解していたわけでもなかった。

独裁政権だったからといって、欧米諸国が軍艦を派遣し大砲で徳川幕府を倒して、「さあ、明日から民主主義をやってみろ」といっても、うまくいったかどうかは非常に疑わしい。

東洋には「衣食足りて礼節を知る」という言葉があるが、国民が豊かになり生活が安定してはじめて、政治を考えたり民主化を求めたりする余裕が出てくるものである。

1868年に明治政府が発足し、日本が近代国家としてスタートした時は、天皇は象徴的存在で、実質的には官僚による集団独裁体制だった。

明治政府は、内乱を鎮圧して治安を安定させ、国家経済をひっぱっていく産業を決定して、それに集中的に資源を配分した。(殖産興業)

明治政府は、こうして国家・国民を豊かにしていくとともに、民主化を求める国民の声に対して、憲法の制定・国会の開設・選挙の実施と、段階的に民主化をすすめていった。

1925年の普通選挙法成立と政党内閣の本格的開始を、戦前日本の一応の民主化達成として見ると、1868年に明治政府がスタートしてから、それまで民主主義の土壌がほとんど無かった日本が民主化するまで、57年かかっているわけである。

 この明治政府こそ、いわゆる開発独裁モデルの先駆者であり、日本の”植民地”だった韓国も台湾も、明治政府のやり方を取り入れて最終的に民主化を果たし、タイやインドネシアなどASEAN諸国がそれに続いた。

アジアに民主国家が誕生したのはこれが大きかった。

アジア各国は、日本など海外から資本と技術を導入し、輸出主導型で国を豊かにし、それが国民の文化的水準を向上させ、民主主義の担い手を育てていった。

中国も経済発展のやり方だけ、明治政府のやり方を”つまみ食い”している。

 民主主義の土壌が無いアジアやアフリカ諸国に、いきなり民主主義をやれと言っても無理な話で、「えらそうに説教を垂れるな」と反発されるのがオチだろう。

ましてや、独裁政権だからといっていきなり打倒してしまうと、イラクのように無秩序と大混乱を引き起こしかねない。

民主主義を広めるためには、まずその国の国民を豊かにしなければならず、その国を豊かにするためには、治安の安定が欠かせない。

開発独裁モデルの成功例が示すように、先進自由主義諸国が、その国の治安安定のため、当分の間は独裁体制を認めることも必要悪だと思う。

つづく


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安倍改造内閣発足 ほか グローバルインテリジェンス

  • 2007/08/28(火) 00:37:38

◆安倍改造内閣発足 

 アジア歴訪から帰国した安倍首相は、内閣改造を実施、27日夜、安倍改造内閣が発足した。

首相    安倍晋三

総務相   増田寛也(民間人)
法相    鳩山邦夫
外相    町村信孝
財務相   額賀福志郎
文部科学相 伊吹文明(留任)
厚生労働相 舛添要一
農相    遠藤武彦
経済産業相 甘利明(留任)
国土交通相 冬柴鐵三(留任)
環境相   鴨下一郎
防衛相   高村正彦

官房長官       与謝野馨
国家公安委員長    泉信也
沖縄・北方担当相   岸田文雄
金融・行政改革担当相 渡辺喜美(留任)
経済財政担当相    大田弘子(民間人、留任)
少子化担当相     上川陽子




これに先立ち、自民党三役も一新した。

幹事長  麻生太郎
総務会長 二階俊博
政調会長 石原伸晃




 言いたいことが無いわけではないが、安倍首相も苦渋と熟慮のすえの決断だろうから、現時点でのベストと信じて人事についての論評はさけ、今後を見守りたい。

ただ、麻生・新幹事長もおっしゃっていたが、小泉さんが古い自民党をぶっ壊してしまったので、これからどうやって新しい日本・新しい安倍政権をつくりあげていくかが焦点となる。 

 今にして思えば、安倍首相が郵政造反組の復帰を認めて支持率が下がったことが、参院選への黄色信号だったのではないか。

関連記事・造反議員の復帰

私自身は、造反組に再チャレンジのチャンスを与えること自体、「積極的に推進すべし」とは思わないが、間違いだったとも思わない。

だが、政治に理解が深くない大多数の有権者は、「アレレ、安倍さんは”改革者”だった小泉さんの路線から転換するわけ?」というネガティブなイメージを持ち、そこから支持率が下がりはじめたように思う。

”国民の敵”を有権者の前に明確にして、無党派層を含めた有権者からの支持を広く訴えるという小泉さんの手法に賛否両論あると思うが、安倍首相はおやさしいのか、小泉手法を後退させ、”敵”を明確にしなくなったことで、大多数の有権者が「誰を支持すれば改革が実現するのか」ということをイメージしにくくなってしまった。

「まったく敵がいないという人物には、親友と呼べる友もいない」という金言もある。

関連記事・ここまでの安倍政権をチェック!(その2)

安倍政権は、小泉政権が勝ち取った票と議席を受け継いで、その権力基盤としていたわけだが、前述の理由で、知らず知らずのうちに安倍政権の権力基盤が揺らいでしまったのではないか。

 それでも、戦後レジームからの脱却をかかげる安倍政権は、その実現に突き進んだが、戦後レジームの既得権層が大反撃に出てきた。

それがマスコミによる安倍政権集中攻撃であり、社保庁の自爆テロ?だったのではないか。

おかげで参院選の争点が、日本の10年・20年後を見据えた改革の是非ではなく、年金がどうの、バンソーコーがどうのといった、きわめて矮小化されたものになり、頭が混乱した大多数の有権者は、「年金問題を解決するため」に年金問題の”A級戦犯”をトップ当選させるといった、オウンゴール(自殺点)をおかしてしまったのではないだろうか。

関連記事・オウンゴールで、古い自民党が蘇る

 権力基盤がゆらいでいるので、己の政策を貫徹することは難しくなっただろうし、改革のスピードを緩めたり、一部は後退も余儀なくされるかもしれない。

しかし、選挙に負けたからといって、小泉さんがぶっこわした後、安部改造内閣がつくりあげようとしているものが、政官財の癒着と国債大増発による地方バラマキ、外国へのひたすらの屈従のような、古い自民党への回帰ということだと、本格的に有権者の支持を失ってしまうだろう。

マスコミ・野党・超然主義官僚・外国勢力など、戦後レジームの抵抗勢力のうち、まず戦略目標の優先順位を決めて相手を分断し、各個撃破していくべきだと思う。 そのために必要な勢力も味方につける。

言葉で言うほど簡単なことではないが、安倍政権の今後を見守っていきたい。



◆中国人民解放軍がドイツにネット攻撃か 

 ドイツのシュピーゲル誌が、ドイツの諜報機関・憲法擁護庁の分析を引用して、ドイツ政府のコンピューターに中国人民解放軍が発信元とみられるスパイウエアが侵入していたことが明らかになったと報じている。

 これが事実であるならば、新ファシズム国家・中国らしいニュースである。

シュレーダー社会民主党政権時代のドイツは、中国べったりだったが、現メルケル政権は、中国の人権弾圧を非難しているから、それに対する報復だろうか。

中国軍のコンピューター・ハッキング部隊の脅威度も、かつてないレベルになってきた。

 日本も、対岸の火事だと笑って済ますわけにはいかない。

識者のなかには、日本にはバッジシステムや空中早期警戒管制機があることをあげて、中国脅威論をたしなめようとする人もいる。

だが、それらが常に機能するとは限らない。

中国軍が日本に奇襲攻撃をかける際は、実際に軍隊を動かすのと同時に、中国軍のコンピューター・ハッキング部隊が、防衛省や自衛隊・在日米軍などのネットワークに侵入し、破壊工作をしかけてくるかもしれない。

あるいは日本上空で、中国軍が電磁パルスを放射する爆弾を爆発させて、政府・防衛省・自衛隊のありとあらゆる電子機器を破壊し、無力化してしまうかもしれない。

日本の離島にあってバッジシステムの一翼を担うレーダーサイトなどを、人民解放軍の特殊部隊に破壊させることも考えうる。

 こういったことへの対策がどれぐらいなされているのかは、機密事項だろうが、政府・防衛省の、こうした中国軍による奇襲攻撃への備えは万全だろうか?


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安倍首相の”アジア重視”外交

  • 2007/08/25(土) 01:14:44

 安倍首相は、今月19日からのアジア歴訪を終え、今日帰国する。

「アメリカだけでなくアジアを重視せよ」とかまびすしい人たちも、さぞや安心したことだろう。

(まさか「インドネシア・インド・マレーシアはアジアじゃない」なんて言う人種差別主義者は、この日本にいるわけないよね)

 今回の安倍首相のアジア歴訪の目的は、日本と価値観を共有するアジア各国との、安全保障・経済・環境の各分野での協力関係を深めることで、この地域の安全を高め、ともに繁栄していこうというものである。

 まずインドネシアを訪問した安倍首相は、日本との経済協力を強化する”日インドネシア経済連携協定(EPA)”を締結した。

日本のライフラインともいえるシーレーンが通るマラッカ海峡の安全確保のため、日本も協力するとともに、インドネシアなど東南アジア10ヶ国でつくるASEAN(東南アジア諸国連合)の発展のため、日本も支援していくことを表明した。

参考記事 

参考記事 

安倍首相は、ジャカルタのカリバタ英雄墓地も訪れ献花した。 

カリバタ英雄墓地は、第二次大戦後、再びインドネシアを植民地にするためやってきたオランダ軍に対して、インドネシア独立のために戦った人たちが埋葬されている国立墓地である。

独立戦争の英雄としてこの墓地に埋葬されるのは、最高の名誉とされるが、ここにはインドネシア独立のために戦って倒れた、日本人兵士も葬られている。

「日本人は、いつも冷酷非道な悪魔」でなくてはならない、内外の人たちにとっては、非常に不都合な事実であるが、本当のことである。

 さらに、日本のマスコミの記事ばかり読んでいると、「アジアの人たちは一致団結して、悪い日本人を嫌っている」と錯覚しそうだが、インドネシアで中国人は蛇蝎のごとく嫌われている。

華人系インドネシア人が、同国の富を独占していることもあるが、1965年に起こった9.30事件の影響も大きい。

9.30事件は、左翼勢力による革命騒ぎに対して、スハルトを中心とする右派軍人が立ち上がり、共産革命を防いだ事件である。

右派側は、中国の共産党政権につながっている国内の華人がインドネシアをのっとり、属国化しようとしたと見て、インドネシア共産党と華人勢力を一掃した。

67年に、とうとうインドネシアは中国との国交断絶に踏み切った。

なかなか左翼マスコミが伝えない、アジアの歴史である。

 安倍首相は、ASEANの一員であるマレーシアも訪問、アブドラ首相と政治・安全保障・環境・エネルギーなど五つの分野での協力を深化させていくことで一致した。

参考記事 

 マレーシア・ベトナム・フィリピン・ブルネイは、南シナ海に浮かぶスプラトリー諸島などの自国領土を中国に脅かされ、あるいは既に中国に強奪された上で、泣き寝入りさせられている。

インドネシアにとっては、9.30事件の記憶も生々しい。

いかにASEAN諸国にとって、中国が脅威であるかがわかるだろう。

日本とASEAN諸国は、安全保障面でも利害が一致するが、軍事的にはまったく中国に対抗できないため、「はしごを外されること」への警戒も強い。

日本は、政治・経済だけでなく安全保障面でも、継続してASEAN諸国への協力を強化していく必要がある。

「継続は力なり」である。

 21日から安倍首相はインドを訪れた。

安倍首相とシン首相は、日印関係を”戦略的グローバル・パートナーシップ”と位置付け、経済・環境・安全保障等で、いっそうの関係強化をはかっていくことに合意した。

参考記事 

ムカジー外相からも、両国シーレーンの安全確保のため協力したいという申し出があった。

参考記事 

安倍首相はインド国会で、ムガル帝国時代の本の題名を引用した”二つの海の交わり”と題する演説を行い、”自由と繁栄の弧”構築において、日本とインドはまさにアジアの要であり、それはアメリカやオーストラリアも巻き込みながら、広大なネットワークへと発展するであろうと訴えた。

またインドの寛大な精神を称えたことは、アジアの一部に存在する、多様な価値観の共有という民主主義の根本理念をいまだに持つことができない、独裁国家やエセ民主国家に対する皮肉となった。

安倍首相は、インド独立に命をささげた闘士、スバス・チャンドラボースのふるさとであり、親日的な風土を持つ西ベンガル州のコルカタを訪れ、故パール判事の長男、プロシャント・パール氏との面会も果たした。

参考記事 

 日本とインドとの協力、特に安全保障面での協力は、このブログを立ち上げた時いらい主張してきたことであり、大歓迎である。

最近、日本近海で日印海軍にアメリカ軍も加えた形で、海上訓練が実施されたが、インド近海でも、インド海軍と海上自衛隊も参加する多国間の訓練が予定されていて、ますます心強い。

経済力でも、インドは韓国を抜いてアジア三位になることが、ほぼ確実であり、(もうなっているかも)その成長性の高さを考慮すれば、今後重要な貿易パートナーになっていくだろう。

アジア一位の日本と、アジア三位のインドが力を合わせれば、大きなことが成し遂げられるだろう。

 しかし、だからといってインドが日本やアメリカなどと、すぐさまくっつくというわけにもいかない。

インド軍の兵器体系がロシア製を軸として構築されてきたことと、増大するエネルギー需要を自前でまかなうことができないためで、インドは、ロシア・中国・イランなどの上海協力機構諸国から、今すぐ離れるというわけにもいかないのである。

現在のインドが、左派リベラル色の強い国民会議派政権というのもある。

(これが右派の人民党政権となると、仮想敵である中国-パキスタン同盟への姿勢が強硬になる)

インドに”自由と繁栄の弧”の要になってもらうには、その二つの問題が解決される必要がある。

日本近海のメタンハイドレート利用が、商業ベースに乗るのであれば、インドへ積極的に輸出して、インドのエネルギー供給を助けてやるべきだし、日本企業がCO2排出権を買う場合、中国からではなくてインドから買って、インドの省エネルギー政策を助けてやる必要もある。インドが望むならODAで原発を建設するのも良いだろう。

インド軍の兵器体系をアメリカやEU型に変更できるよう、日本が仲介してあげるともっと良い。

インド軍は、より高性能な兵器が装備できるし、自衛隊やNATO(欧米)との共同作戦がスムースになる。

欧米の軍事産業にとってはビジネスチャンスが広がって、日・印・欧・米の四者にとって利益が大きい。

こうした努力を積極的にやることで、安倍首相が推し進める日・印・米・豪の関係強化がはかれると思う。

 今回の安倍首相のアジア歴訪は、非常に戦略的で日本の国益に資するものであった。

「安倍首相はアジアを軽視している」「日本はアジアで孤立している」といった声ばかりが大きいが、それは決して事実ではないことを、証明した歴訪であった。

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私は以前、おそるおそる「日本とインドは、先の大戦で戦ったりしたけども、インドの人たちは日本のことをどう思っているのか」と、バンガロールの近くからやって来た、あるインド人に聞いてみた。

その答えは「特別、悪い感情は抱いていない」というものだった。

「じゃあ、植民地支配したイギリスはどう?」と聞くと、「特別な感情は無いと思う」という返事だった。

それよりも「イスラム教徒は好戦的だ」と言って、インドがいかに侵略されたかを、ガズナ朝・ゴール朝の歴史から延々熱弁をふるったのには、まいった。


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関連記事・日本が取るべき対中戦略(その1)

関連記事・日本が取るべき対中戦略(その2)

関連記事・日本が取るべき対中戦略(その3)

関連記事・日本が取るべき対中戦略(その4)

中国が中共子午線の設定を要求か

  • 2007/08/23(木) 01:04:49

 今月17日付の米紙ワシントン・タイムズは、最近訪中したキーティング米太平洋軍司令官が、太平洋を東西に分割し東側を米国、西側を中国が管理することを、中国側から提案されたと報じている。これに対し米軍側は、提案を拒否したという。

参考記事 

 太平洋を東西に分割とは、15世紀末に設定された教皇子午線ならぬ
”中共子午線”の設定要求か。

帝国主義による植民地争奪戦まっさかりだった当時、ポルトガルとスペインの植民地を分割する境界線として、教皇アレクサンデル6世が定めたのが教皇子午線である。

 ただソースが統一教会系の新聞だし、他のマスコミでウラもとれていないので、半分マユにツバつけて読んだほうが良いと思う。

金正日が米中を天秤にかけようとしているにしても、北朝鮮が急速にアメリカに事大する姿勢を見せ始めたことで、東アジア情勢が大きく変わろうとしていることもある。

それは、核を持った”親米国家”が北京の目と鼻の先に出現することを意味し、朝鮮戦争で多大な犠牲を払った中国の努力がいっぺんに水の泡と消えることになりかねない。

長年、北朝鮮の核開発を間接的に支援してきた中国は、いつのまにか地政学的大失敗をおかしていたわけで、中朝関係は微妙にギクシャクしはじめた。

そうなれば当然、今や北朝鮮の属国となった韓国とも、ギクシャクすることになるわけで、最近、中国の胡政権が反日政策を表面上やわらげて日中接近をはかっているのは、これが理由だとの分析もある。

日中が接近すると、しばしば日中という二匹の鯨に囲まれたオキアミに例えられる南北朝鮮としてはうまくない話である。

日中接近を妨害する目的で、半島勢力が動いたとしても不思議ではないと思う。

 もちろん、以上のことは差し引いても、太平洋分割の話は覇権主義・新植民地主義政策を露骨におしすすめる中国の現状からすれば、十二分にありうる話であるし、日本としてもそれに対応する外交政策は、いつでも考えておかねばならないだろう。

イラクの占領統治の失敗によって、アメリカは現在、ベトナム戦争末期のような状態になっている。

アメリカがなぜベトナムで負けたのかと言えば、自国兵士の犠牲にアメリカ世論が反発し、ホワイトハウスが急速に国民の支持を失ったからだ。

それは、たとえ多大な犠牲を払ってでも、大量の兵士と膨大な武器を投入し、総力戦で相手をねじ伏せるという、第二次大戦型の戦争が、もはや不可能になったことを意味した。

アメリカ軍のハイテク化、いわゆる軍事革命の出発点はここにあり、「いかに味方の犠牲を少なくして戦争に勝つか」ということが、その重要な戦略目標となった。

アメリカの軍事革命の成果は、湾岸戦争とイラク戦争で一挙に開花する。

両戦争とも、百人単位の死傷者で、数百万規模のイラク軍を完全にノックアウトしてしまった。

だが、イラク正規軍には圧倒的勝利を収めたものの、イラク占領後の治安維持に失敗、米軍が多大な犠牲を出しつづけることでブッシュ政権は急速に世論の支持を失い、ベトナム戦争と同じ轍を踏むことになってしまった。

 こうなると憂慮されるのが、アメリカの孤立主義への回帰である。

1968年正月のベトナム軍によるテト攻勢によって、旗色が悪くなったアメリカは、北爆の部分停止を宣言し、3月からパリでベトナム側と和平会談に入った。

69年に戦争終結を公約としたニクソン政権が誕生、米軍の一部撤退が開始され、70年代は、アメリカが徐々に内向きになっていった時代だった。

それではアメリカが内向きとなった70年代、世界でどういうことが起こったか。

69年の西ドイツ・ブラント政権誕生をかわきりに、ヨーロッパで左翼リベラル勢力が強くなった。 社会民主党ブラント政権は、”東方外交”をかかげ、宿敵・東ドイツの主権を認めるなど、左翼陣営との”和解”をすすめた。

(ブラント政権は結局、ブラント首相の秘書が東ドイツに通じた共産スパイとして逮捕された責任をとって、総辞職した)

74年にはイギリスで第二次ウィルソン労働党政権が成立、長期不況の立て直しのため、軍備削減をすすめた。(それがのちのち、アルゼンチンによるフォークランド攻撃を誘うこととなる)

同じように70年代半ば以降、イタリア・ポルトガル・スペインなどで左翼リベラル勢力が選挙で躍進した。(いわゆるユーロコミュニズム)

アメリカの裏庭ともいえる南米でも70年、初の社会主義政権となるアジェンダ政権がチリで成立、アメリカ資本の没収と主要産業の国有化がすすめられた。
75年には米州機構外相会議で、キューバ封鎖解除が決定され、中南米におけるアメリカの影響力の低下を印象づける。

(ベネズエラのチャベス政権の先駆けである)

 一方、国連では71年、台湾の国民党政権が追放され、北京の共産党独裁政権に、国連における常任理事国のイスが与えられた。

その年の8月、金ドル交換停止によるニクソンショックで基軸通貨ドルがぐらつき、ブレトンウッズ体制が崩壊した。

翌年ニクソンが訪中して、ベトナムを後押しする中国への姿勢を劇的に転換させ、73年にベトナムからアメリカ軍を撤退させた。

同じ年の10月、ソ連の同盟国であるエジプト・シリアがイスラエルを奇襲攻撃、第四次中東戦争(ヨムキップル戦争・ラマダン戦争とも呼ばれる)が勃発、国家滅亡は免れたもののイスラエルの不敗神話が崩れた。

アフリカでも、エチオピアで74年、社会主義革命が起こってハイレ・セラシエ皇帝が殺害され、世界最古の王朝が打倒された。翌年には、モザンビークとアンゴラが社会主義国として独立した。

77年にカーター民主党政権が誕生すると、アメリカの弱体化はピークに達し、79年1月のイスラム革命で、アメリカの中東最大の同盟国イランを失うと、2月には中国が突如ベトナムを侵略(中越戦争)、その年の12月にはソ連がアフガニスタンを侵略するなど、左翼独裁国家のやりたい放題となった。

現在アメリカが苦しんでいるイラク・イラン・アフガニスタンの各問題は、この時の失敗の尻ぬぐいであるし、アメリカの後退によって左翼勢力が猛威をふるった70年代は、悪夢の時代であった。

当時のアメリカ・リベラル政権の体たらくに怒りを覚えた人たちが、右へ転向、いわゆるネオコンとなるのである。

 過去の歴史から学ぶならば、イラクの治安維持に失敗したアメリカが内向きになって”引きこもり”を始めると、これから5年ぐらいの間は、アメリカへの敵対心を隠そうとしない新ファシズム国家・中国あるいはロシアが周辺国へ侵略戦争をしかける可能性が高まるだろうし、戦争にはならなくとも、中国やロシアの工作などによって、日本を含む世界で親中・親ロ政権が続々と誕生し、彼らの属国化する可能性も高まる。

中国がアメリカに太平洋の分割を要求したという話が本当であるならば、衰退しつつあるアメリカを見透かした、まさに象徴的な話であって、それが現実となった場合、日本の独立は著しく危険にさらされる。

現在の状況を、”反米保守”の人たちは「日本はアメリカの属国」と呼ぶのであろうが、そんな不平不満を自由にブーたれることができるのも今のうちで、日本が本当に独裁国家・中国の属国となったら、「中国は日本を属国化している」と抗議しただけで強制収容所にブチこまれるようになるだろう。

 日本の独立を守るためにも、自由・民主主義の価値観を共にする国々で、もう一度乱れた隊列を組みなおし、中国・ロシアの新ファシズム枢軸に勇気を持って向き合わなければならない。

北米大陸に引きこもっても第三次世界大戦誘発の可能性が高まるばかりで結局誰の利益にもならないとアメリカを叱咤激励しなければならないし、EU諸国を誘い、NATO・オーストラリア・ASEAN諸国・インドなどとも安保面での連携を強めなければならない。

日本自身もミサイル防衛と対テロ戦に力を集中しすぎて、通常戦力の整備がおざなりになっているが、このままでは空母・核ミサイル原潜を増強しようとしている中国との軍事バランスが崩れ、ますます戦争に近づいてしまう。

政府の一部から「中国は戦力は持つが、日本侵略の意思は無い」などと、信じられないようなノンキな声も聞こえてくる。

安倍首相は現在、ASEAN諸国とインドを訪問中である。

これから内外の情勢は日本にとって厳しさを増していく一方だろうが、生き残りのための外交・安保政策の実施は待ったなしである。


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特アの反日プロパガンダに対抗するには... (最終回)

  • 2007/08/20(月) 23:46:52

 中国軍部が、教皇子午線ならぬ”中共子午線”の設定と、太平洋の東西分割をアメリカ軍に要求したらしいのだが、それは次回にでも取り上げるとして、前回のつづき。

 ただ”第二次大戦”という戦場における、反日プロパガンダとの戦いを全く避けるというわけにもいかない。

そこで重要になるのが、”歴史修正主義”と日本との結びつきを出来るかぎり断つということである。

 特定アジアや国内の左翼が、非常に良く使うロジックとして、「ドイツはしっかりと過去を反省したが、日本は反省していない」というものがある。

ナチスドイツのホロコーストを否定することは世界的なタブーであり、そのタブーをおかすものは”歴史修正主義者”のレッテルを貼られて、まともな人間扱いされなくなる。

(慰安婦問題の反論広告に対して反応したアメリカ人は、大方そんな感じであったのではないか)

そして、過去のドイツと現代の日本を結びつけることで、「ナチスがあれほどひどい事をしたのだから、日本だって中国や韓国に同じぐらいのことはしたに違いない。現に中・韓の人たちが言うには、日本はナチス並にひどいことをしたそうじゃないか。現代日本人はそうした犯罪者の子孫なんだ」と世界の人たちに信じ込ませる。

特アが使うこのロジックの狙いはまさにそこにあるわけだ。

「ドイツは反省したが~」という魔法の呪文で、特アは日本を自分にとって有利な戦場に引きずりこめるというわけである。

ホロコーストに関して言えば、日本はナチスドイツとただ同盟国であったというだけで、ホロコーストに積極的に加担したことも、アジアである民族の絶滅を狙ったことも無かった。

 だが、どういうわけかユダヤ人の中に、強烈な反日主義者がしばしばあらわれる。

古くは中国生まれのユダヤ人、ヘンリー・ルースが有名だ。

有名な雑誌”タイム””ライフ”を創刊し、アメリカ・マスコミ界の大物となった彼は、中国の蒋介石のためにアメリカで活動するチャイナロビーでもあった。

彼は、自分の所有する雑誌社を通じて、蒋介石や夫人の宋美齢を”自由主義国家・中国”の象徴として、反対に日本を徹底的に邪悪な国家として描かせ、第二次大戦直前のアメリカ世論を親中・反日へと誘導していった。

ルースのタイム・ライフ社は、同じくユダヤ人であるワーナー兄弟がつくった映画会社・ワーナーブラザース社と合併、さらにAOLもあわせてAOL・タイムワーナー社となった。

現在は社名をタイムワーナーに戻しているが、ルースに限らず、アメリカのマスコミ界において、ユダヤ系の影響力は大きい。

ワールド紙を所有し新聞王と呼ばれたジョセフ・ピュリッツアーや、日本への偏向した論調で知られるニューヨークタイムズ紙を所有しているザルツバーガー家、ワシントンポストやニューズウイークで有名なグラハム家もそうである。

映画界も、前述のワーナーブラザースはもちろん、20世紀FOX・パラマウント・ユニバーサルフィルムの創業者もユダヤ系であった。

テレビ業界でも、ABC創立に関係したレオナード・ゴールデンセン、NBCを育て上げたデービット・サーノフ、CBSのウィリアム・ベイリーもユダヤ系である。

映画監督や芸能人、あるいはメディア各社の裏方として働くユダヤ系の人は多い。

伝統的に、ユダヤ系アメリカ人に民主党支持者が多かった。

アメリカのマスコミ界でも、民主党支持で左翼リベラル的な論調のところは多いし、ハリウッドにおいても、民主党支持者が多いように感じる。

 だからといって、「アメリカのメディア界すべてが反日・親中である」といった単純な話ではないし、中東情勢に関する報道で、反イスラエル的なものが増えてきているところにも、アメリカ・マスコミ界の微妙な変化がうかがえる。

ましてや、「ユダヤ人の世界支配組織がアメリカ・ブッシュ政権を手駒としながら、日本を支配しようとしている」みたいなユダヤ陰謀論には一切組するつもりはない。

 ただ、ヘンリー・ルースやキッシンジャー元国務長官のような、日本に根強い不信感や反日感情を抱いているユダヤ系の人々がときどきあらわれるのは事実で、その原因は、やはり日本がナチス・ドイツと同盟国であったことと関係が深いのではないだろうか。

そうしたことが、ニューヨークタイムズやワシントンポストの反日論調に影響を与えていたり、AOLタイムワーナーのテッド・レオンシス氏が中国ロビーの影響を受けて、南京映画をつくろうと決断させることにつながっているのではないか。

民主党の対日政策・対アジア政策にも影響を与えているのではないか。

さらには少なくないアメリカ人が、特定アジアの反日プロパガンダに反論する日本人に対し、「自分の間違いを絶対に認めようとしない愚かな”歴史修正主義者”」という差別的偏見を持つ理由となってはいないだろうか。

もしそうなら、「日本は、ナチスドイツと同盟国ではあったが、ユダヤ人絶滅政策を支持したことは無い」ということを広く知らせる必要がある。

 その効果的な手段として映画があげられる。

映画界でユダヤ系アメリカ人の影響力が強いのなら、逆にそれを味方にしてしまうのである。

 命のビザで六千人のユダヤ人を救った杉原千畝・リトアニア領事の話でも良いし、オトポール事件樋口季一郎少将や安江仙江大佐の話は、もっと意外性のインパクトがある。その両方を組み合わせたシナリオでも良い。

それをワーナーブラザース・20世紀FOX・パラマウント・ユニバーサルあたりの大きい会社で映画化し、スピルバーグのような大物映画監督にメガホンをとってもらえるとより理想的だ。

(杉原さんの話は”Conspiracy of Kindness”という題ですでに映画化されたが、残念ながらあまり話題にはならなかったように思う)

レオ・メラメド氏のように杉原ビザで救われたユダヤ系の大物や、世界ユダヤ人会議のような各種ユダヤ系団体、場合によってはイスラエル政府への働きかけもしながら、全米や世界中での映画公開をめざす。

試写会には、ユダヤ系の政財界人を出来るかぎり招待し、DVDを各ユダヤ人団体に寄贈する。

ユダヤ人にルーツを持つ映画関係者にとっては、興味をひかれる実話だろうし、映画化に協力してくれる人も多いのではないか。

映画において、日本が実際以上に美化される必要は無い。

ナチスと同盟を結んでいても、良心を失っていなかった日本人がいたということを知ってもらえれば良い。

そのことをすべてのユダヤ人に知ってもらいたい。

それに成功すれば、ユダヤ系の人々や各種ユダヤ系団体の日本への誤解をとくことができ、日本の主張に対する理解が深まるのではないか。

 これまで何度も言ってきたが、特定アジアの反日プロパガンダに対抗して、ネガティブキャンペーンをはるどころか、日本は何もしてこなかったも同然だった。

安倍政権も「日中は戦略パートナー」と位置付けて、中国への批判を避けている。

中国が表面上、反日を弱めていることも関係しているのだろうが、中国はテーブルの上で日本と握手するポーズをしても、その下では日本にさんざんケリを入れてきている。

それが慰安婦決議であり、南京映画製作である。

だったら、日本も報復としてテーブルの下でケリを入れ返すべきだ。

日本政府が表立って動けないなら、アメリカの民間団体を援助して、現在進行中の人権侵害をネタに厳しい対中批判をさせたり、映画をつくったりして、特アの反日プロパガンダの毒を出来うるかぎり中和させるべきだ。

中・韓・朝のいわゆる特アの反日政策とは「やるか、やられるか」だと思う。
指導者が”宋襄の仁”では、日本は生き残れない。
 


<了>


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特アの反日プロパガンダに対抗するには...

  • 2007/08/18(土) 01:09:42

 アメリカ議会下院は、先月31日、”従軍慰安婦”問題に関して日本政府に公式に謝罪を求める決議案を採択した。

参院選で取り上げるべき問題も大方かたづいたので、今日はこの問題を取り上げたい。

慰安婦問題に代表される、韓国・中国がアメリカで展開している反日プロパガンダに対抗することにしぼって言えば、私は、アメリカ世論への長期にわたる辛抱強い根回しが必要だと思っている。

日本の政治家が、単発で慰安婦の強制連行を否定するコメントを出したり、あるいは単発で特定アジアの反日プロパガンダに反論する広告を出しても、「自分の否を認めたくない、たんなる”歴史修正主義者”」という先入観から、全く無視されるか感情的な反発を招くだけではないかと思う。

それはアメリカ議会で慰安婦決議が通る過程で、はっきりと観察できた。

また、大部分のアメリカ人にとっては、依然として歴史的事実への関心さえ持たれていない。

よって、この件で日本人が直接出ていって反論するよりも、日本政府が寄付金を出して、アメリカ国内で公平な立場から歴史を研究している学者などを集めて、歴史研究財団のようなものをつくり、そこからアメリカ人歴史学者の研究結果として、「従軍慰安婦の強制連行は無かった」ということを発表し、事実をアメリカの世論や歴史学会に広めていった方が良いのではないかと考えている。

こういう時にこそ、官邸や外務省の機密費を使うべきではないのか。
(外務省の機密費だけで50億円以上はあるはず)

以上のことは、種をまいて大きな果実を収穫するまで時間がかかる、長期戦略プロジェクトだが、日本人の名誉と国益にかかわることなので、政府が本腰をいれてやって欲しい。

 次に、もっと短いスパンでも出来ること・やらなければならないことを述べてみたい。

以前上梓したエントリー、特定アジアは歴史しかカードが無い!でも述べたが、

中国・韓国・北朝鮮の特定アジア三カ国が、核を持たず武器輸出もせずアジアで最も先進的な民主国家である日本に対して、ネガティブキャンペーンをするには「過去しかネタが無い」という一言に尽きるわけだ。

過去の日本と現在の日本を無理やりこじつけるプロパガンダによって、「邪悪な日本人は、明日にでも軍国主義者に戻ります。世界の皆さん、私達といっしょに、邪悪な日本人と戦いましょう」と訴えかけるのが、いつもの使い古された、しかし依然として有効な彼らの手口である。

これに対して日本側は、まったく何もしないか、特定アジアにとって有利な
”第二次大戦の歴史”という戦場に、まんまと引きずり込まれて戦っていたために、使い古された彼らの手口を、いつまでたっても有効なものにさせていた。

だから、日本が特定アジアのプロパガンダ戦に対抗していくには、”第二次大戦の歴史”という向こうにとって有利な戦場に引きずり込まれてから戦うのではなくて、こちらにとって有利な戦場で戦わなければならない。

中国・北朝鮮のプロパガンダに対抗するには、左翼独裁政権が何の罪も無い国民をいかに虐待し、いかに国民が非人間的な生活を強いられているかを、日本がアメリカをはじめ世界に広く訴えかけ、中国や北朝鮮の独裁政権と戦っている政府・民間の人たちを援助し、緊密に連携していく必要がある。

(特にアメリカの場合、人権問題に敏感な民主党への働きかけを強化する)

中国政府が、市民をまるで奴隷のように酷使している企業を放置していること、
キリスト・イスラム・仏教徒への信仰の自由を認めていないこと、
共産党に従わない市民を、強制収容所に入れて虐待していること、
人民元の対ドルレートを意図的に過少評価状態にし、近隣窮乏化政策を取っていること、
スーダン政府に武器を売りダルフール虐殺事件を間接的に引き起こしたこと、

北朝鮮の場合は、金正日ファミリーが餓死する市民を放置して贅沢三昧の暮らしをしていること、
国民を外国で強制労働させ、賃金の上前をはねていること、
外国人を含む多くの人を拉致し殺害したこと、

などなど、世界に訴えかける材料はいくらでもあるだろう。

韓国の場合だと、1980年代後半まで続いた韓国の軍国主義政権の存在とその蛮行を国際社会へアピールするべきである。

具体的には、ベトナム戦争時の韓国軍の戦争犯罪被害者を見つけ出して、韓国政府への訴訟を支援する、
済州島四・三事件や光州事件を軍国主義政権による虐殺事件として、国際社会の関心を高める、
李承晩ラインの設定により射殺・拉致監禁された日本人漁師の民間レベルでの訴訟運動の支援などが考えられる。

あるいは、大日本帝国政府に何がしかの関係を持った韓国人とその子孫に関する情報について、政府に資料が残っていれば、それを「日本のアジア侵略に協力した韓国人資料」として、選択的に公開していくのも良い。

特に慰安婦募集に関係した韓国人業者データは、歴史の真実を明らかにするためにも積極的に公開すべきである。

韓国の反日世論は、ノムヒョン政権自身でもコントロ-ルすることが難しくなっており、いくら韓国政府側が「この人は親日派ではない」と主張しても、日本側が資料を積極的に公開していけば、その人物の社会的生命は失われる。

 このように、こちらにとって有利な戦場で戦うということは、特アのプロパガンダ戦に対抗する上で非常に重要なことである。

つづく

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韓国が唯一、日本に寛大になれるとき

  • 2007/08/17(金) 00:57:32

 韓国のノムヒョンは8月15日の”光復節”記念式典で演説し、今月末に行われる南北首脳会談で「朝鮮半島の平和体制の樹立」や「南北の理解、信頼の増進による南北経済共同体の建設」などが話し合われるだろうと述べ、南北統一問題を民族的課題としてあげた。

演説において恒例となっている、過去の歴史など対日関係には全く触れなかった。

参考記事 


 8月15日や3月1日など韓国にとって重要な記念日で、ノムヒョンはほぼ例外無く、靖国・慰安婦・歴史教科書・竹島など各種の反日ネタを総動員して、日本を口汚く罵ってきた。

それが、今年に限って反日ネタにほとんど触れなかったという。

マスコミ界では韓国ウオッチャーの第一人者と言える、産経新聞の黒田勝弘ソウル支局長も、「過去に触れず”脱日本”? 韓国大統領8・15演説」と、ちょっと驚いた感じで見出しをつけている。

 まあ、韓国人の性格を知り尽くしている黒田さんのことだから、全てをわかった上で、こういう見出しをつけたのだろう。”脱日本”にハテナ・マークもついているし。

ただ、韓国文化を良く知らない人が、「これで韓国やノムヒョン大統領は、日本を許す気になって、未来志向へと変化したのだ」と早合点すると間違ってしまう。

 実は韓国人が日本人に対して、唯一こころを広く持てる瞬間がある。
それは「韓国が完全に日本に勝った」「我々は日本人よりも優秀だ」と韓国人自身で確信できた時である。

 1997年11月、サッカーのフランスワールドカップ・アジア最終予選の日本対韓国戦が、ソウルのチャムシル競技場で行われた。

日本と韓国はアジア予選の同じ組に入り、この試合が開催される前の時点で、韓国が1位で既にフランス行きの切符を手中にしていた。東京での日韓戦でも2-1で韓国が勝っていたのである。

日本は、アラブ首長国連邦の後塵を拝す3位で、がけっぷちに立たされていた。

そんな時、チャムシル競技場の韓国応援団から、英語で「いっしょにフランスへ行こう」という横断幕が掲げられたのだった。

これを競技場のVIP席から見ていた日本サッカー協会の幹部連中は、感動の涙を浮かべながら「とうとう韓国は日本を許してくれた。韓国は信頼できる友人だ」と打ち震えたというのは有名な話だ。

(おまえ達、何年韓国人と付き合ってきたのかと思わずにはいられないが)

しかし、この試合における韓国側の寛大さというか、心の余裕というのは、「韓国が日本より上である」という状況が生み出したものであって、日本と韓国が対等・平等な意味での友人になったということを意味するものではない。

事実、両国が対等な立場に戻って共催した、2002年の日韓ワールドカップでは、明らかに韓国は共催パートナーのはずの日本を蹴落とそうとしていた。

日本側は、チャムシルの横断幕を見て、「韓国は信頼できるパートナー」と信じきっていたため、韓国側のワンマンショーとなった開会式で煮え湯を飲まされた。

日本代表がベスト16で敗退した時は、韓国側の会場で働いている韓国人ボランティアが一斉に歓喜の声をあげ、フジテレビのアナウンサーが「非常に不愉快です」とコメントしたことも記憶に新しい。

韓国に裏切られっぱなしの日本側が、横浜での閉会式セレモニーで折り鶴の雨を降らせ、日本一色としたことがせめてもの反撃だった。

 実際、韓国が日本を完全に上回るという場面が少ないから、「日本人に対して寛大で、おおらかな広い心で接する韓国人」というのも、我々が目にする機会は少ない。

それだけに、あまり見慣れない「日本人に寛大になった韓国人」を見て、冷静さを失ってしまう日本人が出てくるのだろうが、それではいけない。

 今年の8月15日で、ノムヒョンが反日ネタに触れなかったのは、決して未来志向になって過去を許したからでも、日本人に対して寛大になったせいでもない。

アメリカ議会で慰安婦決議が通り、カナダ・フィリピンや台湾でそれに続く動きがあって、「韓国が日本に圧勝した」という確信を、韓国側が抱いているからである。

つまり、「優秀な兄・韓国が、バカな弟・日本をピシャリと叱りつけ、アメリカもそれを認めた」と思っているからこその、ノムヒョンをはじめとする韓国側の余裕なのである。

現在のところ「韓国が上・日本が下」という状況が起こらなければ、両国間に平和はありえない。しかし、日本がこれから発展途上国にでも転落しないかぎり、それもありえない。

「日本と韓国は対等であり、日本人と韓国人に人種的優劣は無い」ということを韓国側が認めないかぎり、ほんとうの日韓友好関係の構築は不可能である。

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韓国や中国など儒教文化圏の国がやる外交について、下のエントリー”犬の調教”をご覧頂くとより理解が深まるだろう。


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関連記事・犬の調教

優先目標を再確認せよ

  • 2007/08/15(水) 23:58:38

 今年のお盆は帰省して、ご先祖さまをお迎えしてきたため、しばらくブログはお休みを頂いた。

今日8月15日は、各地で戦没者追悼式典がとりおこなわれている。

私も昨日、郷里にある戦没者慰霊碑にお線香をあげ、手を合わせて感謝とご冥福をお祈りしてきた。

閣僚による”終戦記念日”の靖国参拝、今年は高市早苗・少子化担当大臣の参拝が唯一の救いとなるのだろうか。 言わないだけで、安倍首相は参拝されたのだろうか。

 さて、次期・防衛事務次官人事をめぐり、小池百合子・防衛大臣と守屋武昌・防衛事務次官が激しく対立している。

小池防衛相は、続発する自衛隊の情報漏洩事件をふまえ、警察庁出身で情報保全分野に強い西川徹矢官房長を次期防衛事務次官にする意向だが、守屋次官は、警察庁の勢力拡大を警戒し、防衛省はえぬきの人物を次官にすえることを要求し、対立している。

また、塩崎官房長官も守屋次官側にたって、警察官僚出身の西川氏起用をけん制する慎重論をとなえているという。

参考記事 

参考記事 


 私見を述べさせてもらえば、やはり防衛事務次官は、国防・安保政策に精通しているのが第一。

ミサイルに追いかけられている戦闘機が、なぜ”チャフ”や”フレア”をばら撒くのかというミクロの部分まで、即答できなければダメだと思う。

戦後長らく防衛事務次官ポストは、大蔵(財務)官僚や警察官僚に占められていて、本当に国防政策に精通していたのかかなり疑問が残る。

私は、西川官房長がどういう方か存じあげないので何とも言えないが、国防政策通で情報保全のスペシャリストであるというなら大歓迎である。

本業はともかく国防政策が弱いとなると、ちょっと困ってしまう。
もし次官になられるなら、みっちり勉強していただく必要があるだろう。

 それにしても「そんな話は聞いてない」とか「警察庁の勢力拡大を防げ」などと主張する守屋次官も、それに同調している塩崎官房長官も、いったい何を勘違いしているのだろうか。

どこの出身だろうと、国防・安保政策に精通していて一番優秀な人がやれば、それが国益にかなうわけで、日本の官僚はいつになったら省益よりも国益を優先できるようになるのか。

戦前・戦中の陸軍省(海軍省)は、「片手でアメリカと戦争しながら、もう一方の手で海軍省(陸軍省)と戦っている」などと言われたが、あんまり体質が変わっていないのではないか。

そもそも民主国家においては、国民から選ばれた大臣に人事決定権があるのは自明の理であって、たんなる一防衛官僚が「そんな話は聞いてない」などと世迷言を並べ立てて、反旗をひるがえすなどもってのほかである。

それこそ、5.15事件以来の”過去の反省”はどうなったのか?

大臣が事務次官と相談して高級官僚人事を決めるとか、それは官房長官が主催する閣議人事検討会議で認可される必要があるとか、日本の統治システムは、まだまだ欠陥をかかえている。

 こういったことが起こるのも、安倍政権の権力基盤が弱くなったせいだろうか。

さーて、反省会すっぞ のエントリーで、

選挙直前に与党側だけに続々と出てきたスキャンダルが、さかんに言われているように官のリークによるものであり、これで安倍首相が退陣して、今後怖くて、政治家の誰もが官僚・公務員に逆らえなくなるのであれば、”平成の5.15事件”と言ってよい。



と指摘したのだが、「守屋次官の反乱」を見るかぎり、”平成の5.15事件”という表現も決してオーバーではないと思う。

 どうして現在のような状況になってしまったのかを振り返ってみると、安倍政権が「戦後レジームからの脱却」政策を、「あれもこれも」と性急にやりすぎたからではないだろうか。

戦略論の基礎は、「敵を分断して各個に撃破すること」であるが、安倍政権は、戦後レジームの既得権益層に対して、性急な多方面同時作戦を行ったために、敵を分断するのではなく逆に結束させ、気がついたらその敵に囲まれていた、というのが現在の状況ではないだろうか。

だから、まず撃破すべき敵の優先順位を決めて、上から順番に各個撃破していき、攻撃中の敵以外は休戦状態とするか、あるいは当面の敵撃破のために、何がしかの取引をして協力させたらどうだろうか。

 たとえば、参院選前の政権ネガティブキャンペーンで猛威をふるった、左翼系マスコミを最優先目標に据えたとする。

日本は民主国家なので、政府がいきなり左翼マスコミをつぶすわけにもいかないから、新聞・TVで大幅な規制緩和を行って、特殊指定のような保護法によって守られているマスコミ業界の変革を促したり、法を改正し予算を投入して、インターネットを新しいメディアとして育てる、といった施策が考えられる。

ニュースが見たい人の大部分が、新聞・TVではなく、ケータイからネットにつなげて見るようになれば状況は変わるかもしれないし、ネットによる選挙運動もすみやかに解禁するべきだろう。

記者クラブ制度も見直すべきだ。
フリーのジャーナリストやブロガーの取材を認めれば、既存マスコミの情報独占とその恣意的加工に対する牽制球となるかもしれない。

既存マスコミが安倍政権への敵意をむき出しにしているのに、政権側が既存マスコミへの監視・チェック機能を持っているネット言論をほとんど応援・利用していないのは、まったく理解に苦しむ。

(日販協政治連盟から献金を受けている議員もたくさんいるだろうから、簡単ではないのかもしれないが)
 
 以上のことはあくまでも一例だが、大切なのは撃破すべき目標の優先順位を決めて、順番に各個撃破していくことで、そのために、複雑にからまった利害関係を解きほぐし、誰が敵で誰を味方につけなければならないのか、冷静に検討した上で、行動に出ることである。

内閣改造についても、谷垣氏・高村氏・二階氏などの入閣がささやかれているが、いくら各個撃破だからといって、あまりにも安倍首相と方向性の違う人を引き込むと、安倍政権として首尾一貫した政策が実行できず、結局何もできずにバラバラ分解ということにもなりかねない。

安倍首相のクビがとれなくて残念がっているマスコミが、政権内の不協和音を面白おかしく伝えて、再び国民の嘲笑を誘うようなことをしてくる可能性もあるだろう。

安倍首相には、戦後レジームからの脱却を達成する上での、最優先目標をもう一度整理しなおし、その撃破のために必要な施策・人事を行って欲しい。


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アグリツーリズモと地方格差

  • 2007/08/10(金) 23:35:15

 南北首脳会談決定やら、金正日が「共和国を韓国よりも親米国家にする」と言ったとか言わないとか、取り上げたいニュースがいろいろあるのだが、外でやりたいことをするためには、まず日本の内側を固めておかなくてはならない。

前回お約束したとおり、このエントリーでは地方の活性化について考えていきたいと思う。 「外交と安保」と言いながら、内向きで地味な話題かもしれないが、もうちょっとおつきあい願えたら幸いである。

 さて、戦後に行われた地方活性化策というのは、ほとんどが国の予算をばら撒いてコンクリと鉄をたっぷり使ったハード(いわゆるハコもの)の整備に終始したのではないだろうか。

その中には確かに役にたったものもあったと思うが、明らかなムダも多かった。

そもそも人も車も少ない過疎地帯に、農水省所管の農道が走っているすぐ横を、建設省(現・国土交通省)の予算でつくった道路が同じ方向に走っている、みたいな話は良く聞くし、農道に関しては、緑資源機構という独立行政法人がからんでいるものもあって、非常にうさんくさいイメージがある。

 そのうさんくさい農道の最たるものが”農道空港”だった。

これは農道を拡張して、飛行機が離着陸できるようにし、農産物を都会に空輸して農村振興につなげ、ゆくゆくは人も輸送してしまおうというプロジェクトであった。

農水省が道路行政をつかさどる建設省に対抗するだけではあきたらず、運輸省(現・国土交通省)の航空行政までしゃしゃり出て、予算拡大を狙った面があったことは否めないのではないか。

だが、プロジェクトは完全な失敗。

野菜は高速道路を使ってトラックが運び、人間は普通に空港を利用するという状況で、人間を運ぶどころか野菜を空輸するだけでも大赤字を覚悟しなければならなくなった。

北は北海道から南は大分まで建設された農道空港に投じた予算は100億円以上。 いまでは敬老の日にお年寄りを遊覧飛行に招待する程度しか利用されていないようである。

お役人がどうやって採算がとれると計算したのか知らないが、予算ばら撒きありきの、あまりにも非現実的なプロジェクトであった。

こんなことをいくらやっても地方の活性化にはならないし、国力がムダに浪費されるばかりか、左翼ニューディーラーまがいの官僚に、国が滅ぼされかねない。

予算ばら撒きに頼らず、なるべく自助努力と既存の資産を生かして、どうやって地方を活性化させるかがポイントとなるだろう。

 突然だが、管理人は休日によくサイクリングに行く。

片道15kmぐらいのお気に入りのコースがいくつかあるが、田んぼのド真ん中を軽快に飛ばすと本当に気持ちが良い。

ド田舎なので、たまに前方を野ウサギやキジが横切ったり、イタチや狸に遭遇することもある。

春には、小川の土手でヨモギをとって、家に持ちかえって自家製草餅をつくったり、この季節だと、人里に近づくと鎮守様の祭礼だろうか、太鼓や笛の音が聞こえ、お神輿を囲んで集落の人が集まっているところに出くわしたりする。

「ツーイ」という鳴き声で、ふと川の方を見ると、コバルトブルーとオレンジの翡翠(カワセミ)が飛んでいたりしていて、どこにでもありそうな、私の大好きな日本の田舎の風景がそこにあるのである。

これは立派な資産ではないだろうか。

 ところが、ちょっと離れたところを都会へ向かう国道が通っているが、そこを忙しそうに往来するドライバーたちにとって、こうした風景はまったく眼中に無い。

たぶん、ほとんどの人がイメージ的に「日本の田舎なんてダサくて、たいした価値も無いでしょ」と思っているのではないか。

休日に、ウオン高で買い物旅行のうまみも無く、反日感情で、下手をするとわざわざ高い金を払って不愉快な思いをして帰ってくるだけになるかもしれない韓国へ行ったり、大気汚染でのどをやられ、汚染食物で安心して食事さえ出来ない中国へ行って、健康を害して帰ってくるよりは、安心でやすらげる日本の自然の中で健康的に休暇を過ごす方が、どれほど良いかと思うのだが。

 そこでだが、日本でも”アグリツーリズモ”を取り入れることができないものだろうか。

アグリツーリズモの発祥はイタリアで、語学に強い人はもうピンときたのではないかと思うが、アグリ(農業)+ツーリズモ(旅行)で、農村滞在型の観光と言ったらよいだろうか。

アルファロメオ”GTV”はグラン・ツーリズモ・ヴェローチェの略。忘れてください。

イタリアのアグリツーリズモは、観光客が農家のゲストルームなどに泊まり、収穫などの農作業を体験しながら、地場の農産物(野菜・果物・肉・乳製品・ワイン)を使った食事を楽しむほか、そこを拠点に観光地をまわったり、スポーツを楽しんだりするものである。

5年くらい前から、エコライフとバカンスが結びついて、欧州では人気があり、遠く北欧からイタリアの田舎へわざわざやって来る観光客も増えているという話を聞いたことがある。

アグリツーリズモも、やはりイタリアの農村振興策として始まったらしい。

イタリアに限らず、フランスやドイツなどの欧州先進国は、ベンツやエアバス・アルファロメオに代表されるように工業のイメージがあるが、実は農産物も非常に豊かで、農政もかなり進んでいると思う。

食物自給率の高さでは、日本はまったく勝負にならない。

 日本にアグリツーリズモをもってくるとしても、そのまま農家に観光客が宿泊というわけにはいかないだろうから、農村にある旅館・民宿など既存の施設を生かしてそこへ泊まってもらう。

どっかの特殊法人がつくって不良債権化した保養施設があるならそれを再利用しても良いだろう。

そこを拠点にアグリツーリズモにタイアップしている農家へ行って、収穫など農業体験をしてもらう。

子供さんの間では今、昆虫ブームだと聞くから、子供たち向けに虫取りや川遊び教室を開いても良い。

そして地場の農産物(野菜・果物・肉・乳製品・地酒)を使った食事を親子で楽しんでもらう。

土曜の朝、都市部の自宅を出発して自家用車で高速を飛ばして数時間程度の田舎へ行き、日曜の夕に帰ってくるのも良いし、新幹線や飛行機を組み合わせて北海道や沖縄へ行く2~3泊のパックツアーにしても良いかもしれない。

これによって、都市から地方へお金を落としてもらうことで、格差の是正をはかるとともに、農村の自立も促す。

 アグリツーリズモを成功させる上でもっとも重要なのは、「日本の田舎はダサい。観光地ではない」という都市住民の固定観念を打破することではないだろうか。

それには、「エコロジーでスローライフロハスなアグリツーリズモは、オシャレで賢い休日の過ごし方」というイメージづくりが大切だと思う。

まず、安倍首相ご夫妻で休暇をアグリツーリズモで過ごして頂いて、メディアを利用しながら首相自ら広告塔となり、アグリツーリズモの認知度とイメージのアップをはかりつつ、「安倍政権は地方を決して見捨てていない」ということをアピールする。

小泉政権が”クール・ビズ”で有権者へのアピールをしたように、安倍政権は”アグリツーリズモ”で、有権者へのアピールとともに地方格差の是正という実益もとったらどうだろうか。

 アグリツーリズモの実現には、ハードよりもソフトの方が大切。
農家・旅館民宿・農協・地方自治体同士の協力が欠かせないし、それには地方の青年層が動く必要があると思う。

残念ながらお年寄りでは「アグリツーリズモ」といっても何が何やらサッパリだろう。

麻生外相や小泉前首相・塩崎官房長官は、青年会議所のご出身だから、各地方の青年会議所が中心となって地方振興策として、アグリツーリズモを各地方へ働きかけたらどうだろうか。

それによって自民党への支持が増えればなお良い。

 と、ここまで書いてきて、アグリツーリズモはグリーンツーリズムと名を変えて、すでに日本に入っていることがわかった。

でもPR不足のせいか、ほとんど話題になっていないようだ。

やはり安倍首相がご夫妻で、マスコミを引きつれて、アグリツーリズモの休暇を体験なさることで話題づくりをし、地方振興と格差是正を(そして有権者へのサプライズも)はかったらどうかと思うのだがどうだろうか。

農政は門外漢だが、農村振興と地方間格差の是正の一助となればと思い、管理人の欧州方面へ伸ばしたアンテナに引っかかってきたアグリツーリズモを紹介してみた。

読者さんからもお話があったとおり、リタイアした人向けの農村定住タイプをやってみるのも一案かもしれない。

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オウンゴールで、古い自民党が蘇る

  • 2007/08/08(水) 22:16:59

 「改革の断行」を掲げる安倍首相に対し、自民党の反安倍勢力が揺さぶりをかけている。

財政再建のために安部首相がすすめる歳出削減策に対し、反安部勢力を中心に自民党内から、「参院選での惨敗は地方への配慮を欠いたため」として、歳出拡大を求める声が一斉に噴出している。

参考記事 

 「参院選挙は、国民による壮大なオウンゴールだ」と指摘したが、その悪影響がこんなところにもあらわれている。

先進国では最悪レベルにある日本の苦しい財政状況を考えれば、ムダな歳出をとことんカットし、逆累進性があって中間所得層以下に不利な、消費税の税率アップを極力さけるということは、国民の多数をしめる庶民層の利益にもっともかなうことである。

 こうした誰の目にもあきらかなことがなかなか達成されず、ここまで日本の財政状況を悪化させてしまったのは、戦後レジームの既得権層である政・官・財の癒着が、それを阻んだからだ。

官にとっては、自省の予算拡大こそ正義であり、政(与党政治家)は自分の選挙区に国の予算を引っ張ってくることが正義である。企業はその予算で仕事をもらい、政に献金をし、官に天下り先を用意する。

そんな戦後レジームの象徴の一人が、大蔵官僚出身でケインジアンを公言してはばからなかった宮澤喜一元首相であった。

彼は宏池会を率いて保守本流と言われたが、実際に行われたことを見てみると、政策的には左翼リベラル的な傾向が強かったのではないだろうか。

 ケインズ的有効需要政策というのはインフレ感染的であり、1985年のプラザ合意以後の円高不況時に登板した宮澤蔵相はケインズ的積極財政策をすすめ、それが80年代末の急激な資産インフレの一因となった。

消費税を導入したのも宮澤蔵相時代である。

88年、政財の癒着の象徴ともいうべきリクルート事件が発覚し、宮澤蔵相は辞任した。日本はこのあたりから「失われた10年」に突入したと言える。(10年ではおさまらないかもしれない)

80年代末の資産インフレは、90年代はじめの”バブルの崩壊”で破裂した。
そこから日本経済は長期低迷期に入るが、小渕内閣の98年に再び宮澤蔵相が登場、またもや積極財政策がすすめられ赤字国債を乱発して、それが現在の財政悪化につながったのである。

宮澤氏のやっていたことがすべて間違っていたとは言わないが、いつのころからか、彼の頭の中にあるマニュアルが現実との食い違いを見せ始め、それに対してマニュアルのアップデートをしなかったことが、ことごとく現実の失敗につながったのではないか。

 現在の日本を苦しめている問題の多くが、戦後レジームの代表と言うべき宮澤氏の残した負の遺産であるのは、疑いようも無い事実である。

内政では政官財の癒着の解消に失敗して自民党の野党転落の原因をつくり、社会党の村山富市を首相のイスに座らせることにつながった。 巨額の財政赤字も残し「失われた10年」のきっかけとなった。

外交では常にフラフラと腰が定まらず、慰安婦問題と河野談話・歴史認識問題と教科書近隣諸国条項を世に送り出し、計り知れないほどの害を国益に与えた。

ついでに言えば、あの不愉快極まりないサッカー日韓W杯共催をすすめたのも、アメリカから年次改革要望書を受け入れたのもこの人である。

 戦後レジームからの脱却をかかげる安部政権は、政官財の癒着構造にメスを入れた小泉氏の構造改革路線を引き継ぎ、歳出削減と財政再建をすすめたがために、それまで自民党を支えてきた地方の”財”からの票を失った。

だが、国民全体の利益よりも地方の建設会社や官の利益を最優先させるような、これまでの古い自民党の体質から脱却したことは正しかったと思うし、地方からの組織票を失うことを覚悟の上で、改革に踏み出したのは非常に勇気のある行動だった。

安部政権の進める改革で一番恩恵をこうむる人たちの典型は、3・40代のサラリーマンで子供が1~2人いるような、どこにでもいそうな無党派の庶民層ではないか。

であるならば、組織票を切るという勇気を持って改革をすすめる安部政権を、投票という形で強力に後押ししなければならないのはこういう人たちではないのか。

だが今回の参議院選挙では、国民の多数が戦後レジームの既得権益層の一つ、官の労働組合に支持された民主党に投票してしまった。国民の半分は投票所にさえ来ない。

まさにオウンゴール(自殺点)である。

 これによって安部政権は弱体化し、自民党内では「財政再建なんて知ったことか。歳出を増やせ。選挙に勝つために地方に予算をばら撒け」という、”古い自民党の議員”が反旗をひるがえし始めた。

もし彼らの主張が通ってしまい、日本の財政が危機的になったら、一番苦しむのは、税負担が増えるだけで予算ばら撒きの恩恵にあずかれない、前述の庶民層ではないのだろうか。

 今回の選挙で、「地方の格差」もマスコミによって盛んに喧伝され、政権への攻撃材料とされた感がある。

そのことも、自民党内で「地方に予算をばら撒け」という議員が勢いを復活させた原因となっているのではないか。

私は「安部政権で格差がひどくなった」というのは、とんでもないプロパガンダではないのかと思うが、地方にまったく格差が無いわけでもないし、放置しておくわけにもいかないので、次回は地方の活性化について考えていきたいと思う。


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話し合わない左翼

  • 2007/08/07(火) 00:29:14

 自称他称にかかわらず、左翼・リベラルの人たちほど「話し合え 話し合え」と言う人たちはいない。

北朝鮮が日本人を拉致して殺してしまっても、いまだに「制裁は絶対ダメ。話し合いで問題解決を」と繰り返している。

中国が東シナ海の日本の排他的経済水域内で、海底から石油や天然ガスを盗掘していることについても、「沖縄の自衛隊強化反対。まずは話し合いで」と主張する。

ところが、自分と同じ日本人ながら考えの違う人たち、特に左翼リベラルの人たちが”右翼”とか”ネットウヨ”などと呼んで蔑視している人たちとは、一向に話し合おうとはしないのである。

これはまったく滑稽なことだと言わざるをえない。

同じ日本人同士でさえ、左翼リベラルの人たちは話し合いを拒否しているのに、どうして文化も考え方も違う外国人と話し合えるのか?彼らの主張にまったく説得力が無い。

 左翼リベラル系のブログに反対意見を書き込んでも、彼らは話し合いをするのではなくて、多くの場合、一発で削除する。

いや、はじめから自分以外の人間との話し合いを拒否し、コメント欄を閉鎖しているところさえある。

左翼系ブログの中には、「ウヨは死ね。死ぬべき存在だ!」と公言してはばからないものもいる。

意見が違うからといって、その人間の抹殺を願うとは、まったく野蛮で恐ろしい人間だ。こういうタイプの人間からスターリンや毛沢東・金日成・ポルポトのような最悪の左翼独裁者が生まれるのである。

 左翼系のマスコミに「それは違うんじゃないですか」と抗議の電話をした人の話を聞いても、多くの場合、「いつまでたっても話が平行線ですね」と言いながら、左翼マスコミは話し合いを拒否し、電話を一方的に切ってしまう。

 政治の世界でも、民主党・社民党などの左翼政党は、話し合いの結果、国家としての意志を決定するために多数決をとるという、きわめて平和的手段をとろうとしても、「多数派の横暴だ」とかワケのわからないことを言いながら、議長を羽交い締めにするなど、暴力で問題を解決しようとするのである。
 
左翼リベラルというのは、自分でさえ守れないことを他人に要求する単なる偽善者ではないだろうか。

 さて、参議院選挙の結果、民主党が多数派となった。

これで政権与党の多数である衆議院で、ある議案が通ったとしても、野党多数の参議院で否決される可能性がでてきた。

だが、衆議院に差し戻されて2/3の賛成があれば、再可決されるし、与党でそれだけの議席はもっている。

 これについて「それは多数派の横暴による強行採決ではないか」とか「そんな手段はそうそう使えない」といった議論があるのだが、まったくナンセンスではないか。

衆議院に差し戻されて2/3の賛成があれば、再可決されるのは、法が規定していることだし、倫理・道徳上なにか問題があるわけでもない。

多数派の意見が採用されるというのは民主主義の根本原則であり、それを否定するのは、現代日本の立憲民主政体の否定である。

「多数派の横暴」などという、たわけた議論がまかり通るなら、参議院の多数派である野党こそ「多数派の横暴」をやめ、少数派与党を尊重して衆議院からまわってきた議案に粛々と賛成すべきであろう。

野党が議長ポストを握る参議院で、衆議院からまわってきた議案を審議せずわざと放置しておき、国会の会期切れ→廃案を狙うことも予想されているが、それこそ、左翼政党が大好きなはずの話し合いの全面否定であって許されることではない。

すみやかに話し合い・審議に入って、しかるのちに話し合いの帰結としての採決をとって、国を前進させていかなければならない。

めまぐるしく動いている国際情勢のなかで、日本だけが停滞しているわけにはいかないのである。

 参議院の採決の結果を私は謙虚に受け止めるし、衆議院の結果も同様だ。

私は今のところ与党支持だが、だからといって野党多数の参議院の採決結果を受け入れず、与党多数の衆議院の結果だけ受け入れるといったダブルスタンダードには陥らない。

偽善者の傾向が強い左翼の、もっとも特徴的なもののひとつは自分だけに都合が良いダブルスタンダードであり、だからそれがブーメランとなって、いつも跳ね返ってくるのだが。

 参議院における民主党多数という状況を受けて、「法を通すためには与党が譲歩しなくては」という声も聞かれる。

確かに民主党との話し合いは大切かもしれないが、私個人は、法の重要な骨格が骨抜きになるような無理な譲歩は不要だと思う。

法が禁じていないならば、それに則って粛々とすすめれば良いのではないだろうか。 

 逆に、民主案を丸のみしても面白いかもしれない。

「与党としては受け入れがたい案だが、参議院の野党多数というのもある。だから民主案を採用するが、その結果おこることの責任はすべて、その案を出してきた民主党にある

と強調するのを忘れてはいけない。

うまくいったらいったで「参議院の状況をふまえ野党と協力しただけだ」としれっとしていれば良いし、失敗したらしたで、鬼の首を取ったように民主党を攻撃するのも面白い。

与野党間で法案可決のバーター取引というのも一つの策としてある。

あえて参議院を機能不全にさせて、その責任をすべて民主党の政権担当能力不足に帰結させるのも一案だろう。

 たとえ参議院の野党多数でも、戦い方はいくらでもあると思うし、軌道修正するべきところはするとしても、見苦しくうろたえる必要は無い。

だが、それには安部さんが優秀な”軍師”を雇うというのが条件。

外遊など一部スケジュールをキャンセルしてでも、内閣改造や党役員人事、あるいは安部さんの秘書官など個人スタッフの入れ替えなどを、最優先課題にしたほうが良い。

人事では、まずスキャンダルがなく清潔であるのが第一。次に政策など目指す方向性が首相と一致していて、頭が切れて実行力もあること。

よくマスコミが安部内閣を”お友達内閣”と呼んで小ばかにしている。

その定義がイマイチよくわからないが、かかげる政策が一緒であることを”お友達”と呼ぶなら、何らおかしいことは無い。

だが、政策が一致していても「首相がかかげる政策実現のためには、それは間違っていますよ」という人を首相が全部遠ざけてしまっている、ということならば”お友達内閣”は良くない。

自分が正しいと信念のあることならば、諫言を振り切っても良いが、間違っていたと確信したのなら、素直に諫言を受け入れ、軌道修正することも必要。

だから優秀な人を口うるさいからといって全部遠ざけてしまうのは、良いこととはいえない。

 また、人間苦境に陥ると多くの人が離れていくものだが、それでもそばにいてくれる人こそ、本当の友達である。

参院戦敗北のあと、自民党内で勝手なことを口走っている連中のことは、絶対に忘れるべきではないだろう。

 最後に、参議院が野党多数となったことで、11月に期限が切れるテロ対策特別措置法の延長と日米同盟が危機にさらされている。

アメリカのシーファー駐日大使はさっそく、「日米同盟は党派を超えた重要なもの」として、来週中にも小沢一郎民主党党首を説得するという。

参考記事 

慰安婦決議直前のエントリーで、私はこう言った。

 

慰安婦決議が通り、日米が傷つけ合って喜ぶのは誰かと言えば、韓国であり中国である。
         (略)
アメリカがその日本を失えばどうなるか?
日本でも「”アジア”外交の重視を」と訴える民主党政権が誕生し、親中反米政策に転換すればどうなるか?

私はアメリカにとっても日本にとっても最悪の結果となると思う。

リムランドである日本が中国の手に落ちれば、シーパワーのアメリカは東アジアの権益をほとんど失うだろう。

アメリカをアジアから排除し、日本を飲み込んだ中国主導で”東アジア共同体”と”東アジア共通通貨”が出来たら、ドル安を嫌う中国はドル資産を売って、東アジア共通通貨建ての資産を買うようになるだろう。

そうなれば最悪の場合、ドルは基軸通貨の地位からすべり落ち、アメリカの世界覇権は終わる。
         (略)
そうならないためにも、アメリカ民主党は冷静さを取り戻し、日米を衝突させようとする外国の策略に乗せられてはいけない。

共和党はアメリカの国益のためにも、民主党を説得し、日本を守らねばならない。



 しかしブッシュ政権と共和党は、「火中の栗を拾うのはまっぴらごめん」とばかりに、韓国・中国が強烈にプッシュする慰安婦決議から安部政権を真剣に守らなかった。

F-22ラプターの売却をしぶり、安部政権の安保政策を停滞させて、日本は中国の強大な核戦力の前に丸裸になりつつある。

北朝鮮による拉致問題でも、ヒル次官補や国務省は安部政権のことをほとんど考慮していない。 日本を軽視し、慰安婦決議を通した韓国や中国と歩調を合わせようとしている。

 政権内のコリアスクールやチャイナスクールに影響されているのか知らないが、ブッシュ政権はさんざん安部政権を困らせて、参議院選挙で反米・親中国の民主党が勝ってから、「テロ対策特別措置法が危機だ」と今になってジタバタしているわけだ。

だから言ったろ。安部政権を守れって。

ブッシュ政権や国務省が日本を軽視し、日本の専門家を削った当然の結果といえる。

イギリスの新首相となったブラウン氏は、かねてから噂されていたように、”オールド・レーバー”だったようだ。

”ニュー・レーバー”をかかげてブッシュ政権と二人三脚で協力したブレアの外交路線を引き継ぐつもりは無いように見える。

安部政権をさんざんないがしろにして、これで誰がアメリカについていくんですかね?


-----------------------------------------

 共産主義者と議論しても無駄である。共産主義者を説得しようと努力しても詮無(せんな)きことだ。

 それが可能になるとしたら、優勢な軍事力を背景に問題の解決にのぞむしかない。

ウインストン・チャーチル



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票の銀行

  • 2007/08/03(金) 23:15:20

 自民党議員がバタバタと落選していった参議院選挙の特別番組を見ながら、つらつら考えていたことがある。

銀行というと、皆さんはどういう役割を思い浮かべるだろうか。

自分のお金を預金する、給料の振込みやケータイ料金の引き落とし、などなど。

これ以外にも、銀行には重要な役割がある。

社会にバラバラに存在している、数十万とか数百万といった小さい額のお金を一ヶ所に集め、億単位のまとまった額にして、誰かに貸し付けるという役割である。

資本として見た場合、数十万とか数百万では、そのパワーはたかが知れているが、億単位となると、社会を動かすパワーを持つようになる。

それゆえ銀行は、社会に大きな影響力を持つ。
これと同じことが、選挙でもできないものだろうか。

 ネット保守の人たちがバラバラに行動し、黙ってバラバラに投票していたのでは、現実社会を変えるようなパワーを持たない。

しかし、”票の銀行”にみんなの持ち票を登録し、数百万票ぐらいの、まとまった数にすることができれば、現実社会に影響を及ぼすほどの大きなパワーを持つことができるのではないか。

 当ブログの読者さんは一日数千人程度だが、もしその人たち全員が、ある田舎の町や村に住んでいたとして、一斉に同じ人に投票したならば、誰でも好きな人を町・村議会議員として送り込むことは、不可能ではないだろう。

(もちろん本人に政治家となる用意と供託金がなければだめだが)

人気ブログともなればその読者は一日数万人は下らないのだから、もしその人たち全員が同じ選挙区に住んでいたとしたら、誰かを市長とか県議会議員に当選させることも可能かもしれない。

実際に地方の議員や首長が誕生すれば、既成政党とある政策実現において協力することもできる。

 あるいは、どこかの選挙区で、国会議員をめざす二人の候補者の予想得票数が、ほぼ互角だとする。

そこで”票の銀行”が確実に計算できる票を一万ほど用意できれば、自分で候補者を立てられなくても、政治を動かせるかもしれない。

つまり、「”票の銀行”がかかげる政策を実現してくれるなら、あなたに一万票お貸ししましょう」と提案するわけだ。 どちらがたくさんこちらの政策を実現してくれるか、二人を競わせても良い。

”票の銀行”が持つ、票数が大きければ大きいほど、現実世界を動かすパワーも大きくなるというわけである。

自分の一票が、ほぼ確実に現実を動かすということがわかれば、「保守系ブログの言うことはもっともだけど、しょせん現実は動かせないよ。悪いけどこんどの日曜は投票所じゃなくてデートに行く」という人も、「デートの前に投票所へ寄ってみるか」と考えるのではないだろうか。

「旅費がかかるし、”面がわれる”デモ参加はちょっとできないが、自分が投票所に行くことで現実が動かせるなら」という人も多いのではないか。

人は「やればできる」と信じることができるうちは、努力が苦痛にならないものだが、「どうせやってもできない」と考えているときは、ちょっとの努力さえ面倒なものである。

 ともかく重要なのは、確実に計算できる票をどの選挙区にどれだけ投入できるか、ということであり、それは多ければ多いほど良い。

そして、実際の選挙で計算どおりの票を動員できるという実績をつくらなければ、誰にも相手にされないだろう。

コンバット・プルーブン(実戦での証明)が必要だ。

 以上の点を踏まえた上で、”票の銀行”実現の障害となるのが、まず、どの選挙区にどれだけの票があるかを、どうやって正確に把握するかという技術的問題。

次に、ある政策の実現のために、”票の銀行”が推薦する候補者に皆さんの票を入れてもらうことになるのだが、政策のあまり細かいところにまでこだわると、票が割れてしまい、パワーが減退してしまうということ。

だから最初は、ネット言論封殺目的の法案反対とか、○×謝罪決議反対、外国人参政権付与反対のような、多くの人たちから支持が得られる政策にしぼったほうが良いだろう。

「日本は核武装すべきか」とか「親米か反米か」みたいに、保守の中でも意見が割れるものは、当分避けるべきだと思う。

祖国の危機という状況を踏まえ、まずは「小異を捨てて大同につく」ことが肝要だろう。

第三に、公職選挙法のからみはどうか、という点。

選挙の公示・告示後は、「誰々に入れましょう」と言うのはできなくなるから、選挙前に誰に入れるか決めておかないといけないだろう。

他に違法となる点はないか。

そして何より、ネット保守そのものが少ない。
もっと多くの支持者を獲得しなければならない。


左翼勢力というのは、非常に組織化がすすんでいるが、ネット保守というのは少ない上に、まったく組織化が遅れているのである。

 今のところ問題だらけだし、実現できるかどうかまったくわからないが、祖国の危機である。 とりあえず、ネット保守界に”票の銀行”というアイデアを問うてみたい。

私だけではまったく手におえないので、何か思うところがあるという人は、気軽にコメントを頂けたらと思う次第である。

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迷走するFX

  • 2007/08/02(木) 00:14:47

 来年夏にせまった航空自衛隊の次期戦闘機(FX)の選定が、迷走している。

防衛省にとって、アメリカの最新鋭ステルス戦闘機・F-22A”ラプター”が意中の恋人のようだが、アメリカ側がラプターの輸出を認めない姿勢を続けているため、FX選定が宙に浮いた状態だ。

旧式のF-4EJ”ファントム”戦闘機に延命措置を行って継続使用するという話が出ているほか、日本独自のステルス実験機を開発するといった話も出ている。

参考記事 

参考記事 

 このところ、参院選・緊急事態モードに入っていたので、取り上げるのが遅くなったが、FX選定の先行きが非常に不透明な状況になっている。

ラプターの性能に関しての情報提供や、輸出を禁じる法を撤回することについて、アメリカ側が消極的だからだ。

民主党が中間選挙で勝利したことが大きく影響しているだろうし、日本側の機密情報管理が甘いせいもある。

そして、アメリカ国務省・国防総省に韓国系アメリカ人が続々と登用されていることも関係があるのかもしれない。

ヒル国務次官補のアジア担当首席特別補佐官は、パルビーナ・ファン氏であるし、国防総省韓国課長もスティーブ・パク氏だ。

「韓国系だから」と決めつけることはできないが、中国系・韓国系アメリカ人には、星条旗ではなく自分の民族的ルーツに対して、真の忠誠心をささげる人たちがいるのは、まぎれも無い事実である。

スパイ容疑で逮捕される、中国系・韓国系アメリカ人が後を絶たないことがそれを雄弁に物語っている。

前述のお二人をどうこう言うつもりは無いが、アメリカ政府で働く韓国系米人のなかで、韓国政府の”エージェント・オブ・インフルーエンス”として、「F-22を日本へ輸出するとアジアの軍事バランスが崩れ、日本が再びアジアを侵略する」とささやいてまわっている人間がいるかもしれない。

このところのアメリカの対北朝鮮外交が、韓国左翼政権の包容政策とそっくりになりつつあることについて、単に民主党の意向が外交に反映されているとは思えないところがある。

 さて、FX選定が不透明になってきたことで、旧式のF-4EJ戦闘機に延命措置を行うという話が出ているが、それは防衛費のムダだと思う。

もし既存の戦闘機を改修するなら、F-15JのプレMSIP機あたりにしたほうが良いのではないだろうか。

飛行時間の短い機体を優先して、F-15Jに対艦ミサイルを二発積めるようにハードポイントや機体の強化、火器管制レーダー・戦術コンピューターの改修を行ったらどうだろうか。

JDAMが積めるようになればもっと良い。

これに関連して、F-15Jを偵察機に改修する計画が進行中だが、以前にも言ったが、これはキャンセルにすべきだと思う。

アメリカ軍でさえ、U-2の後の有人偵察機の開発を止めて、無人偵察機を後継とする方針のようである。

”100式司令部偵察機”や”彩雲”といった優秀な有人偵察機を生み出した、日本の伝統と誇りと意地もわかるのだが、敵の濃密な対空ミサイル網の上を、有人偵察機がのんびり飛んでいる余裕が現代戦にあるのだろうか?

イスラム原理主義組織ヒズボラでさえ、無人偵察機”ミルサード”を運用する時代である。(50kgまでなら爆弾も積める by ナスララ師)

石破・元防衛庁長官は「国民に説明できないものは買わない」とおっしゃっていたけれども、自衛隊もグローバルホークやプレデターといった無人偵察機を導入し、これまでの投資が多少ムダになっても、F-15Jの偵察機化はキャンセルして、どうせやるなら対艦ミサイルが二発つめるマルチロール戦闘機化したほうが良い。

災害地の調査なら無人機でもできると思うし、維持費などトータルのコストは無人機のほうが安いのではないだろうか。

 それとも、何機あるのか知らないが、現在予備機としてモスボール保管されているF-15Jを引っ張り出して対艦ミサイルが積めるように改修するか。
(各スコードロンが、予備機なしのキツキツでやるなんて、本来あってはいけないことなのだろうが緊急事態である)

それさえダメというなら、百里か千歳のF-15J一個スコードロンを沖縄へ、三沢のF-2スコードロン一個を新田原へもっていくしかないないだろう。

FX採用を先送りするなら、FX用の予算を投入して、F-15J・F-2への99式誘導弾(AAM-4)搭載改修を一挙に進めてしまったほうが良い。(前述のように、沖縄へ行くF-15Jに対艦ミサイル搭載をできるようにしてほしい)

AAM-4は、日本の最新・中距離空対空ミサイルで、アメリカ軍の主力空対空ミサイル・アムラームに勝る部分もあると聞いている。

もしそれが事実であるならば、E-767AWACS+F-15J・F-2+AAM-4で、しばらくの間は日本の空を守れると思う。

 ただ、当座しのぎであるのは動かしようのない事実で、やはりFXにラプターがベストの選択かもしれない。

アメリカ政府・議会にダイレクトに働きかけるばかりでなく、Bethesdaとか、そこの労組を経由した方が良いだろう。

最後の最後までやってダメなら、FXは”タイフーン”でもやむをえないかもしれない。

 こうアメリカからの戦闘機導入がすんなりいかないと、将来的に、国産のステルス戦闘機開発・配備が必要になってきそうだ。

防衛省でも、ステルス実験機の開発に着手するという報道があったが、

参考記事 

日本はアメリカ製戦闘機のF-15や、F-16の日本版F-2のライセンス生産を長いことやってきたのだから、超音速巡航みたいな新技術を、あれもこれもと欲張らずに、既存の技術をベースにして国産ステルス戦闘機ができないものだろうか。

ステルス技術でいちばん大きいのは機体デザインで、それは新たに設計するとしても、

(有名なスカンク・ワークスの技術者が出した最初のデザイン案は、上から見るとまったくのダイヤ型だった。 で、ボスから「こんなのが空飛ぶか!」と言われて、頭ひっぱたかれたらしい。それが手直しされてF-117となった)

電波吸収塗料や航空機用の新素材の製造技術も日本にあるはず。

エンジンは、アメリカ製のF100やF110をライセンス生産してきたのだから、それで出来ないのなら、今まで何のためにライセンス生産やってきたのかという話。

つくれないなら、残念ながら輸入するしかない。

火器管制レーダーは、アクティブ・フェイズドアレイ・レーダーのJ/APG-1の改良型、中距離空対空ミサイルはAAM-4改、格闘戦用はAAM-5といった具合に、既にある技術を組み合わせれば、F-22レベルとはいかないかもしれないが、国産ステルス戦闘機も決して不可能ではないと思う。

ステルス戦闘機のキモは、”ファーストルック・ファーストショット・ファーストキル”

つまり、相手より先に敵を発見し、相手に気づかれる前に攻撃し、先に相手を撃破してしまうということ。

この戦術目標が達成されるのであれば、別に新しい技術にこだわらなくても良いと思うし、アフターバーナー無しの超音速巡航が無くても問題無いと思う。

 以上、航空自衛隊の次期戦闘機選定の迷走について述べてきたが、中国・韓国の大軍拡を考えれば、現在の日本の通常戦力整備の停滞は非常に心配。

政府の一部に、「韓国は同盟国だし、中国が軍拡をしているのは確かだが、日本への侵略の意思なし」と決め付けてかかっている人たちがいるように思う。

しかし、誰がそんなこと決めたのだろうか?

太平洋戦争当時、スペインの日本大使館から「米軍がパナマ運河を通って、太平洋へと向かった。反攻作戦に注意されたし」という情報が東京にもたらされた。

昭和17年夏にはじまる米軍の反攻作戦・ガタルカナル攻略戦への準備をすすめる米軍についての情報だった。

だが大本営は、「米軍の反攻作戦がはじまるのは、昭和18年以降」と予想する日本の戦争計画と合わないこと(!)を理由にして、この情報を握りつぶしたそうである。

情報よりも、自分たちの都合最優先。

これが日本型エリートの悪い癖である。

今の韓国は明らかに日本を仮想敵としているし、中国も「台湾侵略の行きがけの駄賃」とばかりに、尖閣や先島諸島を侵略する可能性がある。

現在の日本の安保政策は、テロとミサイル防衛だけに注目が集まっていて、正規軍同士の武力紛争への注意がおろそかになっていないだろうか。


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