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おしらせ
- 2007/06/30(土) 21:41:49
こんどこそ本当に、インターネット・プロバイダーを変更することにしました。
やっぱり先方が「工事完了まで7月の頭から数えて2週間前後かかる」とぬかしやがったので、その間、インターネットへの接続、メールのやり取りなど一切できなくなります。_| ̄|○
よって、この記事のアップ以降、コメント・TBを頂いても全く対応できません。もし頂いても「管理人の承認待ちです」の表示が出るだけになります。
悪しからずご諒承ください。
以前お伝えした通り、ブログにタイマー投稿という機能があるので、それを使って過去記事をサルベージし、週に数本”再放送”をお送りしようかと思っております。
それにしても例の慰安婦決議。
前回エントリーでも述べましたが、日本人が闘志を燃えたぎらせるべき相手は、アメリカ議会のスカートの陰に隠れている、ひきょうな韓国・北朝鮮・中国の特亜三国です。
慰安婦決議は、三国干渉にも匹敵する屈辱でしょう。
あの決議が通った日は国恥記念日として、すべての日本人が心に刻んでおくべきです。
そしてハートは熱く、頭は冷静に、いずれ特亜へのリベンジを果たすべきです。
三国干渉のとき、明治の人達は本当にえらかった。
露・仏・独連合と自分達の実力差を考えて、いたずらに猪突猛進するのではなく、いつかリベンジを誓って、その場を耐えぬいたわけです。
我々は、明治の人達から学ばなくてはなりません。
昭和初期の失敗を教訓としなければいけません。
まず優先すべきは、政界・マスコミ・教育界など日本国内に張り巡らされている特亜工作網を破壊し、外交・安保で普通の国になること。
根気よく、韓国ルート・北朝鮮ルート・中国ルートのすべてを破壊しなければなりません。
民主主義制度のもとでは、複数の価値観の共存は認めなければいけませんからその根絶は無理でも、日本がほぼ一枚岩となり、普通の国として国力を存分に発揮できるようになれば、現代によみがえったファシズム枢軸・特亜三国を撃破し、真の民主政治へと転換させ、あわせて慰安婦問題を根本的に解決することも、さして難しいことではなくなるでしょう。
そのために、日本人は集中すべきです。
今やるべきことに優先順位をつけて整理すべきです。
ここからはグチ。
特亜に、国を破滅させられかねない謀略を仕掛けられて、日本は意趣返しの一つもできないんでしょうか。
たとえば、韓国との通貨スワップ協定を破棄しておいて、韓国側が「それは報復なのか」と言ってきたら、「韓国は外貨準備を十分すぎるくらい持っている。だから別の国を助けることにした」と返答するような。
そういう狡猾でネチネチとした意趣返しをすることで、特亜全体にメッセージを発信し、それこそ”一罰百戒”となるんだけど。
さて、内外の情勢が困難をきわめていくという時に記事をアップできないとは本当に残念です。
それでは再開の日までごきげんよう。
管理人 クロフネ
↑ハートは熱く頭は冷静に、特亜にリベンジを↓
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慰安婦決議事件のまとめ
- 2007/06/29(金) 21:33:53
アメリカの下院外交委員会で、慰安婦問題について日本の謝罪をもとめる決議が通過して、二日たった。
そろそろ冷静さを取り戻したころかと思うので、この事件の全体像について、これ以上無いくらい簡単に説明しておきたい。
この事件は、韓国・中国・北朝鮮が在米の反日団体を動かして仕掛けたもので、特亜は、国力では日本(と日米同盟)を従わせることが出来ないから、日本を上回る国力を持つアメリカの力を利用して、日本を自らの支配下に置きたいがために実行された謀略。
難しいことがわからないという人は、これだけおさえておけば良い。
もっと詳しくという人向けに説明すれば、アメリカの一部に存在する、安っぽい正義感に酔ってしまうようなナイーブな政治家たちを利用して日本側を激怒させ、日本とアメリカを戦わせようとしたということ。
これは以前説明したとおり第二次大戦と同じ構図。
特亜にとっては、日本が怒りで我を失ってアメリカに突っかかって行って、日本とアメリカが共倒れになっても良し、日本がアメリカとの同盟関係を自発的に放棄しても良し、アメリカが日本を叩きつぶしてしまっても良し、日米双方が、事件の真犯人に気がつかないかぎり、特亜自身の手は一切汚れない。
韓国の最終目的は、まず豊かさでも先進度でもかなわない日本人に永久に土下座させて、優越感にひたり続けたいのが一つ。
次に拉致問題でウザイ日本をアメリカから切り離して、もし北の核放棄に失敗したとしても米朝国交正常化を達成させることだろう。
そのうえで北主導で統一すれば、統一朝鮮は核保有国となる。
核保有国になれなくとも、アメリカの公認と援助のもと、南北の緩やかな連邦国家が形成できれば、それはノムヒョンの望むところ。
だからノムヒョンは、ポーズではあっても、大嫌いなアメリカと握手する気になったのだ。
だが、日本憎しで建国いらいずっと冷静さというものを持たない韓国は、その後どうなるかという想定が全くできていないのだろう。
北も、そのような展開は願ってもないことだから、韓国に協力し助言・指導もするだろう。
中国にとって、台湾征服そして中国によるアジア覇権と華夷秩序の復活実現の前では、日米同盟の存在は邪魔そのもの。
それを実現させるためには、日米を戦わせて共倒れさせるか、アメリカに日本を叩きつぶさせるか、アメリカから日本を切り離せば良い。
しかし、中国が「日本は日米同盟を解消すべき」と言っても、日本の保守派は警戒して中国の言うことを聞くわけがない。
だが、アメリカを利用して日本の保守派を激怒させれば、中国が何も言わなくても、日本から自発的に日米同盟を解消するかもしれないというのが、中国の読み。
日米同盟が消滅して日本が弱体化すれば、中国はいかようにもアジアを料理できる。
アメリカの目が慰安婦問題に釘づけになれば、自分達がやってきた悪逆非道の数々もカモフラージュされるかもしれない。
いいかい、日本がおのれの鋭いツノで突き刺してやるべきなのは、アメリカという名の赤いヒラヒラじゃあ無い。
それを操っている特亜という名の闘牛士だ。
日本が怒りで我を忘れて、赤いヒラヒラめがけて突進していけば、待ってましたとばかりに悪賢い闘牛士の剣にブッスリとやられることになる。
幸い、政府・外務省は冷静さを失っていないようだから、まだ良いとしても。
私は、現在アメリカにお住まいになっている複数の方から、慰安婦問題についてアメリカではどうなっているか、情報をもらっていた。
それによると、今まで慰安婦問題は、アメリカではほとんど知られていなかったようだ。
実際に、あるアメリカの議員や議員のスタッフに接触した日本人の話によると、マイク・ホンダが慰安婦決議を通そうとしていることすら知らない議員がいたという。
アメリカの一般市民に聞いてみても、慰安婦問題について知らない人がほとんどだと言っていた。
韓国マスコミの報道などを見ていると、アメリカ市民の誰もが慰安婦問題について知っているような錯覚に陥るけれども。
地政学的に、ワシントンやニューヨークのあるアメリカ東海岸から、日本を含む東アジアを見れば、アメリカ大陸を横断し太平洋を越えてハワイのもっと先の遠い遠い世界。
日本人が思っているほど、アメリカ人は日本を含めた東アジアに関心も知識も無いと思う。
何度も報道されている通り、慰安婦決議が通ったのは、これで二度目。
前回、慰安婦決議が通ったにも関わらず、アメリカでの慰安婦問題に対する知名度は、今までそんなものだった。
確かクリントン民主党政権下だったと思うが、”パールハーバー”という反日映画がつくられたけど、ブッシュ政権になって、アメリカ人の対日感情は過去最高の状態になったのはご存知の通り。
つい最近まで韓・中側が焦っていたように、下院の外交委員会で慰安婦決議案の採決さえなかなか実現しなかった。
こうした状況で、瞬間的に何かやっても、慰安婦問題が劇的に動くというものでもなかったと思う。
だからこそ、当面日本側が自重してでも、慰安婦決議を採決にもっていかせないことを最優先にすべきではないか、慰安婦問題の知名度をあげないようにするべきではないかと私は考えていたのだが。
同じ動くにしても、慰安婦決議が通ってからでも、全く遅くなかったと思う。
だが今回の一連の出来事で、慰安婦問題への知名度・関心度が上がってしまった可能性はある。
まあ、通ってしまったものは仕方が無い。
来月中旬には、下院本会議で慰安婦決議が採決されるようだから、その後にでも、本格的な対策を打っていく必要があるだろう。
それでも忘れていけないのは、慰安婦決議を通したのはアメリカ議会の一つの委員会にすぎないということ。
法的拘束力は無いし、そもそも行政府であるブッシュ政権や国防総省ペンタゴンがやった事ではない。
中国だって、アメリカ下院外交委員会に台湾やウイグル人の問題で、極めて中国に不利な決議を通されている。
ポチと言われようが何しようが、ツラの皮が厚くズルさにかけては日本人より数段上手の中国は、やみくもにアメリカにつっかかっていくようなことはしないだろう。
参考記事
「アメリカには全く別の二つの顔がある」ということがわかっていない人がいまだにいる。
慰安婦決議が通ったからといって、アメリカ全体を敵視する日本人がいるのだとすれば、それは赤いヒラヒラめがけて突進することしかできない牛さんと一緒。
あと、意図的に日本人の対米感情を悪化させようとしている、偽装・愛国主義者のネット工作員もいると思う。
ともかく慰安婦決議というのは、韓国・中国・北朝鮮が在米の反日団体を動かして仕掛けたもので、特亜は、国力では日本(と日米同盟)を従わせることが出来ないから、日本を上回る国力を持つアメリカの力を利用して、日本を自らの支配下に置きたいがために実行された謀略、ということだけは、しっかりと確認しておきたい。
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硫黄島の呼称変更によって、アメリカで変な誤解が広まっている。
参考記事
日本人なら”いおうじま”だろうが”いおうとう”だろうが、名前も意味も全く変わっていないということがわかる。
重要なのは”いおう”の部分だからだ。
”島”は表意文字で、”しま”と読もうが”とう”と読もうが、”アイランド”という意味あいは変わらない。
しかしアメリカのFOXテレビでは「日本が歴史を書き換えた」と報道しているという。アメリカの退役軍人たちも困惑しているようだ。
アメリカ人は表音文字であるアルファベットしか使わないから、”iou-jima”と”iou-tou”は名前が完全に違ったものだと誤解しやすい。
本当は、”iou-island”が ”the Isle of iou” に変わっただけのようなものなのに。
政府・外務省はすみやかに、アメリカ側の誤解を解く必要がある。(麻生さん、よろしくお願いします)
アメリカ政府にも「”iou-island”が ”the Isle of iou” に変わったようなもの。実質的な名前が変わったわけではない」などと、一緒に説明してもらったらどうだろうか。
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今にはじまったことではないが、内政にしろ外交にしろ、日本は宣伝戦・自己アピールがほんとうに下手。
左翼マスコミが嫌いなのは十二分に理解できるが、安倍政権もマスコミをうまく利用できていない。
年金問題にしても国民にわかりやすく、簡潔にアピールすべき。
例をあげれば、
「年金改革を妨害している抵抗勢力は、民営化を拒む社会保険庁」
「抵抗勢力である社会保険庁の労働組合が応援しているのは民主党で、だから民主党も抵抗勢力」
「民主党も抵抗勢力だから、我々がかかげる年金改革と社保庁の民営化に反対している」
「こんどの選挙は、改革勢力である自民党と抵抗勢力である民主党の戦い」
といった具合に。
これを首相以下、何度でも繰り返す。
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これで実質的なエントリーは、一時中断。
しばらく更新ができなくなるが、真の愛国者の皆さんの健闘を祈っている。
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マリーシアと日本人
- 2007/06/27(水) 21:54:27
私はサッカーが好きで、日本のチームが全くからまないカードを含めて試合をよく観る。これについて「意外ですね~」と周りから言われることも少なくない。
国際サッカー連盟(FIFA)に加盟している国は、国連加盟国よりも多いとは良く言われることだが、「11人で、手を使わずに相手より一つでも多くゴールした方が勝ち」という単純なルールのせいか、サッカーは世界で最もポピュラーなスポーツであり、
単純なルールゆえに、各国・各民族ごとのサッカーに対する理想像・価値観・美意識というものが如実にあらわれて、興味はつきない。
サッカー場の芝生の上で起こっていることは、スタジアムの観客席で起こっていることと深く関係があり、観客席で起こっていることは、そのスタジアムがある都市・国の出来事と深く関係しているのである。
これは日本とて例外ではない。
日本のチームがやるサッカーにも、日本人なりの価値観・美意識・文化がしっかりと反映されている。
日本のサッカーの特徴は、何といっても「技術へのあこがれ」だと思う。
選手が華麗な個人技を見せたとき、観客席が「ウォー!」と沸くし、得点までのプロセスを重視し、中盤で技術を駆使した細かいパスワークで攻撃を組み立てていくのも日本の特徴である。
サッカーにおいても「巧みの国・日本」である。
その点、伝統的な韓国・中国のサッカーはプロセスよりも結果重視、後ろの守備選手からロングボールを前方へドカーンと蹴って、中盤の攻撃を省略、放り込まれたボールを前線の点取り屋が何とかするという、おおざっぱなサッカーだった。
日本と、韓・中のサッカー哲学には大きな違いがあって、日本海・東シナ海には深いミゾがあった。
(現在、サッカーの世界でもグローバル化が進んでいて、かつてほど文化的・民族的特徴が見られなくなったが)
ところで、日本人のサッカーへの美意識・サッカー哲学にも昔は大きな問題点があった。
それは「何でも正攻法・バカ正直で、ズル賢さが決定的に欠けている」ということである。
サッカー大国ブラジルの選手・監督は、しばしばそれを「日本人にはマリーシアが足りない」と言う。
1993年、ワールドカップ(W杯)アメリカ大会のアジア最終予選がカタールの首都・ドーハで開かれた。
最終予選に勝ち残ったのは、日本・サウジ・イラク・イラン・北朝鮮・韓国の六カ国。 総当りのリーグ戦で上位2チームがアメリカワールドカップへの出場権を得ることになっていた。
日本は、サウジと引き分けイランに負けと序盤は苦しんだが、北朝鮮・韓国を立て続けに撃破、最後のイラク戦を控えた段階で、2勝1分1敗・勝ち点5・得点から失点を差し引いたもの(ゴール・ディファレンス)が+3で予選トップにつけていた。
(サッカーのリーグ戦は勝ち点で優劣を決める。93年当時は勝利で勝ち点2、引き分けで勝ち点1、負けで0である。勝ち点が並んだ場合、ゴール・ディファレンスの数字が上回った方が上位になる)
2位はサウジで勝ち点5、ゴールディファレンス+1で日本より下、3位が勝ち点4の韓国だった。
最終戦のイラク戦は点の取り合いとなったが、試合終了まであと数分の段階で、日本が2-1とリードしていた。イラクは何としても追いつくべく必死の攻撃を繰り返していた。
ドーハ市内の別のスタジアムで同時キックオフとなった、サウジ対イランと北朝鮮対韓国は、それぞれサウジと韓国がリードしていた。
この時点で、日本はイラクにそのまま勝てば、史上初のW杯出場が決まる。
引き分けだと、サウジに勝ち点で抜かれ、韓国には並ばれる。(日本6 サウジ7 韓国6)
しかも韓国が北朝鮮に3-0とリードしていたから、ゴール・ディファレンスが+5となり、+3の日本を上回って2位となってしまう。
日本は絶対に勝たなければいけない状況だった。
この状況で、試合終了数秒前で、イラクの同点ゴールが決まってしまう。
有名な”ドーハの悲劇”というやつである。
失点の瞬間、日本の選手たちはバッタリと芝生に倒れ、その直後に試合終了、日本のワールドカップ初出場の夢は消え去った。
しかし、私は悲劇でも何でも無いと思う。これは必然であったとさえ思えるのである。
試合終了が近く、日本が2-1とリードしていた状況で、日本はイラクからボールを奪い返すと、バカ正直にもイラクゴールへと攻め込んでいた。
試合終了直前に、日本がリスクを冒して攻撃して、3-1で勝とうが4-1で勝とうが10-1で勝とうが、もらえる勝ち点は2のままである。
リスクを冒した結果、同点ゴールをくらい、引き分けにしてしまうと勝ち点は1。
こうした状況で日本がリスクを冒してイラクゴールへと攻め込むのは、せいぜい「相手を攻め立てて気分が良かった」程度の効果しかない。
だが日本の戦略目標はワールドカップに出ることであり、そのためには勝ち点が2必要だった。引き分けでもらえる勝ち点1では戦略目標は達成されないのである。
そして、日本がイラクへ攻め込んだところでボールを奪い返されて逆襲をくらい、コーナーキックを与えるピンチを招いた。そのコーナーキックから、日本は痛恨の同点ゴールを浴びたのである。
むかしむかし、まだ日本のサッカー界が、良く言えば純粋でまじめで、悪く言えばナイーブで国際経験が無かったころのお話である。
これとは対照的に、ブラジルやアルゼンチン、スペインやイタリアといったラテン国家には「ずる賢く、要領良くやった者が勝ち」という文化がある。
前述のように、ブラジル人はポルトガル語でマリーシアと呼ぶ。
ブラジルやスペインといったチームが日本のような状況に置かれたらどうするか、ご存知だろうか?
試合終了間際で、勝てばワールドカップ、引き分けではダメといった場合、10点差で勝っても1点差で勝っても勝ち点は変わらないのだから、彼らは、律儀にバカ正直にリスクを冒して相手ゴールへ向かって攻めたりはしない。
サッカーの競技規則には、ボールを奪ったら絶対に相手ゴールめがけて猪突猛進しなければいけない、とは書いていないのである。
ボールは1個しかないのだから、こちらがボールを持っている間は、相手が攻撃することはできない。攻撃できなければ、こちらが失点することも無い。
もちろん攻撃してシュートすれば得点する可能性が生まれる。しかしシュートが外れれば相手ボールとなってこちらが失点する可能性もゼロでは無くなる。
だが、こちらがボールを保持している限り、失点する可能性はゼロである。
よって彼らは、相手からボールを奪うと自分のゴールから一番遠いところへ、特に相手陣地のコーナーフラッグ付近へとボールを持って行く。
ボールを奪い返して早く同点にしたい相手がたまらず寄って行くと、相手の足にわざとボールをぶつけてコーナーキックを得る。
言うまでも無く、得点チャンスだからといってコーナーキックから攻撃するようなことはしない。
彼らは再び、コーナーフラッグ付近へとボールを持っていって、相手が寄ってくれば相手の足にボールをぶつけてコーナーキックにする。
ひたすらこれを繰り返して、審判が試合終了の笛を吹くまで時間を浪費させるわけである。
これがラテン的ズル賢さ・マリーシアである。
マリーシアの根底にあるのは、彼らなりの価値観・美意識・文化である。
こうしたズル賢さというのは、ラテン国家に限らず世界に存在するし、異民族と貿易や戦争を繰り返してきた国、あるいは多民族国家では身についている。
ヨーロッパではイングランドやドイツといった非ラテン国家でも、ラテン国ほどでは無いにしても、したたかさがあり、相手のそれに対処する方法を経験上身につけている。
いろいろな民族が集まって出来たアメリカも、旧大陸ほどではないかもしれないが、最低限度以上のことは出来る。
イングランドにしろアメリカにしろ、異民族との交流を重ね、そういった”したたかさ”を身につけてきたからこそ、覇権国家となれたのであろう。
それでもマラドーナの”神の手”事件や、シメオネの挑発で退場させられたベッカムのように、イングランドはW杯で過去数回、アルゼンチンのマリーシアには痛い目にあっていて、2002年大会・札幌ドームの試合で、イングランドはようやくアルゼンチンにリベンジを果たした。
アジアでも、長いこと異民族と切った貼ったやってきたアラブ国家やイランのサッカー選手には、やはり”したたかさ”があるし、
中国人・モンゴル人・女真人そして日本人に支配されてきた韓国の選手にも、いつだったかご紹介したように、プレー中の密集状態のとき審判の目の届かないところで、日本やイランの選手の太ももを隠し持っていたツマヨウジなどで突き刺して相手を動けなくしたり、
ジャンプの高さでかなわない相手選手のヘディングシュートに対しては、相手より高くジャンプしてそれを防ぐのではなく、相手がジャンプする瞬間に相手の足を踏んで、ヘディングシュートを打てなくするといった、韓国特有のズル賢さがあるのである。
韓国特有のズル賢さは、外交や文化・個人の行動様式にも見事に反映されているように思える。
サッカーの世界では、こういったズル賢さを含めた知恵比べが繰り広げられ、場合によってはマラドーナの”神の手”事件のような明らかなルール違反でも、被害者側が抗議しても受け入れられず、誤審によって罰せられないこともある。
正しい者の言い分が必ずしも認められず、正義が勝つとは必ずしも言いきれない不条理な世界である。
それは現実の国際社会と極めて良く似ている。
私はこれについて必ずしも良いこととは思わないが、現実にそうなんだし、感情的になって腹を立てることも無い。
現実をありのままに受けとめ、対策を考えるだけである。
90年代の初めは、日本でようやくサッカーのプロ化が実現し、世界と遭遇したばかりのころだった。
それまで日本でサッカーと言えば、限られた人しか見ないスポーツで、サッカー後進地域であるアジアでさえ、トップクラスとは言えず、今では信じられないことかもしれないが、北朝鮮やタイ、香港あたりにも平気で負けたり引き分けたりしていた時代が長かった。
プロリーグが発展したことでドーハ以後の日本は強くなり、海外のクラブチームと契約し、海外リーグで活躍する選手も複数出てきた。
日本の選手が世界の強豪との対戦で経験を積むチャンスが増えてからは、日本の選手も”したたか”になり、最低限必要なマリーシアを身につけるようになった。
これも日本が国際交流を強化し、他民族・異文化との接触を増やしたおかげである。
「サッカーの世界が不条理だから」「自分の正当な抗議が受け入れられなかったから」といって腹を立て、短気を起こして国際サッカー連盟を脱退し、日本チームが国内に引きこもっていたら、こうはならなかったであろう。
それでも戦術が一本調子で、柔軟さに欠けているとは、良く言われることだが。
強いチームが相手の時には無理して攻めずに我慢して守り、相手がうかつに前へ出てきて手薄になった守りの裏をついて逆襲からゴールするといったカウンター戦術は、東欧諸国やアラブのチームが本当にうまい。
「何でも正攻法、悪く言えばバカ正直で、ズル賢さと頭脳の柔軟さに欠ける」という日本人なりの価値観・美意識・文化が生み出した問題点も、国際交流が進んだサッカーではかなり改善された。
ただ、これは自戒をこめて言うが、外交や安全保障・国際ビジネス面では、まだまだ経験不足なのではないだろうか。
まだまだ日本人は”したたかさ”そしてマリーシアが足りないのではないだろうか。
”ドーハの悲劇”を演じてしまった日本代表チームのように。
日本が世界を圧倒する超大国というなら、正攻法一本やりで押し切っても良いだろうが、事実はそうではない。
だからといって”神の手”のようなルール違反を奨励するわけでもないが、マリーシアのような柔軟な頭脳・心の余裕を持って、国際問題にあたることは必要不可欠だと思う。
国際社会が不条理だからといって、いちいち腹を立ててみたり、短気を起こしてみたところで何も問題は解決しないだろう。
「アングロサクソンはズルくて嫌い」なんて、いちいち腹を立てているようでは、ズル賢さではそれより数段上手の中国人・南北朝鮮人に、どうして日本が打ち勝てるだろうか。
いくら経済力があっても、それでは国際社会の大国として切った貼ったやっていく資格は無いと思う。
今一番大切な国益は何か、それを実現するために実行可能な手段は何かを、冷静になってもう一度よく整理することである。
さてアジアで”ドーハの悲劇”が起こった93年秋、欧州では”パルク・ド・プランスの悲劇”が起こっていた。
W杯アメリカ大会欧州予選・6組の最終戦フランス対ブルガリアが、パリのパルク・ド・プランス競技場で行われた。
本拠地でのゲーム、そして引き分けでもフランスがW杯行きという有利な条件の中、試合が終わるほんの数秒前に決まったブルガリア・コスタディノフの逆転ゴールで、フランスはW杯行きの希望が断たれたのである。
この時のブルガリアは、決して弱いチームではなく、
というより、ストイチコフ・コスタディノフ・ペネフの破壊力抜群のスリートップを擁する「悪魔のようなチーム」だった。
94年アメリカW杯でも4位になっている。
当時のフランスも強豪と言われながらなかなかW杯で優勝できず、どこかに、ひ弱さみたいなものがあったような気がする。
94年大会出場を逃したフランスだが、自国開催となった次の98年大会では見事W杯初優勝をなし遂げ、リベンジに成功している。
2000年の欧州選手権も制し、06年W杯では準優勝している。
さて、日本はリベンジできるだろうか。
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”神の手”事件
1986年サッカーワールドカップ準々決勝アルゼンチン対イングランド戦において、アルゼンチンのマラドーナ選手がイングランドのゴールキーパーと交錯しながらルールで禁じられている手で、ボールをゴールへ叩きこんだ事件。
審判はマラドーナの”ハンド”を確認できず、アルゼンチンの先制ゴールは認められた。
だがTVカメラによってマラドーナのハンドがバッチリと映し出されていたが、
当のマラドーナは「あれは神の手と、自分の頭から生まれたゴールだ」と悪びれもせずコメントした。
試合は2-1でアルゼンチンの勝利に終わり、同大会で二度目のW杯優勝を勝ち取ることになる。
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慰安婦決議案採決を前に
- 2007/06/25(月) 23:35:14
明日26日、アメリカ下院外交委員会で、いわゆる従軍慰安婦問題に関して日本へ謝罪を求める決議案を採決する予定である。
参考記事
この問題については、既にさんざん述べてきたから繰り返さないが、第二次大戦について、日本は講和条約を結び補償問題も関係各国の同意を得て解決しているのであって、今になって謝罪要求決議を出しても何の利益にもならないと思う。
むしろ喜ぶのは、アメリカの衰退を願っている連中であろう。これは第二次世界大戦と全く同じ構図である。
極めて腐敗した独裁政権であった中国・国民党政権は、道徳的に見て日本とたいした違いは無かった。
中国でいまだに腐敗しきった独裁政権が続いていて、中国四千年の歴史の中で、民主的な憲法・民主的な議会をまだ一度もつくった事が無いということからもそれはわかる。
しかし中国には、蒋介石夫人の宋美齢をアメリカ議会に送って、流暢な英語でスピーチさせる策略があった。
宋美齢は「アメリカの敵はナチスドイツではなく日本です」と繰り返し叫び、民主党のフランクリン・ルーズベルトと親密な関係となった。
残念ながら当時の日本に、こういったクレバーな策を使いこなせるリーダーがいなかった。
(イラクがクウェートを侵略したとき、アメリカ議会でクウェートから戦火を逃れてきたという少女が涙ながらに助けを求めたが、戦後、その少女はクウェート外交官の娘であったことがわかったという。
また、ユーゴスラビア内戦でも、セルビア・クロアチア双方で虐殺事件が起こっていたが、民間会社の宣伝の力によって、国際社会でセルビア側だけが悪者とされていった)
チャーチルはそんな中国を冷めた目で見、ルーズベルトをたしなめたが、ルーズベルトはすっかり中国にのめり込み、過大評価するようになっていた。
ホワイトハウスは道徳的観点だけから、中国を善、日本を絶対悪とみなすようになった。
アメリカの外交官ジョージ・ケナンが指摘するように外交問題を道徳的アプローチだけで考えようとすると、間違いを犯すことになる。 そして民主党の政治家がこうした過ちを犯しやすいのは歴史が教えるところだ。
民主党ルーズベルト政権の感情的な親中反日政策によって、日米関係は悪化していった。
中国がソ連がイギリスが、日本とアメリカの衝突を望むなか、挑発に乗せられた日本はアメリカを攻撃してしまう。
アメリカはドイツを降伏させた後、日本を完全に叩きのめし、東アジアの勢力均衡は大きく狂った。
その結果、ソビエト赤軍が東アジアに流れ込んできて、まず朝鮮半島の北半分が彼らの手に落ちた。次に腐敗しきっていた国民党政権が民衆の支持を失い、毛沢東率いる共産ゲリラに敗北。蒋介石は台湾へ逃れ、中国も赤く染まった。
第二次大戦後のアメリカは共産主義者と、朝鮮戦争・ベトナム戦争と二度の大きな戦争を戦い、多大なる犠牲を払うが、その原因をたどると、デモクラッツ(民主党)の感情外交・道徳的アプローチ外交にいきつくのである。
ここである民主党議員が先頭になって通そうとしている従軍慰安婦決議に話を戻す。
これも、民主党に特徴的な感情外交・道徳的アプローチ外交の結果だと言えるだろう。
慰安婦決議が通り、日米が傷つけ合って喜ぶのは誰かと言えば、韓国であり中国である。
韓国のノムヒョン政権はピョンヤンと通じており、北朝鮮も日米離反を強く望んでいる。
中国・ロシア・北朝鮮のランドパワー国家群は超大国アメリカの没落を願っている。ランドパワー国家群とつながっているイラン・シリア・スーダンやハマス・ヒズボラといったイスラム原理主義過激派組織も同様だ。
ベネズエラ・キューバを先頭に、中南米諸国でも反米感情が渦巻いている。
EU圏内でも対米感情が良好とは言えない。
イラク戦争に踏み切って以来、アメリカを取り巻く国際情勢は厳しくなる一方である。
そんなアメリカを今まで熱心に支援してきた日本。
アメリカがその日本を失えばどうなるか?
日本でも「”アジア”外交の重視を」と訴える民主党政権が誕生し、親中反米政策に転換すればどうなるか?
私はアメリカにとっても日本にとっても最悪の結果となると思う。
リムランドである日本が中国の手に落ちれば、シーパワーのアメリカは東アジアの権益をほとんど失うだろう。
いやそれだけではない。
世界一アメリカ国債を保有する国・日本を中国が手に入れれば、中国が保有するアメリカ国債と合わせて、中国がアメリカの柔らかい脇腹にナイフを突きつけることになる。
アメリカをアジアから排除し、日本を飲み込んだ中国主導で”東アジア共同体”と”東アジア共通通貨”が出来たら、ドル安を嫌う中国はドル資産を売って、東アジア共通通貨建ての資産を買うようになるだろう。
そうなれば最悪の場合、ドルは基軸通貨の地位からすべり落ち、アメリカの世界覇権は終わる。
アメリカ民主党のスポンサー達にも深刻な影響が出るだろう。
アメリカが一大国に没落し、中国・ロシア・イスラム過激派と、互角の勝負を繰り広げる世界なぞ、正に悪夢である。
イギリスを超大国の地位から転落させ、基軸通貨ポンドを単なるハードカレンシーに没落させたのは、大陸での勢力均衡維持をしくじったネヴィル・チェンバレンである。
あのチャーチルとて、それを挽回するのは不可能だった。
ヨーロッパ大陸における独裁国家・ナチスドイツの台頭とその教訓を、アジア大陸における独裁国家・中国の台頭に対して生かすことが出来るか、アメリカや日本・EUといった自由主義陣営は試練のときを迎えている。
慰安婦決議を推進するアメリカ民主党は、超大国アメリカを没落させた党として歴史に刻まれるかもしれない。
そうならないためにも、アメリカ民主党は冷静さを取り戻し、日米を衝突させようとする外国の策略に乗せられてはいけない。
共和党はアメリカの国益のためにも、民主党を説得し、日本を守らねばならない。
日本の保守派も、軽はずみな猪突猛進行為を戒めるべきである。
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叱れない日本人
- 2007/06/22(金) 23:00:57
日本人は、個人主義的な欧米人より集団主義の傾向が強いとされる。
だが、日本人が集団主義を志向することと、集団・組織の運営が上手いかどうかは別というか、集団主義を好む割には、日本人は集団・組織の運営が下手クソなのではないかと思うことが多々ある。
以前にも触れたが、日本人がつくる集団・組織は、リーダーが大局を見て戦略的な決断を下し、部下はそれに従うというトップダウン型よりも、集団の構成メンバー同志で根回しを行ってまずコンセンサスをまとめ、その意見をトップに上げて、よほどひどいものと思われない限りトップも「ウム」と言って、認可するという、ボトムアップ型組織が好まれる。
この日本型ボトムアップ組織には良いところもあるのだが、組織そのものを死に導くような欠陥もかかえている。
それは、組織を正常に運営し、失敗をおかした時の損失を最小限で食い止め、組織のさらなる繁栄を促すような、公平・正当な人事評価が苦手という点である。
特に指摘したいのは上が下を叱れない、厳正に処罰を与えることが出来ないということだ。
それでは戦前・戦中の軍部から、日本的組織がかかえる欠陥の具体例を見ていこう。
1939年、満州国とモンゴルの国境でノモンハン事件と呼ばれる日本軍とソ連軍の武力衝突が起こる。
日本軍の苦戦が明らかとなった5月の第一次ノモンハン事件の結果、軍中央部は事態の不拡大を方針とするが、現地にいる関東軍のある作戦参謀が、「能否ヲ超越シ国運ヲ賭シテ断行スベシ」式の軍事行動拡大方針を決めて準備を整え、作戦がもう後戻りできない段階で中央に報告するといったことを繰り返した。
これに対して大本営も明確な中止命令を出さない。
大本営は、軍中央の「空気を読んだ」関東軍が自発的に作戦を中止するよう期待していたのだが、なぜそんなまどろっこしい事をしていたかといえば、組織の和を重要視するあまり、暴走する関東軍の参謀たちの感情を損ねることを異常に恐れていたからである。
(満州事変の時の、関東軍・石原莞爾独走という前例を認めてしまったせいもあるだろう)
現地の関東軍の参謀たちは「まず作戦拡大ありき」だから、大本営から明確な中止命令が来ないので、どんどん武力衝突をエスカレートさせていく。
それでも大本営は中止命令を出さず、投入兵力の制限といった遠まわしの命令でもって、軍中央の”空気”を伝えようとするが、現場は全く意に介さない。
結局、ソ連軍の攻勢で日本軍の敗北が決定的となった8月になっても、関東軍が軍事作戦を継続させる姿勢を見せたため、慌てた大本営はようやく9月になって明確に中止命令を下した。
組織内の和を重視し相手の感情に配慮するあまり、のちに幕僚統帥と呼ばれるような、組織の指揮命令系統を無視して「うまくいけばやった者勝ち。失敗すれば誰かのせい」とばかりに暴走する部下を上が叱れないのである。
しかも、ノモンハン事件に関わり、独断専行で軍に重大な損害を出した二人の作戦参謀は、形だけの”左遷”で処罰を免れ、まもなく参謀本部作戦課長・作戦班長として復帰、ガタルカナル戦やニューギニアのポートモレスビー攻略戦を指導して再び大損害を出すことになる。
この作戦参謀のうちの一人は「自分の立てた作戦が採用されないなら辞めてやる」が口グセだったという話もどこかで聞いたが、「だったら辞めろ」と上が言えないところに、「和を持って尊し」となす日本型組織の重大な欠陥があるように思う。
現代の企業で言えば、会社の命運を左右するような決断を、地方支店の副支店長と副支店長代理が独断専行で下し、会社が大損害を受けて倒産の危機に陥っても一切おとがめ無し。数年後には本社に栄転していて、社長以下だれも叱責できないといったところだろう。
こんな会社が存続できるだろうか?
「組織の和」や「相手の感情」を最重要視する日本型組織では往々にして、その人物の功罪をありのままに評価し、それを基に昇進・降格させ、決断の結果成功した人には、学歴・試験の席次に関係無く昇進させて組織全体のやる気をアップさせ、失敗した人は処分してすぐに改めさせ、失敗から学んだ経験を組織全体にフィードバックして、同じ失敗を繰り返さないようにするという当たり前のことが、出来ていないのである。
日本型組織において、明確に失敗と評価を下して処分を与える時というのは、もう取り返しのつかない重大レベルの失敗であることが多く、そうなると名誉挽回のチャンスを与えられず「腹を切らされる」ことになる。
それ以外は「動機は正しかったのだから」「かわいい部下のやったことだから」と言って、失敗が見逃されやすい。
その結果、失敗した本人も組織全体も軌道修正のチャンスを失い、小さな失敗が積もり積もって、ある時大爆発することになる。
むしろ失敗は失敗として、適切に評価して人事に反映させ、失敗を認めてちゃんと責任を取る代わりに、失敗した人に再チャレンジのチャンスを与えるようにした方が、健全かつ強い組織がつくられるように思うのだが。
こうしたことは、何も昔に限った話ではない。
近年問題になっている学級崩壊でも、先生の言うことを聞かずに大騒ぎする、立ち歩くといった児童に対して、親が子供を叱れないということが、まずその原因だろう。
いや最近では、親自身が裕福なのに子供の給食費を払わない、「記念撮影の時、自分の子供が真中に座っていない」といって職員室に怒鳴り込んでくる始末らしいからどうしようもない。
そして学校や社会が、非常識極まりない親を「叱れない」のである。
年金問題でも、社会保険庁が10年前からデタラメを繰り返していたにもかかわらず、誰も実質的な責任を問われずに、罰も受けない。
国民から苦情を受けても、社保庁職員にとっては痛くもかゆくも無いから、同じ失敗を10年の長きに渡って繰り返し続ける。
参考記事
問題の深刻さが判明するのは、社会保険庁という組織が瀕死の病人になってからである。
(ちょうどボーナスの時期だが、社保庁全職員については減俸・賞与無しは当たり前だと思うのだが、まさか今ボーナスが出ていたりはしないだろうな?)
日本の外交にも全く同じ現象が見られる。
韓国・中国・北朝鮮といった日本の周辺国が、領土・領海の問題や歴史教育・戦没者慰霊問題で、どんなに理不尽でどんなにムチャクチャな要求や行動をとったとしても、日本は特定アジアを「叱れない」。
日本は”アジア”の仲間との和を大切にすべきという感情に基づく”大アジア主義”のせいであろうが、相手の感情へ配慮することを最優先にし、厳しい処罰を下さない。
特定アジア諸国が無鉄砲な反日行動によって、自業自得で落とし穴に落ちそうになっても、日本自身が先回りして落とし穴のフタを下から支えてやるようなことをする。
その結果、韓国・中国・北朝鮮と日本・台湾で構成される東アジアは
学級崩壊の状態である。
特定アジアの反日政策と、それに対するこれまでの日本外交を見ていると、「不愉快きわまりない出来レース」あるいは「官製談合」といった言葉がぴったりだと思う。
もちろん、「出来レース」あるいは「談合」の唯一の被害者は日本国民である。
アジア文化には、人情味あふれるところなど良い点もあるが、しばしば感情が暴走して理性を失い、冷静かつ合理的判断が出来なくなりがちという重大な欠点があるように思われる。
日本型ボトムアップ組織がかかえる問題点を見てきたように、まだまだ日本にも、そうしたアジア的欠点が色濃く残っており、それを改善しない限り、特定アジアとどっこいどっこいの勝負を繰り返していくことになりかねない。
感情最優先で適正な人事評価が出来ず、情報軽視・補給能力無視、「能否ヲ超越シ国運ヲ賭シテ断行スベシ」(出来るかどうかなんてぶっ飛ばせ、何が何でも国の命運を賭けてやるしかない)では、日本の真の独立なぞ夢のまた夢だろう。
脱亜論の福沢諭吉先生の言葉を借りれば、「我ハ心二オイテ亜細亜東方ノ悪弊ヲ謝絶スルモノナリ」である。
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関連記事・年金問題と日本のガン
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「朝鮮戦争は日本が侵略」 ほか グローバルインテリジェンス
- 2007/06/20(水) 23:29:08
◆「朝鮮戦争は日本が侵略」
韓国誌”月刊中央”7月号のアンケート結果によると、韓国の小学生の5人に1人が、1950年の朝鮮戦争は「日本が韓国を侵略した戦争」と考えていることが明らかになった。
某巨大掲示板ではおなじみの話だが、こうして韓国の雑誌によるアンケートで動かぬ証拠をつきつけられると、今更ながら韓国の異常な反日教育の破壊力を再確認せざるを得ない。
ところで日本では、TVや映画で残酷なシーンを、まだ心身の発育が十分終わっていない子供に見せて人格形成に悪影響が出ないようにするため、R指定というものが定められている。世界各国にも同じ様なものがある。
ところが韓国では、年端も行かぬ子供を”独立記念館”などへ連れていって、あること無いことデッチあげた残酷シーン・グロシーン満載のロウ人形展を見せるわけだ。
国家が国策でPTSD児童を大量生産しているようなもので、今回のアンケートにもあらわれているように、これで健全な人格・健康な魂が育成されるわけが無いと思うのだが、まっいいか。
◆六カ国協議、7月にも再開か
アメリカのヒル国務次官補は20日、六カ国協議が7月にも再開される可能性があり、その後六カ国外相会合が開かれるとの見通しを述べた。
BDAの北朝鮮口座から資金が移動されたとして、北朝鮮がIAEA代表団の訪朝を招請したことで、事態がようやく動き出した。
ただ注意しなくてはいけないのが、北朝鮮がやるべきことは後戻りできない核兵器の完全放棄であって、原子炉一発の停止・封印だけではない。ましてやIAEA代表団を呼べばそれでおしまいということにはならない。
北朝鮮にここまで振りまわされ焦らされると、北朝鮮がちょっと譲歩のそぶりを見せただけで、「北は大変な譲歩をしてくれた」「交渉はすばらしく前進している」などと勘違いする人が出てくる。
それこそ相手の常套手段であり思うツボである。
もう一度、交渉の原点に立ち戻って、交わした約束は何だったのか、我々が得るべきものは何なのか、良く整理しなくてはいけない。
六カ国協議は、北朝鮮が寧辺の原子炉を停止・封印するなど約束をちゃんと履行してからやるべきだろう。
次に懸念されるのが、北朝鮮資金を扱うロシア極東銀行に対してアメリカが制裁を加えないようロシアが確約を求めていた問題である。
アメリカが「制裁はしない」という確約を与えるにしても、今回の件一回限りとしておかないと、ハバロフスクにあるロシア極東銀行が北朝鮮の黒いカネを何回でもロンダリングできる”魔法のつえ”となってしまう。
それではアメリカの国益のみならず、世界全体にとっても良い影響を与えない。
既に確約を与えてしまっているのではないかと思われるが、どうなっただろうか。
関連記事・◆BDAの北朝鮮資金の送金が完了
◆安倍政権が骨太の方針を閣議決定
政府は19日、経済財政諮問会議を開き、今後の経済財政運営の方向性を示した「経済財政改革の基本方針(骨太の方針)2007」を閣議決定した。
産経によれば、”骨太の方針2007”では、財政再建の根幹をなす構造改革や歳出削減問題で、「視点がぼやけたもの」となっているという。
なだらかな好景気と税収増で、性懲りも無く一部の議員や官庁が歳出増を要求しているという話を聞くが、安倍首相には強いリーダーシップを持って、いっそうの歳出削減、国債発行残高減少を目指して欲しい。
以前にも言ったが、現在の好景気は、将来の税収を前借するかたちで借金をして、政府が景気対策をやった効果がようやく出た(本当はそれだけではないが)結果なのであって、現在の税収はまず国の借金を返すために使うのが筋というものである。
現在世界的に金利が上がってきていて、ユーロ圏では以前から金利が上昇していたが、最近アメリカでの金利上昇が目立ってきている。
ユーロ圏とアメリカの金利差が縮まってきたので、アメリカが金利をあげるような政策を取っているのか、はたまたアメリカ国債の買い越し額が減ったことによって、アメリカ国債の金利が上がってしまったのかはわからないがともかくそうである。
それにつれて日本の金利も上がってきていて、3ヶ月もの政府短期証券で0.1%ぐらい、10年もの国債で0.2%ぐらい金利が上がった。
金利が上がれば国の借金はそれだけ増えていくし、国債発行残高や借換え債の額がどんどん増えていくと、国債の消化に不安が出てくる。
そうなるとますます金利が上がるわけで、金利が上がると消費や企業の投資意欲を冷やす圧力がかかってしまう。
現在の円安傾向が金利の上昇によって円高方向へふれるかもしれない。
そうなれば、安倍政権が重視する成長戦略・上げ潮戦略が頓挫しかねない。
国の借金を増やしたくて仕方が無い連中をなぎ倒して、安倍政権にはしっかりと財政健全化にまい進して欲しい。
関連記事・7600億円のゆくえと国の借金(その2)
関連記事・7600億円のゆくえと国の借金(最終回)
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朝鮮総連に627億円支払い命令
- 2007/06/18(月) 21:42:50
整理回収機構が朝鮮総連に約627億円の返済を求めた訴訟で、東京地裁は今日、総連側に全額の支払いを命じる判決を下した。
また、仮執行宣言が認められたことにより、回収機構が財産を差し押さえて、競売で回収するといった強制執行が可能となっている。
参考記事
この問題を毎日新聞が熱心に報じていることもそうだが、最近「戦後レジームからの脱却」という言葉を思い浮かべずにはいられない。
話はいきなりロシアへ飛ぶが、ソ連が米ソ冷戦に負けた後、資本主義・自由民主主義が”進駐軍”としてロシアへやってきた。
ロシアのエリツィン政権は”進駐軍”の意向に沿うように、ロシア社会の急激な資本主義化をはかるのだが、このショック療法にロシア国民はついていけなかった。
その結果ロシアの主要産業は、合法・非合法手段を駆使して株を買い漁った人物の手に渡り、ロシア経済のみならず政治面でも絶大な権力を誇るようになる。
彼らはオリガルヒ(政商と訳される)と呼ばれた。
オリガルヒには、非ロシア系ロシア人が少なくなく、その最大勢力がユダヤ系ロシア人だった。
ユダヤ系オリガルヒとしては、”БАБ”(バブ)と呼ばれてロシア国民から蛇蝎のごとく嫌われていたボリス・ベレゾフスキー氏や、イングランドの金満サッカーチーム”チェルシー”のオーナーで、ネフチャーニキ(石油業者)かつアリュミンシチキ(アルミ業者)の大立者、「セミヤー(エリツィン・ファミリーのこと)つきの灰色の枢機卿」の異名を取ったロマン・アブラモビッチ氏が代表例だろう。
イスラエルは二重国籍を認めているので、彼らの中にはイスラエルパスポートを所持しながら、ロシアで巨額の資産を増やし続ける者もいた。
非ロシア人系マフィアとのつながりを噂される者もいた。
非ロシア系ロシア人に国内の石油・天然資源産業をがっちりと握られるという状況に危機感を募らせていたのがウラジミール・プーチン現ロシア大統領である。
プーチン大統領は、秘密警察КГБなど軍事・治安担当部門出身者で構成する”シロビキ”で側近を固め、得意の力技でオリガルヒをつぶしにかかった。
国有ながらも小さな会社だったロスネフチは、ユダヤ系オリガルヒの所有だったユコスの油田を没収して一大石油企業となり、国営ガスプロムもアブラモビッチ氏所有のシブネフチを買収し、世界有数のエネルギー財閥となっている。
こうしてプーチン大統領は、冷戦の敗戦をきっかけに失われたロシアの資産をロシア人の手に取り返した。
プーチン大統領のやったこと・取った手段が正しいかどうかは別として、こうした事実があったということである。
日本についても、同じようなことが言えるのではないか。
日本が第二次世界大戦に負けた時、日本の”植民地”・占領地から来ていた非日本系日本人が一夜にして豹変し、「我々は戦勝国民だ。敗戦国民の日本人は言うことを聞け」と言って大暴れを始めた。
現在のイラクのように、当時の日本も戦争に負けたために治安維持システムが破壊されていたから、犯罪行為をやりたい放題の彼らに対し、警察は何も出来なかった。
ある有名な武道の創始者は大陸から引き上げてきて、日本国内の惨状に驚き、当てにならない警察を頼らず、仲間と共にならず者たちと戦ったという。
それでも、暴力と不法行為によって日本国内にガン細胞が広がり、国民の財産と安寧な暮らしが失われていった。
「戦後レジームからの脱却」というのは、こういった負の戦後史からの脱却でもあるのかもしれない。
日本は民主国家・法治国家なのでプーチン政権のような荒ワザは使えないが、時間はかかっても法にのっとり粛々と「戦後レジームからの脱却」が実行されているように私には思える。
それにしても驚きなのは、差し押さえ回避のための朝鮮総連本部の所有権移転に緒方重威・元公安調査庁長官が関わっていた問題で、今のところ緒方・元長官は総連側に魂を抜かれていたように判断せざるを得ない。
北朝鮮を監視すべき現職の公安関係者がこの事件に関わっていたという報道も一部でなされている。
参考記事
最近「『朝鮮・韓国はダメだ無能だ』と言わなければ非国民」みたいな雰囲気が一部であるが、公安調査庁の問題やこれまでの負の戦後史を見る限り、半島系の対日浸透工作はかなり有効だったと言わざるを得ない。 半分は日本の自滅だと言えるけれども。
たとえ相手が本当に無能だったとしても、相手が失敗することを前提として油断したり手を抜いたりするのではなく、「獅子はウサギを狩る時も、全力で倒す」を実践すべきだと強く思う。
最後に、戦前の軍人官僚で永田鉄山という人のことをお話したい。
「能否ヲ超越シ、国運ヲ賭シテ断行スべシ」のような、外の情報軽視・自分の都合最優先の傾向が強かった戦前の軍部にあって、珍しく外世界が見えていたエリート軍人官僚で、本当にそうなったかはわからないが「永田ありせば太平洋戦争は無かった」と言われる人でもある。(彼は対立派閥の軍人に暗殺された)
いたずらに独善猪突するは、現在日本の実情がこれを許さぬばかりでなく、八紘一宇の大理想を顕現するになんらの意味もなさないのみか、非常なる障碍となる。
近世物質的威力の進歩の程度が理解出来ず、青竜刀式頭脳、まだ残って居ること、及び過度に日本人の国民性を自負する過誤に陥って居る者の多いことが危険なり。国が貧乏にして思う丈の事が出来ず、理想の改造の出来ないのが欧米と日本との国情の差中最大のものなるべし、此の欠陥を糊塗するため粉飾するために、負け惜しみの抽象的文句を列べて気勢をつけるは、止むを得ぬ事ながら、之を実際の事と思い誤るが如きは大いに注意を要す。
永田鉄山
これはつい最近知ったのだが、永田鉄山・中将は昭和10年の時点で、朝鮮に自治を与えて日本から切り離し、将来的に独立させるべきだと考えていたという。
彼は、朝鮮および満州で現地視察を行い、そういう結論に達したのだが、朝鮮系日本人が本名と日本名を使い分けて、朝鮮・満州で様々な悪事を働き、そうしたことが日本自身にも悪影響を与えていることを視察を通じて知り、朝鮮独立論へと傾いたようである。
まったく、今もどこかで聞いたような話である。
永田中将の慧眼には今さらながら驚かされるが、それが実行に移されていたら、歴史はどう変わっただろうか。

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BDAの北朝鮮資金の送金が完了 ほか グローバルインテリジェンス
- 2007/06/16(土) 00:56:00
当ブログでは、土曜か日曜に過去記事をサルベージして”再放送”を行っているのだが、水曜日に「韓国、大陸横断鉄道のトンネルを抜けるとそこは上海協力機構だった! 」の記事と、金曜に「税制改革と財政再建」の記事が再アップされていて、「おや?」と思われた方もいるかもしれない。
以前お話した通り、管理人が二週間ネットにアクセスできなくなるはずだったので、ブログについている”タイマー投稿”という機能を使って、その間再放送を行う手はずが整っていた。
水曜日の再アップは、管理人がうっかりタイマー投稿の設定解除をするのを忘れていて、夜自分のブログにアクセスして、あるはずの無い記事がアップされていてびっくりした(苦笑)
しかし、すでに読者さんのコメントがついていたので、やむなくそのままにしたのだが、残りのタイマー投稿記事はしっかり設定解除したはずだった。
ところが15日の金曜夜「ブログが暴走」して、あるはずの無い記事がアップされていて再度びっくり orz
使い慣れないシステムをいじるもんじゃないわこりゃ。
というわけで、今週末の再放送はお休みです。
踏んだり蹴ったりでちょっとヘコんだが、気を取りなおして今日の本題。
◆BDAの北朝鮮資金の送金が完了
マカオ政府の経済財政官が、マカオの銀行バンコ・デルタ・アジア(BDA)に凍結されていた北朝鮮資金の送金を完了したと発表した。
凍結されていた資金は、通常のコルレス口座を使った決済が出来ないため、まずマカオ金融管理局が北の資金をBDAから受け取り、マカオの通貨・パタカ紙幣を発行している大西洋銀行の電信送金を利用してアメリカのニューヨーク連銀に送金、そこからロシア中央銀行を経由してロシア極東商業銀行にある北朝鮮口座に送金される予定だという。
これで、北朝鮮が核施設の停止・封印の条件が整ったわけだが、六カ国協議の合意の後、次から次へと追加条件を出してきている北朝鮮が本当に約束を守るのか非常に懸念される。
これが本当に北朝鮮の核兵器放棄が達成される一歩となれば良いのだが、ここまでアメリカの、特に国務省の言動を見ていると、BDA問題を北朝鮮との交渉カードに使うというよりは、さしたる方針・基準もなく、いきあたりばったりに北朝鮮へ譲歩を重ねているように見えて仕方がない。
アメリカが北朝鮮の”後だしジャンケン”を認めてしまったので、交渉の原則がグズグズになってしまっている。
ロイターによればヒル次官補は、BDA問題以上に心配する点は、北朝鮮が数十年間固守してきた核兵器開発という路線を放棄するかどうかで、北朝鮮が核開発を放棄するよう説得できるか、説得するために交渉の場で提示する十分なカードがあるかも疑問だと述べたと言う。
参考記事
もしこれが事実ならば、ニセ札・麻薬密売にからんでいる可能性が高いBDAの北朝鮮預金の送金を認めたのは、何のためだったのか?
アメリカの無原則な譲歩は、北朝鮮からどういう譲歩を引出すためのものだったのだろうか? 多くの疑問が残る。
関連記事・六カ国協議のロードマップは事実上崩壊
◆ワシントンポストに慰安婦問題への反論広告掲載
14日付の米紙ワシントン・ポストに「日本軍によって女性が強制的に慰安婦にされたことを示す歴史的な文書は存在しない」などとする全面広告が掲載された。広告は、日本の与野党政治家やジャーナリスト有志らによって出されたもの。
慰安婦問題への反論は必要だと思うが、現在この問題は沈静化しているはずで、「寝た子を起こす」ことにならなければ良いが...
私自身は、慰安婦問題への反論は長期的な戦略を練ってやるべきだと思う。
たとえば、日本側からアメリカの大学に寄付を出して、アメリカの歴史学者に「慰安婦の強制連行は無かった」という客観的な資料に基づくレポートを長期的に継続して発表してもらい、それによってアメリカ社会の誤解を解くといったように。
◆パレスチナが内戦状態
パレスチナ自治政府は、穏健派のファタハとイスラム原理主義組織ハマスのメンバーで構成されていた。 パレスチナ大統領にあたるアッバス議長はファタハ出身、ハニヤ首相はハマスの出身である。
最近勃発した両者ゲリラによる武力衝突の結果、ハマスがファタハを撃破してパレスチナのガザ地区を軍事占領し、パレスチナはファタハが押さえるヨルダン川西岸地区とハマスが押さえるガザ地区とに二分されてしまった。
まるで東パレスチナと西パレスチナに分断されたようなものである。
ファタハを後押ししているのはアメリカ・EUで、イスラム原理主義過激派組織・ハマスのバックに控えているのは、言わずと知れたイランとシリア。
パレスチナの隣、レバノンでもアメリカ・EUが後押しするシニオラ政権に対し、イラン・シリアが後押しする原理主義過激派組織ヒズボラの民兵が手のつけられない状態となっている。数日前も、反シリア派のレバノン人政治家10人がテロで亡くなった。
日本にはアメリカさえ叩けば中東が平和になると思いこんでいる人間が本当に多いが、アメリカのプレゼンスが中東で後退したとたん、この状態である。
そういう人は、この現実から目をそらすのだろうけれど。
関連記事・アメリカの後退とレバノン
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ペーパー会社の朝鮮総連本部購入は差し押さえ回避狙い ほか グローバルインテリジェンス
- 2007/06/13(水) 23:56:55
◆ペーパーカンパニーの朝鮮総連本部購入は差し押さえ回避狙い
元公安調査庁長官の緒方重威氏が代表取締役をつとめる投資顧問会社が、朝鮮総連中央本部の土地と建物を購入していた問題で、
緒方氏が記者会見し、在日朝鮮人系の16の信用組合から不良債権を引き継いだ整理回収機構から628億円の返済を求められた訴訟の判決(18日にも出る予定)で、総連が負けた時に中央本部の土地・建物が差し押さえられるのを避けるための所有権移動であり、売却後も朝鮮総連が引き続き土地・建物を使用し、五年で総連が買い戻す計画だったと発言。
この話は今年四月中旬ごろ、朝鮮総連の代理人を務める元日本弁護士連合会会長の土屋公献弁護士から持ちかけられたとも説明している。
本人は、法的に問題は無いと言っているようだが、たとえそうであっても倫理道徳的に、差し押さえを避けるためにペーパーカンパニーを設立するなんて悪魔的手法が許されるはずなかろう。
そもそも公安関係者にこんなことがあって良いのだろうか。
緒方氏が総連を釣ったというなら、驚くべき大戦略だが。
ちなみにウィキによれば、総連についている土屋公献弁護士とは、東大法学部卒業の弁護士で、
731部隊細菌戦国家賠償請求訴訟の弁護団長、アフガニスタン国際戦犯民衆法廷の検事団長、戦後処理の立法を求める法律家・有識者の会、「慰安婦」問題の立法解決を求める会の会長、9条ネット共同代表、日本の過去の清算を求める国際連帯協議会日本委員会代表とのこと。
年金問題といい、これといい本当にわかりやすい。
◆李登輝前総統が「中国や南北朝鮮が靖国問題を取り上げるのは、自国の中で処理できないがゆえ」
奥の細道をたどる旅行を終えられ、先週末、離日した台湾の李登輝前総統が、日本をたつ直前に外国特派員協会で記者会見し、
「(靖国問題は)中国や韓国が自国の中で処理できないがゆえに(対日カードとして)作り上げられた。それに対し日本の政治はあまりにも弱かった。こういう問題が外国政府に批判される理由はない。自分の国のために亡くなった若者をまつるのは当たり前のこと」と中韓両国を非難した。
ほんの数年前、”靖国”を日本叩きの外交カードとする中・韓・朝を前に狼狽して平伏し、あるいは特定アジアを日本国内に手引きして己の野望を達成しようとする”日本人”がどれほどいたことか。
「それに対し日本の政治はあまりにも弱かった」という李登輝氏のご指摘は、日本人にとってまことに耳が痛い。
こういうふうに正論で叱咤激励をしてくれる台湾こそ、日本の真の友人である。
李登輝ご夫妻が、成田空港で待ちぶせしていた中国人テロリストによって襲われ、暴力によって日本旅行の思い出を台無しにされてしまったことは非常に残念であった。
暴力で隣国をねじ伏せようとし、民主主義や思想・表現の自由さえない国は、日本の友人としてふさわしいとは言えない。
◆やはり米・慰安婦騒動の裏に韓国政府あり
やや古いニュースだがこれまでお伝えするチャンスが無かったので、触れておく。
先月末、韓国外交安保研究院のチョ・ヤンヒョン教授が、慰安婦問題など「日本の歴史歪曲」に対抗するには、韓国政府が直接出ていく代わりに、在米韓国人団体や国連などの国際機関・NGO(非政府組織)などを通じて工作したほうが効果的と主張するレポートを発表したと韓国マスコミが伝えている。
チョ教授は「米議会で見られる慰安婦関連の動きに対しては、韓国政府は直接関与を自制し、在米韓国人団体や米国内のNGOなどを通じて側面から支援する線で対応する現在のアプローチ方法を続けるべきだ」と主張しているという。
外交安保研究院は民間シンクタンクではなくて、韓国の外務省(外交通商部)傘下の団体である。
そこの教授が「韓国が現在やっている工作を継続せよ」と言っているのだから、もしこの報道が間違いなければ、
アメリカでの慰安婦騒動とそれをネタにした日本バッシングは、韓国政府が舞台の裏で糸を引き、徐玉子率いるワシントン慰安婦連合のような在米韓国人団体と、国際機関(パン・ギムン国連事務総長も関係しているのか?最近、国連政治局が日本の対北朝鮮政策を批判する提言を出したと報道されたのが気になる)・NGOが実働部隊となってアメリカ議会周辺で騒ぎを起こさせる工作を行ってきたということを、韓国政府が公式に認めたようなものだろう。
安倍首相訪米時も、反日デモをやっているところを日本のTV画面に映し出されたのは、徐玉子とNGO関係かなんかの怪しげな黒人?ばかりで、私が見るかぎり中国系団体の動きは目立たなかった。
特に温家宝訪日前後に、それは顕著だったように思う。
ただ、李登輝ご夫妻が日本旅行を楽しまれた前後から、在米中国人団体の慰安婦決議工作が活発化した形跡はあるようだ。
一番最初に中国政府から慰安婦決議通過工作の指示が出たという確実な証拠があれば別だけれども、やはり今のところアメリカの慰安婦騒動は、韓国政府が主犯で、中国が関与していたとしてもそれは”手伝い戦”程度のように見える。
産経の黒田ソウル支局長が彼のコラム”ソウルからヨボセヨ”で、カナダの反日中国人団体の幹部を北京ではなくソウルで見かけたと書いていた。
誤解の無いように言っておくが、たとえ今回の慰安婦騒動に中国が関与ゼロであったとしても、これまでの中国の反日政策を見過ごすつもりも情状酌量して許してやるつもりも全く無い。
反日特定アジアの最強勢力が中国であることは、今さら言うまでも無いことであって、一部に存在する、アメリカでの慰安婦工作で韓国政府の関与は無い、そもそもそんな工作できっこないという意見に、疑問を呈しているだけである。
そして中国には「鶏を殺して猿に警告する」という言葉がある。
相手を分断して各個撃破するというのは、戦略論の定石でもある。
さて、これまで韓国が日本国内に潜伏するガン細胞を利用しつつ、日本に対し明確な敵対行為をさんざん行ってきたのだが、日本側は今の今までどうして笑って済ませようとするのだろうか。
正論や産経が報じていたが、サハリン在住コリアンへの資金援助を日本はま~だやるつもりなのだという。平成19年度予算に我々の血税で三億円が計上された。
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私は、北朝鮮に魂を抜かれてすっかり左傾化した現在の韓国はもちろん、韓国の保守派とて信頼に値するものではないと考えている。
韓国の保守派は、一部で日本の保守派の耳に心地よいことを言うが、発言やその思想・やっていること全体を冷静に分析してみると、結局は日本の国益を損なうものである場合が多い。
韓国の国益を達成するために、力のある日本の保守派を利用しようとしているとさえ思えるのである。
”大アジア主義”によって、安易に韓国の保守派と言動を共にしたり支持を与えたりするのは慎むべきではないだろうか。
関連記事・ノムヒョンの戦略転換と米韓FTA
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金正日は27メートル歩くのがやっと? ほか グローバルインテリジェンス
- 2007/06/11(月) 22:31:04
◆ハイリゲンダム・サミット終了
バルト海に面したドイツ北東部・ハイリゲンダムで行われていたサミットが終了した。
旧東独地域にあるハイリゲンダムにサミットをもってきたのは、ホスト国ドイツのメルケル首相が旧東独出身ということと大きく関係しているのだろう。
今回のサミットでは、地球温暖化が大きなテーマとなった。
CO2増加と地球温暖化には密接な関係があるという説とそれは違うという説がある。私はこの問題について全く門外漢なので良くわからない。
温暖化対策に消極的な途上国・アメリカ側と推進派の日欧で足並みの乱れがある。
議長総括では大量破壊兵器の開発・所持が懸念されている北朝鮮・イランへの非難がもりこまれた。
地域紛争問題ではアフガニスタン・イラクに加え、ダルフール問題への注目も高まったようだった。中国としては渋い顔だろう。
また、ロシアのスラブ民族主義がだんだんと手がつけられなくなってきたように思える。「ロシアの韓国化」とでも言ったら良いだろうか。
イランの弾道ミサイル対策として、チェコ・ポーランドといった東欧のスラブ国家へ、アメリカがミサイル防衛システムを配備しようとしていることに、ロシアが強硬に反対しているのは良くご存知だろう。
サミットでは、セルビア共和国コソボ自治州の独立問題が取り上げられた。
米・EU側は「コソボの独立やむなし」という意見だが、ロシアがこれまた反対している。
コソボに多数住んでいるのは、イスラム教徒が多い非スラブ系アルバニア人である。一方、今までコソボを支配し、ここを「民族の聖地」と主張してきたのが、スラブ系で正教を信仰するセルビア人だ。
コソボのアルバニア人はセルビアからの独立を望み、いずれは隣接するアルバニア本国との合併という話も出るかもしれない。しかし、セルビア側にとっては受け入れられない話である。
旧ユーゴ紛争・コソボ紛争の時にも、同じスラブ民族あるいは正教を信仰しているというつながりで、ロシアやギリシャなどがユーゴ(セルビア人)側を応援したが、コソボ独立問題でもロシアがセルビアに「スラブ民族主義」の援護射撃を送っているのである。
エネルギー価格の高騰でロシアのパワーが高まっているだけに、旧ユーゴ紛争・コソボ紛争の時より、各段にやっかいな問題となった。
日本に関して言えば、拉致問題が議長総括に取り入れられたのは良かった。
だが日中首脳会談が開催されても、中国による東シナ海の海底資源盗掘問題がまったく前進していないのは頂けない。
ところで、安倍首相が靖国神社に供物を奉納しても、日中首脳会談が開催されたことに対して、マスコミ各社はスルーですかね。
◆ガス田共同開発を”中間線・沖縄トラフ間”でやる?
その東シナ海ガス田問題については、こんな報道もある。
中国が「中国のEEZは沖縄近海の”沖縄トラフ”まで広がっている」と強弁し、東シナ海の資源を独占しようとしているのに対して、日本は「日中の陸地からちょうど中間線をとるべきで、東シナ海の資源は仲良く半分こしましょう」と、日中互恵を重視する立場から主張している。
報道によれば、これを踏まえて中国側は「共同開発は中間線と沖縄トラフの間の海域で」と主張しているらしい。
つまり、中間線にまたがって海底で日本側まで続いているガス田の吸い上げ・盗掘を既成事実とした上で、その既成事実を沖縄トラフまで一挙に拡大しようという、極めて侵略的なものである。
もし日本側がこの話に乗ってきたら、「日本は沖縄トラフまで中国のEEZと認めたのだ。そこを日本のEEZと認識していたのなら、どうして日本が共同開発に同意したのか。」と主張するつもりだろう。
沖縄のすぐ近くに出来た海底ガス田リグを”動かぬ証拠”として。
まったく悪質である。
中国は、日中間の三つの政治文書の諸原則(主権及び領土保全の尊重・内政干渉の禁止・武力による威嚇の禁止)にことごとく違反している。もう我慢の限界だ。
こんなトラップに日本が乗ってはいけない。
中国が中間線を越えないよう物理的な手を打ち、あとで吸い取られた資源の賠償請求をするとして、この問題をとうぶん棚上げにした方がよっぽどマシである。
その上で日本が、巨大な軍事力を振りかざした中国独裁政権による侵略主義・膨張主義の危険性を、何年も何年も世界中に訴え続けるべきだ。 当然、北京五輪参加は考えなおさなくてはいけない。
関連記事・ガス田問題で日本が焦る必要は無い
◆脱北者は韓国移送へ
小型船で青森県に流れ着いた北朝鮮からの脱北者4人を、韓国に移送する方向で日韓両外相が合意した。
韓国はこれまで朝鮮半島唯一の国家を主張してきたのだから当然だろう。
この件に関して、韓国が日本に恩を売るようなことを言ってきても、相手にする必要は無い。
余談だが、済州島で行われた日・中・韓外相会談に出席する麻生外相の搭乗機として自衛隊のU-4が使用された。
以前のエントリー”麻生外相の外航機利用と日本の機密保護”で「U-4を活用したらどうか」と提言したのだが、
政府関係者が当ブログをチェックしていたのかどうかは知らないけれど、 これで機密保護や首相・閣僚の限られた時間の有効活用が実現するのであれば喜ばしいかぎりである。
U-4を運用する航空自衛隊にはぜひ安全運航をお願いしたい。
予想されたことだが一部の韓国マスコミが「麻生が日本の軍用機に乗って韓国にやってきた!」と脊髄反射して反発したようだ。
アメリカの”エアフォース・ワン”にしろドイツの”ルフトバッフェ”にしろ、どこの国の政府専用機もたいてい空軍所属なのだから、そんなことでいちいち火病ってたら、韓国を訪れる外国要人はいなくなる。
韓国軍所属のボーイング737・ノムヒョン大統領専用機が日本の領空に近づいたら、空自のF-15でスクランブルかけて追っ払ってやるか。
◆金正日は27メートル歩くのがやっと?
英紙テレグラフが西側消息筋の話として、健康状態の悪化で金正日は、途中休まずには27メートルほどの距離しか歩けない状態だと伝えているという。
最近、金正日の健康悪化説があちこちで囁かれている。
北朝鮮の医療水準は低いので、金一族や政府高官は欧州や日本の医師による治療を受けてきた。 もし今回の情報の出所が訪朝した欧州の医師団あたりからだと、一笑に付すわけにもいかなくなる。
正日後に、まだ若い息子の正哲・正雲と、正日の愛人である金玉・同志(正哲兄弟とは血がつながっていない)、さらには軍・政府高官を巻き込んだ跡目争いが起こるのだろうか。
私はなんとなく、豊臣秀頼と淀君、後見人となった五大老を連想してしまうのだが。
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年金問題と日本のガン
- 2007/06/09(土) 00:55:36
社会保険庁が年金記録の記入漏れ・入力ミスを何年も繰り返し、年金制度への信頼が根幹から揺らいでいる問題は、皆さんも良くご存知だろう。
民主党をはじめとする野党は、安倍政権と与党自民党に責任があるとして非難しているし、自民党側は、民主党の菅直人氏がシステムを作った当時の厚生労働相だったと非難している。
今回の事件について、安倍政権と与党自民党に責任があるのは当然だが、問題はそう単純な話ではない。
日本の組織がすべてトップダウン型であるならば、まずリーダーが責任を問われてしかるべきである。
しかし日本では、リーダーが決断して下の者がその指示に従うトップダウン型の組織はあまり好まれない。
日本人にはむしろ、下の者が集まって「和をもって尊しとなす」の精神で根回しを行い、組織全体としてのコンセンサス(合意)をつくりあげ、トップは下から上がってきたコンセンサスがよっぽどひどいものでないかぎり「ウム」と言って認可し、あるいは下の者同士でコンセンサスがうまく成立するよう利害調整をするような、ボトムアップ型組織の方が好まれる。
だから日本型組織のリーダーは、下にうるさく言ってグイグイ引っ張るようなタイプ(小泉前首相が典型)よりも、「お神輿にかつがれるのは軽い方が良い」とばかりに、下から上がってきたコンセンサスにつべこべ言わず同意する、もっと言えば、ちょっと出来が悪いぐらいの人物が好まれ、往々にしてそういう人物が組織のリーダーに祭り上げられていくのである。
よって、リーダーの言うことに下が従わないこともしばしば。
その典型が戦前の軍部であり、そこに属していた軍人官僚たちだ。
で、日本的なコンセンサスを大事にするボトムアップ型組織には、「和をもって尊しとなす」という長所もあるのだけれど、さまざまな短所・欠点・悪弊があるのは、戦前の軍部を見ても分かる通り。
まず「みんなで仲良く決めた」から、誰が権限をもって決定したのか、その責任を誰がとるのか非常に不透明。
場の”空気”が組織の行く末をなんとなく決定し、組織が暴走し漂流していくことにもつながる。
そのような組織ではトップよりも、むしろ中堅幹部以下が権力を握っていて、たとえ組織の指揮命令系統から逸脱しても、「うまくいけばやった者勝ち」「失敗すればトップのせい」とばかりに勝手なことをする。
上が下に責任を取らせれば良いじゃないかと思われるかもしれないが、上も「下との和」を第一にして、厳重に罰することをしない。
下も気に入らない人物がトップになると、指示・命令を受けても口では「ハイハイ」言いながらそれを無視し、サボタージュを行って気に入らない人物を組織からはじき出そうとする。
ぬるい組織で昇進を重ね、自ら決断し結果責任を負うという訓練・経験をほとんど積まずにリーダーとなっていくから、組織の危機にリーダーの決断が求められてもほとんど対処できない。そうした能力がそもそも無いのである。
組織の中でメンバー同士が傷のナメ合いをしているから、失敗の経験が生かされることなく、同じような失敗が何度も繰り返されていく。
見かねて外から改革を求める声が上がっても、「組織の和を重視するボトムアップ型組織しか日本人にはなじまない」「外国のマネをするのは恥」「トップダウン型のリーダーは危険な独裁者」などと言って、組織防衛に走る。
こうなると、その組織は果てしなく腐敗していって、気がついた時には組織そのものが死を迎えている。
現在のデタラメな社会保険庁はまさにこれではないだろうか。
こういった日本型組織の場合、トップだけを叩いても問題の解決にはならないのである。
また、組織のトップだけに責任を押し付けようとする人達は、トップの指示を聞く気なんかサラサラなく、今まで組織の中で好き勝手やりながら失敗しても責任逃れをしている連中か、その代弁者であることが多い。
現在、年金問題で安倍政権を叩いているのは、民主党を中心とする野党である。
民主党を支持している勢力に、官僚・公務員の労働組合(官公労)である自治労がある。
その自治労と今話題になっている社会保険庁が取り交わした、国民をナメきった協定の存在についてはネット上でさかんに取り上げられているので、皆さんも良くご存知だろう。
社保庁職員が45分労働するごとに15分休むとか、1日にキーボードを最高1万タッチしかさせてはいけないとか。 あるTVニュースの検証では、プロが1万タッチにかかる時間はせいぜい1時間程度とのこと。
社会保険庁の職員の95%以上が自治労・国費協議会に属していると聞くが、これだけの手抜き仕事をしても上からの干渉は協定によって排除し、それでいて安定した収入が約束されているのだから、社保庁の真の権力者が誰だかもうおわかりだろう。
自治労にがっちりと既得権を守られた社保庁の職員が、国民の年金記録でミスを繰り返すなど、何年もの間ちゃらんぽらんな仕事をした結果が今の状態なのである。
そのちゃらんぽらん社保庁職員の給与はどこから出ているかと言えば、毎日、夜9時10時まで会社で残業しているサラリーマンや、早朝3時4時に起きて出して働いている農家や漁師がおさめる国民の税金。
私は、社会保険庁の解体はもちろんのこと、一定ランク以上の社保庁幹部・管理職が被害を受けた国民に賠償をするべきだと思う。
社保庁のちゃらんぽらん職員のミスを国民の税金で穴埋めするなんて絶対に許せない。
生活に必要な最低限度の分を除いて歴代社保庁幹部・管理職の資産を没収し、それを社保庁職員のミスで年金給付が受けられなかった人にまわすといったことが出来ないものだろうか。
社会保険庁長官経験者の7人が天下り先から9億3千万円の所得を得ていたというふざけた話もある。
参考記事
ところが社会保険庁の解体に反対し、まるで安倍内閣だけに責任があるかのように主張しているのが、自治労を支持母体とする民主党。
本当にわかりやすい。
別の公務員労組も、社保庁を解体して民間に業務を委託することに猛烈に反対しているが、自治労・日教組と同じように官公労の中で絶大な影響力を保持していたものにかつての国労があった。
昔の国鉄も膨大な赤字を垂れ流し、沿線住民よりも熊の方が多いような場所に線路を通し、百円の収入を得るのに運行コストが数千円かかるような赤字ローカル線をたくさんかかえていた。
地方に行けば一両つくるのに数億円かかる機関車が使われずに何両何十両と雨ざらしになっていた。ひっぱる貨物列車が無いからである。
その国鉄の民営化に猛烈に反対したのが国労である。
しかし現在のJRを見れば、民営化して正解だったのは明々白々だろう。
賢明な国民の皆さんはもうおわかりだと思うが、国民の税金を食い物にして楽な仕事でぬくぬく暮らしたい自治労のような官僚の労働組合こそ、「格差社会の勝ち組」であり、日本の改革を阻止しようとする抵抗勢力なわけだ。
その抵抗勢力から票をもらっている民主党に、本当の改革が出来るのだろうか? 極めて疑わしい。
自治労の支持を受ける民主党が「格差の是正」を声高に主張するのも、全くもって白々しい。
自治労・日教組のような官公労は、左翼思想の影響を強く受けていて、官僚天国だった社会主義国家のように、国民の税金をめいっぱい使って自分達の組織を大きくし、自分達の”仕事”を増やし続けることを望んでいる。
財源が足りなくなれば、国民から取りやすい消費税のアップということになる。
外では中国・韓国・北朝鮮の特定アジア三国と二人三脚で協力し、
安倍政権のように、社保庁改革・教育基本法改正をしようとすると、自治労・日教組と民主党・左翼マスコミのような彼らの代弁者が、特定アジア三国を巻き込みつつ、
「”弱い労働者”の権利を守れ!」「憲法九条堅持!」「安倍は過去を反省しない軍国主義者」「安倍政権は日本を戦争の出来る国にしようとしている」などと叩いて、国民の目を公務員改革問題からそらそうとし、安倍自民党の選挙における敗北を願う。
親米か?反米か?のエントリーで、
韓国・中国・北朝鮮-在米・中韓ロビー-アメリカ民主党-ニューヨークタイムズ(ノリミツ・オオニシ)・ワシントンポスト-朝日・毎日・TV朝日・TBS-日本民主党・社民党・共産党・公明党-超然主義をもくろむ左翼お受験秀才公務員の巣窟である日教組・自治労などの官公労に外務省チャイナスクール-左翼官僚あがりの自民党内の旧宏池会系議員(麻生外相を除く)-朝鮮総連-韓・中・朝の特定アジアへ戻る
これが、日本を弱らせ良き伝統を破壊し、韓国・中国・北朝鮮の支配下におくことを狙う、反日の枢軸である。
と指摘したが、
今回の年金問題は、誰が日本社会のガンで抵抗勢力であるのか、本当に良くわかる事件である。

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おしらせ
- 2007/06/06(水) 23:36:14
インターネット・プロバイダーを変更することにしました。
しかし、先方が「工事完了まで2週間前後かかる」とぬかしやがったので、その間、インターネットへの接続、メールのやり取りなど一切できなくなりました。_| ̄|○
よって、この記事のアップ以降、コメント・TBを頂いても全く対応できません。もし頂いても「管理人の承認待ちです」の表示が出るだけになります。
悪しからずご諒承ください。
ブログにタイマー投稿という機能があるので、それを使って過去記事をサルベージし、週に数本”再放送”をお送りしようかと思っております。
内外の情勢がまだまだ困難をきわめていくという時に記事をアップできないとは無念です。
それでは再開の日までごきげんよう。
管理人 クロフネ
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国産ステルス戦闘機ってムリ?
- 2007/06/04(月) 20:28:17
三菱重工が、イギリスの軍産複合体企業・BAEシステムズと”ユーロファイター・タイフーン”戦闘機の生産ライセンス供与交渉をはじめたという。
参考記事
自衛隊の次期戦闘機(FX)選定が迫っているが、本命とされるアメリカ製のステルス戦闘機F-22”ラプター”に決定されるかどうかは、依然不透明のように見える。
ラプター輸出に関しては、議会の主に民主党が反対していて認められていない。
その理由は、アメリカの防衛費増大に歯止めをかけたい民主党が「ラプターを輸出すれば最先端技術が外国に漏れ、それが原因でラプターに匹敵する戦闘機が現れた場合、アメリカはさらに防衛費をつぎこんで新戦闘機を開発しなければならなくなる」と主張したからだ。
(中国や韓国のロビー関係者も、ラプターを日本に売らないよう動いているだろう)
莫大な設備投資をしたメーカーのロッキード・マーチンはもちろん輸出したいだろうし、国防総省やホワイトハウスも、イラクにかかりきりで中国の軍拡に対し東アジア方面が手薄になりつつあることや、対日貿易赤字の削減、雇用の維持からもラプターを売りたいのではないかと推測する。
(日本の機密情報保護に不安はあるだろうが)
そういったもろもろの事情が、現在の不透明な状況を導いたのであろう。
こうした状況で、三菱がBAEとライセンス生産について交渉に入ったというニュースが飛び込んできたのだが、FX候補にタイフーンは入っているが、これについて防衛省がどう考えているか、どう関与しているのか定かではない。
FXがライセンス生産が困難なラプターに決定した場合、仕事を減らされる国内航空産業に少なからず影響が出る。
「国内航空産業の技術力維持」を名目に、三菱は政府に「まずライセンス生産ありき」でFXを選定するよう要望を出しているようだから、彼らに焦りがあるのかもしれない。
だから三菱がBAEといち早く交渉を始めたのは、ライセンス生産OKという既成事実をつくりたい思惑があるのかなと私には思える。
私自身は、やはりF-22がFXに一番ふさわしいと思うし、いまさら非ステルス機を買うのも、自衛隊の戦闘機の機種が増えて維持費用が上がるのも反対なのだが、アメリカがどうしてもF-22を売らないというのであれば、仕方が無い。 何か別の選択肢をとらなければならないだろう。
どこかで余剰となっている戦闘機(F-16かF-15あたり)をリースして当面をしのぎ、将来アメリカ製F-35ステルス戦闘機を導入するか、
リースするのに適当な機材がないのであれば、二個スコードロン分+教育用+減耗予備機分に限ってタイフーンを導入するのも仕方無いかもしれない。
タイフーンをつくっているのはイギリスのBAEだけでなくて、独仏西合弁企業のEADSも参加しているのだが、EADSの株主にはロシア政府系の投資銀行がいて、ちょっとヤな感じなのだけれども。
ともかく日本がお金は出すと言っているのに、アメリカがF-22売却を拒否するのであれば、そうするしかない。
F-22売却許可の可能性が完全に0になるまで、防衛省が粘り強く交渉してほしいというのが、私の偽らざる本心なのだけれども。
ところで、防衛省技術研究本部(技本)が現在、”心神”と呼ばれる先進技術実証機を開発している。
次世代戦闘機の開発に必要な国産技術を養い、それを使って実際に飛べる飛行機をつくって、技術の効果を実証しようというものである。
心神の実物大模型がすでにつくられていて、電波反射特性の試験に使われた。
心神の研究はそのまま続けるとしても、心神と現在モノになっている技術を組み合わせて、FXをつくることは出来ないのだろうか。
開発期間の短縮とコスト低減を念頭に、新しい技術をあれもこれもと欲張るのではなく、地味でも実戦で使える信頼性の高いFXをつくることを第一目標とする。
もし心神の機体設計にステルス効果が十分あるのであれば、それをそのまま生かし、火器管制レーダーは、F-2に載っているJ/APG-1を改良したものを、中距離空対空ミサイルは99式誘導弾改、空対艦ミサイルにASM-1・2を装備する。
ウエポンベイ(兵器倉)はそれらの兵器が収まるように設計するのは当然のこと、将来開発・装備される予定の兵器のことも考えおく。(レーダーや戦術コンピューター・そのソフトも同様に拡張性を残しておく)
エンジンは海外のものをライセンス国産して装備する。
タイフーンのエンジンをつくっているユーロジェットのものか、フランスのスネクマあたりになるか。
この戦闘機の開発・配備の過程で得られた経験は、心神へとフィードバックする。
技術的に可能かコストがいくらかかるか全くわからないが、F-22の購入が無理なら、こうした”国産”ステルス戦闘機の開発・配備ができないものだろうか。
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関連記事・自衛隊次期戦闘機について
関連記事・クロフネの防衛力整備計画(その4)
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