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金英男氏会見と北朝鮮の策略に乗せられた韓国人家族

  • 2006/06/29(木) 23:14:37

 韓国人”拉致被害者”金英男氏と家族が昨日再会した。
そして今日の午後行われた金英男氏の記者会見に注目が集まった。

クロフネは金氏の記者会見を見て、ふと冷戦時代のポーランドやチェコスロバキアといった東欧諸国の指導者のことを思い出していた。

彼らはことあるごとに、ソビエトの言い分をそっくりそのまま繰り返し、西側諸国を激しく非難した。

しかし彼らは、必ずしも本心からそう言っているわけではなくて、ソビエトの命令に逆らえば、すぐにもソ連軍の大戦車部隊が祖国に進撃してくるプレッシャーや、自国民の命を人質にとられている弱い立場がそうさせているのだった。

話を記者会見に戻そう。

 金英男氏の記者会見の内容は、北朝鮮の公式プロパガンダをそっくりそのまま繰り返したにすぎないものだった。

金氏が北朝鮮に来たいきさつは、決して拉致なんかではなく、ボートに乗っているうちに眠り込んでしまい海に流された。 そして海の真中で北朝鮮の船に助けられ、北朝鮮の船員に「わたしたちといっしょに北に行って、それから自宅へ帰ればいい」と言われ北朝鮮に入国、そのまま住み着いたと証言した。

これは韓国政府の、金英男氏が海水浴にでかけ、北朝鮮の工作員に拉致されたという発表と食い違っている。
 
例え、海に流されて偶然北朝鮮の船に助けられたという金氏の証言が事実だったとしても、高校生が家族や友人のいる祖国を捨てて、知っている人が誰もいない北朝鮮に自発的に住み着くなんてことはまずありえない。

北朝鮮が金氏の帰国を許さなかったという人道上の罪からは逃れられないだろう。

 また、めぐみさんと知り合って結婚した経緯については、「日本語学習の場で、めぐみさんと知り合い結婚した。 めぐみさんは子供のときに脳を損傷しており、うつ病になって自殺した」と述べた。

さらに、日本政府に渡しためぐみさんの遺骨は本物で、それをニセモノと発表した日本のやり方は人権蹂躙(じゅうりん)だと非難した。

 以上の発言は、北朝鮮の公式プロパガンダそのままであるが、以前から専門家によって様々な矛盾が指摘されてきた。

まずDNA鑑定で、遺骨がめぐみさんのものではなく、しかも複数の人物の遺骨が混ざったものであることが、よく知られている。

さらに、金英男氏がキム・チョルジュンを名乗って日本政府関係者と接触したとき、めぐみさんの死亡年を93年、当時の年齢を28歳としていたが、拉致被害者の蓮池さんが死亡したとされる日時の一年後にめぐみさんを北朝鮮で見たと証言すると、北朝鮮側は突然めぐみさんの死亡年を94年、当時の年齢を29歳とした。

今回の金英男氏もそのように証言しているが、妻の死亡年や年齢を夫が間違えるだろうか?

金英男氏がキム・チョルジュン、めぐみさんの娘であるキム・ウンギョンさんもヘギョンという別の名を使ったことについては、私生活を乱されたくないから仮名を使ったと理由を述べた。

これも納得できない。

北朝鮮は国家が国内メディアを完全に支配している。
たとえ英男氏が実名を名乗っても、そのことを北朝鮮国民に隠そうと思えば、北朝鮮政府が報道規制を敷けばよい。

そうすれば、英男氏のことは一切北朝鮮マスコミは報道しないし(実際、北朝鮮国民のほとんどは英男氏と日本側の接触など知らないはずだが)、そもそも北朝鮮の記者が金英男氏の自宅に殺到するようなこともあり得ない。

私生活を乱されたくないから仮名を使ったというのはウソで、金英男という実名が日本から韓国側にもれると、韓国で「拉致被害者が生きていたぞ」と大騒ぎになるからであろう。

 金英男氏は北朝鮮という国家権力の支配下におり、彼の家族も人質にとられている。 彼が例え真実を語りたくとも、北朝鮮当局の指示どおりのことしか言えない。

北朝鮮としては、金英男氏という”証人”に北朝鮮に有利なことばかりしゃべらせることで、南北間だけではなく日朝間の拉致事件についても、幕引きをするつもりだろう。

 それがわかっていたから、横田さん夫妻など日本人拉致害者家族は、金英男氏の家族に「北朝鮮へ行ってはいけない」と強く説得した。

しかし、その説得を振り切って母と姉が金英男氏との対面を果たした。訪朝前に韓国側から日本側の拉致被害者家族への批判も巻き起こった。

その結果はどうなったかと言えば、金英男氏は北朝鮮工作員に拉致されたことを自ら否定し、自発的に北朝鮮に滞在していると”証言”した。

これで、金英男氏の韓国への永住帰国はほとんど不可能になったと思う。

何しろ多数のマスコミの前で金氏は「自発的に北朝鮮に滞在しており拉致されたのではない」と言った以上、韓国へ帰る理由が”無くなった”からだ。

金氏の家族が感情に流されて猪突猛進に突っ走った結果、北朝鮮の策略にひっかかって、家族がバラバラに引き裂かれてしまったのである。

今後は、家族がわざわざ不自由な北朝鮮を訪問して英男氏に面会にいかなければならないだろうし、英男氏が韓国を訪問できたとしても人質として妻子は北へ置いておかなければなるまい。 だから英男氏が北朝鮮を離れても真実を語ることは難しい。

 金英男氏の記者会見で強く感じたことは、北朝鮮問題に対応するときの日本と韓国の協力の困難さだ。

日本では「北朝鮮政府による民間人拉致という犯罪・人権侵害を許すな」といった、人類の普遍的な価値観が尊重されるが、韓国ではそういった普遍的価値観よりも、同じ民族としての感情とか血のつながりといったものの方が重視される。

実際、北朝鮮で再会を果たした韓国人拉致被害者家族の人たちは、家族をさらった北朝鮮にうらみつらみを述べるようなことはなかった。

拉致した側の北朝鮮と拉致された側の韓国とは、利害対立者というより利害共有者と考えたほうがよいとさえ思える。

サッカーワールドカップ・アジア予選で、日本と北朝鮮が同じ組になったとき、韓国で「日本と北朝鮮どっちを応援しますか?」という街頭アンケートをとっていた日本のTV局があった。

韓国人の声は圧倒的に「北朝鮮を応援します」というものだったが、その結果を見た日本人のあるTV出演者が「日本と韓国は2002年W杯の共同開催国だったのに、北朝鮮を応援するなんてショック」と、今さらびっくりしたようなことを言っていた。

日本政府も含めて、「日韓が協力して北朝鮮による拉致問題にあたることが事件の解決につながる」という日本人は少なくないのだが、現在のところ私はかなり懐疑的だ。

そうした人たちに、先ほど例に出したTV番組出演者のような無邪気さを感じてしまうのである。

 今後日本としては、サンクトペテルブルクサミットや国連など国際社会の場を活用して、アメリカやEU諸国・ASEAN諸国などの協力を得ながら、北朝鮮に粘り強く圧力をかけ続けるしかないだろう。

また、北朝鮮の対日債務の返済が滞っているのを理由として、新潟にやってきた万景峰号を借金のカタとして没収してしまうなど、日本独自でやれることも決して少なくない。

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関連記事・日韓仲間割れと拉致問題

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日本の右傾化

  • 2006/06/28(水) 01:01:10

 最近、新聞や雑誌・TVなどを見ていると「近年、日本は右傾化した」と話す人を見かける。

大学教授などの教育者やジャーナリスト・文化人など、”知識人”としてはアンシャン・レジーム(旧体制)に属する人がほとんどだ。

(じゃあ新体制に属する人はというと、ネットを重視して言論活動している人たちがあげられる)

彼らが「日本は右傾化した」という時、多くは「いまごろ右傾化しやがって」といったネガティブな意味がこめられている場合がほとんどだ。

また、中国・韓国など一部の外国でも「日本は右傾化した」と言われている。もちろん否定的なニュアンスでである。

それでは本当に日本は右傾化したのだろうか。


極  社   中   自   極  
左  民   道   民   右

┻━━┻━━┻━━┻━━┻
-2  -1  ±0   1    2



 上図は、政治思想的立場をビジュアル的に表したものだ。

下の数字は右傾化度を数値化したものだが、政治思想を計量化・数値化するというのは、あまり適切ではないと思うので、わかりやすくするための目安程度に考えてほしい。

最左翼には、平等な社会を建設するためと称して暴力と独裁政治を肯定する共産主義者・社会主義者つまり極左がいる。

そこから一目盛だけ右傾化すると、平等な社会を建設するのに、民主的な選挙で政権をとることで行おうとする、社会民主主義者(いわゆるリベラル)がいる。

そこからさらに一目盛だけ右傾化すると中道勢力がいて、

さらに一目盛右傾化すると、結果の平等よりチャンスの平等・民主的で自由が認められた社会を支持する自由民主主義者がいる。(クロフネの立場はここ)

そして最右翼には、自民族優越主義や独裁者のカリスマ性によって独裁政治を正当化する極右主義者がいる。

 クロフネの独断と偏見で判断すれば、アメリカ共和党は1つまり自由民主主義で、アメリカ民主党は-0.5つまり中道左派ぐらいだろうか。

イギリスだと保守党は1、労働党はかつては-1だったと思うが、ブレア政権では右傾化したから±0ぐらいか。

ドイツだとCDUが±0~0.5ぐらい。SPDは-1~-0.5だと思う。

ソビエト共産党はガチガチの-2、ナチス党やファシスト党は2としておこう。

 戦後日本の場合だと、自民党は派閥の寄り合い所帯だから判断が難しいが±0~0.5ぐらいか。

しかし現・小泉自民党はだいぶ1に近くなったのではないだろうか。

社会党や共産党はマルクス・レーニン主義を放棄していなかったからとりあえず-1.5にしておく。

今の最大野党・民主党は-1ぐらいか。 

私の独断と偏見だから抗議は受け付けないが(笑)そう遠くはずれてはいまい。

 さて、戦後の日本社会ではマスコミや教育界で左翼の影響力が非常に強かった。 90年代までは、日本国民がどういった政治思想的立場をとっているのか、その平均を取ると、だいたい-0.5~±0ぐらいではないだろうかと思う。つまり中道左派だ。

21世紀にはいると、ソビエトなど社会主義諸国の崩壊に伴う左翼思想の衰退とネット言論の発達で、日本国民の平均は、0.5ぐらいにはなっているのではないだろうか。

つまり左翼の衰退などで-0.5から0.5へ目盛1つ分だけ右傾化したと言える。

 だが日本の教育者やジャーナリストに多い、-2の共産主義者や-1の社民リベラルの立場をとる人たちから見ると、-0.5から0.5へ右傾化するのでも自分の立ち位置を基準にしているからとんでもなく遠い方向へ右傾化したように見えてしまうのである。

もしくは、左翼思想を盲目的に信じて「現在の日本が戦前の軍国主義に似てきた」などと言う人たちは、自分たちに左にバイアスがかかっているという自覚がなく、バランスのとれた不偏不党の±0だと思いこんでいるから、-0.5から0.5への右傾化でも、1から2へと日本社会が右傾化しているという幻想が見えてしまうのかもしれない。

 しかし、もともと左傾化して社民リベラルぽかった日本国民が自由民主主義者に近づいただけで、危険視するほどのことではない。

もし同じ目盛1つ分だけ右傾化するのでも、1から2、つまり日本国民の大多数が自由民主主義を否定して独裁政治を肯定化するなら大問題で、私もまったくもって危険だと思うが、現在のところそんな兆しは見えない。

私は上図でいうと、右傾度が1を超えない限り特に危険視する必要はないと思う。

 次に日本国外に目を向けてみたい。

 一党独裁体制を堅持し、中華民族優越主義をかかげる中国共産党の右傾度は2、かろうじて民主主義体制を維持しているものの、韓民族優越主義に反するようなこと(例えば竹島は日本のものだと主張するような)を言う国民は社会的地位を剥奪されることもある韓国社会は1.5とクロフネは見ている。

これまで何度も取り上げてきたように、中国・韓国双方とも教育界や言論界を政府が支配して国民に対して偏狭な民族主義をあおってきた。

そのような過激な民族主義は自国内部ではおさまりきらず、しばしば国境を超えて日本に押し寄せた。 それが、竹島・東シナ海EEZ問題に代表される領土・領海拡張主義であったり、日本の国民教育への介入と思想統制などに代表される内政干渉だったのである。

中・韓の、適正範囲からあふれ出した右傾化は、必然的に日本とぶつかるはずだった。

しかし戦後の日本社会は左翼度が高かったので、中・韓の偏狭な民族主義のショックは、日本の「主張しない外交」が吸収してしまった。 

つまり中・韓のプラス(右傾化)を、日本のマイナス(左傾化)がある程度相殺していたということだ。

その大きな代償が、中・韓が日本の国益を侵害するのを、ひたすら日本国民が我慢するというものだった。


だが、90年代の社会主義圏の崩壊と左翼マスコミの影響力減退で、日本国民の一部に「中・韓が日本の国益を侵害するのを、ひたすら日本が我慢するのはおかしい」「日本社会は自虐的すぎる。自民族優越主義は避けるとしても、最低限の愛国心をもつべきではないか」と感じる人が現れ、ブログなどIT技術の発達によって、そうした人が飛躍的に増えた。

日本社会の”右傾化”は、中・韓の偏狭な民族主義が日本国民に刺激と危機感を与えた結果なのである。

 そうなると、これまでのように日本の「主張しない外交」が中・韓の偏狭な民族主義のショックを吸収するようなことはなくなり、中・韓の偏狭な民族主義と”右傾化”した日本がぶつかるようになる。

それが近年の日中・日韓外交摩擦だ。

そして、日本が左翼主義を保って中・韓の過激な民族主義をひたすら受け入れ我慢するのが当然と考えてきた中・韓は、今までの特権を奪われたことに不満を感じ、「日本が右傾化したぞ、軍国主義の復活だぞ」と騒いでいるのである。

中国・韓国にとっては、自分たちが日本に極右民族主義を振りかざすのは当然の権利だが、日本がちょっとでもプラス(右傾化)になるのは許さないという論理で、「日本が右傾化した。軍国主義に似てきた」と騒ぐ左翼系日本人も、たいてい極度に右傾化した中・韓の過激な民族主義に対しては、ちっとも問題とは思わない。

それをダブルスタンダード(二重基準)という。

 日本人のみならず中国人でも韓国人でもアメリカ人でもフランス人でもその他どの国の人であっても、自分の住む国や街に愛着を感じたり誇りを持ったりするのは自然のことだろう。 そうでなければホームシックなどというものは起きない。

だが現在の中国・韓国が押し進めている、「わが民族は外国人より人種的に優れているのだ」といった偏狭な自民族優越主義は、例えどの民族が取り付かれたとしても断固反対だ。

この記事で取り上げた近年の日本の”右傾化”は、上図でいえば、単に右傾度1に近づくような自然のもので、まだ適正範囲内だと思う。 であるならば、心配する必要もあるまい。

左翼系日本人や中・韓などの声に惑わされないためにも日本国民は左にバイアスのかかった色眼鏡を捨てて、日本社会がどれだけ右傾化したかの、正しいモノサシを持たなければならない。


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ノ・ムヒョンの対日戦争ゴッコ

  • 2006/06/27(火) 01:07:02

 最近、ノ・ムヒョンが再び日本に対する”戦争ゴッコ”にいれあげはじめたように見える。

韓国内の報道によると、ペ・ギチャン著”コリア、再び生存の岐路にたつ”という昨年5月に出版された本を読んだノ・ムヒョンが、その本の内容を昨年後半以降の韓国の外交政策に反映させているらしい。

クロフネは残念ながら内容はさっぱり知らないが、対日本外交についてその本に何か記述があったのかもしれない。

 今年4月、日本の外務省が出した「ノ・ムヒョンが反日強硬路線をいっそう強めることで、自らのレイムダック化を防ごうとする可能性がある」という分析を韓国マスコミがすっぱぬき、それを知ったノ・ムヒョンが激怒して日本に謝罪と責任者の処分を求めた。

しかしながら、現在までノ・ムヒョンの反日原理主義外交は強まるばかりで、外務省の分析が正しかったことを自分で証明してしまっている。

それからまもなく起こった日本の海上保安庁の水路観測船をめぐる問題で、両国の水上警察が激突寸前のところまでいったが、谷内次官がわざわざ訪韓して行った交渉で、いったん問題は先送りされた。

だがノ・ムヒョンは、韓国政府内に竹島問題専門の”タスクフォース”を結成し、訪韓したアナン国連事務総長には日本に対する不満をえんえん垂れ流した。

 6月はじめの地方選挙でノ・ムヒョンの支持基盤であるウリ党が壊滅的敗北を喫した後、ノムヒョンは「自主国防は国家存立の基盤で平和と繁栄の土台」と言い出し、「海軍力は自主国防の中枢」と位置付けた。

引用記事 

韓国は長いこと陸軍国家であったし、仮想敵国はなんと言っても第一に北朝鮮だった。 そして陸軍力で北朝鮮に劣る韓国をサポートして軍事バランスをとってきたのは米韓同盟にもとづくアメリカ軍である。

(現在は、韓国の方が北より陸軍力は上だと思うが)

ノ・ムヒョンはそうした韓国の安保政策を転換させて、自主国防こそ韓国の基盤で、自主国防の中枢は海軍力だと言うのである。 それが意味するものは何か?

北朝鮮も大陸軍国家で海軍はオマケのようなものだ。

もし日本と北朝鮮の海軍同士が日本海で海戦を行ったら、日本側は舞鶴の一個護衛隊群・8隻の護衛艦で北朝鮮海軍の全水上艦艇を全滅させられると思う。 そもそもこんな仮定はあまり意味がないけれども。

ともかく、あればあったでそれに越したことはないが、北朝鮮相手に大海軍は必要ない。ところが韓国は国防の中心を陸軍から海軍にするというのである。

これは、韓国の敵が大陸ではなく海側にいるということをノ・ムヒョンが想定していることを意味している。

つまり陸軍国家・北朝鮮は敵ではなくなって、海軍国家・日本が韓国の敵だということだろう。

それは、ノ・ムヒョンが「領海・排他的経済水域での主権と利益を保護するためにも海軍の役割は大きい。力を合わせ海洋強国の誇らしい歴史を造り韓国領海を平和と繁栄の場にしていこう」と演説したことからも、うかがえる。

「北朝鮮との軍事バランスをとる必要もなくなったのだから、米韓同盟はもういらない。北朝鮮と二人三脚でやるには好都合の”自主国防”でいく」というのがノ・ムヒョンの真意ではないだろうか。

 歴史や戦略に熱を上げるノ・ムヒョンの姿勢は、今月17日の韓国軍現役将校160人余りを対象に行った主要指揮官対話での講演にもあらわれている。

引用記事 

ここでも、「(アメリカは南北)統一を得るために平和を放棄し戦争を選んだという歴史が存在するが、韓国はそうするわけにはいかない」と述べて、皮肉にもアメリカ南北戦争の歴史を引き合いに出して北朝鮮は敵ではないことを説き、自主国防政策を正当化した。

そして22日の韓国海洋警察官らを招いた激励の席で、「日本の挑発に備えた防御能力が必要だ」と、はっきりと日本を敵と想定した上で、演説を行った。

「南北関係は平和と安全が最優先」と主張しているのとは正反対である。

引用記事 

韓国での報道をみていると、済州島に”機動部隊”の基地を建設するといった話がちらほら出ている。

最初は何のことかわからなかったが、軽空母に改装可能な韓国の強襲揚陸艦”独島”を中核とし、イージスシステムと長距離巡航ミサイルを搭載した駆逐艦と潜水艦を護衛につけた、アメリカ海軍機動部隊の韓国版をつくりあげ、それを済州島に置く構想らしい。

この”機動部隊”とやらの敵は日本なのだろう。

 さて、4月の日韓次官協議の合意事項であった、ドイツでの海底地形名称小委員会において、竹島周辺海域の地形名称を韓国は提案しないという約束は、守られたようだ。

引用記事 

 この記事が本当ならば、少なくとも韓国の事務方(この場合は外務官僚)は、ノ・ムヒョンの対日戦略ゴッコからは一線を画しているようである。

在韓米軍が台湾有事などの際に韓国外へ展開することにノ・ムヒョンが難色を示していたが、米韓関係を重視する事務方がノ・ムヒョンの知らないところで、アメリカの意向にそったかたちで合意をまとめてしまったことも昨年あった。

韓国の事務方のなかにはノ・ムヒョンを快く思っていない連中がいるのかもしれない。

逆に、組織の拡大と予算の増額を望む韓国軍部はノ・ムヒョンの戦争ゴッコは大歓迎だろう。

韓国民は、ノ・ムヒョンの対日戦争ゴッコをどう考えているのだろうか?

 私は、ノ・ムヒョンの戦争ゴッコが本気なら本気でいっこうに構わないと思っている。

別に腹が立つといった感情の変化は起きない。

韓国が日本を敵とみなすなら、それにふさわしい対応を日本がとれば良いだけの話である。 もし日本がそうした対応をとれないのであれば、腹が立つかもしれないが。

 日本の知韓派の人たちのなかには、「韓国人の反日はタテマエでホンネは親日なのだ。韓国人とつきあえばわかる」と言う人たちがいる。

それが本当だとしても、だからといって韓国の反日政策を見逃すわけにはいかない。

例えタテマエであったとしても、韓国の反日政策を見逃すと「タテマエは反日。ホンネは親日」と言い訳すれば、韓国がどんな反日政策をしてもよいことになってしまう。

そうした日本側の韓国甘やかし、それに対する韓国の日本への甘えが、竹島問題や歴史問題に代表される、韓国が日本の国益に重大な損失を与えることを許す原因となったのである。

 韓国が日本を敵とみなすならば、日本もそれにふさわしい外交・安保政策をとるべきである。

現在中国は、とりあえず靖国問題を対日外交の正面にすえるのを止め、現実的な外交政策に転換しつつある。

そうした中で、世界でたった一カ国、靖国問題や竹島問題を前面に押し出して、反日原理主義を貫く韓国の異常ぶりが際立つ。

日本政府は、中・韓まとめて外交関係の正常化をしようとしているが、”各個撃破”という戦略論の基礎からすると、中・韓でまったく同じ外交を取るのはいけない。

とりあえず表面上は極端な反日外交を捨て、現実的な実利外交に戻りつつある中国とは、関係正常化をすすめても良いが、反日原理主義外交を貫き、日本を敵と公言してはばからない韓国とは関係を後退させて、孤立化させるべきである。

反日政策をとり、日本の国益に損失を与えるような国に、日本自身が甘い果実を与えてはいけない。

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中国の権力闘争と対日外交の変化

  • 2006/06/23(金) 23:56:37

 最近、中国の対日政策に再び変化が見られるようになってきた。

昨年の反日暴動で破壊された上海・日本総領事館の損害賠償交渉がとうとうまとまったようだ。 報道によると4000万円以上かかる修理費用は中国側が負担することになった。

引用記事 

「反日暴動で起こったことの全責任は間違った歴史認識を持つ日本にある」というのが、これまでの中国政府の立場だから、全面的な譲歩とみていいだろう。(というか、弁償するのは当たり前)

反日暴動で日本の公館などへの破壊行為に加わった中国人計10人に最高で懲役7ヶ月の処罰が確定したとの情報も、中国側からもれてきている。

引用記事 

実際に刑が執行されたかどうかは不明だが、これも中国側による「日中関係改善のために中国は努力しています」というアピールなのは間違い無い。

また、民間の反日団体が”釣魚島の日”(釣魚島=尖閣諸島のこと)制定に向けて進めていたインターネット投票を、北京市当局によって中止させられている。

引用記事 

昨年の反日暴動の拡大と組織化にはケータイやパソコンなどのネットが大きな役割を果たしており、中国指導部がネット規制を強めて、中国国民にくすぶる反日感情のおさえこみに必死になっているようだ。

最近、中国国内のいくつかのサーチエンジンが使えなくなっているが、それも何か関係しているのかもしれない。

これに加えて、中国の青年組織・中華全国青年連合会(全青連)が、1984年に実施された3000人規模の訪中団に参加するなどした日本人の関係者ら100~200人に対し、8月に訪中してくれるよう要請してきたという。

引用記事 

 3月末におこなわれた日本の親中派7団体と胡主席の会談では、靖国問題を蒸し返す愚をおかして、対日外交を泥沼にはまり込ませ、

対日外交の泥沼化を挽回し、あわせて米中関係の改善を狙った4月の胡主席の訪米は、大失敗に終わった。

中国の悲鳴の記事で、

いっこうに打開のきざしがみえない対日外交、アメリカをはじめ世界で高まる”中国脅威論”、しかしながら、軍部の強硬派に代表される反日原理主義者の目が気になって、簡単には反日の旗をおろせない胡主席ひきいる執行部。

でっち上げのプロパガンダ教育で中国国民に日本人への憎悪を植え付け、それで共産党独裁への不満を日本人にそらそうなんて愚かなことをするから、内政・外交両面でにっちもさっちもいかなくなるのである。



と書いたとおりだ。

 前述の中国の対日外交の変化のきざしが、中国の外交政策の行き詰まりの原因である最初のボタンの掛け違い、つまり中国国民の日本人への憎悪をあおって共産党独裁体制を正当化し、アジアでの覇権確立のために日本を軍事力などで力ずくでねじ伏せるような、従来の中国の政策を直そうとしていることを意味しているのか、それとも形勢不利な現在の状況をのりきるための一時凌ぎなのかはまだわからない。

これで中国がアジア覇権確立とそのための日本封じ込め政策を完全にあきらめたとみるのは早計だろうし、今後の中国の出方を注意深く観察する必要があるかと思う。

ただ中国の対日姿勢に変化が見えることだけは、はっきりしている。

 ところで先ほどの、1984年に実施された訪中団に参加した日本人関係者に全青連が再訪中を要請してきたニュースだが、1984年に3000人もの日本人を中国に招いたのは胡燿邦元総書記である。

その後、おおぜいの日本人に訪中を許可したことなどをネタに、改革派だった胡燿邦氏は保守派長老たちから総攻撃を受けて失脚、彼は1989年に失意のうちにこの世を去ったが、胡耀邦氏追悼と民主化要求を叫ぶ学生デモが10万人規模の集会へと発展し、それが人民解放軍投入と天安門流血事件へとつながった。

胡燿邦氏は全青連の中核をなす共産党青年団(共青団)のリーダーで、胡錦涛主席の先輩にあたる。 胡主席も全青連の会長をつとめたことがある。

 胡燿邦氏が招いた3000人訪中団の関係者を、全青連が再び中国に招くという話が持ち上がったということは、中国政府内部における権力闘争で、胡主席派が軍部や江沢民派などの反日原理主義グループを押さえ込むのに成功したということなのかもしれない。

結局、軍部などの反日・反米グループの意向を気にしてか、3月の日本の親中派7団体と胡主席の会談で靖国問題を蒸し返し、4月の胡主席の訪米では、米中で反日包囲網を構築することを要請する一方、人民元や人権問題などでアメリカには一切譲歩しないということをやって、中国は外交的に大失敗をおかしてしまったのだから、中国政府内部の反日・反米グループの影響力が大きく後退しても不思議ではない。

 ともかく、中国による内政干渉は許さないという日本政府の毅然とした外交姿勢が、中国の誤った外交政策を修正させたのは間違いない。
次期首相も毅然とした外交・主張する外交を貫かなくては、これまでの苦労が水の泡になる。


これまで述べてきたような、日本や中国、それにアメリカなどを含む国際関係の潮流も読めずに、「中国の言うとおりにしなくては、日本はアジアで孤立する。アジア重視こそが日本のとる道だ」といったことを平気で言う人間に国家の指導者はつとまらない。

(中国の外交姿勢の変化が長く続くかはまだわからないし、日中間でとんでもない密約でも成立しているのであれば話は別だが)

「靖国問題のせいで日中関係は危機を迎え、日本はアジアで孤立している」というデマをまきちらしている日本人には、「靖国参拝を永久に止める」という小泉首相からの公式表明がないにもかかわらず、こうして日中関係が改善に向かっている現状は、目をそらしたい光景だろう。

 こういうことを言うと、「日中関係改善のために動き出した胡主席を助けて彼の失脚を防ぐために、日本は譲歩すべきだ」という日本人が必ずといってよいほど現れるが、

もし胡主席が江沢民時代の反日原理主義を捨てて、日中共存をめざして現実的な外交政策を選択したのであれば、それは日本のためではなくて、中国自身のためになるからやったのである。

反日原理主義政策が中国の国益にどんな損失を与えたかは、この記事でも繰り返し述べた。

だから、日本が中国の内政干渉を許し主権を損なうような譲歩をする必要はまったくないし、「日本が譲歩しないと胡主席が危ない」という中国の使い古された手、”あなたの友人が危ない戦術”に何度もひっかかってはいけない。

中曽根政権時代に「靖国参拝を中止しないと胡燿邦が危ない」と中国側に言われてその言葉に従ったが、結局胡燿邦氏は失脚して「中国による日本へ内政干渉する権利」だけが残ったのだから。

そしてそのことが、近年の日中間の不毛な争いの原因なのだから。

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関連記事・中国の外交テクニック(その3)

テポドン発射カードと北朝鮮の瀬戸際外交

  • 2006/06/22(木) 23:58:22

 北朝鮮がテポドン2号発射の構えをみせ、それに日・米などが強く反発して約1ヶ月がたった。

北朝鮮が”テポドン発射カード”をちらつかせている理由は明白で、行き詰まってしまって、にっちもさっちもいかなくなっている米朝関係の打開にあるのは間違いない。

 六カ国協議において北朝鮮があくまでも核兵器開発を続行する姿勢に終始したことにアメリカが反発、北朝鮮が偽ドル札密造を外貨獲得の重要な手段としていたこともあって、アメリカが北朝鮮に対して金融制裁を発動した。

これによって金正日をはじめとする北朝鮮の権力中枢部の、外貨による資金繰りが困難になった。

それでも北朝鮮は強硬姿勢をあらためず、「金融制裁を解除しなければ六カ国協議には復帰しない」と言い張った。

おそらくクリントン前大統領のような、北朝鮮に非常に甘く、北朝鮮の外交トリックに簡単にひっかかってくれるような人物が、2009年以降のアメリカ次期大統領になってくれることを祈りつつ、それまでは亀のように手足をひっこめて、篭城作戦も辞さずという作戦で行こうとしたのだと思われる。

 しかし先月中旬、北朝鮮はテポドン2号の発射準備を始めたことが、日・米など各国に察知された。

金融制裁の効果が北朝鮮指導部が思っていたより強く、北朝鮮は相当のダメージを受け、篭城作戦を続けると2009年まで金正日独裁体制がもつかどうかわからない危険な状態になり、アメリカを金融制裁解除のための交渉のテーブルにつかせるために、「テポドン2号発射カードを使おう」と判断したのではないだろうか。

北朝鮮お得意の”瀬戸際外交”である。

そして案の定、北朝鮮は国連代表部を通じて、「ミサイル発射を止めてほしかったら、米朝直接対話のテーブルにつけ」と要求してきた。

 だが今回の北朝鮮による瀬戸際外交は、うまいやり方とは思えない。

日・米がテポドン2号発射を止めてほしいからといって、1回でも北朝鮮の要求を飲むと、テポドン2号発射カードが”打ち出の小づち”になってしまう。

北がミサイル発射基地に燃料補給車をうろちょろさせて「テポドン2号を発射するぞ」と日・米を脅すのは何回だってできるし、そのカードは減ることがない。

だから日・米は絶対に北朝鮮の要求を飲めないし、北の瀬戸際外交は日・米の選択肢を逆に狭めてしまう結果となる。

実際ブッシュ政権は、米朝直接対話を拒否した。当然だろう。

引用記事

 北朝鮮が本当に米朝直接交渉を望むのなら、テポドンをいったんひっこめて、ほとぼりがさめるのを待ってから、アメリカにテーブルについてくれるよう頼むしかないだろう。

ただ金融制裁解除に関して、「偽ドル札密造を見逃してくれ」というのは、アメリカとしても絶対に飲めない条件だ。

 また、テポドン2号を本当に発射した場合あくまでも実験で、日本やグアム・アラスカを狙ってミサイルを打ちこむようなことは無いと思うが、もしテポドン2号打ち上げが失敗して本体や破片の一部が日本列島やグアムなどのアメリカ領に落下した場合、アメリカ軍が「北朝鮮による先制攻撃」とみなす可能性もある。

たとえ実験目的であっても、本当に発射するのは北朝鮮にとってもかなりのリスクを負わなくてはならないだろう。

アメリカも試験中のミサイル防衛システムを実戦モードにして備えているという報道もある。

引用記事 

またペリー元国防長官は、テポドンが発射される前に基地を巡航ミサイルで破壊せよと言っている。

引用記事 

もちろんアメリカにとってテポドン発射基地を破壊するのは簡単なことだし、実際、日本海にはトマホーク巡航ミサイルを搭載したアメリカの潜水艦がうようよしているはずだが、それはさすがにやり過ぎだと思う。

やはり国際社会の”かまってちゃん”・北朝鮮の瀬戸際外交に過剰に大騒ぎするようなことはせず、スルーするのが一番ではないだろうか。(本当に日・米を狙ってミサイルを撃ったら話は別)

 ところで、アメリカ軍が開発している対弾道ミサイル迎撃兵器にABLというのがある。

ジャンボジェットにレーザー砲を搭載して、発射された直後の上昇中の弾道ミサイルをレーザー砲で破壊してしまおうという計画である。

ABLには問題もいろいろとあるのだが、落下してくるミサイルをパトリオットなどの迎撃ミサイルで打ち落としたりすると、ミサイル本体や放射能・有毒ガスを含む弾頭の破片まで自国内に落っこってくる可能性がある。

しかし、ABLだと上昇中のミサイルを破壊するので、破壊されたミサイルの破片や有害物質はミサイルを発射した国自身に落下する可能性が高く、その心配はなくなるというわけだ。

そのため、弾道ミサイルを発射しようとする国に対してABLの存在はプレッシャーとなるという意見もある。

実用化がうまくいっていなかったり、イラクへの米軍駐留経費の激増で予算縮小あるいは計画そのものの中止も噂されているのが残念である。


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イラク派遣自衛隊の撤収が決まる ほか グローバルインテリジェンス(6/20)

  • 2006/06/20(火) 23:56:04

◆イラク派遣自衛隊の撤収が決まる 

 イラク政府がサマワの治安権限を多国籍軍から委譲されるのをうけて、日本政府は今日、イラクに派遣している陸上自衛隊の撤収を発表した。

クウェートを拠点に活動している航空自衛隊の方は、引き続き輸送任務にあたる。

 2年以上の期間に、のべ5000人以上が派遣された自衛隊のイラク復興支援部隊だが、ようやく撤収できることとなった。

イラク戦争の是非はともかく、国軍と警察を含むイラクの治安維持システムが全面的に崩壊してしまったのはまぎれもない事実で、多国籍軍による治安維持活動は絶対に必要だった。

その多国籍軍に自衛隊が参加し、命をかけたリスクを背負って国際貢献をおこなったのは、イラクの復興に貢献しただけではなく、日本とアメリカやイギリス、オーストラリアといった同盟国とのきずなをかつてないほどに強め、日本の国益にとっても大変な貢献だったと思う。

以前に、ある日本人が国連の平和維持部隊の兵士に「国連は軍事力ではなくて、経済援助で国際貢献すべきだ」と抗議し、北欧出身のその兵士が胸ポケットから100ドル札を出して「じゃあ俺がお前に経済援助してやるから、俺の代わりに政府軍とゲリラがドンパチやっているところに行ってきてくれ」と言われ、何も言い返せなかったという話をしたが、

やはり国際社会でカネだけ出して命をかけたリスクを背負った貢献をしないのでは、いざ日本がピンチになったときにリスクをおかしてでも助けてくれるような同盟国は得られないのだと痛感する。

国民の一人としてイラクに派遣された自衛隊の皆さんには本当に感謝したい。 
すべての隊員の皆さんが無事イラクから撤収し、元気に自宅の玄関のドアを開けられるよう、心から祈っている。


政府も自衛隊員の労をねぎらうためにも、撤収の際には政府専用機をできるだけ活用し、民間の航空会社を使わねばならないときでも、費用をケチったりせず、安全性の高い最新機材を保有する航空会社の飛行機をチャーターしてほしい。

◆ゼーリック国務副長官辞任へ 

 アメリカ国務省のナンバー2で、アメリカの対アジア外交に大きな影響力を与える立場にあるゼーリック国務副長官が来月辞任し、ゴールドマン・サックス証券へ転出することが発表された。

ゼーリック氏は財務長官のポストを以前から希望していたと報道されていたが、スノー財務長官の後任にゴールドマン・サックス証券のポールソンCEOが指名されたことによって、ゼーリック氏はブッシュ政権を去る決断をしたようだ。

 ゼーリック氏は中国を「国際社会における責任あるステークホルダー(利害共有者)」と呼ぶなど、親中派とみられていた。

後任が誰になるかまだわからず、なんとも言えないのだが、中国が軍事的経済的にアメリカに対抗しうる大国となり、アジアにおけるアメリカのプレゼンスを排除して覇権を確立するまで、アメリカ国内の親中派を利用して時間稼ぎをしようという、中国の国家戦略にとって痛手であるのは間違い無いだろう。

胡錦涛主席の訪米大失敗のあと、米中関係は悪化の一途をたどっているように見える。



◆ベネズエラがロシアから兵器購入を加速 

 反米政策をかかげるベネズエラ・チャベス左翼政権は14日、ロシア製の戦闘機・スホーイ30を24機購入すると発表した。購入額は推定で約7億2000万ドル(約820億円)という。

ベネズエラは既に先月、自動小銃のベストセラーともいうべき”カラシニコフ”の製造工場をロシアの技術援助のもとに自国内に建設することを発表している。

南米の戦闘機市場は伝統的にフランスのダッソー社が強く、続いてアメリカが食い込むといった感じで、ペルーがダッソー・ミラージュ5や同2000といったフランス製戦闘機にまじって、ロシア製ミグ29とスホーイ22・25を保有しているのが異色をはなっていたのだが、

反米の急先鋒であるベネズエラのチャベス政権が最新鋭のスホーイ30戦闘機をはじめロシア製兵器の購入をはじめた。

これによってベネズエラの反米・親露中政策は決定的になったと思う。

それまでベネズエラ空軍の戦闘機は、仏製ダッソー・ミラージュ50や米製ロッキードF-16が主力であった。

 兵器の売買というのは命のやり取りと関係してるので、敵国に自国製の兵器を売るようなことはまずあり得ないし、逆に兵器の売買関係がある国同士というのは、普通の二国間関係よりも強い友好関係にあると言える。

だから、その国がどういう外交をしてどこの国と仲がよいのか知りたかったら、使っている兵器の製造国をみればよい。

 ある日本の石油企業関係者が言っていたが、アフリカ諸国での油田権益の入札で、中国政府に「自国製兵器の売却」というカードを切られると、日本企業は中国国営石油企業にほとんど太刀打ちできないという。

自衛隊のイラク撤収の記事でも言ったが、国際関係においてカネのやり取り(経済関係)より、命のやり取り(安保協力や兵器売買)の方が、重視される場面はいくらでもある。

 その意味で、武器輸出が禁じ手となっている日本は外交的にハンデをかかえている。


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反米同盟化してきた上海協力機構

  • 2006/06/19(月) 23:58:05

 先週15日、中国の上海で上海協力機構(SCO)首脳会議が開かれた。

SCOは中国・ロシアと中央アジア4か国で構成され、準加盟国であるイランのアフマディネジャド大統領やパキスタン・モンゴルなどの首脳も参加した。

首脳会議後に発表された共同宣言では、「体制の違いを口実にした内政干渉はすべきでない」という内容がもりこまれ、ユーラシア大陸中央部をめぐるアメリカ・EU対中・露のグレートゲームの構図が年々はっきりとしたものとなってきている。

イランのアフマディネジャド大統領も「上海協力機構が強大な機構となり、不法な強権による干渉を阻止すべきだ」と演説し、中・露との連携強化をはかってアメリカに対抗する姿勢を強く印象付けた。

中・露もこれにこたえ、イランなどSCOの準加盟国を正式加盟国にして組織拡大をめざすことを共同宣言にもりこんだ。 中・露は国連でもイランの核開発に同情的で、制裁に強く反対している。

引用記事 

 これに対してアメリカは、SCOが反テロを目標に掲げながらアメリカがテロ支援国家と名指しするイランを準加盟国として加えていることは「理念に反する」と批判し、アメリカを念頭に置いた「体制の違いを口実にした内政干渉はすべきでない」という共同宣言にも反論をした。

引用記事 

 中国などが「SCOは反テロリズムのための平和的な組織で、第三国を標的にした軍事同盟ではない」としつこく言っているが、昨年8月山東省で実施された中・露合同の軍事演習の内容は、決してテロリスト相手のものではなかった。

まずバックファイアやフランカーといった(戦闘)爆撃機が、空対地ミサイルを使って相手のレーダーサイト・空港を破壊し、次に空挺部隊が輸送機からパラシュート降下して相手の重要拠点をおさえ、沖に待機する揚陸艦から水陸両用の戦車・装甲車と上陸用舟艇が発進して、空・海から援護を得ながら本格的に敵地へ上陸するという、明らかに独立国家へ侵攻する場合にとられる作戦の定石をふんだ内容のものであった。

SCOは大陸国家どうしの同盟だから、強襲揚陸艦をつかって上陸作戦を行うような軍事演習する必要性などほとんどない。 もちろんテロリスト対策のための部隊・装備でもなかった。

はっきり言えば、あの軍事演習が想定しているのは台湾侵攻作戦である。

世界各地のテロ組織を支援しているパスダラン(イラン革命防衛隊)をかかえるイランを準加盟国として加えながら、他国への侵攻を想定した軍事演習をおこなうSCOが「反テロリズムのための組織」であるとは、センスの悪いジョークである。

 兵器やエネルギーの売買によって結びつきを深めるSCOは、かつての”ワルシャワ条約機構”と”コメコン”を合体させたものに似てきた。

ロシアとイラン・中央アジア諸国が中国にエネルギーを供給し、
兵器の流れは、まずロシアが先端兵器を中国(一部はイラン)へと供給し、中国はさらにパキスタンやイランへと兵器を輸出する。

中国が中央アジアやイランなどの油田を囲い込み、がぶ飲みしてくれるおかげで、石油がコモディティ(市場商品)から戦略物資になって価格も高騰、ロシアやイランといった産油国の財政力と国際社会における発言力がアップするという構図になっている。

 だが、プーチン大統領がなぜロシアの周りに親露の衛星国をつくりたがるのか非常に疑問だ。

プーチン大統領が独裁政治の傾向を強めたのは、ロシアにエネルギー依存は危険の記事で取り上げたように、ロシアが社会主義から資本主義になる過程で現れたオリガルヒ(政商)が富を独占し、政治・経済において大統領を左右するほどの強い発言力を持ったからだった。

「ロシア国民は依然農奴のようなもので、せっかくバウチャー(株式引換券)を配っても、オリガルヒに二束三文で売っぱらってしまい、国を乗っ取られてしまった。だからロシアにはツアー(皇帝)が必要だ」とプーチン大統領は考えたのだろう。

「当然オリガルヒから権力を奪い返すためにも、大統領の独裁化による強権が必要だ」というプーチン大統領の考え方はわからなくはない。

しかし、ウクライナやグルジアなど民主化した旧ソ連圏の親欧米国家に対して露骨にエネルギー戦略を発動して圧力をかけ、もう一度親露の衛星国として引きとめようとするのは、ロシアの国益にとって利するところはほとんど無いと思う。

ロシアが周辺に衛星国を欲するのは、ナチスドイツによるソビエト侵攻のトラウマが原因なのかもしれないが、もはやそのような古典的地政学の時代ではないと思うのだが。

あるいは、かつてのソビエト連邦の復活を狙っているのだとしたら、アナクロニズムも良いところだ。

 衛星国などなくてもロシアは充分偉大になれる可能性を秘めている。

プーチン大統領が見習うべきなのは、偉大なロシア建設のために西欧から学ぼうとしたピョートル大帝であって、中華思想にもとづく覇権主義によって領土・領海を拡張しようとする国家・中国では無い。

 これは余談になるが、インドからはSCO首脳会議に参加したのはシン首相ではなく、石油天然ガス省のデーオラー大臣だった。

インドは長年ロシアから兵器を購入し、イランからパキスタン経由のパイプラインでエネルギーを確保したいと考えている。

このためにSCOに準加盟しているのだと思うが、イランとの関係強化でSCOが反米同盟化してきたので、そのヤバイ雰囲気を微妙に感じ取ったのかもしれない。

もしそうだとしたら、インドは外交で本当にしたたかだと思う。

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天皇皇后両陛下の東南アジアご訪問と日本の”孤立”

  • 2006/06/17(土) 00:01:09


【シンガポール=藤本欣也】

天皇、皇后両陛下は、15日、シンガポール、マレーシア、タイ3ヶ国の東南アジア歴訪を終え帰国されたが、シンガポールでは今回のご訪問に際し同国政府が国を挙げて歓迎した。

そこにこめられたメッセージは、シンガポールの経済発展に貢献してきた日本への「謝意」である。

かつて日本軍に占領された歴史を抱えつつも、中国や韓国と違って日本の「謝罪」に拘泥せず、未来志向の両国関係に道筋をつけた。

以下略

産経新聞16日づけ朝刊5面




 天皇・皇后両陛下は、8日から15日までシンガポール・マレーシア・タイの東南アジア3ヶ国を歴訪されたが、タイのラーマ9世・プミポン国王陛下の在位60周年慶祝式典へのご出席がなんと言っても注目された。

両陛下は、タイの王族の方々そして国民の皆さんから熱烈な歓迎を受けられ、
タイ最大の新聞タイ・ラットは、国王在位60年記念祝賀行事に出席した25カ国の王族、皇族のうち「最も感銘を受け、最も洗練されていた」のは天皇、皇后両陛下だったという、読者アンケートの結果を発表した。

引用記事

 タイでの華々しい式典に目を奪われて、クロフネがまったくノーマークだったのが、シンガポールにおける天皇・皇后両陛下に対する歓迎ぶりであった。

シンガポールのリー・シェンロン首相が中国と共同歩調をとって、靖国問題で日本を強く非難していたので、未来志向をテーマとしてシンガポール政府が国を挙げて両陛下を歓迎してくれたのは、私にとってはまったく意外だった。

シンガポールの人々に失礼してしまった。心のこもった両陛下へのおもてなしに深く感謝したい。

 上記の産経の記事によれば、シンガポールのナーザン大統領主催の晩餐会において、天皇陛下はスピーチの中で過去の歴史にふれられたが、シンガポール政府から天皇陛下のお言葉の内容にいかなる要請も無かったという。

同じく産経の記事によると、晩餐会では前例のない驚きの出来事があった。

それはシンガポール側が同国の経済発展に寄与した日本企業の関係者をわざわざ日本から招待したことで、その中には、日立製作所・横河電機・ソニーといった、輸出主導型の経済発展を模索していたシンガポールに先行投資し、同国と共に発展の道を歩んできた日本企業の関係者が含まれていた。

こういった話は、寡聞して知らない。
日本企業関係者も、自らの仕事に達成感と誇りを感じて、楽しく充実したひとときを過ごせたのではないだろうか。 うらやましいかぎりである。

 ここでふと思ったのは「靖国問題でアジアから孤立してひとりぼっちになっている」というのは、いったいどこの国の話?ということだ。

悪意と政治的下心を持って、「アジアへの侵略戦争の責任は天皇にあったのだから天皇制は廃止すべき」「日本は靖国問題で中国や韓国の言うことに従わないから、アジアで孤立してひとりぼっちになっている」と言いふらす、

左翼系のマスコミ・”知識人”としては、れっきとしたアジアの国であるシンガポールやタイにおける両陛下への歓迎ぶりは、目をそらしたくなる光景だったことだろう。

 またもや明らかになったことは、国策として反日原理主義政策をとっているのは、40ヶ国以上あるアジアの国々の中で、中国・韓国・北朝鮮のたった3ヶ国だけであるという事実である。

シンガポールやタイは第2次大戦で、戦場になったり日本軍の進駐を受けた経験を持つ。

戦後、日本は賠償の性格をもつ援助や各種請求権に応じ、タイに約150億円、シンガポールに約30億円を支払い、それらをもって日本と両国の関係は正常化し、天皇・皇后両陛下がご訪問すれば心のこもったおもてなしをしてくれる。

マレーシアやフィリピン、インドネシアといった他のアジア諸国も同様だ。

 他方、日本は韓国に1100億円以上を援助し、新日鉄がポスコを、三菱が現代自動車を、マツダが起亜を、日産が三星(自動車)を、本田技研とスズキが大宇を、NECや日立といった電器メーカーが三星(家電)やLGに技術を供与し育てた。

しかし国交正常化のための条約を結んで、多額の援助を受け取ってからも、韓国は「日本からの賠償が足りない。謝罪も足りない」と繰り返し、「経済発展は全部自分達のおかげ」と子供達に教え、「自動車を自分達でつくれるようになったので、もう日本人技術者は帰っていいです」と言った韓国の自動車会社の人間もいたと聞く。

中国の元外相も「日本の対中ODAは、日本が得をするから勝手にやったことだ」と厚かましい発言をして恥とも思わない。

 本来なら、日本から中・韓への援助実績などは日本人の口から言うべきことではないが、シンガポールやタイ、カンボジア、インドといった国々の日本に対する接し方をみると、中国・韓国・北朝鮮の特定アジア3ヶ国の反日原理主義は異常の一言につきる。

そして、中国・韓国・北朝鮮にあって、その他のアジア諸国にないもの、

それは日本人を自分達より劣等民族とみる儒教原理主義である。

このことに気づいている日本人が少なすぎると思う。

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ロシアにエネルギー依存は危険

  • 2006/06/16(金) 00:33:38

 

西部ガス(福岡市)は13日、ロシア・サハリン島で天然ガス開発の「サハリン2プロジェクト」を進める、サハリン・エナジー・インベストメント(SEI)社と液化天然ガス(LNG)の売買契約を締結した、と発表した。輸入量はわずかだが、将来、需要が大幅に増加した場合でも対応できる道を開いたことになる。同プロジェクトから調達する都市ガス会社は全国で4社目。

中略

ただ、将来、需要のさらなる拡大も見込まれることなどから、当面の輸入は少量でもサハリンと契約するのが得策と判断した。また、サハリンはマレーシアよりも距離が近いため、安定調達の強化につながるとの考えもある。

(西日本新聞) - 6月14日10時7分更新



引用記事 

 日本企業でロシア産の天然ガス購入の動きが出始めている。

西部ガスだけでなく、北海道の経済界が設立した”北日本パイプライン開発機構”もロシア国営ガスプロムと組んで、日本へロシア産天然ガスを供給しようと計画している。

引用記事 

 記事によれば、日本に天然ガスを売ってくれる国がないからロシア産天然ガスがノドから手が出るほど欲しいという状況ではなく、将来を見越した先行投資的な意味合いのほうが強いようだ。

しかしクロフネは、エネルギー不足が深刻でどうしてもロシアから天然ガスを輸入しなければ日本がやっていけないのならともかく、現時点でロシアに石油・天然ガスを依存するのは好ましくないと思う。

もし輸入するのであれば、すぐ別の国から調達できる程度の少量にしておくべきだ。

 それはなぜかと言えば、ロシアが自国のエネルギー資源を戦略的手段として使う国だからである。

経済力・技術力で劣るソビエトが、アメリカや西ヨーロッパ諸国と冷戦を何十年も戦えたのは、アゼルバイジャンやカザフスタンなどの”植民地”を含むソビエト全土から涌き出る、石油・天然ガスなど豊富な地下資源のおかげだった。

しかしソビエト時代末期には、原油生産設備への投資の停滞や、低い技術力しかないにもかかわらず、油田に水を注入して原油を強制的にしぼり出すようなことをやって油田そのものを痛めてしまい、ソビエト崩壊以後まもなく、原油生産量は全盛期の半分程度まで激減してしまった。

 それでもソビエト崩壊直後のロシアにとって外貨を稼げるものは石油・天然ガスなどの地下資源と、戦闘機や軍艦などの兵器ぐらいのものだった。

 当時のエリツィン政権は急激な資本主義化政策をすすめ、国有企業資産をバウチャー(株式引換券)としてロシア国民に配った。

(しかし、社会主義に何十年もどっぷりつかってきたロシア国民は株というものの価値がわからず、バウチャーをはした金と交換してしまった。)

また経営の苦しい国有企業を立て直すために民間から融資を受けたが、結果的に国有企業は民間へ売却された形となった。

 こうしてロシアの資本主義化への過渡期に、合法・非合法の手段を使ってロシア企業の株を買い集め、一気に大富豪にのしあがったのが”オリガルヒ”(政商と訳される)と呼ばれる人たちである。

興味深いのは、有力オリガルヒの中には、非ロシア系ロシア人が少なくなかったという事実だ。

資本主義にすっかり疎くなっていたロシア人に比べ、もともと商売の才能があったということだろうか。

特に、ロシアにとって重要な石油産業の大半が、非ロシア系ロシア人の手に握られることになった。

ロシアでもっとも大きい石油会社のひとつだったユコスは、メナテップグループを率いるホドルコフスキー氏(ユダヤ系)のものとなり、ルクオイルはアレクペロフ氏(アゼルバイジャン系)、TNK-BPはアリファグループのフリードマン氏(ユダヤ系)、シブネフチはイングランドの金持ちサッカークラブ”チェルシー”のオーナーとしても有名なアブラモビッチ氏(ユダヤ系)のものとなった。

純粋なロシア人が所有する大きな石油会社は、ボグダノフ氏が率いるスルグトネフチェガスぐらいで、生産シェアはロシア全体の13%ちょっとである。

 オリガルヒはエリツィン政権に接近し、経済界だけではなくロシア政界へも強い影響力を持つようになる。

98年には、前述のホドルコフスキー氏に、ロゴヴァスグループのベレゾフスキー氏、モストグループのグシンスキー氏、SBSグループのスモレンスキー氏(四氏ともユダヤ系と言われる)が同盟を組んで、時のチュバイス首相に反旗をひるがえすなど、オリガルヒの実力はロシア指導部にとって無視できないほどになっていた。

 こうした状況を危機感をもって見ていたのがプーチン・現ロシア大統領である。

プーチン氏が大統領になると、オリガルヒの政治介入をやめさせ、”偉大なロシア”の復活のために特に重要な、ロシアの石油産業を政府の手中に取り戻すために、オリガルヒつぶしに乗り出す。

オリガルヒたちは、巨万の富を築き上げていく過程で大なり小なり違法活動に手を染めていたので、プーチン政権はそこにつけこみ、詐欺・脱税などの容疑でグシンスキー氏やベレゾフスキー氏などを逮捕した。

こうして政治に介入せずプーチン政権に忠誠を誓った者を除いて、大物オリガルヒを逮捕し続々とつぶしていった。

ロシア国民の多くも、「濡れ手にアワ」で短期間に大富豪にのし上がったオリガルヒを嫌っていたので、プーチン政権のオリガルヒつぶしを支持した。

 2003年には脱税容疑でホドルコフスキー氏が逮捕され、同氏が保有していた大手石油企業ユコスは解体された。

ユコスが所有していた油田は、国営石油企業ロスネフチのものとなり、国営ながらそれまで小さな会社だったロスネフチは、一躍ロシアトップの石油企業となる。

ロスネフチの会長はプーチン大統領の側近グループ・シロビキ(旧KGBや内務省・軍部出身者からなる)のセチン氏である。

 また世界最大のガス企業で、鉄鋼・化学・マスコミから航空会社までを傘下におさめる一大コンツェルンとも言える、国営のガスプロムもシブネフチを買収した。

ガスプロムの社長は、プーチン大統領と同じサンクトペテルブルク出身のミレル氏である。

ロスネフチ・ガスプロムと国営パイプライン企業のトランスネフチを従えたプーチン政権は、ロシアのエネルギー産業のかなりの部分を取り戻したのである。

 欧米からの投資と技術によってロシアの石油生産量は回復し、折からの世界的な原油価格の高騰で、ロシアが自国のエネルギー資源を戦略的手段に使いやすい国際環境が整った。 

ウクライナやグルジア・モルドバなど、ロシア離れと欧米への接近をすすめる旧ソ連圏諸国を狙い撃ちにして、それらの国に供給するエネルギー価格を値上げし「それを拒否するなら供給をストップする」とロシア政府は言い出した。

盟友のはずだったベラルーシとロシアとの再統合がすすまないのをみると、ロシア政府はベラルーシに対し「ガス料金を三倍にする」と圧力をかけた。

 この”ロシア版石油戦略”に「ロシアってそんなえげつない事をする国だったの」と驚いたのが、パイプラインを通じてロシアに天然ガスを依存するEU諸国で、EUとロシアがエネルギーの安定供給について話あう一方で、各国は原子力発電の見直しやエネルギー供給国の多様化をすすめようとしている。

イギリスのブレア首相も原発大国であるフランスと協力して、原発建設をすすめるもようだ。

 この状況で、もし日本がロシアに決定的にエネルギー依存を深めるようになると、日本はロシアに何も言えなくなってしまうだろう。

「北方領土を返せと一言でもいったら、ガスや石油をストップする」とロシアに圧力をかけられたら、北方領土の返還など、ほとんど不可能になる。

だから今のところ、ロシアにエネルギーを依存したくないのである。

 もちろん、日本のエネルギーの8割以上を中東地域に頼るという現状も決して良いとは言えない。

しかしロシアに頼るぐらいなら、民主国家で政情の安定したカナダのオイルサンドからとれる原油の輸入を増やしたほうがよっぽど良いと思う。

 また、日本は、太平洋に広大な排他的経済水域を持っているのだが、海外ばかりに目を向けて、なぜここを開発しようとしないのだろうか。

ここなら”日本の海”だから海外の政情不安は関係ないし誰にも文句は言われない。もちろん消費地である日本にも近い。


最近注目されているメタンハイドレートや、将来的に需給ひっぱくが予想されるレアメタルが豊富に埋蔵されている可能性がある。

特にメタンハイドレートからメタンガスを生産する事業の商業化などエネルギー資源開発は、日本政府が戦略的に研究開発費を投資して、国家プロジェクトにするべきではないだろうか。

私は地質学とか鉱物学はまったくの門外漢だけれども、日本政府を見ていると「灯台下暗し」の言葉が浮かんでくる。



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中国が平和憲法の死守を要求

  • 2006/06/13(火) 23:50:11

 最近日本政府は、秋の臨時国会で”防衛庁”から”防衛省”への昇格関連法案成立を目指すことを決めたが、これに中国マスコミがかみついた。

[北京 12日 ロイター] 中国国営メディアのチャイナ・デーリー紙は、日本が防衛庁の省への昇格を計画していることについて、誤った方向への一歩だと非難した。同紙は、防衛庁を省に昇格すれば日本の平和憲法が損なわれると指摘。

 「日本の防衛庁の昇格は、単なる名前の変更ではなく、野心の表示だ。近隣諸国は、ますます軍事を強化する日本がどこへ向かうのか、確認する権利がある」とした。

(ロイター) - 6月12日13時46分更新




引用記事 

今月はじめに来日した、中国共産党中央対外連絡部アジア2局の李軍局長は、自民党の武部勤幹事長らと会談し、「戦後日本の発展の道筋は(現行)憲法にあり、平和を守る道を維持していただきたい。そういう路線を継承する方を希望したい」と述べている。

引用記事 

 中国のマスコミも共産党も、そんなに非武装をうたった平和憲法が好きなら、中国自身で採用して、陸・海・空・第二砲兵(核ミサイル部隊)すべてを含む人民解放軍を廃止すればよいではないか。

しかし、核ミサイルや戦闘機・軍艦など通常戦力の大軍拡をすすめている中国がそんなことをするはずがない。

自分ができもしないようなことを他人に要求する、このデタラメなダブルスタンダードぶりが中国らしい。

 中国は、諸外国の国民の良心に期待して軍事力の放棄をうたった日本の”平和憲法”など「ちゃんちゃらおかしい」と思っているし、「”平和憲法”さえあれば自分の国は平和だ」と考える人間をみたら、口では「立派ですね」と言っても内心では「バカだな。そんなはずないじゃないか」と考えている。

逆に軍事力こそ、世界の大国・中国のパワーの源であり、アジアで覇権を確立しアメリカのプレゼンスをアジアから排除するのに、必要不可欠であるという強い確信を中国は抱いている。

だから、中国が軍事力を放棄して”平和憲法”を採用するなど、まずありえないことだ。

 では、なぜ日本に対して「平和憲法を維持せよ」などと矛盾したことを言ってくるのかといえば、日本の軍事力が弱ければ弱いほど、靖国問題・東シナ海ガス田問題など、日中間の外交問題を中国の有利なように解決できるからである。

現在の日中間の軍事バランスは、核兵器や長距離ミサイルでは中国が圧倒的有利(日本は非核主義を貫いてきたから当たり前)、通常戦力では「質の日本と量の中国」で、急速に中国軍の質も向上しているが、トータルでみればまだ若干日本の方が上だろうか。

しかし日本が平和憲法どおりに、どんどん軍事力を低下させていけば、大軍拡をすすめる中国に通常戦力でも追い越されるのはまちがいない。

そうなれば、中国の軍事力を恐れて日本の首相は中国の言うとおりに行動し、東シナ海の海底資源はすべて中国に吸い取られ、沖縄の離島に中国軍が上陸してきても何もできなくなる。

これこそが、自分ができもしないくせに日本に対してしつこく「平和憲法を維持せよ」などと矛盾したことを中国が言ってくる理由である。


 だがナイーブな日本人には、中国政府のこのホンネが見抜けない人が本当に多い。

中国が本当に「非武装平和主義の理想」を追い求めていると思い込んで、「日本が非武装平和主義をつらぬけば、中国政府も日本人のことを好きになってくれるだろう。それで日中間の問題がすべて解決するだろう」と考えるのである。

中国政府自身が「非武装平和主義の理想」とは正反対の、核ミサイルや原子力潜水艦の保有、そして空母の建造など大軍拡をやっていることを見れば、中国が何を考えているか、そのホンネが一目瞭然だと言うのに。

 このように、いとも簡単に中国にだまされるほど中国が大好きで仕方ない日本人の皆さんは、羊の頭をカンバンにして安い狗(イヌ)の肉を売るという”羊頭狗肉”のお話はよくご存知だろう。

この故事を使えば、理解してもらえるだろうか。

中国が今やっている事は「中国の台頭は平和的なもの」「日本は平和憲法を維持せよ」と言うカンバンをかかげながら、本当の”ウリ”は、大軍拡を伴う覇権主義の追求なのである。

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東郭先生と中国人

”左翼”を解剖する(その1)

中国の悲鳴

  • 2006/06/12(月) 17:21:07

 

安倍官房長官は12日午前の記者会見で、中国の胡錦濤国家主席が、条件が整えば訪日したいとの意向を示したことについて、「日中関係重視の発言として基本的に前向きに受け止めている。日本側は常に扉を開いており、胡主席(の来日)を歓迎したい」と述べた。

 条件に首相の靖国神社参拝中止が含まれるかどうかについては、「主席から言及はなかったと承知している」と述べるにとどめた。

(読売新聞) - 6月12日13時54分更新



引用記事 

 きょうの安倍官房長官の発言は、宮本雄二・駐中国大使との会見で中国の胡錦濤国家主席が「条件が整い、適当な機会に貴国を訪問することを願っている」と発言したことをうけたものだ。

胡主席は「困難な局面が生じているが、これは我々として目にしたくないものである。中国の党と政府は一貫して日中関係を重視してきている。当面の政治面での障害が取り除かれ、早期に両国関係が健全かつ安定的な発展の軌道に戻ることを願っている」とも述べているから、靖国参拝反対の姿勢を崩してはいないが、少なくとも靖国問題を名指しして日中間の障害にあげなかったところに、中国側の微妙な変化がうかがえる。

(中国自身が「日中関係を重視している」と言っているのに、日本人が「日本はアジアで孤立している」と言うのは、なんとこっけいな事か)

 近年、世界情勢が大きく動き、これまで通用してきた(と、少なくとも中国自身がそう考えている)外交のやり方が通じなくなっているにもかかわらず、それを強引に押しとおすようなことをして、中国は外交的失敗を重ねてきた。 

日本に対しては、いまだに対日ゲリラ戦を闘っているような気分が抜けきらず、潜水艦の領海侵犯や反日大暴動事件、それに靖国問題に代表される内政干渉問題で、「日本を力ずくでねじ伏せれば全て問題は解決する」といった姿勢をつらぬいてきた。

 しかし、日本国民や世界の人達がどう中国を見るかという予測を完全に誤り、中国は対日外交の泥沼にはまりゆく一方である。

今年3月末におこなわれた、日本の親中派7団体と胡主席の会談が、中国が対日外交の泥沼から抜け出すチャンスであった。

にもかかわらず、胡主席はそこでもしつこく靖国問題を提起し「日本の指導者が靖国参拝を繰り返しており、これが日中関係を損なった原因だ。一般の人の参拝と指導者の参拝は別だ。政府の代表者が行くのは政府の政策をあらわしていると考える」と改めて日本を批判した上で、小泉首相のみならず、次期首相以降も靖国参拝を継続する限り首脳会談を拒否することを示唆した。

結局、この会談は日本の反中感情を高ぶらせただけで終わったように思う。

その直後の私の記事で、「中国はもうちょっと外交がうまい国で、胡主席が靖国問題にはあえて言及せず”名誉の撤退”を選ぶことで、対日外交の泥沼にはまる愚をおかすのを避けるような知恵があるのではないかと、クロフネは考えていたのだが、どうも彼らは泥沼の方を選んだようである。 」と書いたのだが、そのとおりになってしまった。

 焦る中国は、4月中旬からの胡主席の訪米で、対日外交のいきづまり打開をはかろうとした。 ブッシュ大統領から靖国参拝を続ける日本を非難するような発言を引き出そうとしたのである。

しかし、60年以上前には戦争をしたあいだがらではあっても、日本とアメリカは現在は強固な同盟関係にある。 いまだに対日ゲリラ戦を闘っているような気分が抜けきらない中国は、このあたりを全く読み違えていたように思う。

結局、アメリカ側から対日非難は出てこないと判断した中国は、米中首脳会談で”靖国”を話題にするのは避けた。

 他方、これまでのように米中貿易摩擦におけるアメリカの不満を、アメリカ・ボーイング製の旅客機購入の商談成立を派手に発表するという使い古された手口でごまかせると信じてアメリカに乗り込んだ胡主席は、

人民元の通貨ダンピングによる”近隣窮乏化政策”を放棄するつもりはないことを示してブッシュ大統領を失望させ、胡主席の訪米は”中国脅威論”の信ぴょう性を高めただけに終わった。

中国はまたもや、これまで通用してきた(と、少なくとも中国自身がそう考えている)外交のやり方を強引に押しとおして、大失敗をおかしてしまった。

 この、胡主席の訪米失敗は、ここ数年の世界の政治・経済・安保の流れの中で、一大ターニングポイントだった可能性がある。

胡主席がアメリカを発つのと入れ替わりにワシントンではじまった、先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)では異例とも言える、中国を名指しして人民元の変動幅拡大を求める声明が発表された。

これ以後、世界の通貨や株式・商品先物市場が荒れ気味となって、世界のマネーの動きがかなり不安定になったように見うけられる。(アメリカFRB議長のバーナンキ氏と市場との対話がうまくいってないせいもあるのかもしれないが)

こうした世界経済の変調は、世界への輸出と投資に依存する中国経済に好ましくない影響を与えるのはまちがいない。

 いっこうに打開のきざしがみえない対日外交、アメリカをはじめ世界で高まる”中国脅威論”、しかしながら、軍部の強硬派に代表される反日原理主義者の目が気になって、簡単には反日の旗をおろせない胡主席ひきいる執行部。

でっち上げのプロパガンダ教育で中国国民に日本人への憎悪を植え付け、それで共産党独裁への不満を日本人にそらそうなんて愚かなことをするから、内政・外交両面でにっちもさっちもいかなくなるのである。

(靖国問題を金輪際とりあげず、ゆっくりとフェードアウトさせていけば中国も楽になるのに)

 中国政府のスポークスマンは依然、鉄面皮であつかましい発言をくりかえしているが、自信満々の仮面のウラに、外交の底無し沼にはまって悲鳴をあげる中国の素顔がかくされている。

こうした状況で出てきた、胡主席の「条件が整えば訪日したい」という発言。

日本人も世界を広く見渡して、日本と中国がおかれている立場を考えて、対中外交を考えなければならない。

日本と中国、どちらに理があって、どちらが世界で優位に立っているのかを。

イギリスの元首相・チャーチルは「あおられた敵がい心は、破滅への近道」と言っているが、靖国問題で中国国民の日本への敵がい心をあおった結果、中国は外交の底無し沼へとはまりこんでいる。

中国がチャーチルのこの言葉から学ぶことは多い。


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W杯がいよいよ開幕

  • 2006/06/09(金) 23:48:35

 4年に1度のサッカー・ワールドカップが、いよいよ今日開幕する。

サッカー好きの私としては、非常に楽しみである。

以前ある人から「サッカーが好きなんですか?意外ですね」と言われたことがある。

なぜ私がサッカーに魅了されたかと言えば、サッカーは、手を使わずにボールを相手ゴールに一回でも多くいれた方が勝ちという単純なスポーツであるだけにプレーする人の自由度が高く、

各民族ごとにプレースタイルの違い、「勝利の美学」に対する世界の人達の考え方の違いが、はっきりとあらわれるからである。

 サッカーは世界でもっとも普及しているスポーツのひとつで、国際サッカー連盟(FIFA)加盟国(207ヶ国)は、国連加盟国(191ヶ国)よりも多い。

(厳密に言うと、FIFA加盟国には独立国家ではない地域も含まれてはいるが。)

だからおおげさに言えば、207通りのプレースタイル、207通りの「勝利の美学」があるわけである。

 だが、サッカーの世界でも”グローバリゼーション”のような現象がおきて、90年代なかばから各国のプレースタイルに大きな違いが無くなってきた。

それがちょっとさびしい。

 では各国ごとにどんなプレースタイルの違い、「勝利の美学」に対する考え方の違いがあるか私なりに分析すると、

まず開催国ドイツを含む、ゲルマン人のサッカーは、「人生は快楽ではない」といった感じの、地味だけれども基本に忠実で組織的な、そつのないサッカーをする。

オランダは同じゲルマンでも、基本に忠実ながらも常に先進的なサッカーをするし、イングランドやスウェーデンなど北欧のサッカーは肉体のぶつかりあいをいとわない、フェアーだけれども激しいサッカーだった。

同じヨーロッパでもラテン民族は「人生は快楽である」といわんばかりの華麗なサッカーが好まれる。

勝負に勝つとともに、美しい個人技・美しいチーム戦術などファンタジー(創造性)が求められる。

スペインやポルトガルなどはその典型だが、イタリアはファンタジーを求めながらも、守備に重きをおいて1-0で勝つような試合が好まれていた。

東欧のスラブ諸国は、高い技術とともに素早いパス回し・高速カウンターが特徴としてあげられるのではないだろうか。

 ヨーロッパと並ぶサッカーどころ、南米はヨーロッパ・ラテンよりも、さらに個々のプレーヤーの美しい技術・自由な発想にもとづくアイデアが重視されるサッカー。

もちろん同じ南米でも、ブラジル・コロンビアよりもアルゼンチンの方がなんとなく欧州の”残り香”があるような気がするし、ウルグアイは激しくガチガチくる。

 アフリカは、エジプトからモロッコまでのアラブ世界(ホワイト・アフリカ)は、欧州の香りがするサッカーで、それより南のブラック・アフリカは、黒人アスリート特有の高い身体能力を全面に押し出したサッカーをする。

 アジアでは、暑いアラビア半島のサッカーは、まず守って守って、相手が前へ出てきたところで、相手の薄くなった守備の背後をつくカウンターが得意。
そして点を取ったらひたすら守る。

中国は国が広すぎて、スピード&パワーの北部出身の選手とテクニック系の南部の選手をひとつのチームにまとめるのが難しいとよく言われる。

ただ、大連や遼寧に代表されるように国内リーグの強豪が北部に多かったので、中国代表のサッカースタイルもどっちかというと北部中国スタイルの影響が強い気がする。

韓国は「過程なんかどうでも良いから、どんな手を使ってでも、とにかく”勝てばよい”」といった、良くも悪くも単純で素朴なサッカー。

DFから中盤を省略してロングボールをFWに向かってど~んと蹴りこんで、「そら走れ!」というのが伝統の韓国スタイルだった。 だからいわゆる”ファンタジスタ”と呼ばれる司令塔タイプの選手が育ってくる土壌があまり無かった。

 そう言えば、日本代表経験を持つ、あるサイドバックの選手が言っていたが、韓国代表と試合をしていて、日本がコーナーキックのチャンスを得て、その選手が韓国のゴール前のたくさんの選手が密集している場所にいたとき、突然ふとももに激痛が走ったそうである。

パッと振り向くと、韓国の選手がニヤニヤ笑って立っており、手には”つまようじ”を持っていた。 つまり韓国の選手がつまようじで日本の選手のふとももを突き刺したのである。

そして韓国の選手はつまようじをポキポキ折ると、芝生に捨てて証拠隠滅をはかり、日本の選手がいくら審判に抗議しても、韓国の反則は認められなかったそうである。

そう言えば、最近あっちのニュースで、かつて韓国代表選手がイラン代表の選手にこっそりクギを刺して勝ったというのがあったが、皆さんもご存知なのではないだろうか。

審判にわからないように相手の足にとがったものを突き刺して、痛みで走れなくするというのは韓国代表のお家芸なんだろうか。

ラテン系の国の選手も審判にわからないようにこっそり相手にヒジ撃ちとかはするが、クギやつまようじを刺すというのはちょっと聞いたことがない。

韓国のお国柄がよくわかるエピソードである。

そんな韓国サッカーだが90年代末期からパッとせず、それまでの「監督は韓国人」という純血主義を破って、オランダから呼んで来たフース・ヒディンクがオランダスタイルのサッカーを韓国に導入したため、良くも悪くもバカっぽくて好きだった韓国オリジナルのサッカースタイルが消えてしまったのは残念である。

 このように、90年代の半ばまでは”お国柄”が各国代表のサッカースタイルに見られて非常に面白かったのだが、90年代なかば以降はじまった、サッカー界の”グローバリゼーション”で、戦術やプレースタイルのはっきりとした違いが無くなりつつあり、ちょっとさびしい思いをしている。

 さてわれらが日本のスタイルはどうかと言えば、何と言っても匠の国・日本。 中村俊輔選手に代表されるように、個人の技術が非常に重視される。

どちらかというと南米に近いと思うが、技術が高いのは非常に良いことだが、ブラジル人からよく言われるのがマリーシア(ずるがしこさ)が足りないということ。
 
たとえば、93年のW杯アジア予選・最終戦のイラク戦、試合終了1分前で2-1。
このまま勝てば日本は本大会進出、引き分けか負けだと予選敗退という状況だった。

こういう場合、ずるがしこいラテンのチーム、例えばブラジルやスペインだったらボールを相手陣地深くまでつないでいって、相手のコーナーポストのところでキープしてボールを相手に取られないようにする。

ボールを失わない限り、相手に攻められないからで、攻められなければ失点しないからである。 だから自分のゴールから一番遠いところで、ボールをキープするのである。

ところがずるがしこさの足りない日本は、バカ正直にイラクゴールへ向かって攻めてしまった。 2-1で勝っても3-1で勝っても予選突破は変わらなかったのに。

そしてボールを奪われてイラクの反撃を食い、コーナーキックから同点ゴールを浴びることになる。

日本には、勝ち越し点を取るために再び攻める時間は全く残っておらず、予選敗退。 

これが有名な”ドーハの悲劇”だ。

こういう日本人のバカ正直さ・ずるがしこさの無さというのは、いつまでたっても日本の外交がお粗末である理由のひとつなのではないかと思うのだがどうだろうか。

「正々堂々」が大好きで、自分達が正々堂々とやるのだから相手だってそうだろうとナイーブに考えてしまうような。

もっとも、サッカーの方はだいぶずるがしこさを覚えてきたから、かつてのような事はないだろうが。

 こういう民族性の違い・価値観の違いがあらわれて、サッカーというのは興味がつきない。

私は、日本人や外国人の「勝利の美学」についての考え方の違いは、外交や経済など他の分野の問題を考える時のヒントにしている。

 日本代表は、オーストラリア・クロアチア・ブラジルと強豪ぞろいの組に入ってしまったが、前回より上のベスト8以上の成績を期待したい。 自分達を信じれば自ずから結果は出るはずである。

2番目に願うのは、審判買収など不正がないこと。

本来勝ってはならないチームが勝ちあがり、大会をめちゃくちゃにして、世界の子供達をがっかりさせるような事が無いことをFIFAに望む。


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三輪の一人勝利宣言に思う

  • 2006/06/08(木) 21:38:23

 民主主義に関する一連の議論で、私と三輪の見解が違っていたことから、この論争が始まった。

正確に言えば、「強行採決批判は情けない」という私のエントリーに対して三輪が捨てゼリフのようなコメントを残したことから相手の”粘着”は始まった。

「多様な意見・価値観の尊重」という民主主義の大原則からすれば、例え異なる意見の持ち主であっても、相手とその意見を尊重しなければならないから、私は三輪に対してバカだの頭がおかしいだのといった言葉を使うような事は決してしなかった。

意見が違うからといってバカだの頭がおかしいだのと私を罵倒して、この大原則を踏みにじった三輪に民主主義をうんぬんする資格はない。

 それでも私のことを「馬鹿」とか「頭がおかしい」と罵ったことについて三輪が謝罪すれば、それまでの私に対する非礼を水に流し、反論に応じようと思っていた。

しかし三輪は謝罪を最後まで拒否したばかりか、謝罪がないから返答を拒否したにもかかわらず、一人勝利宣言までしている。

三輪という人物のモラルの無さには、本当にあきれるとともに、激しい怒りを感じる。

もはやどんなことをしても三輪からの謝罪を受け入れるつもりは無いし、「馬鹿」とか「頭がおかしい」と罵ったことについて一切許さない。

 あのような低劣な人物をこれ以上相手にしても仕方ないので、この記事は読者さんに向けたものとする。

なお、これまでの4本の記事にさんざん書いてきたことだから、いちいち引用元を明らかにするようなことはしない。 詳しくは記事本文を読んで欲しい。

 今回の議論の要点は、まず民主主義をどう定義するかということにある。

私は民主主義を「民主主義とは少数派より多数派の意見の方が常に正しいとする政治体制のことである。 」と定義した。

民主主義政体をとる共同体全体の針路・意志を決定する場合、挙手にしろ投票にしろ採決をとるという手続きがとられるが、採決というのは多くの票を集めた意見を採用するか、少数の票しか集められなかった意見を採用するかの二つのうちどちらかしかない。

私は、採決をとって多くの票を得た意見を採用する(多数決)という手続きをとるのが民主主義であると定義し、これまでずっと主張してきたわけだ。

もちろん多数派の意見が本当に正しいとは限らず、擬制的にとりあえず正しいとみなすということも繰り返し述べてきた。

三輪がこれに反対しているわけだから、多くの票を集めた意見を採用せずに、少数の票しか集められなかった意見を採用することが、民主主義であると三輪は定義したことになる。

多数の票を獲得した者をさしておいて少数の票しか得られなかった者が大統領になったり、あるいは多数の賛成を得た意見がしりぞけられて少数の賛成しか得られなかった意見が国家の方針や法となるのが民主主義だとは、笑わせる。

そんなものは民主主義とは言えない。 それを民主主義だと言いはる三輪にはあきれるほかない。

これまでの議論が難しすぎてよくわからないという読者さんは、この部分を理解していただければ、どちらの主張が正しいか、一目瞭然だと思う。

少数政党が連立政権を組んで与党になったとか、少数派が国会での議論を通じて多数派を納得させて少数派の意見が採用されたというのは、

採決を行って多くの票を集めた意見を採用せずに、少数の票しか集められなかった意見を採用したのではなく、少数派が最終的に多数派となったということだから、「採決をとって多くの票を得た意見を採用する(多数決)という手続きをとるのが民主主義であるという定義に反する事例ではない。

これは三輪に対して既に論破済みである。

「民主主義政体で、少数派が議会で意見を徹したせいで独裁体制が成立した例」を私が指摘できないと、前述の私の民主主義に対する定義が論破されたことになるのだそうだが、

私はこれまでの記事で「民主主義政体で、少数派が議会で意見を徹すると独裁体制が成立する」なんてことは一言も言っていない。

こちらの主張をねじまげての勝手読みもいい加減にして欲しい。


 少数派が最後まで己の信念を貫いて投票なり挙手なりすればいい。別に多数派に意見を合わせる必要など何も無い。

だが採決をとって多くの票を得た意見を採用する(多数決)という民主主義の手続きとその結果の受け入れを少数派は拒否するなと言っているのだ。

だから少数派による、多数決という民主主義に欠かせない手続きをとることを拒否した一例として採決拒否を取上げ、採決拒否(逆にいえば強行採決批判)を批判する記事を書いたのである。

 民主主義には、国民が自分の将来を自分で決める権利と、決めた結果おこることは自分でかぶるという義務がある。

少数派が勝手に決めて意見を無視された多数派がその結果まで負わされるということの理不尽さについては既に指摘した。

 しかし目的が正しいからと言って、多数決という民主主義の手続きを拒否することを正当化するのを容認する考えが社会に存在していると、

「正義の実現のためだからしょうがない」と言って多数決という民主主義の手続きをとることを拒否し永久に停止することを実行しようとするような、民主主義の否定者がその社会からあらわれる可能性が高まる。


民主主義の否定者は、ヒトラーのような政治家のみならず、官僚・軍人などからもあらわれるだろう。

その危険性に対して、私はくりかえし警鐘を鳴らしているのである。

三輪は前例前例とうるさいが、ヒトラーのように最初は多数派だったが、ナチス党以外の政党を解散して、複数政党制による選挙つまり多数決という民主主義の手続きを取ることを停止した結果、民主主義が否定され死んでしまったというパターンもあるし、

戦前の日本のように、それまで不完全ながらも議会制民主主義が成立していながら、暴力(軍事力)によって軍部が事実上の独裁体制を成立させてしまったというパターンもある。

ヒトラーにしろ日本の軍部にしろ彼らなりの「正義」があったのであり、
だからといって彼らが民主主義を殺してしまったことを正当化することは出来ない。

「ちょっと民主主義を否定したからってこうした例をあげるのは極端」「まさかそこまではならないだろう」と感じる人もいるかもしれないが、将来起こり得る極端なシナリオ、つまり最悪の事態が現実のものとならないようにあらかじめ手を打っておくことは、政治家や国家指導者として当然のことである。

それを三輪のように「前例が無いから」とか「発生する可能性が低いから」といって、政治家が何もしないのは単なる怠慢であり、そうした怠慢を国民が批判するのは当然のことだ。

例えば「日本人に鳥インフルエンザ感染の前例が無かったからワクチンの備蓄など対策を取りませんでした。おかげで何百人もの国民が死んでしまいましたが、それはしょうがないことです」などという言い訳は、指導者には許されない。

またナチス党に投票した多くのドイツ国民も「まさかナチス党が世界大戦を起こしてドイツを焼け野原にするようなことはないだろう」と考えていたはずである。

 以上の点から、たとえ採決拒否のような、多数決という民主主義の手続きをとることへの小さな拒否であっても、私は民主主義の否定を認めないし見逃すようなことも出来ない。

それがたとえ小さな穴だとしても、民主主義体制という大きな堤防を決壊させるだけの可能性をはらんでいる。

しかし三輪は「自分は正義なのだからそれでも堤防に小さな穴を空けることを認めよ」と言っているところが私と決定的に違う点である。

 また、「民主主議論総括」で議会制民主主義における国民の多数派と議会の多数派の意見が食い違う可能性についてコメントを寄せてくださった人がいたが、

日本は直接民主制ではなく、国民一人一人が自らの代理人にふさわしいと思われる人に投票し、選挙区で多数の票を得た人物を国会に議員として送り出す、間接民主制をとっている。

だから選挙区の選挙民全員と選出された国会議員の政策に対する考えが完全に一致するようなことは、ほぼ有り得ない。

だが、国民の多数派が演説やマニフェストなどから自分の代理人にふさわしいと判断した議員・政党を、とりあえず国民の多数派の意見を反映していると擬制的にみなして国会に議席を与え政権を担わせているわけである。

もし国会の多数派政党が国民の多数派が信じた選挙公約に反する政策を打ち出して採決を求めた場合、少数派が採決拒否をしてもよいかと言えば、やはり許されないと思う。

何も多数決という民主主義の手続きまで否定し、民主主義の枠組を破壊する必要はない。

国民の多数派が「与党が選挙公約に反する政策を打ち出して国民を裏切った」と思えば、次回選挙で、その与党以外の政党・議員に投票することで罰を与えれば充分であるし、与党も選挙公約に反する政策を打ち出して国民を裏切った結果どうなるかはよく承知しているだろうから、一定のブレーキになりうる。



 ここまでで、まだ議論が難しくてよくわからなかったという人に、三輪の私への批判が矛盾している決定的証拠をあげたい。

今回の議論は共謀罪にからむ採決拒否の是非についての私の記事に、三輪が捨てゼリフのようなコメントを残したことから始まった。

だからこれから示す二つの選択肢は、今回の問題の本質である。

 例えば国民の大多数が「共謀罪なんてろくなもんじゃない」と考えて、それを受けた多数派与党から共謀罪廃止案が国会に提出されたとする。

しかし、少数派野党が採決拒否によって国会の会期切れ・廃案に追い込んでしまった場合、当然、国民の大多数が反対しているにもかかわらず「少数派の横暴」で共謀罪は廃止されないことになった。

この場合、あなたならどちらを選ぶだろうか?

A.少数派による採決拒否に反対

B.少数派による採決拒否に賛成

私は共謀罪の是非は置いといて、一貫して採決拒否に反対している立場なのでAを選ぶが、この場合採決拒否反対ということは私は共謀罪にも反対していることになる。

三輪は、私の採決拒否に反対する立場に再三批判を加えているわけだから、Bを選ぶことになるが、それは同時に三輪が共謀罪に賛成していることを意味する。

だからと言って三輪がAを選べば、私と同意見ということになり、三輪が私を批判するのは矛盾している。

しかしBを選べば、三輪は共謀罪に賛成していることになる。
これは三輪の「共謀罪に絶対反対」という主張と全く矛盾してしまう。

しかも、もし三輪の「共謀罪は民主主義を殺す」という主張が正しければ、三輪は民主主義を殺すことに賛成し、それに手を貸していることになる。

それでは「自分は民主主義の擁護者。民主主義を守るために共謀罪に反対している」という三輪の主張がウソになる。

だから三輪はA・Bどちらを選択しても自分の主張の矛盾が明らかになってしまう。

どうしてこんな矛盾に陥るかと言えば三輪の主張が、自分が反対する法案を葬るためには採決拒否をして多数決を否定しても良いが、自分が賛成している法案を葬るためには採決拒否と多数決の否定は許さないという、ダブルスタンダードだからである。

自分の気に入った法案のときは多数決をとって、気に入らない法案のときは、多数決をとらないなんてシステムが民主主義であるわけがない。

三輪はこのように「自分の意見は絶対正しいから」と考えて、自分の気に入らない法案のときだけ民主主義を否定することを正当化するのである。

 三輪が、意見が違うからといってバカだの頭がおかしいだのと私を罵倒して一切謝罪しないのも、「自分の意見は絶対正しいから、どんなことをしても許される」というモラルの低さから出た行為なのだろう。

モラルが低くて「多様な意見・価値観の尊重」さえできず、自らの過ちを認め謝罪することさえできない、ちっぽけでつまらない人物をこれ以上相手にしていても時間の無駄だ。

これまでの議論は、

三輪がこちらが言ってもいないことを「論破」してみせて一人勝利宣言
        ↓
私が「そんなことは言ってない」と否定
        ↓
再び、三輪がこちらが言ってもいないことを「論破」してみせて一人勝利宣言
        ↓
私が「そんなことは言ってない」と再び否定

という極めて不毛なものであった。

 バカだの頭がおかしいだのと罵倒するアラシ・煽りはスルーするべきだろう。

だから三輪の一人勝利宣言に対しては、これまで通り無視するし、今後向こうからのコメント・TBも全て削除する。

私が記事で取上げるべき重要な相手は、もっと他にいるから、この記事をもって本当に最後とする。

残念だがこの記事に対する皆さんの疑問にもお答えしない。

もちろんコメントはすべて拝見させて頂くが、この記事と4本の記事に私の言いたい事は述べ尽くしてあるので、疑問を感じたらそちらを参照していただきたい。

あとは皆さんが私の記事を読んで、それぞれ自分なりに考えて意見を持っていただければ私としてはそれで充分満足である。

最後に私を罵倒した三輪を批判してくれた皆さんには心から感謝したい。


 ところで、これは余談になるが、三輪が崇拝してやまない少数者による独裁体制が成功する条件が一つだけあるように思われる。

それは絶対に間違いを起こさない人間を見つけ出し、その人物を独裁者にすえるという条件だ。

賢者による哲人政治といったイメージだろうか。

しかし絶対に間違いを起こさない人間なぞ存在しないし、これからも出現しないだろう。 

間違えをしばしば起こす大衆が、絶対に間違いを起こさない賢者・哲人の最初の一人を選び出したり、独裁者となった最初の哲人が死ぬまで間違いを起こさなかったということを大衆が判定するところからして矛盾している。

そして間違えをしばしば起こす大衆が、誤って悪人を”賢者”として独裁者の地位につければ、それは哲人政治などではなくて単なる独裁政治にすぎない。

よって賢者による哲人政治なんて言うのは、机上の空論というか、永久に到達しえない理想だと思う。

だから民主主義がさまざまな問題を抱えながらも、人類が現在とりうる政治体制のうちで最もベターなものなのである。

少なくとも私を罵倒して自らの過ちを認め謝罪することさえ拒否し続ける三輪は、絶対に間違いを起こさない人間であるという条件を満たしていないし、絶対に間違いを起こさない人間とそうでない人間を見分ける能力も無いことは明白である。

そのような人間が、「自分が絶対に正しいから」といって民主主義の手続きを否定することを正当化し、少数者による決定(独裁)を肯定することが、どんなに危険なことであるか、おわかりいただけるのではないだろうか。

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日韓仲間割れと拉致問題

  • 2006/06/07(水) 23:58:22

 

【ソウル6日原田正隆】韓国の通信社・聯合ニュースは6日、横田めぐみさんの夫とされる韓国人拉致被害者金英男(キムヨンナム)さんの母・崔桂月(チェゲウォル)さん(78)が8日に記者会見を開いて北朝鮮訪問の意思を正式に表明すると報じた。

 崔さんはこれまで「亡くなる前に一度でいいから息子に会いたい」「北朝鮮が来いと言うなら行く」と繰り返し強調し、5月下旬の日本訪問の際にも国会証言などで、その意思を表明。これに対し、めぐみさんの両親の滋さん(73)と早紀江さん(70)は「訪朝は北の幕引き作戦に乗ること」として思いとどまるよう説得していたが、今回、日韓両家族間の立場の違いがあらためて鮮明になった形だ。

 さらに、崔さんを支える韓国の拉致被害者家族団体「拉北者家族会」の崔成竜(チェソンヨン)代表は6日、聯合ニュースに対し「訪日した際、日本の関連団体が拉致問題を政治的に利用しようとしている印象を受けた」と述べ、名指しこそ避けたものの、あらためて日本の「救う会」などを批判。崔代表が日本の拉致被害者救出運動に強い疑問を投げかけたことで、両国家族会間の連携も難しくなりそうだ。

=2006/06/07付 西日本新聞朝刊=



引用記事 

 横田早紀江さんの訪米とブッシュ大統領との会談は、拉致問題にたいする国際社会の関心を高め、拉致問題の解決のために一定の成果をあげることとなったが、その後横田滋さんも、拉致問題にたいする韓国世論を盛り上げ、日韓で協力するために先月訪韓し、めぐみさんの夫とされる韓国人拉致被害者、金英男氏の母・崔桂月さんと対面した。

そして日韓の拉致被害者家族の人達は「心を一つにして問題解決にあたること」を誓い合った。

 クロフネ自身は、横田さん夫妻が世界を積極的に飛び回って、なんとしても娘を取り返したいとがんばっていらっしゃるし、すべての韓国人はこうであると決めつけるのは差別になるから、あえて言及を避けていたのだが、拉致問題に関する日韓の連携・協力については悪い予感を抱いていた。

少なくとも現在のノムヒョン政権が続く限り、日韓が協力して北朝鮮による拉致問題解決に向けて動くなどということは、全く期待できないからである。

 実際、千人近い拉致被害者や連行された捕虜をかかえながら、北朝鮮の言いなりも同然で、北への底無し沼のような譲歩と援助最優先主義の韓国・ノムヒョン政権と日本が協力できるわけがない。

実際ノムヒョン政権は、訪韓した横田さんに対して本当に冷たかった。

アメリカが金融制裁を加え、日本も朝鮮総連への締め付けを強めつつある中、
抜け駆けのように突出した北朝鮮宥和政策を続ける韓国は、北朝鮮を囲む鎖の一番弱くて切れやすい輪のひとつとなっている。

ノムヒョンは、「拉致・核問題をかかえる北朝鮮に甘すぎる」という国際社会からの反発を抑えるために、せいぜい「北朝鮮に対して厳しく圧力をかけていますよ」といったポーズを取るのが関の山だろうと思う。

 そして今回のニュースであるが、依然家族を北朝鮮に拉致されたままの日本人家族の皆さんは、日本からの経済援助目当ての北朝鮮に適当にごまかされて、「拉致問題はあれで解決済み」で済まされないためにも、一致団結して行動してきた。

「自分の家族だけでも帰って来るなら、例え相手に政治的に利用されても良いから、北朝鮮に行きたい」と考えるのも無理は無いはずである。

しかし「自分の家族だけ助かれば良い」といった言動は、横田さん夫妻をはじめとする日本人拉致被害者家族の皆さんには見られない。

「めぐみさんの娘であるキム・ヘギョンさんと会わせてやるから訪朝しろ」という北朝鮮側の誘いを横田さんはじめ家族会の総意として断ったそうである。

 だが、めぐみさんの夫とされる金英男氏の母・崔桂月さんは「亡くなる前に一度でいいから息子に会いたい」「北朝鮮が来いと言うなら行く」と言って、「訪朝は北の幕引き作戦に乗ることになる」という日本側の家族会の説得を振り切って訪朝する用意があることを表明した。

「心を一つにして問題解決にあたる」はずだった、日韓の拉致被害者家族が1ヶ月も経たないうちにギクシャクしている。

 私は、訪朝する意向を表明した崔桂月さんの言動を見て「やっぱり韓国の人だな」と思うとともに、横田さんら日本の拉致被害者家族会の人達との民族性の違い、良くも悪くも、共同体の利害を大切にする高信頼型の日本人と「自分達さえよければ」という低信頼社会特有の考え方をする韓国人の民族文化の違いを改めて感じた。

そして以前感じた悪い予感を思いだし、「やはりこうなってしまったか」と思った。

 韓国政府や韓国人拉致被害者家族が、北朝鮮に対して安易な譲歩や北朝鮮の誘いに飛びつくような軽率な行動を取れば取るほど、北朝鮮が日韓の分断作戦を実行しやすくなり、日本の拉致被害者家族の人達は不利な立場に追い込まれる可能性が高まる。

やはり韓国というのは現在のところ、何かを一致団結・協力して成し遂げるには最悪のパートナーではないかという思いがこみ上げてくる。

 以前から述べているように、拉致問題に限らず、安全保障や経済面でも、韓国というのは日本のパートナーとして全くふさわしいとは思えない。

「日韓友好」とか「日韓協力」という言葉の響きは甘いけれども、現実は厳しいようだ。



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対中円借款の再開決定か

  • 2006/06/06(火) 23:53:29

 

政府は6日午前、首相官邸で海外経済協力会議(議長・小泉純一郎首相)を開き、凍結していた平成17年度分(実施は18年度)の中国への円借款供与を解除することを決めた。近く閣議決定する。

対中円借款は通常、3月末に閣議決定していたが、中国が首相の靖国神社参拝を理由に首脳会談を拒み、日本の抗議を無視して東シナ海で石油ガス田の開発を強行するなど日中関係の冷却化で先送りしていた。しかし、中国が先月、カタールで約1年ぶりに日中外相会談に応じるなど、関係改善に向けた動きが出てきたため、凍結解除に踏み切った。

一方、中川昭一農水相は同日午前の会見で、「何でまた援助を再開するのか、正直言って分からない」と述べ、凍結解除に疑問を表明した。
(産経新聞) - 6月6日15時58分更新



引用記事 


 きょう午前、首相官邸で、政府開発援助(ODA)の”司令塔”ともいうべき海外経済協力会議が開かれ、平成17年度分の中国への円借款供与を決定したという。

外交は、国民の目の届かない裏側で重大な取引がなされていることもあるだろうから、軽々しく結論は出さないが、中国に対する円借款供与凍結を解除するからには、日本が中国との取引で何かしらの実利を得ていなければならない。

 日本と中国の間には、靖国問題や東シナ海のガス田とEEZ境界線の画定問題から、上海領事館員自殺や反日暴動で破壊された在中日本公館の弁償問題に至るまで、さまざまな懸案をかかえている。

これらの問題はいずれも、中国側が問題を起こし日本側に損害を与え、問題行動の停止や日本が受けた損害の償いを中国が拒否し続けていることで、未解決となっている。

中国のこれらの問題に対する態度は、「日本は昔悪い事をしたのだから、中国が日本に対して多少悪い事をしても許される」といった甘えがエスカレートしたものや、「力で日本をねじ伏せてしまえば、ギャーギャー言う日本もいずれ黙るだろう。これまでもそうだったし」という覇権主義的な考えから生まれたものだ。

 こうした傲慢な態度を一向に止めようとしない中国に対する日本の重要な外交カードとして、円借款を含む対中ODAがある。

私自身は、有人ロケットの打ち上げや軍備の大拡張といった”道楽”をやるカネがあり、他国を援助する余裕さえみせる中国に、日本から経済援助なぞ一銭だって必要ないと思っている。

しかし、それでも円借款供与という外交カードを切るのならば、日中間に横たわる問題の解決といった実利と交換でなければならない。

 もし今回の円借款供与決定のウラで日中間に何か密約があって、その密約が「日本が円借款を供与するかわりに、中国が東シナ海の日中中間線をEEZ境界線として認める。ガス田から既に吸い上げた日本の資源も適正価格で買い取る」というものであれば、まあ納得しよう。

あるいは、「中国政府が金輪際、日本の首相の靖国参拝を非難しない。内政干渉は永久にやめる」という確約をとったというのなら、不満ではあるけれどもまだ我慢できる。

しかし、そういった実利が得られないにもかかわらず、対中円借款供与を再開するのは断じて許されない。

産経など各紙は、「中国が久しぶりに日中外相会談に応じ、次回外相会談の日程も決まったから、円借款供与が決定された」と報じているが、本当に外相会談が開催されたことで円借款供与を決めたのなら、全くお話にならない。

麻生外相は二階・北側両大臣と違って、中国の軍部など反日強硬派にとっては一番相手にしたくない日本側要人だろう。

しかしそれでも中国が外相会談に応じたのは、中国が欲しい資本・技術を持つ投資家として、あるいは中国製品の輸出市場として日本が重要だからである。

あるいは、世界で高まる中国脅威論を払拭するためにも、日本との和解をめざしているという中国のソフトな姿勢を強調した方が得であるという判断があったのかもしれない。

どちらにせよ、中国の国益にプラスになるから日中外相会談が久しぶりに開催されたのである。 日中外相会談は日本だけに利益があって、中国が損をするような性格のものではないことは明白だ。

 このように日本の持っていた外交カードの力によって日中外相会談が実現したのだから、日本が今さら何か新しいカードを切る局面ではない。

もし日中外相会談で、東シナ海ガス田問題や靖国参拝問題で日本が具体的な実利を得る”裏取引”があったのならば良いが、そうでないにもかかわらず、外相会談が開催されたというただそれだけのことで、大はしゃぎして円借款カードを切るというのなら、全く馬鹿げた話だ。

そうであるならば、まだ間に合うから日本が実利を得るまで円借款供与は延期すべきだし、中国側が最後まで取引に応じないのであれば、平成17年度対中円借款はそのまま全額中止にするべきである。

(どういうわけか、日本の指導者や外交官は、自国が相手に与えている利益は過小評価し、相手国から日本が受けている利益は過大評価する傾向がある。

また、ロシアの指導者や外交官は最小限の利益供与で最大の恩を相手に着せる名人だと聞くが、日本は最大の利益供与で最小限の恩しか相手に着せられないド素人である)

 読売新聞は、「05年度分の供与額は『いきなり大幅に減らすと、中国側の反発も大きい。08年度にゼロにするため、徐々に減らすのがいい』(外務省幹部)との判断で決定した。」と報じているが、この外務省幹部の発言が裏取引の存在から国民の注意をそらす”煙幕”であることを信じたいが、もし素でそのような発言をしているのであれば、あきれてものが言えない。

引用記事 

これまでさんざん靖国問題などで中国が激しく反発しているのに、(もっとも日本側に非はないが)「いきなり大幅に円借款を減らすと中国側の反発も大きいだろう」なんて気遣いを今さらするなんて、どこまでぬけているのか。

指名手配中の銀行強盗の犯人が万引きをして、それを現行犯逮捕した警官が「逮捕された犯人が反発しているから、銀行強盗については許さないが、万引きの方は無かった事にしてやるか」と考えるようなもので、そんな気遣い全く無意味。

この一見マヌケな発言が国民の注意をそらすものであることを祈るばかりだ。

 最後に触れておかなければならないのは、円借款というのはこれまで財務省の利権であったことだ。

ODA改革がなされて円借款を含むほとんどのODAが外務省の”ナワバリ”である国際協力機構(JICA)に一元化されたにもかかわらず、円借款についての実質的な権限はこれまで通り財務省が握るという構図が続いているという分析もある。

今回の”対中円借款供与決定”にも、財務省が大きな役割を果たしていることが予想される。

これまで中国の使いとなって自国を辱めている日本人の代表として、外務省のいわゆる”チャイナ・スクール”と、”中国と日本のパイプ”を自認する与野党の”媚中派政治家”が国民の注目を集めていたが、近年もっとも悪質なのは、財務官僚の一派ではないかと思う。

財務省はこれまで多額の円借款を供与して中国の軍拡の事実上の手助けをし、財務省管轄下の国際協力銀行(JBIC)は、マヌケにも中国の東シナ海ガス田開発に融資をしてやり、世界銀行やアジア開発銀行の幹部ポストに出向した財務官僚は、日本国民のカネを国際機関を経由する迂回融資で、たっぷりと中国に注ぎ込んできた。

”チャイナ・スクール”や”媚中派政治家”のカゲに隠れて、中国の覇権主義をアシストし続ける日本の財務官僚には今後要注意である。

これを放置しておくと、財務官僚の暴走によって日本が亡国の坂道を転がり落ちるということに成りかねない。

 ともかく、これからしばらくした後に、「東シナ海ガス田問題決着」とか「靖国問題解決」といったニュースが流れるのかどうか、円借款カードを切ったかわりに日本が手に入れた実利をじっくりと検分させてもらうが、まさか「外相会談が開催されて、日中は物別れに終わった」ということが円借款カードを切って得たものの全て、なんてことは無いんだろうね、日本政府よ。


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引用記事・中国への円借款決定へ

韓国の背後で蠢く中国

  • 2006/06/03(土) 01:00:47

 

中国、渤海の首都復元を推進

中国がかつての渤海(7~10世紀に中国東北地方から朝鮮半島北部にかけて存在した国)の首都「上京竜泉府」遺跡の復元・開発に本格的に乗り出した。この開発事業は、中国の一部学者が露日戦争(日露戦争)時に日本軍が戦利品として持ち帰った渤海石碑の返還を主張したのとほぼ同時期に進められており、中国による東北地方歴史見直し研究作業(=東北工程)との関連性が注目されている。

黒龍江省関係者は最近、寧安市渤海鎮にある上京竜泉府一帯開発のため「唐渤海国上京竜泉府遺址保護条例(草案)」を準備、来月初めに省の人民代表大会審議にかける予定であることを30日、明らかにした。

寧安市と上級行政単位の牧丹江市は、渤海遺跡開発のため昨年後半から「上京竜泉府遺址公園」「渤海国上京竜泉府遺址観光文化開発区」などの名称で外資や民間資本の誘致活動に乗り出していた。

寧安市と牧丹江市は上京竜泉府遺跡一帯を公園化した後、鏡泊号・牧丹江など周辺景勝地と関連した観光団地として開発するとのことだ。このため開発対象地域の遺跡保護区域住民に対する移住作業も進めている。中国は1961年に上京竜泉府遺跡を第1次「全国重点文物保護単位」に指定、2002年から5カ年計画で復元の準備作業を行ってきた。

これに関し、中国社会科学院の研究員は「渤海遺跡開発は地方政府が観光地開発を通じた経済的輸入拡大のためのもので、東北工程や歴史工程(中国史見直し作業)とは無関係のもの」と話している。

朝鮮日報 記事入力 : 2006/05/31 11:42

http://japanese.chosun.com/site/data/html_dir/2006/05/31/20060531000025.html




 中国は、かつての清帝国の征服地・植民地の永久保持をはかるために、漢・チベット・モンゴル・ウイグル・朝鮮の各民族を含む、中国領内に住むすべての民族は、”中華民族”という単一かつ不可分の民族であるという、とんでもない理論を歴史教育の重要な柱の一つにしている。

民族というのは、ある程度均一の文化・言語を持つ人間集団のことだから、儒教や道教の影響を受け漢語を話す漢人とイスラム教徒でトルコ系言語を話すウイグル人が同一民族だなんて、笑止千万な理論であるのは言うまでも無い。

当然、漢人と朝鮮人も同一民族であるはずが無いが、吉林省延辺を中心に中国国内に居住する朝鮮民族の動きには、中国政府はだいぶ前から注意を怠ることは無かった。

北を見ても南を見てもおわかりのように、朝鮮(韓)民族というのは、世界でも特Aクラスの民族主義の強い人達だから、当然と言えば当然だろうが、中国はその辺り抜け目が無いのはさすがと言う他ない。

 中国の歴史教科書”中国古代史”(2000年版)の第四章・第六節”隋唐統一多民族国家の発展”からの抜粋を見てもらおう。

靺鞨と渤海国

8世紀前半、唐は黒水靺鞨地域に黒水都督府を設け、黒水靺鞨の首領を都督に任命した。このことは黒水靺鞨地域が正式に唐朝の版図にはいったことを示す。(中略)

開元のはじめ、玄宗は大祚栄を渤海郡王に封じて忽汗州(現在の吉林省敦化市)を統治させ、加えて忽汗州都督も授けた。これ以後粟末靺鞨は渤海と号した。 渤海もまた正式に唐朝の版図に組み入れられたのである。(中略)
上京(竜泉府)は当時、わが国(中国のこと)東北部で最も繁栄した都市だった。

カッコ内の注と太字はクロフネによる



 今から6年前に発行されたこの歴史教科書を読むと「渤海は唐帝国の版図内の国であり、だから渤海の領土の正当な継承者は中華人民共和国である」という認識を、朝鮮族を含む全中国国民に植え付けたいという中国政府の強い意志がうかがえる。

北はどうか知らないが、韓国の歴史教育では「渤海国は高句麗遺民の国だから韓民族国家である」ということになっており、韓国と中国の朝鮮族との交流が深まるにつれ、韓国のナショナリズムが中国の朝鮮族に影響を与えないよう、中国政府はかなり以前から着々と手を打っていたというわけである。

 中国が何故それほどまでして気を使っているかと言えば、先ほど言った「かつての清帝国の征服地・植民地の永久保持をはかる」という戦略目標があり、
朝鮮族が中国からの分離独立運動を起こさないようにするということにある。

もしそれを許すと、内モンゴルやウイグル、チベットへと分離独立運動が飛び火しかねないからであるのは以前にも言ったが、それに加えて、朝鮮族が多く居住する遼寧・吉林など中国東北地方と朝鮮半島北部は、中国にとり地政学的に見て非常に重要な地域である事が大きな影響を与えていると思う。

地図を見るとよくわかるが首都北京から見て、山東半島と遼東半島+朝鮮半島北部は、太平洋方向から首都北京を守る”両腕”にあたるからだ。

日清戦争で遼東の旅順と山東の威海衛を日本軍に落されて北京を丸裸にされた清帝国は、日本に降伏せざるを得なかった。

つまり、この”両腕”を外敵に押さえられると、中国の中枢である北京はとたんに脆弱になるというわけである。

(私は、兵器の発達した現代では、いささか古典的すぎる考え方かなと思わないことはないが、中国の指導者は古典的な地政学的発想を非常に好む傾向がある気がする)

山東半島は問題ないとしても、北京に近い遼東半島とその隣接地である吉林省、そして少なくとも朝鮮半島北部を中国の完全なコントロール下に置いておくというのは、中南海(中国指導部)にとっては、絶対に譲れない戦略目標であると思われる。

だからあの手この手を使って、「高句麗や渤海は中華王朝の地方政府。だから高句麗や渤海の旧領土は中国のもの」という、”事実”をつくりあげているのであろう。

 北朝鮮の核武装に頭を痛めるアメリカは、「北朝鮮のパトロンである中国が北朝鮮に真剣に圧力をかけないから、核問題がなかなか解決しないのだ」と考えているように見うけられるが、残念ながらそれは的外れではないだろうか。

中国は北朝鮮の核武装にも「困ったものだ」と考えているだろうが、北朝鮮が崩壊して南北が統一するようなことはもっと困るのである。

北朝鮮の金王朝が存続している間は中国が”瀕死の病人”である北朝鮮をコントロールすることは容易で、朝鮮半島北部は北京を守る腕であり続ける。

しかし、北朝鮮が崩壊して南北統一ということになれば、北京に非常に近いところに中国への忠誠心が疑われる国が出現する。

また中国東北地方に住む朝鮮族が”大朝鮮主義ナショナリズム”に刺激されて騒ぎ出すかも知れない。

だから、核武装を解除するために北朝鮮の崩壊覚悟で圧力をかけるのと、核武装に目をつぶって北朝鮮を存続させるのと、そのどちらかを北京が選択しなければならないとしたら、まず間違い無く「核武装に目をつぶって北朝鮮存続」という選択肢を選ぶであろう。

だから北朝鮮へ真剣に圧力をかけることを中国に期待はできないのである。

 もしどうしても北朝鮮の核武装を許容できないアメリカに対して中国が取引に応じるとしたら、アメリカが北朝鮮の金王朝体制に一切手を触れないかわりに、中国が金王朝存続を軍事的経済的に保証する後見人となって、北朝鮮は中国の”省”となる。 北朝鮮は中国から体制保証を得るのと引き換えに核兵器を放棄する、といった条件ぐらいしかないのではないだろうか。

そうなると韓国が取れる選択肢が狭まり、中国の外交・安保政策にひたすら従う”属国”となる以外に南北統一が非常に難しくなる。

 ノ・ムヒョンが竹島をネタに”反日瀬戸際外交”を仕掛けて低迷する支持率をアップさせ地方選挙を乗り切ろうなんて、ノ・ムヒョンとウリ党以外1ウオンにもならない事に熱中した結果、日本との関係を冷却化させ、アメリカとも対北政策の相違でギクシャクした関係を続けている。

一方、靖国問題で韓国の同盟国のように振舞いながら、反日運動ばかりに目を奪われて韓国の背後への注意がお留守になっているすきに、将来を見据えて着々と戦略的布石を打つ、したたかな中国。

 最近中国は北朝鮮への投資と地下資源の買い上げをすすめているが、このままだと朝鮮民族の居住地は、中国の直轄地である中国東北地方の朝鮮族自治州、中国の隷属国たる北朝鮮、そして日米との間に冷たいすきま風が吹き孤立を深める韓国の三つに、ずたずたに分断されるという目が出てきたように思う。

クロフネは、韓国とノ・ムヒョン政権のかかげた「韓国は北東アジアのバランサーになる」という”高等戦略”を生暖かい目でみている。

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日中EEZの境界画定を棚上げ?

  • 2006/06/01(木) 00:33:38

 

政府は三十日、東シナ海の石油ガス田開発をめぐる中国側との協議で、排他的経済水域(EEZ)の境界画定を棚上げすることを決めた。境界画定交渉の長期化が確実なためで、利益配分方式による共同開発に関する協議を優先させる。

(略)

日本は、日中それぞれの海岸から等距離にある中間線を基にEEZの境界を画定すべきだとして、中間線の東側を自国のEEZだと主張。しかし、中国は中間線を基にした境界画定を否定し、沖縄トラフまでが自国の海洋権益を主張できる大陸棚だとしている。

 仮に、中国が中間線を基にした境界の画定交渉に応じたとしても、中国の東シナ海海岸は複雑に曲折しており、外務省筋は「境界を画定するには何年もかかる」と指摘する。交渉の長期化は確実で、中国がこの間を利用して中間線付近で石油ガス田の開発を継続し、新たな石油ガス田開発にも着手する可能性がある。

 日中は五月十八日の政府間協議で、合意可能な共同開発案を探ることを確認しており、政府は共同開発の論議を優先することにした。ただ、国際法の専門家による境界画定協議は続ける。

(産経新聞) - 5月31日3時26分更新



引用記事

 31日づけ産経朝刊のこの記事を読んでちょっと驚いたのだが、よく読んでみると「排他的経済水域(EEZ)の境界画定を棚上げ」がどういったことを指しているのかいまいち良くわからないし、他のマスコミが報じていないようなのでウラが取れず何とも言えないのだが、

もし産経が報じたように、本当に「交渉を進展させるための排他的経済水域(EEZ)の境界画定を棚上げ」なんてことを日本側が考えているのだとしたら、そんな必要は全く無いと思う。

”棚上げ”しなくても共同開発のための交渉を並行して行うことは出来るし、中間線の主張を撤回したかのような発言を行えば、日本のEEZ内の海底資源吸い上げを黙認するも同然だからだ。

「中国が中間線を基にした境界の画定交渉に応じたとしても、中国の東シナ海海岸は複雑に曲折しており、外務省筋は『境界を画定するには何年もかかる』と指摘している」らしいが、たとえ何年かかっても、日中中間線によるEEZの境界画定を主張しつづけなければならない。

別に日本側が焦って交渉妥結を急ぐ理由は何一つない。

 また、日本政府は「開発に多くの資金と時間を投入している」という中国の主張を踏まえ、開発・生産で得られた利益を日中間で配分する具体的な方法について協議する考えだそうだが、

そもそも日本のEEZ内の海底資源を開発するか、そのまま放っておくか決める権利は日本側にあるのであって、日本と中国のEEZにまたがる海底ガス田を中国が開発したのは日本が頼んだのではなく、あくまでも中国が自分の都合で勝手に始めたのだから、たとえ「開発に多くの資金と時間を投入している」のであっても、別段日本が配慮するような問題ではないだろう。

日本は油田・ガス田を持つ”産油国”の立場なのであるから、中国が日本側の海底から勝手に吸い上げたガス・原油を国際価格からみて妥当な値段で買取るのは、最低限の条件である。

 それを中国があくまでも拒否するのであれば、中間線の日本側で試掘を開始し、中国が日本のEEZ内からガス・原油を盗み取ったことに対してふさわしい措置、たとえば円借款の即時停止で応じるべきだ。

中国は巨額の財政赤字・対外債務を抱える国で、低利の円借款は中国をおおいに助けてきた。

だから円借款停止は、日本からガスを盗んだ利益を帳消しにするぐらいの威力はあるだろう。

そうでなければ毎度毎度、日本が円借款供与決定を見送っただけで、中国政府がヒステリーを起こす必要はない。

 日本がこれまでの不平等な関係の清算を中・韓に求めて以来、日中・日韓関係がギクシャクし続けているわけだが、最近どうも日本の政治家や国民の中でそれにうろたえる人が目立ちはじめているように思う。

しかし世界でも隣国同士がぎくしゃくするのは珍しくないし、中国だって韓国だって決して一枚岩ではない。

中国は反日最強硬派とみられる軍部や江沢民派と、政権を握る胡錦涛派が外から見えないところで、バチバチ火花を散らしているようだし、韓国でも政権を握る反日左翼のノムヒョンやウリ党が国民の支持と影響力を失って、右派のハンナラ党が復活してきた。(だからといってハンナラ党が親日ではないが)

中・韓国民の”反日感情”だって政府がコントロールする教育やマスコミが大きく影響を与えている。

そういった事実を見ずに、オロオロうろたえるのは賢明なことではない。

 首相・外相をはじめとする政府も自分達で問題を抱え込まずに、「日中・日韓関係がギクシャクしていますが、これこれこういうワケで我々の方に正当性がありますから、国民の皆さんは自分の国を信じてください」とチャンスがあるごとに国民に良く説明すべきだと思う。

 でないと、またぞろ旧宏池会の政治家のような、韓国が右といえば右へフラフラ、中国が左と言えば左へフラフラ、挙句の果てにロバ(日本の国益)を橋の上から深い川底へと落っことすような、もうとっくにお呼びでない古い古いタイプのリーダーが日本に出現することになってしまう。

それでは”失われた十年”の再現だ。

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