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第24回 ”Total Victory”の妄想にとりつかれた中国

  • 2005/12/30(金) 22:41:34

 ”Total Victory”(トータル・ビクトリー)という考え方をご存知だろうか? 

”全面勝利”もしくは”全体勝利”と日本語訳されるが、それは「戦争の勝利者が敗者を、心の内面を含めて全面的に屈服させることは可能である。」とする観念、と定義づけられると思う。

これに、歴史や国際問題すべてを善と悪の関係で見ようとする”道徳家的アプローチ”が結びつくと、以下のような考え方に往々にしておちいりやすい。

「戦争に勝った側は絶対的正義、つまり”神”であり、戦争に負けた方は絶対悪、つまり”悪魔”である。 だから”神”である戦争の勝利者は、”悪魔”である敗者を徹底的に屈服させなければならないのであり、またそうなるのが当然である。」

 アメリカの有名な外交官である、ジョージ・F・ケナンはこの”全面勝利”という考え方を批判してこう言っている。

「私は、過去においてさえ全面勝利は勝利者の立場から見て、一つの幻想ではなかったかと思う。 ある意味では、人の心を征服しない限り、全面勝利というものは、相手国民を全部殺戮する以外にないわけである。

ところが、軍事的な全面勝利が人の心に対する勝利であることは稀にしかない。 そこで我々は、新たな世界戦争において軍事的な全面勝利が可能であるということは非常に疑問であるとの事実に直面するのである。

私はそのような可能性があるとは信じない。 交戦国のいずれか一方の軍事力が非常に弱体化するにしても、一方の側の国民的意思の全般的一律的屈服というようなものがあり得るということは、問題にならないと思う。

しかしながら、かかる実現不可能な目標を達成しようとする試みは、第一次および第二次世界大戦の惹起したと同様の重大な危害を文明に加える事となろう。」
(略)
「私は率直に述べるのだが、全面勝利という観念ほど、危険な妄想は無いのであり、過去においてこれほど大きな害を及ぼしたものはなく、将来においてもこれほどさらに大きな害毒を及ぼす惧れのあるものは無いと思うのである。」

(American Diplomacy 邦題アメリカ外交50年より)

 私はケナンのすべての主張を支持するわけではないのだが、この全面勝利についての彼の批判は的確だと思う。

戦争の勝利者が「敗者の身も心も全て従わせ、自らの完全な支配下に置かなければならない。」とこだわり続けることほど、世界に害を与えるものは無いだろう。

 実は第二次世界大戦勃発の原因のひとつは、第一次大戦に勝利した英・仏などの連合国側がこの全面勝利論と復讐心にとりつかれて、極めてまずい戦後処理を行った事にあった。

第一次大戦は、英・仏・露の三国協商と独・墺・伊の三国同盟の領土・植民地拡張争いから勃発したものであって、どちらかが全面的に正しかったとか間違っていたとかいうことではなかった。

 しかし、戦争に勝利した英・仏は、「第一次世界大戦の戦争責任はすべて戦争に負けたドイツやオーストリアにあるのであって、彼らが全面的に悪い。」という論理によって、ドイツ・オーストリアなど敗戦国を一方的に悪と決めつけ、全面的に従わせようとしたのだった。

戦勝国側は、オーストリア帝国の領土を切り刻んで縮小し、ドイツに対しては領土の縮小のみならず、当時のドイツのGNPの数十年分という過酷な賠償金まで課した。(英・仏が戦争で巨額の債務を抱えていたせいもあるが)

 戦争で経済がメチャメチャになったドイツに、英・仏の課した過酷な賠償金が支払えるはずもなく、支払不履行になるのは時間の問題であった。

そして実際ドイツからの賠償金支払いが滞ると、フランスは借金のカタにドイツの大工業地帯であるルール地方を軍隊で占領して差し押さえをした。

 これでドイツ経済の破滅は決定的となった。

通貨マルクはハイパーインフレに陥り、ドイツ国民は、かばんいっぱいにつめこんだマルク札をかかえて、右往左往しなければならなくなった。

とうとう千億マルク札が発行されたり、カフェでコーヒーを飲んで勘定を済ませようとしたら極度のインフレによって、店に入っていたわずかの間に代金が倍になっていたという逸話さえ残っている。

また、ドイツ国民を悪人とみなし、戦勝国側の国民がドイツ国民に対して優越感にひたるような風潮がヨーロッパの一部に広まり、ケナンによれば第一次大戦が終わっておよそ十年が経ってもなお、スイス・ジュネーブのあるゴルフ場では、「ドイツ人は入るべからず」の看板が立っていたという。

 こうした英・仏の復讐はドイツ国民に当惑と深い恨みを残した。 このドイツ国民の心のスキにつけこんだのがヒトラーとナチスである。 ヒトラーの魔術に魅せられたドイツ国民は、選挙で合法的にナチスに権力を与えてしまったのだった。

 だが、だからといって私は英・仏政府やドイツ国民を責めるつもりはない。
第一次世界大戦という人類史上初の最悪の大戦争をうまく処理できるほど、人類は賢くはなかったのである。

最初の世界大戦のまずい戦後処理が一因となって、ナチスの台頭を許し、それが第二次世界大戦へとつながってしまった。

 そして第二次大戦が終了した時、戦勝国である米・英などは、二度目の世界大戦の原因のひとつとなった全面勝利論の愚かを悟り、世界大戦を三度繰り返さないよう、細心の注意を払って戦後処理を行った。

アメリカを中心とする戦勝国側は、敗戦国である日本やドイツに対しての賠償請求を最小限にとどめ、マーシャル・プランやガリオア・エロアによる援助で日・独の戦後復興を助けた。

はじめは中国も、日本からの支持を得るために国民党の蒋介石・共産党の毛沢東双方ともに、日本への賠償請求を放棄していたのである。

 ところが、歴史の教訓から何も学ばず、全面勝利論の亡霊にとりつかれた者達が出てきた。 それが戦後の中国や韓国・北朝鮮の特定アジア三国である。

 実際のところ中国も含めて、この特定アジア三カ国は厳密な意味での戦勝国ではない。 第二次世界大戦で日本軍を打ち破って東京を占領したのはアメリカである。

日本が戦争に負けた時、中国大陸には兵力100万以上の日本軍が依然存在しており、蒋介石の国民党は内陸深く逃れ、毛沢東の共産党もゲリラ戦で日本軍を悩ますのがせいぜいであった。 日本軍は中国大陸で勝ったわけではなかったが負けたわけでもなかった。

韓国にいたっては、日本と一緒になって戦争を戦っていたのであって、交戦国ですらないのである。

 にもかかわらず中・朝・韓の三カ国は「我々の軍隊は日本軍を打ち破ったのであり、我々ががんばったからアジアは解放されたのである。」といった誇大妄想に基づく歴史教育を洗脳的に自国民に施し、自らを戦勝国であり絶対的正義・歴史上の”神”とし、「中・朝・韓に戦争で負けた日本」を絶対的な悪と一方的に決めつけたのであった。

 こうなると”Total Victory”(全面勝利論)の妄想にとりつかれるのは、いとも簡単な事である。

「悪の敗戦国民である日本人は、絶対正義の戦勝国民である中国・韓国・北朝鮮人の言う事には、身も心も絶対服従しなければならないのであり、またそうしてが当然だ。日本人の口答えさえ許さない。」といった感情的な全面勝利論に基づいて、

中・朝・韓の特定アジア三国は、際限もなく謝罪と賠償金を要求し、愚かにも日本の歴史教育や靖国神社の戦没者慰霊問題といった、日本人の心の内面の服従さえ、しつこく要求し続けているのである。

 また、この問題を一層複雑にしたのは、全面勝利論の妄想にとりつかれた言動を繰り返す中国・韓国らに対して何の疑問も抱かず、

「(全面勝利論に基づいた)中国・韓国の国民感情に配慮し、それをひたすら受け入れなければ日中・日韓関係は絶対にうまくいかないのだ。」と主張して、日本の外交をミスリードしてきた宏池会に代表される”自民党ハト派”の有力者と、外務省の対中・対韓外交政策を立案・実施してきた大物外務官僚たちの存在である。

 確かに、特定アジア三国の理不尽な要求を日本の”ハト派”たちが飲んだ直後は、日中・日韓関係が一時おだやかな状態になるが、中・朝・韓はこれを踏み台・既得権益として、すぐにまた二倍三倍にふくらました理不尽な要求をつきつけて一層激しく日本を攻撃・屈服させようとし、それを日本のハト派が飲むと、再び日中・日韓関係が小康状態となる。

しかしこのようなループに終わりは無く、不毛な関係が現在まで続いてしまっているのである。

 このように、一時の小康状態の獲得を「日本外交の勝利」とする間違った成功体験から、歴史から何も学ばずに妄想にとりつかれた中・朝・韓の全面勝利論を支持する、これら日本国内の愚かなサポーターの存在は、彼らの全面勝利論外交に一層の自信と継続の根拠を与えてしまい、これによって日本の対中・対韓外交は底無し沼の混乱に陥ってしまった。

 私は中国・韓国などの全面勝利論外交ほど危険な妄想はなく、世界に与える損害は計り知れないと思う。

また、日本国内において中・韓などの全面勝利論外交を疑うことなくひたすら受け入れてきた、”自民党ハト派”と一部の外務官僚たちほど、戦後の日本で有害な連中もいなかった。


しかし今のところ中国(韓国)の妄想はとどまるところを知らず、全面勝利論外交をやめる気配は全く無い。


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最近の気になるニュースから(12/29)

  • 2005/12/29(木) 23:08:56

中国、自殺問題についての抗議に反発

 盗人猛々しいとはこのこと。人一人殺(あや)めておいて誠意ある謝罪一つ無いとは、中国政府の連中はもう人間じゃない、ただのアニマル。

中国政府の秦副報道局長は「2004年5月の同職員死亡に関する捜査はすでに結論が出ており、この問題を蒸し返すのは中国を悪く見せるだけのものだ。」と述べているが、だったらどう結論が出たのか、公表してもらおうじゃないか。 日本と遺族に対する謝罪と賠償はあったのか?
 
中国は、ありとあらゆる悪徳の巣窟であり、それを世界中に輸出して恥を知らない。

関連記事・自殺した日本人外交官の背後に中国スパイの影


 中国で、少数民族一万人規模の暴動が発生

 中国の寧夏回族自治区で今年8月、イスラム教徒の少数民族・回族の農民ら一万人以上が、地元政府の土地の強制収用に抗議して警察と衝突、多くの負傷者を出していた事が分かった。

共産党政府は、中国国内の”少数民族”のチベット人やウイグル人を長年迫害してきたが、とうとう回族にまでその魔の手をのばしたようである。

結局どう言い訳したって、漢族が、チベット人やウイグル人、モンゴル人、回族などを支配し、隷属させているだけではないか。 これを帝国主義という。


 イランに大量破壊兵器関連資材を輸出した中国企業に制裁

 アメリカ政府は27日、大量破壊兵器関連資材をイランに提供したとして、中国企業6社を含む計9社に制裁を科した。

記事にある中国北方工業(NORINCO)は、戦車や装甲車を製造している有名な政府系の軍需企業である。 中国航空技術輸出入総公司(CATIC)もミサイルの開発・製造で有名な政府系軍需企業。

中国の軍需産業とイランは昔からつながりが深く、殲撃7型戦闘機(ミグ21のコピー)やC802空対艦ミサイル、戦車などを輸出して、イランの軍備拡張に協力しつつ、中国自身の軍事費をかせいできた。

そうした中国の軍事技術が、イランの軍拡をささえ、イスラエルやサウジ・UAEといったアメリカの同盟国・産油国を脅かしているのだから、制裁はアメリカとしては当然だろう。

しかし、中国製兵器の輸出先をみてみると、イスラム原理主義のイラン・スーダンに、独裁国家のミャンマー・北朝鮮・ジンバブエなど、アメリカが問題視している国ばかり。

アメリカへの嫌がらせでやっているとしか思えない。

関連記事・パクス・シニカと世界


 日印外相・戦略対話開催

 麻生外相は1月3日からインド・パキスタンを訪問し、インドではシン首相らと会談、国連の常任理事国入りに向けた連携や、経済協力の強化をめざす。

 クロフネは、日本のとなりに存在する、何の資源も戦略的価値も無い反日国家とではなく、世界最大の親日国・インドとシャトル外交をやればよいと思う。

対中ODAの即時停止とインドへのシフトでインフラ整備を行い、リスクが高い中国に代わる日本企業の新たな投資先を確保して、経済の安全保障をすすめつつ、軍事面での安保協力が進めば、インド洋を通る日本のシーレーンの安全性も一層高まる。

 ただ、日本側が注意しておかなければならないのは、現在のインドの政権与党・インド国民会議派の対中政策である。

 国民会議派は、ガンジー・ネルーといったインドの英雄たちを輩出した伝統ある政党で、長年インドの政権を担ってきた。

もともとソビエトと関係が深く、社会主義的な政策をインドで実施するなど、国民会議派は左翼リベラル的な性格を持つ政党であった。 もっとも、近年は産業国有化といった社会主義政策を捨て、だいぶ”右傾化”している。

しかし日・米の民主党やドイツの社民党のように、左翼リベラル政党は中国のような社会主義国にはどうしても甘く同情的になるが、現在のインドの国民会議派政権の外交政策も、日・米に対しても中・露に対しても、どっちつかずの中道路線をとっていて、必ずしも中国をインドの100%の競争相手と見ているわけではなさそうである。

これが保守政党のインド人民党政権となると話は違ってきそうだが、このことは頭に入れておいたほうが良いだろう。

 あと、安保理の常任理事国入りの問題であるが、日本としてはアメリカと協力関係にある以上、アメリカがインドの常任理事国入りをどう考えているのか、賛成なのか反対なのかをよく見極めた上で、日印協力をすすめるのかどうか考慮すべきだろう。

関連記事・日本が取るべき対中戦略(その3)


南米でコミュニズム旋風

 南米・ボリビアの大統領選において22日、先住民出身の左翼・社会主義運動のモラレス党首の当選が確定した。

南米の左翼政権というと、強烈な反米政策を掲げるベネズエラのチャべス政権が有名だが、南米の中央部・ボリビアでもこのほど左翼政権が誕生した。

これで南米の左翼・中道左派政権は、ブラジル・アルゼンチン・チリ・ウルグアイ・ボリビア・エクアドル・べネズエラとなった。

 南米で左翼旋風が吹き荒れているのは、貧富の格差が一向に縮まらない事と、そうした経済政策の失敗の原因は、IMFとそれを牛耳るアメリカが南米に押し付けた誤った経済政策であるとする、南米各国の国民感情が原因らしい。

だからといって、産業の国有化なんかをすれば国際競争力を失って、貧困と経済混乱は増すばかりのような気がする。

 南米にはもともと親日国が多いし、穀物や食肉の大生産国であるアルゼンチン、カラジャスの大鉄鉱山に代表される豊富な鉱物資源と、航空機メーカー”エンブラエル”といった優秀な航空産業を持つブラジル、産油国・ベネズエラなどなど、日本が仲良くしておきたい国が沢山あるのだが...

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自殺した日本人外交官の背後に中国スパイの影

  • 2005/12/27(火) 20:35:51

 驚愕の事実が判明した。

マスコミ各社の報道によると、上海日本総領事館に勤めていた四十代の日本人外交官が昨年五月、中国情報機関関係者と思われる人物から日本の外交機密情報の提供を強要され、「国を売ることはできない」という内容の遺書を残し、総領事館内で自殺していたという。

 未確認情報だが某週刊誌によると、その中国人は女性問題をネタに日本人外交官を脅迫し、日本側の暗号情報を要求していたという。

 中国という国はなんとひきょうで汚く、下劣なのであろうか。 激しい怒りを禁じえない。 そして死を選ばざるを得なかった日本人外交官の無念は、言葉では言い尽くせないものがあろう。日本国民はこのことを永久に忘れてはならない。

 同時に、日本外務省がこのような国家・国民の利益に関わる重大な事件を一年以上も隠していたことについては、全く許しがたい。

週刊誌によれば、この事件は首相官邸に一切報告される事無く、もみ消されたという。 この事件をもみ消した外務省の人間は万死に値する。

 この外交官の方が、どういう理由で中国政府のスパイとおぼしき人物から強請(ゆす)られていたか、どうして死を選ぶ方向へと追い詰められていったのかは、はっきりとはわからない。 

中国政府からワイロのカネを受け取っていたのか、それとも週刊誌のいうように、中国政府から差し向けられたコールガールと一緒にホテルで寝たのだろうか。

そして、おそらくそういった現場を中国のスパイにビデオなどで撮影されて、それをネタに日本の国家機密を教えるよう脅迫されていたのだろうと推測される。

こういったやり方は、韓国がワールドカップ招致活動においてひんぱんに使った手であると、有名なドイツ人ジャーナリストが指摘している。 儒教文化圏の国家に共通して見られるやり口なのかもしれない。

 実際、首相経験のある自民党の大物政治家が中国政府がよこした女性と関係を持ったというウワサがしばしば週刊誌に取り上げられているし、「日本へ核ミサイルを向ける中国へのODA打ちきりや、北朝鮮への経済制裁がなかなか実施できないのも、中・朝にこうした弱みを握られている日本の政治家・官僚がごまんといるからだ」といったウワサも絶えない。 

 死者にムチ打つつもりは毛頭ないが、こういった事件が繰り返されるのは、やはり政治家なり外交官を含む官僚なりに、愛国心と国家運営に携わる者としての誇りが決定的に欠けているからだと思う。

祖国・日本への愛国心が欠けているから外国の愛国心に全く免疫を持たず、外務省の新人外交官が中国に語学研修に行って帰ってくると、すっかり洗脳されて「中国共産党万歳!愛国無罪!」になってしまうし、アラブに行ったら行ったで、「PLO万歳!反イスラエル・反米に理あり!」になるし、フランスに行けば「ドゴール主義万歳!フランスの核実験万歳!」になって帰ってくるといった話をちらほら聞く。

そもそも頭がからっぽなので、研修先の思想・理念にあっという間に染まってしまうのである。

そして国家運営に携わる者としての誇りが無いと、カネや異性といった別のものに目がくらむ。

 亡くなった外交官の方は、最初におかしてしまったそのような自らの過ちをつぐなうために、結果として死を選んでしまったと言える。
その事に対しては本当に立派だと思う。彼の尊い犠牲のおかげで我々の国益が守られたのだから。

 しかしそれよりベターな道、彼が死ななくても済む道があったのではないだろうか?

小泉首相にお願いしたいのは、彼の死をムダにしないためにも、外国政府の謀略工作にはめられた日本の政治家・外交官・その他官僚に対し、外国政府の謀略工作の実態をあらいざらい証言することと引き換えに、謀略にひっかかった日本の政治家・官僚の、収賄その他の犯罪を不問に付す、”司法取引制度”のすみやかな導入である。

 ワイロや異性の提供といった謀略にひっかかってしまうような最初の過ちは、欲という業をかかえた人間のやった事なのだからしょうがない。

しかし、その過ちをかくすために外国に国家機密を渡して国を売ったり、国を売りたくないがために有能な人材が死を選んでしまう事の方が、よっぽど日本にとって害が大きい。

だったらワイロや異性の提供を受けてしまったという”小さな過ち”に目をつぶり、より”大きな過ち”である売国行為を防止したり、謀略にひっかかった人に生き続けてもらって、外国の汚いやり方を報告してもらい、日本国民全員の教訓とした方がどれほど日本の国益となるか知れない。

 こうした司法取引制度が導入されれば、外国に弱みを握られている日本の政治家・官僚を”解放”し、日本外交の自由を取り戻して国益を守る大きな助けとなる。

もしウワサが本当なら、日本の海底資源を吸い上げる中国へのODA打ち切りや日本人拉致という重大犯罪に手を染めた北朝鮮への経済制裁もすぐに可能になるだろう。

 このように真の国益を考えるならば、我々国民は、外国のスパイ組織などが篭絡する目的で日本の政府関係者に近づき、その結果として発生した収賄などの汚職事件に限っては、寛大にならなければならない。

我々国民は理性的になって、大悪を避けるために小悪を受け入れなければならない。 小悪が許せなくて大悪に陥るのは最低である。


(もちろん司法取引をしたからといって、まったく処分しないというのも困る。 降格や減俸などの処分が必要だろう)

 こうしたことを踏まえれば、遺族の方には申し訳無いが、今回の事件はその全貌を国民の前に明らかにする必要があると思われる。

ことはプライベートな問題ではなく、日本の国全体の利益に関わる事であり、事件の全貌を解明して有効な再発防止策をたてなければ、亡くなった外交官も浮かばれないのではないだろうか。

そして事件解明のあかつきには、中国への報復を含む、断固たる措置が必要不可欠である。

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韓国のES細胞論文はデッチ上げと判明

  • 2005/12/23(金) 22:58:02

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20051223-00000203-yom-soci


 難病の治療などに使える画期的なES細胞の培養に成功したと発表した韓国の黄禹錫教授の論文が「ねつ造ではないか?」と指摘され、イギリスの有名な科学雑誌ネイチャーも別の論文の検証に乗り出すなど、最近この問題が世界を巻き込む騒動となっていた。
 
 そして今日23日、ソウル大学より「黄教授の論文はねつ造である」と発表があり、黄教授は職務を辞任する意向を表明した。 これでおよそ35億円の国家予算を投じ韓国の威信をかけた国策プロジェクトが、むなしく泡と消え去る可能性がでてきた。

国策プロジェクトである以上、盧大統領には逐一、黄教授の研究の報告があがっていたはずで、盧大統領は黄教授の論文ねつ造を知っていたにもかかわらず論文発表を許可したのかどうか、厳しく追及されることだろう。

 韓国に限らず、世界各国で学者が研究成果をねつ造することは、たまにある事である。 しかし今回の事件が異常だったのは、疑惑が発生してからの韓国社会の反応だ。

 韓国のマスコミ・MBCが「黄教授の研究成果はねつ造ではないか?」という疑問を投げかけたところ、「MBCのスポンサーを降りるぞ」といった脅迫や言論圧殺運動が韓国社会で大きく巻き起こった。

最初は、MBCを激しく攻撃・脅迫する韓国国民をたしなめた盧大統領も、しまいには「もう黄教授の研究をせんさくするのはやめよう」などと、疑惑をうやむやにするような姿勢をみせた。

MBCを攻撃した多くの韓国民の考え方も「黄教授はノーベル賞の最有力候補なのだから、ウソを言うはずがないし、黄氏は韓国にノーベル賞をもたらす英雄なのだから、彼を批判することは一切許さない。」というものだった。

こうして世界を巻き込んでの騒ぎとなった黄教授の論文がねつ造・デッチ上げである事があばかれ、韓国社会に大きなショックを与えたのだった。

 今回のねつ造騒動の原因をつきつめると、韓国政府が極めて人種差別的な自民族優越主義教育を国民に洗脳的に実施したことに行きつくだろうと思う。

そうした有害な教育によって、多くの韓国人が「韓民族は世界のどの民族・人種よりも優秀だし、またそうでなければならない。」という妄想を抱いてしまったのではないだろうか。

結果的に「韓民族が他人種より優秀である事を証明するためには、どんな手を使ってでも世界チャンピオンにならなければならない。ノーベル賞も何が何でも取らなければならない。」といった具合に、自民族優越主義のためならどんな汚い事をしても許されるし、それに対して批判することは一切許さないという、病的なムードが韓国社会をむしばんでしまった。

これはまぎれもなく極右ファシズムの考え方である。

 こうした自民族優越主義に基づく「韓国人は他の人種より優秀だし、韓国は世界の強国・大国である。」といった妄想は、これまでも一部の韓国社会に存在していたのだが、最近はそうした妄想に歯止めがきかなくなり、日本を含む世界に多大な害毒を垂れ流すようになった。

今回の黄教授のねつ造擁護運動もそうだし、日本海呼称問題や靖国・歴史教科書問題にからむ韓国の対日バーチャル外交・格闘ゲーム外交もそうだ。

 今から振りかえると、韓国社会の妄想の歯止めがきかなくなった最初のきっかけは、2002年のサッカーワールドカップではなかったかと思う。

 2002年ワールドカップの時は開催招致運動の段階から、「どんな手段を使ってでもウリナラ(わが国)が勝たなくてはならない。」といった異常な雰囲気が韓国社会を包んでいた。

 実際ドイツの著名なサッカージャーナリストであるマルティン・ヘーゲレ氏が、ワールドカップ韓国招致委員会の買収攻勢疑惑を何度も指摘しており、本大会においても韓国会場で行われた韓国代表がらみの試合は、敵意と憎悪に満ち満ちた、とてもスポーツとは呼べないものであった。

例えば、韓国代表のイ・チョンス選手が対戦相手であったイタリアのマルディーニ選手にケリを入れたり、アメリカ戦でゴールを決めた韓国の選手たちがサッカーとは全く関係の無いスケートの真似をしてアメリカ代表を侮辱し、イ・ヨンピョ選手が「ポルトガルのフィーゴ選手から八百長試合を持ちかけられた」とフィーゴ選手を中傷する根も葉もないデマを飛ばしたり、ドイツ代表に対してはナチスのカギ十字の横断幕を掲げて迎え、ナチズムとは何の関係も無いドイツ代表の選手たちを攻撃したことは、皆さんもよくご存知だろう。

 しかし、そういった韓国代表の選手や国民の数々の悪辣な言動を反省するような声はほとんど上がらなかった。 むしろ「韓国が勝って、他民族より優秀なところを証明するためならば、どんなに悪いことをしたって許される。」といった偏狭な民族主義一色に韓国社会は染まってしまった。

こうして韓民族優越主義の後押しで、サッカー韓国代表は大会4位の成績を残したが、「韓国の多くの国民にとって、サッカーそしてワールドカップとは”バーチャル戦争”だったのだ」と私は思う。

当時、監督のヒディンク氏の事を”鬼軍曹”、韓国代表の事を”ヒディンク師団”などと呼ぶなど、サッカーの話題にもかかわらず韓国のマスコミには軍事用語が盛んに使われていたのを覚えている。

 しかし、”バーチャル”はあくまでも”バーチャル”であって、その国のサッカーの強弱と、政治力や経済力・軍事力といった、リアルな総合国力の強弱とは何の関係も無い。

ワールドカップの優勝回数が世界一になったから、国力もアップして世界一の強国・軍事大国になるということは有り得ない。

 にもかかわらず、「韓国はワールドカップで4位。だから韓国は世界でベスト4の国力を持つ大国・強国である。」といった具合に、韓国政府から国民までとんでもないカンチガイをし、

あげくのはてに「韓国は世界の強大国なのだから、相手がアメリカだろうが日本だろうが、手当たり次第にケンカを売って相手をひざまづかせてやる。」といった、あきれた妄想にとりつかれているとしか思えないのである。

 だが現実には、バーチャル外交・妄想外交のせいで韓国は日米など自由世界から孤立しつつあり、盧政権もレイムダック化して、にっちもさっちも行かなくなっているように見える。

 今後、韓国がどこまで迷走を続けるのか全く予想できないが、今回のねつ造騒動で、韓国社会は理性よりも偏狭な民族主義的感情を優先させる傾向があることがはっきりとした。

黄教授のねつ造事件で正気を失っていない韓国民がいたのは救いだったが、韓国社会は、ちょっとしたきっかけで極右民族主義ファシズム体制へと変化する危険性を秘めていると思う。

 現在、日本人の拉致・殺害や偽ドル札・麻薬の製造など北朝鮮の国家ぐるみの犯罪を「同じ民族だから」という理由でかばって「北朝鮮を攻撃するな」と主張する、道義のかけらも無い韓国に批判の声が上がりつつある。

私には、こうした国が日本の友人にふさわしいとは思えない。

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最近の気になるニュースから(12/21)

  • 2005/12/21(水) 21:06:55

◆陸自とアメリカ海兵隊、離島防衛を想定した合同演習実施

 陸自西部方面普通科連隊(佐世保市)の一個普通科中隊の125人が1月9~27日までの間、米カリフォルニア州キャンプ・ペンドルトンなどで離島防衛を想定して、米海兵隊と合同演習を行うという。

ちょうど当ブログの連載記事「クロフネの防衛力整備計画」で離島防衛問題をとりあげたばかりだが、政府ならびに自衛隊のすばやい対応GJ!である。

 しかし陸自側が「島しょ上陸作戦の経験が豊富な米海兵隊から教えてもらう形だ。離島への進出要領を段階的に錬成したい」と述べているとおり、自衛隊側に解決すべき課題が多々ありそうである。

日本は海に囲まれた島嶼国家なのだから、やはり陸自の部隊の中に上陸作戦に専門的に対応する”陸戦隊”を編成する必要があるのではないだろうか?

 これまで島国国家・日本の防衛に欠かせない能力でさえ充分整っていなかったのは、歴代政権のくだらない”周辺国への配慮”とやらの結果であろう。

だからこの問題にしても北朝鮮の武装工作船にしても、常に現場は泥縄式に対応しなければならなくなる。


◆上海日本総領事館、中国の負担で修復開始

 先月、今年4月に起きた反日暴動で破壊された北京日本大使館の中国側による補修・賠償が決まったばかりだが、同じく反日暴徒に破壊された上海の日本総領事館についても、中国側の負担で20日、修復作業が開始された。

まだ最終的に解決に至ったわけではないが、「反日暴動によって日本の公館が破壊されたのは全て日本の間違った歴史認識のせいである。」と恥知らずな主張していた中国も、結果的に自分たちの非を「言葉ではなく行動で」認めたわけだ。 しかも靖国参拝中止の約束が取り付けられていないにもかかわらずである。

これで”靖国”は、ますます対日外交カードにはならないことが証明された。

関連記事・中国、日本に”マイッタ”


◆中国、統計の修正でGDP世界6位へ

 中国が、世界からその不正確さを指摘されていた政府の経済統計を修正した結果、GDPが世界第6位の規模になる事がわかった。

これまで約17%も統計の数字が間違っていたとは、中国のデタラメぶりにはあきれ返る。 中国政府が毎年発表する軍事支出の統計もこれでますます怪しくなってきた。

 しかし世界第6位になってもまだ発展途上国と言い張るとは輪をかけてあきれ返る。

大方、「世界6位なんだから国連分担金や国際援助金を増額しろ」と世界から圧力をかけられるのを防いで国際貢献のカネをケチりつつ、日本から引き続き援助金をたかってやろうという魂胆なのだろうが、セコイというかなんというか。

関連記事・中国政府、貿易黒字を過少公表

関連記事・中国の宇宙開発と日本の経済援助


◆新華社が日中関係は「政冷経涼」と論評

 中国国営の新華社通信は19日、小泉首相の靖国参拝で政治だけでなく経済関係も悪影響を受け、これまでの「政冷経熱」の関係が「政冷経涼」に変化しつつあると主張した。

 新華社は論評の中で、麻生外相が「靖国の話をするのは世界で中国と韓国だけ」と述べたことについて「相手の立場を尊重する最低限の基本的姿勢さえ持っていない」と非難したが、まったく反論になっていないのが笑える。

新華社の主張を正確に訳せば、「中国が一番気にしている事実を指摘するなんて傷つくじゃないか。麻生外相は本当の事は言うな!」という事だろうね。

 あと「日中両国は環境やエネルギー、安全保障問題など世界的範囲で戦略的対話を行い協調すべきなのに、小泉首相の靖国参拝で双方は国際社会であるべき役割を十分に発揮できない」という部分は、

「小泉首相の靖国参拝のおかげで、日本の持ってる環境保護技術や省エネ技術を中国に下さいって、頭を下げる事ができなくなったじゃないか!」と言うのが正確な日本語訳。

 最近、中国でシェアトップクラスのソニーのデジカメが、浙江省工商行政管理局から不良品と断定されて大騒ぎになっているが、もしこれが中国側の日本製品狙い撃ちの排斥運動である”政冷経涼化政策”開始のサインであるのならば、

日本政府はすみやかに「中国は意図的に日本企業を排斥するアンフェアーな国であり、とうてい市場経済国とは認められない。 中国は投資対象として最も不適格な国のひとつだ。」と非難声明を出すべきだし、日本企業も真っ先に投資を引き揚げてASEANやインドに振りかえるべきだ。


 ASEANと中国はFTAを進めることで合意しているから、中国市場を狙うのにわざわざリスクの高い中国本土に投資をする必要は無い。

対日感情が良好で安全なASEANに工場があればなんとかカバーできるだろうし、日本政府が「ODAの中国打ち切り・インドへのシフト」でインフラ整備をすすめれば、まだまだのびしろが十分あるインド市場が将来有望になってくる。

こうすれば日本企業の戦略的な投資分散とリスクヘッジも促進されて、投資家からの信頼を失った中国経済がバブル崩壊を迎えても、日本企業の損害を少なくできるなど、一石二鳥・三鳥の効果があるだろう。

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クロフネの防衛力整備計画(最終回)

  • 2005/12/20(火) 23:46:11

前回のつづき

 それでは具体的に、島嶼(とうしょ)防衛のために必要とされる陸軍力整備について考えていくが、

前回で「これまでどおり、敵正規軍との陸戦を想定した陸軍力整備は継続しなければならないのである。」と述べたとおり、離島での戦いに特化した戦力を整備するというよりは、様々な事態に対応できるよう総合的な日本の陸軍力の維持・向上をめざす。 

その場合、現代戦には欠かせない高度なC4I能力<Command(指揮) Control(統制) Communication(通信) Information(情報) Computers(コンピュータ)>を陸上自衛隊に付与するため、装備の質と量のバランスをとり、効率的な戦力の維持・向上をはかる事に注意を払う。

 まず偵察・戦果評価であるが、現在OH-6Dやその後継のOH-1観測ヘリ、そのほかに各種の偵察車両がその任務を行っている。

しかし、これら有人部隊だけに偵察・戦果評価任務を頼りすぎるのは、人的損害のリスクが高すぎる事や偵察能力の不足の問題から考えると、将来にわたっても有効とは言えないのではないだろうか。

そこでUAV(無人偵察機)や無人ロボット車両を積極的に導入し、それらが集めた各種データをネットワークを使って、対戦車ヘリ部隊・戦車部隊・砲兵部隊・歩兵部隊・各司令部などに送り、情報を共有するようにした方が偵察部隊の人的損害のリスクを避けられるだけでなく、戦力を有効に配置でき戦闘効率が格段にアップするだろう。

日本は世界有数のロボット大国なのであるから、その資産を使わない手は無い。 もし必要ならば有人偵察部隊や観測ヘリの数を縮小してでも、偵察部隊の無人化とネットワーク化を進めなくてはならない。

 次に戦車であるが、現在陸上自衛隊では40tクラスの次期主力戦車を開発中だ。 現在陸自の最新鋭戦車である90式の火力・防御力を上回る能力を持ち、データリンクによるネットワーク化によって戦闘力の効率化をはかるという”IT戦車”としての能力も付与されるという。

ただ、新戦車は相当高価なものになりそうで、老朽化がはじまっていて現在800両以上保有する74式戦車を一対一で新戦車と交換するのは非現実的だし、新戦車の調達スピードも遅くなりそうで、陸自全体の戦車の保有数が減少するのは避けられそうに無い。

であるならば、世界でもトップクラスの戦闘力を持つ90式戦車を北海道に閉じ込めておかないで、いざという時は離島奪回戦に投入できるよう環境の整備をはかるべきである。
(仮設橋や輸送艦、港湾設備、輸送トレーラーなどを、50tと重い90式戦車に対応できるようにしておく)

 そして陸自全体の戦車の減少については、機動力があり強力な火力を有する対戦車ヘリでカバーする。

現在陸自では100機近いAH-1”ヒュイコブラ”対戦車ヘリを保有しているが、もうじき世界最強の対戦車ヘリと言われるAH-64”アパッチ”の配備が始まる。

陸自はこのAH-64の調達に予算を重点的に配分すべきで、戦車や歩兵戦闘車、自走砲などの数が不足している分をこれでカバーしたい。 もちろん対戦車ヘリ部隊と他の部隊、司令部とのネットワーク化は欠かせない。

 その他の戦闘車両(自走榴弾砲・自走迫撃砲・歩兵戦闘車・兵員輸送車・自走対空砲など)については、輸出が禁じられているという理由から国産兵器は調達価格がどうしても高くなりがちで、なかなか数がそろわないという慢性的な悩みを陸自は抱えている。 

その対策としては、これら戦闘車両の共通ベース車両(コストの安い走輪式)を開発して用途別に搭載兵器を代えることによって、部品の共用化と(問題がなければ)民生品の積極的な使用によってコストを下げて、必要最低限の数はそろえたい。

日本は世界一の自動車工業力を持っているのだから、それを生かさない手はない。 もちろん各戦闘車両と他の部隊や司令部とのネットワーク化をはかる。

 歩兵については、ゲリラや特殊部隊・テロリストなどに対応するために、高性能センサーの装備や情報ネットワーク化をすすめる”将来型歩兵”の研究が陸自で始まっているので、それを期待を持って見守ることとする。

 それでは一旦外国軍に奪われた日本の離島を奪回するための作戦の一例をシミュレーションしてみよう。

制空権・制海権を握った日本側は、奪われた日本領の離島に輸送艦と護衛艦隊を近づけ、陸軍兵力を上陸させることになる。

 まず海自の掃海部隊が上陸目標付近の海域の機雷を除去して、輸送艦や護衛艦が安全に近づけるようにする。

輸送艦からは上陸用ホバークラフト(LCAC)や輸送ヘリを使って陸自の各部隊を上陸・展開させることになるが、離島奪回作戦においてこの瞬間が一番脆弱な状態なので、空自戦闘機や陸自の対戦車ヘリの護衛のもとで上陸作戦を行う。

もし上陸目標地点に敵軍がいれば空爆を加え、それらを一掃して安全の確保につとめる。(必要ならば、陸上の地雷原の除去も済ませる。)

 上陸部隊の展開が終わったら離島奪回作戦の最終段階である、敵地上軍の排除に移る。

UAVや偵察ヘリによって情報の収集・分析を行い、それに基づいて対戦車ヘリ部隊・MLRS(地対地ロケット)を含む砲兵部隊・戦車部隊・歩兵部隊・工兵部隊・補給部隊などが連携して作戦を遂行する。

 まず対戦車ヘリや砲兵部隊が攻撃を加え、敵の戦力を十分そいでおく。
そのあとに戦車部隊と歩兵部隊が連携して前進、敵軍を排除して奪われた領土の奪還を完了する。

 以上、空・海・陸の順で日本の島嶼防衛に必要な防衛力整備について考えてきたが、日本の離島の被侵略を含むあらゆる危機の発生に有効に対処するためには、今まで述べてきた事の他にも、

陸・海・空の三自衛隊の統合作戦遂行に必要な指揮・統制能力の整備(全部隊のネットワーク化)、

自衛隊の情報ネットワークを外部から守り、同時に相手国の情報網の破壊工作を行うサイバー部隊の整備、

政府と自衛隊の目となり耳となる質の高い諜報機関の育成、

三自衛隊が、必要な時に、必要としている場所へ、必要なモノを、必要なだけ送り届けられる高度な補給能力、

そして何より、タブーを設けずあらゆる事態を想定し、自衛隊がそれにスムースに対処することを可能にする法整備が欠かせない。


 冷戦の終了によって日本を取り巻く国際環境も変化し、現在の日本の安全をおびやかす脅威も変化した。 そうした脅威を分類すると、冷戦中から現在まで継続して存在しつづけているものと、冷戦後に新たに発生したものとの二種類に分けられる。

 その二つの脅威に日本政府ならびに自衛隊が有効に対処するために、防衛庁の”背広組”を含む文官は、「国民が自衛隊をコントロールする」というシビリアンコントロールを大前提としつつも、無意味な”配慮”によって、自衛隊に手かせ足かせをつけるべきではないし、

 ”制服組”つまり武官は、「自衛隊の進路は国民が決定する」という大原則を肝に銘じつつ、自分たちの伝統的なやり方だけに固執するのではなく、一番の友人であり、すばらしいお手本でもあるアメリカ軍が、戦場でその有効性を証明した最新の戦術・兵器・戦訓を十二分に研究し取り入れて、自らの能力の向上に日夜勤しむべきである。



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しっかりしろ、アメリカよ!

  • 2005/12/19(月) 23:54:42

 ブッシュ政権の国家安全保障局(NSA)が最大数千人を対象に、アメリカ国内でテロ関連の情報を盗聴してきた事が発覚。
これに対して、野党・民主党やメディアは、ブッシュ政権に対する批判を強めている。

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20051219-00000004-mai-int


 アメリカがイラク戦争を始めたのも、テロリスト関係者のものと疑われるアメリカ国内から外国への通信を盗聴したのも、すべてはテロへの恐怖が原因だろう。

多くの日本人がテロをどこか他人事のように考えているが、9.11の同時多発テロ以降、アメリカは自爆テロリストの影にずっとおびえてきた。

自爆テロリストは制服をきているわけではないので、一般市民や外国人移民・観光客とは全く見分けがつかず、その行動を把握することは難しい。

そしてテロリスト自身が死を全く恐れていないのも、テロ防止をいっそう困難にさせている。

そういったことがテロへの恐怖を生み、恐怖は疑心暗鬼の状態を生む。
ひとつの疑いがまた別の疑いを生んで、”疑いの底無し沼”のような状態になり、そこから「たとえヤバイ手段を使ってでも、やられる前にやらなければ」といった心理を生じさせる。

このような疑心の悪循環が、今回の盗聴事件やイラク戦争を生じさせたのではないだろうか。

 今回の盗聴事件が、違法なのか合法なのか最終的にどういった形で解決するのかはまだわからない。

しかし一般論として、アメリカ大統領そして共和党は自由と民主主義の世界最強の擁護者なのだから、アメリカ大統領や共和党自身が、たとえ自由や民主主義を守るためであっても、自由や民主主義の価値観を否定するような手段を使うべきではない。

もちろん「きれいごとだけでは自由を守る事はできない」といった声も出てくるだろうが、長い目で見れば自由・民主主義の価値観を重視した方が、遠回りのように見えても、実はアメリカと世界の双方の利益を守る近道なのではないだろうか。

 特に、世界には、ブッシュ大統領と共和党がスキャンダルで自滅するのを願う者が大勢いる。

国内のライバル・民主党やリベラル派のマスコミはもとより、民主党出身のアメリカ大統領にアジアにおける自国の覇権確立を見逃してもらいたい中国、同じく核武装と独裁政権維持と国際犯罪を見逃してもらいたい北朝鮮、そして北朝鮮によって篭絡された韓国など、独裁国家とその一味もブッシュ共和党がつまづくことを強く願っている。

ブッシュ共和党政権のつまづきが原因で、孤立無援となった世界中の民主国家が独裁国家からの挑戦にことごとく敗れてしまうような事態が起これば、人類史上最悪の悲劇である。

 そういった点をふまえると、世界中の民主国家とブッシュ政権にとって今後大切になってくるのは、イラク問題をどう解決するかである。
イラク問題を含む、アメリカの対中東政策がうまくいかないから、ブッシュ政権も危ない橋も渡らなければならなくなるのである。

そこでせんえつながら、このクロフネがイラク戦争の出口戦略を考えてみたい。

 アメリカがまず一番にやらなければならない事は、やはりイラク政府の治安維持能力の回復であろう。

イラク警察に治安維持のために必要な力を与え、すみやかにイラク人自身の手で治安が回復できるようにしなければならない。 もし必要ならば周辺国を脅かさない程度で、イラクの再軍備も検討すべきだろう。

 そして民主的な選挙によってイラク新政府が発足し、新政府がある程度自分たちで治安を維持できるようになったところで、アメリカ軍をすみやかに撤退させる。

 確かに大量破壊兵器は出てこなかった。だが、イラク戦争が100%悪だったかというとそうではない。

それまで少数派のフセイン政権が独裁体制を維持するために、多数派のシーア派住民やクルド人に対する大量虐殺事件を繰り返してきた。

しかしイラク戦争によってフセイン独裁政権が倒れた事で、そういった深刻な人権侵害を阻止し、これまで迫害されてきたシーア派住民やクルド人を民主政治プロセスに参加させることができたのは事実だ。

よって、イラクに民主的な新政権を発足させ、すべてのイラク住民に自由と政治参加の道を開いたことで、「アメリカは勝利をおさめ」撤退する。

 新政権発足後は、サウジなどのGCC諸国やヨルダン・トルコといった周辺国と連携を取りながら、イラク政府内のシーア派・スンニ派・クルド人の各勢力と緊密に交渉し、内戦の勃発を防ぎつつ周辺国の脅威にもならないようイラクを導いていく。

 もしイラクが多数派であるシーア派住民の影響で親イラン国家になっても、フセイン政権を打倒して民主政治を導入してしまったのだから、それは仕方が無いだろう。

その場合でも、アメリカ軍をクウェート-サウジ-ヨルダンのラインまで後退させ、一旦体勢を立て直す。

そして当分の間はアラブの同盟国の力を借りて、なるべくアラブの事はアラブに任せるより他ないだろう。

 以上がクロフネのイラク戦争の出口戦略である。これが親愛なるアメリカの友人たちへの助けとなる事を切に祈っている。

 ところで、東欧の秘密刑務所の問題やNSAの盗聴事件など、ここ1ヶ月の間にブッシュ政権のスキャンダル事件が続発している。

どれも事実なのだろうが唐突な感が否めない。

特にNSAの盗聴事件を暴露したニューヨークタイムズは1年も前からこの事件を知っていたことがはっきりしている。今まで黙っていたのに、なぜこの時期になって突然報道に踏み切ったのか不可解だ。

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20051216-00000099-mai-int


http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20051105-00000012-san-int


これら一連のスキャンダルの第一報は、いずれもニューヨークタイムズやワシントンポストのようなリベラル系新聞だったのも気になる。

 ここからは何の裏づけも無い私のたわごとであるが、ある事件をきっかけにブッシュ大統領を辞任に追い込もうとするパワーが働き出したように思える。

その事件とは、10月の終わりか11月の始めごろにかけて行われた、ブッシュ大統領訪中に向けた米中間の準備交渉である。

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20051102-00000117-kyodo-int


 この時、中国からブッシュ大統領の訪中を公式訪問にするよう要請があったが、”中国脅威論”を重視したブッシュ政権はこれを拒否し、中国に対して民主化や人権の尊重を求めたと思われる。

そして実際のブッシュ大統領の極東歴訪では、日本を民主主義の同盟国と位置付け支持する一方、中国の民主化や人権尊重の遅れに注文をつけた。

これをみた中国は、中国にとって非常に目障りなブッシュ大統領を謀略によって失脚させようと決断したのではないだろうか。

具体的に言えば、共和党に反対し中国に同情を寄せるアメリカ国内のリベラル勢力に何らかの働きかけをして、アメリカのリベラル系マスコミに東欧の秘密刑務所事件やNSAの盗聴事件を暴露させ、これによって中国に歯向かうブッシュ大統領を辞任に追い込もうとしたのではないだろうか。

 おまけにここで問題となっている10月末の米中協議の後、ブッシュ政権の数少ない知日派である、マイケル・グリーン国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長の退任が決まっている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051121-00000192-kyodo-int

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051217-00000050-mai-int

ここでも反ブッシュ・反日米同盟のパワーを感じるのである。

彼の後任に、アメリカ政府内の親中派が就任するか、ブッシュ政権そのものが倒れるようなことになれば、ブッシュ政権打倒運動の黒幕は中国で、一連のスキャンダル事件発覚も中国の謀略という、私の推理が一層裏付けられることになると思うのだがどうだろうか。

 ブッシュ政権のスタッフは、大統領をワナにかけようとしている連中に気をつけたほうが良いと思う。 もしそういった連中が存在するのであれば、アメリカは断固たる対抗手段をとるべきである。(もちろん合法的な手段で)

日本政府も”前線”における勝ち負けにばかり気を取られるのではなく、こういった”後方支援””補給線の確保”の問題にも充分注意し、必要な手を打っていかなければならない。


関連記事・結論・イラク戦争とはなんだったのか?(その1)

関連記事・結論・イラク戦争とはなんだったのか?(その2)


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最近の気になるニュースから(12/18)

  • 2005/12/18(日) 02:00:56

◆対北朝鮮非難決議採択される

 EUが提案しアメリカ・日本が賛同して提案国に加わり国連総会に提出された、拉致問題に関する北朝鮮非難決議案が採択された。

北朝鮮の犯罪行為を名指しで非難する決議が国連総会で採択されるのは、初となる快挙だ。

これによって、国家ぐるみで日本人を拉致・殺害するという犯罪国家・北朝鮮への国際包囲網が、しだいに構築されつつある。

 正義と公正さを尊重し、民主主義の価値観を日本と共有する、EUならびにアメリカなど世界の友人たちの温かい援助に、心からお礼を述べたいと思う。


また日本外務省の国連代表部の皆さん、ご苦労様でした。

 これに対して「拉致問題は解決済み」と恥知らずな声明を出した北朝鮮という国家は、人間としての心が壊れているとしか思えない。

それにこの決議案に反対票を投じた中国・ロシアの全体主義国家の枢軸と、「正義よりも同じ民族としての血のつながりの方が大事」とばかりに棄権した韓国の名を、日本人は永久に忘れてはならないだろう。


全体主義とは、国家がグルになっておかす犯罪に過ぎない。
           ウインストン・チャーチル


◆中国、脅威論打ち消しに必死

 中国政府は、日本の与野党の政治家から出ている中国脅威論の打消しに必死となっている。

「日本は軍事費から言って世界第3位の軍事大国で世界の脅威。 中国は日本より軍事費は相当少ないから脅威ではない。」というのは、これまで中国や日本国内の左翼・リベラルのよく使う、子供だましのトリックであった。

 今回も中国外務省スポークスマンは、この使い古された手で、見苦しい言い訳と日本への反論を試みている。

しかし「戦争は、相手より沢山のドルの札束を投げつけた方を勝ちとする」という国際ルールでもあるのならともかく、ドル換算の軍事費の大小だけで軍事力の大小を比較することなどできない。

国によって物価が違うし各国通貨の対ドル交換比率の決定方法もまちまち(完全変動相場か、ドルペッグか)であるからである。 第一、戦争するのは札束ではない。兵士であり、戦車であり軍艦であり戦闘機である。

 現在中国沿海部で、円換算で月収5万円あれば中流家庭と言えるだろう。内陸部だったらお金持ちの部類に入るかもしれない。 一方日本で月収5万円じゃ田舎でも暮らしていけない。 最低でも20万円は必要だろう。

つまり中国は日本より兵士ひとりの人件費が単純計算で4分の1以下で済むのであって、たとえ中国の軍事費が日本の4分の1であっても、同数の兵士を雇うことができるのである。

実際の数字で比較すると、日本の自衛隊は陸海空あわせて25万人を切っているが、それに比べて中国人民解放軍は、総兵力で世界第1位の230万人で、日本のおよそ10倍である。

それに中国は、日本が持っていない核ミサイルを数百発持っており、そのうちの何発かは東京など日本に照準をあわせてある。

 民主党の鳩山議員が「中国は先制攻撃をしない国だ」と言っているらしいが、中国が1979年にベトナムを突如先制攻撃をして侵略、ベトナム領ラオカイ市を一時占領した、中越戦争を知らないのだろうか? もしそうなら議員を辞めてもう一回高校からやり直した方が良い。

 これで日本の領海に潜水艦を侵行させ、日本の海底資源を一方的に吸い取って、日本から抗議されると軍艦を派遣して脅しつけるというやり方が、脅威でなくて何だ?

「中国は日本より軍事費が少ないから脅威ではない」なんて、中国政府の連中もそろいもそろって、よくもまあ、こんな頭の悪い言いわけを平気で出来るものだ。 秦報道官も自分で言ってておかしいと思わないのだろうか?

それに世界の安保専門家で、軍事費に関する中国政府の発表をそのまま信じる人間などいない。

 中国・韓国・北朝鮮は、民主主義が存在しないか未成熟で言論の自由もないからか、ちょっと外国から批判されるとすぐヒステリー状態となる。

これらの国では、政府の洗脳教育(愚民化政策ともいう)で国民の思想統一が強化されているから、「愛国無罪なんておかしい」と、はっきり政府を批判する人間がなかなか出てこない。

それでも政府に反対する人間が出てくれば強制収容所にぶち込むか、一番ましな韓国でも職場追放となって失業させられる。

 だから中・朝・韓の特定アジア政府の人間は、生まれてから大人になるまで親に一度も叱られたことが無いために、自分の欲望をコントロールできなくなってしまって、自我が極度に肥大化した人間のようなもので、

こういった歪んだ性格の大人は、他人から問題行動を注意されると、問題行動を起こすことを我慢したり反省したりするのではなく、ぐだぐだ子供だましの言い訳でその場をごまかそうとするか、たちまちキレて暴力をふるい出す。

これだから人治主義の国は救いようがない。


 ◆イラク総選挙、投票終了

 イラク戦争後、本格的な新イラク政権発足のための選挙の投票が終了した。大規模なテロや混乱も無く、なんとか一つの山場を越えたようだ。 開票結果が発表されるのは、今月末か年明けになるとのことである。

今回は、前回選挙をボイコットした少数派のスンニ派勢力も選挙に参加しているのは収穫のひとつだろう。

 今後はイラク新政権で主導権を握るのはどこか、シーア派アラブかスンニ派アラブかクルド人か、はたまた、宗教原理派か世俗派なのか、が焦点となろう。

 選挙前の勢力図をざっと見てみると、シーア派の宗教原理派である統一イラク同盟がトップで140議席(48%)、ここは現首相であるジャアファリ氏の支持母体である。

続いてタラバニ大統領の支持母体でクルド人を代表する、クルド同盟が75議席(25%)、

そしてスンニ派・シーア派の別なく世俗主義をかかげ、アラウィ前首相が率いるイラク国民名簿が40議席(13%)であった。

 もし統一イラク同盟が勝利するようなことになると、イラクにおいてシーア派の総本山ともいうべきイランの影響力が強くなるだろう。

(実際、イランから偽の投票用紙が運びこまれたといった未確認情報もある。)

そうなると周辺のスンニ派のアラブ穏健派諸国のサウジやクウェートから、イラクを警戒する動きが出てくる可能性がある。

 これについては以前にも述べたが、アメリカやアラブの穏健な親米国家にとっては、うまくない事態である。


◆オーストラリアで移民と衝突

 今月はじめシドニー近郊のビーチで、中東系移民の男に白人住民が襲われた事がきっかけとなって、白人系住民と中東系移民の間で暴力の応酬となっている。

 最近フランスでも、アフリカ系移民が大暴れして深刻な社会問題となったばかりだが、オーストラリアでもこのような残念な事件が起こるとは意外だった。

移民の問題は本当に難しい。


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日中がASEANで激突!

  • 2005/12/15(木) 23:40:19

 東アジア共同体の創設をめざし開催された、ASEAN(東南アジア諸国連合=タイ・シンガポール・マレーシア・インドネシア・ベトナム・フィリピン・ブルネイ・ラオス・カンボジア・ミャンマー)と日・中・韓の首脳会議であるASEANプラス3と、これにオーストラリア・インドなどを加えた東アジア首脳会議は、きのう14日クアラルンプール宣言調印をもって閉幕となった。

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20051214-00000029-san-int


 今回これら一連の会議で焦点となったのは、まぎれもなくアジアにおける日中の主導権争いであった。 あまりのつばぜり合いの激しさにASEAN側から、「良好な日中関係構築に努力して欲しい」と注文が出るほどだった。

 ここで日本・中国・ASEAN三者の思惑をクロフネなりに分析してみたい。

 まずホストであるASEANだが、最初に「東アジアに共同体をつくりたい」と言い出したのは、ASEANである。

 90年代はじめ、高度経済成長に沸くASEAN諸国は「これからはASEANの時代」と世界から言われたものだった。

当時、反米志向のマレーシア・マハティール首相が、アメリカを排除した形で東アジア共同体結成を日本などに呼びかけたが、日本は消極的な姿勢に終始し、そうこうしているうちにめざましい経済発展をとげる中国が台頭してくると、日本に失望したマハティール首相は中国へと傾いていった。

 そして90年代の後半に”アジア通貨危機”がASEAN各国を襲った結果、域内経済は低迷。 そのせいもあって、経済のテイクオフでは後発だった中国にあっという間に抜かれて、アジア経済におけるASEANの地位は低下した。

そうした状況に危機感を抱いたASEAN各国は、経済や政治など各分野の統合を深化させて、日中の他にアジアにおけるもうひとつの巨大なパワーを形成して、世界におけるASEANの地位の向上をめざそうとしている。

 また、伸び悩む先進国を尻目に毎年10%近い驚異の成長をみせる中国を「自分たちの発展のチャンス」ととらえて、ASEANと中国との市場統合をめざし、

日本と中国、域外のアメリカなど大国同士のパワーバランスに注意を払って、列強の勢力均衡状態をつくりだし、それを利用することによって、ASEANでアジアを引っ張っていこうという思惑が、彼らから感じられる。

 だからASEANは、日中が決定的に対立することを望んでいないし、どちらか一方が絶対的優位に立つことも望んではいないだろう。

ASEAN各国が一番恐れているのが、日中両国から「お前の国はどちらの味方なのだ?」と踏絵をふまされることだ。
どちらを選んでもカドが立ち、日中に比べて国力の小さい彼らとしては、選ばなかった方からの報復が恐い。

だから「どちらの方にも良い顔をしておきたい」というのがホンネだろう。

 一方の中国は、”中国の魔術”に魅せられたASEAN各国の甘い願望につけこんで彼らを取りこみつつ各個撃破し、アメリカや日本の影響力を排除して、政治・経済・軍事の各方面でASEANを中国の勢力圏としたいようだ。

さらに中国・ASEANと、既に経済的に深く取りこまれて中国に頭が上がらなくなった韓国でアジアの多数派を形成して日本を孤立状態に追いこんで屈服させ、最終目標であるアメリカに立ち向かうというシナリオも想定に入っているだろう。

 では日本はどうかというと、今回はじめてといっていいぐらい積極的な対ASEAN外交をみせたと言える。

ASEANを自分の勢力圏としたい中国は、ASEANと日・韓だけで共同体構想をすすめたかった。これら国々を国力が小さい順に各個撃破して配下に取りこんでいけば、アジアの覇権を握る近道になるからだ。

 これに対して日本は民主主義の価値観をかかげて、世界最大の民主国家インドやオセアニアの雄・オーストラリアなどを巻き込む事に成功、将来的にアメリカが関与する余地もつくった。

中国はこれに対抗して上海協力機構の同盟国・ロシアを引き入れざるを得なくなり、”東アジア共同体”は中国の当初の思惑とは別の方向へと大きく動きだした。

特に今回、日本外交にとって収穫と思われるのは、日本とASEANで戦略的パートナーシップを結んだ事だ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051214-00000006-san-pol

http://www.mofa.go.jp/mofaj/
kaidan/s_koi/asean05/
p_ship_k.html


 以前からクロフネは「日本とASEANとの間の安保協力を積極的にすすめよ」と主張してきたが、政治・経済だけでなく安全保障分野も含めた今回の戦略的パートナーシップ締結は、その第1歩となるかもしれない。

今まで受身で消極的だった日本の外交姿勢に変化が見え始めている。

 さらに日本にとって追い風となっているのが、最近になってASEANが民主主義を重視し始めたことである。

ASEANも「世界中から信頼を得て、ASEANの地位を向上させるためには、域内の民主化の進展は欠かせない」と考え始めたようで、最も民主化が遅れている加盟国のミャンマーに対し、圧力をかけはじめている。

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20051214-00000016-nnp-int


「話し合うだけで行動はしない」と世界から皮肉られてきたASEANとしては大方針転換だ。

ミャンマーは東南アジア最大の中国の同盟国で、民主化が進展し日本や欧米からの援助が入るようになれば、中国は大打撃をこうむる。

 今後ASEAN全体で民主化が進行すれば、民主主義の価値観を共有する日本としては心強いし、独裁国家中国は東アジアの中で浮いてしまって影響力を後退させることは避けられまい。

 外側からみた感じでは、今回の日中の対ASEAN外交攻勢を判定すると、日本の6勝4敗あるいは7勝3敗ぐらいは、いったかもしれない。
ともかく幸先のよいスタートが切れたと言って良いのではないだろうか。

 しかし日中のアジア主導権争いは始まったばかりで、まだまだ油断はできない。

日本とASEANの投資・貿易の拡大も必要だし、今こそタブーを取り払ってインドをとりこみつつ、自衛隊とASEAN各国の軍との直接交流を含む、安保協力の強化をはかりたい。

そして押しつけがましくならないように注意しなければならないが、ASEAN各国と共同歩調をとりつつ、日本がアジア各国の民主化の進展も積極的にバックアップしたい。

 また、ネガティブキャンペーンをタブー視するのではなく、”中国の魔術”に魅せられて、中国を盟主とする上海協力機構のような”独裁国家クラブ”に飲み込まれないよう、日本がASEAN各国に注意をうながしていくことも大切である。

以前から日本の左翼系メディアや”知識人”は、「アジアは一致団結していて、ひとり嫌われて孤立していているのは日本だけ」というプロパガンダをさかんに流してきたが、全くのデタラメで、

1965年、中国がインドネシア共産党と現地の華人をあやつってクーデタを起こさせ(9.30事件)、自らの勢力圏としようとして失敗して以来、中国への反感と警戒心を持っているインドネシアや、南シナ海の領土・領海を力ずくで中国に奪われ泣き寝入りさせられたベトナムやフィリピンなど、決してアジア全体が中国に全幅の信頼を置いているわけではない。

 経済的にみてもASEAN各国は、国内の一握りの華人に富の大部分を支配されているといった問題を抱えている。

 逆に華人系をのぞけば、ASEAN各国の大半の市民の対日感情は決して悪くない。 そうした利点を活用して、パートナーとしての日本と覇権的・強圧的な中国という現在の構図を、ASEAN各国の人々に理解してもらう努力が必要だ。

(シンガポールだって市民レベルでは、対日感情はそう悪くないはずである)

反日運動に血道をあげる中・朝・韓のいわゆる特定アジアを「アジアのすべて」と考えて、「日本のアジア外交は行き詰まった。アジアで孤立した日本はもうおしまいだ」などとうろたえるのではなく、

もともと日本に対して好感を抱いてくれているASEAN各国とインド、さらにオーストラリアなどに外交資源を重点的に投入して、対アジア外交の力点をそこに置くべきである。

世界最大の民主国家にして親日国であるインドやオーストラリアと手を携えながら、日本からASEAN・オーストラリア、そしてインドへとつながる親日国の弧を形成できれば、覇権主義をふりかざす中国を牽制しつつ、日本の安全を確保し、シーレーンも万全になる。

 ただ、私には関係各国が、東アジア共同体を最終的にどういった形にしようとしているのか、イマイチつかめない。 それは関税同盟なのか通貨同盟なのか、それとも政治統合まで進めようとしているのだろうか。

ともかく共同体がはっきりとした姿となって現れてくるのは、もう少し先のことなのだろうが、「東アジア共同体の関税同盟化が引きがねとなって世界がブロック経済化しなければよいのだが」という一抹の不安を禁じえない。

関連記事・中国に呑み込まれつつあるASEAN

関連記事・日本が取るべき対中戦略(その3)


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中国、日本への内政干渉は当然と主張

  • 2005/12/13(火) 23:56:45

 民主党の前原誠司代表が11日訪中し、唐家セン国務委員と会談した。

会談の場で、以前に外相もつとめたことのある唐国務委員は「(中曽根内閣の)1985年の段階に戻すよう言っているだけで、ハードルは高くなっていない。なぜ小泉首相だけ(靖国参拝を中止)できないのか」と小泉首相の言動に不快感を示したという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051212-00000000-jij-pol

 「やはりそうだったか。」と言った感じである。

吉田茂・岸信介・池田勇人・佐藤栄作・田中角栄といった歴代首相はもちろんのこと、中曽根政権の1985年までは、日本の首相は何の問題も無く靖国参拝を行ってきた。

 ところが86年になって突然、後藤田正晴官房長官が「(靖国問題について)中国の国民感情に配慮すべきだ」という談話を発表し、その年の中曽根首相の参拝は中止となった。

(どういうわけか官房長官職につく人間の中に、首相の方針にたてつき中国の利害を代弁するような人物がちらほら現れる。 小泉政権でも福田・細田両官房長官はそういった傾向があった。 中国政府は「日本の首相の相談役である官房長官は必ず篭絡して手なずけておくべし」という戦略をもっているのかもしれない。)

それから小泉政権が誕生するまで日本の首相が靖国に参拝する事は、ほぼ無かった。(橋本政権の平成8年に突発的に一回だけあった)

 唐家センの発言が証明したように、後藤田氏の痛恨の外交ミスによって「日本は独立国としての権利を中国にあげます。内政干渉をしても良いですよ。」という誤ったメッセージと既得権益を与えてしまったのだった。

以後、中国政府は「靖国・歴史問題などで日本の内政に干渉し独立国としての尊厳を踏みにじっても、それは中国に与えられた当然の権利」と考えて、日本にたびたび外交的無礼を働いてきた。

それに対して中国側が「内政干渉はいけないことだから自制しよう」などとはサラサラ思っていないことが、唐家センの発言からよくわかる。罪悪感などこれっぽっちも無い。

「ハードルが高くなっていない」んじゃない。「現在のハードルの高さが異常」なのだ。

 なぜ後藤田氏は突然中国に対し、「百害あって一利なし」のような譲歩を行ったのだろうか?

 それについては私も良くわからないが、後藤田氏は当時「中国と太いパイプを持つ政治家」という評判で有名だったようだ。

また産経新聞の特集記事”歴史の自縛”によると、中曽根氏は「靖国参拝中止は、親日派の中国要人・胡耀邦総書記を救うためだった。」と述懐したという。

 ここで私はピンときた。中国の有名な外交テクニック、「あなたの中国の友人が危ない戦術」と「友好人士戦術」(その1)(その2)である。

おそらく、中国側は中曽根政権に「中曽根首相が靖国に参拝すれば、親日派の胡耀邦があぶない。胡が失脚すれば日中関係は破滅状態になる。だから胡を助けるために、靖国参拝を中止してくれ。」と働きかけたのではないだろうか?

そして中曽根政権の要職にあった後藤田氏にも「中曽根首相が靖国に参拝すれば、”友好人士”であり”中国との太いパイプ”である、あなたの地位が危なくなる。 首相の靖国参拝を絶対に阻止してくれ。」と中国側がブラフをかけて、その結果後藤田氏は篭絡されたのではないだろうか?

 もしそれが本当だったとしたら、何と浅はかなことだろう。

中曽根首相が靖国参拝を中止した翌年の87年に胡耀邦は結局失脚することになるが、靖国とは関係の無い別の理由だった。(彼の失脚の直接の原因は、87年におこった中国の民主化要求デモを支援した事)

 中国側の言う事を聞いて日本の首相が靖国参拝の中止を続けたのに、結局胡耀邦は失脚したのである。

日本側に「胡耀邦があぶない。日本が助けてやって欲しい」とささやいた中国政府の要人は、はじめから胡を助けるつもりなど無かったのだろう。


中国は外国にウソをついて良心の痛みさえ感じないようだ。

 そもそも、外国の要人を助けるために、日本の絶対譲れない国益を差し出すなど、中曽根政権の外交政策は本末転倒もいいところだ。

こうしてみると「中曽根政権がまず最初のボタンの掛け違いをして、宮澤政権など歴代政権が恥の上塗りを重ねてきた」という80年代後半以降の日本の対中外交の失敗の構図がみえてくる。

 結局、靖国問題の本質とは「1985年以降の歴代日本政権の外交政策の致命的失敗を、現在の小泉政権が必死になって取り返そうとしている」という事である。

歴史がどうの反省がどうのというのは、本来なら許されるはずも無い外国への内政干渉を正当化し、その既得権益を何が何でもガメツク守ってやろうとする中国の見苦しい言い訳にすぎない。

そうした既得権益を中国が守りたい理由は言うまでも無いが、それを利用して日本の政治・経済・外交・軍事の各パワーを消耗させ、中国のアジア覇権確立のためには、どうしてもじゃまな”目の上のたんこぶ”である日本を蹴落としてやるためである。

 小泉首相も、反日暴動が最高潮になった時期から、ジャカルタでの”おわび演説”と日中首脳会談のあたりまでは、外野からでも外交に迷いがあることが見て取れた。

しかし最近は、迷いやブレがほとんど見られなくなり、自信を持って日本の外交の舵取りをして、過去の日本外交の失敗を挽回しようとしておられるようだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051213-00000025-san-soci

クロフネは小泉首相の外交姿勢を全面的に支持したい。

また日本国民や各政党も「兄弟牆に鬩げど外其の務りを禦ぐ」(兄弟かきにせめげど、外、そのあなどりをふせぐ)と言うように、たとえ国内では内輪もめをしても、内政干渉をしてくるような外国に対しては一致団結して戦い、小泉外交に援護射撃をおくって、日本を外国の脅威から守らなければならない。


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クロフネの防衛力整備計画(その7)

  • 2005/12/12(月) 23:52:03

前回のつづき

 それでは最後に、島嶼(とうしょ)防衛に必要となる陸軍力について考えてみたい。

従来の日本の陸軍力整備の考え方は米ソ冷戦を前提として、空・海の防衛線を突破して北海道に上陸してきたソビエト軍を迎え撃ち、彼らを撃退するために必要な戦力を保持する事を最優先目標とすることだった。

その結果として、最新鋭の戦車や歩兵戦闘車・自走砲などが北海道の部隊に最優先に配備されてきたが、共産主義革命の世界への輸出をかかげたソビエト連邦の崩壊以後、ソビエトの後を引き継いだロシアが北海道に大部隊を上陸させるといったことは、動機も無ければその能力も無いという理由から、非常に考えにくくなっている。

 そうした国際情勢をふまえ、最近の防衛力整備に関する日本政府内の議論では、「日本本土に外国の正規軍が大規模に上陸してくるような危険はほぼ無くなったのであるから、対戦車戦闘や対砲兵戦が起こるようなことも無いだろう。 だから財政難なんだし陸上自衛隊の戦車や対戦車ヘリ、榴弾砲を減らすべきだ。」といった声が一部にある。

 しかし、これは大きな間違いで、確かに日本本土に外国の正規軍が大規模に上陸してくる可能性は低くなったが、だからといって対戦車戦闘を含む正規軍同士による陸上戦が発生する可能性がゼロになるという事は有り得ない。

日本の離島に外国軍が上陸してきて、その島を陸自が奪回しなければならなくなった場合、相手国が島内に戦車を持ちこんでくれば、狭い離島で機甲師団同士の大戦車戦は起こらなくても、対戦車戦闘は発生するのであり、自走砲を持ちこんでくれば砲撃戦はやっぱり発生するのである。

 「これからは大規模戦闘は発生しない。起こったとしても離島における小規模の武力衝突だ。 だから陸自の正面装備(戦車や対戦車ヘリ、榴弾砲など)の質と量を落としても大丈夫だ。」という考え方は、以上の理由から間違いだとわかる。

たとえ日本全土が完全に制圧されるような陸上戦が発生する可能性が低くなっても、質と量のバランスを考えた日本の陸軍力の維持・向上は、依然として欠かせない。

これまでどおり、敵正規軍との陸戦を想定した陸軍力整備は継続しなければならないのである。


 過去を振り返ってみると、日本の陸軍は犠牲をいとわない勇猛果敢さが特徴であったが、伝統的に敵味方両方の戦車を軽視して大いに苦しみ、大変な犠牲を出した事が教訓としてあげられる。

日本の陸軍の首脳達が「あくまでも戦車は歩兵の進撃を助ける補助兵器」という”歩兵第一主義”に無意味に固執したために、日本陸軍の戦車は対戦車戦の能力が軽視され、装甲が薄っぺらで砲は小さく威力が無いというのが相場だった。

おかげで第二次大戦当時、太平洋の島々の戦場に登場した、十分な厚さの装甲と大威力の戦車砲をもつアメリカ軍のM4シャーマン戦車に対して日本の戦車がほとんど使い物にならず、日本陸軍は歩兵で米軍の戦車に対応しなければならなくなるハメになり、散々苦しめられ大変な犠牲を出したのであった。

 尖閣諸島の領有権を主張する中国が猛スピードで軍備拡張を開始し、中国と台湾の武力衝突の可能性もからんで、日本の有人・無人の島々に、中国が海兵隊や陸軍を上陸させるような危険性が高まっている。

中国は上陸戦に備えて通常の戦車の他に、大量の水陸両用戦車を保有しているが、その水陸両用戦車は装甲こそさほど厚くはないものの火力はそこそこあり、これに対応するためにはやはり戦車や各種大砲など正面装備が必要である。

小規模の武力衝突しかおこらないからといって戦車や砲を減らして、結局陸自の体むき出しの歩兵が中国の戦車に戦いを挑まなければならなくなるようなハメにおちいる愚を繰り返してはならない。

 さて、冷戦以後の国際環境の変化に対応するために、日本の陸軍力整備はようやくその方向性を変え始めたが、依然北方重視の部隊配置をひきずっているところをみると、まだまだ充分とはいえないだろう。

特に、外国の陸軍が上陸してくる可能性が極めて低くなった北海道に、250両以上の新鋭戦車を張りつけておくのは、効率的とは言えないのではないだろうか。

それに加えて全国に800両以上配備されている、老朽化しつつある74式戦車の交換も解決しなければならない課題である。

 このままだと、誰も攻めてこない北海道の守りは完璧で、侵略を受ける危険性が高まっている南方の島嶼地帯が手薄になるといった笑えない状況も起こりかねない。 

日本の陸軍力の維持・向上に加えて、すみやかな配備の見直しと必要な装備の調達、その適材適所化が必要である。

つづく

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焦る中国が巻き返しをはかる?

  • 2005/12/11(日) 23:27:11

 日中関係の想定外の展開にあせる中国が、外交で巻き返しをはかっているようだ。

今年中国各地でおこった反日暴動”中国版水晶の夜”は、江沢民前政権の対日外交政策の失敗の総決算のようなものだった。

 しかし、その反日暴動を野放しにして「全ての責任は靖国問題で反省しない日本にある」と開き直ったのは胡錦涛現政権の外交的大失策であった。

胡政権指導部の大半は、「中国が”歴史カード”さえ切れば、日本の閣僚のクビだって飛ばせるし、日本を国際的な孤立状態に追いこむこともできる。それで日本は中国に屈服するだろう、これまでのように。だから反日暴動というミスは歴史カードで挽回できる。」と考えたようだ。

中国側は暴動後も自らの過ちを認めることなく、小泉首相へ靖国参拝を止めるよう圧力をかけ、対日外交の切り札ともいえる”歴史カード”を切って日本を屈服させようとした。

 だが、中国側の思惑は大きく外れる事になる。

今年秋の総選挙で小泉自民党は歴史的大勝利をおさめ、閣僚のクビが飛ぶどころか、むしろ靖国賛成派による指導体制がかつてないほど強化された。

 そして極めつけはブッシュ大統領の東アジア歴訪であった。

中国は歴史カードの効能、つまりブッシュ大統領が日本を軍国主義国家とみなして批判的になり、”被害者”である中国に同情をよせてくれること、を期待した。

 しかしブッシュ大統領は、日本を東アジアにおける民主主義の大国と位置付け、日本との同盟関係強化をはかった。

そして日本の後に中国を訪問したブッシュ大統領は、中国に民主化をすすめ信仰の自由を認めるよう注文し、「アメリカ人は日本と戦争をしたが怨讐の感情をのりこえることができた。中国だって日本への恨みを乗り越えられる。」と、同情されるどころか逆に説得される始末だった。

これで外交的にみても、中国の切った歴史カードが日本を孤立させる効果をもはや持たなくなってしまったことが証明されてしまった。

「靖国は外交カードにならない」「靖国を問題視するのは中国と韓国だけ」という日本の指導者たちの発言に、中国や韓国は激しく反発したが反論はできなかった。

何故なら発言内容が事実だったからだ。人間というものは痛い所をつかれると腹を立てるものだ。

 焦った中国はなんとか”歴史カードの威力”を復活させるべく、米中協議のチャンスを生かして積極的に動き出したように見える。

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20051209-00000082-kyodo-int


http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20051211-00000010-san-int


 訪米した中国高官とゼーリック米国務副長官が戦略的対話を行い、「米中は責任ある利害共有者」というアメリカ側の声明を引き出した。

おそらく民主化や人権といった各種の問題でアメリカをなだめるために、中国側が外交攻勢をかけたのではないだろうか。

また同時期に北京をローレス国防副次官が訪れ中国軍高官と会談している。
中国側は「中国軍はアメリカや世界にとって脅威ではない」などと、くどくど弁解し米中軍事交流強化を要請したことだろう。

 中国側の狙いは、はっきりしている。
「悪の日本VS正義の中国・アメリカ」という60年前の構図の復活と永久固定化である。

この60年前に1回だけした”支払い”だけで、中国は将来的にも国際社会において
”タダ食い”(つまり共産党独裁体制の維持とアジアにおける中国の覇権確立をアメリカに見逃してもらい、国連を中国の思いのままに動かそうとすること)を続けていきたいという、彼らの魂胆がミエミエだ。

 日本政府としても小泉首相とブッシュ大統領との個人的な信頼関係にばかり頼ってあぐらをかくのではなく、民主主義や人権、反覇権主義といった日本が持つ普遍的な価値観をアメリカに訴えて、日米関係をいっそう磐石なものにしなければならない。

つまり「現在、自由と人権を尊重する民主主義国家は日本と中国どちらなのか?」「現在アジアで覇権を求める危険な独裁国家なのは日本と中国どちらなのか?」といった事を、アメリカと国際社会に常に問いかけていくことが最重要になる。

 中国はASEAN各国に対しても60年前を思い出すよう必死に説得を重ねているが、効果はあがっていない。

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20051210-00000008-jij-int


こうした状況で、あれほど日中ハイレベルの会談を拒否していた中国側は、李外相を麻生外相に差し向けた。

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20051210-00000009-jij-pol


 詳しい会談内容はわからないが、

>李外相は、対日重視の方針のほか、胡錦濤国家主席が4月にジャカルタで小泉純一郎首相と会談した際、日中関係改善のために打ち出した「5つの提案」の重要性を指摘したとみられる。

だそうである。

 中国側がハイレベル接触を再開して本当に対日重視を表明したのであれば、これまで対日外交の絶対的な切り札だった”歴史カード”の効能に相当自信を失っているのかもしれない。

それでもジャカルタでの日中首脳会談を持ち出すあたりに、中国が”歴史カード”の復活を完全にあきらめたわけではなく、「最後の望み」があるかどうか日本側にさぐりをいれているように思われる。

やはりジャカルタでの日中首脳会談で小泉首相は、中国に「歴史カードはまだ有効ですよ」といった間違ったメッセージを与えてしまったようだ。

 日本側は今後も「”靖国”や”歴史”は、中国が対日外交を有利に進めるためのカードには絶対にならない」という姿勢を貫いて、ブレを見せない事が重要である。

そして中国側に「歴史カードに関してはもう夢も希望もないのだ」ということを思い知らせて、相手の戦闘意欲を完全にくじかねばならない。


日本側が少しでもブレを見せれば、歴史カードの復活が可能とみた中国が戦意を復活させて、日中関係は益々ギクシャクすることになるだろう。

関連記事・小泉首相の靖国参拝

関連記事・情にさおさして流される


 スイホーガン(中国原産の金魚)が弱気になれば、そのフンも弱気になったと見える。

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20051210-00000050-mai-int


 麻生外相と会談した韓国の外相が「日本の指導者の発言により、外交責任者の自分が困った状況に置かれることを理解してほしい」と述べたという。

韓国にだけ都合のいい歴史をデッチ上げて、国民に対して洗脳的に教育を行うという愚かな政策で反日強硬派を育成し、強硬派を納得させ政権の支持率をあげるために、韓国の何倍もの国力を持つ日本に対してインネンをつけてケンカを売る。

(これを私はバーチャル外交あるいは格闘ゲーム外交と名付けている)

一旦ケンカを売った以上国内世論の手前、韓国は引くに引けないが、これまでのように日本が”歴史”で譲歩しないので、日本と手を切れるほど国力も無い韓国の対日外交は、前進する事も退く事もできなくなってマヒ状態になっている。

この状態を例えるならこうだろう。

子「親(=日本)は汚い、許せない。こんなウチ出てってやるニダ。」

親「まあ待て、父さんと話し合おうじゃないか。」

子「話し合いを拒否する。もう出てってやるニダ!」

親「そうか、それならしょうがない。もう引きとめない。」

数時間後帰って来て、自宅のインターホンを鳴らして...

子「家出をして腹が減って困っている。親は子が困った状況になっていることを理解するニダ。」


 私はこの広い世界で、韓国ほど幼稚な国家を見たことが無い。こんな幼児国家がこれまで独立を保ってこれた事自体オドロキである。

こういうバカは「頭でもひっぱたいて」目を覚ましてやった方が良い。


 韓国人には「相手の立場にたって物事を考える」とか、「言葉の裏にひそむ本当の意味を類推する」といった文化は無く、「リップサービスでも何でも言葉を額面通り受けとめる事しかできない」という文化的特徴を持っている。

麻生外相が会談で何をおっしゃったかは存じないが、

日本側は「”歴史カード”は完全に効果が無くなった」ということをはっきりと言葉に出して言明して、「韓国の”歴史に対する甘い夢と希望”は完膚なきまでに叩きのめされ、こっぱみじんになったのだ」ということを思い知らせた方がよい。

間違っても変なリップサービスで「夢よもう一度」などといった、誤った期待を持たせてはならない。

関連記事・日本は韓国と円満離婚を!

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最近の気になるニュースから(12/9)

  • 2005/12/09(金) 23:22:28

◆イラク自衛隊派遣延長

 日本政府は、14日に期限が切れるイラクへの自衛隊の派遣期間を1年間延長する事を決定した。

 日本を含む各国軍隊のイラク派遣は象徴的な意味合いが強く、「アメリカのイラク占領軍はキリスト教十字軍ではないのか?」といったアラブ民衆の反感をうすめるための側面があったことは否めないだろう。

しかしフセイン独裁政権の重しがとれてしまった事で、スンニ派とシーア派、アラブ人とクルド人、世俗派とイスラム原理主義派といった複雑な利害関係と対立構造が浮き彫りとなって、イラクは内戦勃発の危険性をかかえてしまった以上、アメリカだけではなく国際社会全体としてもイラクをほったらかしにしておけるはずも無かった。

その意味で「イラクからすべての外国軍を今すぐに撤退させろ!」と言うのは無責任というものである。

 ただ、今月15日にはイラクの本格的な新政権を決めるイラク国民議会選挙が行われ、まもなく民主的政権として生まれ変わったイラク政府が発足する予定だ。

アメリカの同盟国としての”義理”も果たしたし、イラク新政権も発足するとなれば、そろそろ自衛隊撤収のための”出口”を決めておかなければならないだろう。

スムースな自衛隊撤収のために、同盟国アメリカやイギリス・オーストラリアといった協力関係にある国々と綿密に打ち合わせなければならない。

関連記事・”誤爆”とその後始末(その1)

関連記事・”誤爆”とその後始末(その2)


◆ロシア、上海協力機構の軍事ブロック化を狙う

 ロシアのプーチン政権が、親露的な独裁政権が統治する隣国ベラルーシやカザフスタンなど中央アジア諸国にたいし、ロシア製兵器の格安での提供や集団防衛を目指す統一指揮系統の構築を提案していたことがわかった。

 ロシアは伝統的に西欧への不信感を抱いており、ロシアの西側に緩衝地帯を構築する事を重視してきた。

そのために結成されたのがポーランドからブルガリアまでの東欧諸国とロシアの軍事同盟であるワルシャワ条約機構であった。

 しかし、ベルリンの壁の崩壊と東欧諸国の民主化によって、北はポーランドから南はブルガリアまで、東欧の社会主義の衛星国家群によって構成されていた”第一緩衝地帯”を失ってしまった。

 ロシアに対して反感と警戒心を感じた東欧諸国は、民主化以後、続々とEUやNATOへの加盟をめざし、EU諸国軍やアメリカ軍などと協力関係を深める一方である。 もはや東欧諸国はロシアの手の届かないところへ行ってしまったと言えるだろう。

 そして90年代はじめのソビエト崩壊と各国のロシアからの分離独立によって、バルト三国やウクライナ、ベラルーシといった”第二緩衝地帯”まで失ってしまった。

その後、旧ソ連圏諸国の中には、独裁政治を復活させてロシアのもとに帰ってきたものもいた。 ルカシェンコ政権率いるベラルーシとクチマ政権率いるウクライナなどである。

 次々とロシアの衛星国とそれによって構築された緩衝地帯を失った事は、少なくないロシア国民に深い挫折感を与えた。

そうしたロシア国民の挫折感・コンプレックスが「強いロシアの復活」と「それを可能にする強力な指導者」を欲したとも言えるだろう。

そして登場したのがプーチン政権だったというわけである。

 しかし、近年の第二次民主革命の波が旧ソ連圏諸国に押し寄せ、ウクライナやグルジアなどは再びロシアのもとを去ろうとしている。

「強いロシアの復活」を狙うプーチン政権は、ウクライナやグルジアといった旧ソ連圏の親欧米諸国に供給するロシア産エネルギーの価格を一挙に3倍にするという”石油戦略”で、引止めにかかったが、たいした効果をあげなかった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051208-00000172-kyodo-bus_all

 そのことに焦りをつのらせたプーチン政権は、中国と組んで発足させた上海協力機構をベースに軍事同盟化して、第二のワルシャワ条約機構構築を狙っているのであろう。

記事によれば中国はあまり乗り気ではないらしいが、中央アジア諸国やインドとパキスタン、それにイランなど大陸諸国がそれにどういった反応をみせるのか今後要注意である。

関連記事・上海協力機構は第二のワルシャワ条約機構となるのか?


◆麻生外相の中国脅威論に「軍事白書を送る」

 中国の軍備拡張に懸念を表明した麻生外相に対して中国政府スポークスマンは、「軍事費、軍事建設費などの状況は、中国が公布した国防白書の中にはっきりと書かれている。麻生外相がこの白書を見たことがないのなら、1冊お送りする」と述べて反論した。

中国人の好きな言葉は「言葉ではなく行動で示せ」らしいが、過去の中国の行動はといえば、パラセル(西沙)諸島・スプラトリー(南沙)諸島のベトナムやフィリピンが領有していた島々を軍事力で強引に奪い取って泣き寝入りさせ、東シナ海のガス田問題では一方的に海底資源を吸い上げた上に、海軍艦艇を派遣して軍事力で日本を威嚇し、あげくのはてに中国の原子力潜水艦に日本の領海を侵犯させるというものだった。

これで中国から脅威を感じないなんて、よっぽどオツムの回転がにぶいヤツだけだ。

 中国の”国防白書”なんて、「脱税常習犯がつくった自己申告納税書」みたいなもので、そんなものを真に受けて信じるやつなどいない。

 そんなにナントカ白書がありがたいんだったら、日本も靖国白書を作成して中国に送ってやろうか?


◆韓国で”親日派財産没収法”が成立

 韓国国会で、日韓併合時代などに”親日派”が対日協力の結果得た財産を国が没収することを可能とした”親日反民族行為者財産帰属特別法”が可決された。

 あまりにバカにすぎて論評する気にもならない。

もし韓国国策の歴史教育が正しいのであれば、三星財閥の李秉(イ・ビョンチョル)一族などは親日派の代表となってしまうだろう。

慶尚南道の大地主だった李一族は、”日帝”の韓国統治時代の代表的な支配階級だった。

 韓国の”国史”では、韓国の米を日帝が収奪していったから、韓国人は大変苦しめられたことになっているが、それが正しいのならば韓国の親日派地主が祖国を裏切って、貧しい小作農民から搾取した米を憎い日帝に売り払って巨額の財をなしたことになる。

そんな大地主・李一族の次男として生まれた李秉氏は早稲田大学に留学した”親日派”で、日帝時代になした巨額の財産を資本として1938年大邱で三星商事を設立し、これが三星財閥のルーツとなった。

そして戦後、李秉氏はたった一代で、とうとう韓国一の大財閥・三星を築き上げたというわけだ。

ということは、三星財閥の資産はすべて韓国政府によって没収ということ?

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”量的緩和政策”解除は、いつにすべき?

  • 2005/12/07(水) 23:57:51

 今日はちょっと話題を変えて、経済の話をしたい。 日本経済の安定と健全な成長を維持する事も、広い意味での”安全保障”だと思うので、お付合いいただけたら幸いである。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051207-00000291-reu-bus_all

 さて、最近の日本の財政・金融政策で大きな話題の一つとなっているのが、「量的緩和政策の解除をいつにするか?」である。

”量的緩和政策”というのは、デフレで苦しむ日本経済を救うために、日本の中央銀行である日本銀行が、金利を限界いっぱいいっぱいまで低くしてお金を借りやすくすることによって市中にお金を沢山供給し、投資や消費を活発化させようとしたのだが、それでも思うようにいかなかったために取られた政策で、

簡単に言えば、市中に流れるお金の量を少し強引なやり方で増やしてしまおうというものである。

 しかし日本経済が回復のきざしをみせてきた以上、いつまでも”量的緩和政策”を維持するわけにはいかず、いつそれを解除するかが焦点となりつつあるのだが、政府&与党・自民党と日銀との間で意見の違いが出ているらしい。

金融政策を担当する日銀は、デフレ脱却がはっきりしたところですみやかに解除したいと考えているようだが、政府と自民党はもうしばらく”量的緩和政策”を維持して、低金利の状態を続けたいと考えているらしい。

 なぜ政府と自民党が”量的緩和政策”を維持したがっているかといえば、日本政府がかかえる借金の問題が大きく関係していて、

金利が高くなれば政府の借金の利子負担が重くなり借金の返済がつらくなるが、金利が低ければ借金を返しやすくなる。だから”量的緩和政策”で低金利の状態を維持した方が、日本政府の借金返済が楽になるだろうという理屈である。

 しかし政府の借金返済と財政赤字解消のために日本の金融市場を低金利に誘導するというのは、本末転倒ではないだろうか。

政府の経済政策、中央銀行の金融政策というのは、まず第一に日本経済の安定とゆるやかでもしっかりとした持続的な成長のためにあるはずである。

 また現在の日本の財政赤字は、バブル崩壊以後の歴代政権の行った公共事業など、景気浮揚のための諸政策が空振りに終わったことも、その原因のひとつだろう。

であるならば、国内の企業の業績が好転し景気回復の兆しがみえつつあるのをふまえ、国債の償還など政府の借金返済は、企業や家計からの税収の自然増加によって賄うのが本筋で、

そうした歳入の増加と、政府のムダな支出を削減し無意味な財政投融資も止めて歳出のスリム化を平行して行う事で、政府の財政を健全化させるのが自然な形ではないだろうか。

 逆に、”量的緩和政策”の不自然な継続が、景気低迷のトンネルの出口がみえはじめた日本経済の実情と合わなくなって、せっかく好転し始めている企業の業績や国内金融市場などに好ましくない影響を与えてしまい、

その結果、政府の税収が長期にわたって落ちてしまったり、国内の各金融機関・企業や家計による国債の消化を困難にしてしまっては本末転倒ではないだろうか。

 やはり政府の金融政策の目標は、日本経済の安定と健全な成長が第一であって、エネルギー価格の国際的な上昇や国内経済のインフレ・デフレの動向、企業の業績向上・家計の所得増などによって予想される政府の税収増加額など日本経済の実際の動きを勘案して、”量的緩和政策”の解除の是非を決定すべきだと思われる。

 日本経済がしっかりとした成長を持続し、企業の業績が好調で家計の所得が安定し国内消費も堅調であるならば、短く平坦な道のりではないけれども日本の財政健全化は決して不可能ではないはずである。

2004年度末のデータで、国と地方を合わせた公債残高は約740兆円だが、個人金融資産の残高は1400兆円以上あり、そのうち債券のかたちで保有しているのは1.7%である。もちろん1400兆円をまるまる国債の消化に振り向けられるわけではないが。

 また、日本経済の回復によって企業や銀行など各金融機関の業績がよくなり、不良債権処理がすすみ有価証券など保有資産の評価損が解消されて、財務内容も徐々に健全化の方向へ動き出している。

 こうした流れが本物であるならば、今こそ日本経済の競争力アップのために、政府は日本の会計制度を厳格化して世界のどこに出しても恥ずかしくないようにすべきである。

バブル崩壊以後、日本経済が長く低迷し金融機関と企業が業績の回復に苦しんだのは、それまでの会計制度が企業側に甘すぎて、結果的にバブル崩壊でそのツケがたたり、企業が保有資産の巨額の評価損をかかえた事も大きな原因のひとつではなかっただろうか。

日本経済が好転して企業の体力があるうちに痛みを伴う会計制度改革を済ませてしまって、会計における日本企業のモラル向上によって、日本経済全体の国際競争力向上をはかりたい。

 日本の各企業・金融機関も株価に一喜一憂するのではなく、本業の収益のさらなる向上への努力や財務内容の健全化をはかって、真の国際競争力を身につけて欲しい。

 最後にまとめとするが、日本政府や日銀はまず第一に、日本経済の安定とゆるやかでも着実な成長を達成できるよう、経済政策・金融政策を立てるべきで、経済の実情にあわない政策や、結果的に実体経済・金融経済に急激なショックを与えてしまうような政策をとるべきではない。 

”量的緩和政策”の解除の是非についても、このことを忘れてはいけないと思う。


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最近の気になるニュースから(12/6)

  • 2005/12/06(火) 00:40:41

◆北朝鮮、6カ国協議再開を拒否

マカオの銀行を利用した北朝鮮の偽ドル札問題などを話し合うために、北朝鮮の政府高官が訪米する予定だったが、中止になった。

北朝鮮側はアメリカ側が発動した”経済制裁”解除のため、ヒル国務次官補との直接会談を求めたのに対し、アメリカ側が拒否したため、北朝鮮側も6カ国協議再開を拒否した。

 これについては今後の両国の動きを見なければ何とも言えないが、北朝鮮側としては「アメリカから制裁を食らって、おまけにアメリカまで呼びつけられては交渉の主導権を失って不利になってしまう。中国や韓国からの援助もあるし、今はまだ焦る必要はない。」と言う事なのかもしれない。

アメリカとしてもヒル次官補が北朝鮮高官に会ってやっても別に問題は無いはずだが、なぜ会談を拒否したかちょっと意図がわからない。

「偽ドル紙幣を製造したのだから当然の報いだ。たとえ会談が実現しても制裁を解除するつもりは毛頭ない」ということなのか、それとも6カ国協議共同声明をまとめる時、大幅に北朝鮮に譲歩したヒル次官補は、ホワイトハウス内の対北朝鮮強硬派の信頼を失ってしまったのだろうか。

ともかく米朝協議は北朝鮮お得意の”瀬戸際戦術”で長期戦となりそうである。

関連記事・「北朝鮮外交はこうやるんだよ」とアメリカ


◆日中韓首脳会談中止

 ASEANプラス3首脳会議において恒例となっていた、日中韓三カ国首脳会談の開催を中止すると中・韓が発表した。

 三カ国首脳による直接会談をしても、小泉首相が靖国参拝を中止するよう説得するのは不可能だし、会談をして説得できなければ胡・盧両首脳は中・韓国内の反日強硬派から「首脳会談の場で何をやっているんだ!」と突き上げを食らいかねない、ならば延期するしかないといったところだろうか。

 日本としては今さら焦る必要もないが、「韓国がはっきりと中国の側についた」という事だけは忘れてはいけないと思う。

北朝鮮の核問題もからめて、日米同盟VS中・朝・韓枢軸という対立の構図がだんだんと鮮明になりつつある。


◆インド・中国両海軍がインド洋で合同演習

 駆逐艦”深セン”を旗艦とする中国艦隊がインドを訪問、親善目的の小規模な合同演習を行った。

インド洋には中東や北アフリカの産油国から中国へとシーレーンが伸びており、まだ中国海軍はインド洋に展開して制海権を握るような実力を持たない。

そこでインド洋沿岸で随一の海軍力をほこるインドとの関係を強化しておきたいと考えたのだろう。

中国は危険なマラッカ海峡を避けるために、インド洋を横断して同盟国ミャンマーへとタンカーで原油を運び、そこから陸上のパイプラインで中国国内へと送るという新シーレーン構想の実現を最終的に狙っているようだ。

ただインド洋最強の海軍国家はインドではない。 英領ディエゴ・ガルシア島に空軍基地と海軍の投錨地を持ち、いつでも空母機動部隊を展開させられるアメリカである。 アメリカはやろうと思えばいつでも中国のシーレーンを分断できる。

 しかしインドの態度もはっきりしない。アメリカと中・露同盟のどちらとも”付かず離れず”の外交を保っている。

インド軍の兵器体系がロシア製とフランス製武器によって成り立っているから、うかつな事もできないのだろうが...

関連記事・日本が取るべき対中戦略(その3)


◆独新首相、ポーランドとの関係改善をはかる

 ロマノフ王朝時代、スターリン時代のソビエトと何度もロシアからの侵略を受けてきたポーランドは伝統的に反露感情が強い。

ベルリンの壁崩壊後、着実に民主化路線をあゆむポーランドは、年々独裁色を強めるプーチン大統領のロシアやルカシェンコ大統領のベラルーシなどに批判的で、そのせいもあって、ポーランドとロシアの関係はあまり良くない。

 しかし本来なら、東欧の民主国家・ポーランドを支持してやるべき西隣のドイツが、左翼政党SPD出身のシュレーダー政権のもとで親露政策をとってきたために、ポーランドが感じていたストレスは少なくなかった。

 ところがつい最近発足したばかりの左右連立政権のメルケル新ドイツ首相は、ポーランドとの関係改善を図り始めた。

メルケル首相としても連立相手の左派SPDに気を使う必要があるし、エネルギー供給源としてのロシアとの関係をバッサリ切るわけにもいかないが、西欧の民主主義大国ドイツがポーランドとの関係改善に動き出したことは大きい。

これを機会に東欧の民主化がさらに拡大することを期待したい。

関連記事・ドイツ新政権発足


◆東欧諸国で反露の動き

 ”オレンジ革命”によってクチマ独裁政権を打倒して発足したウクライナのユシチェンコ政権がEUへの加盟をめざすことをあらためて表明し、ロシア離れ・EU接近を加速させている。

さらに加えて、旧ソ連圏の民主化を促進させるために創設された”民主的選択共同体”の初フォーラムがキエフで開催され、ウクライナやグルジアのほか、バルト三国、モルドバ、ルーマニア、ブルガリア、マケドニア、ハンガリーなど東欧各国の首脳たちが参加した。

 ドイツとポーランドの関係改善に加えて、”民主的選択共同体”の動きも東欧の民主化にとっては心強い。

ロシアはEUやNATOの影響圏がロシア国境に接近するのを防ぐために、ウクライナやグルジアといったロシアに従わない旧ソビエト諸国に対し、ロシア産エネルギーの供給価格を引き上げて圧力をかけているが民主化の流れは止まらず、プーチン大統領の”石油戦略”は今のところ目だった成果を上げていない。

ロシアは西の東欧諸国、東の日本という民主国家に挟まれて、そのどちらともあまり関係が良くない。

北方領土問題・シベリア抑留問題をかかえる日本としても、スターリンの侵略に苦しめられたという同じ過去を持つ、これら東欧諸国との外交関係強化は不可欠である。

「ロシアのプーチン大統領とけんかしたら日本は世界で一人ぼっちだよ」といった幼稚な発想しかできない朝日新聞の知らないところで起こっている出来事である。

関連記事・ウクライナからの大切なシグナルを見逃すな!


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”中国の魔術”

  • 2005/12/04(日) 00:05:10

 台湾の統一地方選挙は投票日となった3日の即日開票の結果、最大野党・国民党が勝利し、与党・民主進歩党(民進党)と民進党出身の陳水扁総統への打撃となる形で幕を閉じた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051204-00000001-san-int

台湾の独立国家としての地位と台湾人アイデンティティの尊重を求める陳水扁総統と与党・民進党にたいし、自分たちの帰属意識をどちらかというと大陸中国に置いている野党・国民党が政権奪還を狙う、というのが台湾政界の今現在の構図である。

国民党の馬英九主席は熱心な親中派である裏返しとして、対日強硬派でもある。

 その国民党が勝利した事によって、陳水扁総統は国政の舵取りがますます難しくなったと言える。 中国の軍拡に対抗するために陳総統がすすめるアメリカ製兵器購入による台湾軍の増強も実現の見通しは不透明だ。

台湾の独自性を重要視する陳総統の国政運営に対し、国会や地方で多数派を占める国民党が今まで以上に激しく抵抗する事が予想され、台湾は何も決められない、何も実行できないといった困った事態になりそうである。

 今回の民進党敗北と国民党勝利の原因は、対中政策の違いだけではなく汚職問題などが複雑にからんでいて、一概にこれというものはないのかもしれないが、台湾の国民に「中国とは波風立てたくない」という風潮が広がっているのは確実だと思う。

 その原因は何と言っても「多くの台湾企業が中国に進出しているから」で、台湾国内での生産コスト上昇から逃れるために台湾企業が続々と工場を中国に移して競争力維持にやっきとなっており、台湾の産業の空洞化がはじまっている一方で、世界中から投資を集めてダイナミックな発展を続ける中国が、台湾の多くの人たちの目にまぶしく映っているということも非常に大きいのではないだろうか。

いわば経済を”人質”にとられた台湾としては、これから世界一の経済大国となると(少なくとも台湾の人たちには)思われる中国のご機嫌を損ねて、ビジネスチャンスを失いたくないという心理が強く働いているように見える。

(その意味で、経済的側面からみるかぎり、台湾の安全保障政策は失敗だったように思う)

 これは日本も例外ではなく、経済界を中心に「欧米や日本が低成長で苦しむ中、ひとり猛スピードで経済発展がすすむ中国こそ、21世紀にナンバーワンの経済大国になる。 だから日本は首相の靖国参拝を継続して中国のご機嫌を損ねて、中国とのビジネスチャンスを失うようなバカなマネはすべきではない。」といった声がちらほら聞こえてくる。

しかしそういった、”中国経済の魔術”に魅せられた人たちの意見というのは本当に正しいのだろうか?

 皆さんは”ヒトラーの魔術”をご存知だろうか?

第一次世界大戦後の1930年代、世界恐慌によって欧米先進国をはじめ日本のような後発工業国まで、ほとんどの資本主義諸国は深刻な経済混乱に見舞われていた。 会社や銀行が続々と倒産し、街には失業者があふれ、農村の疲弊も著しかった。

 そんな中でいち早く世界恐慌の暗闇を脱出し、順調な経済発展をみせている国があった。 ヒトラー率いるナチス・ドイツである。(もう一つは社会主義計画経済を推進するソビエト)

欧米や日本など資本主義諸国が軒並み深刻な経済停滞におちいる中で、”経済4ヵ年計画”によって力強く前進を続けるナチス・ドイツのまぶしい姿に、ドイツ国民だけではなく欧米や日本など世界各国で、あこがれを抱く者が決して少なくなかった。

そうした”ヒトラーの魔術”に魅せられた人たちは、一般大衆からハイデガーのようなインテリ、はては無着陸大西洋横断に成功した飛行家リンドバーグまで広く存在していて、ユダヤ人迫害政策のような人権侵害や独裁政治といったナチスの犯罪から目をそらし、ナチス・ドイツを”20世紀の希望”のように見ていたのである。

今となっては信じられない話だが、それは第二次世界大戦の歴史を我々が知っているからであって、当時はナチスの正体と世界の将来を正確に見ぬく事ができなかった人たちが少なからず存在したのである。

 アメリカなどで、21世紀前半における中国の軍事・外交・経済における台頭が、20世紀前半に台頭したナチス・ドイツの状況と酷似していると指摘する声がある。

歴史の類似性にばかり目を奪われるのは良い事ではないけれども、私も残念ながらこれまでのところは良く似ているように見える。

共産党一党独裁体制、チベット・ウイグル人迫害や宗教弾圧、反日感情をあおって日本資本の企業・店を狙い撃ちにして民衆に襲わせた反日暴動(中国版水晶の夜)、猛スピードの軍備拡張とそれを背景とする領土・領海拡張政策、周辺諸国に対する内政干渉をふくむ覇権志向、

こういった中国の犯罪から目をそらし、”中国の魔術”に魅せられて、「21世紀は中国の時代だから、中国様のご機嫌を損ねるようなことをするな。」といった、道義も倫理も道徳もかなぐり捨てた拝金主義におちいったような外交政策を採用し、中国と手に手を取って共同歩調をとるようなマネをすれば、過去のあやまちをもう一度繰り返すかもしれない。

道義を失った国家に明るい将来があるとは思えない。


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アナン事務総長が日本を牽制

  • 2005/12/02(金) 00:36:36

 国連のアナン事務総長は、日本の安全保障理事会・常任理事国入りの問題と国連分担金比率見直しの議論を切り離すよう求めた。

これに対して日本政府の一部で動揺がみられるようだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051201-00000097-kyodo-pol

 アナン事務総長の発言内容を、国連と日本との二者の関係だけで判断して、「日本が分担金を減らすといったから国連事務総長を怒らせてしまった。国連事務総長にニラまれたら日本の常任理事国入りはパーになる。」と慌ててしまうと判断を間違ってしまう。

 アナン氏がどうしてあのような発言をしたのかといえば、アメリカのボルトン・国連大使がはじめた”国連改革運動”と大いに関係があるとみるべきだろう。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051123-00000010-san-int

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051130-00000412-yom-int

ボルトン大使は、国連における組織改革によって不必要な部門のリストラと国連予算の節約、会計検査の徹底をはかることを求めている。

実際のところ国連の一部の部門の腐敗は目をおおいたくなるほどで、”イラク・石油食糧交換計画”において国連官僚数人が不正に私腹を肥やしていた事が発覚し、アメリカは国連への強い不信感を抱いた。

またこのイラクにおける国連不正事件には、アナン氏の長男・コジョ氏も関わっていたとする疑惑が報道され、アナン氏自身への批判も一部で起こった。

 最近では、国連人権委員会が日本や、日本の特定の政治家を狙い撃ちにして「人種差別が存在する」と厳しく批判したが、

http://news.goo.ne.jp/news/sankei/
kokusai/20051109/
m20051109013.html


この国連人権委員会には過去、リビアやジンバブエ、キューバといった世界でも最低の人権状況の国がメンバーや議長国となって、他の国に対して「お前の国には人権が無い」と非難するという、お寒いジョークのような組織と成り果てていた。

その他にも、中国のチベット人迫害やイスラム・キリスト教を含めた宗教弾圧を非難する”対中非難決議”を、アメリカが国連人権委員会に提出するのはほぼ毎年の恒例行事となっているが、

中国が人権委員会のメンバー国となっている発展途上国に裏で根回しをするので、対中非難決議が採択される事はほぼ有り得ない。

アジアやアフリカの発展途上国の汚職体質がそのまま持ちこまれたような国連官僚たちの腐敗ぶりに、アメリカが苛立つのも不思議ではないだろう。

 そのためにアメリカのボルトン国連大使が国連の組織改革を求めたわけだが、リストラされる側の国連官僚たちと途上国が”官の論理”で抵抗し、改革を妨げている。

それに業を煮やしたアメリカは国連分担金の削減やストップを主張、12月末の成立をめざしていた国連の予算案が大ピンチとなり、国連財政は火の車目前なのである。

そのうえ国連分担金1位のアメリカに加えて、第2位の日本まで分担金を減らすというのでは、国連財政の悪化は決定的になるし、当然、途上国が国連という”錦の御旗”を利用して好き勝手やるのも難しくなる。

だからアナン事務総長は日本に「分担金は減らすな」と言ってきたというわけだ。

 しかし今まで何も言わないことをいいことに、”高額納税者”の日本が国連に納めた税金(分担金)を、”脱税”や”滞納”をくりかえす中国やロシア、その他の途上国が好き勝手に使って、国連を自分たちの都合の良いように動かしてきたわけで、そっちのほうが異常であった。

これまで日本が国連で”評価”されていたのは、「多額の分担金を払って貢献していたから尊敬されていた」というよりは、

カネだけバンバン気前良く払ってくれるが、「国連のやる事に口を出すな!」と言われて「ハイわかりました。」と返答するような、世界でもまれに見る格好の”カモ”だったからだ。

で、あげくの果てに”国連人権委員会”から「日本は人権を弾圧している」と批判されているのだから、日本の国連分担金削減に反対する一部の外務官僚の頭の中もおめでたい。

 日本はボルトン・アメリカ国連大使の国連改革に援護射撃をして、中国やロシアなど途上国の私物となっている国連を改革すべきだ。

そのためには「代表無くして課税無し」の立場を日本が貫き通して、国連官僚や中・露などの抵抗で改革が進まない時は、日本の分担金の削減をすべきである。

(このことをボルトン大使は支持している。当然だろう「代表無くして課税無し」という精神でアメリカは建国したのだから)

 逆にアナン氏の”脅し”にビビって、日本の国連分担金を今までのままにしたらどうなるか? それで日本の常任理事国入りが可能になるだろうか?
いやそうではないだろう。

これまで通り中国やロシアなどの”脱税組”が国連で好き勝手やって、”高額納税者”・日本の常任理事国入りを何としてでもつぶしにかかるだろう。

それにアナン氏はG4(日本・ドイツ・インド・ブラジル)による理事国入りを支持しているようだが、G4案はアメリカやその他のアンチG4(パキスタン・イタリアなど)の妨害でつぶされたばかりだ。

アナン氏の言うことを聞いて、日本が常任理事国になれるとはとても思えない。はっきり言って”現状維持”なら日本の理事国入りの可能性は0%だ。

 だったら、アメリカの国連改革に乗って日本に反対する中・露などを封じ込め、アメリカの援護射撃のもとで常任理事国入りを目指した方が成功確率は高い。

アメリカとの交渉の仕方によっては、中国が最近言い出し始めた拒否権無しの”準常任”ではなくて、拒否権つきのフル資格での常任理事国入りの可能性だってある。

 また、アナン氏の国連事務総長としての任期満了がせまっていて、アナン氏自身の影響力も無くなりつつある。 レームダック化しつつあるアナン氏の言う事を聞いてアナン氏が退任した後の国連の事を決定するのは得策とは言えない。

以上のことをふまえれば、現時点でアナン氏の発言に従うのは逆に日本の国益を損なうのではないだろうか。

 これに関連して、中国が次期国連事務総長にタイ人候補を推薦する動きがあり、これには要注意だ。

「次の国連事務総長は順番から言えばアジア人だ」という主張があって、それに応じた動きだが、ボルトン国連大使は「持ちまわりと決まっているわけではない」と牽制している。

日本としてはタイ人候補を推したいところだが、このタイ人候補が当選した場合、中国の意向を受けて日本の常任理事国入りをつぶしに来たらやっかいである。

タイ人候補の本心を十分探った上で、応援するのか対立候補を推すのか、日本は慎重に検討しなくてはならない。

ちなみに韓国も次期国連事務総長ポストを狙っているが、日本としては全力で阻止しなければならない。

もしそれが実現したら、韓国人国連事務総長が本国からの指令と個人的嫉妬心から日本つぶしに必死となることはミエミエだからだ。
 
 やはりアナン氏の発言に従うのではなく、日本はあくまでも「代表無くして課税無し」を貫き通すべきである。

アナン氏が「日本は分担金を減らすべきではない」と牽制してきたということは、日本がこれまでとってきた「代表無くして課税無し」戦術が効果てきめんで正しかったことの証明だ。


日本の戦術が効果がないのであれば、わざわざ事務総長がそんなことを言うはずがない。さらっとスルーしていただろう。

日本は自分と国連事務総長との二者関係だけに目を奪われて、一喜一憂すべきではない。

関連記事・チグハグな日本の援助戦略

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