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第7回 世界はパクス・シニカとどうつきあうべきか?(その1)

  • 2005/07/29(金) 23:46:40

 前回は、中国と上海協力機構が、その他の世界にどのような影響を与えているかをみてみた。

それでは日本を含む自由主義世界は、彼らとどのようにつきあっていったら良いであろうか。

まずその前に、日本が持つべき国家戦略について確認しておく。

日本は資源に乏しく、貿易によって必要なモノを輸入し、国内で生産された財・サービスを輸出しなければ生きていけない国である。

つまり世界じゅうで自由貿易が維持されることが、日本の国益にとり死活的に重要なのである。

第二次世界大戦は、当時世界に自由貿易体制が確立していなかったために生じた通商戦争だった。 その戦争が日本に破滅をもたらしたという歴史をふまえれば、日本にとって自由貿易の維持が死活問題であることを証明している。

 自由貿易の維持・拡大のためには、できるだけ多くの世界の国の人々が紛争や貧困・抑圧政治から逃れ、豊かさと自由や民主主義といった基本的人権を享受できるような安定した状態が望ましい。

だからといって、独裁国家に民主主義を導入するよう”説教”をたれ、それを拒否する国は、かたっぱしから空爆するようなことは、外交政策として現実的でもなければ効果的でもないし、日本の国益にとって利するところは少ないだろう。

しかし「世界に安定と豊かさと自由民主主義の恩恵を広める」「それによって自由貿易体制を維持・拡大させる」ということを日本が持つべき国家戦略の根本にしっかりとすえて、ブレの無い外交をすることが絶対必要である。

戦後、民主化されて以降の日本でさえ外交において、このようなことが軽視されてきたのではないだろうか。

このような基本戦略をふまえながら、独裁国家が打ち出す内政・外交政策に対応するかたちで、こちらも関与政策と非関与(あるいは封じ込め)政策を使い分けていかなければならない。

以上のことを念頭において、日本と上海協力機構を含む中国との関係について考えてみる。

 これまでの日本の対中政策というのは「まず関与政策ありき」で、北京市民への虐殺がおこった天安門事件後も、中国政府からそのような抑圧政治の反省は無かったにもかかわらず、西側各国に制裁解除を説得してまわり、天皇陛下の訪中をあせるような失策をしてしまった。

最近では、エゴむき出しで世界と衝突をくりかえす中国の実態から目をそらし、「21世紀は中国の時代、勝ち組に乗り遅れるな」「これからは国境を取り払った、国際共同体がトレンド」「EUを見習ってアジアも」といった感情に流されたような分析から、最終的にどういう形態を想定しているのかは知らないが、日本は中国とともに共同体を結成しようと無邪気に言い出すものまでいる。

 たしかに世界では今、”共同体”が流行している。

共同体に理想を見出す人々の中には、共同体内部に”国境が無くなった”ところを見て、「ノーボーダー、ノーカントリーだ」などと単純なあこがれを抱いてしまうような人もいるようだが、共同体加盟国とその他の国の間には国境が厳然と存在し、関税政策上の差別がある。

それは日本の国益上絶対に譲れない自由貿易とは正反対の、保護貿易的なブロック経済成立への危険性を常に秘めている。そこを見失ってしまうのは非常に危うい。

 東アジアは市場としては世界一巨大だが、資源は逆に乏しい。

もし、世界各地に成立した共同体がそれぞれブロック経済化して保護貿易体制へと向かい、各経済ブロックが世界規模で資源・市場の争奪合戦をはじめるようなことが現実となれば、東アジア経済ブロックの命運は絶望的なものになる。

そのような自由貿易体制の崩壊シナリオは、日本にとって悪夢以外の何物でもない。

 戦前の日本は感情的な盲目状態に陥って、ナチス・ドイツを理想化・過大評価し「勝ち組に乗り遅れるな」とばかりに、ユダヤ人迫害などの人権抑圧に目をつぶって日・独・伊三国軍事同盟を結ぶという、取り返しのつかない過ちを犯してしまった。

その結果、世界から日本は誤解をうけてしまい、とてつもないダメージを日本外交に与えたのであった。

そういった歴史を教訓にすれば、筆者は無邪気に”東アジア共同体の理想”に浮かれることはできないのである。

 理想に目がくらんで、その独裁体制や人権抑圧、あるいはダンピングとの強い批判を受けている通貨・通商政策に目をつぶったまま、日本が中国と共同体を結成するのは、あまりにも危険だ。

もちろん、東アジアに共同体は必要無いとも、絶対にそのようなものは結成してはダメだとも言うつもりは無い。

しかし、共同体結成が自由貿易体制と矛盾しないならばともかくとしても、東アジア共同体の結成が、EUをはじめNAFTAといった世界各地の共同体の保護貿易化につながらないよう、日本は細心の注意を払っておかなければならない。

もし、WTOの自由貿易理念の根幹がゆらぐような事態がおこりそうならば、真の国益をふまえた冷静な判断から、日本は東アジア共同体結成から距離を置いて、世界に自由貿易の維持を訴えるような勇気が必要となってこよう。

 まちがっても、感情に流されて中国との東アジア共同体結成をあせり、「日本は中国と同じように、アンフェアーな通貨・通商政策をとる国だ。そして人権を軽視し、抑圧政治に賛同する国だ。」という誤解を世界に与えないようにしなければならない。

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町村外相、よくぞ言った!

  • 2005/07/28(木) 23:06:30

 「常任理事国になれなかったら、国連分担金を削減すべきだという世論が広まるだろう」 町村信孝外相は27日、国連本部での記者会見でこう発言した。

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20050728-00000064-mai-pol


町村外相は否定しているが、外国の記者が指摘している通り「国際社会が日本を軽視して常任理事国入りが実現されなかった場合は、日本もそれに応じた対策をとる」という、一種の実力行使宣言・ブラフ(脅迫)であろう。 

 クロフネは町村外相の発言を全面的に支持する。「日本もようやくマトモな外交ができるようになってきたか」という感慨さえ持っている。

 筆者は「日本も本気で常任理事国入りをめざすのであれば、なぜ”代表なくして課税なし”を主張しないのだろうか。」と以前主張したが、

日本の常任理事国入りが難しくなって追い込まれた状況になって、「やっと打つべき手を打った。当たり前のことができるようになった。」という感じがしている。

 これまでの日本外務省と日本の外交官の多くは「交渉による外国との合意」に異常にこだわった外交をしてきた。

しかし、お互い生まれも育ちも考え方も違う外国人同士が、すべての問題を「交渉によって両者が完全に満足した上で合意」して解決することなど、ほとんど不可能であるのは明白なことだが、そういった厳しい現実から目をそらし、”話し合いによる合意”を理想化・神聖化して異常に執着しつづけた。

(いや、同じ日本人同士でさえ、利害の異なる人々が話し合いだけで問題を解決するのが、どれほど困難であるかは、郵政民営化問題のスッタモンダを見るだけで充分納得できるはずだ)

その結果、日本の外交官にとって「国益を守り、問題を解決するために話し合いとその合意がある」のではなくて、「話し合いで合意すること」そのものが目的となってしまった。

だが、いくら日本の外交官が目をそらしても現実問題として、どうしても話し合いだけでは合意できない外交案件がでてくるのだが、その場合日本の外交官は、たとえ相手側に非があろうが相手が提示した条件が日本にとって理不尽であろうが「交渉での合意」をつくりだすために、

ひたすら相手が怒らないよう気を使い、ご機嫌をとってまで交渉における合意をめざし、それでもダメなら日本側が道義や原則を曲げて国益を損なってでも一方的に譲歩したり、それさえムリなほど相手に非がある場合には「相手が合意してくれないから問題解決できません、お手上げです」といったバカげた外交、”外国恐怖症外交”がしばしば行われていた。

 最近おきた、玄海灘の違法操業韓国漁船を”超法規的措置”で逃がしてしまった事件しかり、拉致問題の日朝交渉しかりである。

しかし、違法韓国漁船問題・拉致問題のように”日本の主権””国民の安全”という絶対に譲れない国益を侵された場合、相手との話し合いだけで合意・問題解決ができないのなら、たとえば経済制裁のような実力行使オプションを使って相手をねじ伏せ、その後に再び交渉の場を設けて相手にサインさせるような外交をやってでも国益を守るのが、まっとうな国家というものである。

(実力行使というと、戦争のような武力行使だけを思い浮かべる人もいるようだが、経済制裁・援助金ストップのような経済力を使った実力行使もあるし、中東戦争におけるアラブ側の石油戦略のような資源力を使った実力行使もある)

それができなかったからこそ、日本はこれまでことごとく国益を失ってきたのである。

 もちろん実力行使は、その使用に当たって充分な注意が必要だ。 日本側の理不尽な要求をとおすために使うのであれば、むしろ害のほうが大きい。

だが、拉致問題のように”日本の主権””国民の安全”が侵され、明らかに日本側に理がある場合は実力行使をためらうべきではない。

「相手が完全に満足した上での合意」といったきれいごとだけで、すべての外交案件が解決できるほど現実は甘くはないのだ。

外交官がそのような非現実的な理想に固執して外交を行えば、その結果犠牲になるのは多くの場合、無力な国民であるという事実から目をそらすべきではないだろう。

 さて、今回の国連改革の問題で日本が実力を行使するのは適切なケースだろうか?

日本は戦後60年間ずっと侵略戦争をおこさず、アジアでもっとも先進的な民主主義国家をつくりあげた。

途上国への援助も世界トップクラスだし、国連分担金も全体の20%近くも負担して国連運営にも多大な貢献をしている。

客観的に見て世界への貢献度からすれば、日本には安保理常任理事国入りの充分な資格がある。

逆に戦後、侵略戦争をしているかいないか、途上国への援助の額はどうか、国連分担金の納入額はいくらかなどを基準に、常任理事国の資格のあるなしを考えた場合、1979年に中越戦争でベトナム侵略をおこなった中国やアフガン侵略というあやまちを犯したロシアなどはまっさきに常任理事国の資格を失うだろう。

しかも現在、両国とも全体の1%以下しか、国連分担金を納めていないのである。

 最近、国際社会や国連に対してろくに貢献もしていない国が、世界情勢の現実を見もせず、単なる嫉妬・ジェラシーから国連改革をどうすべきか口を出したり、あの国は常任理事国にふさわしい、あの国はダメだなどと品定めをしながら、自分達の考えに同意しない国に脅しをかけるような、非常に嘆かわしい風潮がある。

日本・ドイツなどG4の常任理事国入りに反対する一部の国は「日本などのG4は途上国へ援助するカネで常任理事国のイスを買おうとしている」と批判しているようだが、それを言うなら中国こそ、まっさきに常任理事国をやめなくてはならない。

もともと国連ができたときに常任理事国だったのは中華民国(現在の台湾)であり、中国が台湾を国連から追い出して、台湾から常任理事国のイスを奪うことができたのも、中国が、国の数は多いが貧しいアフリカ諸国に必死に援助して、その見返りとしてアフリカ諸国の票を売ってもらったからこそできたのであって、まず最初に批判をうけるべきは中国である。

 今回の町村外相の発言は、「世界の安定・発展に貢献している国には、国際社会がそれに見合った地位を与えるべきであり、国際社会が軽視する国には、国際貢献で多くを望むのは無理である」という”代表無くして課税無し”の、当たり前の法則を述べたに過ぎない。

日本の一部のマスコミは「これは日本から世界への脅迫だ。こんなことしたら世界から嫌われちゃう、孤立しちゃう。」とばかり、はやくも動揺しているようだが、日本政府・外務省も日本国民も一刻も早く、このような幼稚な発想に基づく外交から抜け出すべきときに来ている。

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いよいよ6カ国協議開催へ

  • 2005/07/25(月) 22:55:40

 いよいよ明日26日から6カ国協議が本格的に再開される。

この協議によって北朝鮮の核兵器開発問題と日本人拉致問題が解決されることを祈るばかりだが、クロフネ自身は「北朝鮮の核兵器とその製造施設の完全廃棄をどうやって証明するのか?」という疑問から、この協議にはあまり多くを期待していない。

 ここで6カ国協議に参加する各プレーヤーの思惑をクロフネなりにもう一度整理してみる。

 まずアメリカだが、

「なるべくなら国連決議による経済制裁や米軍の北朝鮮空爆といった強硬策はとりたくない。 交渉で問題を解決するなら中国から北朝鮮への圧力が欠かせない。

今まで北京が本腰をいれてピョンヤンへ圧力をかける事を期待して、異常に安い人民元やアメリカの対中貿易赤字、強欲な中国の資源外交を見逃してきたが、それも今や限界だ。

今回の交渉がアメリカの対朝鮮半島政策の分岐点になる。」

と考えているのではないか。

一方、北朝鮮は

「なるべくなら核兵器を保有したまま、日米韓の援助だけむしりとってやりたい。

もしやむをえず核兵器開発を放棄するなら、将軍さまの独裁体制の保証と米軍の朝鮮半島からの撤退などを条件として、それをできるだけ高く売りつけてやる。

でも核兵器をこっそりかくすことができそうなら一発二発はかくしてやれ。もしばれても、それまでに援助がこちらのものになっていればよい。 当然拉致問題なんかは無視だ。

と考えているだろう。

北朝鮮の”パトロン”である中国の思惑は

「ワシントンも我慢の限界にきつつある。アメリカに北朝鮮への強硬策だけはとらせたくない。

やむをえず核放棄をうながすために北朝鮮へ圧力をかける事にするが、”中国の北朝鮮への圧力カード”をできるだけアメリカに高く売りつけてやりたい。

アメリカが人民元安や対中貿易赤字をがまんするといった、我々への報酬が必要だ。 日本め、拉致問題なんか持ち出して我々のビジネスのじゃまをしてくれるな。

といったところだろうか。

韓国は

「アメリカの対北朝鮮強硬策だけは、なんとしても防がねば。 たとえ6カ国協議を時間稼ぎに利用してでも強硬策は先延ばしにしなければならない。

そのために6カ国協議に参加していただく”みつぎもの”として将軍様に小切手(電力支援)を支払う約束をしたのだから。

おっと小切手を振り出すのはいいが、引き落とされる韓国の当座預金にカネが入ってないや。

日本とアメリカに我々の当座預金にカネを振り込ませよう。日本め、拉致問題とかごちゃごちゃ言わないで、だまってカネを出せば良いんだ。

というのが偽らざる本心だろう。

ロシアは

「交渉はどうせうまくいきっこないよ、まあ高みの見物をさせてもらうけど。
アメリカが対北朝鮮強硬策に出そうなら同盟国・中国のためにとりあえず反対しとこう。」

と冷めた目で見ていそうだ。


 このような各国の思惑にしたがった綱引き合戦の結果、一番強いベクトルへと交渉は動いていくだろう。

それが北朝鮮の核兵器の完全放棄かどうかはまだわからない。 頼みの綱はアメリカ代表のタフ・ネゴシエーター、ヒル国務次官補だけだが...

 日本が持つべき戦略は以前述べたとおりだが、日本側代表団はこのような各国の思惑を充分考慮に入れた上で交渉にあたって欲しい。

相手の口先だけの言葉を真に受けて、焦って日本唯一のカードである”援助カード”を早々と切ったのに、「援助だけとられて拉致問題の解決はできませんでした」とか

数年後「エネルギー援助をしたけど実は北朝鮮は核を持ってました。北朝鮮の”核放棄宣言”にまたもや一杯食わされてしまいました」といったことのないようにお願いしたい。

北朝鮮や中国・韓国が日本を無視するなら、交渉のテーブルを叩いて帰ってくるのも勇気である。 そのときは日本国民もわかってくれるだろう。

 もしアメリカや中国から「拉致問題の提起だけはやめてくれ」と言われて、どうしても日本の意見が通らないなら、「アメリカ・中国から日本の拒否権つき安保理・常任理事国入りの確約が欲しい。 それならば両国の利益のため今回は拉致問題の提起は自重しよう。」と、こちらも”拉致問題提起カード”を高く売りつけるのもよいかもしれない。

もしそうなれば、日本は拒否権つき常任理事国の地位をフルに利用しながら拉致問題解決に向けて北朝鮮に圧力をかけることができる。

日本代表には、それぐらいのタフ・ネゴシエーターぶりを見せて欲しいものだ。

人民元の切り上げと日本

  • 2005/07/23(土) 23:57:26

 中国は21日夜、自国通貨・人民元の対ドル固定相場制をやめて、管理変動相場制へと移行した。 これによって人民元は現在ドルに対して2%ほど切りあがっているようだ。

国際社会から「通貨ダンピングだ」と集中砲火的に非難をあびていた中国の通貨政策は、ようやく適正な方向へと転換をはじめたと言えるが、まだまだ中国経済の実力から言えば、人民元の評価は安いのではないだろうか。

(小泉首相いわく、1ドル=360円で固定されていた円がニクソンショックで切り上げられたときは1ドル=約308円と約17%も切り上がったそうだ)

一刻も早い人民元の適切な評価と、もし必要ならば完全変動相場制への移行を国際社会は求めていかなればならない。

 この人民元切り上げ問題は、以前から中国経済問題の話題の中心のひとつであり、経済専門誌などでも盛んに取り上げられていた。

それらの雑誌で気になったのは、日本人エコノミストらの間に「人民元切り上げは日本にとって良いことは一つも無い」といった偏った見方が少なくなかった点だ。

確かに、安い労働力・生産コストを目当てに中国に進出した日本企業にとって、人民元切り上げは自社製品の価格競争力の低下を意味し、その点ではマイナスだろう。 中国の輸出産業全体にとっても競争力が落ちることになる。

しかし輸出主導型で、ある国の経済が発展していく場合、経済成長と貿易黒字の増加に伴ってインフレが起こり、ドルに対してその国の通貨の価値が切り上がっていくのは、ごく自然なことである。

むしろそのような自然な現象を人工的に防ぐようなことをすれば、世界経済にもその国の経済にもマイナスの影響を与えてしまう。 中国のように経済規模の大きい国ならばなおさらだ。

 物事には必ず良い面と悪い面とがあるものだ。
人民元切り上げは決して日本にとって悪いことだけでは無いと思う。

人民元が切り上がれば、中国人の購買力の上昇をもたらすのだから、日本でつくられた高付加価値商品(例えば贈答用の高級果物など)の需要が高まり、日本の対中貿易赤字が減少するかもしれない。

あるいは中国における生産コスト上昇で、工場を日本に配置しても採算が取れる分野が出てくるかもしれず、もしそうなれば雇用が創出され、日本の失業率が改善するかもしれない。

そして中国よりも生産コストの安い国などに工場を分散させれば、日本企業の投資のリスクも分散させられる。

反日暴動や従業員ストなど近年中国の投資リスクは高まっており、日本の投資が中国に一極集中するようなことは避けたい状況である。

一方、ASEANと中国の間のFTA交渉が進みつつあり、今後の展開によっては日本企業が中国市場を狙う場合、日系企業を狙った暴動の危険性や、ちょっとしたきっかけから労使紛争が起こることもある中国国内に生産拠点を置くよりも、対日感情の良好なASEAN諸国に置いたほうが有利になる可能性も出てくる。

日本のエコノミストも「コップの水がもう半分しかない」と嘆くのではなくて「コップの水がまだ半分もある」と人民元切り上げを前向きにみたらどうだろうか?

 それはともかく、人民元の切り上げ、中国における生産コストの上昇とそれに伴う外国からの投資減少など、中国経済は今、変革のときを迎えているのかもしれない。

日本企業や日本人投資家も、中国の経済情勢の実態にみあった投資戦略の策定が望まれよう。

アメリカ政府の”中国脅威論”

  • 2005/07/21(木) 23:56:05

 米国防総省は十九日、中国の軍事力に関する年次報告書を発表。
この中で、中国軍の近代化が周辺地域の軍事バランスを危険にさらし始めていると警告するとともに、軍拡がこのまま進めば、長期的には確実に中国は地域の脅威になるとの見通しを示した。

また、軍事費について、中国政府が三月に公表した約三百億ドル(約三兆三千六百億円)には、ロシアなどからの兵器購入や軍事関連技術の研究費などが含まれていないと指摘。実際には公表額の二~三倍で二〇〇五年は最大で九百億ドルと、米国、ロシアに次ぐ世界第三位であるとしている。

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20050721-00000011-san-int


中国の高まった経済力を背景とする急激な軍備拡張戦略と、石油など世界の天然資源の囲い込みを狙う資源戦略、さらには中央アジアからのアメリカのプレゼンス排除をもくろむ上海協力機構の強化に、とうとうアメリカも目をつぶるというわけにはいかなくなったようだ。

 中国の軍国主義的な傾向が強くなってきているのは、核弾道ミサイル・戦闘機・イージス艦・潜水艦の増強といったハード面だけではない。

産経新聞6月27日づけ朝刊によると、中国空軍の劉亜州中将が日本を名指しで仮想敵と位置付けた上で、軍主導によって中国の政治改革をすすめ、中国の”強国強軍化”をはかるという主張を展開しているという。

また、中国人民解放軍国防大学の朱成虎少将は外国人記者に対し「中国領土や艦船・航空機が米軍の攻撃を受ければ、アメリカに対して核攻撃する」と明言した。

朝日新聞によれば、さらに朱少将は「(アメリカの核兵器による報復で)西安より東の都市を犠牲にしてでも核兵器を使用する」とも発言している。

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20050715-00000037-jij-int


 先進国では「先制攻撃でも受けない限り、戦争・武力行使をするのは得策ではない」という価値観が政府・国民に定着し、国民が軍人を統制するシビリアンコントロールが当たり前になっている。

また戦争になった場合でも、昔なら一般市民が空爆の巻き添えになったり、わざと住宅地を狙って攻撃するのは珍しくないことだったが、

近年は人道上の観点から精密誘導兵器を使って、ピンポイントで軍関連施設だけを狙って攻撃し、市民を極力巻き添えにしないような配慮がなされている。(もちろん誤爆はある)

 しかし、この中国軍の軍人達の時代錯誤的発想・思考の後進性・人命軽視まるだしは全くおぞましいかぎりだ。

 もともと中国の軍人は国民によるシビリアンコントロールを受けていないばかりか、中国の国会に当たる全人代に軍人枠の議席さえもっており、軍人の政治介入禁止という民主主義の原則から見て中国の国家システムの後進性は非常に危険なものだった。 

(日本に例えたら、自衛隊員専用の議席が国会に用意されていると言えばいいだろうか)

その中国の軍人達が「中国軍が中国の政治体制を改革する」と言い「西安以東の数億の中国国民が全滅したとしても核を使用する」と主張し出したのである。

 数億の人間の命をなんとも思っていないところや彼らの発想が軍国主義そのものであるという点も懸念されるが、一番危険なのは、自省心も適切な自己評価能力も無い彼らはおそらく「自分達はナチス・ドイツや日本軍国主義者とは正反対の絶対正義の存在」と信じ込んでいる点だ。

歴史的に見て、こういった自覚症状のない偽善者ほど人類に害悪を与えてきた者たちはいない。

中国がこのまま独裁政治を続けるならば、将来にわたって中国政府の官僚が彼らのような軍人の行動にブレーキをかけられるのか懸念は消えない。

アメリカ国防総省でも「現在の中国は民族主義の過熱、軍事志向、独裁政治などの諸点で、第二次大戦前のナチス・ドイツと酷似している」といった見方が出始めている。

http://www.sankei.co.jp/
news/050629/morning/29int002.htm


 中国の経済成長と軍備拡張がはじまった90年代にも、日本で”中国脅威論”が持ちあがった。

しかし「中国は労働集約型産業が中心で日本は技術集約型である。だから日本と中国の経済は分業・補完関係にあり、中国は決して脅威ではない」などと安全保障を含めた話がいつのまにか経済だけの話にすりかえられ”中国脅威論”は下火になっていったように記憶している。

また当時、安全保障や軍事専門家たちの一部からも「最新鋭の兵器は高価だ。だから中国軍が現在保有する何千機もの旧式戦闘機、何千両もの旧式戦車を一対一で買い換えると何年かかるかわからない。 だから”中国脅威論”はオーバーな過剰反応だ。」といった話も聞かれたものだ。

しかしこれは巧妙なレトリックで、たとえば新型戦闘機と旧式戦闘機の戦力比が5:1なら5分の1に、10:1なら10分の1に数を減らしても戦力は同じなわけで、何も1対1で交換する必要は無い。

実際、現在最新鋭の中国軍戦闘機・スホーイ30MKKと十年前の主力・殲撃6型(ソ連製ミグ19のコピー)の戦力比はレーダー・ミサイルなどの能力を考慮すると天と地ほどの差がある。 

ここではそれらの詳しい説明ははぶくが、以下の事実を示すだけでも十分だと思う。

「スホーイ30は日本まで飛来してきて空爆する能力があるが、殲撃6型は航続距離が短く日本まで飛んでくることができなかった。」

この差は決定的ではないだろうか。

世界一の軍事大国アメリカはともかくとしても、日本を含む周辺国と中国との軍事バランスが急激にくずれようとしており、アメリカ軍のプレゼンス無しでは、バランスの維持が不可能になりつつある。 

その意味で、中国は十分懸念される存在となっているのである。
90年代に”中国脅威論”の火消しにやっきとなっていた連中は今現在どのような顔をしているのだろうか。

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第4回 次の冷戦はあるのか?

第5回 上海協力機構は第二のワルシャワ条約機構となるのか?

第6回 パクス・シニカと世界

第1回 中国の将来

第2回 中国はどこへ向かおうとしているのか?

第6回 パクス・シニカと世界

  • 2005/07/20(水) 23:49:26

 前回は、21世紀になってユーラシア大陸に突如として姿をあらわした、中国を盟主とする上海協力機構についてみた。

それでは、この中国主導の同盟体制、Pax Sinica(パクス・シニカ=中国の平和)が現在、その他の世界にどういう影響を与えているのだろうか。

残念ながら、その影響はプラスよりマイナスの方が大きいと言わざるを得ない。

 世界各国の国家戦略は多かれ少なかれ、「自分さえ良ければ」という側面を持つ。

しかし、上海協力機構の盟主たる中国の外交戦略は「自分さえ良ければそれでいい。だからやりたいことは全てやらせてもらう」という面が露骨すぎる。
そして、その”強欲さ”ゆえに世界各地で利害の衝突をくりかえしている。

 中国は、石油・天然ガス・鉄鉱石など世界中の天然資源をその他の国が手をつけられないように、まず手当たり次第に囲い込んでから買いあさり、国際市場をとおさず中国本土へ送り込み”爆食”している。

その結果、石油など天然資源の国際相場の急上昇と高止まりを招く原因のひとつとなり、資源に乏しい国々の景気の足を引っ張るマイナス要因となっている。

 特に問題なのは、国際社会がその独裁政治や圧制を問題視し、制裁を課しているような国、例えばイランやスーダン、ミャンマーといった国に、中国がぬけがけのように接近していることだ。

独裁国家・圧政国家は、その強権的政治体制ゆえに国の内外に敵が多く、支配者は自らの体制維持のため強力な武器を欲しがる。

中国はそのような独裁者の心理を利用し、中国製兵器を供給し経済援助を与え、その独裁者の支配体制がより強固なものとなるよう手伝いをするみかえりとして、その国の独裁者からのお墨付きをもらって石油などの天然資源を囲い込み、獲得した資源を本国へと直送している。

例えば、近年スーダン政府軍や政府系民兵ジャンジャウィードによる市民虐殺事件が深刻な問題となっているダルフール紛争など、スーダンにおけるいくつかの悲惨な内戦の火に油を注いだのは、まちがいなく中国である。

(しかも中国は安保理の常任理事国という強力なパワーを利用して、スーダン内戦の悪化を防ぐことを目的とした国連の介入を影に日向に妨害してきた)

中国の現在の繁栄は、ダルフール紛争などで、中国から与えられた兵器によって殺され、犠牲になるような人々の屍(しかばね)の上に成り立っているとも言える。

 さらに中国は大量破壊兵器の国際売買ネットワークの基点のひとつであり、中国から流出した核兵器製造技術はパキスタンへと流れ、パキスタンから北朝鮮へと流出し、さらにイランへと広がりつつある。

弾道ミサイルについても、中国と北朝鮮が基点となり、パキスタンやイランへと拡散していった。

こうした大量破壊兵器の”ブラックマーケット”の存在が、北朝鮮やイランの核開発問題を引き起こす一因となり、世界各地の安全保障に深刻な影響を与えている。

 また通商・貿易面に目を移すと、中国は変動相場制ではなく固定相場制を維持する事によって自国通貨・人民元の価値を他の通貨より異常に低く保つことで、中国の工業製品の価格競争力をむりやり高め、輸出産業の追い風としている。

このような通貨・産業政策は「デフレの世界への垂れ流しではないか」「通貨ダンピングではないか」といった批判を巻き起こし、アメリカやEUなど世界各地で、深刻な貿易摩擦を生じさせつつある。

 以上、中国そして中国が盟主となって創設した上海協力機構とその他の世界との関係の実情についてみてきたが、それは国際協調といったものとは、まったく程遠いものであり、世界各国との摩擦・衝突が悪化しつつあるのが現状である。

 日本・アメリカ・EUの三極を軸とする自由主義世界と中国を中心とした独裁国家のグループである上海協力機構との関係がどういったものになるか、これからしばらくはそれが世界のゆくすえを決める大きな要因となりそうな気配である。

それでは、自由主義世界は、中国を中心とする上海協力機構に、どのように対応したらよいであろうか。

そうした課題をふまえながら、日本がもつべき世界戦略はどのようなものだろうか、次回はこれらについて考えてみよう。


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ウクライナからの大切なシグナルを見逃すな!

  • 2005/07/17(日) 22:34:45

 20日からの訪日をひかえる、ウクライナのユーシェンコ大統領は、日本を「民主主義・市場経済の価値を尊重する西側世界の大国」と位置づけるとともに「日本とは政治、経済、安全保障分野を含む総合的な協力関係を結びたい」と語り、日本とウクライナの戦略的パートナーシップ締結を呼びかけた。

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20050716-00000008-maip-int


 現在の世界情勢をふまえれば、ユーシェンコ大統領の日本-ウクライナ間の戦略的パートナーシップ締結の呼びかけは、日本にとって非常にありがたいものであり、ウクライナからの重要なシグナルを日本政府は見逃してはならない。

ウクライナは人口五千万の欧州の大国であり、かつてはキエフ・ルーシ、つまりウクライナこそ東スラブ民族の政治・文化のリーダーであったという高いプライドを持ち、そのためロシアとは伝統的なライバル関係にある。

特に日本にとって重要なポイントは、ウクライナからの軍事関連の輸出が、中国軍近代化に大きく貢献してきたという事実である。

ウクライナの軍事技術は、主に中国海軍近代化のために導入されており、近年建造された中国の多数の駆逐艦やフリゲート艦の推進機関に、ウクライナ製ガスタービンエンジンが採用されている。

またウクライナは旧ソ連時代から軍用輸送機や旅客機の開発で有名だったアントノフ設計局をかかえており、最新型の”アントノフAN70”軍用輸送機を中国に売り込もうとしていた。

最近では、ウクライナから旧ソ連製の巡航ミサイル”Kh55”が中国に不正に輸出され、それが北朝鮮の手に渡った可能性も指摘されている。

中国と地続きで国境を接するロシアは自国の安全のため、戦車と巡航ミサイルのような戦略兵器の中国への売却を控えてきたが、ウクライナは中国と国境を接していないからこそ、巡航ミサイル売却が可能になったのではないだろうか。

 こうしたことをふまえると、ウクライナとの戦略的パートナーシップ締結の条件として、ウクライナから中国への兵器・軍事関連技術の輸出ストップを日本側が提示して同意がとりつけられれば、中国の軍備拡張のスピードを鈍らせることができ、日本やアジアの安全保障にとっても、その意味は大きい。

 ウクライナ側の戦略としては、日本からの投資を呼び込んでウクライナ経済を立て直し、外貨を稼いでそれによって石油や天然ガスなどのエネルギーを買い、エネルギー供給地・ウクライナ製品輸出市場としての立場を利用して、ウクライナの首根っこをがっちりとつかまえているロシアの影響下から抜け出そうというものだろう。

 しかし日本側としてもウクライナへの投資は国益にかなうのではないだろうか。

自動車などの工業製品生産ラインを労働コストが比較的安いと予想されるウクライナに構えて、EU圏への供給基地とすれば、日本のメーカーは価格競争力の面で有利になるのではないだろうか。(後はEUの関税しだいだが)

また日本は国産小型旅客機の開発・製造計画を持っているが、日本が欲しいノウハウをアントノフが持っているなら、そこから買うというのも一案だ。

 現在ウクライナ工業の中心はドネツクといった東部の親ロシア地域だが、日本の投資はリボフやウジゴロドといった親EUの西部地域をメインにしてやらなければならない。

また社会インフラもまだまだ未整備であろうから、日本政府による借款や無償援助投入といった、ウクライナ進出日本企業へのバックアップ策も必要になるだろう。

ともかく日本としては、ウクライナへの投資がビジネスとして成り立つかどうか、適切な評価が必要になってくるが、周辺国と投資条件がそう変わらないならば、むしろ積極的かつすみやかに進めるべきだ。

 フランスやイギリスに匹敵する人口をもつウクライナが日本企業の投資によって、東欧有数の豊かな工業国となれば、ライバル関係にあるロシアの心中は穏やかではないだろう。

ウクライナの豊かさ、発展ぶりをみせつけられて焦ったロシア国民の多くから「南クリール(北方領土・四島)なんて小島は日本にくれてやれ。我々が欲しいのは日本からの投資だ」という声があがってくれば、

「日本からロシアへの投資と北方領土をバーター取引にしよう」という交渉がやりやすくなるし、北方領土問題の平和的解決の実現も不可能ではないと思うのだがどうであろうか。

(その意味で、最近発表されたトヨタのロシアへの大型投資は、北方領土返還のための日本の戦略とは整合性を欠く。

今度のプーチン大統領訪日で、領土問題に前進がみられないのであれば、トヨタのロシア投資はキャンセルにし、ウクライナへもっていくぐらいの戦略が必要である。

「もう約束しちゃったし、国際公約だから」などと、のんきなことを言っている限り、北方領土は永久に返ってこないだろう。)

6カ国協議に対して、日本が持つべき心構え

  • 2005/07/14(木) 23:54:43

 1年以上にわたってデッドロックに乗り上げていた、6カ国協議が北朝鮮の同意を得て再開されることになった。

しかし、何故今ごろになって北朝鮮がのこのこ交渉の場に姿をあらわしたのか腑に落ちないところがあったが、最近それが徐々に明らかになってきた。

北朝鮮と韓国による南北対話の場で、韓国が北に対して重大な提案をしたと発表されたが、その中身は「北朝鮮が核の放棄に合意すれば、韓国が北に直接電力を供給する」というものだった。

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20050712-00000174-jij-int


北が交渉の場に姿をあらわしたのは、先に発表された韓国から北へのコメ支援とこのエネルギー供給というエサにつられた結果のようだが、これはクリントン政権時代の米朝合意の時とまったく同じ状況だ。

そのときは北朝鮮に核兵器開発を断念させるため、日・米・韓らは資金を出し合ってKEDOという組織をつくり、核兵器の開発が難しい軽水炉型の原発を北朝鮮に建設しようとした。

そしてその原発が完成するまでの”補償”として、日本などの資金で北に石油を援助したのだった。

しかし、北朝鮮は日・米・韓らをだまし、石油を受け取るかたわら裏で核兵器の開発をすすめ、ついにはそれを完成させてしまったのは、皆さんのご存知の通りだ。

 今回の韓国が発表した”重大な提案”で問題なのは、もしそうなった場合、韓国から北への送電設備が完成するまでの数年間、北をのぞく5ヶ国の資金で石油を北朝鮮へ援助すると勝手に決めてしまったことだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20050713-00000195-jij-int


韓国は資金を出す日本に何の了解も得ず、北朝鮮への小切手を切るつもりなのである。

しかも韓国側は「日本が求めている拉致問題は6カ国協議の議題にするな」と主張し、さらには教科書採択への内政干渉や”独島”と名づけた軍艦を建造するなど、日本への敵対行為をくりかえしている。

例によって例のごとく「韓国は好きなだけ日本の足を引っ張らせてもらうが、自分が困ったら日本に助けてもらう」という国益のつまみ食いだ。

 日本として今度の6カ国協議で大切なのは、絶対に”原則”を譲らず、決して例外的な解決策を適用しないということである。

その原則とは、プルトニウム型だけでなくウラン型を含めた全てのタイプの核兵器と核兵器開発関連設備の完全廃棄、そして核兵器の開発を二度としないという保証、さらには拉致問題の完全解決(被害者のすみやかな帰国と犠牲者への賠償)を単なる口先だけではなく、行動で証明することなくしては、北朝鮮へ1セントたりとも援助はできないということである。

 当然北朝鮮は「日本だけが足を引っ張っているから交渉がまとまらない」と言って、日本を6カ国協議内で孤立させるような戦略を取ってくるであろうが、日本は孤立を恐れて拉致問題をうやむやにして北へ援助する事だけはしてはならない。

アメリカに”核”と”拉致”をセットで交渉するよう粘り強く求め、仮に「日本はずし」の結果、米・韓と北との間で”拉致”を切り離して”核”問題だけの形でなんらかの合意が達成されても、米・韓に北のエネルギーのめんどうをみさせれば良いのであって、日本はビタ一文出してはならない。

その場合は「日本における北朝鮮の経済利権封じ込め」をカードにして、北を直接交渉の場に引きずり出して解決にあたるべきである。

また、韓国が”保護者”となって北の面倒をみるというのであれば、日本としては韓国に拉致問題の責任をとらせるという戦術もとれる。

ともかく拉致問題の解決なくしてカネをやってしまえば、国際社会に対して「日本は拉致問題解決をあきらめました」という公式宣言となってしまう。それだけは避けねばならない。

 最後に余談だが、日本政府・外務省は日朝交渉再開実現のため、中国に仲介を依頼して断られたという情報がある。

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20050713-00000227-kyodo-int


誰が思いついたのか知らないが、日朝交渉の再開のための仲介を中国に頼むという発想が出てくること自体信じられない。(アメリカに頼むというならまだ話はわかる)

そもそも反日暴動やガス田開発問題、靖国・教科書問題や国連改革問題でことごとく対立し、日本をなんとしてでも足元にひざまづかせようと狂奔している中国が、日本の要請にやすやすと応じるわけが無い。

もしそれに応じるなら「日本の政治家は靖国に金輪際行くな」とか「歴史教科書は中国の許可したもの以外使うな」などと日本の足元を見て、”仲介料”を思い切り高くつり上げてやろうとするのは目に見えている。 日本としてもそのような条件が飲めるはずも無い。

太平洋戦争末期にも、日本政府は「戦争が早く終わってもらっては困る。日本へ侵攻して領土を拡大するチャンスが無くなるじゃないか」と考えていたソ連に、日米講和の仲介を依頼して断られたという歴史があるが、

外交を動かす力学法則の基礎の基礎さえ理解していないようなナイーブな人間が、六十年たっても依然、日本の外交の場に出てくることに唖然とするよりほかない。

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第9回 北朝鮮の拉致問題・核問題と日本の対韓外交(その1)

第10回 北朝鮮の拉致問題・核問題と日本の対韓外交(その2)

第8回 拉致問題でどう交渉すべきか(その2)

第10回 北朝鮮の核兵器開発問題にどう対応すべきか

第5回 上海協力機構は第二のワルシャワ条約機構となるのか?

  • 2005/07/13(水) 01:09:15

 前回では、冷戦後の自由世界と対立する可能性のある、もしくはすでに対立している二つのグループ、民族・愛国主義グループイスラム原理主義グループをとりあげた。

 しかし二つのグループのうち、イスラム原理主義グループはイランにしろスーダンにしろ、経済力と兵器の開発能力を含めた軍事力の両面でパワーが限定的であり、単独では正面から自由世界に挑戦するのは困難である。

むしろこのグループではこうした国家の協力を得ながら、市民を狙った無差別テロのような非対称戦闘を挑んでくる国際テロ組織の存在の方が、それ以上に切迫した問題であるが、国際テロの問題は別の機会に述べたいと思う。

 より自由世界にとって懸念されるのは、一番目のグループ、つまり社会主義的全体主義国家から偏狭な民族主義・愛国主義的な全体主義国家へと変質したグループである。

冷戦期のユーラシア大陸中央部では、ソ連・インド同盟対中国・パキスタン同盟が鋭く対立する構図だったのは、以前述べたとおりだが、

ソ連崩壊による冷戦の終結に伴って、NATOは大陸を東へとすすんで勢力を拡大し、国力の著しい減衰が露呈したソ連(ロシア)はカザフやウズベクといった中央アジア地域を失い、逆に、改革開放という名の資本主義化で国力を増大させた中国が急速に台頭した。

ロシアは低迷する経済建て直しのために外交政策を転換させ、自国製兵器や石油・天然ガスなどの売却を通じて、これまで対立していた中国と接近していった。

 2001年6月、中国は持続的な経済発展とエネルギー安全保障のため、また中央アジア諸国にいたウイグル人独立運動組織を一掃して”植民地”・ウイグル自治区(東トルキスタン)の分離独立を阻止するため、

96年に発足した上海ファイブ(中・露とウズベキスタンを除く中央アジア3カ国首脳会議)を母体とする、上海協力機構の創設をロシアや中央アジア諸国に呼びかけた。

中国と、チェチェン問題がらみでイスラム原理主義過激派を警戒するロシア、原理主義過激派の国内浸透を防ぎつつ、天然資源を中国に売却することによって経済を立て直したい中央アジア諸国は利害が一致し、

こうして没落したロシアに代わってユーラシア大陸中央部の盟主の座についた中国を中心とした6カ国(中・露とトルクメニスタンをのぞく4ヶ国)が政治・経済・軍事面で協力する上海協力機構がスタートした。

02年10月、上海協力機構による初の合同”反テロ”軍事演習がキルギスと中国との国境付近で行われた。 これ以後、同機構は軍事同盟的性格を強くしてゆく。

03年11月以降、旧ソ連圏のグルジア、ウクライナ、キルギスで一連の”民主革命”が達成されたが、革命には絶えずアメリカの影がちらついていた。

この影響もあったのか、キルギスでの”チューリップ革命”以後、上海協力機構は「特定の仮想敵を想定しない、平和的な非軍事組織」だったはずが、反米の独裁国家同盟の性格を徐々にだがあらわにしてきている。

05年7月に上海協力機構は、加盟国のキルギス・ウズベキスタンからの米軍撤退を要求し、また古くからの中国の同盟国であったパキスタンを準加盟国とした。

驚くべきは、世界最大の民主国家・インドの上海協力機構への準加盟で、アメリカと中国をてんびんにかけて国際社会におけるインドのプレゼンスを増大させようとしているのか、それともインドの古くからの同盟国でありインド軍への主要兵器供給国でもあるロシアからの圧力があったのか、あるいは中国との資源獲得競争に敗北した結果なのかインド側の真意がいまいち読めないが、ともかく、インドはこれまできびしく対立していた中国・パキスタン同盟への接近の兆しを見せている。

 また一見矛盾に満ちているが、「イスラム原理主義過激派組織によるテロ反対」をかかげる中国・ロシアは前述の二つのグループの内の後者、つまりイスラム原理主義国家にも接近している。

特に中国は、油田権益の獲得を狙って、イランやスーダンといった反米イスラム原理主義国家に接近して、中国製兵器の供給や外貨と引き換えに、これらの国に中国国営石油会社を進出させ、獲得した石油のほとんどを国際石油市場をとおさず、中国本土へと直送している。

中国はイランを上海協力機構の準加盟国としたが、世界でも指折りの反米国家を同機構に迎え入れることは、アメリカの神経をさらに逆なでする行為であることは間違い無い。

以上みてきたように、ソ連崩壊以後の20世紀の最後の10年間でロシアのユーラシア大陸中央部での影響力は減退し、

21世紀に入り、それに代わるようにして、中国はみずからを盟主とし、ロシアや中央アジア諸国を石油や天然ガスなどの資源供給国・武器供給国として従えた、上海協力機構体制を急速につくりあげた。

さらに石油供給国としてイラン、中国製兵器の一番の顧客であるパキスタンをこの体制に引き込もうとしている。

ユーラシア大陸における近年の情勢は、米・中・露による新たな”グレートゲーム”の様相を呈しているが、中国は上海協力機構を、かつてソ連を盟主とした反米・反NATO同盟であるワルシャワ条約機構やコメコン(経済相互援助会議)のようなものにするつもりなのだろうか。

東西でおきた気になる事件を二つ

  • 2005/07/10(日) 23:30:59

 今回は、世界の東西でおきた気になる二つの事件についてとりあげる。

 まず一つ目は、西でおきた大規模テロである。
皆さんもご存知の通り、7月7日ロンドン中心部で大規模な同時多発テロが発生した。

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20050710-00000002-san-int


死者が70人をこえる見込みで、近年ヨーロッパでおきた最悪のテロ事件のひとつとなってしまった。

被害にあわれた方には、心よりお悔やみ申し上げるとともに、同じ自由主義世界の人間のひとりとして、いかなる理由であれテロには断固とした反対を表明する。

 さて、テロの犯人であるが、アブ・ムサブ・ザルカウィと関連のあるアルカイーダ系の組織が犯行声明を出したという。 

もしそれが事実であるならば、一時瀕死の重傷をおったという情報が流れたアブ・ムサブ・ザルカウィがその後どうなったのか、彼とイランの関係が噂されるなか、そのイランの大統領選挙で最強硬派のアフマディネジャド氏が当選した事と関連があるのかないのか、非常に気になる。

今後、世界でイスラム原理主義過激派のテロが活発化するのかどうか注意が必要になってこよう。

 東のニュースは、長らく中断されていた6カ国協議を7月下旬から再開することに北朝鮮が同意したというものである。

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20050710-00000647-reu-int


再開される6カ国協議の結果、北朝鮮が保有する核兵器とその製造設備の完全廃棄が達成されることを願うばかりだが、クリントン政権時代の米朝合意のように、結局北朝鮮に核兵器開発のための援助と時間を与えただけで、日・米は何も手に入れられなかったなんてことが無いように祈るばかりである。

そもそも核兵器を保有した北朝鮮と6カ国協議をしなければならないハメに陥ったのは、そのときに北朝鮮の甘い言葉にだまされて我々が一杯食わされた結果なのだから。

第4回 次の冷戦はあるのか?

  • 2005/07/07(木) 22:13:10

 20世紀の後半は、アメリカを中心とした自由民主主義陣営とソ連を中心とした全体主義陣営との冷戦の時代であった。

両陣営は地球を何度も滅亡させられるような数の核兵器を保有してにらみ合い、対立が極限まで達したキューバ危機で人類は破滅の瀬戸際までいった。

結局、1985年ソ連にゴルバチョフという新しいタイプの指導者が誕生したことをきっかけに、「人類に平等な社会を建設するためのプロレタリアート独裁・共産党独裁は民主主義なんだ」という社会主義者のウソにウンザリしたポーランドやハンガリーといった東欧の人々が民主化運動をはじめると、

東ドイツ国民はなだれをうって西側自由世界になだれ込んでベルリンの壁を崩壊させ、これに呼応するようにチェコスロバキアやルーマニアで民主化革命が勃発し、ドミノ倒しのように社会主義・ソ連を守るための衛星国家群は消滅した。

ソ連自身も長年にわたって維持されてきた「バターより大砲を」という軍国主義優先の政策と、それが生み出した巨大な軍隊が弱体化した経済を押しつぶすといった国家の破綻を招き、バルト三国の独立運動がひきがねとなって、社会主義的全体主義の総本山とも言うべきソ連は崩壊した。

今思えばソ連共産党の「平等な社会をつくるための共産党独裁」というものは、ロシア皇帝の独裁権力と宮廷貴族官僚の特権をそっくり引き継いで、決して手放すことの無かった共産党のエゴを正当化するためだけの見苦しい言い訳にすぎなかった。

 そして、帝政ロシアの遺産ともいうべき植民地を引き継いだソ連は、その消滅とともに遺産を次々と失った。

そのときに生まれたのがバルト三国やウクライナ、グルジアなどのコーカサス諸国、カザフスタンやウズベキスタンといった中央アジア諸国である。

社会主義諸国のドミノ倒しの影響は遠くアフリカまで波及し、アンゴラやモザンビーク、コンゴ、ベナンといった国々は社会主義の看板をとりあえず下ろさざるを得なかった。

こうして20世紀の冷戦は自由主義世界の勝利に終わり、社会主義的全体主義は敗れ去った。

そしてフランシス・フクヤマのように、自由民主主義の勝利が確定し、もはやイデオロギー対立による戦争などは起こらないといった見方さえあらわれた。

 では21世紀に自由主義世界に挑戦するような勢力が現れ、新たな冷戦が勃発するような懸念は完全に無くなったのだろうか? 

私がこの点で懸念を抱いている二つの勢力がいる。

 実は、冷戦後の自由世界の勝利は決して確定したものではなかった。

東欧からはじまった社会主義的全体主義の崩壊をうながす民主化の流れは、市民社会が未成熟で経済水準が低いアジアにまでは届かなかった。(モンゴルを除く)

また、いったん民主化されたはずのロシアやベラルーシ、中央アジア諸国など旧社会主義国家群の一部も、徐々に独裁国家へと時計の針を逆戻りさせていった。

(民主化の成功度の高低は、その国の市民社会の成熟度の高低と密接な関係があると思われる。 以前から高水準の市民社会が成立していたポーランド・チェコ・バルト三国などでは、革命以後に民主主義が確実に根付き、順調に運営されたのに対し、そのようなものを持たなかった中央アジアではあっという間に独裁国家へと逆戻りしていった。)

 そしてアジアで生き残った世界最後の社会主義大国・中国は、もはや誰も信用しなくなった「平等社会の建設」という社会主義の看板を「民族主義」・「愛国主義」につけかえて、民衆の外国への敵意をあおることで、みずからの独裁政治の継続と自由・人権・民主主義などの制限の正当化をはかっている。

同時に中国があおる”中華民族主義”は、中国共産党が清帝国から引き継いだ遺産である、チベット・ウイグル自治区(東トルキスタン)・内モンゴルなどの植民地の喪失を防ぐ役目も担っており、彼らが”失われた中国”と考える台湾を併合するための大義名分でもある。

(ソ連共産党が帝政ロシアの遺産の維持に失敗したことを、中国が教訓としていることは容易に推測できる)

 ベトナムやキューバはこれよりもっと穏健な政策を取っているので懸念される材料は極めて少ないが、北朝鮮は中国と似たり寄ったりだ。

そして軍国主義が終わってわずか20年ちょっとで、もともと民主主義の基盤が弱く、近年北朝鮮に極めて同情的な左翼政権が誕生して以後、ますます言論・思想・表現の自由の制限を強めている韓国も、このグループの予備軍である。

これら自民族優越主義をかかげたり、あるいは指導者個人の神格化によって独裁体制を維持しようとする国家群が第一の勢力である。

 第二の勢力はいわゆるイスラム原理主義をかかげるグループである。

もっとも、このグループにはいくぶんか同情の余地があるだろう。

 これまでのアメリカの対中東政策は、あまりにもイスラエルに偏りすぎており、パレスチナ難民や全世界のイスラム教徒の不満・怒りを増大させることになった。

その結果、極めて過激な一派が生まれ、パレスチナでテロ行為を繰り返し、ついには世界へと広がった。

(しかしいかなる理由があってもテロのような無差別大量殺人行為が正当化されるものではない。)

このグループに属する国家としては、イランやスーダンがあげられるが、もっとも懸念される勢力は国境を越えて活動する国際テロ組織である。

 以上の二つのグループは、21世紀に入ってその存在感をますます強めている。

危険な仏・独の中・露接近

  • 2005/07/04(月) 23:21:58

 中国と反米主義を前面に打ち出した「二十一世紀の国際秩序に関する共同宣言」に調印したばかりのロシアのプーチン大統領が、

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20050702-00000008-san-int


イラク戦争に反対するフランス、ドイツの両首脳とカリーニングラード近郊で会談、プーチン大統領は戦争で生じた亀裂を忘れ、イラク安定化に協力するよう国際社会に呼びかけた。

http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20050704-00000010-san-int


http://headlines.yahoo.co.jp/
hl?a=20050704-00000246-kyodo-int


 イラク戦争以後、EUのうち、特にドゴール主義をかかげ、長年にわたって超大国・アメリカの一極世界を快く思っていなかったフランスには、中国・ロシアと協力して、アメリカの独走体制を阻止しようという意図が見えるし、ドイツのシュレーダー政権もフランスのそうした姿勢を支援し、中・露への接近を強めてきた。

ガリレオ計画でEUと中・露が協力し、EUが中国に対してハイテク兵器の売却を熱心にすすめているのも、そうした戦略の一環である。(幸い日・米の反対で兵器売却は今のところ不可能になっている)

 フランス・ドイツのアメリカ一極化阻止と世界の多極化戦略それ自体は充分理解できるが、そのために自由主義のEUが、独裁国家であり覇権主義的傾向を強める中国・ロシアと手を組もうというのは、いきすぎたマキャベリズムだと言わざるを得ない。

第二次世界大戦のとき、日・独・伊枢軸に対抗するため、米・英は独裁国家ソビエトに手厚い援助を与えた。

アメリカは長距離爆撃機製造のノウハウを、イギリスは実用化されたばかりのジェットエンジンの技術をソビエトに与えたが、第二次大戦が終わると、ツポレフ戦略爆撃機やミグ15ジェット戦闘機を擁したソビエトは、米・英を含む自由主義世界にとって恐るべき敵として成長したのであった。

これこそ、「いきすぎたマキャベリズムがどのような結末を招くのか」のよい教訓ではないだろうか。

 唯一の超大国・アメリカに自制をうながしつつ、自由主義のEUが独裁国家と手を組むといった過ちを犯さないよう、再考をうながす必要がある。

そしてアメリカとEU間の深刻な対立を防ぎ、自由主義陣営の結束が維持されるよう両者の仲を取り持つ公正な仲介者が今、世界に求められている。

 本来ならその役目は日本がうってつけのはずだ。

EUの外交面でのリーダーのひとりであるフランスのシラク大統領は、日本人を相手に相撲や日本の美術について何十分も自らの見識を披露するほどの親日家である。

日本が真摯になって説得すれば、「悪魔に魂を売ること」だけは充分防ぐことができるはずだ。

(シラク大統領の任期が切れるまでに、説得を完了しなければならない。 なぜなら次のフランス大統領候補の有力な一人と目されるサルコジ氏は、どちらかというと中国にシンパシーを感じ、日本に対してあまり良い印象を抱いていないためである)

しかし世界規模での戦略構想を持たず、いや自国の外交そのものに、何らかの一貫した方針・基準も備えず、次から次へと起こる外交案件に、いきあたりばったりで対処していく日本政府には、そのような発想すら浮かばないようである。

これは、日本国民にとっても世界にとっても不幸である。

 今こそ日本がアメリカ・EUの仲介者となり、日本-アメリカ-EUの自由主義三極の結束を図らなければならない。

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