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第12回 民主主義の広め方(その2)

  • 2007/08/31(金) 22:13:04

 前回では、民主主義を広めるには、必要悪としての開発独裁モデルの適用が有効な手段の一つであることについて述べた。

その代表例である、韓国の軍国主義政権も1987年に民主化したし、国民党独裁下にあった台湾も90年代の李登輝政権時代に段階的に民主化していった。

だが中国の例からもわかるように、独裁国家が豊かになれば必ず民主化されるというものではない。ロシアのように、いったん民主化された国が再び独裁国家に戻ってしまう例も多々ある。

有名なフランス革命も、革命が起こったからといっていきなり民主化したわけではなく、革命後の恐怖政治→ナポレオン独裁と強い指導者を求める国民からの圧倒的支持→ブルボン王政復古→第二共和政→ナポレオン三世による第二帝政と、いくつもの反動を乗り越えて、現在のフランス共和国へとつながっている。

民主政治の担い手となる市民を育てて独裁国家を民主化し、国民の民度をあげて民主政治を安定させるには、長い時間と忍耐強い努力が必要だ。

ある国の民主化が挫折したからといって、「その民族は生まれつき民主主義とは合わない体質なのだ」と決め付けてかかるのも差別的な間違いであろう。

1930年代に民主体制が挫折した日本やドイツを見て、「生まれついての軍国主義者の日本人やドイツ人に、どだい民主政治は無理なのだ」と言った人がいたとしたら、現在の日独両国の存在をどうやって説明するのだろうか。

 以上述べてきたように、豊かになれば独裁国家が必ず民主化するというものではないし、いったん民主化した国は、ほっといても成熟した民主国家へ向かうとは限らないのである。

だからこそ日本や欧米など先進自由主義陣営諸国は、独裁国家・非民主体制国家とつきあう上での確固とした原則・ガイドラインが必要だ。


まず、独裁国家が強力な秩序維持能力で治安を安定させ、それによって国を富ませ、その富によって国民の生活水準・文化水準を向上させているような場合には、先進自由主義諸国も通商・投資など経済協力をすすめ、各種援助を行うべきだろう。

その国の独裁政権が、今後どういった政策をしようとしているのか、国民の生活水準をどうやって上げていこうと考えているのか、あるいは民主政治への転換まで視野に入れているのかのロードマップを提示してもらえれば、先進自由主義諸国としても透明性が増して、経済協力がやりやすくなるだろう。


 逆に、国がある程度豊かになり、国民の多くから民主化要求(政治参加・思想表現の自由)が出ているにもかかわらず、独裁政権側が強大な権力にしがみつき、民主化を要求する国民を殺害・投獄しているような場合、

国が富んでも、その富を独裁政権側が独占し、多くの国民が貧困に苦しんで奴隷のような状態にある場合、

あるいは、独裁政権が豊かさを国民のためではなく、核兵器や弾道ミサイルなど大量破壊兵器の開発・実戦配備など軍備拡張に使い、周辺国や地域全体・世界全体への脅威となっている場合、

さらには、独裁国家が周辺国に対して軍事力を行使して、地域の平和を乱した場合には、絶対に先進自由主義諸国が独裁国家にごほうびを与えるような事をしてはいけない。

 そのような独裁国家に対しては、先進自由主義諸国が一致団結し、その他の国々の協力を得ながら、問題となっている政策をやめるよう外交交渉で求めたり

それでも問題行動をやめないならば、各種の制裁措置によって圧力をかけ、政策の転換を促していかなければならない。

実際に、独裁国家が軍事力を行使して周辺国を侵略したり、弾道ミサイルなど大量破壊兵器を使用したり、テロによる破壊行為を行った場合には、先進自由主義諸国が武力で事態のエスカレートを阻止するのもやむをえない。

 中国やロシアといった強大な新ファシズム国家の台頭・上海協力機構という新ファシズム枢軸の登場という現在の国際情勢に対し、内向きになりつつある欧米や日本では、なるべくそれを見なかったことにしようという動きが出てきており、たいへん懸念される。

前述した、独裁国家・非民主体制国家とつきあう上での原則・ガイドラインに照らせば、

あれだけ豊かになったにもかかわらず、市民への中絶強制や政府批判者の投獄と拷問を続けて国民の人権をふみにじり、巨万の富を核ミサイル潜水艦などの大量破壊兵器配備につぎこんで、大軍拡で周辺国への脅威となっている中国に対して、先進自由主義諸国がそれらの問題を見て見ぬふりをするのは許されることではない。

核実験を行い、弾道ミサイルのような大量破壊兵器を世界に拡散させ、日本人・タイ人を含む多くの外国人を誘拐・殺害するなどのテロを行った北朝鮮に対し、先進自由主義諸国が制裁を解除し、報酬を与えるかのように援助することも、間違ったメッセージを与えることになる。

ロシアも周辺国を軍事力で威嚇するのはやめるべきだし、イランも核開発の透明性を高め、核兵器開発疑惑の解消に努めるべきである。

スーダンもダルフール虐殺の責任を問われねばならず、中国がスーダンに長年武器を売りつづけた責任も同時に問われねばならない。

 以前述べたように、イラクの占領統治の失敗によって、アメリカは現在、ベトナム戦争末期のような状態になっている。

日欧米の先進自由主義諸国では、自信を失ったり動揺したりして、世界平和への関心を失って内向きになりつつあり、これを見透かした独裁国家の中には、アメリカ国債の売却や強大な軍事力をちらつかせて、露骨な脅しをかけているところもある。

先進自由主義諸国の中には、そうした独裁国家を美化し、迎合しようとする血迷った人間も少なくない。

だが、ベトナム戦争後の70年代の過ちを繰り返してはいけない。

リベラルなアメリカ民主党の”人権外交”が生み出したものは、中国によるベトナム侵略(中越紛争)やソビエトロシアのアフガニスタン侵略であって、共産党の専制支配を打破し、人権弾圧に苦しむ東欧の人々を解放したのは、80年代の共和党レーガン政権の毅然とした外交だった。

 日本は”自由と繁栄の弧”の拡大を外交の重要な柱の一つとしている。

自由主義陣営諸国が、圧制と非人道的行為に苦しむ悲劇的な人たちを一人でも少なくするために、民主主義を望む人たちに救いの手を差し伸べることは、とても重要な使命である。

(「私たちは独裁者に支配されたい」というマゾ的な人たちが多数派である国ならば、あえて無理強いはしないが)

独裁国家の感情的な反発を避けながら、かつ独裁国家が大量破壊兵器などで周辺国に脅威を与えないように導き、効果的に「民主主義を広めていく」には、前述のようなしっかりとした原則・ガイドラインに従った外交をする必要があるだろう。

日本も、内向きになりつつあるアメリカやEUを励まし、自由主義陣営諸国で乱れた隊列をもう一度組みなおして、世界で台頭しつつある新ファシズム枢軸に、勇気を持って立ち向かわなければならない。



<了>

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第11回 民主主義の広め方

  • 2007/08/30(木) 00:50:18

 ブッシュ米大統領が今月22日、ミズーリ州カンザスシティーで行った演説が物議をかもしている。

参考記事 

ざっと読んだかぎりでは、歴史的事実と異なるものがあったり、いらぬ誤解を招きかねない不適切な表現があったりと、問題のあるものであった。

ブッシュ大統領にかぎらず、多くのアメリカ人というのは、日本も含めた外国への関心が薄く、知識も少ないので、こういう認識が出てくるのではないか。

私自身、日米を含む自由主義陣営諸国が、独裁政権の圧制と非人道的迫害行為に苦しむ人たちに救いの手を差し伸べ、そうした悲劇的な人たちを一人でも少なくするために、民主主義を望む人たちに援助を与えることは正しいことだと思っている。

しかしイラクにおいて、アメリカは「民主化のやり方」を間違えてしまったように思う。

なぜ間違えてしまったのかと言えば、同じアジアだからといって高信頼社会の日本と低信頼社会のイラクをごっちゃにしてしまい、日本の歴史や文化についても、不正確な知識しかアメリカには無いからではないだろうか。

近年アメリカ政府は、日本専門家・知日派スタッフをどんどん減らしてきたが、その重いツケをイラクで払っているように思う。

 なぜ日本が民主主義国家として成功し、イラクでは失敗しているのか、というのは多くの人にとって興味深いテーマであろうし、今後「世界に民主主義を広めていく」時に、日本の歴史から学ぶことは非常に多いだろう。

アメリカには、日本が第二次大戦に負けて初めて民主化したと誤解している人も多いようだが、それは事実ではない。

19世紀後半に、日本は将軍による独裁体制から西欧的な近代国家へと転換したわけだが、1870年代に早くも、選挙制度の導入と国会の開設を求める民主化運動が起こった。(いわゆる自由民権運動)

こうした動きは政府から弾圧の対象となったが、民主化の動きには抗えず、1889年に大日本帝国憲法が発布され、翌年には15円以上を納税した25歳以上の男子による選挙によって、日本初の国会が開かれた。

これによって日本は、アジア初の憲法と国会を持つ近代的立憲君主国家となったのであって、不完全ながらも、日本の民主主義はヨチヨチ歩きを始めたのである。

同じ時期のアジアに、日本のような民主制度を持った国が一つも無かったことは、よく覚えておくべきである。

日本以外のアジアには、欧米の植民地か独裁国家・専制王朝しかなかったし、ヨーロッパでも、ロシアが国会と憲法を持つのは、日本より15年以上遅れた1906年である。

 だが、これで日本の民主化への努力が終わったわけではなく、官僚による集団独裁体制を維持したい”超然主義派”と、選挙で選ばれた政党勢力との権力闘争は続いた。

当初は、官僚や貴族が直接首相に就任して組閣していた(いわゆる超然内閣)が、これに対する批判が高まり(護憲運動)、1924年の第二次護憲運動で民主派が勝利をおさめて以後、政党の総裁が内閣を組織するようになった。

翌年には普通選挙法が成立し、25歳以上のすべての男子に選挙権が与えられたのである。

(1918年の第四回選挙法改正まで、イギリスでもすべての成年男子に選挙権があったわけではなかった。1918年以降、すべての成年男子と30歳以上の女性に選挙権が与えられ、1928年に21歳以上のすべての男女に選挙権が与えられた)

この”大正デモクラシー”による政党政治は、1932年に軍人官僚が起こした軍事クーデタ(五・一五事件)で打倒されるまで続いた。

 不完全ながらも、日本がアジア初の民主国家になれたのは、アジアでほぼ唯一、成熟した封建制度を経験していたことが大きかったと考えている。

20世紀初めの時点で、産業革命を達成して近代市民社会に到達していたのは、文明の衝突で有名なハンチントンの分類にしたがえば(西欧・スラブ・ラテン文明を含めた)欧米キリスト教文明と日本文明だけであった。

そして両文明だけが、狭義の封建制度を経験している。

厳しい競争社会であり分権的政治体制としての封建制度を経験した文明だけが、19世紀までに近代市民社会に到達できたのではなかったかと考えている。

関連記事・近代日本の対朝鮮外交 (その2)



 しかし、最初から民主主義という概念が日本にあったわけではないし、多くの日本人がそれを理解していたわけでもなかった。

独裁政権だったからといって、欧米諸国が軍艦を派遣し大砲で徳川幕府を倒して、「さあ、明日から民主主義をやってみろ」といっても、うまくいったかどうかは非常に疑わしい。

東洋には「衣食足りて礼節を知る」という言葉があるが、国民が豊かになり生活が安定してはじめて、政治を考えたり民主化を求めたりする余裕が出てくるものである。

1868年に明治政府が発足し、日本が近代国家としてスタートした時は、天皇は象徴的存在で、実質的には官僚による集団独裁体制だった。

明治政府は、内乱を鎮圧して治安を安定させ、国家経済をひっぱっていく産業を決定して、それに集中的に資源を配分した。(殖産興業)

明治政府は、こうして国家・国民を豊かにしていくとともに、民主化を求める国民の声に対して、憲法の制定・国会の開設・選挙の実施と、段階的に民主化をすすめていった。

1925年の普通選挙法成立と政党内閣の本格的開始を、戦前日本の一応の民主化達成として見ると、1868年に明治政府がスタートしてから、それまで民主主義の土壌がほとんど無かった日本が民主化するまで、57年かかっているわけである。

 この明治政府こそ、いわゆる開発独裁モデルの先駆者であり、日本の”植民地”だった韓国も台湾も、明治政府のやり方を取り入れて最終的に民主化を果たし、タイやインドネシアなどASEAN諸国がそれに続いた。

アジアに民主国家が誕生したのはこれが大きかった。

アジア各国は、日本など海外から資本と技術を導入し、輸出主導型で国を豊かにし、それが国民の文化的水準を向上させ、民主主義の担い手を育てていった。

中国も経済発展のやり方だけ、明治政府のやり方を”つまみ食い”している。

 民主主義の土壌が無いアジアやアフリカ諸国に、いきなり民主主義をやれと言っても無理な話で、「えらそうに説教を垂れるな」と反発されるのがオチだろう。

ましてや、独裁政権だからといっていきなり打倒してしまうと、イラクのように無秩序と大混乱を引き起こしかねない。

民主主義を広めるためには、まずその国の国民を豊かにしなければならず、その国を豊かにするためには、治安の安定が欠かせない。

開発独裁モデルの成功例が示すように、先進自由主義諸国が、その国の治安安定のため、当分の間は独裁体制を認めることも必要悪だと思う。

つづく


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第10回 親米か?反米か?

  • 2006/11/30(木) 00:37:39

 民主党勝利に終わったアメリカ中間選挙からしばらくたったので、ここらで親米・反米について考えてみたい。

以前こちらにコメントを頂いた、極右評論さんが同じテーマで論述なさっている。

「この問題で誰か個人を批判しない」ということが礼儀となっているようなので、私もそれにならうことにしたい。

 さて、親中国・北朝鮮の、ガチガチの左翼がアメリカを嫌うのは当然として、保守を自認する人たちの中にも反米主義者は根強く存在する。

その人たちを観察してみると、太平洋戦争前後の歴史に非常に詳しく、そのためにアメリカに深い恨みと不信感を抱いているように見える。

彼らの中には「アメリカは、今でも日本を滅ぼそうとしている」というアメリカ陰謀論をとなえ、「アメリカは、日本と中国・韓国・北朝鮮を戦わせることで、アジアを支配しようとしている」といったようなことを固く信じている人も見かける。

そうした人は、中国や韓国・北朝鮮の反日政策を批判する人たちに対し、「アメリカの陰謀に乗せられやがって」といった冷ややかな目を向け、「アメリカと対抗するために、日本は中国・韓国・北朝鮮と手を組まなければならない!」などと主張したりする。

 管理人は「親米論者」と見られているようで、ガチガチの左翼はもちろん、反米保守の人たちからも、おぼえよろしくは無いようだ。

そのことについては何とも思わないけれども、彼らには大きな誤解があるように思う。

「アメリカには大きく分けて二つの勢力があり、その二つの勢力の性格はまったく違う」ということに気づいているのか、大変疑問だ。

ひとつの勢力は、現ブッシュ大統領の出身母体で保守政党である共和党で、アジアにおける同盟国として日本を重視している。 

経済的には自由貿易をかかげ、本来は世界に”おせっかい”をしたがらない、孤立主義の傾向がある。 シンクタンクでいえば、AEIやヘリテージ財団・フーバー研究所あたり。

 そしてもうひとつの勢力は左翼リベラルの民主党で、歴史的な親中国・親社会主義の立場から、日本に対し敵対的であった。

保護主義的な管理貿易政策をかかげるために、日本との貿易摩擦をたえずクローズアップさせ、米国民の反日感情をあおる傾向がある。

民主党の支持基盤のひとつである、ウォール街のアメリカ金融資本の利益も代弁しているため、アメリカ金融資本の全世界の財産を守り管理する目的で”グローバリゼーション”を推し進める。

民主党は親イスラエルであり、AIPACやZOAといった米国内のユダヤ人団体からも支持を受けている。 シンクタンクで言えば、IIEやPPI・ブルッキングズ研究所。

CFRとかTCとかの話は、ややこしくなるのでやめとく。

 このように二つの勢力の性格は、ほとんど正反対といって良い。

だが1970年代の、カーター民主党政権のあまりにもひどい共産党独裁国家への宥和政策がほとほと嫌になった一部の民主党支持者は、強硬な右派に転向しネオコンと呼ばれた。

”ネオコン”の登場によって、二大勢力の違いが徐々にあいまいになる。

そして9.11テロの後、ブッシュ共和党政権下でネオコンは強い影響力を持つようになった。

PNAC(新アメリカのためのプロジェクト)のメンバーであった、W・クリストル議長(ユダヤ系)、R・パール氏、J・カークパトリック女史、ウォルフウィッツ元国防副長官(ユダヤ系)がネオコンの代表である。

ちなみにブッシュ大統領やラムズフェルド前国防長官をネオコンと呼ぶ人がいるが、彼らはもとから共和党員であってネオコンではない。

ネオコンはもともと民主党を基盤としていたために親イスラエルで、グローバリゼーション的に世界へ”おせっかい”をかけたがる傾向があり、本来の共和党の性格とはやや毛色を異にする。

ともかく共和・民主、この二つの勢力の違いをしっかりと押さえて欲しい。

 次に、アメリカの反日政策はほとんどの場合、民主党が行ってきたという事実は見逃せない。

ハルノートと日米開戦(F・ルーズベルト民主党政権)、原爆投下(トルーマン民主党政権)、

”非武装平和”の日本国憲法をつくりそれを受け入れるよう執拗に迫ったのもGHQ民政局の民主党支持者いわゆるニューディーラーたちであった。(GHQ内でも、民主党ニューディーラー派と共和党派が対立していたようだ)

日米貿易摩擦で激しく日本を叩き、パールバーバーで中国の反日原理主義者・江沢民と固い握手を交わし、”年次改革要望書”を日本へ送ることを最初に始めたのもクリントン民主党政権である。

日本でもおなじみのロバート・ノバク氏が「クリントン民主党政権下であれほど激しかった日米貿易摩擦が、ブッシュ政権下では不思議なほど静かだ」と言っていたが、そういう理由があったのである。

民主党政権下では、在米中国人や韓国人が盛んに対日賠償訴訟を起こし、”パールハーバー”のような馬鹿げた反日映画がつくられる。

共和党支持者ともれ聞くクリント・イーストウッド氏製作の、日本兵の目から見た硫黄島戦映画とは雲泥の差である。

 こういった事実を知ってか知らずか、「アメリカは原爆を投下し日本に平和憲法を押し付け、年次改革要望書で滅ぼそうとしている。だからブッシュ共和党政権は嫌いだし、私はアンチ・アメリカ」という人たちがいる。

しかし、ブッシュ大統領は、かつての訪日時に靖国神社参拝を申し出たほどだし(外務省のバカどもが断った)、外交・軍事力で”強い日本”をこれほどまでに望んだ政権はアメリカには無かっただろう。

”ロン・ヤス”のレーガン共和党政権以上ではないか。

それにブッシュ政権が日中の衝突を狙っているといった陰謀論など、とうてい信じられない。

逆に米軍は中国軍との共同演習を積極的に行い、アメリカ軍の手の内をある程度見せてやることで、「アジアでお前ら(PLA=人民解放軍)が変なことしたら、今見たミサイルを食らうのはお前らだからな」という具合に、中国が日本に対し無謀な行動に出ないよう暗に牽制しているように思える。

クリントン民主党政権が始めた”年次改革要望書”をブッシュ政権やポールソン財務長官がどう考えているのかは知らないが、ゼーリック元国務副長官なんかは親中反日の人と言われ、クリントン民主党政権の国防長官コーエン氏と関係が深いらしく、ブッシュ政権のなかでは少し異質だったと思う。

だからこそ、ゼーリック氏は政権を去って、ゴールドマンサックスに就職したのだろう。

太平洋戦争や”年次改革要望書”にからんだアメリカ陰謀論の真偽はともかく、共和党と民主党をごちゃ混ぜにして、「だから私はアンチ・アメリカだ」というのだけは、違うと思う。

少なくとも非難する相手を間違えている。

例えるなら、日韓併合に批判的だった伊藤博文を暗殺すれば日韓併合が防げると考えた韓国人・安重根のようなものだ。

もちろん、共和党政権と日本だって、意見が食い違ったり対立したりすることはあるけれども。

 私は、これまでのアメリカ民主党ひいてはアメリカ全体としての反日政策について、東京大空襲や原爆投下など言いたいことはいくらでもあるが、寛大な精神で水に流すべきだと思う。

60年前の恨みを今日思い出し、未来の外交政策を決めるなんて、極めて愚かなことだ。 それでは、韓国・中国・北朝鮮の反日原理主義のバカどもと同じである。

それに日本の友人である共和党も同じアメリカに存在する。

今後、太平洋戦争の歴史をどうとらえるか、それはアメリカ国民の問題である。

今後、自由と民主主義という日米で共有する価値観に従い、現実的な対日政策・対アジア政策を、アメリカ民主党に期待したい。

 それでは、親米であるべきか?反米であるべきか?という最初の問いに戻るが、私はそのどちらでもない。

親共和党である。


自由民主主義やアジアにおける強い日本を望むという点で、日本の自由民主主義者という意味での保守と、アメリカの保守本流である共和党は、外交安保政策・そのバックとなる価値観が一致する点が多い。

だから共和党と協力するのである。

右の書評にある「日本人の知らない二つのアメリカの世界戦略」の著者・深田匠氏が提唱なさっているが、

世界の保守政党の協力組織IDU(国際民主主義連合)を中心に世界の保守勢力が協力して、中国共産党や北朝鮮労働党のような極左独裁政党とそれを甘やかす西側の左翼リベラル政党を批判し、世界で保守政権がひとつでも多くできるよう連帯すべきである。

米共和党や英保守党・独CDUも加盟しているIDUに日本の自民党だけ加盟していないのは不可解としか言いようが無い。 早いところ安倍さん、何とかしていただきたい。

 もしアメリカで民主党が政権を取り戻し反日政策を進めたとしても、共和・民主・米軍をごちゃ混ぜにして「全部まとめて反米政策」だけはしてはいけない。

そうはならないことを信じているが、もしそうなったら、民主党の反日政策がアメリカの利益にならないことを説得しつつ、野党となった共和党に民主党のムチャな反日政策を議会を使って妨害してくれるよう日本が頼むべきだ。

その時に、骨の髄まで反日が染み込んだ中国や韓国・北朝鮮など”アジア”独裁国家群と手を組んで、民主主義のアメリカに対抗するとか、アメリカと対抗するためにプーチンのロシアと手を組むといった外交をとるなら、正気の沙汰ではない。

戦前の日本のように、ナチスドイツやイタリアといった負け組と手を組んで、民主党のアメリカと戦った時の二の舞になる可能性がある。

松岡外相はソ連とも手を組んだが、ソ連は米ソ冷戦に敗北した。
結局、戦前の日本はすべて負け組の、ろくでもない独裁国家と手を結んだのだ。しかもソ連の裏切りというオマケまでついて!


ルーズベルト民主党の対日挑発に対して、三国干渉の理不尽を耐えた陸奥宗光のような優秀な外交官がいて、野党だった共和党と日本が協力していたら、世界の歴史はどうなっていただろうか。

 坊主憎けりゃ袈裟まで憎いではないが、「アメリカが反日だから嫌い。だから共和党も民主主義も嫌い」というのは、大いなる誤解である。

韓国・中国・北朝鮮-在米・中韓ロビー-アメリカ民主党-ニューヨークタイムズ(ノリミツ・オオニシ)・ワシントンポスト-朝日・毎日・TV朝日・TBS-日本民主党・社民党・共産党・公明党-超然主義をもくろむ左翼お受験秀才公務員の巣窟である日教組・自治労などの官公労に外務省チャイナスクール-左翼官僚あがりの自民党内の旧宏池会系議員(麻生外相を除く)-朝鮮総連-韓・中・朝の特定アジアへ戻る

これが、日本を弱らせ良き伝統を破壊し、韓国・中国・北朝鮮の支配下におくことを狙う、反日の枢軸である。

世界の平和と人類全体の利益のためにも、アメリカ民主党には何としてもここから出ていただきたい。

ガチの左翼や「もう生理的にアメリカが嫌い」という人には「どうぞご自由に」と、私から何も言うことは無いが、

賢明な保守主義者の皆さんは、誰が本当の味方なのか、是非とも冷静に考えていただきたい。


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関連記事・”反米原理主義者”を解剖する

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第9回 21世紀日本の国家戦略

  • 2005/09/29(木) 23:44:23

 近代以降の、日本と東アジアの大陸国家(中国・朝鮮半島)との外交関係を振り返ってみると、日本が近代国家として一番最初にスタートしたという歴史的要因から、

先頭を走る開拓者としての日本と、そのような日本の立場と世界全体の情勢を理解しない、中国や朝鮮半島の大陸国家との摩擦・衝突という、宿命的な構図がある。

欧米から帝国主義の波がアジアに押し寄せた時、日本はいち早く西欧文明をとりいれて明治維新をなしとげ、アジアで初の近代国家となった。

しかし、当時もはや時代遅れとなっており、西欧文明に対抗すべくも無かった中華文明を依然、至高のものと考えていた中国や朝鮮は、遅れたアジア的専制王朝体制をひきずりながら「日本人ときたら、野蛮な白人のモノマネをはじめたぞ」とあざ笑った。

 そして現代の中国や南北朝鮮は、政府による思想統制や独裁主義といった、遅れた政治体制をひきずりながら、かつて欧米や日本がわずらった、自民族優越主義のような偏狭なナショナリズムや領土拡張主義といった”流行性熱病”に100年遅れの今ごろになって冒されて、アジアで最も自由で民主的な国家である日本をあざ笑っているのである。

 明治日本は、そんな大陸アジア国家に対して、「近代化をいち早く達成した日本が、中国や朝鮮を助けてやって近代化させねば」という、ロマンチックな感情に基づく”大アジア主義”の影響を強く受けた、外交政策でのぞんだ。

そのような”大陸ロマン主義外交”が日本に与えた代償はあまりにも大きかった。

そして、対アジア政策において英米と対立を深めるようになると、「英米憎し」のあまり感情的になって、ナチス・ドイツやファシズムのイタリアと手を組んで、世界から不必要な誤解を受けてしまうという決定的な外交ミスを犯してしまった。

 最近にわかに「日本は親米であるべきか、親アジアであるべきか」という問いが提起されている。

以上のような歴史の教訓から学べば、日本の取るべき道を選ぶ基準は明白である。 日本は親米でも親アジアでもなく、親民主主義でなければならない。

そうなると自ずから、日本の取るべき道は定まってくる。

 アメリカやEUが、民主主義を建設し維持し続けるかぎり、彼らと共に歩むべきである。 もちろんオーストラリアやインド、タイなど民主主義の価値観を共有する世界の国々も大切な友人だ。  彼らと協力しながら、できるかぎり世界に民主主義と自由貿易が広まるよう、日本も努力することが自らの国益につながるだろう。

そして日本周辺の、人治主義に基づく遅れた社会体制を原因とした、排他的な自民族優越主義と領土拡張主義をかかげる独裁国家や未熟な民主国家が、法の統治に基づく開かれた社会を持つ成熟した民主主義国家に成長するまで、日本は辛抱強く待たなければならない。

 しかし、「アメリカ憎し」「日本人と同じアジア人との連帯」といった感情や”大陸ロマン主義”に流されて、現在の中国や北朝鮮・韓国のような”愛国無罪”のスローガンや”民族主義の大義”のもと、人々の自由や人権を抑圧し、暴力を奨励するような国々を友人として選ぶようなことをすれば、日本は世界からいらぬ誤解を受け、60年前の過ちを繰り返すことになるかもしれない。

 私は「日本はアジアの国だからアジア人と仲良くしなければならない」といった主張を聞くと、気味が悪くてしょうがない。

例えば、あるヨーロッパ人が「わが国は白人国家だから、白人と仲良くしなければならない」と言うのを聞いたら、皆さんはどう思うであろうか?
あるいは、ドイツ人が「ドイツはゲルマン国家だから、ゲルマン民族と仲良くしなければならない」と主張したら、どうだろう?

私は、例え日本が地理的にアジアに属していても、同じアジア人種だけを優遇するのではなくて、肌や目の色に関係無く、世界の人々すべてと等しく友人になるべく努力すべきだと考える。

 また、中国や韓国から「日本はアジア(といっても中国と韓国だが)を軽視しバカにしている」といった批判を受ける事がある。

しかしそれを言うなら、白人が中国を侵略してもさして問題にしないが(中国人の中には「香港をイギリスに侵略・統治されたおかげで、タダで豊かな近代都市が手に入った」と言う者もいるらしい)「アジア人である日本人が中国を侵略したのは、絶対に許さない」と主張する中国や、

「アジアの日本人が我々から名前を奪ったのは、世界史上まれにみる蛮行だ」と言いながら、サムだのキャロルだのスージーだのといった白人の名前を、自分からすすんで名乗る韓国人こそ、アジアをバカにし、重い白人コンプレックスを引きずっていると言える。

 最後に日本単独の国家戦略についてふれておきたい。

21世紀以降も、周辺の民族主義的独裁国家からの軍事的挑戦をはねかえし、日本が自由で豊かな社会を維持していくためには、ある程度の国力(経済力と軍事力、それに文化力)の維持が不可欠である。

しかし、これから少子高齢化社会に向かう日本は、国力の減退を予想する声が大きい。

また20世紀の末期から、アジアの新興工業国が続々と誕生して、製造コストの安さを武器にして日本製工業製品に挑戦して来ている。

これまで日本経済をひっぱってきた重要な”機関車”のひとつだった、自動車やTV・DVD・洗濯機といった電気製品などを製造する機械工業も、これに対抗して、製造コストの安い国々にどんどん工場を移し、国内産業の空洞化と雇用の消失が進んでいる。

21世紀以降も自由で豊かな日本を維持するための戦略が必要だ。

日本の”お家芸”であった自動車や電気製品を製造する機械工業の競争力の維持・向上も大切だが、次の時代の日本経済をひっぱる新しい”機関車”が是非とも欲しい。

21世紀の機関車役として、日本が世界に先駆けて是非ものにしたいのが、次世代エネルギーとそのエネルギーで動く、新しい推進機関(つまり自動車・航空機・船舶などのエンジン)である。

中国やインドといった巨大な人口をかかえる国々が”産業革命段階”に突入して高度経済成長をはじめ、そのために天然資源、特に石油や天然ガスなどエネルギー資源の需要が急激にのびており、石油価格の高騰は世界経済の成長に暗い影を落としつつある。

また、資源の不足だけでなく、中国やインドにおける化石燃料の大量消費による地球規模での環境破壊も大きな懸念材料だ。

このまま行けば、資源の枯渇と環境破壊で、世界全体の持続的な経済成長が不可能になるだけでなく、残り少ない化石燃料をめぐって各国が争奪戦をはじめ、天然資源の囲い込みと保護貿易主義が復活すれば、日本だけでなく世界全体に与える害は計り知れない。

 しかし、日本が環境への負荷が少ない、次世代エネルギーの開発に成功すれば、このような懸念が無くなるだけでなく、次世代エネルギー生成プラントや、そのエネルギーで動く推進機関(エンジン)の特許と製品の輸出で、日本に新たな雇用を生み出し経済力を高め、21世紀以降も日本は経済大国の地位を維持する事に大きく貢献するだろう。

次世代エネルギーの開発と製品化は、日本の国策事業と位置付けて民間企業と協力しながら、十分な予算と人材を投入して是非ともモノにしたい。

その他にも、IT、生命工学、TV番組・ゲーム・アニメといった各種ソフト産業なども21世紀の機関車候補であるし、地球規模の測位・航法衛星システム(日本版GPS)構築や旅客機と航空機用エンジンの開発といった、航空宇宙産業にもできればチャレンジしたい。

 以上のように見てくると、日本の次世代のために、戦略的投資によって開発した、これら日本の知的所有権をどのように守っていくかという問題も重要になってくる。

これまでの日本政府の知的所有権保護政策は、かなりおざなりで、特に中国や韓国といった、多くの日本企業に損害を与えてきた国々に対して、日本政府は見て見ぬフリをしてきたも同然だった。

国からの援護射撃がないために、孤立無援になった日本企業は、知的所有権を侵害されても泣き寝入りを余儀なくされた事もあった。

だが、これからの日本経済を考えると、特許や各種ノウハウ、映像ソフトからの利益の重要性はどんどん増してくる。

日本の知的所有権の保護のため、産業スパイを取り締まる専門部隊の創設や日本人技術者の海外流出規制、海外で特許侵害訴訟をおこす日系企業を政府が全面バックアップし、相手国が官民一体となって特許侵害企業をかばうようなら、日本政府が報復手段を行使するなど、毅然とした態度と政策の実行が急務である。

 また、経済産業政策だけでは”豊かな日本”を維持することはできない。
日本の政府や社会が、国民に「日本人としての新しい幸せのかたち」を提案したり認めたりすることが今、求められている。

現在の、自殺や家出・ひきこもりや少子化など日本社会における様々な問題をたどると、社会の最小構成単位である家族が、高度経済成長時代から安定成長期への変化に対応できず、新しい家族のあり方や新しい幸せのかたちを見失って、多くの問題を抱えていることに行きつくのではないだろうか。

 であるならば、日本の家族の立てなおしは最優先課題である。

それには、まず大人が家族に時間と手間をかけることから始めなければならない。

社会人は仕事と家族を両立させることが「新しい日本人の幸せのかたち」であるという価値観を国や社会が認め、政府・自治体や大企業から中小企業にいたるまで雇用者側も積極的にバックアップする必要があるだろう。

 さらに、全ての労働者を正社員として雇用する力が日本経済にないのであれば、全ての労働者を正社員として完全雇用するといった非現実的な政策は捨てて、ワークシェアリング的な政策を取り入れるべきではないだろうか。

それにはパートタイマーに給与格差以外は正社員と同様の待遇、つまり企業の各種保険の加入義務付けと、「パートタイマーも日本経済の大切な戦力なんだ」という社会的評価・地位の向上が必要だ。

そして、パートタイマー共働き夫婦が子供をつくりたい場合は、国や自治体が育児費用の援助を行えば、少子高齢化社会の進行がゆるやかになるかもしれない。

 このように、「21世紀の新しい日本人としての幸せのかたち」を国民に提案して、問題をかかえている家族を立てなおし、希望が見出せるようにする事ができれば、日本社会は再び活力をとりもどすのではないだろうか。

 国家が営まれる最終目的は、「国民が幸せになるため」でなければならない。 日本単独の国家戦略も世界戦略も、この最終目的の達成に奉仕するものでなければならない。

これが達成できれば、”幸福な日本社会”という資産を利用して、世界の困っている人達も助けることができるだろう。

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